JP3002574U - 園芸用種子植込具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 能率的な園芸作業が可能で多用途に使用可能
な園芸用種子植込具を提供する。 【構成】 土を掘り起こしたり、穴を掘ったりするため
のシャベル部２と、このシャベル部２の基端側から延出
する柄３とを有し、柄３の先端には多数の繊維４を植毛
したブラシ部５を設け、柄３の長手方向に沿って設けた
溝８内に収納したピン６の基端側を支軸７によって回動
可能に軸着し、このピン６をほゞ９０度引き起こすこと
により、ピン６を柄３から突出させるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、園芸用の種子植込具に関し、特に掘り起こし、地均し、種穴開け 、苗床作り等、多目的に使用可能な園芸用種子植込具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、花壇や家庭菜園、或は育種等においては、種子を蒔いたり、球 根や苗を植えるときには、小型のシャベルを用いて土を掘り起こし、この柔らか くなった土をこて等の器具を用いて均し、更に種や球根を蒔く穴を棒切れ等を土 壌に突き刺すことによって凹設している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来のように、こてで地均ししたり、棒切れで種蒔用の穴を設 けていたのでは、その都度、シャベルからこてへ、こてから棒切れへと必要な器 具を持ち換えなければならないし、適当な棒切れが見つからないこともある。従 って、作業能率が悪いし、適正な種蒔き用の穴を設けることができなかった。 本考案は上記に鑑み提案されたもので、能率的な園芸作業が可能で多用途に使 用可能な園芸用種子植込具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、土を掘り起こすためのシャベル部と、この シャベル部の基端側から延出する柄とを有し、柄の先端には多数の繊維を植毛し たブラシ部を設けると共に、柄の長手方向に沿って当該柄から突出可能にピンを 設けたものである。

【０００５】

【作用】

シャベル部で土壌を掘り起こし、ブラシ部で地表を均し、ピンを土壌に突き刺 すことにより種蒔き用の穴を形成することができ、ピンを使用しないときには、 柄の長手方向に沿った溝内に収納しておくことができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、図１は本考案に係る園 芸用種子植込具の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【０００７】 本考案に係る園芸用種子植込具１は、土を掘り起こしたり、穴を掘ったりする ためのシャベル部２と、このシャベル部２の基端側から延出する柄３とを有して いる。また、上記柄３の先端には多数の繊維４を植毛したブラシ部５を設けると 共に、柄３の長手方向に沿って当該柄３から突出可能にピン６を設けている。

【０００８】 上記シャベル部２は、先端側が丸くやゝ尖ると共に、やゝ湾曲した板状に形成 してある。また、このシャベル部２の基端側を絞り込んで縮幅させ、この縮幅部 ２ａから柄３を延設する。上記シャベル部２は鉄板等の金属板やプラスチック等 の硬質部材により形成する。

【０００９】 一方、上記シャベル部２に形成した縮幅部２ａに延設する柄３は、木材或はプ ラスチックの成型材からなり、例えば図２に示すように、断面をほゞ小判型に形 成して握り易い形状にする。

【００１０】 また、上記柄３の先端に設けるブラシ部５は、ワラやシュロ等の天然繊維、或 はプラスチックからなる合成繊維、鉄、ステンレス等の金属繊維を植毛してなる 。尚、このブラシ部５は、柄３の先端部分に直接植毛してもよいし、基部に植毛 して形成したブラシ片を、柄３の先端部分に取り付けるようにしてもよい。また 、ブラシ片を着脱自在に取り付けるようにすれば、ブラシ部５が傷んだときに交 換が可能であるし、また密度や硬さ等の異なる複数種類のブラシ片を用意してお き、用途に応じて最適なブラシ片に交換するように構成することもできる。

【００１１】 上記ピン６は、柄３の長手方向に沿って当該柄３から突出可能に設けてある。 即ち、図示の実施例によれば、柄３の先端付近にピン６の基端側を支軸７によっ て回動可能に軸着し、このピン６をほゞ９０度引き起こすことにより、ピン６を 柄３から突出させるように構成してある。尚、ピン６の先端は、怪我をしない程 度に適度に尖らせておくとよい。

【００１２】 また、図示の実施例によれば、柄３の長手方向の一側面に溝８を穿設し、通常 はこの溝８内にピン６を収納しておき、使用する場合にはピン６を一旦引き出し た後、抜け止め手段を備える支軸７を支点にほゞ９０度回動させ、当該支軸７の 近傍に設けた縦溝９内に嵌合させるように構成してある。従って、図示の実施例 によれば、通常はピン６が柄３の周面から出っ張らないので、柄３を握り易いし 、安全でもある。一方、ピン６を使用する場合には、ピン６の付根が縦溝９によ って固定されるので、不用意に回動することがなく、扱い易いものとなる。

【００１３】 尚、ピン６は、上記した実施例のように、柄３に対してほゞ直角に引き出すの ではなく、図１に二点鎖線で示すように、ほゞ１８０度回動させて、先端がブラ シ部５の後方に突出するように構成することもできる。

【００１４】 次に上記のような構成の本考案に係る園芸用種子植込具１の使用法を説明する 。先ず、土壌を掘り返し或は掘り起こしたり、穴掘りを行なう場合には、ピン６ を柄３の溝８内に収納した状態で柄３を握って通常のシャベルを使うように作業 すればよい。このとき、本考案に係る園芸用種子植込具１のピン６は、柄３の溝 ８内に収納されて柄３から突出していないので、掘り返し作業等の支障になるこ とがない。

【００１５】 次に、掘り返して柔らかくすると共に、空気を充分に含ませた土壌の表面を、 ブラシ部５を用いて均すことができる。このときも、ピン６は柄３の溝８に収納 した状態である。

【００１６】 上記のようにして耕した土壌に、種子を蒔いたり、小さな球根、或は苗木等を 植え付けるには、柄３からピン６を引き起こし、このピン６を耕した土壌に突き 刺して種蒔き用の穴等を構成する凹陥部を形成する。尚、ピン６を突き刺す深さ を調節すれば、蒔く種や植え込む苗木の深さを調節することができる。

【００１７】 そして、上記凹陥部に夫々種子や苗木等を挿入したら、再びブラシ部５で土壌 表面を掃いて凹陥部内に土を挿入すると共に土壌の表面を均す。尚、必要ならば 、散水や施肥等の作業を合わせて行なう。

【００１８】 上記のように本考案に係る園芸用種子植込具を用いれば、土壌の掘り起こし、 均し、種穴の形成、埋め戻し等、一連の園芸作業を一つの器具によって行うこと ができると共に、シャベル、ブラシ、棒切れ等を、作業内容に応じて一々持ち換 える必要がなく、能率的な作業が可能である。また、土壌の表面を均す際に、多 数の繊維からなるブラシを用いるので、土壌が固く締ってしまうことがなく、発 芽、生育に最適である。

【００１９】 以上、本考案を図面の実施例について説明したが、本考案は上記した実施例に 限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された構成を変更しな い限り適宜に実施できる。例えば、ピンをスライド可能に柄に収納してもよいし 、ブラシ部を交換可能に設けてもよい。

【００２０】

【考案の効果】

以上要するに本考案は、土を掘り起こすためのシャベル部と、このシャベル部 の基端側から延出する柄とを有し、柄の先端には多数の繊維を植毛したブラシ部 を設けると共に、柄の長手方向に沿って当該柄から突出可能にピンを設けたので 、土壌の掘り起こし、均し、種穴の形成、埋め戻し作業等、多目的に使用するこ とができ、実用的価値が極めて高い。また、本考案に係る園芸用種子植込具によ れば、シャベル、ブラシ、棒切れ等を、作業内容に応じて一々持ち換える必要が なく、能率的な作業が可能である。また、本考案に係る園芸用種子植込具によっ て土壌の表面を均す場合には、多数の繊維からなるブラシを用いているので、土 壌が固く締ってしまうことがなく、発芽、生育に最適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る園芸用種子植込具の斜視図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【符号の説明】

１ 園芸用種子植込具 ２ シャベル部 ３ 柄 ４ 繊維 ５ ブラシ部 ６ ピン ８ 溝

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 土を掘り起こすためのシャベル部と、こ
   のシャベル部の基端側から延出する柄とを有し、柄の先
   端には多数の繊維を植毛したブラシ部を設けると共に、
   柄の長手方向に沿って当該柄から突出可能にピンを設け
   たことを特徴とする園芸用種子植込具。
2. 【請求項２】ピンを柄の先端付近に回動可能に軸着する
   と共に長手方向に沿う溝内に収納し、当該ピンを引き起
   こすことにより、ピンを柄から突出させる請求項１記載
   の園芸用種子植込具。