JP3002808U - 歯冠用ワックスパターンの成形型 - Google Patents

歯冠用ワックスパターンの成形型

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JP3002808U
JP3002808U JP1994003442U JP344294U JP3002808U JP 3002808 U JP3002808 U JP 3002808U JP 1994003442 U JP1994003442 U JP 1994003442U JP 344294 U JP344294 U JP 344294U JP 3002808 U JP3002808 U JP 3002808U
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悟之 松下
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悟之 松下
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成形後のワックスパターンの研削作業を不要
とし、また支台歯とこれに咬合する対合歯間に適切に入
るワックスパターンを簡単に得ることができる。 【構成】 一面に複数の凹部2を有する雌型1と、一面
に雌型1の各凹部2に嵌め込み可能な凸部4を有する雄
型3を備えており、雌型1と雄型3を嵌め合わせること
により、雌型1の凹部2の内面2aと雄型3の凸部4の
表面4a間に所定の空隙6が形成される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、歯冠用ワックスパターンの成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の成形型は、図9に示すように、内面が咬合面形態の多数の凹部(31)を有 する凹型(32)のみで構成されていた。そして、凹部(31)にワックスを流し込んで 所定のワックスパターンを成形していた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
上述した凹型(32)のみの成形型の場合、図10および図11に示すように、成 形されたワックスパターン(33)の唇側面(33a) に対する反対側の面(33b) が平面 状となるため、支台歯(34)に嵌め被せるに当たって、唇側面(33a) に対する反対 側の面(33b) を点線(A) のように削り取らなければならなかった。また、この場 合、ワックスパターン(33)が厚いと支台歯(34)とこれに咬合する対合歯間に当該 ワックスパターン(33)がうまく入らず、逆にワックスパターン(33)が薄いと同一 物ができ難いことから、ワックスパターン(33)の厚さ調整に多大の手間を要する という問題があった。
【0004】 本考案の目的は、成形後のワックスパターンの研削作業を不要とし、また支台 歯とこれに咬合する対合歯間に適切に入るワックスパターンを簡単に得ることが できる成形型を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、一面に複数の凹部を有する雌型と、一面に雌型の各凹部に嵌め込み 可能な凸部を有する雄型を備えており、雌型と雄型を嵌め合わせることにより、 雌型の凹部の内面と雄型の凸部の表面間に所定の空隙が形成されるものである。 また、本考案は、雌型または雄型の少なくとも一方に、ワックスの排出溝を設 けるという手段も用いた。
【0006】
【作用】
本考案によれば、雌型の各凹部に嵌め込み可能な凸部を有する雄型を設けたこ とにより、例えば凹部にワックスを流し込んだ雌型に当該雄型を嵌め合わせるだ けで、雌型の凹部の内面と雄型の凸部の表面間における所定の空隙内でワックス パターンが成形される。そして、このワックスパターンは、雌型の凹部内面によ って形成された咬合面又は唇側面を有するだけでなく、該咬合面又は唇側面と反 対側に雄型の凸部表面によって形成された窪みを有する。したがって、このワッ クスパターンは、上記窪みの存在により、支台歯にそのまま嵌め被せることがで きる。
【0007】 また、本考案によれば、雌型または雄型の少なくとも一方に、ワックスの排出 溝を設けたことにより、雌型と雄型を嵌め合わせた際、余剰のワックスを当該排 出溝に流出させることができる。
【0008】
【実施例】
本考案を前歯用歯冠のワックスパターンを製作するための成形型に適用した場 合の実施例について図面にしたがって説明する。
【0009】 図1〜図4において、成形型は、一面に複数の凹部(2) を有する雌型(1) と、 一面に雌型(1) の各凹部(2) に嵌め込み可能な凸部(4) を有する雄型(3) を備え ており、雌型(1) と雄型(3) を嵌め合わせることにより、雌型(1) の凹部(2) の 内面(2a)と雄型(3) の凸部(4) の表面(4a)間に所定の空隙(6) が形成されるもの である。また、雌型(1) における凹部(2) の近傍にワックスの排出溝(7) が設け られている。なお、雌型(1) および雄型(3) は、いずれもゴム製である。
【0010】 雌型(1) の凹部(2) は、種々の前歯に対応して、雌型(1) の上面に前後一列に 設けられている。また、ワックスの排出溝(7) は前後一列の凹部(2) 間に設けら れている。雌型(1) 上面の四隅には、雄型(3) との嵌め合わせのための嵌合穴(8 ) が形成されている。
【0011】 雄型(3) の凸部(4) は、雌型(1) の凹部(2) に対応して、雄型(3) の上面に前 後一列に設けられている。また、雄型(3) 上面の四隅には、雌型(1) の嵌合穴(8 ) に嵌入し得る突起(9) が形成されている。
【0012】 上記実施例の成形型を用いて歯冠を製作する場合、患者の陰型に石膏を流入し て模型をつくり、これにピンを付けて可撒模型とする。
【0013】 そして、図2に示すように、容器(10)に入れられた所定のワックス(w) をスポ イト(11)で吸い上げ、該スポイトの先端をバーナ(12)で加熱した上、雌型(1) の 凹部(2) にワックス(w) を流し込む。次に、雌型(1) の四隅の嵌合穴(8) に上方 から雄型(3) の各突起(9) を嵌め入れることにより、雌型(1) における各凹部(2 ) と雄型(3) の対応する凸部(4) を嵌め合わせた後(図3参照) 、雄型(3) 上に アルミニウム板(15)を置き、該アルミニウム板(15)に1kg程度の重り(16)を載 せる。この場合、図4に示すように、雄型(3) の凸部(4) と雌型(1) の凹部(2) 間に形成された空隙(6) 内はワックス(w) で満たされており、また、上記雌型(1 ) と雄型(3) を嵌め合わせた際、雌型(1) の凹部(2) から溢れ出た余剰のワック ス(w) は、排出溝(7) 内に流入している。
【0014】 ワックス(w) の硬化後、雄型(3) を外して、図5および図6に示す成形された ワックスパターン(P) を取り出し、これを支台歯(13)に被せて固定し、固定され たワックスパターン(P) に対合歯(図示せず)を咬合させることにより、噛み合 わせ調整を行う。そして、ワックスパターン(P) で被覆されていない支台歯(13) の基部(13a) に対応して、該部も被覆されるように、ワックスパターン(P) の下 部にワックス(w) を付けすことにより、最終形態としてのワックスパターン(P) が得られる。
【0015】 更に、上記ワックスパターン(P) は、図7に示すように、埋没剤(14)中に埋め 込んだ上、加熱して当該ワックスパターン(P) を流出させる。次いで、金属を流 し込むことにより、歯冠が完成する。
【0016】 図8は、本考案の成形型により得られた他のワックスパターン(P2)を示す。こ のワックスパターン(P2)は、支台歯(13)の両側を被覆する形態となされており、 上例のものと同様の方法により成形される。
【0017】
【考案の効果】
本考案の成形型によれば、凹部にワックスを流し込んだ雌型に雄型を嵌め合わ せるだけで、雌型の凹部の内面と雄型の凸部の表面間における所定の空隙内でワ ックスパターンが成形される。このワックスパターンは、雌型の凹部内面によっ て形成された咬合面又は唇側面を有するだけでなく、該咬合面又は唇側面と反対 側に雄型の凸部表面によって形成された窪みを有する。そして、ワックスパター ンは、上記窪みの存在により、支台歯にそのまま嵌め被せることができる。した がって、従来のように、支台歯に嵌め被せるために、上記ワックスパターンにお ける咬合面又は唇側面に対して反対側の面を削り取る必要がない。また、ワック スパターンは、上記雌型に雄型を嵌め合わせることにより、常に所要の厚さに成 形される。更に、本考案の成形型は、雌型の凹部内に雄型の凸部が進入すること で、例えば、図8のように、両側部が長いワックスパターンが容易に得られる。 そのため、支台歯に被せた際の支台歯の露出部分が少なく、ワックスの付けたし 作業が大幅に簡略化できる。
【0018】 また、雌型または雄型の少なくとも一方にワックスの排出溝を設けた本考案の 成形型によれば、雌型と雄型を嵌め合わせた際、余剰のワックスを当該排出溝に 流出させることができるので、ワックスを流し込んだ雌型と雄型の嵌め合わせが 、より確実に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案にかかる成形型の一実施例を示す斜視図
である。
【図2】雌型へのワックスの流し込み作業を示す斜視図
である。
【図3】雌型と雄型の嵌め合わせ状態を示す斜視図であ
る。
【図4】図3における要部拡大断面図である。
【図5】本考案の成形型により成形されたワックスパタ
ーンの正面図である。
【図6】図5のワックスパターンを支台歯に被せる状態
を示す断面図である。
【図7】図5のワックスパターンの埋没状態を示す斜視
図である。
【図8】本考案の成形型により得られた他のワックスパ
ターンを支台歯に被せる状態を示す断面図である。
【図9】従来の成形型を示す斜視図である。
【図10】従来の成形型により得られるワックスパター
ンの正面図である。
【図11】図10のワックスパターンを支台歯に被せる
状態を示す断面図である。
【符号の説明】
(1) 雌型 (2) 凹部 (3) 雄型 (4) 凸部 (6) 空隙 (7) 排出溝

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面に複数の凹部(2) を有する雌型(1)
    と、一面に雌型(1)の各凹部(2) に嵌め込み可能な凸部
    (4) を有する雄型(3) を備えており、雌型(1) と雄型
    (3) を嵌め合わせることにより、雌型(1) の凹部(2) の
    内面(2a)と雄型(3) の凸部(4) の表面(4a)間に所定の空
    隙(6) が形成される歯冠用ワックスパターンの成形型。
  2. 【請求項2】 雌型(1) または雄型(3) の少なくとも一
    方に、ワックスの排出溝(7) が設けられている請求項1
    記載の歯冠用ワックスパターンの成形型。
JP1994003442U 1994-04-06 1994-04-06 歯冠用ワックスパターンの成形型 Expired - Lifetime JP3002808U (ja)

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