JP2926472B2 - 航空機用地上空気調和装置における調温,調湿方法 - Google Patents

航空機用地上空気調和装置における調温,調湿方法

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JP2926472B2
JP2926472B2 JP8040837A JP4083796A JP2926472B2 JP 2926472 B2 JP2926472 B2 JP 2926472B2 JP 8040837 A JP8040837 A JP 8040837A JP 4083796 A JP4083796 A JP 4083796A JP 2926472 B2 JP2926472 B2 JP 2926472B2
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孝光 石井
明 高池
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、航空機用地上空気
調和装置に係わり、特に調和空気の温度及び湿度の調節
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機用地上空気調和装置は、冷却又は
加熱した調和空気を航空機の各種電子装置や客室等に供
給して冷房や暖房を行うもので、例えば実公昭60−3
2835号公報や、特開平7−208773号公報に示
されているものが知られている。これらの装置は、牽引
車で牽引されるトレーラー上に駆動源、駆動伝達系統、
冷媒系統、送風系統及び制御系統を搭載して構成されて
いる。そして送風系統は、大気空気を導入して圧送する
圧送機と、圧縮熱を除去するプリクーラーと、大気導入
空気の温度が高い場合にフロン等の冷媒を寒冷源として
冷却するエバポレーターと、大気導入空気の温度が低い
場合に昇温する加熱用ヒーター等とから構成されてい
る。
【0003】このような装置における調和空気の温度調
節方法は、導入する大気温度に応じてプリクーラーファ
ンへの冷却風量やエバポレーターで冷媒により送風系統
の空気を冷却することにより連続的に得られる冷水のプ
リクーラーへの吹きかけ量、冷媒系統の負荷及びヒータ
ー負荷の調整等により行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に冷媒
として使用されるフロンは、地球環境汚染や温暖化の観
点からその使用が規制されてきており、これに代わるも
のが要望されている。仮にこれに代わるものが得られた
としても、上記構成では装置が複雑であり、大型化,重
量増加,牽引性,操作性,運転性,保全性等の問題があ
るばかりでなく、設備費や運転費が嵩むことになる。
【0005】また、上記調和空気の温度調節方法は、単
に温度調節のみを行う方法であり、含有水分量について
は考慮されていない。すなわち、冷房運転時には送風系
統の空気はエバポレーターで冷却され冷水を発生してお
り、調和空気はその温度での飽和湿度(相対湿度100
%)の空気であり、使用先で結露する等の不都合があ
る。
【0006】そこで本発明は、フロン等の冷媒を使用せ
ず簡単な方法によって、調和空気として要求される湿度
(相対湿度95%以下)を維持しつつ、任意温度の不飽
和調和空気を得ることができる航空機地上空気調和装置
における調温,調湿方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の航空機用地上空気調和装置における調温,
調湿方法は、大気空気を圧縮して圧送空気とし、該圧送
空気を冷却して過飽和水分を除去した後、さらに昇圧し
て昇圧空気とし、これを冷却して過飽和水分を除去した
後、該昇圧空気を膨張タービンで断熱膨張させて低温空
気を発生させ、該低温空気中の過飽和水分を除去して低
温飽和空気とするとともに、該低温飽和空気に前記膨張
タービン導入前の空気を分岐して混合空気として混合し
て昇温し、該混合空気の量を調節することにより、混合
後に得られる調和空気の温度及び相対湿度を調整して、
不飽和調和空気を得ることを特徴としている。また、前
記混合空気の量の調節は、前記混合後に得られる調和空
気の温度を検出し、この検出信号を受けて、所定の調和
空気温度になるよう混合空気調節弁を制御することによ
り行うことを特徴としている。さらに、大気条件、調和
空気の仕様条件から定まる前記圧送空気の圧送圧力,昇
圧空気の昇圧圧力,流量,調和空気の温度を制御器に設
定しておき、前記各圧力,温度,流量を検出する各検出
器からの検出信号を前記制御器に取り込み、設定値に基
づく計算を行って、前記各圧力,流量,及び前記混合空
気の流量を制御する各制御端の調節機構を調節すること
により系全体の制御を行うことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に基づいて
更に詳細に説明する。図1に示す航空機地上空気調和装
置は、必要な量の空気を大気から導入するにあたって塵
埃を除去する空気濾過器1と、空気濾過器1を経て導入
された空気を必要な圧力まで圧送する圧送機2と、圧送
機2で発生した圧送空気から圧縮熱を除去する一次冷却
器3と、一次冷却器3で発生した水を除去する一次水分
離器4と、一次水分離器4から導出した圧送空気をさら
に昇圧するための昇圧機5と、昇圧機5で発生した昇圧
空気から昇圧熱を除去する二次冷却器6と、二次冷却器
6で発生した水を除去する二次水分離器7と、二次水分
離器7から導出した昇圧空気を断熱膨張させて低温空気
を発生させるとともに、その回転力で昇圧機5を駆動す
る膨張タービン8と、膨張タービン8で発生した低温空
気に含有する過飽和の水蒸気,水,霜,氷等を除去する
低温空気濾過器9と、前記圧送機2から導出した圧送空
気の一部を、低温空気濾過器9から導出した低温飽和空
気に混合し調和空気として必要な温度,湿度を調節する
温度湿度調節装置10と、調和空気を空気調和装置から
航空機に送出するフレキシブルホース11と、これら機
器を接続する配管12,13,13′,14,15,1
5′,16,17,17′と、温度湿度調節装置10を
構成する混合空気調節弁20を介して、圧送機2の出口
配管12から分岐して低温空気濾過器9の出口配管17
に接続する混合空気配管21,21′から構成されてい
る。
【0009】次に、大気空気の温度を34℃、相対湿度
を80%として、最終的に温度18℃の不飽和調和空気
を得る第1実施例を図1に基づいて説明する。
【0010】空気濾過器1で塵埃を除去された温度34
℃,相対湿度80%(水分量約0.0275kg/kg
(乾燥空気)),量1700Nm3 /hの大気空気は、
圧送機2に導入され1kg/cm2 G,約115℃に昇
圧,昇温されて配管12に導出され圧送空気として、そ
の大部分が一次冷却器3に導入され空気又は冷却水と熱
交換し38℃に冷却される。このとき配管13を導出す
る圧送空気は、冷却されることにより相対湿度が100
%を超え過飽和状態となるので、この過飽和分の水分は
ドレン水として、邪魔板式,デミスター式,サイクロン
式等周知のドレントラップ機能を持った一次水分離器4
で圧送空気から分離され系外に排出される。
【0011】一次水分離器4で水分を除去され、1kg
/cm2 G,38℃下で飽和状態の圧送空気は、配管1
3′を通り、次いで昇圧機5に導入されて1.8kg/
cm2 G,約85℃に昇圧,昇温されて昇圧空気として
導出し、配管14を通り二次冷却器6で、空気又は冷却
水と熱交換し再び38℃に冷却され配管15より導出す
る。そして、ここでも過飽和空気となり、過飽和分の水
分は、ドレン水として前記ドレントラップ機能を持った
二次水分離器7で空気から分離され系外に排出される。
【0012】上記のように昇圧,冷却され、過飽和分の
水分を除去された昇圧空気は、配管15′を通り膨張タ
ービン8に導入され断熱膨張により降温降圧し、圧力
0.3kg/cm2 G,温度13℃の低温空気となり配
管16を通って導出し、一次水分離器4,二次水分離器
7と同様なドレントラップ機能と、水分が霜,氷状の固
体となったものを分離除去できる固体分離機能を併せ持
った低温空気濾過器9に導入される。導入される低温空
気はここでも同様に過飽和低温空気であり過飽和分の水
分は、この場合は水としてドレントラップ機能で低温空
気濾過器9からドレン水として系外に排出される。した
がって、配管17から導出する低温空気は、圧力0.3
kg/cm2 G,温度13℃状態での飽和空気(相対湿
度100%=水分量0.0072kg/kg(乾燥空
気))である。
【0013】なお、上記低温空気濾過器9は、金網,合
成繊維,ガラス繊維,充填物等を積層したものを用いる
ことができる。また、ヒーターを組み込み固体を融氷す
る構造にしたり、切換え式にすることもできる。
【0014】一方、圧送機2で、圧力1.0kg/cm
2 G,温度115℃に昇圧,昇温され、導入大気空気と
等量の水分(水分量約0.0275kg/kg(乾燥空
気))を含む圧送空気の一部は、圧送機2の出口配管1
2から分岐し、混合空気配管21,21′,混合空気調
節弁20を通り低温空気濾過器9の出口配管17を導出
する低温空気と混合される。
【0015】温度湿度調節装置10は、温度検出器1
8、温度調節計19、混合空気調節弁20から構成され
ている。温度検出器18は、低温空気と混合空気を混合
した後の配管17′に設置され、混合後得られる調和空
気の温度を検出するものである。温度調節計19は、調
和空気の必要温度を設定値として設定し、前記温度検出
器18により検出された調和空気の温度信号18′を受
けて、設定された調和空気の温度になるように混合空気
調節弁20に操作信号19′を送るものである。混合空
気調節弁20は、前記温度調節計19からの操作信号1
9′を受けて弁の開度を調節し混合空気の量を調節する
ものである。
【0016】本実施例の場合、調和空気の温度は18℃
であるから、温度調節計19には設定値として18℃を
設定する。このように設定されると混合空気調節弁20
は、調和空気の温度検出器18で検出した温度信号1
8′を受けた温度調節計19からの操作信号19′によ
り開度調節され、混合後の調和空気温度が設定温度の1
8℃になるように、混合空気量を調節する。
【0017】上記調節により、1700Nm3 /hの昇
圧空気の内、1617Nm3 /hは、昇圧機5を経由し
て膨張タービン8に導入冷却され過飽和低温空気として
導出し、過飽和分の水分は低温空気濾過器9で水として
系外に除去され、温度13℃の低温飽和空気(水分量
0.0072kg/kg(乾燥空気))となり配管17
に導出する。
【0018】一方、残りの83Nm3 /h,温度115
℃の飽和圧送空気(水分量0.0275kg/kg(乾
燥空気))は、混合空気調節弁20を通り混合空気とし
て前記低温空気濾過器9を導出する低温飽和空気と混合
し、これを昇温してその結果、温度18℃,相対湿度約
82%(水分量0.0082kg/kg(乾燥空気))
に調温,調湿された不飽和調和空気が得られる。
【0019】上記の如く本実施例によれば、圧送空気を
冷却して過飽和水分を除去した後、さらに昇圧して昇圧
空気とし、これを冷却して過飽和水分を除去して、該
圧空気を膨張タービンで断熱膨張させ調和空気として必
要な温度より低い低温空気を発生させ、発生した低温空
気中の過飽和分の水分を除去した後低温飽和空気として
導出し、該低温飽和空気に、膨張タービン導入前の空気
を混合させ昇温することにより、航空機用地上調和空気
として要求される任意温度で不飽和の調和空気を、容易
に生成することができる。
【0020】なお、本実施例において膨張タービンの入
口,出口における圧力落差に比べて温度落差が小さいの
は、膨張タービン導入空気中の水分量が比較的多く、断
熱膨張で発生した寒冷エネルギーが含有水分の冷却に消
費されるためである。
【0021】次に、混合空気として、膨張タービン8の
入口配管15′の昇圧空気を使用した本発明の第2実施
例を図2に基づいて説明する。
【0022】大気温度,相対湿度,空気量,圧送機,昇
圧機,膨張タービンの吐出圧力及び温度、並びに調和空
気温度は第1実施例と同じ条件とし、図1と同じ機能を
有するものには同じ記号を付してその詳細な説明は省略
する。
【0023】図2において、大気中から導入した170
0Nm3 /hの空気は、圧送機2,一次冷却器3,一次
水分離器4,昇圧機5,二次冷却器6を通り二次水分離
器7に至り、ここで過飽和分の水分が除去されて、圧力
1.8kg/cm2 G,温度38℃の飽和昇圧空気とし
て配管15′に導出する。第1実施例と同様に、混合空
気調節弁20は、調和空気出口配管17′に設けられた
温度検出器18で検出した温度信号18′を受けて、温
度調節計19からの操作信号19′により開度調節さ
れ、混合後の調和空気温度が設定温度の18℃になるよ
うに、混合空気量を調節する。
【0024】上記調節により、1700Nm3 /hの昇
圧空気の内、1360Nm3 /hが膨張タービン8に導
入されて冷却され低温空気濾過器9に至り、ここで過飽
和分の水分が除去されて、温度13℃の低温飽和空気
(水分量0.0072kg/kg(乾燥空気))となり
配管17に導出する。一方、残りの340Nm3 /h,
温度38℃の飽和昇圧空気(水分量0.0152kg/
kg(乾燥空気))は、膨張タービン8の入口配管1
5′から分岐し、混合空気配管21,21′,混合空気
調節弁20を通り、混合空気として低温空気濾過器9を
導出する低温飽和空気と混合しこれを昇温することによ
り、温度18℃,相対湿度約88%(水分量0.008
8kg/kg(乾燥空気))に調温,調湿された不飽和
調和空気が得られる。
【0025】次に、図3により第3実施例を説明する。
【0026】本実施例は、第1実施例で説明した図1の
装置と構成は同一として、大気空気が温度10℃、相対
湿度を50%として、最終的に温度18℃の不飽和調和
空気を得る場合についての実施例である。さらに、所定
の条件を設定して所要温度,湿度の調和空気を自動的に
供給し得るように、自動制御系統を備えた装置とした場
合である。なお、上記以外の条件、すなわち、空気量,
圧送機の吐出圧力及び膨張タービンの吐出圧力、並びに
調和空気温度は第1実施例と同じ条件とし、図1と同じ
機能を有するものには同じ符号を付してその詳細な説明
は省略する。
【0027】制御系としては、第1実施例の装置にさら
に計算機を含む制御器25,大気温度検出器26,湿度
検出器27,圧送,昇圧空気圧力検出器28,29,圧
送,昇圧空気の圧力調節弁30,31を設ける。
【0028】上記制御器25に、予め大気条件,調和空
気の仕様等の条件により定まる圧送機2、昇圧機5の出
口圧力等の設定値を入力しておき、各検出器18,2
6,27,28,29より検出した信号を制御器25に
入力し、設定値に基づく計算を行って、各制御端の調節
弁20,30,31の開度を調節することにより系全体
の制御を行う。
【0029】上記装置を運転する場合の制御系の作動
は、例えば次のように行われる。大気温度検出器26,
湿度検出器27で検出された信号が制御器25に入力さ
れ、必要空気量の設定値に基づいて圧送機2の吐出量,
吐出圧力,昇圧機5の吐出圧力を計算し設定する。その
設定値の信号が制御器25から、圧力調節弁30及び3
1に送られて弁開度が調節される。また、温度検出器1
8で検出した温度信号18′が制御器25に入力され、
前記同様、他の信号と併せて計算を行い、混合空気調節
弁20の適切な開度を計算して信号を送り、調節弁20
の開度を調節する。
【0030】図3において、空気濾過器1で塵埃を除去
された温度10℃,相対湿度50%,(水分量約0.0
038kg/kg乾燥空気)),量1700Nm3 /h
の大気空気は、圧送機2に導入され1.0kg/cm2
G,約95℃に昇圧,昇温されて配管12に導出され圧
送空気として、その大部分が一次冷却器3に導入され1
2℃に冷却される。このとき配管13を導出する圧送空
気の相対湿度は約87%となり、ドレン水は発生しな
い。
【0031】一次水分離器4を導出した、上記状態の圧
送空気は、次いで昇圧機5に導入されて1.4kg/c
2 G,約37℃に昇圧,昇温された昇圧空気となり二
次冷却器6で再び12℃に冷却され配管15から導出す
る。そして、ここでは相対湿度が100%を超えて過飽
和空気となり、過飽和分の微量水分はドレン水として二
次水分離器7で昇圧空気から分離され系外に排出され
る。
【0032】さらに、この昇圧空気は、配管15′を通
り膨張タービン8に導入され断熱膨張により降温降圧
し、圧力0.3kg/cm2 G,温度−9℃の低温空気
となって導出し配管16を通って低温空気濾過器9に至
る。この低温空気は、相対湿度が100%を超えた過飽
和空気となり、過飽和分の水分は霜及び氷として析出し
ているので低温空気濾過器9で固体分離機能により捕捉
され低温空気から系外に除去される。したがって、低温
空気濾過器9から配管17に導出した低温空気は、圧力
0.3kg/cm2 G,温度−9℃の飽和低温空気(相
対湿度100%=水分量0.00147kg/kg(乾
燥空気))である。
【0033】一方、圧送機2で、圧力1.0kg/cm
2 G,温度95℃に昇圧,昇温され、導入大気空気と等
量の水分(水分量約0.0038kg/kg(乾燥空
気))を含む圧送空気の一部は、圧送機2の出口配管1
2から分岐し、混合空気配管21,21′,混合空気調
節弁20を通り低温空気濾過器9の出口配管17を導出
する低温飽和空気と混合される。
【0034】本実施例の場合、調和空気の温度は18℃
であるから、制御器25の調和空気の温度は設定値とし
て18℃を設定する。このように設定されると、混合空
気調節弁20は、調和空気の温度検出器18からの温度
信号18′を受けた制御器25からの操作信号により開
度調節され、混合後の調和空気温度が設定温度の18℃
になるように混合空気量を調節する。この調節により、
1700Nm3 /hの昇圧空気の内、1259Nm3
hは昇圧機5を経由して膨張タービン8に導入され冷却
されて低温空気濾過器9に至り、ここで過飽和分の水分
は霜及び氷として捕捉除去され、温度−9℃の低温飽和
空気(水分量0.00147kg/kg(乾燥空気))
となり低温空気濾過器9から配管17に導出する。
【0035】一方、配管21へ分岐した残りの441N
3 /h,温度95℃の圧送空気(水分量0.0038
kg/kg(乾燥空気))は、混合空気調節弁20を通
り混合空気として前記低温空気濾過器9を導出する低温
飽和空気と混合し、これを昇温することにより、温度1
8℃,相対湿度約21%(水分量0.00208kg/
kg(乾燥空気))に調温,調湿された不飽和調和空気
が得られる。
【0036】なお、上記圧送機2、昇圧機5の吐出量と
吐出圧力についての調整は、これらに付属しているガイ
ドベーンを用いて行うことができる。また、バイパスや
循環経路を設けて調節しても良い。さらにまた、本制御
系は、図2に示したような装置にも全く同様に適用,作
動させることができる。また、本実施例の場合、第1実
施例及び第2実施例に比べ、導入空気中の水分量が比較
的に少ないので、膨張タービン8の入口,出口の温度落
差は大きくなっている。
【0037】以上説明した各実施例から理解できるよう
に、膨張タービンに導入する前の空気から過飽和水分を
除去するとともに、膨張タービン導出後の低温空気から
も過飽和水分を除去するので、いかなる条件下でも膨張
タービン8を通じ、発生した低温飽和空気の温度を、膨
張タービンの導入前の空気を混合することにより、約5
℃昇温させれば不飽和(相対湿度95%以下)の調和空
気が得られる。また、混合空気の取り出し位置は、圧送
機を導出してから膨張タービンに導入する前の空気系統
の何れの位置からでもよく、一次冷却器3の出口配管1
3,13′、二次冷却器6の入,出口配管14,15か
らでもよい。
【0038】また、上記実施例で示した各数値は、本発
明を適用した一例にすぎず、これに限定されるものでは
ない。
【0039】このように、圧縮昇圧することにより高温
になった空気を、常温程度に冷却して過飽和水分を分離
することにより飽和空気を発生させ、該飽和空気を断熱
膨張させて低温空気を発生させるとともに、該低温空気
中の過飽和水分を除去して低温飽和空気とし、該低温飽
和空気に、前記圧縮昇圧した高温の空気あるいは常温程
度の飽和空気の一部を、その量を調節して混合すること
により、所定の温度及び相対湿度の不飽和調和空気を容
易に得ることができる。
【0040】また、前記低温飽和空気に混合する高温空
気あるいは飽和空気の量を、前記不飽和調和空気の温度
に応じて調節することにより、所定の温度及び相対湿度
の不飽和調和空気を確実に得ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明では、調和空気に必要な温度,湿
度を得るために、調和空気として必要な温度よりも低い
低温空気を膨張タービンで発生させ、過飽和水分を低温
空気濾過器で除去し飽和低温空気として導出し、該低温
飽和空気に膨張タービン導入前の温度の高い空気を混合
昇温し、また、混合後に得られる調和空気の温度を検出
し該検出温度と調和空気として必要な温度に設定された
温度調節計からの操作信号により開度調節される混合空
気調節弁で前記混合空気量を調節するようにしたから、
調和空気として必要な湿度(相対湿度95%以下)を維
持しつつ、任意温度の不飽和調和空気を容易に得ること
ができる。
【0042】また、冷房運転時にフロン等の冷媒を使用
しないから、環境を汚染することがなく、また暖房時の
ヒーターを不要とするから動力を低減するとともに冷,
暖房運転毎の切換え操作の必要がなく運転性が向上す
る。
【0043】さらに、本発明の方法による航空機用地上
空気調和装置は、構成が簡単で、軽量化、小型化が図
れ、牽引性が良くなるとともに、設備費,運転費,保全
費が安価になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した第1実施例を示す系統図で
ある。
【図2】 本発明を適用した第2実施例を示す系統図で
ある。
【図3】 本発明を適用した第3実施例を示す系統図で
ある。
【符号の説明】
2…圧送機、5…昇圧機、8…膨張タービン、9…低温
空気濾過器、10…温度湿度調節装置、18…温度検出
器、19…温度調節計、20…混合空気調節弁
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−97852(JP,A) 特開 昭62−138658(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 9/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気空気を圧縮して圧送空気とし、該圧
    送空気を冷却して過飽和水分を除去した後、さらに昇圧
    して昇圧空気とし、これを冷却して過飽和水分を除去
    た後、該昇圧空気を膨張タービンで断熱膨張させて低温
    空気を発生させ、該低温空気中の過飽和水分を除去して
    低温飽和空気とするとともに、該低温飽和空気に前記膨
    張タービン導入前の空気を分岐して混合空気として混合
    して昇温し、該混合空気の量を調節することにより、混
    合後に得られる調和空気の温度及び相対湿度を調整し
    て、不飽和調和空気を得ることを特徴とする航空機用地
    上空気調和装置における調温,調湿方法。
  2. 【請求項2】 前記混合空気の量の調節は、前記混合後
    に得られる調和空気の温度を検出し、この検出信号を受
    けて、所定の調和空気温度になるよう混合空気調節弁を
    制御することにより行うことを特徴とする請求項1記載
    の航空機用地上空気調和装置における調温,調湿方法。
  3. 【請求項3】 大気条件、調和空気の仕様条件から定ま
    る前記圧送空気の圧送圧力,昇圧空気の昇圧圧力,流
    量,調和空気の温度を制御器に設定しておき、前記各圧
    力,温度,流量を検出する各検出器からの検出信号を前
    記制御器に取り込み、設定値に基づく計算を行って、前
    記各圧力,流量,及び前記混合空気の流量を制御する各
    制御端の調節機構を調節することにより系全体の制御を
    行うことを特徴とする請求項1記載の航空機用地上空気
    調和装置における調温,調湿方法。
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