JP2989168B2 - 画像信号から照明色を検出する方法 - Google Patents

画像信号から照明色を検出する方法

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JP2989168B2
JP2989168B2 JP10118862A JP11886298A JP2989168B2 JP 2989168 B2 JP2989168 B2 JP 2989168B2 JP 10118862 A JP10118862 A JP 10118862A JP 11886298 A JP11886298 A JP 11886298A JP 2989168 B2 JP2989168 B2 JP 2989168B2
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  • Image Analysis (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,画像信号の処理方
法にかかり,さらに詳細には照明を照射した対象物を認
識した画像信号について照明色の補正をおこなうための
照明色の特定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】デジタルカメラをはじめとするカラー画
像入力装置等においては,照明が照射されたた物体の色
を正確に認識するために白色調節や色補正などの画像色
補正がおこなわれる。すなわち,物体を照射している照
明の種類によっては,物体が異なる色の画像に認識され
てしまうため,照明の種類に応じて異なる画像色補正を
おこなわなければならない。したがって,的確な画像色
補正をおこない物体本来の色を認識するためには,物体
を照射している照明の成分を検出する必要がある。この
照明色成分は,例えば,照明色,照明のスペクトルパワ
ー分布(Spectral Power Distri
bution:以下,SPDと称す)を検出することに
よっておこなわれる。そして,様々な照明の下でも物体
を認識できる視覚システム等のロボットが開発されてい
る。
【0003】例えば,ビデオカメラで画像を認識しよう
とする場合には,上記のような色補正は,物体を撮影す
る前に白色板または白色紙などを撮影して照明のカラー
を得た後このカラーを参照して白色調節を遂行する方法
や,カメラ装置に直接照明を照明して放射した光を内蔵
した検知器が感知して照明成分を検出する方法や,各種
照明に対応したボタンをカメラに設置しオペレ−タがス
イッチにより選択して照明を決定する方法などが採用さ
れている。このように画像色を補正するために物体を照
射している照明色を特定する方法として,新たにハード
ウェアをカメラに設置して照明成分を検出する方法や物
体のイメージ自体から照明色を特定する方法が知られて
いる。
【0004】しかしながら,上記の方法は,新たに検出
器を設置しなければならないため,ハードウエアを搭載
するためのコストがかかるばかりでなく,遠距離撮影等
で得られた画像に直接対応することができない場合があ
る。一方,オペレ−タがスイッチを選択して照明色を決
定する方法では,多くの照明成分で物体を照射している
場合には,各種照明に対応するためにスイッチを多数設
置しなければならないという問題点がある。
【0005】このような従来の問題点を解決する方法と
して種々の方法が開示されている。例えば,米国特許第
4,685,071号には,照明色検出機等のハードウ
ェア装置を設置せずに,画像信号から照明色を直接検出
して画像入力装置を低コストで製造する方法が開示され
ている。
【0006】すなわち,この方法は,画像の正面での色
の変化を基準として所定の大きさ以上の色変化がある画
素を色境界画素とし,各色境界画素の左右に分散してい
る画素集合を選択して色度座標上で直線近似し,直線の
傾きが同一であるかで該当画素が物体の色とハイライト
との間に発生した色境界画素等の周りの画素集合の直線
近似とHough変換で照明色を決定する。
【0007】つまり,画像の場面からの鏡のように反射
する光の色を検出して,その場面を調査する光の色を決
定する。そして,その画像から数個の互いに違う表面色
の物体からから同一の色調で変化する彩度を表わす数個
の点をセットで検出することによって鏡のように反射す
る反射光の色を検出する事が可能となる。
【0008】ここで,輝度以外の色相や彩度の変化を検
出するために,画像を色度座標を持つ色空間に変換した
後,彩度と色相が一番急速に変わる色境界を検出する。
そして,彩度の変化による色境界周囲の多数のデータを
使用して照明色を決定する。
【0009】なお,ここで色度座標とは赤(R),緑
(G),青(B)の3次元色空間をr,gの2次元座標
で表現したものであり,色工学分野で一般的に使用され
ている座標系である。このとき,彩度の変化のほか色相
の変化によっても境界ができるが,この境界が,彩度の
変化による境界であるか色相の変化による境界であるか
を区別するために,この境界点の両辺にあるデータの集
合から近似直線を作成し,2つの近似直線の傾きが同一
である場合には,彩度による境界と決定して照明色を検
出するためのデータとして採用する。このように彩度の
変化による境界点の周囲に存在する多数データから得ら
れる直線の交点を求めることによって照明色を決定する
変数を算出することができる。
【0010】また,米国特許第5,023,704号に
おいては,入射する光に含められた色々な水準の色成分
を検出する検出器が照明の色温度を検出し,複数の参照
レベルを変更させる制御器によって検出器の周りの照明
色の変化にも簡単に対応することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし,米国特許第
4,685,071号に示すような方法では,各境界点
のデータから両辺のデータ収集が容易でないばかりでな
く,データを境界点単位に処理して多くの境界点から両
辺のデータを収集し直線に近似化して互いに比較判断す
る作業を反復しておこなう必要がある。すなわち,画素
単位で境界点の処理を実行しなければならないため長時
間要するという問題がある。
【0012】また,米国特許第5,023,704号に
示すような方法では,撮影場面が入力装置から遠距離に
ある場合には,検出された照明の色温度の正確度は低く
なっていしまうという問題がある。また,画像から照明
色を検出するために新たに検出器を搭載しなければなら
ないという問題点がある。
【0013】本発明は,上記の問題に鑑みてなされたも
のであり,本発明の目的は,検知装置などのハードウェ
アを搭載することなく,画像から直接色度座標から照明
色を特定する方法であって,短時間で正確に照明色の特
定をすることが可能な,新規かつ改良された照明色の特
定方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の第1の観点によれば,照明を照射した対象
物を認識した画像信号について補正をおこなうための照
明色の特定方法において,前記画像信号から不要信号を
除去し,前記不要信号を除去した画像信号に含まれる全
ての画素に対する色信号を色度座標に変換し,前記色度
座標から全体画素に対するグラディエント座標を作成
し,前記グラディエント座標から各画素に対する色遷移
帯を決定し,前記各色遷移帯を直線近似し,前記各近似
直線の交点を算出し,前記各近似直線の各交点の平均値
を照明色として特定することを特徴とする画像信号の処
理方法が提供される。
【0015】かかる構成によれば,カメラの撮影過程か
ら発生した雑音,量子化雑音,物体相互間の反射,セン
サ−の飽和等の影響を取り除くことができ,色遷移帯の
直線近似の正確度を上げることができるため,照明色に
関してより信頼できる情報を提供することができる。こ
の結果,各種照明が照射されている物体の光の影響を考
慮して補正することができるので,より正確な色の画像
を取得することができる。また,画像自体から多数の色
遷移帯を検出してから,各色遷移帯に含まれている画素
の色度座標から直線を近似化しているので,画像の高速
処理が可能であり照明色を特定するまでの時間を短縮す
ることができる。
【0016】例えば,前記画像信号から除去される不要
信号は,輝度(Y)<50,Y=(R+G+B)/3で
定義される低輝度信号と,r−g色度図上から0.6P
CC三角形外部の色信号で定義される高彩度信号と,
R,G,B三要素のうち或一つの要素の価が255であ
る飽和された信号と,雑音信号とであることにより,必
要な画像信号だけを取得することできる。
【0017】また,多段メディアンフィルタにより前記
画像信号から雑音信号を除去することを含めれば,水
平,垂直,対角方向に敏感な副フィルタを使用すること
になるので,様々な方向の詳細な情報を安全に保存した
状態で雑音信号を除去することができる。
【0018】また,前記色度座標から全体画素に対する
グラディエント座標を作成は,前記色度座標から前記全
ての画素のグラディエントの大きさを算出し,前記グラ
ディエントの大きさを平準化し,前記平準化したグラデ
ィエントの大きさを量子化し,前記量子化したグラディ
エントの大きさでグラディエント画像を作成する構成を
含めれば,グラディエントの大きさの値が最大値内で小
数点以下の微少な変化がある場合,その変化幅を拡張し
て大きな値で表現するために量子化しているので,オペ
レータが任意に定めるその最大値(MaxQ)が大きけ
れば大きい程,グラディエントの大きさの変化をより細
密に把握することができる。すなわち,グラディエント
を量子化することによって得た値は,最も正確な値であ
り色遷移を正確に表現することができる。
【0019】例えば,前記色度座標から前記全ての画素
のグラディエントの大きさは,
【0020】
【数8】
【0021】により具現化し,前記グラディエントの大
きさの平準化は,
【0022】
【数9】
【0023】で具現化し,前記平準化されたグラディエ
ントの大きさの量子化は,
【0024】
【数10】
【0025】で具現化することができる。
【0026】また,前記グラディエント座標から各画素
に対する色遷移帯を決定は,前記全体の量子化したグラ
ディエントの大きさを評価したヒストグラムを作成し,
前記グラディエントの大きさに対して前記ヒストグラム
を用いて累積ヒストグラムを作成し,前記累積したヒス
トグラムをしきい値処理し,前記しきい値処理した画像
に対してラベリングしておこなわれる構成を含めれば,
カメラの雑音等により同じ色を持つ物体色の色変化をも
つ画素に対するグラディエントの大きさの値をカメラの
雑音の特性等によって別々に設定しているので,適切な
値を決定することができ,正確度を高めて照明色を特定
することができる。
【0027】また,前記前記各色遷移帯を直線近似する
方法は,前記各色遷移帯に対する固有値と固有ベクトル
を計算し,前記全体分散値に対するより大きい固有値の
比率が所定の値より小さい値を削除し,前記より大きい
固有値の絶対値が所定の値より小さい値を削除し,前記
より大きい固有値に相応する固有ベクトルを利用して色
遷移帯の直線近似式を計算する構成を含めれば,物体と
物体間に発生する色遷移帯は除去することができ,照明
の情報を物体とハイライトの間に発生した色遷移帯(C
TB)だけで簡単に特定することがができる。
【0028】また,前記各近似直線の交点を算出する場
合において,前記直線の傾きが同符号である場合には,
算出した直線の交点を除外する構成を含めれば,傾きの
差が大きい2直線の交点のみをデータとして扱っている
ので,より正確度の高い交点座標を平均することができ
る。この結果,照明色を的確に特定することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明は,本発明は画像の内で物
体の表面の反射によって発生するハイライト領域を探
し,このハイライト領域に含まれる画素の色解釈から照
明色を得る方法を提供する。すなわち,均一に彩色され
た対象物の表面上に現われるハイライト領域の画素の色
度の座標は物体自体の色と照明色との間に分散される
(本明細書では,この分散領域を色遷移帯と称すること
にする。)。この分散は,直線近似することによって両
者の相関関係を表した回帰直線を得ることができ,同様
に,多数の物体のハイライト領域から得られたこれらの
色遷移帯を用いることによって,色度ダイヤグラムの上
で複数の近似直線を得ることができる。そして,この近
似直線の間の交点について正確度の高い交点のみを平均
することによって照明色を特定している。
【0030】以下,添付図面を参照しながら,本実施形
態にかかる画像信号の処理方法を詳細に説明する。
【0031】まず,物質の光に対する反射の特性と反射
される光の色の色度座標を近似化する方法について説明
する。落葉,皮膚,プラスチックとペンキ塗りされた物
体などの非等質性物質の表面での光の反射の特性を,コ
ンピュータ工学の分野では既に公知である,図1に示す
異色性の反射モデルを用いて説明する[SteveA.
Shafer ”Using Color to Se
parate Reflection Compone
nts”,Color Research& Appl
ication 10,pp.210−218,198
5]。
【0032】この異色性の反射モデルは,光の角度を持
つ非等質異色性物質の表面から反射される光の全体放射
Lを,物質の表面から反射される光の放射Liと,物質
の本体から反射される光の放射Lbの線形の組合せで表
現することができる。また,通常,物質の表面から反射
される光は,照明色と同一色またはSPDの関係の光で
あると仮定することができる.
【0033】次に,非等質異色性物質に加えらた照明の
方向(E)とビデオカメラ等のセンサーの方向(V)
と,物体のある位置での垂直方向(N)と,理想的に反
射された方向(J)の関係を図4に示す。ここで,s
は,センサーの方向(V)と理想的に反射された方向
(J)が作る角であり,iは,光の波長(λ)と,照明
の方向(E)と物体のある位置での垂直方向(N)が作
る角であり,eは,物体のある位置での垂直方向(N)
とセンサーの方向(V)が作る角であり,gは,照明の
方向(E)とセンサーの方向(V)が作る角である。し
たがって,非等質異色性物質の表面から反射される光の
全体放射Lは,4つの変数を持つため,異色性の反射モ
デルによるLiとLbの線形の組合せで以下の式のよう
に表現される。
【0034】
【数11】
【0035】そして,物体表面の任意の点で幾何要素
(角度i,e,g)は決定される。そして,式(1)の
波長の因子の項は,波長に依存する色の項(m)と角度
に依存する幾何項(c)に分離することができる。した
がって,光の全体放射Lは,波長λを因子として式
(2)のように表現することができる。なお,mとm
はスカラー量で考えることができる。
【0036】
【数12】
【0037】したがって,上記式(2)を考慮すると,
式(1)は式(3)のように表現することができる。
【0038】
【数13】
【0039】このような異色性の反射モデルでの解析を
おこなうことによって,カメラ画像で物体の表面から反
射する光の解析を容易することができる。例えば,ある
入射するスぺクトラルパワー分布(SPD)に対するカ
メラの出力式は,三者極値積分によって与えられる。
【0040】
【数14】
【0041】以上のように,三者極値積分の線形変換特
性を利用してカメラの出力色空間と異色性の反射モデル
の関係は,以下式のように表現することができる。
【0042】
【数15】
【0043】ここで物質の表面から反射される光L
項と物質の体から反射される光Lbの項を分離するた
め,
【0044】
【数16】
【0045】であると仮定すれば,以下の式のようにな
る。
【0046】
【数17】
【0047】なお,上式において, m,m:各ピクセルからの反射の大きさを現わす幾
何学的因子。 C:カメラから出力した色 C:物質の表面から反射された光の色 C:物質の体から反射された光の色 である。
【0048】このような,カメラ出力信号を色度座標か
ら解析するために,R,G,Bの項に表現すると以下の
式のようになる。
【0049】
【数18】
【0050】そして,物質の表面から反射される光の色
と物質の体から反射される光の色の色度座標は,以下の
式のようになる。
【0051】
【数19】
【0052】ここでK=R+G+B,K=R
+G+Bである。従って,任意の点の[R,G,
B]での色度座標(r,g)は,以下の式で表され
る。
【0053】
【数20】
【0054】さらに,(r,g)と(r,g
の項に整理すると,以下の式のように表現することがで
きる。
【0055】
【数21】
【0056】ここで,α=m,β=mとす
ると,以下の式のように表現することができる。
【0057】
【数22】
【0058】このことは,図2に示すように,r−g色
度図上を現わす任意の点Cでの色度座標[R,G,B]
をもつ点(r,g)は,点(r,g)と点
(r,g )を連結する線分をβとαで分割した点の
位置であることがわかる。
【0059】以上の説明から,画像で2個の物質の表面
から反射される光をもつ異色性物質は,2つの反射光か
ら得られた2つの線分の交点は2つの反射光が共通的に
もっている成分,すなわち,外部から照射された照明の
成分であるので,この交点を求めることによって照明の
色を得ることができる。
【0060】したがって,外部から多数の照明が物体に
照射された場合であっても,異なった物体に同一の照明
が照射されば,同一の色度座標を有することになる。し
たがって,この色度座標を比較することによって照明成
分を特定することができる。すなわち,同じ照明を照射
したある物体の色度成分と異なる物体の色度成分を比較
して,異なる物体から反射した多くの色度成分の中で共
通の座標をもつ成分を検出することによって,照明の色
を特定することができる。
【0061】ところで,実際画像で物質の表面から反射
する光(L)の大きさが無視できない程度の画素をハ
イライトポイントと言い,ハイライトポイントが集中的
に表現する領域をハイライト領域と言う。一方,明かる
く輝る物体においてハイライトは明かるすぎてカメラの
有效範囲を越すことになり,カメラの出力のクリップす
るカメラクリッピング現象を引き起こす。このカメラク
リツピングは,どの画素に対し1つの色チャンネル
(R,G,B)でも最大値(8ビット/チャネルのカメ
ラの時255)を持つようになる現象であり,このよう
な現象が発現する領域を飽和した領域という。
【0062】カメラ画像でハイライト領域から物体の色
が一定に現われる領域の間で取得したサンプリング点を
示した色度図を図3に示す。図3に示すように,r−g
色度図上の実際測定した色の分布は,飽和した領域と体
色領域,色遷移帯と同じく3部分に大きく分かれてい
る。そして,このカメラ出力値の分布を直線近似して,
照明色の特定をおこなっている。
【0063】ところで,上記のように,物質の光に対す
る反射の特性と反射される光の色の色度座標を近似化す
る方法で照明色を特定しようとすると,実際カメラ画像
では,同一色の物質の表面から反射した光に対する場合
であっても,カメラの撮影過程から発生した雑音,量子
化雑音,物体相互間の反射,センサ−の飽和等の影響を
受けてしまう。このため,カメラ出力値の分布は1つの
直線ではなく一定の幅をもつ分布で形成されてしまうの
で,直線近似の正確性に欠け照明色の特定が難しいとい
う問題がある。
【0064】すなわち,上記のような分布から照明色を
得るとすると,飽和した領域のデータは捨てて,直線近
似の正確度を上げるため過多な身体色のサンプリングを
避けて,色遷移帯のデータを適当に得なければならな
い。したがってこれを解決するための方法が技術的課題
として希求される。
【0065】そこで,本実施の形態にかかる方法は,上
記モデリング方法を利用し画像から物体とハイライト間
に発生する色遷移帯をさがし,これ等から照明色を得る
方法を提供するものである。
【0066】ここで,色遷移帯は,物体の表面から反射
する光Lによって発生するハイライトと物体,あるい
は物体と物体間に発生し得る。照明情報に,物体とハイ
ライトの間において発生した色遷移帯は容易に求めるこ
とができるので,かかる色遷移帯を求めるための固有価
の条件を定め,物体と物体間に発生する色遷移帯を除去
することができる。なお,固有価の条件を決定する方法
は後で説明する。
【0067】また,多数の物体から発生する物体とハイ
ライトの間で発生する多くの色遷移帯の固有のベクトル
を利用して色度図上での複数の直線を求め,その交点の
平均値を照明色に決定する。これによって本実施の形態
によれば,従来の方法の問題点であった長すぎる実行時
間を短縮でき,より正確な照明色の情報を得る方法を提
供できるのである。
【0068】以下,図4および図5に基づいて,本実施
の形態にかかる画像信号から照明色を検出するための方
法を説明する。
【0069】まず,ステップS100で,画像入力装置
からカラー画像信号を入力する(ステップS100)。
次に,ステップS110に移行し,上記の画像信号から
低輝度信号,高彩度信号,飽和した信号を除去する(ス
テップS110)。
【0070】ステップS110では,入力した画像信号
から低輝度信号,高彩度信号および飽和した信号を除去
する(すなわちこれらの値を0とセッティングする)。
これらの信号は,以下のように定義される。すなわち,
輝度(Y)<50(Y=(R+G+B)/3)である信
号を低輝度信号とし,R,G,B三要素の中で一つの要
素の値が255である信号を飽和した信号とし,r−g
色度図上から0.6PCC(chroma比率常数)三
角形外部の色信号を高彩度信号とする。
【0071】ここで,0.6PCC三角形とは以下のよ
うに定義される。まず,色度図上の中心点をC(0.3
33,0.333),r−g座標の最大点を各々M
(1,0),M(0,1),原点をM(0,0)
それらを連結する線分と線分上の点を,
【0072】
【数23】
【0073】とすると,PCCは式(13)のように定
義される。
【0074】
【数24】
【0075】そして,上記PCC=0.6式(13)を
満足する3つの点(A,A,A )を頂点とする三
角形を,0.6PCC三角形という。
【0076】そして,ステップS120に移行し,上記
の入力画像信号から境界情報を維持する事によって雑音
信号を除去するため多段メディアンフィルタリングを遂
行する。(ステップS120)。
【0077】雑音信号の除去のためには,アベレージフ
ィルタを使用することも可能であるが,このアベレ−ジ
フィルタは線型低帯域フィルタであるため,画像のライ
ンとゴーナーのように詳しい情報を消してしまったり,
境界を不明確にすることが多い。このため,画像の境界
の詳しい情報を維持しながら效果的に雑音を除去するた
めメディアンフィルタなどの非線型低帯域フィルタが提
案される。しかし,メディアンフィルタは相対的に大き
い(5*5以上)窓を持っているため,画像の詳細な情
報や構造的で空間的な情報をも破壊してしまう。
【0078】このため,本実施形態においては,メディ
アンフィルタを修正し,水平,垂直,対角方向に敏感な
副フィルタを使用している多段メディアンフィルタを採
用することより,様々な方向の詳細な情報を安全に保存
することができ,画像の構造的な情報を破壊されること
を防止している。
【0079】この多段メディアンフィルタの出力yij
式(14)に示す。この多段メディアンフィルタは,画
像の位置(i,j)からの入力xijに対して(υ*υ)
窓の大きさを有しているものとする。
【0080】
【数25】
【0081】次いで,ステップS130に移行し,上記
の入力画像信号の全ての画素に対する色信号R,G,B
を色度座標に変換する(ステップS130)。すなわ
ち,以下に示す式(15)を使用して入力画像の全ての
画素に対する色信号R,G,Bを色度座標に変換する。
【0082】
【数26】
【0083】次いで,ステップS140に移行し,上記
の入力画像信号の色度座標での色境界を捜すためグラデ
ィエントの大きさを計算する(ステップS140)。す
なわち,画像の任意の位置(x,y)から光の大きさの
関数をf(x,y)とする時,その位置から画素のグラ
ディエントとベクトルの大きさは,式(16),(1
7)で表現することができる。
【0084】
【数27】
【0085】このように表されたx,y方向の各々の偏
微分f,fを遂行する二つのマスク∂をソベル演算
子と言い,これはデジタル画像処理分野では広く使用さ
れている。このようなマスクを画像f(x,y)から色
度座標r,gに各々適用してr,g各々のグラディエン
トの大きさを計算し,これらの平均値を画像f(x,
y)からグラディエントの大きさとする。なお,画像の
位置(x,y)は,上記のステップS120で説明した
位置(i,j)と同じ概念である。
【0086】このような方法で算出した全体画素に対す
るグラディエントの大きさを利用して,一つの画像を作
成したものをグラディエント画像と言う。グラディエン
ト画像を作成する方法をさらに詳細に説明する。
【0087】(1) まず,以下の式(18)に基づい
て,全ての画素のグラディエントの大きさを計算する。
【0088】
【数28】
【0089】ここで,e(x,y),e(x,y)
はr,g各々に対するグラディエントの大きさである。
【0090】(2) 次いで,式(19)を用いて,全
ての画素のグラディエントの大きさを平準化する。
【0091】
【数29】
【0092】ここで,MaxMoG:画像全体から一番
大きいグラディエントの大きさである。
【0093】(3) 次いで,式(20)により平準化
されたグラディエントの大きさを量子化する。
【0094】
【数30】
【0095】ここで,MaxQは,最大量子化水準を意
味する。
【0096】このグラディエントの量子化は,グラディ
エントの大きさの値が最大値内で小数点以下の微少な変
化がある場合に,その変化幅を拡張して大きな値で表現
するためにおこなっている。このため,オペレータが任
意に定めるその最大値(MaxQ)が大きければ大きい
程,グラディエントの大きさの値の変化が微小な場合で
あっても,その変化をより細密に把握することが可能と
なる。したがって,グラディエントを量子化することに
よって得た値は最も正確な値であり,色遷移を正確に表
現することができる。
【0097】
【数31】
【0098】以上のように,量子化したグラディエント
の大きさQMoG(x,y)でグラディエント画像を作
成する。
【0099】(4) 次いで,ステップS150に移行
し,色遷移帯を決定する(ステップS150)。この色
遷移帯の決定は,量子化されたグラディエントの大きさ
からヒストグラムを作成し,このヒストグラムを用いて
しきい値処理をおこなった後,ラベリングをおこなうと
いう2つの工程に分けられる。
【0100】(4−1) すなわち,まず,式(22)
に基づいて,全体画素の量子化されたグラディエントの
大きさを評価しヒストグラムを作成する。
【0101】
【数32】
【0102】ここで,任意のkに対するhistogr
am[k]の大きさは,画像でkの大きさのQMoG
(x,y)を持つ画素数を表わしている。
【0103】例えば,最大量子化水準が255の場合で
あって,画像から任意の画素(x,y)の位置でQM0
G(x,y)が100の大きさを持つ画素が全体画像で
30個があるとすればhistogram[100]の
値は,30となる。このように,QMoG(x,y)
は,任意の画素において色の変化量をあらす数値であ
り,histogram[k]は全体画像でkという色
の変化量を表す数値を有している総画素数を意味してい
る。したがって,QMοG(x,y)の値を100とす
ると,現在自身の画素位置(x,y)周辺で色の変化量
が画像全体から最大の色変化量を持つ任意の点に比べて
半分程度(100/255)の色変化量であることを意
味している。
【0104】(4−2) 次いで,式(23)に基づい
て,グラディエントの大きさに対するヒストグラムから
累積ヒストグラムを作成する。
【0105】
【数33】
【0106】ここで,Accumulated_his
togram[k]は,特定のk値から自分より小さい
k値からhistogram[k]を全て合算した値で
あり,これは全体画像から色変化の程度を表す数値が特
定の値kよりも小さい総画素数であることを表わしてい
る。
【0107】(4−3) 次いで,累積ヒストグラムに
基づいて,しきい値処理をおこなう。
【0108】(4−3−1) しきい値処理をおこなう
ために,まず,物体の反射による最大色変化の累積ヒス
トグラムに基づいた相対的大きさ(以下,MRCTとい
う)の値を設定する。このMRCTは,色変化量を基準
に全体画素数に対する特定画素数の比を現わす値であ
り,ここでは色変化量があまりない画素に対する画像全
体の比率を意味している。例えば,MRCT=0.3
(0〜1.0の範囲)と仮定すると,これは全体画素か
ら色変化量を基準に30%以内にはいる画素は,色遷移
を表す値に含まないということを意味する。
【0109】このような画素は,カメラの雑音等により
同じ色を持つ物体色の色変化とみなす事を意味する。し
たがって,このような値は,カメラの雑音の特性等によ
って別々に設定し,適切な値を決定する事が照明色の推
定の正確度を高めることができる。
【0110】(4−3−2) 式(24)を満足する最
小値のk(Mink)を量子化したグラディエントの大
きさQMoG(x,y)のしきい値とする。
【0111】
【数34】
【0112】このように,カメラ自体の雑音等によって
発生する同じ色を持つ物体色の色変化を除去するためし
きい値が決定される。
【0113】(4−3−3) そして,グラディエント
画像に対してしきい値処理を実行し,以下の式(25)
により,しきい値処理画像を作成する。
【0114】
【数35】
【0115】以上により,しきい値処理の工程が終了す
る。
【0116】(4−4) 次いで,しきい値された画像
に対してラベリングを実行する。
【0117】(4−4−1) このラベリングは,ま
ず,しきい値された画像から相互に連結した画素に対し
て,L字模様のパターンを使用した染み彩色法[Dan
a H.Ballard & Christopher
M. Brown,”Computer Visio
n”,Prentice−Hall INC.]と同じ
ラベルをつける。
【0118】この染み彩色法は,白黒画像に適用される
互いに連結された画素の間に同じラベルを付ける機能を
する公知の画像処理方法である。このように白黒画像か
ら互いに連結された白色の画素を連結する機能をするの
で,しきい値処理された画像は白黒の画像となる。そし
て,白色である現在の画素の真上の画素と左側の画素が
白であれば,相互連結して1つの画素とみなして他の画
素を順次連結していく方法である。
【0119】このように,同じラベルが付いた画素は,
画像からその位置情報を提供し各画素の位置からほかの
記憶装置にすでに貯蔵している画素の色度値を得て,こ
れを色遷移帯の色度値データに使用する。このような同
じラベルを持つ各画素の集合を色遷移帯といい,色遷移
帯の構成要素に決定した各画素の色度座標を色遷移帯の
色度値のデータとする。以上の方法により,色度図上か
らの色遷移帯が作成される。
【0120】そして,ステップS160に移行し,各色
遷移帯に対する固有値とこれに対応する固有ベクトルを
計算する(ステップS160)。すなわち,色度図上に
分布する各点に構成された色遷移帯に対する直線近似を
おこなうため,主成分分析法により,各色遷移帯に対す
る固有値と固有ベクトルを計算する。以下,固有値と固
有ベクトルの計算方法について説明する。
【0121】(1) まず,n個の画素を含む色遷移帯
を仮定して,r,g各々の平均値を出して,各画素の
r,g値に対してそれを除いた値でマトリックスX
n*2を構成する場合,一つの色遷移帯は次の式(2
6)の様に表現することができる。
【0122】
【数36】
【0123】ここでnは画素の個数である。
【0124】(2) この共分散行列をC2*2とする
と,式(26)は次の式(27)の様に表現できる。
【0125】
【数37】
【0126】(3) また,このとき,共分散行列の全
ての固有値は対角行列V=[υυ]と表現でき,ま
た,これに対応する固有ベクトルは1つの行列W=[w
]で表現できる。なお,,正方行列Wと対角行列
Vが,一つの正方行列Cとの関係において次式を満たす
とき,行列Wを固有ベクトル,Vを対角項の固有値とい
う。
【0127】
【数38】
【0128】(4) また,固有値vに相応する固有
ベクトルはwで,固有値υに相応する固有ベクトル
はwである。このような固有値と固有ベクトルを得る
ためには,統計学分野で既に公知の方法である単一値分
解法(以下,SVD法という。)を使用する。なお,C
が正方行列でない場合であっても,上の式を満足する
W,Vを得るためにSVD法を使用する。
【0129】次いで,全体分散値に対するより大きい固
有値の比率が所定の第1制限条件より大きいかの否かを
判断する(ステップS170)。すなわち,得られた固
有値の中でより大きい固有値(以下,BEVという)が
次の様にあたえられた制限条件より大きいか否かを判断
する。
【0130】この第1の制限条件は,与えられた色遷移
帯で小さい固有値に対するBEVの比率は全体共分散に
対するBEVの比率(Ratio of BEV to
the total variance:以下,RB
EVという)である。このRBEVは,色遷移帯の直線
性を表しており,外部から加えられた照明に対する反射
情報は,多くの物体に対しても一定のパターンを持って
いるので,RBEVが大きければ大きいほど,該当する
色遷移帯は,物体とハイライトの間に発生した色遷移帯
にみなされる。RBEVの最小値(BEVLEAST
を設定し,これを与えられた制限条件とする。このこと
により,物体と物体間に発生する色遷移帯は除去するこ
とができ,物体とハイライトの間に発生した色遷移帯
(CTB)を用いるだけで,照明の情報を簡単に得るこ
とがができる。
【0131】そして,全体分散値に対するより大きい固
有値の比率が所定の第1制限条件より小さい場合には,
ステップS160に移行し,他の色遷移帯に対する処理
を実行する。
【0132】一方,全体分散値に対するより大きい固有
値の比率が所定の第1制限条件よりも大きい場合には,
ステップS180に移行する。すなわち,上記より大き
い固有値の絶対値が所定の第2制限条件より大きいか否
かを判断する(ステップS180)。
【0133】そして,このBEVの絶対値に対する制限
条件は以下のように決定される。すなわち,まず,BE
Vの絶対値(absolute magnitude
ofBEV)は,AMBEVで表されるが,このAMB
EVは,全体データの分布に表面積を現わすものであっ
て小さすぎる値を持つ色遷移帯に意味のある情報をあた
えないこととし,AMBEVの最小値(AMBEV
LEAST)を設定しこれを制限条件にする。
【0134】なお,上記BEVLEASTとAMBEV
LEASTの値は,アプリケーションによって2つの方
法によって,初期化される。すなわち,本実施形態にか
かるプログラムがチップに格納されている場合には工場
で出荷する時に初期化され,一方,ソフトウェアに格納
されている場合にはフォトセションの初期段階で初期化
される。
【0135】上記より大きい固有値の絶対値が所定の第
2制限条件より小さい場合には,ステップS160に移
行し,他の色遷移帯に対する処理を実行する。一方,上
記より大きい固有値の絶対値が所定の第2制限条件より
大きい場合には,ステップS190に移行する。
【0136】次いで,ステップS190に移行し,上記
より大きい固有値に対応する固有ベクトルを利用して色
遷移帯に対する直線近似式を算出する(ステップS19
0)。まず,色遷移帯に対する直線近似式を出すため
に,BEVに相応する固有ベクトルを利用して,傾斜と
切片を求める。このとき,固有ベクトルwは色遷移帯の
傾斜を表す値であり,ステップS160で得た色遷移帯
からr,g各々の平均値程度だけ直線の中心を移動させ
ることによって直線の切片を得ることができる。したが
って,以上により直線の傾きと切片の値を求めることが
できるので,色遷移帯の近似直線を得ることができる。
【0137】そして,ステップS200に移行し,全て
の色遷移帯が処理されたか否かを判断する(ステップS
200)。全ての色遷移帯が処理されていないと判断し
た場合には,ステップS160に移行し,他の画素に対
し色遷移帯を得る。
【0138】一方,全ての色遷移帯が処理されたと判断
した場合には,ステップS210に移行し,各近似直線
の間の全ての交点を計算する(ステップS210)。そ
して,ステップS220に移行し,2直線の傾きが異な
る符号である直線の各交点を採用し平均色度座標求め,
照明色を決定する(ステップS220)。
【0139】すなわち,傾きの差が少ない2つの直線の
交点を求める場合には,2つの直線がほぼ正しい近似直
線であったとしても,直線に若干の誤差の誤差があれ
ば,算出された交点の位置と正確な交点の位置とのずれ
が大きくなってしまう。したがって,傾きの差が大きい
2直線の交点のデータのみを採用することによって,交
点を平均して得られる照明色をより正確に特定すること
ができる。
【0140】以上,添付図面を参照しながら本発明にか
かる半導体装置の製造方法の好適な実施形態について説
明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者で
あれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇
内において各種の変更例または修正例に想到することは
明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的
範囲に属するものと了解される。
【0141】例えば,上記実施の形態においては,入力
した画像信号から低輝度信号,高彩度信号,飽和した信
号および雑音信号を除去する構成を例に挙げて説明した
が,本発明はかかる例に限定されるものではなく,物体
に照射している照明の種類や画像信号の状況によって
は,上記記載の信号の全てを除去せずにいずれかを除去
することによっても実施することができる。一方,上記
信号以外にも不要信号として作用する信号があればこれ
らの信号を除去することを妨げるものではない。
【0142】また,上記実施の形態においては,画像信
号から雑音信号を除去する手段として多段メディアンフ
ィルタを採用した構成を例に挙げて説明したが,本発明
はかかる例に限定されるものではなく,雑音信号を除去
できるフィルタであればいかなるフィルタであっても本
発明を実施することができる。
【0143】また,上記実施の形態においては,2直線
の傾きが異なる符号である直線の各交点を採用した構成
を例に挙げて説明したが,本発明はかかる例に限定され
るものではなく,2直線の交わる最小の角度が一定の角
度以上の直線であれば,同符号の直線間でも実施するこ
とができる。
【0144】
【発明の効果】本発明によれば,カメラの撮影過程から
発生した雑音,量子化雑音,物体相互間の反射,センサ
−の飽和等の影響を取り除くことができ,色遷移帯の直
線近似の正確度を上げることができるため,照明色に関
してより信頼できる情報を提供することができる。この
結果,各種照明が照射されている物体の光の影響を考慮
して補正することができるので,より正確な色の画像を
取得することができる。また,画像自体から多数の色遷
移帯を検出してから,各色遷移帯に含まれている画素の
色度座標から直線を近似化しているので,画像の高速処
理が可能であり照明色を特定するまでの時間を短縮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】非等質性物質の表面での光の反射の特性を説明
するための異色性の反射モデルを示した説明図である。
【図2】色度座標の任意の点の位置を説明するためのr
−g色度図である。
【図3】カメラ画像でハイライト領域から物体の色が一
定に現われる領域の間で取得したサンプリング点を示し
た色度図である。
【図4】本実施形態にかかる照明色の特定方法に関し前
半の実行工程を示したフローチャートである。
【図5】本実施形態にかかる照明色の特定方法に関し後
半の実行工程を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 色遷移帯 2 飽和した領域 3 体色領域 4 正確な照明色
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 1/00 - 1/60 G06T 5/00 - 5/50 H04N 5/30 - 5/335 H04N 9/44 - 9/78 H04N 1/46 - 1/64

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像入力装置を通してカラー画像信号を
    入力する段階と;入力された前記カラー画像信号 から低輝度信号,高彩度
    信号,飽和信号を除去する段階と;前記低輝度信号,高彩度信号,飽和信号が除去されたカ
    ラー画像信号に対して 境界情報を維持したまま雑音を除
    去するため多段メディアンフィルタリングを実行する
    段階と;多段メディアンフィルタリングされた前記カラー画像信
    の全ての画素に対する色信号R.G.Bを色度座標に
    変換する段階と;前記変換により得られた 色度座標から色境界を出すため
    グラディエントの大きさを計算する段階と;計算された前記グラディエントの大きさから色遷移帯を
    求める段階と; 各色遷移帯に対する固有とそれに相応する固有ベクト
    ルを計算する段階と;一つの色遷移帯において,求められた前記固有値の中で
    より大きい固有値の全体分散値に対する 比率が所定の第
    1制限条件より大きいかの可否を判断する段階と;前記判断の結果,前記比率が前記第1制限条件より小さ
    いと,他の色遷移帯に対して前記固有値とそれに相応す
    る固有ベクトルを計算する段階に復帰する段階と; 前記判断の結果,前記比率が前記第1制限条件より大き
    いと,前記より大きい固有値の絶対値が所定の第2制限
    条件より大きいかの可否を判断する段階と;前記判断の
    結果,前記絶対値が前記第2制限条件より小さいと,他
    の色遷移帯に対して前記固有値とそれに相応する固有ベ
    クトルを計算する段階に復帰する段階と; 前記判断の結果,前記絶対値が前記第2制限条件より大
    きいと,前記より大きい固有値に相応する固有ベクトル
    を利用して各色遷移帯に対する直線近似式を求めて前記
    直線近似式から各々の色遷移帯の傾きと切片を求める段
    階と; 全ての色遷移帯に対する処理が完了したのかを判断し
    て,全ての色遷移帯に対する処理が完了していなけれ
    ば,他の色遷移帯に対して前記固有値とそれに相応 する
    固有ベクトルを計算する段階に復帰する段階と; 前記判断結果から全ての色遷移帯に対する処理が完了し
    ていれば前記求められた全ての直線近似式の交点を求め
    る段階と; 前記交点の中で直線 傾きの乗算値がマイナスの値を持つ
    2つの直線から得られた全ての交点に対して平均値を求
    め,前記平均値を照明色に決定する,画像信号から照明
    色を検出する方法。
  2. 【請求項2】 前記低輝度信号は,輝度(Y)<50,
    Y=(R+G+B)/3であり,前記高彩度信号は,r
    −g色度図上から0.6PCC三角形外部の色信号であ
    り,前記飽和信号は,R,G,B三要素のうち一つの要
    素のが255である信号であることを特徴とする,請
    求項1に記載の画像信号から照明色を検出する方法。
  3. 【請求項3】 前記高彩度信号を定義するために,r−
    g色度図上から色度図上の中心点をC(0.333,
    0.333)とし,r−g座標の最大点をM(1,
    0),M(0,1)とし,原点をM(0,0)と
    し,複数セグメントが, 【数1】 のように定義される場合に, 【数2】 で定義されるPCC三角形は,特定のPCCの大きさに
    よって決定される点A,A,Aを結ぶ三角形であ
    ることを特徴とする,請求項2に記載の画像信号から照
    明色を検出する方法。
  4. 【請求項4】 前記色度座標から色境界を出すため
    グラディエントの大きさを計算する段階は; 全ての画素のグラディエントの大きさを捜す段階と; グラディエントの大きさを平準化する段階と; 平準化されたグラディエントの大きさを量子化する段階
    と; 量子化されたグラディエントの大きさでグラディエント
    画像をつくる段階とを含むことを特徴とする,請求項
    ,2または3のいずれかに記載の画像信号から照明色
    を検出する方法。
  5. 【請求項5】 前記全ての画素のグラディエントの大き
    さを捜す段階は,画像の任意の位置(χ,y)からのグ
    ラディエントが 【数3】 であり,グラディエントの大きさが 【数4】 であり,r,g各々に対するグラディエントの大きさが
    (x,y),e(x,y)である時, 【数5】 で与えられることを特徴とする,請求項4に記載の画像
    信号から照明色を検出する方法。
  6. 【請求項6】 前記グラディエントの大きさを平準化す
    る段階は,画像全体から最も大きいグラディエントの大
    きさがMaxMoGであり,全ての画素のグラディエン
    トの大きさがMoG(x,y)のであるとき, 【数6】 で与えられることを特徴とする,請求項5に記載の画像
    信号から照明色を検出する方法。
  7. 【請求項7】 前記平準化されたグラディエントの大き
    量子化する段階は,最大量子化水準がMaxQ,平
    準化されたグラディエントの大きさがRMG(x,
    y),NRMG(x,y)=RMG(x,y)*Max
    Qであるとき, 【数7】 で与えられることを特徴とする,請求項6に記載の画像
    信号から照明色を検出する方法。
  8. 【請求項8】 前記色遷移帯の直線近似式を求める段階
    は, 全体画素の量子化されたグラディエントの大きさを評価
    しヒストグラムを作る段階と; グラディエントの大きさに対してヒストグラムから累積
    したヒストグラムを作る段階と; 前記累積したヒストグラムを基礎にしきい値処理する段
    階と; しきい値処理された画像に対するラベリングを実行する
    段階とを含むことを特徴とする,請求項1,2,3,
    4,5,6または7のいずれかに記載の画像信号から照
    明色を検出する方法。
  9. 【請求項9】 複数の物体について,測定した色の分布
    上で,飽和領域と体色領域と区別される色遷移帯を探す
    段階と;前記 色遷移帯に含まれる画素の色度座標を直線近似化す
    段階と;直線近似化された複数の直線の直線交差の平均値を決定
    し,その平均値を照明色に設定する段階と; から成ることを特徴とする,画像信号から照明色を検出
    する方法。
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