JP2969108B1 - すくみ反応の測定方法及び測定装置、並びに化学物質が学習又は記憶に与える影響の評価方法 - Google Patents

すくみ反応の測定方法及び測定装置、並びに化学物質が学習又は記憶に与える影響の評価方法

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JP2969108B1 JP22087598A JP22087598A JP2969108B1 JP 2969108 B1 JP2969108 B1 JP 2969108B1 JP 22087598 A JP22087598 A JP 22087598A JP 22087598 A JP22087598 A JP 22087598A JP 2969108 B1 JP2969108 B1 JP 2969108B1
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Abstract

【要約】 【課題】 熟練した観察者と同精度で多数動物のすくみ
反応を客観的に測定できる機器測定の方法及び装置を提
供する。 【解決手段】 実験動物を方形のトレーニング容器10
に入れてブザー11による音刺激を条件として電気ショ
ックを与えて学習させ、トレーニング容器10に戻した
時の運動をほぼ水平の複数方向から遠赤外線検出手段1
2a〜12dによって監視し、更に網目状の円筒容器2
0に入れてブザー21から音刺激を提示した時の運動を
同様に遠赤外線検出手段22a〜22dによって監視し
て、すくみ反応を検出する。トレーニングと音刺激を提
示する環境の違いを区別するために、容器10,20の
形状を変えるとともに、容器20の上部及び四方をアク
リル板25で覆う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、実験動物のすくみ
反応を測定する方法及び装置、並びに一般化学物質、農
薬、医薬などの化学物質が学習又は記憶に与える影響の
評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】化学物質の毒性(安全性)評価は試験の
種類、動物数、検査項目、検査時期などを規定した種々
のガイドラインに従って実施されている。科学技術の進
歩、安全性を求める社会的要求に従って試験の種類は増
加の一途をたどり、化学物質の安全性評価には膨大な費
用が費やされている。1997年7月21日にOECD
で新たに神経毒性試験ガイドラインが採択され、現在、
加盟各国で同ガイドラインに準拠したガイドラインの作
成作業が進行している。OECD神経毒性試験ガイドラ
インは、詳細な症状観察、行動量などの機能検査、神経
系の病理検査とともに、神経毒性が疑われる場合には学
習や記憶の検査を求めている。OECDの神経毒性の解
説書では、人間の学習、記憶に重要な脳部位である海馬
への影響を検査するための検査法を中心に種々の検査法
が例示されているが、受動回避試験以外の試験法はガイ
ドラインに準拠した試験の一環として実施できないこと
が述べられている。
【0003】受動回避試験は海馬依存性の情動記憶を検
査する方法とされ、簡便であることからガイドラインに
準拠した試験で実施可能とされるが、化学物質が感覚運
動機能に作用しても陽性結果となり、十分な薬理学的性
質の把握がなされない一般化学物質や農薬などでは結果
の解釈が困難になる。このような背景から、受動回避試
験の実際の使用には制約が多く、学習、記憶に関する試
験は安全性試験とは別の独立した試験として実施せざる
を得ない状況になっている(米国EPA、OPPTSシ
リーズのガイドライン)。一方、試験の必要性を考える
場合には、学習や記憶に関する情報を持たずにその検査
の必要性を判断せざるを得ない状況になっている。この
ような状況は、安全性試験の中で実施できる簡便な試験
法がないことに起因している。
【0004】一方、化学物質の学習、記憶に対する影響
を評価することは、化学物質の毒性(安全性)評価の分
野に留まらず、医薬品の分野でも重要となっている。老
年人口の増加と共にアルツハイマー病で代表される痴呆
が社会問題化しつつあり、抗痴呆薬を開発する努力が行
われている。医薬品の開発段階で薬効を見出すために
は、実験動物によるスクリーニングは必須である。痴呆
は海馬が関与する陳述記憶の障害が特徴とされ、海馬依
存性の学習、記憶の実験モデルを使用してスクリーニン
グが行われている。実験動物を用いて海馬依存性の学
習、記憶を客観的かつ簡便に実施できる手法並びに装置
は医薬品の開発段階におけるスクリーニングに有用とな
る。
【0005】1992年以降、電気ショックに対して状
況刺激(ケージ床の形状、背景音、明るさ、臭い等の環
境要因)並びに音刺激を条件づけると、状況刺激(高次
情報)を提示した時の記憶(すくみ反応)は海馬で処理
されるのに対して、音刺激(単一聴覚刺激)による記憶
(すくみ反応)には視床及び側頭葉を必要とすることが
わかってきた(Kim, J. J. and Fanselow, M. S., Scie
nce, 256, 675-677, 1992; Romanski, L. M. and LeDou
x, J. E., J. Neurosci., 12, 4501-4509, 1992)。即
ち、電気ショックに対して状況刺激と音刺激を条件づけ
ると、同一動物から海馬依存性記憶と非依存性記憶を区
別して測定できる。さらに、このモデルでは、音刺激の
提示前に新しい環境下(非状況刺激時)で実験動物が発
現する運動(ホームケージと異なる測定ケージを新しい
環境と認識して生ずる探索行動)も測定できることか
ら、感覚運動機能の評価も行える。
【0006】学習、記憶は下等動物から人間を含む高等
動物まで動物界全体に備わった機能であるが、人間の学
習、記憶には海馬が深く関わり、海馬の役割を検討する
にはサルなどの高等な実験動物を使用して研究されてき
た。この実験モデルではラットやマウスなど入手の容易
な実験動物を用いて海馬依存性記憶が測定できることか
ら、海馬依存性の記憶を研究する基礎研究分野で使用さ
れ始めている。一方、化学物質の影響を考察する場合に
も、海馬依存性記憶、非依存性記憶、感覚運動機能への
評価が同一動物から測定できる本モデルは、受動回避試
験よりも、海馬に対する化学物質の影響を考察するのに
有益な情報を提供する。さらに、この学習、記憶モデル
は、トレーニングに要する時間が数分〜10分と短く、
記憶過程(学習、強化、想起)の各時期に化学物質を投
与すると、いずれの記憶過程に化学物質が影響するか区
別して検査できることから、毒性試験並びにスクリーニ
ング試験に適した試験法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すくみ反応は、恐怖の
ために動物が自発呼吸はしているが、自発的な運動を停
止した状態を指し、すくみ反応の時間(率)が記憶の量
として取り扱われている。従来、すくみ反応の時間は習
熟した実験者がストップウォッチもしくは自作の時間計
測ソフトを用いて目視によってすくみの時間を計測して
きた。すくみ反応の目視観察には熟練した技能が要求さ
れるとともに、観察期間中は動物の自発運動に注視し秒
単位の計測をする必要がある。このため、1人が処理で
きる実験動物の数には限りがあり、ガイドラインで行う
試験の一環として実施するのは困難である。複数の観察
者の場合には、常に観察者の違いによる誤差がつきまと
う。本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、熟練した観察者と同精度で多数動物のす
くみ時間を客観的に測定できる機器測定の方法及び装置
を出来るだけ安価に提供することを目的とする。
【0008】すくみ反応の測定にあたっては、目的の条
件刺激(状況もしくは音刺激)の提示によってのみ電気
ショックを想起してすくみ反応を生ずるように、条件付
けと測定時の環境を変える必要がある。実験動物は種々
の手掛かりをもとに学習、記憶するが、背景音の大きさ
がすくみ反応発現の妨害になったり、測定機器の存在が
電気ショックを想起する手掛かりとなった。このため、
状況もしくは音刺激の提示に選択的にすくみを生ずるよ
うな環境を設定し、測定機器の存在が記憶の手掛かりと
ならないような方法及び装置を見つけることも本発明の
目的である。また、本発明は、化学物質が実験動物の学
習や記憶に及ぼす影響を客観的かつ簡便に出来るだけ安
価に評価する機器測定法を提供することも目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、実験動物
(ラット、マウス)に条件刺激として状況(環境)並び
に音を提示して非条件刺激として電気ショックを与えた
時に形成された記憶を、後日、提示した条件刺激にのみ
すくみ反応が生ずるように設定した環境で、条件刺激の
提示で発現する記憶をすくみ時間として機器測定する。
すくみ時間は実験動物の呼吸以外の自発運動を検知して
観察時間から自発運動時間を引いて求める。実験動物の
自発運動は、目視観察と同精度を得るために、遠赤外線
検出手段を複数個、できる限り実験動物に近い位置で、
実験動物の位置する高さで水平に配置し、遠赤外線検出
手段が記憶の手掛かりにならないように配置することに
よって前記目的を達成する。
【0010】すなわち、本発明によるすくみ反応の測定
方法は、実験動物を環境(状況)及び音刺激を条件刺激
として電気ショックを与えて学習させるステップと、記
憶の手掛かりにならないように実験動物に近接して実験
動物の位置する高さにほぼ水平に複数配置した遠赤外線
検知手段によって検出した実験動物の運動から、条件刺
激の提示で生ずるすくみ反応を計測するステップとを含
むことを特徴とする。検知手段としては、マルチフレネ
ルレンズと複数の焦電素子とを備える遠赤外線センサー
を用いるのが好ましい。
【0011】本発明によるすくみ反応の測定装置は、実
験動物を収容する第1及び第2の容器と、第1の容器に
収容された実験動物に音刺激を条件として電気ショック
を与えるための手段と、第1又は第2の容器に収容され
た実験動物に条件音を提示する手段と、第1又は第2の
容器に収容された実験動物の運動を検知するための遠赤
外線検知手段と、検知手段によって検出した実験動物の
運動からすくみ反応を計測する手段とを備え、検知手段
を記憶の手掛かりにならないように実験動物に近接して
実験動物の位置する高さにほぼ水平に複数配置したこと
を特徴とする。検出手段としては、マルチフレネルレン
ズと複数の焦電素子を組み合わせた遠赤外線センサーを
用いるのが好ましい。
【0012】本発明による化学物質が学習又は記憶に与
える影響を評価する方法は、実験動物に環境(状況)及
び音刺激を条件刺激として電気ショックを与えて学習さ
せる(次のステップで提示した条件刺激にのみすくみ反
応が生ずるような環境下で学習させる)ステップと、学
習をさせた実験動物に条件刺激を提示した時に発現する
すくみ反応を、記憶の手掛かりにならないように実験動
物に近接してほぼ水平に複数配置したマルチフレネルレ
ンズと複数の焦電素子を組み合わせた遠赤外線センサー
によって検出した実験動物の運動から測定する(状況刺
激時、非状況刺激時、並びに音刺激時のすくみ反応を測
定する)ステップと、前記電気ショックを与えるステッ
プもしくは条件刺激を提示するステップの前に実験動物
に化学物質を投与するステップとを含むことを特徴とす
る。
【0013】本発明によって、毒性試験に要するコスト
が軽減され、更に、情報がないばかりに不必要な学習、
記憶検査を別途実施する効率の悪さも回避できる。毒性
評価コストの低減以外にも、未検査の化学物質が市販さ
れる危険を回避すること、使用する実験動物数を減らし
て近年の動物愛護の社会的要望に答えることもできる。
さらに、医薬品の開発段階でもスクリーニング試験に要
するコストの軽減、不正確なデータをもとにさらに高度
な試験を実施する経済的負担が回避できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明では、実験動物のすくみ反応の検知方
法、センサーからの出力信号の処理方法、条件付け
と測定時の環境、測定装置の構成、すくみの機器測
定法、測定装置の精度、毒性試験におけるすくみの
機器測定の利用、について検討した。
【0015】実験動物のすくみ反応の検知方法 実験動物の呼吸以外の自発運動を検知して観察時間から
自発運動時間を差し引いてすくみ時間を求める。実験動
物の自発運動を測定する方法として、電界中に置いた実
験動物(誘電体)の動きを静電容量の変化として検出す
る方法、並列に並べた赤外線ビームの投光器、受光器の
間に実験動物を置いてビームの遮断で動きを検出する方
法、ビデオカメラで収録した画像をコンピュータソフト
で解析する方法等がある。しかしながら、これらの方法
は、実験動物の手足の動きなどの小さな動きが検出でき
なかったり、感度を上げると呼吸運動が入り、自発運動
を選択的に測定することは出来ない。
【0016】一方、マルチフレネルレンズと焦電センサ
ーを組み合わせた遠赤外線センサーを実験動物の上部あ
るいは左右前後のいずれか1ヶ所に設置すると、大まか
な自発運動は検出できるが、実験動物の姿勢によって自
発運動を測定できない死角が生ずる。死角は複数のセン
サーを例えば前後左右の4方向に設置することによって
解消できた。さらに、小さな運動を検知するためには、
マルチフレネルレンズは広い感知域の遠赤外線を焦電セ
ンサーに収束させる特性があることから、遠赤外線セン
サーをできる限り実験動物に近く配置することにより目
視と同等の検出結果が得られることが分かった。このた
め、本発明では、センサーを複数個用意し、実験動物の
高さで、出来る限り実験動物に接近させ、ほぼ水平の複
数方向(例えば前後左右4方向)から実験動物の自発運
動を測定する。
【0017】センサーからの出力信号の処理方法 パーソナルコンピュータを用いて、複数の方向に設定し
たセンサーからの信号(実験動物の運動)を一定時間
(例えば1秒もしくは2秒)ごとに検知して自発運動時
間を算出し、測定期間から自発運動時間を差し引いたす
くみ時間と測定期間に対するすくみ時間の百分率(すく
み率)を計算する。
【0018】条件付けと測定時の環境 条件付けに際して、電気ショックを床から与えた場合に
は、壁や天井につかまって電気ショックを回避して安定
した条件付けができない個体がいる。このため、条件付
けに使用する容器は、床とともに壁、天井にも同時に電
気ショックを通電できるようにすることで解決した。
【0019】条件付けた実験動物に条件刺激を提示して
すくみ反応を測定するには、すくみ反応の発現を妨害し
ない環境で、条件刺激だけの提示ですくみ反応を生ずる
環境を形成する必要がある。実験動物は種々の環境要因
(視覚、聴覚、嗅覚、触覚)を感知して記憶の手掛かり
とするが、聴覚環境を区別するための背景音としてホワ
イトノイズの音圧を約70dB以上に設定すると、ホワ
イトノイズによって状況刺激を提示してもすくみを生じ
なかったり、音刺激(実験動物に過大なストレスを与え
ない条件として約80―90dBを使用)との差が少な
くなり音刺激の提示によるすくみが明確にならないこと
がわかった。この問題はホワイトノイズの音圧を約60
dBに設定することにより解決した。
【0020】さらに、条件付けた実験動物に条件刺激で
ある音を提示する場合には、新しい環境(条件付けと全
く異なる環境)で探索行動(自発運動)をしている状態
(非条件刺激の状態)で音情報を提示することによって
実験動物が電気ショックがくることを想起してすくみ反
応をおこす必要がある。このため、条件音を提示する環
境は実験動物が条件付けの環境を想起しない環境を遠赤
外線(体温)を透過させる素材あるいは構造を用いて構
築することが必要である。ところが、実験動物を収容す
る容器の形状、床素材、明暗、臭い、背景音などの既知
の環境変化の違いだけでは、実験動物は容器に近接して
設置したセンサーを認識して、非状況刺激時でもすくみ
を生ずることが分かった。このため、遠赤外線を透過さ
せるためにステンレス製ロッドを用いた直線を主体とし
た方形容器と、網目状の円筒容器によって視覚の違いを
形成するとともに、円筒容器周囲をストライプ模様の平
面で囲むことによって視覚の違いを強調した環境を形成
した。これらによって、実験動物は音刺激提示前の非状
況刺激時に環境の違い(電気ショックを受ける環境でな
いこと)を認識して探索行動を行い、条件音の提示によ
ってすくみ反応を生じるようになった。
【0021】測定装置の構成 図1は、本発明によるすくみ時間の測定システムの模式
図である。本システムは、実験動物に状況刺激(環境)
と音刺激を条件刺激として、非条件刺激として電気ショ
ックを与えて条件付けに使用する方形容器10と、音刺
激によるすくみ反応を測定するための網目状の円筒容器
20を備える。方形容器10は直線を主体として全面が
金属棒からなるケージである。方形容器10の近くに
は、条件刺激音を提示するブザー11が配置され、方形
容器10及びブザー11には制御装置30が接続されて
いる。さらに、方形容器10の近くには、背景音として
ホワイトノイズを流すためのスピーカー13が配置さ
れ、スピーカー13はホワイトノイズ発生装置14に接
続されている。方形容器10の上方には照明ランプ15
が配置されている。また、方形容器10の周囲には、実
験動物の自発運動を検出するためのマルチフレネルレン
ズを装着した複数個の遠赤外線センサー12a〜12d
が配置されている。方形容器10は状況刺激によるすく
み反応測定にも使用される。
【0022】網目状の円筒容器20は、実験動物に条件
付けの環境と異なる環境を与えるケージで、床も平坦に
なっている。さらに、条件付けの環境と視覚環境の違い
を強調するために、円筒容器20の前後左右及び天井を
約5cm幅のストライプ線を描いたアクリル板25で包
囲した。円筒容器20の近くにはブザー21、照明ラン
プ23を配置し、周囲には実験動物の自発運動を検出す
るためのマルチフレネルレンズを装着した複数個の遠赤
外線センサー22a〜22d(22dは図示せず)を配
置した。遠赤外線センサー22a〜22dは、その存在
を実験動物に認識されないようにアクリル板25の裏面
に配置し、アクリル板25に開けた小さな窓を介して実
験動物の運動を検知する。
【0023】制御装置30は、条件付けに際してブザー
11を駆動し、また方形容器10に電気ショックを印加
して実験動物に音刺激及び電気ショックを与える。ま
た、音刺激によるすくみを測定する時には、ブザー21
を駆動して円筒容器10に入れられた実験動物に音刺激
を与える。遠赤外線センサー12a〜12d,22a〜
22dの信号出力はパーソナルコンピュータ35で処理
され、記憶量(すくみ率=測定期間に対するすくみ時間
の百分率)が計算される。制御装置30及びパーソナル
コンピュータ35を除いた装置は防音箱に組み込まれて
いる(図示せず)。制御装置30並びにホワイトノイズ
発生装置14の機能をパーソナルコンピュータ35で実
現しても良い。
【0024】図1には方形容器10と網目状の円筒容器
20の両方が描かれているが、2つの容器10,20を
同時に使用するわけではない。電気ショックに対して状
況刺激及び音刺激を条件付ける際には方形容器10を使
用する。後日、状況刺激による記憶を測定する際には方
形ボックス10を再度使用し、音刺激による記憶測定に
は網目状の円筒容器20を使用する。
【0025】図2は、遠赤外線センサーの説明図であ
る。(a)は遠赤外線センサーの概略構造を示す図、
(b)はマルチフレネルレンズの概略図である。遠赤外
線センサー40は、遠赤外線を複数の位置に集束するマ
ルチフレネルレンズ50と、複数の焦電素子41a,4
1b,・・・を備える。焦電素子の出力は増幅器42で
増幅されて出力される。マルチフレネルレンズ50は、
それぞれが一つのレンズを構成する多数のフレネルレン
ズ50a,50b,50c,・・・からなっている。実
験動物が動くとマルチフレネルレンズ50を通して各焦
電素子41a,41b,・・・に入射する赤外線エネル
ギーが変化して焦電素子41a,41b,・・・の出力
が変化したり、不連続になる。この焦電素子の出力の変
動により、観察対象である実験動物の運動を検出するこ
とができる。
【0026】すくみの機器測定法 次に、図1に示したすくみ反応測定装置を用いた実験方
法について順を追って説明する。
【0027】−1 実験動物のトレーニング 防音箱に設置した方形容器10に実験動物を入れて、電
気ショックに対して状況刺激並びに音刺激を条件付け
る。すなわち、状況刺激(実験動物周囲の環境)と音を
条件刺激として、電気ショック(非条件刺激)を与える
こと(トレーニング)で、実験動物に情動(恐怖)記憶
を形成する。実験動物周囲の環境として、床は金属棒
(直径5mm)、白色燈による照明(610ルックス)、
背景音として発生した60dBのホワイトノイズ、ボッ
クスに塗布した5%アンモニア水によって、一定の触
感、明るさ、背景音、臭いを提示した。そして、音刺激
としてブザー11から2.8KHz、85dBの音を2
分間隔で5回、30秒間提示し、音刺激の最後の2秒間
に0.4〜1mAの電流を通電して、非条件刺激として
の電気ショックを与えた。
【0028】−2 状況刺激によるすくみの測定 後日、条件付けた実験動物を方形容器10に戻す。トレ
ーニング時と同一環境を使用するが、音刺激や電気ショ
ックは与えない。実験動物は、自己の置かれた状況から
電気ショックがくることを想起してすくみ反応(自発呼
吸はしているが、自発運動を停止した状態)をおこす。
センサー12a〜12dを用いて3分〜5分間のすくみ
時間(率)を機器測定する。
【0029】−3 音刺激によるすくみの測定 上記の測定の前、もしくは後に、トレーニング時と全く
異なる状況に動物を置く。ここでは、実験動物を、網目
状の円筒容器20に入れ、環境条件として、床は平坦、
背景音無し、赤色燈による薄暗い照明(18ルック
ス)、臭いは1%酢酸水を容器にに塗布することで提示
する。このようにトレーニング環境と全く異なる環境下
に実験動物をおくと、実験動物は探索行動をする。この
環境下で3分〜5分間、センサー22a〜22dを用い
て機器測定し、すくみが起こらないことを確認する(非
状況刺激時には環境が異なるため実験動物は記憶を想起
しない)。
【0030】その後、トレーニング時の条件刺激である
音(2.8kHz、85dBの音)を3〜5分間提示す
ると、実験動物は電気ショックがくることを認知してす
くみ反応を生ずる。この条件音を提示している間のすく
み反応を3〜5分間測定する。こうして、音刺激前のす
くみ率(非状況刺激)と音刺激時のすくみ率(音刺激)
を得る。
【0031】測定装置の精度 図3は、実験動物の自発運動の目視測定と本発明のすく
み反応測定装置による測定結果を比較して示したもので
ある。予めトレーニングした体重約300gのF344
ラットを方形容器10に入れ、2秒おきに本発明の測定
装置と目視観察によって同時測定した結果を示してい
る。上段は、本発明の装置によるによる測定結果、下段
はビデオ撮影して自発運動の種類を目視観察した結果を
示す。下段のアルファベットは運動の種類を示し、Aは
毛繕い(体)、Bは毛繕い(顔)、Cは頭部の動き、D
は立ち上がり、Eは臭いかぎ、Fは壁に前肢をつけた立
ち上がり、Gは歩行を表す。
【0032】目視観察により、実験動物は、始め、頭部
を動かしたり、臭いをかいだり、壁に前肢をつけて立ち
上がったり、歩行などの行動のあと、白抜き部分で示し
たすくみを生じた(下段)。上段に示した本装置による
計測結果は運動時間(黒塗り部分)と静止時間(白抜き
部分)が目視観察とほぼ同じであることを示しており、
本発明による機器測定法は、目視と同程度の精度ですく
み反応を検出できることを示している。
【0033】図4は、種々の強さの電気ショックでトレ
ーニングした動物を本発明の装置並びに目視によって観
察した結果を示している。縦軸が本発明の装置を用いた
測定結果、横軸が目視観察の結果を表す。直線回帰分析
により両者の間には統計学的に有意で高度な相関関係が
認められた(相関係数γ=0.995、危険率P<0.
001)。これらの結果は、本発明のすくみ反応測定装
置を用いると目視観察と同精度ですくみ率が測定できる
ことを示している。
【0034】毒性試験におけるすくみの機器測定の利
用 次に、本発明による測定装置を用いたすくみの機器測定
を安全性試験の一貫として実施した。ここでは、陽性対
照物質として、海馬に特異的神経障害を生ずることが知
られている塩化トリメチル錫を用いた。図5は、試験実
施の計画図を示す。実験動物としてF344系のラット
を用いた。塩化トリメチル錫は0,1,2,4,8mg
/kgの用量で経口投与した。1群はOECDの神経毒
性試験ガイドラインに準拠して詳細な症状観察並びに機
能検査を実施する群とし、検査は塩化トリメチル錫の投
与前、投与1時間、7日、14日後に行った。すくみ検
査は塩化トリメチル錫の投与1日目にトレーニングを行
って2日目に検査した群、投与7日目にトレーニングし
て14日目に検査した群を設定した。状況刺激によるす
くみ反応は午前中に、音刺激によるすくみ反応は午後に
測定した。図中のnは使用動物数を示す。
【0035】表1に、8mg/kg投与群の詳細な症状
観察の結果を示す。症状の種類に応じてフィッシャーの
直接確率計算法、スティールの多重比較検定、ダネット
の多重比較検定を用いて統計解析し、有意差のみられた
観察項目に星印で示した。表中の*、**印は危険率が
P<0.05、P<0.01であることを示す。矢印の
上向き、下向きはそれぞれの症状の発現(亢進)、低下
(抑制)を示す。14日目の観察前に3例が死亡したた
め、14日目の観察結果は統計解析を行わずに異常がみ
られた項目に白抜き矢印で示した。0mg/kgに比べ
て1,2,4mg/kgを投与した群に異常は認められ
なかった(結果は示さず)。最高用量である8mg/k
g投与群では、投与7日並びに14日目に、飼育ケージ
からの取り出し易さの低下、眼脂、攻撃性、取り扱い易
さの低下、よろめき歩行、覚醒状態の亢進など種々の神
経毒性症状が観察された。
【0036】
【表1】
【0037】図6には機能検査として実施した自発行動
量(a)、前肢の握力(b)、後肢の握力(c)を示
す。自発行動量は測定ケージの上部に遠赤外線センサー
を設置して計測した。統計学的解析にはダネットの多重
比較検定を用いた。図中の*印は危険率がP<0.05
であることを示す。括弧内の数字は例数を示す。8mg
/kg投与群の投与1時間目の自発行動量に有意な減少
がみられた。これらの結果は、神経毒性試験ガイドライ
ンに準拠した検査では、死亡用量(8mg/kg)投与
群においてのみ、種々の神経毒性が検出できることを示
している。
【0038】次に、図7は、本発明の装置を用いて塩化
トリメチル錫投与1日目にトレーニングを行って、2日
目にすくみ率を測定した結果を示す。横軸は塩化トリメ
チル錫の投与量、縦軸は3分間のすくみ率を示す。トレ
ーニングなしと0mg/kgの統計解析にはスチューデ
ントのt検定を、0mg/kgとその他の投与群の統計
学的解析にはダネットの多重比較検定を用いた。図中の
棒グラフと縦棒は平均値と標準誤差を示し、棒グラフを
結ぶ線は統計学的に有意差がみられた群を示し、*、*
*、***は危険率がP<0.05、P<0.01、P
<0.001であることを示す。図7から明らかなよう
に、トレーニングなしの群ではほとんどすくみを生じな
いのに対して、0mg/kg投与群では状況刺激並びに
音刺激ですくみ率が増加した。状況刺激時並びに音刺激
時に比べて非状況刺激時のすくみ率は明らかに小さかっ
た。一方、塩化トリメチル錫投与群をみると、8mg/
kg投与群では、状況刺激並びに音刺激によるすくみ率
はともに有意に減少した。4mg/kg投与群では、音
刺激には有意な変化がみられなかったのに対して、状況
刺激では有意なすくみ率の減少が観察された。また、塩
化トリメチル錫を投与しても非状況刺激によるすくみ率
は小さく、投与による変化は認められなかった。
【0039】図8は、塩化トリメチル錫投与7日目にト
レーニングして、14日目にすくみを測定した結果を示
す。前述のように8mg/kgを投与すると死亡する個
体がみられたため、この場合は4mg/kgを最高用量
とした。横軸は塩化トリメチル錫の投与量、縦軸は3分
間のすくみ率を示す。トレーニングなしと0mg/kg
の統計解析にはスチューデントのt検定を、0mg/k
gとその他の投与群の統計学的解析にはダネットの多重
比較検定を用いた。図中の棒グラフと縦棒は平均値と標
準誤差を示し、棒グラフを結ぶ線は統計学的に有意差が
みられた群を示し、図中の*、**は危険率がP<0.
05、P<0.01であることを示す。
【0040】図8によると、図7と同様に、トレーニン
グなしの群ではほとんどすくみを生じないのに対して、
0mg/kg投与群では状況刺激並びに音刺激ですくみ
率が増加した。さらに、状況刺激時並びに音刺激時に比
べて非状況刺激時のすくみ率は明らかに小さかった。一
方、塩化トリメチル錫投与群をみると、音刺激によるす
くみ率は最高4mg/kgを投与しても有意な変化がみ
られないが、状況刺激では2、4mg/kg投与群に有
意なすくみ率の減少がみられた。また、塩化トリメチル
錫を投与しても非状況刺激によるすくみ率は小さく、投
与による変化は認められなかった。
【0041】図7と図8で示した結果は、トレーニング
なしに比べてトレーニングした群で状況刺激、音刺激と
も明らかにすくみ時間が増加すること、非状況刺激では
すくみ時間の増加はみられないことを示していた。これ
らのことは、トレーニングによってそれぞれの条件刺激
ですくみを生ずるが、トレーニングしても非状況刺激の
すくみはほとんど起こらないことを示しており、実験動
物に状況刺激、音刺激を選択的に提示して、すくみを発
現できることを示唆していた。
【0042】さらに、塩化トリメチル錫は音刺激よりも
状況刺激によるすくみ率を強く減少することを示してお
り、塩化トリメチル錫は海馬に依存しない学習、記憶よ
りも海馬に依存する学習、記憶を強く障害することを示
唆している。さらに、塩化トリメチル錫を投与しても、
非状況刺激によるすくみ率は小さく、投与による変化は
認められなかった。このことは、実験動物が非状況刺激
(実験動物にとって新しい環境)を認識して観察期間中
ほとんど運動(探索行動)していることを示しており、
塩化トリメチル錫が感覚運動機能に影響を及ぼさないこ
とを示唆していた。
【0043】このように、海馬に特異的な神経毒性を生
ずることが知られている塩化トリメチル錫を用いて、O
ECD神経毒性ガイドラインに準拠した試験に応用する
と、同ガイドラインが求める詳細な症状観察、機能検査
よりも高い感度で状況刺激によるすくみ率が低下した。
これは、本発明によるすくみ反応測定装置による機器測
定が、ガイドラインで定められた項目よりも高感度で海
馬に依存した学習、記憶の障害を特異的に検知できるこ
と、ガイドラインに準拠した試験の一環として実施可能
なことを示している。
【0044】図9は本発明によるすくみ反応測定装置の
他の実施の形態を示す模式図であり、(a)は装置の略
断面図、(b)は条件付け並びに状況刺激時のすくみ測
定装置の配置の概略図、(c)は音刺激時のすくみ測定
装置の配置の概略図である。条件付けの容器60並びに
音刺激時の測定容器61は防音箱70に収容され、防音
箱70の天井裏には遠赤外線センサー71、ブザー7
3、スピーカー74、明用ランプ75及び暗用ランプ7
6が取り付けられている。ブザー73、スピーカー7
4、明用ランプ75及び暗用ランプ76は、図1で説明
した装置の対応部分と同様の役割を果たす。防音箱70
の天井裏に取り付けた遠赤外線センサー71は、実験動
物から発せられる遠赤外線の変化によって実験動物の運
動を上方から監視するとともに、測定容器60,61の
周囲に複数(4面以上)配置された遠赤外線反射板72
で反射された遠赤外線の変化によって実験動物の運動を
水平方向からも同時に監視する。このすくみ反応測定装
置によると、実験動物の運動を監視するのに必要な遠赤
外線センサーの数を減らしてコスト低減を図るととも
に、すくみ反応の検出精度を更に上げることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明のすくみ反応の測定方法及び測定
装置によると、目視と同程度の精度ですくみ反応を検出
することができる。また、本発明による機器測定法は、
化学物質の海馬依存性記憶が、海馬非依存性の記憶、感
覚運動機能に対する情報とともに測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるすくみ反応測定システムの模式
図。
【図2】遠赤外線センサーの概略構造図。
【図3】実験動物の自発運動を目視観察とすくみ測定装
置によって同時測定した結果を示す図。
【図4】すくみ率の異なる動物のすくみ率を目視観察と
すくみ測定装置で比較した結果を示す図。
【図5】実験計画を示す図。
【図6】機能検査の結果を示す図。
【図7】塩化トリメチル錫投与1日目にトレーニングし
て、2日目にすくみ率を機器測定した結果を示す図。
【図8】塩化トリメチル錫投与7日目にトレーニングし
て、14日目にすくみ率を機器測定した結果を示す図。
【図9】本発明によるすくみ反応測定装置の他の例を示
す模式図。
【符号の説明】
10…方形容器、11…ブザー、12a〜12d…遠赤
外線センサー、13…スピーカー、14…ホワイトノイ
ズ発生装置、15…照明ランプ、20…網目状の円筒容
器、21…ブザー、22a〜22d…遠赤外線センサ
ー、23…照明ランプ、25…アクリル板、30…制御
装置、35…パーソナルコンピュータ、40…遠赤外線
センサー、41a,41b…焦電素子、42…増幅器、
50…マルチフレネルレンズ、50a,50b,50c
…フレネルレンズ、60…条件付け容器、61…測定容
器、70…防音箱、71…遠赤外線センサー、72…遠
赤外線反射板、73…ブザー、74…スピーカー、75
…明用ランプ、76…暗用ランプ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実験動物を環境(状況)及び音刺激を条件
    刺激として電気ショックを与えて学習させるステップ
    と、記憶の手掛かりにならないように実験動物に近接し
    実験動物の位置する高さにほぼ水平に複数配置した遠
    赤外線検知手段によって検出した実験動物の運動から、
    条件刺激の提示で生ずるすくみ反応を計測するステップ
    とを含むことを特徴とするすくみ反応の測定方法。
  2. 【請求項2】前記検知手段として、マルチフレネルレン
    ズと複数の焦電素子とを備える遠赤外線センサーを用い
    ることを特徴とする請求項1記載のすくみ反応の測定方
    法。
  3. 【請求項3】実験動物を収容する第1及び第2の容器
    と、前記第1の容器に収容された実験動物に音刺激を条
    件として電気ショックを与えるための手段と、前記第1
    又は第2の容器に収容された実験動物に条件音を提示す
    る手段と、前記第1又は第2の容器に収容された実験動
    物の運動を検知するための遠赤外線検知手段と、前記検
    知手段によって検出した実験動物の運動からすくみ反応
    を計測する手段とを備え、前記検知手段を記憶の手掛か
    りにならないように実験動物に近接して実験動物の位置
    する高さにほぼ水平に複数配置したことを特徴とするす
    くみ反応の測定装置。
  4. 【請求項4】前記検出手段として、マルチフレネルレン
    ズと複数の焦電素子を組み合わせた遠赤外線センサーを
    用いることを特徴とする請求項3記載のすくみ反応の測
    定装置。
  5. 【請求項5】実験動物に環境(状況)及び音刺激を条件
    刺激として電気ショックを与えて学習させるステップ
    と、 前記の学習をさせた実験動物に条件刺激を提示した時に
    発現するすくみ反応を、記憶の手掛かりにならないよう
    に実験動物に近接して実験動物の位置する高さにほぼ水
    平に複数配置したマルチフレネルレンズと複数の焦電素
    子を組み合わせた遠赤外線センサーによって検出した実
    験動物の運動から測定するステップと、前記電気ショッ
    クを与えるステップもしくは条件刺激を提示するステッ
    プの前に実験動物に化学物質を投与するステップとを含
    むことを特徴とする化学物質が学習又は記憶に与える影
    響を評価する方法。
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