JP3003048B2 - フレーム型知識システム - Google Patents

フレーム型知識システム

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JP3003048B2 JP25961890A JP25961890A JP3003048B2 JP 3003048 B2 JP3003048 B2 JP 3003048B2 JP 25961890 A JP25961890 A JP 25961890A JP 25961890 A JP25961890 A JP 25961890A JP 3003048 B2 JP3003048 B2 JP 3003048B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、認知科学的概念の理論であるフレーム理論
を取り入れたフレーム型知識システムに関し、詳しくは
オブジェクト指向の考え方を用いたフレーム表現の拡張
に関するものである。
<従来の技術> 従来より公知のフレーム型知識表現言語は、さまざま
な知識表現の研究用ツールとして、あるいはCADのよう
に対象のモデルを表現しそれを操作および推論する等の
ように多目的な知識ベースの構築用として応用されてい
る。フレームによる表現知識は、できるだけ少ない表現
形式という枠組の中で異なる推論制御を適用できる。特
に知識をフレームと呼ばれる比較的大きな表現単位で表
現すること、フレーム間に抽象度に基づく階層構造を導
入できること、宣言的知識と手続的知識を組み合わせて
表現できることなどがその特徴となっている。
さて、このような従来のフレームは、関連する情報を
一括して格納し、情報管理の徹底を図るものであり、次
のような特徴を持っている。
フレームの内容をスロットと呼ぶ情報項目に分けて、
参照、変更の便宜を図る。
各スロットは、ファセット(facet)と呼ぶ属性を持
つ。ファセット値によって特定のアクセス手続に関連し
て、ユーザ定義の手続を起動させることができる。
プロトタイプフレームとして一種の省略解釈値を持つ
ことができる。同種のフレームの情報参照時、対象スロ
ットが未定義の場合はプロトタイプフレームの値が参照
値となる継承機構を持つ。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、従来のこのようなフレームには次のよ
うな問題点があった。
スロット値がデータタイプを想定していない。
ファセットの種類が十分でない。
同種のフレームのスロット構成などのメタ情報を管理
しにくい。
未定義のスロット値もフレーム内に居座るため、メモ
リ効率の高い内部構造を表現しにくい。
本発明の目的は、このような点に鑑みてなされたもの
で、汎用的でメモリ効率、アクセス性能に優れたフレー
ム拡張表現が可能なフレーム型知識システムを提供する
ことにある。
<課題を解決するための手段> このような目的を達成するための本発明は、 それぞれに複数のスロットを持つことのできる複数の
グループから構成され、各スロットあるいはグループ毎
に値やメタ属性、メソド、メタメソドの情報を持つと共
に、前記スロットの種類を表わす情報を有する拡張フレ
ームを格納するメディアと、 前記拡張フレームの少なくともスロットの構成を定義
するクラスの定義や変更を行うクラス定義/変更手続
と、フレームの種類に依存しないでアクセスできるフレ
ームアクセス手続と、クラスに依存しないでフレームの
内容の変更や新規フレームの格納を行うフレーム格納/
変更手続を行うことのできる基本手続手段と、 前記フレームアクセス手続およびフレーム格納/変更
手続を利用して、クラス専用の参照や格納の手続である
メソドを生成する手段 を備えたことを特徴とする。
<作用> 汎用的でメモリ効率とアクセス性能に優れたフレーム
拡張表現が可能となる。
<実施例> 以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。第1図
は本発明に係るフレーム型知識システムの拡張フレーム
機構を示す図である。図において、1はデータベース
で、拡張フレームを格納するメディア(記憶媒体)であ
る。2,3,4は基本手続手段の構成要素である手続ブロッ
クである。基本手続2は、拡張フレームのスロット等の
構成を定義するクラス(種類を表わすもの)の定義手続
および変更手続を行なう。基本手続3は、フレームのク
ラスに依存しないでアクセスできるフレームアクセス手
続を行なう。基本手続4はクラスに依存しないでフレー
ムの内容変更や新規フレームの格納を行なうフレーム格
納/変更手続を行なう。
5はメタメソッドであり、フレームアクセス手続3お
よびフレーム格納/変更手続4の手続を利用してメソド
6を生成する手続である。メソド6はメソド1,メソド
2,...から成る。これらのメソドはクラス専用の参照や
格納等の手続であるが、基本手続より高速の処理を実現
することができるようになっている。
拡張フレームの構成を第2図に示す。拡張フレームは
図示のように3つの方向性を持つ情報の集合となる。内
部階層とは、従来スロットのみで構成されていたフレー
ムの情報内容に階層性を導入したものである。複数のス
ロットを一括したものがグループであるが、グループの
単位でもあるいはフレームの単位でも情報を持つことが
できるようになっている。
第3図はこの内部階層に基づくフレームのアクセス単
位の構成を示す図である。同じフレームに属するデータ
を分割して管理することができるようになっている。こ
の管理方式は未定義のアクセス単位をメモリ上にとる必
要がないため、高いメモリ効率でフレームをインプリメ
ントできる。
第2図における情報カテゴリとは、各アクセス単位の
持つ種類であり、図示のようにカテゴリ毎に独立のアク
セス単位を構成する。メタ属性とは、当該アクセス単位
について同形式のフレーム(クラス)に共通の情報であ
る。フレームアクセス単位のメタ属性には、当該フレー
ムのグループ構成情報等が入る。
情報項目とは、フレームの格納する情報の幅に相当
し、具体的にはスロットの種類である。
このようにすべてのフレームは、第2図のような構成
をとり、第3図に示すようなアクセス単位の構成をとる
ことを原則とする。そして、未定義のアクセス単位ある
いは未定義のアクセス単位の情報の一部にアクセスの起
った場合には、上位のフレームからの継承が起るように
なっている。
なお、上位のフレームとは従来のプロトタイプフレー
ムに相当する。
以上のような階層の観点から、クラス共通の情報のみ
を持つクラスフレームと事例の値を持つインスタンスフ
レームに分けて考えることができる。
インタンスフレームは、値のスロットグループのみか
らなるか、メタ属性などの問い合わせを直接受けること
ができる。この場合は上位のクラスフレームのメタ属性
値を継承する。
以上静的なデータについて述べたが、拡張フレームは
手続を一般的に扱う機構を含んでいる。第2図のメソド
はクラス固有の手続である。これは参照およびデータの
変更処理を含む。拡張フレームの基本手続との違いは、
継承処理等が部分計算済みである点である。基本手続は
クラスに依存せずに参照等を行なうことができるが、参
照に当たってはメタ属性等の情報を参照しつつインタプ
リーティブに実行するため、処理速度は遅い。また継承
処理も性能を落とす要因となる。
しかし、値と異なり、メタ属性やデフォルト値はクラ
スの定義段階で決定し、その後原則として変化しないの
で、それらの参照処理や継承処理は予め計算しておくこ
とにより処理を高速化することができる。これがメソド
である。
このようなメソドはクラス毎に用意する必要がある。
そしてこのクラス毎のメソドをクラス情報から自動生成
するのがメタメソドである。
拡張フレームは他の手続としてデーモンを利用でき
る。デーモンは、所定の状況が発生した時自然に起動す
る処理で、値、メタ属性として持たせることができる。
値デーモンは、その値にアクセスした時起動する手続
であり、処理結果をアクセスした値として返す。
また、メタ属性デーモンは、特定のメソドと関連して
定義するものであり、クラスで共有する汎用的メソドに
クラス固有の処理を組み込む時有用である。
拡張フレームをプロログ(Prolog)でインプリメント
した場合のアクセス単位の形式例を第4図に示す。第5
図はC言語プログラムの関数に関する情報を拡張フレー
ムで記述したインスタンス例である。第5図の例4は第
4図の例2のインスタンスであり、引数名として記述し
たパラメータの拡張フレームによる記述である。
第6図は、あるフレームのスロットへの参照手続を例
にとった拡張フレームの管理機構の動作を示すフローで
ある。なお、このフローは第1図の基本手続の内のフレ
ームアクセス処理の場合である。このような処理はアク
セス相手のクラスに依存しないけれども、第6図中に*
印を付した処理を要するため処理速度は遅い。
メタメソドによって参照メソドを生成する場合は*印
の処理が不要となる。それは、メソドはクラス毎に定義
するものであり、クラスが決まれば*印処理で得る値は
確定値となり、処理によって求める必要がなくなるから
である。
以上述べたように、拡張フレームはこのようなメタメ
ソドを一般的に実現できるような情報構造を提供するこ
とができる。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明によれば次のよう
な効果がある。
メタ属性の導入により、スロットのデータタイプを明
示でき、データタイプに適合した処理でスロット値をア
クセスできるようになった。
デーモンとして多様な手続を組み込むことができ、フ
ァセットの種類にない処理の需用にも応えられるように
なった。
メタ属性によって、スロット構成などのメタ情報を管
理でき、これに基づいてメタメソドが高速のメソドを自
動生成できるようになった。
グループの導入により、メモリ効率の高いフレームの
内部データ構造を実現し易くなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るフレーム型知識システムの拡張フ
レーム機構を示す図、第2図は拡張フレームの構成を示
す図、第3図は内部階層に基づくフレームのアクセス単
位の構成を示す図、第4図は拡張フレームをプロローグ
でインプリメントした場合のアクセス単位の形式例を示
す図、第5図はC言語プログラムの関数に関する情報を
拡張フレームで記述したインスタンス例を示す図、第6
図は拡張フレームの管理機構の動作を示すフローであ
る。 1……データベース、2……クラス定義/変更手続、3
……フレームアクセス手続、4……フレーム格納/変更
手続、5……メタメソド、6……メソド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれに複数のスロットを持つことので
    きる複数のグループから構成され、各スロットあるいは
    グループ毎に値やメタ属性、メソド、メタメソドの情報
    を持つと共に、前記スロットの種類を表わす情報を有す
    る拡張フレームを格納するメディアと、 前記拡張フレームの少なくともスロットの構成を定義す
    るクラスの定義や変更を行うクラス定義/変更手続と、
    フレームの種類に依存しないでアクセスできるフレーム
    アクセス手続と、クラスに依存しないでフレームの内容
    の変更や新規フレームの格納を行うフレーム格納/変更
    手続を行うことのできる基本手続手段と、 前記フレームアクセス手続およびフレーム格納/変更手
    続を利用して、クラス専用の参照や格納の手続であるメ
    ソドを生成する手段 を具備したフレーム型知識システム。
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「CASE環境シンポジウム論文集」社団法人情報処理学会(1989−3)P.81−88

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