JP2996849B2 - 鉛β−ジケトネートの合成方法および合成装置 - Google Patents

鉛β−ジケトネートの合成方法および合成装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛β−ジケトネートの
合成方法および合成装置に関する。この鉛β−ジケトネ
ートは、鉛ビス−ヘプタフルオロジメチルオクタジオン
(Pb(fod)2)および鉛ビス−テトラメチルヘプタ
ジオン(Pb(thd)2)を包含し、特に有機金属化学
的気相堆積法(MOCVD)における前駆体として用い
られる。
【0002】
【従来の技術】強誘電体薄膜の堆積のために種々の手法
が用いられてきた。一般に、薄膜堆積技術は、(1)物
理的蒸着法(PVD)および(2)化学的方法という二
つの主要なカテゴリーに分類される。PVD技術の中で
も、強誘電体薄膜の堆積に用いられる最も一般的な方法
は、電子ビーム蒸着、rfダイオードスパッタリング、
rfマグネトロンスパッタリング、dcマグネトロンス
パッタリング、イオンビームスパッタリング、分子ビー
ムエピタキシー(MBE)、およびレーザーアブレーシ
ョンである。上記化学的方法は、さらに二つのサブグル
ープに分類される。すなわち、化学的気相堆積法(CV
D)、およびゾル−ゲル法および有機金属分解法(MO
D)を包含するウェット式化学法である。
【0003】PVD技術は、基板上に堆積し得る原子ま
たはイオンの十分な束を得るために、通常10-5 torr
より高い真空度を必要とする。PVD技術の利点は、
(1)乾式法であること、(2)高純度および高い清浄
度、および(3)半導体集積回路製作との適合性であ
る。しかし、これらの利点は、(1)低いスループッ
ト、(2)低い堆積速度、(3)化学量論的な制御が困
難であること、(4)高温での堆積後のアニール、およ
び(5)高額な設備費などの欠点により相殺される。
【0004】レーザーアブレーションは、新しく開発さ
れた薄膜堆積法であり、この方法に関する知識は、まだ
初期の段階にある。レーザーアブレーションは、高温の
超伝導膜を堆積させることに幾らか成功した。この方法
の主な問題点は、堆積膜の組成および厚みが、広範囲に
渡って均一ではないことである。
【0005】ウェット式化学法としては、MODおよび
ゾル−ゲル法が挙げられる。このウェット式化学法の利
点は、(1)分子の均質性、(2)高い堆積速度および
高いスループット、(3)組成の制御性に優れているこ
と、(4)ドーパントの導入が容易であること、および
(5)堆積工程を周囲条件下で行い得るので真空下工程
を必要としないため、資本コストが低いこと、である。
このウェット式化学法の主な問題点は、(1)アニール
後の工程中の膜のクラック、(2)コンタミネーション
が入る可能性があり、そのためこの方法を半導体製作に
用いることが困難であること、である。しかし、このウ
ェット式化学法は、複合酸化物の薄膜を迅速かつ容易に
製造する方法を提供するので、膜の作成法、膜の微細構
造、および膜の特性の相関関係を研究するために非常に
重要な役割を果たしている。
【0006】上記のすべての技術のうち、有機金属化学
的気相堆積法(MOCVD)が最も有望な方法の1つで
あると思われる。なぜなら、単純化された装置、優れた
膜均一性、組成の制御、高い膜密度、高い堆積速度、優
れた段差被覆性、および大規模な製作に用い易いという
利点を提供するからである。他のいかなる手法でも、M
OCVDにより得られ得る優れた膜段差被覆性と同等の
性能は得られない。MOCVDにより示される純度、制
御可能性および精度は、MBE法と競合する。さらに重
要な点は、新規な構造を容易に、かつ精度よく成長させ
得ることである。MOCVDにより、超薄膜層または原
子的にシャープな界面のいずれかを使用する全クラスの
デバイスのための材料を製造し得る。さらに、同じ原料
を用いて異なる組成物を製作し得る。
【0007】CVDによる酸化物ベースの強誘電体薄膜
の堆積の最初の成功例は、Nakagawaらの「化学的気相堆
積法によるPbTiO3強誘電体薄膜の製造」、Jpn. J.
Appl. phys.、21(1)、L655(1982)で報告されている。
彼らは、原料物質として、TiCl4、PbCl2
2、およびH2Oを用いることにより、Pt被覆したシ
リコンウェハ上にPbTiO3膜を堆積させた。彼らの
研究ではいくつかの問題点が生じた。この問題点とは、
(1)PbCl2には非常に高い蒸発温度(700℃)
が必要とされること、(2)強誘電特性が劣っているこ
と(Pr=0.16μC/cm2およびEc=14.5kV
/cm)、(3)PbTiO3膜のバルク中の組成の均
一性が劣っていること、そして(4)水および/または
塩化物の混入による結晶学的な不完全さである。明らか
に、塩化物はCVD法の理想的な前駆体ではない。一般
に、有機金属前駆体は、低温で比較的高い蒸気圧を有し
ている。有機化合物を注意深く選択することにより、膜
への望ましくないコンタミネーションは完全に排除し得
る。現在、酸化物薄膜の堆積のためには、有機金属化合
物がほとんど独占的に用いられている。
【0008】MOCVDにおける試みの1つは、前駆体
の選択と合成である。MOCVDのための前駆体は、幾
つかの要求を満たす能力に基づいて選択される。それら
の要求とは、低温での充分な蒸気圧、気化温度での熱安
定性、低い基板温度において最小のリガンドの混入で迅
速に分解すること、周囲条件下での安定性、および毒性
が最小であることなどである。
【0009】効果的な堆積のためには、170℃より低
い気化温度で0.1〜0.5 torrの蒸気圧が必要であ
る。気化温度が低いことで加熱の効率が良くなる。バブ
ラーから基板への前駆体の効率的な移動のためには、真
空下、気化温度での長時間の加熱に対して安定であるこ
とが必要である。熱安定性により、基板に接触する前の
バブラーまたは気相における分解または中間反応を最小
とすることができる。350〜500℃という低い堆積
温度により、膜と基板の相互作用を最小にし、そして加
熱効率を高めることができる。このような温度での前駆
体の分解は、迅速かつ清浄でなければならず、水素、炭
素、またはフッ素のようなリガンドの有機成分からの混
入は最小でなければならない。最後に、取扱いが容易で
あるためには、前駆体が酸素および水分に対して安定
で、そして無毒性であることが必要である。吸湿性の前
駆体、空気に対して敏感な前駆体、あるいは毒性の前駆
体は、移動および貯蔵のために、特別な閉鎖チャンバー
を必要とする。さらに、水和または酸化により前駆体を
非反応性にし得る。
【0010】PbOのMOCVDに対して有用な前駆体
のクラスとしては、(1)アルキル鉛、(2)鉛アルコ
キシド、および(3)鉛β−ジケトネートが挙げられ
る。液状のアルキル鉛(例えば、テトラエチル鉛など)
および鉛アルコキシド(例えば、鉛エトキシドなど)
は、高い揮発性を有するので、取扱いが容易ではない。
なぜならこれらの化合物の毒性が非常に強いからであ
る。さらに、アルコキシドは水分に対して非常に敏感で
あり、従って、自己加水分解により分解する。
【0011】他の前駆体としては、式Iに示すような鉛
β−ジケトネートがある。鉛β−ジケトネートは、前駆
体としての幾つかの要求を満たす。すなわち、鉛β−ジ
ケトネートは、室温で揮発しないため、アルキル鉛およ
び鉛アルコキシドと比べて毒性が低く、200℃より低
い温度で、0.1〜0.5 torrの充分な蒸気圧を有し、
そして500℃より低い温度で分解する。R.E.Sievers
および J.W.Connolly,「トリス(1,1,1,2,2,3,3−ヘプタ
フルオロ−7,7−ジメチル−4,6−オクタジオナト)鉄(I
II)および関連する錯体」、Inorganic Synthesis、12、
XII、p. 72-77 (1969)を参照のこと。鉛β−ジケトネー
トは以下の式Iで表される。
【0012】
【化1】
【0013】ここで、R1およびR2基は、アルキル基ま
たはフッ化アルキル基である。異なる鉛β−ジケトネー
トの化学種の特性は、このR−置換基の性質により変化
する。例えば、鉛アセチルアセトネート(R1=R2=C
3)は、空気および水分に対して安定である。その揮
発性はまた、R−置換基の性質により変化する。鉛アセ
チルアセトネートは、95℃で1torrの蒸気圧を有し、
鉛トリフルオロアセチルアセトネート(R1=CH3、R
2=CF3)は、72℃で1torrの蒸気圧を有し、そして
鉛ヘキサフルオロアセチルアセトネート(R1=R2=C
3)は、67℃で1torrの蒸気圧を有する。さらに、
R−置換基は、金属−酸素結合の強さに影響する。従っ
て、分解温度は、R−基により変化する。これらの現象
は、種々のR−置換基を有するCuβ−ジケトネートお
よびFeβ−ジケトネートについて、C.Reichert およ
び J.B. Westmore、「金属キレートのマススペクトル
の研究、VI、銅(II)のβ−ジケトネートのマススペ
クトルおよび出現電圧」、CanadianJournal of Chemist
ry、48、pp. 3213-3222 (1970)、および H.F Holtzcla
w、R.L. Lintvedt、H.E. Baumgarten、R.G. Parker、M.
M. Bursey、およびP.F.Rogerson、「金属キレートのマ
ススペクトル、I、数種の1−メチル−3−アルキル−
1,3−ジオン銅(II)キレートのイオン化電圧および
フラグメンテーションパターンに対する置換基の影
響」、Journal of the American Chemical Society、9
1、14、pp. 3774-3778、で議論されている。
【0014】鉛ビス−ヘプタフルオロジメチルオクタジ
オン、すなわちPb(fod)2は、PbOのMOCVD
に有用であり得る前駆体である鉛β−ジケトネートであ
る。これは450〜600℃で堆積する。D.C. Bradle
y、「電子材料およびセラミック材料のための前駆体と
しての金属アルコキシド」、Chemical Review、89、6、
pp. 1317-1322 (1989)を参照のこと。Pb(fod)2
R−置換基は、R1=C37およびR2=C(CH33
あり、95〜105℃で1torrという充分な蒸気圧を有
し、そして空気および水分に対して安定である。R.C. M
ehrotra、R. Bohra、D.P. Gaur、「金属β−ジケトネー
トおよびその関連の誘導体、第2章」、Academic Pres
s, Inc.、New York、NY、1978を参照のこと。類似の化
合物には、鉛ビス−テトラメチルヘプタジオン、すなわ
ちPb(thd)2がある。Pb(thd)2のR−置換基
は、R1=R2=C(CH33である。これらの2つの化
合物、すなわちPb(fod)2およびPb(thd)2は、
それらの各々のリガンド上の置換基が異なるだけであ
る。揮発性、熱安定性、水分安定性、分解温度などの特
性は、置換基の変化により異なる。Pb(fod)2は、
98℃で1torrの蒸気圧を有し、一方、Pb(thd)2
は、60℃で1torrの蒸気圧を有する。両方とも周囲条
件下での取扱いに対しては、比較的安定かつ安全であ
る。G.K. Schwitzer、B.P. PullenおよびY. Fang、Ana
l. Chim. Acta、43、332-334 (1968)を参照のこと。
【0015】鉛β−ジケトネートを用いたMOCVDに
関する参考文献としては、Baumらによる米国特許第5,09
6,737およびBrierleyらによる米国特許第5,045,348が挙
げられる。
【0016】
【発明の要旨】本発明は、MOCVDにおける前駆体と
して用いるPb(fod)2およびPb(thd)2などの鉛
β−ジケトネートの合成方法および合成装置である。フ
ラスコ中に、酸化鉛粉末と、化学量論的に過剰なプロト
ン化リガンド(H−fodまたはH−thd)と等量の
錯形成性のない有機溶媒(例えば、ペンタン、トルエン
など)とを入れる。このフラスコを室温で超音波槽中に
浸漬する。このフラスコの媒体に超音波を照射すると、
フラスコの中にキャビテーションが生じ、その結果この
反応媒体中に衝撃波が生じる。この超音波キャビテーシ
ョンおよびその結果生じる衝撃波は酸化鉛粉末を分散
し、そしておそらくfod-およびthd-などの活性遊
離基を生成することにより反応を助長すると考えられて
いる。このフラスコは、上部が超音波プローブを入れる
ために開いており、そして媒体の循環、および浴の熱伝
導による媒体の冷却を助けるために、底部に一組のサイ
ドアームを有している。
【0017】本発明は、有機金属化学的気相堆積法(M
OCVD)における前駆体として極めて有用な、Pb
(fod)2およびPb(thd)2などのβ−ジケト
ネートの合成方法および合成装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【発明の構成】本発明のβ−ジケトネートの合成方法
は、酸化鉛を媒体と組み合わせる工程、およびこの酸化
鉛と媒体との組合せに超音波を照射する工程を包含す
る。
【0019】好ましい実施態様においては、上記方法
は、さらに、上記媒体を真空下で加熱し、媒体中の非
β−ジケトネート化合物を気化させる工程を包含する。
【0020】好ましい実施態様においては、上記酸化鉛
および媒体は、フラスコ中で組み合わされ、そしてこの
酸化鉛と媒体との組合せに超音波を照射する上記工程
は、超音波プローブをこのフラスコ中に配置することに
より行われる。
【0021】好ましい実施態様においては、上記フラス
コは、下方部分と、この下方部分の上に位置する上方部
分と、少なくとも一本の導管とを有し、ここでこの導管
は、その一端がこの下方部分に接続し、そして他の一端
がこの上方部分に接続している導管であり、そして上記
方法は、さらに、上記酸化鉛と媒体との組合せに超音波
を照射しながら、この酸化鉛と媒体との組合せをこの導
管を通して循環させる工程を包含する。
【0022】好ましい実施態様においては、上記フラス
コは、水浴中に浸漬されていて、上記方法は、さらに、
上記酸化鉛と媒体との組合せに超音波を照射しながら、
上記導管を水浴で冷却することによってこの酸化鉛と媒
体との組合せを冷却する工程を包含する。
【0023】好ましい実施態様においては、上記水浴が
容器中に納められていて、上記方法は、さらに、上記酸
化鉛と媒体との組合せに超音波を照射しながら、この容
器を通して水を流す工程を包含する。
【0024】好ましい実施態様においては、上記酸化鉛
と媒体との組合せをこの導管を通して上記フラスコの下
方部分に接続する一端から上方部分に接続する一端へ循
環させる。
【0025】好ましい実施態様においては、上記β−ジ
ケトネートがPb(fod)2を包含し、そして上記媒体
がH−fodを含有する。
【0026】好ましい実施態様においては、上記β−
ジケトネートがPb(thd)2を包含し、そして上記
媒体がH−thdを含有する。
【0027】好ましい実施態様においては、上記媒体が
ペンタンを含有する。
【0028】さらに、本発明のβ−ジケトネートの合
成装置は、酸化鉛と媒体との組合せを保持するフラス
コ、およびこの酸化鉛と媒体との組合せに超音波を照射
するためにこの該フラスコ中に配置した超音波プローブ
を有する。
【0029】好ましい実施態様においては、上記装置
は、さらに、上記フラスコの周囲に、このフラスコを浸
漬し得る水浴を保持するための容器を有する。
【0030】好ましい実施態様においては、上記容器
は、この容器中に水を流入させるための流入口、および
この容器から水を同時に流出させるための流出口を有す
る。
【0031】好ましい実施態様においては、上記フラス
コは、下方部分と、この下方部分の上に位置する上方部
分を有し、そして上記酸化鉛と媒体との組合せを循環さ
せるための少なくとも一本の導管を有し、この導管が、
その一端をこの下方部分に接続し、そして他の一端をこ
の上方部分に接続している。
【0032】好ましい実施態様においては、上記導管
は、上記両端の間に胴部を有し、この胴部が上記フラス
コから離れて間隔を置いて配置される。
【0033】好ましい実施態様においては、複数の上記
導管が上記フラスコの周囲に間隔を置いて配置される。
【0034】本発明の合成方法および合成装置により、
有機金属化学的気相堆積法(MOCVD)における前駆
体として有用な鉛β−ジケトネートを得ることができ
る。鉛β−ジケトネートは前記式Iで表される。置換基
1およびR2の種類の異なる種々の鉛β−ジケトネート
を得ることが可能であり、特に、MOCVDの前駆体と
しては、鉛ビス−ヘプタフルオロジメチルオクタジオン
(Pb(fod)2)、およびビス−テトラメチルヘプタ
ジオン(Pb(thd)2)が好ましい。
【0035】本発明の合成方法においては、フラスコ中
で酸化鉛と媒体を組み合わせて、その組合せに超音波を
照射する。この媒体は、プロトン化リガンドおよび錯形
成性のない有機溶媒を含有する。プロトン化リガンドと
しては、β−ジケトンが用いられ得、特に、ヘプタフル
オロジメチルオクタジオン(H−fod)、ビス−テト
ラメチルヘプタジオン(H−thd)が好ましい。錯形
成性のない有機溶媒としては、ペンタン、トルエンなど
が挙げられ、特に、ペンタンが好ましい。
【0036】次に、図1によって、本発明の、β−ジ
ケトネートの合成装置の1具体例を詳細に説明する。
【0037】本発明の好ましい実施態様では、ペンタン
10mLおよびfodリガンド6mLを50mLの丸底
フラスコ中で混合する。このフラスコ14は、好ましく
は、図1に示すような形状であり、上部に開口部16を
有し、そして先細り状の底部18を有する。底部の周辺
には、下記の機能を有する一組(この実施態様では3
本)のサイドアーム22を有する。各サイドアーム22
は、フラスコ14の底部と接続する底部開口部24、お
よびフラスコ底部の上方に位置し、フラスコ14と接続
する上部開口部26を形成する導管である。
【0038】超音波プローブ40は、プローブ上部42
がフラスコの開口部16から外に出ていて、そしてプロ
ーブヘッド44がフラスコ14の底部のすぐ上方にあ
り、かつ媒体10に浸漬されるように、フラスコ14の
中に位置する。好ましい実施態様では、プローブ40は
1500ワットである。フラスコ14は、その中に位置
するプローブ40と共に、ウォータージャケット60の
中の水浴中に釣り下げられている。ウォータージャケッ
ト60は上部に流入口62を有し、底部に流出口64を
有している。
【0039】さらに、本発明の合成装置を用いて、鉛β
−ジケトネートの合成方法を詳細に説明する。
【0040】本発明の合成装置の操作に際しては、図1
に示すように、フラスコ14は、ウォータージャケット
60の中に位置し、そしてプローブ40はフラスコ14
の中に位置する。ペンタンおよびfodをフラスコに加
え、超音波プローブを始動させる。(Pb(thd)2
製造には、Pb(fod)2の製造に用いるのと本質的に
同様の方法を用い得る。しかし、プロトン化リガンド
は、H−fodの代わりにH−thdを用いる。)酸化
鉛(II)2グラムをこの媒体中にゆっくりと加える。反
応が進行するにつれて、酸化鉛は消失し、そして未反応
fod、Pb(fod)2およびペンタンを含有する黄色
油状層と水層とが形成される。ペンタンがこの黄色油状
層の粘度を低下させるので、酸化鉛は超音波エネルギー
により分散し得、fodと反応し得る。この機能のため
にペンタンが選択された。なぜなら、ペンタンは、錯形
成性がなく、安価で、比較的無毒性であり、そして室温
および常圧で揮発性が高いので、生成物から容易に除去
できるためである。
【0041】反応が行われている間、媒体は、フラスコ
14の底部からサイドアーム22の底部開口部24に入
り、サイドアーム22を通って上昇し、サイドアーム2
2の上部開口部26から出て、フラスコ14の主胴部に
戻って、循環する。同時に、水温を室温に保つのに充分
な量の水が、流入口62を通ってウォータージャケット
60の中に流入し、流出口64を通って流出する。ウォ
ータージャケット中の水は、主に、サイドアーム22か
ら水への媒体の熱伝導によって、媒体から熱を取り去
る。
【0042】未反応fod、ペンタンおよび水を除去す
るため、この生成混合物を真空下、50℃(減圧下での
fodの気化温度)で10〜20時間加熱する。真空処
理の後、黄色粉末が残り、この粉末をPb(fod)2
有量について分析し得る。水とペンタンは容易に除去さ
れる。なぜなら、水はfodおよびPb(fod)2と相
溶せず、ペンタンは揮発性が高いためである。ペンタン
と水の完全な除去は、プロトン核磁気共鳴分光法(NM
R)により確認され得る。fodに対してのPb(fo
d)2の溶解度により、未反応fodをPb(fod)2
ら除去することはより困難である。fodのいくつかの
特性と、Pb(fod)2の特性とを比較することによ
り、Pb(fod)2の純度を決定し得る。純度の分析に
は、(1)融点測定、(2)炭素および水素の元素分
析、(3)マススペクトルの蒸発プロフィール、および
(4)プロトンNMR分光法が包含される。
【0043】合成し、そして精製したPb(fod)2
融点を、報告されている融点と比較することにより純度
を推定する。以下の表1に示すように、遊離のfodリ
ガンドが存在すると、Pb(fod)2の融点が顕著に低
下することが、上記の例で見い出された。例えば、遊離
fod 50%とPb(fod)2 50%とを含有する試
料では、融点はおよそ20℃低下する。合成し、そして
精製したPb(fod)2の融点は、種々の報告されてい
る融点の範囲内であり、この合成し、そして精製したP
b(fod)2が純粋であることを示唆している。
【0044】
【表1】
【0045】表2は、fodおよびPb(fod)2の炭
素および水素の重量パーセントの計算値、および燃焼に
より実験的に測定された値を示す。合成し、そして精製
したPb(fod)2の炭素および水素の重量パーセント
は、実験誤差の範囲内で、計算値と一致している。
【0046】
【表2】
【0047】図2および図3に示した蒸発プロフィール
は、Pb(fod)2と遊離fodを含有する試料、およ
び精製Pb(fod)2をそれぞれ加熱しながら記録した
ものである。このグラフは、1torrにおいて、150℃
まで加熱されるにつれて、プローブ中にエバポレートさ
れた試料の相対濃度を記録したものである。最大サンプ
リング強度を100%とする。純粋な試料であれば、鋭
い一本のピークを示し、そのピークの中心は、1torrに
おけるその蒸発温度である。遊離のfodリガンドとP
b(fod)2を含有する試料は、二本のピークを示す。
一本のピークの中心は60℃付近であり、もう一本は1
15℃付近である。精製Pb(fod)2の加熱プロフィ
ールは、鋭い一本のピークを示し、そのピークの中心は
約98℃付近である。この温度は報告されている温度の
範囲内である。精製Pb(fod)2の加熱プロフィール
では、遊離fodの1torrにおける気化温度(50℃)
でのサンプリングを示さなかった。
【0048】図4は、遊離fodのNMRスペクトルを
示す。そのH−fodは、以下の式で示される。
【0049】
【化2】
【0050】遊離fodのプロトンNMRスペクトル
は、3本のはっきりしたピークを示す(図4)。メチン
のピークは6.0774ppm、メチルのピークは1.2
272ppm、エノールのピークは14.9805pp
mである。
【0051】図5は、Pb(fod)2のNMRスペクト
ルを示す。Pb(fod)2は、以下の式で示される。
【0052】
【化3】
【0053】β−ジケトネートリガンド(fod)が金属
(鉛)と錯形成すると、メチンピークは5.8166p
pmへ、そしてメチルピークは1.1391ppmへと
それぞれわずかに高磁場側にシフトする(図5)。エノ
ールプロトンが、金属錯体を形成するために鉛で置換さ
れるとき、エノールのピークは消失する。もし、遊離f
odがPb(fod)2中に存在していたのであれば、残
りのエノールピークがPb(fod)2スペクトル中に観
測されたであろう。純粋なPb(fod)2のNMRスペ
クトルに対して予期されるように、エノールピークは観
測されなかった(図5)。
【0054】Pb(fod)2の分解および揮発特性の特
徴を調べることは、以下の疑問点を検討することによ
り、Pb(fod)2がPbOのMOCVDに適している
かどうかを決定するのに有用であり得る。(1)Pb
(fod)2は、MOCVDの前駆体としての適性に関す
る要求を満たしているか?、そして(2)高品質の膜の
成長のためにはどんな条件(すなわち、気化温度、およ
び分解温度)が必要とされるか? 分解の研究を、標準
シュレンク(Schlenk)ラインで425 torrのO2で充填
し、そしてプロパントーチで密封した140mL用の石
英管中で行った。各分解実験をPb(fod)2 0.1g
を用いて行った。分解時間も30分間一定に保ち、そし
て、分解実験を350℃、400℃および450℃で行
った。封管中に存在する酸素の量は、すべてのPb(f
od)2を分解してPbOとするのに必要な化学量論量の
1.37倍であった。さらに、HFの形成によりフッ素
を置換し、それによりPbF2の形成を妨げるために、
Pb(fod)2に0.2mLのH2Oを加えた。水の存在
量は存在する全てのフッ素を置換するのに必要な化学量
論量の1.26倍であった。
【0055】フーリエ変換積外分光法(FTIR)によ
り分解生成物を分析した。図6は、Pb(fod)2、水
と酸素の存在下で350℃、400℃、および450℃
で分解されたPb(fod)2、およびPbOとPbF2
標準物のFTIRスペクトルを示す。300℃での分解
生成物のスペクトルは、文献のPb(fod)2のスペク
トルと同様である。どちらにも、波数1800、133
0、1200、975、925、740、および700
の吸収帯が存在している。この事実は、300℃では分
解が起こっていないことを示唆している。350℃での
分解生成物のスペクトルはPbO標準物のスペクトルと
類似している。波数1450、1100、1000、8
00および700に同一の吸収帯が存在する。これらの
二つのスペクトルが類似していることは、PbOが35
0℃で形成されることを示唆している。400℃より上
での分解生成物のスペクトルは、波数1720、71
0、および500の吸収帯が一致するので、PbF2
スペクトルとより類似している。このことは、400℃
より上ではPbF2がより一般的な分解生成物となるこ
とを示している。
【0056】熱重量分析(TGA)およびマススペクト
ル法を用いて、揮発性についての研究を行った。図7
は、10℃/分で加熱したPb(fod)2のTGAプロ
ットを示す。温度上昇を横軸にして重量損失パーセント
を記録する。もし気化が単に処理によって起こるのであ
れば、グラフの傾きは、150℃から200℃の間の傾
きのように、どの温度でも一定となるであろう。ここ
で、この実験が670torr(1気圧)で行われたこ
とに留意することが重要である。従って、最大の気化が
起こるのは、前記の温度(98℃、1torr)よりも
高い温度である。前記の分解の研究は、分解が300℃
より上で起こることを示唆してる。分解の間に、fod
リガンドの気体状の副産物は気化し、そして鉛の大部分
は、PbO、PbF2および他のPb含有分解生成物と
して固相中に残留する。従って、観測される、分解して
いる間の重量損失速度は、分解しないで気化している間
の重量損失速度と比べて減少する。400℃では、開始
試料の15〜20%が分解生成物として残り、そして重
量損失は止まる。
【0057】分解の研究では、350℃より下では分解
が起こらないことを示しているが、TGAプロットは、
200℃という低い温度で重量損失速度が低下すること
を示している。金属β−ジケトネート錯体に関する、い
くつかのガスクロマトグラフィー、マススペクトルおよ
び熱重量の研究は、加熱による揮発性の減少の原因とし
てオリゴマー化を報告している。
【0058】図8は、合成し、そして精製したPb(f
od)2のマススペクトルの一部分を示す。測定は、プロ
ーブ温度150℃、1torrで行った。797g/モル付
近に中心を有するピーク範囲は、Pb(fod)2モノマ
ーを示す。さらに、1299g/モル付近に中心を有す
るピーク範囲が観測され、これらはオリゴマーPb2(f
od)3に対応する。これらの化学種が一本のピークより
むしろピーク範囲で表される理由は、鉛および炭素の同
位体の質量が多様であること、および化学種のフラグメ
ンテーションおよびプロトン化であり、これは、マスス
ペクトルの過程での化学的イオン化に起因している。P
b(fod)2からのオリゴマー化学種であるPb2(fo
d)3の形成により蒸気圧が低下する。なぜなら、高分子
量で、揮発性の低い化学種の濃度が増加するからであ
る。
【0059】本発明によれば、有機金属化学的堆積法に
おける前駆体として用いるための、Pb(fod)2
よびPb(thd)2などのβ−ジケトネートの合成
方法および合成装置が提供される。酸化鉛、媒体である
ペンタンおよびプロトン化リガンド(H−fodまたは
H−thd)をフラスコ中で組合せ、反応を促進させる
超音波を照射する。このフラスコは、一定の冷却温度を
保つため、水浴中に浸漬される。このフラスコは、反応
の間、媒体を冷却および循環させるための、一本または
それ以上のアームを有し得る。
【0060】
【発明の効果】本発明の合成方法および合成装置を用い
て、有機金属化学的堆積法(MOCVD)における前駆
体として極めて有用な、Pb(fod)2およびPb
(thd)2などのβ−ジケトネートを容易に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の模式図である。
【図2】Pb(fod)2および遊離fodを含有する試
料の蒸発プロフィールである。
【図3】精製Pb(fod)2を含有する試料の蒸発プロ
フィールである。
【図4】遊離fodのNMRスペクトルである。
【図5】Pb(fod)2のNMRスペクトルである。
【図6】数種の化合物のFTIRスペクトルである。
【図7】Pb(fod)2のTGAプロットである。
【図8】合成し、そして精製したPb(fod)2のマス
スペクトルである。
【符号の説明】
10 媒体 14 フラスコ 16 開口部 18 先細り状の底部 22 サイドアーム 24 底部開口部 26 上部開口部 40 超音波プローブ 42 プローブ上部 44 プローブヘッド 60 ウォータージャケット 62 流入口 64 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プラディオット エイ. アガスカー アメリカ合衆国 ニュージャージー 08648,ローレンスビル,クライブデン コート 55 (56)参考文献 特開 昭57−62225(JP,A) 特開 昭60−200832(JP,A) 米国特許5028724(US,A) 英国特許1113128(GB,B) Applied Surface S cience,36(1989),102−118. (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07F 7/24 C23C 16/30 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化鉛を、β−ジケトンを含む媒体と組
    み合わせる工程、該酸化鉛と媒体との組合せに超音波を
    照射する工程、および該超音波を照射する工程で生成さ
    れた生成物を真空中で加熱し、該生成物中の非鉛β−ジ
    ケトネート化合物を気化させる工程を包含する、β−
    ジケトネートの合成方法。
  2. 【請求項2】 前記酸化鉛および媒体がフラスコ中で組
    み合わされ、そして該酸化鉛と媒体との組合せに超音波
    を照射する前記工程が、超音波プローブを該フラスコ中
    に配置することにより行われる、請求項1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 前記フラスコが、下方部分と、該下方部
    分の上に位置する上方部分と、少なくとも一本の導管と
    を有し、ここで該導管が、その一端が該下方部分に接続
    し、そして他の一端が該上方部分に接続している導管で
    あって、そして前記方法が、さらに、前記酸化鉛と媒体
    との組合せに超音波を照射しながら、該酸化鉛と媒体と
    の組合せを該導管を通して循環させる工程を包含する、
    請求項に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記フラスコが水浴中に浸漬されてい
    て、前記方法が、さらに、前記酸化鉛と媒体との組合せ
    に超音波を照射しながら、前記導管を水浴で冷却するこ
    とによって該酸化鉛と媒体との組合せを冷却する工程を
    包含する、請求項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記水浴が容器中に納められていて、前
    記方法が、さらに、前記酸化鉛と媒体との組合せに超音
    波を照射しながら、該容器を通して水を流す工程を包含
    する、請求項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記酸化鉛と媒体との組合せを該導管を
    通して前記フラスコの下方部分に接続する一端から上方
    部分に接続する一端へ循環させる、請求項に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記β−ジケトネートがPb(fo
    d)2を包含し、そして前記媒体がH−fodを含有す
    る、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記β−ジケトネートがPb(th
    d)2を包含し、そして前記媒体がH−thdを含有す
    る、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記媒体がペンタンを含有する、請求項
    1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 酸化鉛とβ−ジケトンを含む媒体との
    組合せを保持するフラスコ、および該酸化鉛と媒体との
    組合せに超音波を照射するために該フラスコ中に配置し
    た超音波プローブを有し、さらに、該フラスコの周囲
    に、該フラスコを浸漬し得る水浴を保持するための容器
    を有する、β−ジケトネートの合成装置。
  11. 【請求項11】 前記容器が、該容器中に水を流入させ
    るための流入口、および該容器から水を同時に流出させ
    るための流出口を有する、請求項10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記フラスコが、下方部分と、該下方
    部分の上に位置する上方部分を有し、そして前記酸化鉛
    と媒体との組合せを循環させるための少なくとも一本の
    導管を有し、該導管が、その一端を該下方部分に接続
    し、そして他の一端を該上方部分に接続している、請求
    10記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記導管が、前記両端の間に胴部を有
    し、該胴部が前記フラスコから離れて間隔を置いて配置
    される、請求項12に記載の装置。
  14. 【請求項14】 複数の前記導管が前記フラスコの周囲
    に間隔を置いて配置される、請求項13に記載の装置。
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