JP2946039B2 - ビスマス系膜形成材料、及びビスマス系膜の成膜方法 - Google Patents

ビスマス系膜形成材料、及びビスマス系膜の成膜方法

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JP2946039B2 JP10138104A JP13810498A JP2946039B2 JP 2946039 B2 JP2946039 B2 JP 2946039B2 JP 10138104 A JP10138104 A JP 10138104A JP 13810498 A JP13810498 A JP 13810498A JP 2946039 B2 JP2946039 B2 JP 2946039B2
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英明 町田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ビスマス系膜形成
材料及びビスマス系膜の成膜方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】トリアルキルビスマス
は蒸気圧が高く、例えばトリメチルビスマスは25℃で
の蒸気圧が34.2torrと高いことから、気化が容
易であり、又、150℃付近で容易に分解することか
ら、ケミカルベーパーデポジション(CVD)によりビ
スマス系膜を形成する材料として考えられた。
【0003】しかし、トリアルキルビスマスは爆発の恐
れが高く、その合成や精製、保存、輸送に危険がある。
例えば、1980年代には取扱い中での爆発事故が相次
ぎ、負傷者も出ている。このようなことから、ビスマス
系膜は、トリフェニルビスマス、o−トルイルビスマ
ス、m−トルイルビスマス、β−ジケトネートビスマス
を原料としたCVDにより形成されている。
【0004】しかし、上記ビスマス化合物は、トリアル
キルビスマスと違って安全性が高いものの、いずれも蒸
気圧が低い。又、室温で固体であり、更には分解温度が
高すぎる。このようなことから、CVD材料としては決
して好ましいものではない。ところで、ビスマスは、そ
の複合酸化物BiPbSrCaCuOが高温超電導体と
して、又、チタン酸ビスマスやビスマス−タンタル−ス
トロンチウム酸化物が強誘電体として注目されており、
電子デバイスの重要元素と位置付けられる。
【0005】従って、安全で、取扱い易く、更には成膜
効率が高いビスマス系のCVD材料が期待されている。
このようなことから、本発明が解決しようとする第1の
課題は、安定で、取扱い易いビスマス系膜形成材料を提
供することである。本発明が解決しようとする第2の課
題は、安定で、取扱い易く、そして気相化が容易で、か
つ、分解温度が高くなく、成膜効率が高いビスマス系膜
形成材料を提供することである。
【0006】本発明が解決しようとする第3の課題は、
取扱い易く、かつ、成膜効率が高いビスマス系膜の成膜
方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】トリアルキルビスマス
は、爆発性があり、例えば合成中の濃縮操作時に装置が
粉々になる程に爆発したり、蒸留精製時に激しい閃光と
共に爆発することがある。このような危険性が高いトリ
アルキルビスマスを如何にすれば取扱い易くできるかの
検討を鋭意押し進めて行った。
【0008】その結果、トリアルキルビスマスを溶媒、
特にトリアルキルビスマスに対して不活性な溶媒で希釈
することによって爆発などの危険性を大幅に改善できる
ことを見出した。例えば、トルエンで10mol%に希
釈したトリアルキルビスマス溶液は、170℃まで昇温
しても爆発せず、発火もしなかった。尚、希釈しなかっ
たトリアルキルビスマスは、130℃で爆発することが
あり、150℃で確実に爆発が起きた。
【0009】このような知見を基にして本発明が達成さ
れたものであり、前記第1,2の課題は、CVDに用い
られるビスマス系膜形成材料であって、トリアルキルビ
スマスと溶媒とを含み、 前記溶媒は1気圧下における沸
点が90〜450℃のものであることを特徴とするビス
マス系膜形成材料によって解決される。特に、CVDに
用いられるビスマス系膜形成材料であって、トリアルキ
ルビスマスと溶媒とを含み、前記溶媒は1気圧下におけ
る沸点が90〜450℃のものであり、 前記トリアルキ
ルビスマスが0.01〜60mol%であることを特徴
とするビスマス系膜形成材料によって解決される。
【0010】更には、CVDに用いられるビスマス系膜
形成材料であって、トリアルキルビスマスと溶媒とを含
み、前記溶媒は1気圧下における沸点が90〜450℃
のものであり、 前記トリアルキルビスマスが0.1〜4
0mol%(好ましくは、1〜20mol%)である
とを特徴とするビスマス系膜形成材料によって解決され
る。すなわち、トリアルキルビスマスを不活性(取り扱
う条件下で、トリアルキルビスマスと反応することが無
い意味)な溶媒で希釈化した場合、このものは爆発の危
険性を大幅になくすことが出来、安定化して取扱いが容
易になった。従って、この溶液を用いてCVD等の成膜
を行う場合、その作業性が格段に向上した。
【0011】そして、トリアルキルビスマスは蒸気圧が
高く、かつ、比較的低い温度で分解することから、CV
D等の手段によりビスマス系膜を形成する時、成膜が容
易で、かつ、効率が高い。そればかりでなく、安定化し
て爆発などの危険性が大幅に低下したことから、保存や
輸送にも手間が掛からない。
【0012】上記トリアルキルビスマスは、特に、R1
2 3 Bi〔R1 ,R2 ,R3 は、炭素数が1〜10
の脂肪族炭化水素基であり、互いに異なっていても、同
じでも良い。〕で表されるものである。従って、本明細
書で言うトリアルキルビスマスにおけるアルキルは、狭
義の意味でのアルキル(Cn H2n+1)−だけではなく、
(CnH2n-1)−のような基も含むものである。すなわ
ち、アルキルは広義の意味で用いたものである。
【0013】R1 2 3 Biで表されるトリアルキル
ビスマスの中でも、特に、トリメチルビスマス、トリエ
チルビスマス、トリプロピルビスマス(例えば、トリn
−プロピルビスマス、トリiso−プロピルビスマ
ス)、トリブチルビスマス(例えば、トリn−ブチルビ
スマス、トリiso−ブチルビスマス、トリsec−ブ
チルビスマス)、及び/又はトリビニルビスマスであ
る。このようなトリアルキルビスマスを溶媒で希釈化し
た場合、上記の特長が効果的に奏される。
【0014】上記溶媒は不活性な溶媒である。特に、1
気圧下における沸点が90℃〜450℃のものである
特に、例えばヘプタン、デカン、テトラデカン、2,5
−ジメチルヘキサン、2,3,4−トリメチルペンタン
等の飽和炭化水素、例えばトルエン、キシレン等の不飽
和炭化水素、例えばジブチルエーテル、ジプロピルエー
テル、1,1−ジエトキシエタン、1,2−ジエトキシ
エタン等のジアルキルエーテルや、例えば1,4−ジオ
キサン、1,3−ジオキサン等の環状エーテルと言った
エーテル類の群の中から選ばれる液体が好ましい。中で
も、トルエン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサ
ン、1,1−ジエトキシエタン、ジプロピルエーテル、
ヘプタン、2,5−ジメチルヘキサン、2,3,4−ト
リメチルペンタン、及び/又は1,2−ジエトキシエタ
ンが好ましい。このような液体によってトリアルキルビ
スマスを希釈化した場合、上記の特長が効果的に奏され
る。
【0015】又、前記第3の課題は、上記したビスマス
系膜形成材料(トリアルキルビスマスと溶媒とを含む組
成物)からトリアルキルビスマスを気相化する工程と、
気相化したトリアルキルビスマスが分解し、ビスマス及
び/又はビスマス化合物が基板上に付着する工程とを具
備することを特徴とするビスマス系膜の成膜方法によっ
て解決される。
【0016】又、BiPbSrCaCuO、チタン酸ビ
スマスとか、ビスマス−タンタル−ストロンチウム酸化
物のような複合物からなるビスマス系膜を成膜する場合
には、次のような手法が採用される。すなわち、前記第
3の課題は、上記したビスマス系膜形成材料(トリアル
キルビスマスと溶媒とを含む組成物)からトリアルキル
ビスマスを気相化する工程と、前記気相化したトリアル
キルビスマスが分解し、ビスマス及び/又はビスマス化
合物が基板上に付着する工程と、Ti化合物、Zr化合
物、Nb化合物、Ta化合物、Mg化合物、Ca化合
物、Sr化合物、Ba化合物、Cu化合物、及びRu化
合物の群の中から選ばれる一種又は二種以上の揮発性金
属化合物を気相化する工程と、前記気相化した揮発性金
属化合物が分解し、該揮発性金属化合物の金属元素及び
/又は該金属元素の化合物が基板上に付着する工程とを
具備することを特徴とするビスマス系膜の成膜方法によ
っても解決される。
【0017】或いは、上記したビスマス系膜形成材料
(トリアルキルビスマスと溶媒とを含む組成物)からト
リアルキルビスマスを気相化する工程と、前記気相化し
たトリアルキルビスマスが分解し、ビスマス及び/又は
ビスマス化合物が基板上に付着する工程と、Ti化合
物、Zr化合物、Nb化合物、Ta化合物、Mg化合
物、Ca化合物、Sr化合物、Ba化合物、Cu化合
物、及びRu化合物の群の中から選ばれる一種又は二種
以上の揮発性金属化合物と溶媒とを含む溶液中から前記
揮発性金属化合物を気相化する工程と、前記気相化した
揮発性金属化合物が分解し、該揮発性金属化合物の金属
元素及び/又は該金属元素の化合物が基板上に付着する
工程とを具備することを特徴とするビスマス系膜の成膜
方法によっても解決される。
【0018】尚、Ti化合物としては、例えばTi(O
R)4 ,Ti(OR)2 (DPM) 2 ,TiO(DP
M)2 〔Rは脂肪族炭化水素基。DPMはジピバロイル
メタナト基。〕の群の中から選ばれるいずれかを好まし
いものとして挙げることが出来る。Zr化合物として
は、例えばZr(OR)4 ,Zr(OR)2 (DPM)
2 ,Zr(DPM)4 〔Rは脂肪族炭化水素基。DPM
はジピバロイルメタナト基。〕の群の中から選ばれるい
ずれかを好ましいものとして挙げることが出来る。
【0019】Nb化合物としては、例えばNb(OR)
5 ,Nb(OR)3 (DPM)2 ,Nb(OR)2 (D
PM)3 ,Nb(OR)(DPM)4 〔Rは脂肪族炭化
水素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕の群の中
から選ばれるいずれかを好ましいものとして挙げること
が出来る。Ta化合物としては、例えばTa(O
R)5 ,Ta(OR)3 (DPM)2 ,Ta(OR)2
(DPM)3 ,Ta(OR)(DPM)4 〔Rは脂肪族
炭化水素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕の群
の中から選ばれるいずれかを好ましいものとして挙げる
ことが出来る。
【0020】Mg化合物としては、例えばMg(DP
M)2 ,Mg(DPM)2 :L1 〔DPMはジピバロイ
ルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オ
キサイドの1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいず
れかを好ましいものとして挙げることが出来る。
【0021】Ca化合物としては、例えばCa(DP
M)2 ,Ca(DPM)2 :L1 〔DPMはジピバロイ
ルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オ
キサイドの1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいず
れかを好ましいものとして挙げることが出来る。
【0022】Sr化合物としては、例えばSr(DP
M)2 ,Sr(DPM)2 :L1 〔DPMはジピバロイ
ルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オ
キサイドの1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいず
れかを好ましいものとして挙げることが出来る。
【0023】Ba化合物としては、例えばBa(DP
M)2 ,Ba(DPM)2 :L1 〔DPMはジピバロイ
ルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オ
キサイドの1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいず
れかを好ましいものとして挙げることが出来る。
【0024】Cu化合物としては、例えばCu(DP
M)2 ,Cu(DPM)2 :L1 ,HfacCu:L2
〔DPMはジピバロイルメタナト基。L1 はピリジン、
ルチジン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、テトラエ
チレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリ
コールジメチルエーテル、トリエチレンテトラミン、テ
トラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、
又はルチジン−N−オキサイドの1〜4付加体。Hfa
cはヘキサフルオロアセチルアセトナト基。L2は1価
銅を安定化する炭素数1〜10のアルケン基、炭素数1
〜10のアルキン基、Siを含む炭素数1〜10のアル
ケン基、Siを含む炭素数1〜10のアルキン基。〕の
群の中から選ばれるいずれかを好ましいものとして挙げ
ることが出来る。
【0025】Ru化合物としては、例えばRu(DP
M)3 ,Ru(DPM)3 :L1 〔DPMはジピバロイ
ルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテ
ル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オ
キサイドの1〜4付加体。Hfacはヘキサフルオロア
セチルアセトナト基。〕の群の中から選ばれるいずれか
を好ましいものとして挙げることが出来る。
【0026】尚、この成膜方法において、ビスマス及び
/又はビスマス化合物などが付着する基板を加熱する工
程を具備することが好ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明のビスマス系膜形成材料、
特にCVDに用いられるビスマス系膜形成材料は、トリ
アルキルビスマスと溶媒とを含む。特に、トリアルキル
ビスマスと溶媒とを含み、トリアルキルビスマスが0.
01〜60mol%である。更には、トリアルキルビス
マスと溶媒とを含み、トリアルキルビスマスが0.1〜
40mol%(特に、1〜20mol%)である。上記
トリアルキルビスマスは、特に、R1 2 3 Bi〔R
1 ,R2 ,R3 は、炭素数が1〜10の脂肪族炭化水素
基であり、互いに異なっていても、同じでも良い。〕で
表されるものである。R1 2 3 Biで表されるトリ
アルキルビスマスの中でも、特に、トリメチルビスマ
ス、トリエチルビスマス、トリプロピルビスマス(例え
ば、トリn−プロピルビスマス、トリiso−プロピル
ビスマス)、トリブチルビスマス(例えば、トリn−ブ
チルビスマス、トリiso−ブチルビスマス、トリse
c−ブチルビスマス)、及び/又はトリビニルビスマス
である。上記溶媒は不活性な溶媒である。特に、1気圧
下における沸点が90℃〜450℃のものである。例え
ば、ヘプタン、デカン、テトラデカン、2,5−ジメチ
ルヘキサン、2,3,4−トリメチルペンタン等の飽和
炭化水素、例えばトルエン、キシレン等の不飽和炭化水
素、例えばジブチルエーテル、ジプロピルエーテル、
1,1−ジエトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン
等のジアルキルエーテルや、例えば1,4−ジオキサ
ン、1,3−ジオキサン等の環状エーテルと言ったエー
テル類の群の中から選ばれる液体である。中でも、トル
エン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,
1−ジエトキシエタン、ジプロピルエーテル、ヘプタ
ン、2,5−ジメチルヘキサン、2,3,4−トリメチ
ルペンタン、及び/又は1,2−ジエトキシエタンであ
る。
【0028】本発明のビスマス系膜の成膜方法は、上記
したビスマス系膜形成材料からトリアルキルビスマスを
気相化する工程と、気相化したトリアルキルビスマスが
分解し、ビスマス及び/又はビスマス化合物が基板上に
付着する工程とを具備する。或いは、上記したビスマス
系膜形成材料からトリアルキルビスマスを気相化する工
程と、前記気相化したトリアルキルビスマスが分解し、
ビスマス及び/又はビスマス化合物が基板上に付着する
工程と、Ti化合物、Zr化合物、Nb化合物、Ta化
合物、Mg化合物、Ca化合物、Sr化合物、Ba化合
物、Cu化合物、及びRu化合物の群の中から選ばれる
一種又は二種以上の揮発性金属化合物を気相化する工程
と、前記気相化した揮発性金属化合物が分解し、該揮発
性金属化合物の金属元素及び/又は該金属元素の化合物
が基板上に付着する工程とを具備する。若しくは、上記
したビスマス系膜形成材料からトリアルキルビスマスを
気相化する工程と、前記気相化したトリアルキルビスマ
スが分解し、ビスマス及び/又はビスマス化合物が基板
上に付着する工程と、Ti化合物、Zr化合物、Nb化
合物、Ta化合物、Mg化合物、Ca化合物、Sr化合
物、Ba化合物、Cu化合物、及びRu化合物の群の中
から選ばれる一種又は二種以上の揮発性金属化合物と溶
媒(例えば、ピリジン等の下記L1 の記号で表される溶
媒)とを含む溶液中から前記揮発性金属化合物を気相化
する工程と、前記気相化した揮発性金属化合物が分解
し、該揮発性金属化合物の金属元素及び/又は該金属元
素の化合物が基板上に付着する工程とを具備する。Ti
化合物としてはTi(OR)4 ,Ti(OR)2 (DP
M)2 ,TiO(DPM)2 が、Zr化合物としてはZ
r(OR)4 ,Zr(OR)2 (DPM)2 ,Zr(D
PM)4 が、Nb化合物としてはNb(OR)5 ,Nb
(OR)3 (DPM)2 ,Nb(OR)2 (DP
M)3 ,Nb(OR)(DPM)4 が、Ta化合物とし
てはTa(OR)5 ,Ta(OR)3 (DPM)2 ,T
a(OR)2 (DPM)3 ,Ta(OR)(DPM)4
が、Mg化合物としてはMg(DPM)2 ,Mg(DP
M)2 :L1 が、Ca化合物としてはCa(DP
M)2 ,Ca(DPM)2 :L1 が、Sr化合物として
はSr(DPM)2 ,Sr(DPM)2 :L1 が、Ba
化合物としてはBa(DPM)2 ,Ba(DPM)2
1 が、Cu化合物としてはCu(DPM) 2 ,Cu
(DPM)2 :L1 ,HfacCu:L2 が、Ru化合
物としてはRu(DPM)3 ,Ru(DPM)3 :L1
が挙げられる。ここで、Rは脂肪族炭化水素基、特に炭
素数が1〜10の脂肪族炭化水素基、DPMはジピバロ
イルメタナト基、L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコールジ
メチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエー
テル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタ
ミン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン−N−
オキサイドの1〜4付加体、Hfacはヘキサフルオロ
アセチルアセトナト基、L2 は1価銅を安定化する炭素
数1〜10のアルケン基、炭素数1〜10のアルキン
基、Siを含む炭素数1〜10のアルケン基、Siを含
む炭素数1〜10のアルキン基を示す。更に、ビスマス
及び/又はビスマス化合物が付着する基板を加熱する工
程を具備する。
【0029】例えば、図1に示す如く、溶媒中に溶かし
たトリアルキルビスマス溶液1を容器2中に入れ、そし
てこれにガス流量制御器3を介して不活性ガス、例えば
窒素ガスを流して15℃〜30℃の雰囲気下でバブリン
グさせる。これにより、トリアルキルビスマスは気相化
する。気相化したCVD原料は、途中で、ガス流量制御
器4を介して水素などの還元性ガス(ビスマス膜を形成
する場合)あるいは酸素などの酸化性ガス(酸化ビスマ
ス膜を形成する場合)と混合され、分解反応炉5に導入
される。分解反応炉5では、加熱分解手段、レーザ誘導
加熱分解手段、光照射分解手段、プラズマ照射分解手段
などの手段によってトリアルキルビスマスが分解させら
れる。例えば、加熱手段6によってトリアルキルビスマ
スが分解させられる。又、加熱手段6によって基板7が
加熱されており、分解したビスマス及び/又はビスマス
化合物が基板7上に付着、堆積する。
【0030】Bi以外の金属元素を含有するビスマス系
膜を形成する場合には、図2に示す装置を用いる。尚、
図2中、11aはトリアルキルビスマス溶液、11b,
11c,11dは目的とする金属元素を持つ揮発性金属
化合物、若しくはそれを含む溶液、12a,12b,1
2c,12dは容器、13は液体流量制御器、14は気
化器、15はキャリアーガス流量制御器、16は反応ガ
ス流量制御器、17は分解反応炉、18は加熱手段、1
9は基板である。すなわち、容器12a中のトリアルキ
ルビスマス溶液11aに対して圧力を加えて輸送管を介
して気化器14に供給し、ここでトリアルキルビスマス
が気相化される。又、Ti化合物、Zr化合物、Nb化
合物、Ta化合物、Mg化合物、Ca化合物、Sr化合
物、Ba化合物、Cu化合物、及びRu化合物の群の中
から選ばれる目的とする金属元素を持つ揮発性金属化合
物又はそれを含む溶液11b(11c,11d)に対し
て圧力を加えて輸送管を介して気化器14に供給し、こ
こで目的とする金属元素を持つ揮発性金属化合物が気相
化される。そして、これらが分解反応炉17に導入さ
れ、基板19上に付着、堆積する。
【0031】以下、具体的な実施例を挙げて説明する。
【0032】
【実施例1】トルエンで濃度10mol%に希釈された
トリメチルビスマスをガラス製試験管に入れ、25℃〜
170℃まで2℃/分の速度で昇温させ、変化を観察し
た。始めは無色透明な液体であった。110℃程度で還
流が始まり、そして僅かに黄色味を帯びたが、170℃
まで劇的な変化は認められなかった。
【0033】この操作を6回繰り返したが、いずれも爆
発は起きなかった。この実験後、淡黄色の液体を回収
し、トリメチルビスマスの濃度を調べた処、約9mol
%であった。
【0034】
【実施例2】トルエンで濃度10mol%に希釈された
トリエチルビスマスをガラス製試験管に入れ、25℃〜
170℃まで2℃/分の速度で昇温させ、変化を観察し
た。始めは無色透明な液体であった。110℃程度で還
流が始まり、そして僅かに黄色味を帯びたが、170℃
まで劇的な変化は認められなかった。
【0035】この操作を6回繰り返したが、いずれも爆
発は起きなかった。この実験後、淡黄色の液体を回収
し、トリエチルビスマスの濃度を調べた処、約9mol
%であった。
【0036】
【実施例3】トルエンで濃度10mol%に希釈された
トリビニルビスマスをガラス製試験管に入れ、25℃〜
170℃まで2℃/分の速度で昇温させ、変化を観察し
た。始めは無色透明な液体であった。110℃程度で還
流が始まり、そして僅かに黄色味を帯びたが、170℃
まで劇的な変化は認められなかった。
【0037】この操作を6回繰り返したが、いずれも爆
発は起きなかった。この実験後、淡黄色の液体を回収
し、トリビニルビスマスの濃度を調べた処、約9mol
%であった。
【0038】
【実施例4】トルエンで濃度4mol%に希釈されたト
リメチルビスマスを用いてCVD法によるビスマス酸化
物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装置におい
て、トリメチルビスマスを4mol%含むトルエン溶液
を容器2中に入れ、そして80ml/分の流量の窒素ガ
スを流してバブリングし、溶液を気相化した。この時の
容器2の温度は27.5℃に保持した。気相化されたC
VD原料は、途中で、12ml/分の流量の酸素と混合
され、分解反応炉5に導入された。尚、分解反応炉5内
にはシリコン基板7が配置されており、そして加熱手段
6によってシリコン基板7を含む系全体が加熱されてい
る。
【0039】165℃〜260℃の加熱温度で、シリコ
ン基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0040】
【実施例5】1,4−ジオキサンで濃度4mol%に希
釈されたトリメチルビスマスを用いてCVD法によるビ
スマス酸化物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装
置において、トリメチルビスマスを4mol%含む1,
4−ジオキサン溶液を容器2中に入れ、そして80ml
/分の流量の窒素ガスを流してバブリングし、溶液を気
相化した。この時の容器2の温度は27.5℃に保持し
た。気相化されたCVD原料は、途中で、12ml/分
の流量の酸素と混合され、分解反応炉5に導入された。
尚、分解反応炉5内にはシリコン基板7が配置されてお
り、そして加熱手段6によってシリコン基板7を含む系
全体が加熱されている。
【0041】165℃〜260℃の加熱温度で、シリコ
ン基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0042】
【実施例6】1,3−ジオキサンで濃度4mol%に希
釈されたトリメチルビスマスを用いてCVD法によるビ
スマス酸化物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装
置において、トリメチルビスマスを4mol%含む1,
3−ジオキサン溶液を容器2中に入れ、そして80ml
/分の流量の窒素ガスを流してバブリングし、溶液を気
相化した。この時の容器2の温度は27.5℃に保持し
た。気相化されたCVD原料は、途中で、12ml/分
の流量の酸素と混合され、分解反応炉5に導入された。
尚、分解反応炉5内にはシリコン基板7が配置されてお
り、そして加熱手段6によってシリコン基板7を含む系
全体が加熱されている。
【0043】165℃〜260℃の加熱温度で、シリコ
ン基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0044】
【実施例7】1,2−ジエトキシエタンで濃度4mol
%に希釈されたトリメチルビスマスを用いてCVD法に
よるビスマス酸化物の成膜を試みた。すなわち、図1に
示す装置において、トリメチルビスマスを4mol%含
む1,2−ジエトキシエタン溶液を容器2中に入れ、そ
して80ml/分の流量の窒素ガスを流してバブリング
し、溶液を気相化した。この時の容器2の温度は27.
5℃に保持した。気相化されたCVD原料は、途中で、
12ml/分の流量の酸素と混合され、分解反応炉5に
導入された。尚、分解反応炉5内にはシリコン基板7が
配置されており、そして加熱手段6によってシリコン基
板7を含む系全体が加熱されている。
【0045】165℃〜260℃の加熱温度で、シリコ
ン基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0046】
【実施例8】トルエンで濃度4mol%に希釈されたト
リメチルビスマスを用いてCVD法によるビスマス酸化
物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装置におい
て、トリメチルビスマスを4mol%含むトルエン溶液
を容器2中に入れ、そして80ml/分の流量の窒素ガ
スを流してバブリングし、溶液を気相化した。この時の
容器2の温度は27.5℃に保持した。気相化されたC
VD原料は、途中で、12ml/分の流量の酸素と混合
され、分解反応炉5に導入された。尚、分解反応炉5内
にはガラス基板7が配置されており、そして加熱手段6
によってガラス基板7を含む系全体が加熱されている。
【0047】165℃〜260℃の加熱温度で、ガラス
基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0048】
【実施例9】トルエンで濃度4mol%に希釈されたト
リメチルビスマスを用いてCVD法によるビスマス酸化
物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装置におい
て、トリメチルビスマスを4mol%含むトルエン溶液
を容器2中に入れ、そして80ml/分の流量の窒素ガ
スを流してバブリングし、溶液を気相化した。この時の
容器2の温度は27.5℃に保持した。気相化されたC
VD原料は、途中で、12ml/分の流量の酸素と混合
され、分解反応炉5に導入された。尚、分解反応炉5内
には石英基板7が配置されており、そして加熱手段6に
よって石英基板7を含む系全体が加熱されている。
【0049】165℃〜260℃の加熱温度で、石英基
板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0050】
【実施例10】トルエンで濃度4mol%に希釈された
トリメチルビスマスを用いてCVD法によるビスマス酸
化物の成膜を試みた。すなわち、図1に示す装置におい
て、トリメチルビスマスを4mol%含むトルエン溶液
を容器2中に入れ、そして80ml/分の流量の窒素ガ
スを流してバブリングし、溶液を気相化した。この時の
容器2の温度は27.5℃に保持した。気相化されたC
VD原料は、途中で、12ml/分の流量の酸素と混合
され、分解反応炉5に導入された。尚、分解反応炉5内
にはアルミニウム基板7が配置されており、そして加熱
手段6によってアルミニウム基板7を含む系全体が加熱
されている。
【0051】165℃〜260℃の加熱温度で、アルミ
ニウム基板7上に酸化ビスマスの膜が形成された。
【0052】
【実施例11】トルエンで濃度4mol%に希釈された
トリメチルビスマスを用いてCVD法によるビスマスの
成膜を試みた。すなわち、図1に示す装置において、ト
リメチルビスマスを4mol%含むトルエン溶液を容器
2中に入れ、そして80ml/分の流量の窒素ガスを流
してバブリングし、溶液を気相化した。この時の容器2
の温度は27.5℃に保持した。気相化されたCVD原
料は、途中で、30ml/分の流量の水素と混合され、
分解反応炉5に導入された。尚、分解反応炉5内にはシ
リコン基板7が配置されており、そして加熱手段6によ
ってシリコン基板7を含む系全体が加熱されている。
【0053】165℃〜260℃の加熱温度で、シリコ
ン基板7上にビスマスの膜が形成された。
【0054】
【実施例12】トルエンで濃度4mol%に希釈された
Bi(CH)3 とTi(O−CH(CH3 2 4 とを
用いてCVD法によりチタン酸ビスマスの成膜を試み
た。すなわち、図2の装置において、容器12a中にB
i(CH)3 を4mol%含むトルエン溶液11aを入
れ、又、容器12b中にTi(O−CH(CH3 2
4 11bを入れ、そして容器12a,12bに圧送ガス
を供給し、液体流量制御器13,13を介して所定量の
Bi(CH)3 及びTi(O−CH(CH32 4
気化器14,14に送り込む。そして、キャリアーガス
として窒素ガスを、反応ガスとして酸素ガスを供給し、
気化したBi(CH)3 及びTi(O−CH(CH3
2 4 を分解反応炉17に送り込むと、200〜500
℃に加熱した基板上に薄膜が形成された。
【0055】この薄膜を調べた処、これはチタン酸ビス
マスの膜であった。
【0056】
【実施例13】トルエンで濃度4mol%に希釈された
Bi(CH)3 と(DPM)2 Ca:トリエチレンテト
ラミンのトリエチレンテトラミン溶液と(DPM)2
r:テトラエチレンペンタミンのテトラエチレンペンタ
ミン溶液と(DPM)2 Cuのテトラヒドロフラン溶液
とを用いてCVD法によりストロンチウムカルシウムビ
スマス銅酸化物の成膜を試みた。
【0057】すなわち、図2の装置において、容器12
a中にBi(CH)3 を4mol%含むトルエン溶液1
1aを入れ、容器12b中に(DPM)2 Ca:トリエ
チレンテトラミンのトリエチレンテトラミン溶液11b
を入れ、容器12c中に(DPM)2 Sr:テトラエチ
レンペンタミンのテトラエチレンペンタミン溶液11c
を入れ、容器12d中に(DPM)2 Cuのテトラヒド
ロフラン溶液11dを入れ、そして容器12a,12
b,12c,12dに圧送ガスを供給し、液体流量制御
器13,13,13,13を介して所定量のトリメチル
ビスマス、(DPM)2 Ca:トリエチレンテトラミ
ン、(DPM)2 Sr:テトラエチレンペンタミン、及
び(DPM)2 Cuの溶液を気化器14,14,14,
14に送り込む。そして、キャリアーガスとして窒素ガ
スを、反応ガスとして酸素ガスを供給し、気化したトリ
メチルビスマス等を分解反応炉17に送り込むと、20
0〜500℃に加熱した基板上に薄膜が形成された。
【0058】この薄膜を調べた処、これはストロンチウ
ムカルシウムビスマス銅酸化物の膜であった。
【0059】
【実施例14】トルエンで濃度4mol%に希釈された
Bi(CH)3 とTa(O−CH2 −CH3 5 と(D
PM)2 Sr:テトラエチレンペンタミンのテトラエチ
レンペンタミン溶液とを用いてCVD法によりストロン
チウムタンタルビスマス酸化物の成膜を試みた。
【0060】すなわち、図2の装置において、容器12
a中にBi(CH)3 を4mol%含むトルエン溶液1
1aを入れ、容器12b中にTa(O−CH2 −C
3 511bを入れ、容器12c中に(DPM)2
r:テトラエチレンペンタミンのテトラエチレンペンタ
ミン溶液11cを入れ、そして容器12a,12b,1
2cに圧送ガスを供給し、液体流量制御器13,13,
13を介して所定量のトリメチルビスマス、Ta(O−
CH2 −CH3 5 、(DPM)2 Sr:テトラエチレ
ンペンタミンの溶液を気化器14,14,14に送り込
む。そして、キャリアーガスとして窒素ガスを、反応ガ
スとして酸素ガスを供給し、気化したトリメチルビスマ
ス等を分解反応炉17に送り込むと、200〜500℃
に加熱した基板上に薄膜が形成された。
【0061】この薄膜を調べた処、これはストロンチウ
ムタンタルビスマス酸化物の膜であった。
【0062】
【その他の実施例】実施例4〜実施例11において、ト
リメチルビスマスの代わりにトリエチルビスマス、トリ
n−プロピルビスマス、トリiso−プロピルビスマ
ス、トリn−ブチルビスマス、トリiso−ブチルビス
マス、トリsec−ブチルビスマス、トリビニルビスマ
スを用いて同様に行った結果、同様な膜が形成された。
【0063】
【その他の実施例】トリアルキルビスマス溶液と、前記
Ti化合物、Zr化合物、Nb化合物、Ta化合物、M
g化合物、Ca化合物、Sr化合物、Ba化合物、Cu
化合物、Ru化合物の群の中から選ばれる一種以上の揮
発性金属化合物の溶液とを用い、図2の装置により成膜
を行った処、Bi系の薄膜が形成できた。
【0064】
【比較例1】トリメチルビスマスをガラス製試験管に入
れ、25℃から2℃/分の速度で昇温させ、変化を観察
した。その結果は、110℃程度で還流が始まり、そし
て暫くすると激しい閃光と共に試験官は粉々に爆発し
た。
【0065】
【発明の効果】本発明になるビスマス系膜形成材料は、
安定性に富み、爆発などの危険性が大幅に改善され、取
扱いが極めて簡単になり、更には気相化が容易で、か
つ、分解温度が高くなく、ビスマス、ビスマス酸化物、
Bi以外の金属元素を含むビスマス系の膜が効率良く形
成できる。
【0066】本発明になるビスマス系膜の成膜方法は、
爆発などの危険性が大幅に改善され、取扱いが極めて簡
単であり、更には気相化が容易で、かつ、ビスマス、ビ
スマス酸化物、Bi以外の金属元素を含むビスマス系の
膜が効率良く形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CVDの概略図
【図2】CVDの概略図
【符号の説明】
1,11a トリアルキルビスマス含有溶液 5,17 分解反応炉 6,18 加熱手段 7,19 基板
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01B 3/00 H01B 3/00 F H01L 39/24 H01L 39/24 B (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 29/00 ZAA C03C 17/245 C23C 16/18 C23C 16/40 H01B 3/00 H01L 39/24

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVDに用いられるビスマス系膜形成材
    料であって、 トリアルキルビスマスと溶媒とを含み、 前記溶媒は1気圧下における沸点が90〜450℃のも
    のである ことを特徴とするビスマス系膜形成材料。
  2. 【請求項2】 CVDに用いられるビスマス系膜形成材
    料であって、 トリアルキルビスマスと溶媒とを含み、前記溶媒は1気圧下における沸点が90〜450℃のも
    のであり、 前記トリアルキルビスマスが0.01〜60mol%で
    ある ことを特徴とするビスマス系膜形成材料。
  3. 【請求項3】 トリアルキルビスマスは、R1 2 3
    Bi〔R1 ,R2 ,R3 は、炭素数が1〜10の脂肪族
    炭化水素基であり、互いに異なっていても、同じでも良
    い。〕で表されるものであることを特徴とする請求項1
    又は請求項2のビスマス系膜形成材料。
  4. 【請求項4】 トリアルキルビスマスは、トリメチルビ
    スマス、トリエチルビスマス、トリプロピルビスマス、
    トリブチルビスマス、及び/又はトリビニルビスマスで
    あることを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかのビ
    スマス系膜形成材料。
  5. 【請求項5】 溶媒は、飽和炭化水素、不飽和炭化水
    素、エーテルの群の中から選ばれる液体であることを特
    徴とする請求項1〜請求項いずれかのビスマス系膜形
    成材料。
  6. 【請求項6】 溶媒は、トルエン、1,4−ジオキサ
    ン、1,3−ジオキサン、1,1−ジエトキシエタン、
    1,2−ジエトキシエタン、ヘプタン、2,5−ジメチ
    ルヘキサン、2,3,4−トリメチルペンタン、及び/
    又はジプロピルエーテルであることを特徴とする請求項
    1〜請求項いずれかのビスマス系膜形成材料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項いずれかのビスマス
    系膜形成材料からトリアルキルビスマスを気相化する工
    程と、 気相化したトリアルキルビスマスが分解し、ビスマス及
    び/又はビスマス化合物が基板上に付着する工程とを具
    備することを特徴とするビスマス系膜の成膜方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項いずれかのビスマス
    系膜形成材料からトリアルキルビスマスを気相化する工
    程と、 前記気相化したトリアルキルビスマスが分解し、ビスマ
    ス及び/又はビスマス化合物が基板上に付着する工程
    と、 Ti化合物、Zr化合物、Nb化合物、Ta化合物、M
    g化合物、Ca化合物、Sr化合物、Ba化合物、Cu
    化合物、及びRu化合物の群の中から選ばれる一種又は
    二種以上の揮発性金属化合物を気相化する工程と、 前記気相化した揮発性金属化合物が分解し、該揮発性金
    属化合物の金属元素及び/又は該金属元素の化合物が基
    板上に付着する工程とを具備することを特徴とするビス
    マス系膜の成膜方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項いずれかのビスマス
    系膜形成材料からトリアルキルビスマスを気相化する工
    程と、 前記気相化したトリアルキルビスマスが分解し、ビスマ
    ス及び/又はビスマス化合物が基板上に付着する工程
    と、 Ti化合物、Zr化合物、Nb化合物、Ta化合物、M
    g化合物、Ca化合物、Sr化合物、Ba化合物、Cu
    化合物、及びRu化合物の群の中から選ばれる一種又は
    二種以上の揮発性金属化合物と溶媒とを含む溶液中から
    前記揮発性金属化合物を気相化する工程と、 前記気相化した揮発性金属化合物が分解し、該揮発性金
    属化合物の金属元素及び/又は該金属元素の化合物が基
    板上に付着する工程とを具備することを特徴とするビス
    マス系膜の成膜方法。
  10. 【請求項10】 Ti化合物がTi(OR)4 ,Ti
    (OR)2 (DPM)2 ,TiO(DPM)2 〔Rは脂
    肪族炭化水素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕
    の群の中から選ばれるいずれかであることを特徴とする
    請求項又は請求項のビスマス系膜の成膜方法。
  11. 【請求項11】 Zr化合物がZr(OR)4 ,Zr
    (OR)2 (DPM)2 ,Zr(DPM)4 〔Rは脂肪
    族炭化水素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕の
    群の中から選ばれるいずれかであることを特徴とする請
    求項又は請求項のビスマス系膜の成膜方法。
  12. 【請求項12】 Nb化合物がNb(OR)5 ,Nb
    (OR)3 (DPM)2 ,Nb(OR)2 (DP
    M)3 ,Nb(OR)(DPM)4 〔Rは脂肪族炭化水
    素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕の群の中か
    ら選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項
    は請求項のビスマス系膜の成膜方法。
  13. 【請求項13】 Ta化合物がTa(OR)5 ,Ta
    (OR)3 (DPM)2 ,Ta(OR)2 (DP
    M)3 ,Ta(OR)(DPM)4 〔Rは脂肪族炭化水
    素基。DPMはジピバロイルメタナト基。〕の群の中か
    ら選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項
    は請求項のビスマス系膜の成膜方法。
  14. 【請求項14】 Mg化合物がMg(DPM)2 ,Mg
    (DPM)2 :L1〔DPMはジピバロイルメタナト
    基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒドロフラン、
    ジオキサン、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
    ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
    チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
    エチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オキサイドの
    1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいずれかである
    ことを特徴とする請求項又は請求項のビスマス系膜
    の成膜方法。
  15. 【請求項15】 Ca化合物がCa(DPM)2 ,Ca
    (DPM)2 :L1〔DPMはジピバロイルメタナト
    基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒドロフラン、
    ジオキサン、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
    ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
    チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
    エチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オキサイドの
    1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいずれかである
    ことを特徴とする請求項又は請求項のビスマス系膜
    の成膜方法。
  16. 【請求項16】 Sr化合物がSr(DPM)2 ,Sr
    (DPM)2 :L1〔DPMはジピバロイルメタナト
    基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒドロフラン、
    ジオキサン、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
    ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
    チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
    エチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オキサイドの
    1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいずれかである
    ことを特徴とする請求項又は請求項のビスマス系膜
    の成膜方法。
  17. 【請求項17】 Ba化合物がBa(DPM)2 ,Ba
    (DPM)2 :L1〔DPMはジピバロイルメタナト
    基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒドロフラン、
    ジオキサン、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
    ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
    チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
    エチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オキサイドの
    1〜4付加体。〕の群の中から選ばれるいずれかである
    ことを特徴とする請求項又は請求項のビスマス系膜
    の成膜方法。
  18. 【請求項18】 Cu化合物がCu(DPM)2 ,Cu
    (DPM)2 :L1,HfacCu:L2 〔DPMはジ
    ピバロイルメタナト基。L1 はピリジン、ルチジン、テ
    トラヒドロフラン、ジオキサン、テトラエチレングリコ
    ールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチ
    ルエーテル、トリエチレンテトラミン、テトラエチレン
    ペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、又はルチジン
    −N−オキサイドの1〜4付加体。Hfacはヘキサフ
    ルオロアセチルアセトナト基。L2 は1価銅を安定化す
    る炭素数1〜10のアルケン基、炭素数1〜10のアル
    キン基、Siを含む炭素数1〜10のアルケン基、Si
    を含む炭素数1〜10のアルキン基。〕の群の中から選
    ばれるいずれかであることを特徴とする請求項又は請
    求項のビスマス系膜の成膜方法。
  19. 【請求項19】 Ru化合物がRu(DPM)3 ,Ru
    (DPM)3 :L1〔DPMはジピバロイルメタナト
    基。L1 はピリジン、ルチジン、テトラヒドロフラン、
    ジオキサン、テトラエチレングリコールジメチルエーテ
    ル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエ
    チレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタ
    エチレンヘキサミン、又はルチジン−N−オキサイドの
    1〜4付加体。Hfacはヘキサフルオロアセチルアセ
    トナト基。〕の群の中から選ばれるいずれかであること
    を特徴とする請求項又は請求項のビスマス系膜の成
    膜方法。
  20. 【請求項20】 基板を加熱する工程を具備することを
    特徴とする請求項〜請求項19いずれかのビスマス系
    膜の成膜方法。
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