JP3002289U - 枕 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 就寝時、頸椎を自然に支えることにより頭部
に適度の刺激を与え、然も頸部に負担を掛けることな
く、鼾の防止にも役立つ改良された枕を得る。 【構成】 上面が凹凸面からなる発泡ポリエチレン芯材
と、この芯材上面側に載置されたクッション性を有する
フエルトとを中袋内に収容し、更にその全体を側地で包
被してなり、頭部接触部とこれに連なる前記頭部接触部
よりやや高い頸部接触部とを備え、更には前記クッショ
ン性を有するフエルトと中袋との間に少なくとも遠赤外
線放射セラミックシート、若しくはバイオリボンシート
の何れか一方を介置した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は就寝時に使用する枕に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来睡眠中にストレスを解消し、神経の安定をはかり、快眠，熟睡を得るため に、或いは睡眠中の鼾の防止などを目的として、例えば実開昭５５−９５５７４ 号に示されたような上面に突条が設けられた半硬質弾性芯材と、この芯材を包ん だ軟質弾性体からなる外装体と、この外装体と芯材の上面との間に充填された粒 状物を、上記外装体を包被した外装地とからなる枕や、実開平６−１３６４１号 に示されたような枕の首筋接触部と頭部接触部がそれぞれ独立構造となった枕な ど種々の特徴を備えた枕が考案されている。

【０００３】 然しながら頭部と肩部との間に形成される頸部の間隙を埋め、頸部を自然に支 えて頸部に掛る負担を防止し、芯材の上面に設けられた凹凸の作用によって指圧 代用効果を発揮し、更に喉元の負担が軽減されて呼吸が楽になり鼾の発生を防止 するだけでなく、必要に応じて遠赤外線放射セラミックシートを使用することに より頸部の血行を促進し、自立神経を刺激してストレスを解消し、又バイオリボ ンシートの使用によって消臭，抗菌，作用をも得ることができるといった諸性質 を兼ね備えた枕はなかった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

この考案は就寝時、頸椎を自然に支えることにより頭部に適度の刺激を与え、 然も頸部に負担を掛けることなく、鼾の防止にも役立つ改良された枕を得ること を目的する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上面が凹凸面からなる発泡ポリエチレン芯材と、この芯材上面側に載置された クッション性を有するフエルトとを中袋内に収容し、更にその全体を側地で包被 してなり、頭部接触部と、これに連なる前記頭部接触部よりやや高い頸部接触部 とを備え、更には前記クッション性を有するフエルトと中袋との間に少なくとも 遠赤外線放射セラミックシート、若しくはバイオリボンシートの何れか一方を介 置した。

【０００６】

【作用】

この考案の枕は前記した構成からなるものであるから、頸部接触部は頭部と肩 部との間に形成される頸部の間隙を埋め、頸部を自然に支えて頸部に掛る負担を 防止し、鼾の発生の防止にも役立つ。

【０００７】

【実施例】

以下図面と共にこの考案の実施例を説明する。

【０００８】 図１はこの考案の枕１の斜視図であって、全体が側地２で包被され、頭部接触 部３とこれに連なる前記頭部接触部３よりやや高さが高い頸部接触部４とを備え 、上面は頭部接触部３から頸部接触部４に向って緩やかに上昇する湾曲傾斜面を なしており、その内部は図２に示すように筋肉の弾力性に近似し除湿性、及び熱 のこもらない高度の弾性回復力を備えた発泡ポリエチレンの芯材５と、その上面 側に載置されたクッション性を有するフエルト６を中袋７内に収容し、更にその 全表面を側地２で包被して構成されている。

【０００９】 然して発泡ポリエチレンからなる上記芯材５は、特に独立気泡の架橋発泡ポリ エチレンであると芯材５として好ましい硬度を備えており適当である。そしてそ の上面側には数条の畝を有する凹凸面、或いは半円球状，円柱状，角柱状等適宜 形態の突起が多数整列状態或いはモザイク状態に配置され凹凸面を形成し、使用 時に頭部や頸部に指圧代用効果をもたらす構成とされている。

【００１０】 クッション性を有するフエルト６は、吸湿性と弾力性に富むものであるならば 、どのような公知のフエルトであっても差支えないが、ポリウレタン繊維を素材 としたフエルトが有利に使用される。

【００１１】 更に袋状に縫製された中袋７及び全体を包被する側地２は、その素材について 特に限定はないが、中袋７にナイロン１００％の生地を使用すると、該生地はマ イナスイオン帯電体として人体に作用し、全身的な好影響を与えることが知られ ており、健康上より良い効果を期待することも出来る。又、側地２としては綿１ ００％の生地が使用される。

【００１２】 次に図３に示す第２の実施例は、図２に示した第１の実施例におけるクッショ ン性を有するフエルト６と中袋７との間に、遠赤外線放射セラミックシート８を 介置したものである。

【００１３】 使用される遠赤外線放射セラミックとしては、波長のピークが７乃至１４ミク ロンの遠赤外線を輻射する性質を有しており、例えば通常の粘土と木節粘土を混 合し、これをベースとして酸化アルミニウムと二酸化ケイ素、それに三酸化第二 鉄とからなるアルミニウム系酸化物、或いはジルコニアとカルシウム、それにマ グネシウムとからなるジルコニウム系酸化物、更にはシリコン酸化物を加えて適 量の水と共に混練し、小板片状に成形したのち、常法に従い１２００乃至１４５ ０℃といった高温で焼成し、これをこのまま或いは微粒子状に粉砕して得ること ができる。

【００１４】 そして、遠赤外線放射セラミックシート８の形成に当っては、織物，編物，フ エルト等任意のシート状物に、遠赤外線放射セラミックの小板片を接着剤を介し て接着し、或いは遠赤外線放射セラミックの微粒子を接着剤と混練し、シート性 物に塗布するなど種々の方法により固着することができ、特にポリエステルの中 空コンジュゲイト繊維綿に遠赤外線放射セラミック微粒子を少量の接着剤と共に 混練し、シート状としたものが適当である。

【００１５】 なお遠赤外線放射セラミックは、遠赤外線放射セラミックシート８の全面に固 着されていても差支えないが、該セラミックシート８の一部に固着され、本考案 枕１を構成する際に該固着部を枕の頸部接触部４に位置するよう配置すると適当 である。

【００１６】 又、図４に示す第３の実施例は、図２に示した第１の実施例におけるクッショ ン材フエルト６と中袋７との間に、バイオリボンシート９を介置したものである 。

【００１７】 バイオリボンシート９は、腐敗菌や好気性菌を消化分解する酵素類、並びに酵 素を分泌する微生物や有機イオン化した無機化合物を消化分解するバクテリアを 変異させ、これを不繊布等に浸漬乾燥して得られる消臭，抗菌作用に優れたリボ ン状のものである。

【００１８】 そして当該バイオリボンシート９は図４に示すように、本考案枕１の頭部接触 部３から頸部接触部４への移行中間部分に位置するよう、クッション性を有する フエルト６に接着等適宜手段により固定されている。

【００１９】 更に図５に示す第４の実施例は、図３に示した第２の実施例における遠赤外線 放射セラミックシート８上にバイオリボンシート９を接着等適宜手段により固定 したものであって、それ以外の構成は第２の実施例に示したものと異なることろ はない。そしてバイオリボンシート９は本考案枕１の頭部接触部３から頸部接触 部４への移行中間部に位置するよう、遠赤外線放射セラミックシート８上に固定 されていることは言う迄もない。

【００２０】 上記構成からなる本考案枕１を使用するに当っては、図６に示すように敷寝具 １０上に頸部接触部４を手前側にして載置し、頭部接触部３に後頭部を、頸部接 触部４に頸部を当接仰臥する。

【００２１】 更に図７に示すように本考案の枕１を腰の下に置き、所謂腰枕として使用する ことも出来る。そしてこの場合は体重と芯材の上部凹凸面とを利用して腰や背骨 をマッサージし疲れをほぐし、かつ腹筋や背筋を鍛え健康を増進することも可能 である。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳細に述べた通り本考案の枕は、上面が凹凸面からなる発泡ポリエチレン 芯材と、この芯材上面側に載置されたクッション性を有するフエルトとを中袋内 に収容し、更にその全体を側地で包被してなり、頭部接触部とこれに連なる前記 頭部接触部よりやや高い頸部接触部とを備え、更には前記クッション性を有する フエルトと中袋との間に少なくとも遠赤外線放射セラミックシート、若しくはバ イオリボンシートの何れか一方を介置した枕に関するものであるから、頭部接触 部に後頭部を、頸部接触部に頸筋を当接して仰臥するときは、頸部接触部は頭部 と肩部との間に形成される頸部の間隙を埋め、頸部を自然に支えて頸部に掛る負 担を防止し、芯材の上面に設けられた凹凸の作用によって指圧代用効果を発揮し 、更に喉元の負担が軽減されて呼吸が楽になり鼾の発生を防止するだけでなく、 必要に応じて遠赤外線放射セラミックシートを使用することにより頸部の血行を 促進し、自立神経を刺激してストレスを解消し、又バイオリボンシートの使用に よって消臭，抗菌，作用をも得ることができる。そしてその結果リラックスして 快眠、熟睡を得ることができる。更に本考案の枕を所謂腰枕として使用したとき は、体重と芯材の上部凹凸面とを利用して腰や背骨をマッサージし疲れをほぐし 、かつ腹筋や背筋を鍛え健康を増進することも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案枕の斜視図である。

【図２】図１ＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】本考案枕の第２の実施例を示す断面図である。

【図４】本考案枕の第３の実施例を示す断面図である。

【図５】本考案枕の第４の実施例を示す断面図である。

【図６】本考案枕の使用状態を示す側面図である。

【図７】本考案枕を腰枕として使用した状態を示す側面
図である。

【符号の説明】

１ 枕 ２ 側地 ３ 頭部接触部 ４ 頸部接触部 ５ 芯材 ６ クッション性を有するフエルト ７ 中袋 ８ 遠赤外線放射セラミックシート ９ バイオリボンシート

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面が凹凸面からなる発泡ポリエチレン
   芯材と、この芯材上面側に載置されたクッション性を有
   するフエルトとを中袋内に収容し、更にその全体を側地
   で包被してなり、頭部接触部と、これに連なる前記頭部
   接触部よりやや高い頸部接触部とを備えた枕。
2. 【請求項２】 クッション性を有するフエルトと中袋と
   の間に、少なくとも遠赤外線放射セラミックシート、若
   しくはバイオリボンシートの何れか一方を介置してなる
   請求項１記載の枕。