JP2997837B2 - 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法 - Google Patents

改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法

Info

Publication number
JP2997837B2
JP2997837B2 JP14808096A JP14808096A JP2997837B2 JP 2997837 B2 JP2997837 B2 JP 2997837B2 JP 14808096 A JP14808096 A JP 14808096A JP 14808096 A JP14808096 A JP 14808096A JP 2997837 B2 JP2997837 B2 JP 2997837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
asphalt
mixing
rosin
plastic
modified
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP14808096A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09302233A (ja
Inventor
洋司 小村
Original Assignee
山陰建設工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 山陰建設工業株式会社 filed Critical 山陰建設工業株式会社
Priority to JP14808096A priority Critical patent/JP2997837B2/ja
Publication of JPH09302233A publication Critical patent/JPH09302233A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2997837B2 publication Critical patent/JP2997837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路やコート等の
地面の舗装或いは建築物の床壁面等の仕上げ施工に利用
可能な改質アスファルト及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年交通量の多い道路や重交通道路が増
大し道路舗装の環境は一段と厳しくなっている。従来、
アスファルトと骨材のみをミキシングして敷均しされる
アスファルト合材による舗装は、所謂路面の流動,わだ
ち掘れ,クラック現象等の発生が多いこと及び硬度や耐
摩耗性が不充分である等の欠点があるため、例えばスチ
レン・ブタジエンゴム系特殊樹脂の改質材を、アスファ
ルトと骨材をミキシングする際に同時又は予めアスファ
ルト中にバインダーとして混入することにより、一般的
なアスファルト舗装要綱の改質基準に相当するように改
質アスファルトを造り、舗装道路の耐久性の向上を図る
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の手段によっ
て製造される改質材は、骨材のバインダー要素として特
殊樹脂が用いられ、該特殊樹脂を混合溶融する上でスチ
レン・ブタジエンゴム等の補助資材が混入されるため、
複雑な製造工程を要したりコスト高につく欠点がある。
また取扱い管理に注意を要する等の問題がある。そし
て、今後益々高硬度アスファルトが求められる状況にあ
って、上記市販の改質材はコスト面で混入割合には限界
があり、安価で良質な改質材が希求されている中で、一
部低コストなプラスチックを改質材並びにバインダーと
して低コストな手段で混入することが求められている。
【0004】そこで、日常大量に廃棄される発泡スチロ
ールやペットボトル等の廃棄プラスチックを粉砕状態で
アスファルトに混入し、骨材とのバインダー作用を行わ
せながら資源の有効利用を図ろうとする場合に、上記廃
棄プラスチックはアスファルト中に混合溶融し難いもの
であると共に、前記した骨材の混入によってもプラスチ
ックは遊離して良好に混合せず、廃棄プラスチック材料
は舗装用アスファルトへの添加材として実用化が促進で
きない等の問題があった。そこで本発明は、上記の実情
に鑑みアスファルトにロジンを加熱混合溶融すると共
に、プラスチックの混入を可能となしてアスファルトを
高硬度で弾力性を有するバインダーと、高性能で廉価
に製造することができる改質アスファルト及びその製造
方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来の問題点を解決
するための本発明の方法は、第1に、アスファルトにロ
ジンとプラスチックを加熱混合溶融させて高硬度で弾力
性を有するバインダーとなす改質アスファルトを製造す
る方法において、プラスチックがスチロール樹脂(P
S)の廃棄プラスチックであることを特徴としている。
【0006】第2に、アスファルト100に対し、ロジ
ンを重量比5〜20程度及びプラスチックを5〜50程
度の割合に混合させて改質アスファルトを製造すること
を特徴としている。
【0007】第3に、ロジンと請求項1のプラスチック
を予め加熱混合溶融することにより改質添加材を製造
し、該改質添加材を該アスファルトと骨材とを加熱状態
でミキシングしアスファルト合材を製造することを特徴
としている。
【0008】第4に、ロジンとプラスチックを加熱混合
溶融せしめてアスファルトの改質添加材を製造すると共
に、該改質添加材を固体で且つ粉末状に形成することを
特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態を図面に
基づいて説明する。図1,図2,図3はそれぞれ本発明
に係わる改質アスファルトの製造工程を示し、図4〜図
7はアスファルト及びロジン,プラスチック材等の混合
状態を示す説明図である。上記改質アスファルトに用い
られるストレートアスファルト(以下アスファルトとい
う)は、舗装用の骨材に配合してアスファルト合材(以
下合材という)を製造する際のものと同一であり、上記
アスファルトは周知の如く常温付近で高い粘ちょう性を
有する物質である。また一般的な合材製造時(ミキシン
グ時)の加熱温度域約180〜220℃において低粘度
の液体となる。
【0010】一方、ロジンは上記アスファルトと同じく
常温度付近で弾力性を全く有しない硝子に近似した脆弱
な天然有機化合物であり、アスファルトと同程度の温度
(200℃前後)で加熱されると低粘度の液体となる。
尚、上記ロジンは脂分の多い樹木から得られるものであ
り、本発明においては大量に生産されて入手し易く良質
で安価な松脂類を用いるが、必要により他の樹脂による
ものを用いてもよい。
【0011】また本実施形態において用いるプラスチッ
クは、ワンウェイ容器と称される例えば、食料品の包装
資材となっている発泡材製のトレー及び箱の類等の廃棄
されたものを粉粒体状(粒径略5mm以下程度が好まし
い)に粉砕し、この廃棄プラスチック粉粒体(以下廃プ
ラという)を再利用するようにしている。上記廃プラ
は、スチロール樹脂(以下PSという)の廃プラを示す
が、これらはそれぞれ後述する要領によってアスファル
トにうまく混入することで良質な改質アスファルトを廉
価に製造するようにしている
【0012】また図8及び表1,表2に示すように本発
明に至る改質アスファルトの製造実験を通し、アスファ
ルト,ロジン,廃プラとの適正混合割合並びに混合要領
等の把握を行った。その結果、上記アスファルトとロジ
ンを互いに加熱し液体状態で混合し、常温付近まで温度
降下したときに、アスファルトの粘ちょう性をロジンが
補強し高硬度の弾力性を示す物質(改質アスファルト)
に変えることができると同時に、廃プラは補助資材とし
て改質アスファルトの性能を向上させ、且つ低コストで
製造し得ることを確認した。
【0013】そこで、高硬度アスファルトの需要が益々
必要とされる現況下において、合材製造時にアスファル
トに混合させて硬度上昇させる市販の配合材を添加する
ことなく、ロジンを用いて廉価で取扱い易く高性能な合
材を製造可能にすることができる改質アスファルト及び
その製造方法を提供するものであり、以下これについて
説明する。
【0014】先ず本発明の改質アスファルトの製造工程
について説明する。図1に示す第1実施形態の製造工程
はロジンを配合した改質アスファルトを製造する基本ラ
インに係わる実施形態を示す。即ち、この製造工程によ
れば、アスファルト1とロジン2とを予め加熱溶融させ
た状態で改質アスファルトAを形成し、該改質アスファ
ルトAを骨材3とミキシングを行うことにより合材G
(アスファルト合材)を製造するものであり、アスファ
ルト1にロジン2を均一に混合溶融させることにより骨
材3とのバインダー作用を向上させると共に、敷均し施
工される合材Gの高度及び耐久性等の改善を図ることが
できるものである。
【0015】このときアスファルト1とロジン2との混
合溶融は骨材3とミキシングする際に同施設のミキシン
グプラントによって行う他、ミキシング作業を行う前に
アスファルト1とロジン2とを予めプレミックス作業に
よって混合溶融し、保管及び運搬並びに流通手段等の取
扱いを在来の改質アスファルトと同様に便利に行うこと
ができるようにしている。
【0016】図2に示す第2実施形態の製造工程は、顆
粒状(粉粒体又はチップ状でもよい)にしたプラスチッ
ク5とロジン2を予め加熱溶融することにより混合した
改質添加材6を、アスファルト1と加熱溶融することに
より混合して改質アスファルトA1を形成するようにし
た製造ラインを示す。これによれば、上記改質アスファ
ルトA1と骨材3とミキシングを行うことにより合材G
を製造するものであり、ロジン2と混合溶融されたプラ
スチック5をアスファルト1内に均一に混合溶融させる
ことにより、該プラスチック5のアスファルト1内への
遊離を防止した状態で良好に混入することができると共
に、該プラスチック5が骨材3を的確に接合する高硬度
なバインダー作用を創出し、これによって廉価型の高品
質な改質アスファルトを提供することができる。
【0017】スファルト1とロジン2及びプラスチッ
ク5等との混合溶融は骨材3とミキシングする際に、同
施設のミキシングプラントによって行う他、ミキシング
作業を行う前に予めアスファルト1とロジン2及びプラ
スチック5等とをプレミックス作業によって混合溶融
し、在来の改質アスファルトと同様な保管及び運搬並び
に流通手段等の取扱いを便利に行うようにしてもよい。
【0018】上記実施形態の製造工程において、アスフ
ァルト1は一般に市販されている在来のアスファルトで
あると共に、骨材3も在来のものと同様な砕石,砂,石
粉等が適宜な混合割合で用いられる。またロジン2は国
外で産出される廉価な松脂を団塊にしたものをそのまま
投入するか、或いは後述するように粉砕した状態で投入
し溶融させて用いられる。
【0019】そして、プラスチック5は予め本工程専用
に原材料から製作されたものを用いてもよいが、本実施
形態においては加熱溶融に適切な廃棄プラスチックを、
5ミリ程度或いはそれ以下の大きさに粉砕した粉砕廃棄
プラスチック(廃プラ)を混入することにより資源の有
効活用を図るようにしている。尚、廃棄プラスチックは
多量に廃棄されるPS樹脂を用いると、作業を簡単且つ
低コストに行うことができると共に、アスファルトの改
質材としても好適である。
【0020】次に図3に示す第3実施形態に係わる製造
工程を説明する。この図例では発泡スチロール等のプラ
スチック5を熱溶解凝固させたのち、粉砕しふるいにか
けて顆粒状にし、混合溶融炉において粉状に粉砕された
ロジン2と混合溶融させて製作した改質添加材6を一旦
凝固させ、該凝固された改質添加材6を適時粉砕しふる
いにかけてストックしておき、使用時において計量しミ
キシング装置によって加熱された骨材3とミキシングを
行い加熱して合材Gを製造するようにしている。
【0021】この製造方法によるときは、プラスチック
5及びロジン2は共に粉砕された状態にあること、及び
両者の混合溶融物である改質添加材6も冷却固化した状
態において粉砕した状態でストックするようにしている
ので、これらを合材製造作業の都度収容タンク又は収納
袋から取り出してミキシング作業を簡単に行うことがで
きると共に、製造設備を簡単且つ廉価にすることができ
る。また本発明によれば改質添加材6を固体状即ち粉粒
体となして袋詰めすることができるので、従来のものの
ように液体で取扱う不便を排し、改質添加材6の運搬及
び保管を良好且つ簡単に行うことができるので、上記プ
ラント設備による合材製造の他、敷均し現場等における
ミキシング作業を簡易型のミキシング装置を用いて、直
接的に簡単且つ容易に行うことができる等の特徴を有す
る。
【0022】次に本発明の改質アスファルトに至る実験
例について説明する。本実験においては先ずアスファル
ト,ロジン,廃プラとの適正混合割合及びその実用混合
割合について図8に示すように求めると共に、混合のた
めの要領並びに種々の現象についての把握を行った。そ
して、上記実験から混合割合実用域によって得られた改
質アスファルトの硬度を後述する硬度測定方法で確認す
ると共に、把握できた事象等について図4〜図7等を参
照して説明する。
【0023】図8に示すように、アスファルト中にロジ
ンを加熱溶融すると加圧時間に対して針入深度が小さく
なる。つまりこれはアスファルト硬度が大きくなること
を示している。同図は基準となるストレートアスファル
ト(アスファルト)にロジン,PS,市販の改質材の混
入割合を変えてそれぞれ加熱溶解したサンプルを、室温
まで放冷硬化させた所定時間後において、各サンプルの
表面に設定荷重で一定の面積を有する針棒の押圧面を押
しつけ、所定の針入深度(例えば図8に示す線X)に至
る加圧時間を計測することにより、硬度を測定する硬度
測定器による測定結果を表したものである。
【0024】上記測定にあたり、高硬度アスファルトが
求められている現状において、アスファルトに混合する
だけで硬度上昇可能な市販の改質材は種々のものがある
が、このうち一般的に多用されている改質材(以下市販
の改質材という)を、アスファルトに標準量だけ混合し
た場合における硬度を測定することにより、これを基準
として以下に詳述する改質アスファルトの測定を行いそ
の実用性を確認検討する。
【0025】上記市販の改質材は、アスファルトに対し
て8重量パーセント程度混合することが一般的であると
されている。スファルトのみを溶融硬化させた場合の
硬度(秒)は56程度であり、該アスファルトに市販の
改質材を8%混合溶融すると、この硬度は上記アスファ
ルト56に対して78に上昇した。尚、この場合のバイ
ンダー材料価格指数は単位施工量(合材1,000Kg
とした場合)当たり2.65の価格指数となる。
【0026】ジンの単価は0.1/Kgであり市販の
改質材の価格指数は0.38/Kgである。また廃プラ
の価格は現状において0/Kgとすることができ、同図
においてロジン11%,PS5%混入時の価格指数は
1.61となる。
【0027】また将来的にはより高硬度アスファルトの
需要が大きくなる傾向にあり、市販の改質材はコスト面
で混入割合を大きくすることには限界があると思われ
そこで、上記市販の改質材混入によって得られる実
用的硬度、又はそれ以上の改良硬度を有しながら、コス
ト的に有利性を得ることができるところの、ロジンにプ
ラスチックを溶融混合したものをアスファルトへ混入し
た結果についても同図にあわせて示す。ここでは、ロジ
ンの混入量として10%程度を基準としそこへ安価なプ
ラスチックの混入を検討した。
【0028】これによれば、廃プラの混入は硬度の増大
に有効であり且つ価格指数を大幅に低下させることがで
きた。この意義の一つはロジン溶融状態で廃プラを混入
すると、溶融ロジンに廃プラがうまく分散(一部溶解)
しアスファルトへの混合が容易になること。他の一つは
アスファルトに廃プラ単独で混合すると、アスファルト
と廃プラがうまく混合せず分離するが、ロジンに当初廃
プラを混合することでアスファルトに均一分散が可能な
ことである。またアスファルトに廃プラを混合すると、
アスファルトより硬度の大きい有機的バインダー作用を
示し、硬度が増し合材製造時におけるアスファルト添加
量を削減できるという特徴を有する。
【0029】そこで、ロジン混入量を実用的及びコスト
的に満たす充分含量として、ここでは特に10%混入を
基準とし、これにPSの廃プラをロジンに含有させ、こ
れをアスファルトに混入した場合の実験を行ないその結
果を表1に示す。またこのロジン及び廃プラ配合は市販
の改質材を混入したアスファルトにも有効である。市
の改質材のみ及び同改質材とロジンとアスファルトに
混合させた場合の結果を表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1によればロジンに廃プラを混合するこ
とで改質アスファルトの硬度は更に上昇することが認め
られ、表2によれば市販の改質材8%混合による硬度
(秒)78よりも充分な硬度を簡単に得ることができ
る。さらに、ロジンと廃プラとの混合をさらに検討する
ことにより、ロジンの混入量を低減させながら実用硬度
を確保することが可能となるものである。この場合価格
指数は市販の改質材8%混入の場合の価格指数よりも4
0%以上低減させることができた。また表2によれば、
ロジンと共に市販の改質材を加えることによっても硬度
が上昇することが認められたが、市販の改質材は高価格
でありロジンと共に加えるバインダーとしてはコスト的
に高価になり過ぎる。
【0033】次に以上の実験から把握及び考察し得た混
合,製造時における事象並びに要領等について説明す
る。 〔アスファルトとロジンについて〕 アスファルトは周知の如く常温で高い粘ちょう性を有す
る化合物であり、該アスファルトは一般的な合材製造時
の加熱温度域約180〜220℃において溶解されて低
粘度の液体となる。一方、ロジンは同温度付近で弾力性
を全く有しない硝子に近似した脆弱な天然有機化合物で
あり、アスファルトと同程度の温度(200℃前後)で
加熱されると低粘度の液体となる。4に示すように上
記温度域で両者液体を混合し攪拌することにより、アス
ファルト内にロジンを均一に溶融分散させたのち、常温
まで冷却するとロジンはアスファルトの粘ちょう性を補
強し高硬度の弾力性を示す物質に変化し、良質な改質ア
スファルトを得ることができる。
【0034】 〔アスファルトとPSとの混合について〕 合材製造温度の200℃付近では一般に日用品等で市販
されているプラスチックはどの種類のものも軟化現象は
認められるが、アスファルト中に完全に溶解混合するこ
とはできない。また200℃付近で上記各種のプラスチ
ックを粉砕して得られるプラスチック粉末をアスファル
トに混合しても、該プラスチックとの比重差があり図5
に示すように、常温固化するまでにプラスチックが上方
に分離しアスファルト中にプラスチック粒子がうまく分
散混合し得ない欠点を有している。
【0035】 〔PSとロジンの混合について〕 加熱溶解したロジン中にプラスチック粉末を配合する
と、加熱温度と強制攪拌の程度にもよるが、先ずプラス
チック粒子の表面が少しづつロジンに溶出し全体の粘度
が次第に上昇する。つまり、ロジンはプラスチック粒子
の高温での良好な融剤(常温でプラスチックを溶解させ
るシンナーの如き作用を奏する。)として作用する。
尚、この場合図6の拡大図Kに示すようにプラスチック
粉末は完全溶解せずに、微細な粒子状で均一に残留する
ことが高硬度を創出する上では好ましいものである
【0036】 〔廃プラとロジン並びにアスファルトの混合について〕 プラスチック粒子をそのまま直接的にアスファルトに完
全溶解させることは困難である。この理由は200℃付
近でアスファルトがプラスチックの融剤としての性質を
示さないこと、及びより高温でプラスチックを完全溶融
し混合させればよいが、あまり高温にするとアスファル
トの劣化及び炭化、或いは発煙し発火の危険性等がある
ことにより現実的には困難である。従って、プラスチッ
ク粒子をまずロジンに一部溶解させたものものを、互い
に加温溶融状態で混合攪拌すれば、アスファルト中にプ
ラスチックを簡単に均一分散させることができる。
【0037】アスファルト中にプラスチック粒子を分散
させるとプラスチック表面がロジンに溶解し、そのロジ
ンがアスファルトに溶解しているので、アスファルトに
プラスチックの一部が溶解している構造を有して、アス
ファルト自体常温で高硬度を有する性質をもつ、つまり
アスファルトはロジン及びプラスチックの両方によって
より硬度を増すことができる。このように、ロジンはプ
ラスチックをアスファルト中に溶解させる最も優れた溶
剤として作用するのみでなく、それ自体アスファルトの
硬度の増大に大きく寄与させることができる。
【0038】 〔市販の改質材とロジン及び廃プラの混合について〕 既述したように一例として示した市販の改質材は、水を
溶媒とした高分子樹脂のエマルジョン化合物であり、ア
スファルト合材製造過程において骨材にアスファルトを
加え混合すると共に、市販の改質材が8%(対アスファ
ルト比)程度加えられながらミキシングされるものであ
る。実験において、加熱溶解させたアスファルトに市販
の改質材を混入したところ、混入された市販の改質材は
著しく発泡し、その中へロジンとプラスチックの溶融物
を混入することは均一な混合がきわめて困難であった。
このことは、試験的に注意深く行えば可能とみられるが
実際上は不可能であると推定される。
【0039】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成したことに
より以下の技術的効果を奏することができる。(1)改 質アスファルトを製造するとき加熱アスファル
ト中に廃棄プラスチックであるPSとロジンを予め混合
溶融することにより、該ロジンをアスファルト中に均一
に分布させることができ、アスファルト骨材に対する結
合性を高め、高硬度で弾力性を有するバインダー性能を
有する改質アスファルトの製造を簡単且つ低コストに行
うことができる。
【0040】(2)特に上記廃棄プラスチックをロジン
によって大量に溶融させながらアスファルト内に均一に
混合溶融させることができると共に、アスファルト内へ
の遊離を防止した状態で良好に混入することができる。
またアスファルト合材製造時において、プラスチックに
よる骨材のバインダー作用を良好に行うところの廉価で
高性能な改質アスファルトを提供することができる。
【0041】(3)ロジンと前記廃棄プラスチックをア
スファルトに良好に混合することができると共に、硬度
の高い良質な改質アスファルトを製造することができ
る。また廃プラの利用を促進することができる。
【0042】(4)アスファルトとは別途にロジンと
プラスチックを加熱溶融して改質添加材を単独に製造
するので、改質添加材の運搬取扱いを便利に行いアスフ
ァルトと骨材との混合を自由に行うことができアスファ
ルト合材の製造を容易にすることができる。
【0043】(5)予めロジンと廃棄プラスチックを加
熱混合溶融させることにより、廃棄プラスチックをロジ
ンを融剤として大量且つ良好に溶解させたアスファルト
の改質添加材にすることができ、該改質添加材をアスフ
ァルトと混合することにより、アスファルト内で廃棄
ラスチックの混入を遊離させることなく均一状態に混合
溶融させることができる。
【0044】(6)また上記のようにして製造される改
質添加材は粉粒体等の固体となして取扱うことができ、
ミキシング作業及び設備等を簡単に行うことができると
共に、袋詰め等による保管をすることができ改質添加材
の運搬及び計量等を容易にすることができる。またアス
ファルト合材製造時のミキシング設備等を簡潔で廉価な
ものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ジン採用による改質アスファルトを製造する
基本ラインを示す。
【図2】本発明の実施形態に係わる製造工程を示す。
【図3】本発明の他の実施形態に係わる製造工程を示
す。
【図4】アスファルトとロジンとの混合を示す説明図。
【図5】アスファルトとプラスチックとの混合を示す説
明図。
【図6】ロジンとプラスチックとの混合を示す説明図。
【図7】ロジンとプラスチック及びアスファルトとの混
合を示す説明図。
【図8】本発明の実験内容を示すグラフ図。
【符号の説明】
1 アスファルト 2 ロジン 3 骨材 5 プラスチック 6 改質添加材 A,A1 改質アスファルト G アスファルト合材(合材)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 95/00 C08J 11/06 C08L 25/06 C08L 93/04 E01C 7/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスファルトにロジンとプラスチックを
    加熱混合溶融させて高硬度で弾力性を有するバインダー
    となす改質アスファルトを製造する方法において、プラ
    スチックがスチロール樹脂(PS)の廃棄プラスチック
    である改質アスファルトの製造方法。
  2. 【請求項2】 アスファルト100に対し、ロジンを重
    量比5〜20程度及びプラスチックを5〜50程度の割
    合に混合させて改質アスファルトを製造する請求項1の
    改質アスファルトの製造方法。
  3. 【請求項3】 ロジンと請求項1のプラスチックを予め
    加熱混合溶融することにより改質添加材を製造し、該改
    質添加材を該アスファルトと骨材とを加熱状態でミキシ
    ングしアスファルト合材を製造するアスファルト合材の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 ロジンとプラスチックを加熱混合溶融せ
    しめてアスファルトの改質添加材を製造すると共に、該
    改質添加材を固体で且つ粉末状に形成する請求項1又は
    2又は3の改質アスファルト及びアスファルト合材の製
    造方法。
JP14808096A 1996-05-17 1996-05-17 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法 Expired - Fee Related JP2997837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14808096A JP2997837B2 (ja) 1996-05-17 1996-05-17 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14808096A JP2997837B2 (ja) 1996-05-17 1996-05-17 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09302233A JPH09302233A (ja) 1997-11-25
JP2997837B2 true JP2997837B2 (ja) 2000-01-11

Family

ID=15444787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14808096A Expired - Fee Related JP2997837B2 (ja) 1996-05-17 1996-05-17 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2997837B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09302233A (ja) 1997-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9102834B2 (en) Method for producing agglomerates having rubber and wax, agglomerates produced according to the method, and use of the agglomerates in asphalt or bitumen masses
CN102010532B (zh) 一种温拌沥青混合料用橡塑合金及其制备方法
JP3735217B2 (ja) アスファルト舗装バインダー、その製法、アスファルトコンクリート舗装組成物の製法、舗装組成物、舗装面、及びクラムラバーとアスファルトセメントの相容性を高める方法
CN1330715C (zh) 用于铺路粘结剂的塑化硫产品及方法和铺路产品
US5436285A (en) Recycled rubber in a polymer modified asphalt and a method of making same
JPH11310708A (ja) 常温舗装用アスファルト混合物
US3849355A (en) Aggregate composition containing synthetic thermoplastic resin pellets or fragments
Rasel et al. Study of effects of waste PVC on the properties of bituminous mixes
JP2997837B2 (ja) 改質アスファルト及びアスファルト合材の製造方法
US3953390A (en) Process for preparing a composition for the surface of roads, airport runways and like surfaces and the products obtained
AU758670B2 (en) Method for rubberizing and/or pelletizing trinidad lake asphalt
US2584919A (en) Pulverent asphaltic composition
KR20200076087A (ko) 상온 및 저온 가열 겸용 도로 보수제 및 그 제조방법, 그리고 이를 이용한 도로 포장방법
CN114806193A (zh) 一种直投式高粘沥青改性剂及其制备方法和应用
US2340779A (en) Manufacture of paving compositions
JPH0519586B2 (ja)
JP3158250B2 (ja) 常温舗装用アスファルト舗装材
JPS6047403B2 (ja) アスファルト舗装用材料の改質方法
JPS5847424B2 (ja) 改良された道路舗装材の製造方法
JPH07316437A (ja) アスファルトの改質材及び改質方法
US20200308409A1 (en) Bitumen solid at ambient temperature
JPH05262921A (ja) 粘結剤
JPS59217803A (ja) 舗装用アスフアルトコンクリ−トの製造方法
JPH0673706A (ja) カラー舗装用材料およびカラー舗装用混合物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees