JP3003381U - 甲虫類誘引捕殺具 - Google Patents

甲虫類誘引捕殺具

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JP3003381U
JP3003381U JP1994005451U JP545194U JP3003381U JP 3003381 U JP3003381 U JP 3003381U JP 1994005451 U JP1994005451 U JP 1994005451U JP 545194 U JP545194 U JP 545194U JP 3003381 U JP3003381 U JP 3003381U
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隆夫 前原
薫 竹村
正博 畑中
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サンケイ化学株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 捕殺効果が飛躍的に改善された甲虫類誘引捕
殺具の提供。 【構成】 多層構造で層間に0.1〜20mmの空隙を
有する基材に誘引及び殺虫剤を含浸又は塗布した甲虫類
誘引捕殺具。 【効果】 公知のテックス板に含浸した捕殺具と比較し
て約3倍の効果を示した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、甲虫類誘引捕殺具に関する。更に詳しくはサツマイモ害虫、特にア リモドキゾウムシを誘引捕殺する誘引捕殺具に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】
アリモドキゾウムシ研究会(鹿児島県農業試験場大島支場)発刊の「アリモド キゾウムシの根絶に向けて」によると、アリモドキゾウムシはカリブ海沿岸、東 南アジア、オーストラリア大陸など熱帯、亜熱帯地域に広く分布している。サツ マイモの大害虫であるアリモドキゾウムシの幼虫および成虫は、サツマイモの茎 葉や塊根を食害する。その際、植物体内にIpomeamaroneという悪臭 と苦みを伴う物質が生成されるため、被害塊根は食用としてはもちろん家畜の餌 としても利用できなくなる。 アリモドキゾウムシは、その被害が甚大で、防除も困難であることから分布域 の拡大を防ぐため植物防疫法により有害動植物に指定され、発生地域から未発生 地域へのサツマイモなどの寄生植物の移動が禁止されている。 我が国では、1903年に沖縄県ですでに被害が認められ、1940年には奄 美群島全域に分布を拡大した。その後1959年種子島、1965年には鹿児島 県本土の開聞町に侵入したが、野生寄生植物の除去や殺虫剤の散布など強力な防 除対策の実施などで撲滅された。現在は、トカラ列島の口之島が分布の北限とな っている。 ところが、1990年種子島に20年ぶりにアリモドキゾウムシが侵入し、現 在必至の緊急防除がなされている。その方法としては、野生寄生性食物であるノ アサガオ、グンバイヒルガオなどの除去と、誘引剤と殺虫剤とを混合した薬剤を テックス板(厚さ0.9cm,6×6cmのファイバーボード)、綿ロープなど に塗布または含浸させて地上に設置しアリモドキゾウムシ雄成虫を誘引捕殺し、 本害虫の密度低下を図る方法がとられている。誘引剤としては、性フェロモンで ある(Z)−3−ドデセニル=(E)−2−ブテノアート:一般名スウィートビ ルアが用いられ、殺虫剤としては有機リン殺虫剤、合成ピレスロイド殺虫剤、カ ーバメート系殺虫剤から適宜選択すればよいが、アリモドキゾウムシの場合、有 機リン殺虫剤であるフェニトロチオン(商品名スミチオン:住友化学工業(株) 製)が最適である。実際には、フェニトロチオン5.0%とスウィートビルア0 .001%の混合薬剤が用いられている(以下、アリモドキコールと称す、サン ケイ化学(株)製、農薬登録第18036号)。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
テックス板、綿ロープなどを用いる方法は、アリモドキゾウムシがアリモドキ コールを付着せしめた該物質(以下、公知の誘引捕殺具という)の表面を歩行し 、薬剤と接触することにより殺虫効果を発揮するものである。 しかしながら、アリモドキゾウムシの行動半径ならびに、公知の誘引捕殺具に は所定の有効期間が存在することから、アリモドキゾウムシの発生状況によって は、その適切な設置量、設置範囲および設置回数を特定することが困難な場合が あり、圃場に少量の設置又は配布によって大量のアリモドキゾウムシを捕殺でき る誘引捕殺具が求められていた。 アリモドキゾウムシは、日影、暗所を好む性質があり、隙間があれば好んで潜 入する。本考案者等は、アリモドキゾウムシのこの性質に着眼し、混合薬剤を塗 布又は含浸すべき基材として、上述のテックス板に代えて多層構造で層間に0. 1〜20mmの空隙を有する吸水性(又は吸油性)基材を用いると、公知の捕殺 具を用いた場合と比較して飛躍的に捕殺効果が向上することを知見し、この知見 に基づいて本考案を完成した。 以上の記述から明らかなように、本考案の目的は、従来技術が有していなかっ た潜入孔を有する基材に上記混合薬剤を含浸または塗布させた誘引捕殺具を新規 に提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
(1)誘引剤および殺虫剤を多層構造で層間に0.1〜20mmの空隙を有す る吸油性または吸水性基材に塗布または含浸させてなる甲虫類誘引捕殺具。 (2)吸油性または吸水性基材が日本工業規格所定の両面ダンボールまたは複 両面ダンボールである前記第1項に記載の甲虫類誘引捕殺具。 (3)両面ダンボールまたは複両面ダンボールを6×6,8×8もしくは11 ×11センチの大きさに断裁して用いてなる前記第1項に記載の甲虫類誘引捕殺 具。
【0005】 本考案の構成と効果につき以下に詳述する。 本考案は、上記目的を解決すべくなされたものであり、好ましくは日本工業規 格所定の両面ダンボール、または複両面ダンボールを6×6,8×8,11×1 1センチなどの使用サイズに断裁し、アリモドキコールを該ダンボール基材に塗 布または含浸させることによって得られる。もちろんこれらは、長方形に断裁し て用いることもできる。さらに、断裁したダンボールは、数枚を貼り合せて使用 することもできる。
【0006】 本考案を図1〜3によって説明すると両面ダンボールは、ライナー1とライナ ー1’の間に中芯2を貼り合わせることによって隙間が生じる。この隙間は日本 工業規格によって定められているが、通常は5ミリ巾の規格のものが用いられて いる。複両面ダンボールは、ライナー1、ライナー1’とライナー4の間に中芯 2および中芯2’を貼り合わせることによって隙間が生じる。この隙間も日本工 業規格によって定められているが、通常は一方が3ミリ巾、他方が5ミリ巾の規 格のものが用いられている。これらの隙間が潜入孔となり、より多くのアリモド キゾウムシがアリモドキコールとの接触機会が多くなることにより、防除効果が 高まる。
【0007】 ライナーとしては、通常160〜340グラム/m2 のものを用いることがで きるが、200〜300グラム/m2 が適当である。中芯としては、115〜1 80グラム/m2 のものを用いることができるが、120〜160グラム/m2 のものが適当である。
【0008】 以下、本考案に係る図面につき詳述することにする。 図1は、本考案の1例を示す斜視図であり、日本工業規格の両面ダンボールを 用いた例である。ライナー1(280グラム/m2 )とライナー1’(280グ ラム/m2 )によって中芯2(125グラム/m2 )を挟んで接着剤3(澱粉) によって接着したものである。 図2は、本考案の他の1例を示す斜視図であり、日本工業規格の複両面ダンボ ールを用いた例である。ライナー1(280グラム/m2 )とライナー4(22 0グラム/m2 )によって中芯2(125グラム/m2 )を挟んで、さらにライ ナー1’(280グラム/m2 )とライナー4(220グラム/m2 )によって 中芯2’(125グラム/m2 )を挟んで接着剤3(澱粉)で接着したものであ る。
【0009】 図3は、従来使用されているテックス板5であり、この場合は、4×4,6× 6センチ(厚さ0.9センチ)などが使用されている。このテックス板5には、 害虫の潜入孔がなく、アリモドキゾウムシはテックス板の下などに隠れることに なる、従ってアリモドキコールへの接触機会は、潜入孔のあるダンボール使用の 場合に比べて少なくなり、防除効果も劣る。
【0010】
【実施例】
以下、実施例,比較例および試験例によって本考案を説明するが、これらは本 考案を限定するものではない。 実施例1 日本工業規格複両面ダンボールを6×6センチに断裁して基材とし、これにア リモドキコール3グラムを含浸させて甲虫類誘引捕殺具を製造した。 実施例2 日本工業規格複両面ダンボールを11×11センチに断裁して基材とし、これ にアリモドキコール10.5グラムを含浸させて甲虫類誘引捕殺具を製造した。 実施例3 日本工業規格複両面ダンボールを8×8センチに断裁して基材とし、これを2 枚貼り合わせたものにアリモドキコール10.5グラムを含浸させて甲虫類誘引 捕殺具を製造した。
【0011】 比較例1 テックス板を6×6センチに断裁して基材とし、これにアリモドキコール10 .5グラムを含浸させて甲虫類誘引捕殺具を製造した。
【0012】 試験例1 天地がゴースのプラスチック容器にサツマイモ切片、実施例1〜3より得られ た甲虫類誘引捕殺具および対照として夫々実施各例と同サイズの比較例1の誘引 捕殺具を下記図4のように配置し、中央部にアリモドキゾウムシを放飼した。 放飼24時間後にそれぞれの検定物に定位若しくは、死亡している固体を計数 した結果を表1に示した。
【0013】
【図4】
【0014】
【表1】
【0015】
【考案の効果】
試験例1から明らかなように、本考案の甲虫類誘引捕殺具は、従来のテックス 板を使用した技術と比較して、同量のアリモドキコールを含浸させて比較したと ころ、約3倍のアリモドキゾウムシを誘殺することが確認され、高い防除効果が 期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の誘引捕殺具の例示
【図2】上に同じ
【図3】公知のテックス板捕殺具
【符号の説明】
1 ライナー 1’ライナー 2 中芯 2’中芯 3 接着剤 4 ライナー 5 テックス板
【図4】本考案の試験例の説明図
【符号の説明】
● サツマイモ切片(飼料として) ▲ 検定物(実施例1〜3) ■ 比較例1(対照) ※ 供試虫の放飼位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 37:06)

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘引剤および殺虫剤を多層構造で層間に
    0.1〜20mmの空隙を有する吸油性または吸水性基
    材に塗布または含浸させてなる甲虫類誘引捕殺具。
  2. 【請求項2】 吸油性または吸水性基材が日本工業規格
    所定の両面ダンボールまたは複両面ダンボールである請
    求項第1項に記載の甲虫類誘引捕殺具。
  3. 【請求項3】 両面ダンボールまたは複両面ダンボール
    を6×6,8×8もしくは11×11センチの大きさに
    断裁して用いてなる請求項第1項に記載の甲虫類誘引捕
    殺具。
JP1994005451U 1994-04-20 1994-04-20 甲虫類誘引捕殺具 Expired - Lifetime JP3003381U (ja)

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