JP2927948B2 - ブレーキディスク循環式分解点検方法 - Google Patents

ブレーキディスク循環式分解点検方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般的にカーボンブレーキディスク循環式
分解点検技術に関し、特に航空機のブレーキに利用され
るカーボン−カーボン複合摩擦ディスクに利用される分
解点検技術に関する。
航空機のブレーキディスクは、複合構造物を組み立て
るために様々な手段によってたい積されるカーボンの稠
密な母体に、カーボン繊維布の層を接着させたカーボン
−カーボン複合材料から作られる。カーボン母体にたい
積させる一つの方法は、高温で真空炉内でカーボン繊維
基板の上に炭化水素ガスからのカーボンの化学蒸着によ
る。他の方法は、カーボン繊維のかたまりの中に浸入さ
せた樹脂のような有機物質を融蝕することによる。どち
らの場合においてもブレーキディスクの製造方法は、手
間がかかり、長く高価であり、それ故使用中摩耗或いは
損傷したブレーキディスクを修理するために、いくつか
の手段を見いだすことが多いに望まれる。米国特許第3,
712,427号及びその分割の第3,800,392号は、摩耗したデ
ィスクを削り、そしてそれから機械仕上げされたカーボ
ン心の一方又は両側にカーボン又はグラファイト材料の
薄い“摩耗板”を取りつけるための方法を開示してい
る。この初期の時点から、一体カーボン−カーボンブレ
ーキディスクの全ての部品を再使用できる一新方法を提
供するのが望まれる。米国特許第4,742,948号は、カー
ボン−カーボン複合摩擦ディスクを提供するために、カ
ーボン−カーボン複合摩擦部材が融着される方法を開示
している。カーボンブレーキディスクの摩耗寿命を延ば
す付加的な方法が提案されている。フィッツジェラルド
及びロッグウッドグースによる1982年４月18日−21日付
けの“市販のカーボンブレーキの経済性及び安全性の状
況”と称する紹介及び記事及び米国特許第4,613,017号
及び米国特許第4,742,895号は共にカーボンブレーキ組
立体における厚さの異なる固定子及び回転子の使用及び
分解点検手順を開示する。最初に作られたカーボン材料
の多くを一新方法に利用し、スクラップ材料を最小に維
持するように、摩耗し又は損傷したカーボンディスクの
一新をもたらすことが、おおいに望まれている。一新ブ
レーキディスクの様々な部品が同一の材料から作られ、
各部品がディスクの使用中類似の特性を示すことがおお
いに望まれている。利用される材料の多くを先に摩耗し
又は使用したカーボン材料にして、一新方法で利用され
る新しいカーボン−カーボン複合材料の量を最小にする
ことが同じく望まれる。
本発明は、カーボンブレーキディスク循環式分解点検
技術を提供することにより上述の目的に対する解決策を
あたえ、摩耗した部品から作られたカーボン−カーボン
複合摩耗ディスクは、互いに取付られた少なくとも３つ
のカーボン−カーボン複合構造成分を有し、摩耗ディス
クが、ディスクの摩耗リング部分を提供するように、摩
耗した心半分部が各側に接着した中央心部材を含み、摩
耗リング部分は厚さが等しく、摩耗したカーボン心を前
記心半分部に分割することにより提供される。
数個のカーボン−カーボン複合摩擦ディスク実施例を
示す図面を参照して、本発明を以下に詳述する。
図１は、図12に示す磨耗したカーボンディスクの断面
図である。
図２は、ディスクを半分に等分割した、磨耗したカー
ボンディスクの断面図である。
図３は機械加工した後の半分に等分割したディスクの
断面図である。
図４は、新しい心部材に接着された二等分ディスクを
示す。
図５は、サービス寿命の終わりに更なる一新に先立っ
て、新しくされたカーボンディスクを示す。
図６は、磨耗したカーボンディスクを示す。
図７は、半分に等分割された磨耗したカーボンディス
クを示す。
図８は、それぞれの駆動領域を取り外した二等分ディ
スクの機械仕上げをしめす。
図９は、新しい心部材に接着された二等分ディスクを
示す。
図10は、サービス寿命の終わりに更なる一新に先立っ
て、新しくされたカーボンディスクを示す。
図11は、新しい心部材の二等分ディスクと駆動領域と
の間に摩耗溝をもたらす一新されたカーボンディスクを
示す。
図12は、図１に示す磨耗した環状カーボンディスクの
例示である。
カーボンブレーキディスクは、航空機のブレーキに利
用されるカーボン−カーボン複合摩擦ディスクとも呼ば
れる。本発明の循環カーボンブレーキディスク分解技術
は、続いて新しくされるカーボンディスクのために自由
に使える又は使用可能な摩耗材料として、既に磨耗した
カーボンディスクの構造上のカーボン心を利用する。環
状ディスク分解技術のために、心は、残りの心材料の分
割及び２つの二等分ディスク又は摩耗リングの組立を可
能にすることができるような形態にされる。これらの二
等分ディスク又は摩耗リングは、図１乃至図11に概略的
に示すカーボンディスク一新技術における摩耗可能な摩
擦材料として利用される。図１乃至図11はそれぞれ輪軸
が延びる中央開口を備えた環状ディスクの代表的な半分
部を断面図で概略的に示す。摩耗したカーボンディスク
10の等角図を、図12に示す。
図１を参照すると、摩耗したカーボンディスク10は、
摩耗した或いは粗い面14から軸線方向外側へ延びる軸線
方向駆動領域12を有する。図２において、ディスク10は
二つの実質的に等しい二等分ディスク16に分割され或い
は切断される。二等分ディスク16はそれから、図３に示
す二等分ディスク18を作るために、所定の軸線方向厚さ
に機械削りされ或いは研磨仕上げされる。二等分ディス
ク18は軸線方向駆動部分20を有する。次いで、所定の軸
線方向厚さの二等分ディスク18は、図４に示すように新
しい心部材22に接着される。新しい心部材22は、二等分
ディスク18のカーボン−カーボン複合摩擦ディスク材料
と同一なカーボン−カーボン複合摩擦ディスク材料から
なる。二等分ディスク18を心部材22に接着するのに適し
た任意の方法によって接着を行うことができ、一つの方
法及びそのための構成が、米国特許第4,742,948号に開
示されている。新しい心部材22及び二等分ディスク18
は、車両のブレーキ例えば航空機のブレーキに利用でき
る一新されたカーボン−カーボン複合摩擦ディスク24を
提供する。一新されたディスク24がその有効寿命を終え
た後、図１に示すように使い古したディスク10に極めて
似ていることが図５から明らかであろう。ディスク24の
心部分26は、さらに一新されたカーボン−カーボン複合
摩擦ディスクをつくるため、図１に概略的に示す工程で
始まる、本発明のカーボンブレーキディスク分解点検技
術によって処理される。かくて本発明のディスク分解点
検技術は、磨耗したカーボンディスクの心部分を連続的
に利用し再循環させ、その結果各々最初に作られたカー
ボン−カーボン複合摩擦ディスクの大部分が利用され、
一新技術の間に作られたスクラップを最小に維持する。
図６に概略的に示すディスク100が減少した軸線方向
駆動領域112を有する他の循環カーボンブレーキディス
ク分解点検技術を、図６乃至図10は示している。軸線方
向駆動領域112は、ディスク100の磨耗した摩擦部分の軸
線方向寸法にほぼ等しい軸線方向寸法を有している。上
述した分解点検技術に依れば磨耗したディスク100は、
各々が軸線方向駆動領域112を有する等しい二等分ディ
スク116に分割されている。図８において二等分ディス
ク116は、それぞれ二等分ディスク118を作るために最終
的な所定の軸線方向寸法に機械仕上げされ或いは研磨さ
れ、駆動領域112は両方とも取り外されている。かくて
二等分ディスク118はそれぞれ、最終的な一新カーボン
ディスクの全半径方向寸法より小さい半径方向寸法を有
している。図９において二等分ディスク118は、ブレー
キディスク124をつくるために駆動領域123を含む新しい
中央心部材122に接着されている。一新ブレーキディス
ク124は、軸線方向駆動領域123の軸線方向寸法より大き
な二等分ディスク118及び中央心部材122と交差する軸線
方向寸法を有するディスクを提供する。図10は、上述の
循環カーボンブレーキディスク分解点検技術による一新
の準備ができた時、その有効寿命の終わりにある一新ブ
レーキディスク124を示す。
図11は、図６乃至図10の一新技術によって作られた、
図８に示す二等分ディスク118を利用したカーボン−カ
ーボン複合摩擦ディスクの変形例を示す。中央心部材22
4は、一新ディスク224内に二等分ディスク118ととも
に、磨耗溝227を構成する軸線方向に延びる駆動部分225
を備えた軸線方向駆動領域223を有する。摩耗溝は米国
特許第4,804,071号に示れているのと同一であるが、新
しいカーボン−カーボン複合摩擦ディスクの表面が機械
仕上げされているのではなく、一新技術によって作られ
ている。
本発明のカーボンブレーキディスク循環式分解点検技
術は、摩耗可能な摩擦材料として摩擦表面或いはこすれ
面内にあるカーボン材料のすべてを利用する一新方法を
提供する。中央心或いは摩耗したディスク構造物のいず
れも、不十分な構造上の能力によりスクラップにされな
いであろう。ディスク心はそれぞれ、次の一新摩擦ディ
スクのために、摩耗可能な摩擦材料に再形成することが
できる。この技術は有効寿命を通じてブレーキを分解点
検するのに必要とされるカーボン原材料の量を最小にす
る。各摩擦ディスクからの全てのカーボン材料は、組立
の間二等分ディスクを機械仕上げ又は研磨される小量の
カーボン材料をのぞき、摩耗可能な材料（二等分ディス
ク）として利用可能である。同じくいくつかの材料を、
図８に示すように駆動領域から取り除くことができる。
この技術は、全ての一新ディスクの構造上のカーボン心
が同一な能力を有することを確実にする。各一新二等分
ディスクの構造上の心は、同一の方法、材料、及び同一
の製造法によって作られた新しい材料によって取り替え
られる。かくして、この技術は、全ての一新ディスクの
摩擦、摩耗及び熱的性能が同一であることを確保する。
この技術によって、様々に独立したディスク厚さを、製
作されたブレーキに使用することができる。ディスク厚
さは、新しい中央構造心部材に異なる厚さの二等分ディ
スクを接着することにより容易に製作することができ
る。図11に開示するように、摩擦面摩耗溝を必要とする
ブレーキ形状に対して、この技術は心半分部の駆動領域
を除去するように修正することができ、心半分部が軸線
方向に延びる駆動部分を備えた新しい中央心部材ととも
に利用されるとき、ディスクの摩擦面に摩耗溝を機械仕
上げする必要をなくする。最後に、この技術は、材料強
度、摩擦、摩耗性能を回復するために、一新ディスクの
再処理を必要としない。各一新ディスクの摩擦面は、同
一の方法、材料及び製造法によって作られた先に使用さ
れた構造上のディスク心から作られる。一新ディスクの
構造上の心は新しくされ、同一の方法、材料及び製造法
によって作られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−121234（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−24839（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−48362（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F16D 65/12

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】摩耗した部品からカーボン−カーボン複合
    摩擦ディスク（24,124,224）を製造する方法であって、
    二等分ディスク（16,116）を提供するために、摩耗した
    カーボンディスク（10,100）を摩耗したカーボンディス
    ク（10,100）の軸線方向と略垂直な面を分割面として分
    割することと、各々の二分ディスク（18,118）を所定の
    厚さ寸法まで機械仕上げすることと、カーボン−カーボ
    ン複合心部材（22,122）の各軸方向の面に二分ディスク
    （18,118）を接着させることからなる方法。
  2. 【請求項２】摩擦ディスクの各軸方向の面は、それぞれ
    軸線方向へ延びる駆動領域（225）と二分ディスク（11
    8）の半径方向端との間に溝（227）を作るように、心部
    材（224）の一端が、軸線方向へ延びる駆動領域（225）
    を有することを特徴とする請求の範囲第１項に記載の方
    法。
  3. 【請求項３】摩耗した部品から作られたカーボン−カー
    ボン複合摩擦ディスク（24,124）を作るために、互いに
    取付けられた少なくとも３つのカーボン−カーボン複合
    構成成分（18,22;118,122;118,224）を有し、摩擦ディ
    スクが、ディスクの摩耗用リング部分（18,118）をなす
    ように、摩耗したディスク心半分部（18,118）が各軸方
    向の面に接着した中央心部材（22,122,224）を含み、前
    記摩耗したディスク心半分部（18,118）を提供するため
    に、摩耗用リング部分（18,118）は厚さが略等しく、摩
    耗したディスク心（10,100）を摩耗したディスク心（1
    0,100）の軸線方向と略垂直な面を分割面として分割す
    ることにより作られることを特徴とするカーボン−カー
    ボン複合摩擦ディスク。
  4. 【請求項４】各心半分部（118）は、ディスク（124）の
    大きい軸線方向寸法から小さい軸線方向寸法まで延びる
    肩部を、前記心部材（122）とともに構成するように、
    各心半分部（118）は、前記心部材（122）の半径方向寸
    法より小さい半径方向寸法を有することを特徴とする請
    求の範囲第３項に記載のカーボン−カーボン複合摩擦デ
    ィスク。
  5. 【請求項５】各心半分部（118）は、前記心部材（224）
    の半径方向寸法より小さい半径方向寸法からなり、心部
    材（224）は、各々の対応する駆動領域（225）及び心半
    分部（118）の端の間に、溝（227）を構成するように、
    各軸方向の面に軸線方向に延びるトライブ領域（225）
    を有することを特徴とする請求の範囲第３項に記載のカ
    ーボン−カーボン複合摩擦ディスク。
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