JP2915215B2 - ポリマー生分解性評価用固体培地の製造方法 - Google Patents

ポリマー生分解性評価用固体培地の製造方法

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JP2915215B2
JP2915215B2 JP4219689A JP21968992A JP2915215B2 JP 2915215 B2 JP2915215 B2 JP 2915215B2 JP 4219689 A JP4219689 A JP 4219689A JP 21968992 A JP21968992 A JP 21968992A JP 2915215 B2 JP2915215 B2 JP 2915215B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマーの微生物によ
る分解性を迅速に評価しうる評価用培地の製造方法、お
よび該培地を用いた生分解性の評価方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現在、プラスチック廃棄物の氾濫に関連
して、自然の生態系の中で分解し得るポリマー(以下、
生分解性ポリマーという)製品の開発が望まれており、
微生物分解性あるいは、酵素分解性の機能を有する種々
の生分解性ポリマーが開発されてきている。しかしなが
ら、これらの生分解性ポリマーの生分解性機能評価につ
いては、統一された基準というものはなく、それぞれの
開発機関で独自の生分解性評価方法を採っているのが現
状である。
【0003】ポリマーの生分解性を評価する場合、ポリ
マーが実際に分子レベルまで分解されるかどうかという
ことを評価することはもちろんのことであるが、環境中
で如何に安全に分解するかということを評価することも
重要である。即ち、あるポリマーが、どの様な微生物に
よって分解されるのか、その分解する微生物は環境中に
どれほど存在しているのかということまで評価すること
が、現在望まれてきており、今後、不可欠の評価項目と
なると予測される。なぜなら、例えば、あるポリマー
が、特殊な酸素の無い嫌気環境中に存在するような微生
物によって分解されることが判明したとしても、その特
殊な微生物が一般の酸素の豊富な好気的環境中に存在し
なければ、そのポリマーは分解しないからである。
【0004】従って、ポリマーの生分解性評価に望まれ
ていることは、一般の多様な環境中で安全に分解するか
どうかということ(以下、汎生分解性ともいう)の評価
であり、さらに、その評価を確実に、かつ、迅速に行う
こと(以下、汎用的な生分解性評価方法ともいう)であ
る。
【0005】ポリマーの生分解性の評価方法としては、
これまで、いくつかの方法が公表されている。例えば、
かびの生育度合を見る方法、特定の酵素によって重量減
少あるいは分子量の低下、さらには機械的強度の低下を
見る方法、生物的酸素要求量(BOD)から求める方
法、微生物の存在する閉鎖系の中での炭酸ガスの発生量
から求める方法、土壌埋設後の形態変化を見る方法など
がある。
【0006】しかしながら、以上の方法は、いずれも汎
生分解性の評価方法とは成り得ていない。例えば、かび
の生育度合を見る方法および酵素による方法は、特定の
微生物に制限されるし、BODの測定や閉鎖系の中での
炭酸ガスの発生量から求める方法は、どの様な微生物が
分解しているかという評価が不可能である。また、土壌
埋設方法は、生分解以外の環境劣化、例えば、加水分解
等の非生物的分解や、昆虫などによる食刻作用などの物
理的破壊も考慮しなければならない。加えて、上記方法
は、分解微生物が各環境中に、どれほど存在しているの
かということを評価することは、いずれの方法でも不可
能である。
【0007】ポリマーの生分解性評価方法の特異な方法
として、アーカイブ フュアー ミクロバイオロギー
(Archiv fur Mikrobiologie, 47,167-200(1963))等
に、ポリ−3−ヒドロキシブチレート(Poly(3-hydroxy
butyrate):以下、PHBともいう)のグラニュールを固
体培地中に分散させたプレート上に微生物あるいは酵素
を作用させ、PHBグラニュールの分解による透明な領
域(以下、クリアーゾーンともいう)の形成の有無によ
って、PHBを分解し得る微生物あるいは酵素を確認す
る方法が既に開示されている。ここで開示されている技
術は、特定の微生物がエネルギー貯蔵物質として、その
体内で産生する直径1μm程度の微粒子、即ちPHBグ
ラニュールを用いる方法である。このPHBグラニュー
ルは、その中に脂質や糖類、蛋白などを含み、結晶化し
ていない非晶質のポリエステルである。従って、この技
術は、純粋なポリマーとして単離されたPHBやPHB
以外のポリマーで実行することは不可能である。さら
に、PHBグラニュールを産生する微生物を培養し、そ
の体内からPHBグラニュールを取り出すには、多大な
手間を要し、汎用的な生分解性評価用培地の製造方法と
は言えない。
【0008】また、ザ ファースト インターナショナ
ル サイエンティフィック コンセンサス ワークショ
ップ プロシーディングス デグラダブル マテリアル
(The First International Scientific Consensus Wor
kshop Proceedings, Degr-adable Materials, CRC Pres
s, Florida, pp.481-514 (1990) )には、純粋なPHB
を機械的な方法で粉砕し、粉体状のPHBを固体培地中
に分散させ、次に、これに酵素を作用させて、酵素によ
るポリマーの生分解性を評価する技術も開示されてい
る。しかしながら、この場合、実際的にポリマー微粉の
平均粒径を数μm以下とすることは非常に難しいばかり
でなく、多大な手間を要し、確実性と迅速性において汎
用的な生分解評価用培地の製造方法ではない。
【0009】上記、PHBのクリアーゾーン法に類似し
た方法として、低融点かつ低分子量ポリエステル、例え
ば、ポリエチレンアジペート(以下、PEAともいう)
を培地中で加熱融解した後、乳化作用によって、培地中
に微分散させた固体培地の製造方法が、特公昭56−5
160にて開示されている。この固体培地の場合もクリ
アーゾーンの形成から、生分解性を評価することが可能
である。しかしながら、この方法を適用できるポリマー
は非常に少なく、一般的に融点が60℃以下、分子量が
10000以下のポリマーに限定される。従って、この
方法もまた、汎用的な生分解性評価用培地の製造方法と
は言えない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、現状の
評価方法では、あるポリマーがどの様な環境中で分解す
るのか、どのような微生物がそのポリマーを分解するの
か、分解を行う微生物は各環境中にどれほど存在するの
か、という事を迅速に判断する事は不可能である。しか
しながら、プラスチックは次々と生産され、廃棄物とな
り、あるいは散乱ゴミとなっている現状、ポリマーの汎
生分解性を迅速に確実に評価する方法が要望されてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意研究を重ねた結果、クリアーゾーン
の形成から分解性を評価する従来公知の方法を基本に、
単離した純粋なPHBも含む多くの高分子量のポリマー
に応用でき、従来、殆ど検討されなかった嫌気環境の生
分解評価をも可能にし、かつ、迅速に汎生分解性を判断
できる固体培地の製造方法、および、汎用的なポリマー
の生分解性の評価方法を見いだし、本発明を完成するに
到った。
【0012】即ち、本発明は、ポリマーを可溶性溶媒に
溶解させた溶液を培地成分中に乳化させた後、溶媒を除
去し、次いで固化することを特徴とする生分解性評価用
固体培地の製造方法である。他の発明は、この生分解性
評価用固体培地に、微生物または酵素を作用させて形成
される透明領域の存在によって微生物または酵素による
ポリマーの生分解性を評価する方法である。
【0013】本発明において、ポリマーとは、水に不溶
または難溶の通常、分子量1000以上の重合体であ
り、有機溶剤に可溶または微分散可能なものが好ましく
使用される。さらに、2種以上のポリマーのブレンド、
あるいはグラフト、ブロックなどのアロイ化物であって
も、何等制限されない。好適に使用され得るポリマーを
挙げると、次の通りである。即ち、(1)脂肪族および
芳香族ポリエステル、(2)ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチ
ルなどのビニル基重合ポリマー、(3)ポリアミド、
(4)ポリウレタン、(5)ポリオレフィン、(6)ポ
リエーテル、(7)ポリカーボネートおよび(8)合成
ゴムなどである。
【0014】本発明において、固体培地とは、その表面
および内部で、微生物の培養あるいは酵素反応を行うた
めの固体状の培地である。この固体培地は、例えば、各
種液体培地に、寒天あるいはゼラチンなどの固化成分を
加え、培地を固化することにより作成され、その固化面
上に微生物を培養あるいは酵素を作用させるものであ
る。本発明において使用される各種液体培地および固化
成分として、従来公知の培地および成分が何等制限なく
用いられる。液体培地としては、天然培地、合成培地お
よび複合培地のいずれも使用可能である。また、全菌数
をおもに確認する場合にはニュートリエントブロス(N
B)等を高濃度に含む普通培地が好ましく、分解微生物
をおもに計数する場合にはポリマ−をほぼ唯一の炭素源
とする選択培地を用いる事が好ましい。また、酸素の無
い環境下で生息する嫌気性微生物に対しては還元度の高
い嫌気性培地を用いる事が必要である。一般に、固体培
地の種類は培養方法などにより種々異なるが、本発明の
ポリマー微分散培地は、いかなる固体培地および培養方
法にも適用可能である。本発明において、特に好適に用
いられる固体培地としては、(1)シャーレ中に培地成
分を展開し固化させた平板培地(以下、プレートともい
う)、(2)試験管中に培地成分を入れ、傾斜した状態
で固化させた斜面培地(以下、スラント培地ともい
う)、(3)酸素を遮断し嫌気的条件下で微生物の培養
を行う嫌気フラスコ内に培地成分を展開固化させた嫌気
フラスコ培地(以下、嫌気フラスコ培地ともいう)、さ
らに、(4)酸素遮断可能な試験管の壁面に培地成分を
展開し固化させた嫌気試験管培地(以下、ロールチュー
ブ培地ともいう)が好適に用いられる。
【0015】本発明の最も重要な特徴は、本発明の製造
方法により固体培地中にポリマー微粒子が均一に微分散
しているという点である。ここで、微分散とは、ポリマ
ー粒子が視覚的に確認できるということを意味する。ポ
リマー微粒子の存在が視覚的に判断できるということ
は、逆に、ポリマーの分解による微粒子消失も、同様に
視覚的に確認できるということを意味している。微粒子
が大きすぎた場合、微粒子の沈降や浮上が生じ、微粒子
を培地中に均一に分散させることが難しい。また、この
ような大きなポリマー粒子を含んだ固体培地上で微生物
を培養し、微生物がコロニーを形成しても、そのコロニ
ーを微粒子と区別して確認することができない場合が生
じる。従って、ポリマー微粒子としては、平均粒径が5
μm以下になるようにすることが好ましい。さらに、平
均粒径が2μm以下がより好ましいが、超微細粒子のも
のを用いる場合は少なくとも最大粒径が0.4μm以上
のポリマー微粒子を含んでいることが望ましい。
【0016】微分散したポリマー微粒子の粒径の評価
は、公知の方法で行い得る。例えば、ポリマー微粒子を
単離し、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡などで観
測する方法、レーザー光を用いて粒度分布を測定する方
法などが好適に用いられる。
【0017】本発明の生分解性評価用固体培地の製造方
法において、ポリマーを溶解させる溶媒としては、その
溶液が培地成分中に乳化するものであれば何ら制限され
ないが、水に不溶あるいは難溶で、沸点が100℃未満
のものが好ましく採用される。このような溶媒は、培地
中に溶解混合することが無く、かつ、加熱により容易に
培地から除去されるため、微生物の培養への影響が殆ど
無い。好適に用いられる溶媒を例示すれば、(1)メチ
レンクロライド、クロロフォルム、1,1−ジクロロエ
タン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、
(2)ペンタン、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、
(3)ベンゼンなどの芳香族炭化水素、(4)ジエチル
エーテル、エチルプロピルエーテルなどの脂肪族エーテ
ル類などであり、これらの溶媒を混合して使用すること
も可能である。
【0018】ポリマーを溶媒に溶解させる際のポリマー
濃度は、ポリマーの種類、分子量、溶解性、および溶媒
の種類などによって種々異なるが、一般的に溶媒に対し
て、0.5−10重量%、好ましくは1−5重量%の範
囲が好適に用いられる。また、培地に対するポリマー溶
液の容量比は、一般的に1−20容量%、好ましくは、
2−10容量%が好適である。
【0019】ポリマーを培地成分中に乳化させる場合、
通常、乳化剤を使用する。乳化剤としては、従来公知の
乳化剤が使用可能であるが、ポリマー溶液の種類に応じ
て選択する必要がある。さらに、微生物の増殖作用およ
びポリマー分解作用への影響を最小限に抑えるために、
生体成分およびそれに近い化学構造の乳化剤を、乳化分
散可能な最小量で使用する必要がある。該乳化剤として
は、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエ
チレングリコール脂肪酸エステル等のノニオン性界面活
性剤、ノニオン性界面活性剤のリン酸エステル等の特殊
ノニオン性界面活性剤、アルキルスルホン酸塩等のアニ
オン性界面活性剤および第4級アンモニウム塩などのカ
チオン性界面活性剤等が好適に使用される。一般的に乳
化剤の使用量は全培地量に対して200ppm以下で使
用するのが好ましい。
【0020】ポリマーを培地成分中に乳化分散させる方
法としては、公知の方法が何等制限なく使用できる。具
体的な乳化分散法を例示すれば、(1)ホモジナイザー
を用いる方法、(2)ディスパーサーを用いる方法、
(3)エマルシファイアーを用いる方法、(4)超音波
を用いる方法、(5)上記方法を組み合わせて用いる方
法などがある。
【0021】ポリマー溶液が乳化分散した培地から、ポ
リマー溶媒を除く方法としては、加熱、減圧などによっ
て行う事ができる。一般的には、加熱が好適に用いら
れ、沸騰水浴上で加熱することにより、ポリマー溶液の
除去と共に寒天あるいはゼラチンなどの固化成分の溶解
も同時に行うことができる。
【0022】固化成分としては、従来公知の固化成分を
何等制限なく使用することができる。一般に好適に用い
られる固化成分としては、寒天、ゼラチンなどであり、
その使用量は、他の培地成分の全量に対し、1から5重
量%の範囲が適当である。
【0023】ポリマー溶媒を除去し、固化成分を溶解し
た後のポリマー微分散培地は、オートクレーブ中で滅菌
後、プレート、あるいは、嫌気フラスコ、ロールチュー
ブ中に適量展開し、冷却固化させる事により、本発明の
生分解性評価用固体培地を得る。
【0024】本発明の製造方法で得られた生分解性評価
用固体培地を用いて、ポリマーの生分解性を評価する場
合、基本的に次の2つの方法で行い得る。
【0025】第一の方法は、本発明の生分解性評価用固
体培地面上に被評価サンプル(土壌、水、汚泥、菌類な
ど)を直接あるいは希釈して展開し、培養する方法であ
る。展開方法としては、従来公知の方法が何等問題なく
用いられ得るが、とくにコーンラージ棒等による均一塗
沫法、ロールチューブで用いられる注入固化法、更に、
白金耳等による画線法が好適に用いられる。
【0026】均一塗沫法および注入固化法の場合、培養
後、(a)固体培地上に出現したコロニー数から、被評
価サンプル中の全微生物数を評価する。また、(b)出
現したコロニーの中で、その周囲にポリマーの分解によ
って生じる透明領域を形成するコロニーの数から、被評
価サンプル中のポリマー分解能を有する微生物(以下、
分解微生物ともいう)の数を評価する。(c)aとbと
の比から、被評価サンプル中の分解微生物の割合を評価
する。更に、(d)コロニーの出現状況(出現に要した
日数、コロニーの大きさ、形、色など)や透明領域の状
況(大きさ、透明性など)から、分解微生物の種類を分
ける。加えて、(e)個々の分解微生物を釣菌し、別の
生分解性評価用固体培地上で培養することにより、個々
の分解微生物を純粋分離する。
【0027】画線法の場合、培養後、出現したコロニー
の周りのクリアーゾーンの有無から、ポリマー分解性の
判断を行う。
【0028】第二の方法は、該固体培地上に酵素あるい
は酵素含有液を作用し、その酵素のポリマー分解性を評
価する方法である。酵素あるいは酵素含有液としては、
既知および未知の酵素および酵素群であってもよく、さ
らには、微生物および微生物群の培養液およびその上清
であっても良い。作用させる方法としては、(A)本発
明のプレート上に、ペニシリンカップのような円筒上の
容器を置き、その中に上記酵素および酵素含有液を入れ
る。容器下部より固体培地中に浸透拡散した酵素によ
り、容器周辺にクリアーゾーンが形成された場合、該酵
素および酵素含有液中にポリマー分解性がある。また、
(B)本発明のプレートに適当な大きさの穴を開け、こ
の中に上記酵素および酵素含有液を入れる。その後、こ
の穴より周囲に浸透拡散した酵素によって、周辺にクリ
アーゾーンが形成された場合、該酵素および酵素含有液
中にポリマー分解性がある。さらに、(C)ロールチュ
ーブ中に、上記酵素および酵素含有液を入れ、該酵素お
よび酵素含有液に接触した部分および隣接した部分にク
リアーゾーンが形成された場合、該酵素及び酵素含有液
中にポリマー分解性がある。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造方法によって得られるポリ
マー生分解性評価用固体培地を用いたポリマーの生分解
性評価方法は、従来の生分解性の評価方法では不可能も
しくは非常に難しかった評価項目、即ち、ある特定のポ
リマーがどの様な環境中で生分解しうるのか、分解微生
物が各環境中にどれほど存在しているのか、分解微生物
は何種類ぐらい存在するのか、環境中の全微生物に対し
て、分解微生物はどのくらいの割合で存在するのか、ど
の様な酵素で分解するのか、などという評価を、確実
に、かつ、迅速に行い得る方法である。さらに、本発明
の製造方法は、原則として、水系培地に不溶あるいは難
溶性のポリマーであれば、その種類および分子量に制限
はなく、非常に多種多様なポリマーの生分解性評価用培
地を簡便な操作で製造できる。また、該培地は、評価条
件(酵素あるいは土壌などの環境サンプル、土壌などの
種類およびpH、好気あるいは嫌気)にも制限はない。
加えて、ポリマーの分解微生物を容易に分離することも
可能である。
【0030】従って、本発明の製造方法によって得られ
るポリマー生分解性評価用固体培地は、環境問題の一つ
であるプラスチック廃棄物問題対策の一つである生分解
性プラスチックを開発する上で、最も望まれている確実
で、かつ、迅速な生分解性評価を行い得る。今後、生分
解プラスチックにとって不可欠の要素となると予測され
る環境との調和および適合性を評価する上でも、基本的
なデータを提供しうる評価方法である。
【0031】
【実施例】本発明を、実施例により、さらに詳細に説明
するが、本発明は、これら実施例に限定されるものでは
ない。
【0032】実施例1 (1)PHB微分散無機塩類/酵母エキス平板培地の作
成 表1からなる無機塩類培地1Lに酵母エキス0.25g
(250ppm)およびリン酸エステル系界面活性剤1
00ppmを加え、pHを7.1に調節した。
【0033】
【表1】 表1 無機塩類培地成分組成 ─────────────────────────── FeSO4・7H2O 10 ppm MgSO4・7H2O 200 ppm (NH42SO4 1000 ppm KH2PO4 200 ppm K2HPO4 1600 ppm CaCl2・2H2O 20 ppm NaCl 100 ppm Na2MoO4・2H2O 0.5ppm Na2WO4・2H2O 0.5ppm MnSO4 0.5ppm ─────────────────────────── 微生物産生のポリ(3−ヒドロキシブチレート):(P
HB)は、クロロフォルム−ヘキサン系により再沈殿精
製を行い、純粋なポリマーとした。分子量は粘度法によ
り測定し、重量平均分子量22万であることを確認し
た。このPHB1gを40mlの塩化メチレンに溶解し
た。
【0034】上記培地とPHBの塩化メチレン溶液を混
合し、ホモジナイザーを用いて乳化した。乳化液に寒天
15gを加え、沸騰水浴上で加熱攪拌を行い、塩化メチ
レンの気化除去と寒天の溶解を行った。加熱にともな
い、先ず塩化メチレンが気化し、続いて寒天が溶解し
た。寒天の溶解完了後、PHBが微分散した培地は、オ
ートクレーブ中で、120度、20分間、滅菌操作を行
った。滅菌後、シャーレ中に約20mlずつ分配、展開
した。放冷と共に寒天が固化し、PHB微粒子が、プレ
ート全体に渡って均一分散したPHB微分散無機塩類/
酵母エキス平板培地(PHB−BMプレート)を得た。
【0035】培地中に微分散したPHB微粒子の粒径
は、上記操作を寒天を加えずに作成したPHB微分散液
体培地より濾過することによって単離したPHB微粒子
を走査型電子顕微鏡を用いて測定した。その結果、PH
B微粒子の平均粒径は、0.5μmであった。
【0036】(2)BMプレート上でのPHB分解微生
物の計数および分解性評価 各種環境中のPHB分解微生物の数と割合を評価するた
めに、表2に示した土壌などのサンプルを採取した。
【0037】
【表2】 表2 土壌等サンプル ─────────────────────────────────── No. サンプル 希釈原液濃度(g/ml) ─────────────────────────────────── 1 埋立地浸出液1 0.09955 2 埋立地浸出液2 0.10110 3 下水汚泥コンポスト 0.00729 4 余剰汚泥上澄み 0.09982 5 松杉林土壌 0.00409 6 畑土壌 0.01063 7 水田土壌 0.01306 8 雑草地土壌 0.01078 9 舗装道路上砂土 0.00323 10 池底泥 0.10195 ─────────────────────────────────── 表1の無機塩類培地をpH7.0に調節し、希釈用液と
した。オートクレーブにより滅菌した希釈用液に採取し
た土壌等サンプルを適当量加え、希釈原液とした(表2
中に併記)。希釈原液は、更に、10倍、100倍およ
び1000倍に希釈し、希釈液とした。
【0038】希釈原液および希釈液から0.1mlを取
り、これをコーンラージ棒を用いて(1)のPHB−B
Mプレート上に塗沫、展開した。計40枚のPHB−B
Mプレートは、30℃のインキュベーター中で静置培養
を行った。
【0039】培養と共に、PHB−BMプレート上に、
コロニーが出現し、またコロニーの周囲にクリアーゾー
ンの形成が確認された。全コロニー数およびクリアーゾ
ーンを有するコロニー数を30日間に渡って計数した。
【0040】図1に、計数途中のPHB−BMプレート
を示した。多くのコロニーと、いくつかのクリアーゾー
ンが形成している。クリアーゾーンの大きさおよび透明
度から、異なるPHB分解微生物が複数存在しているこ
とが容易に判断できる。
【0041】図2に、サンプルNo.1の埋立地侵出液
1についての30日間の全コロニー数およびクリアーゾ
ーン数の計数結果を示した。30日間の間に、全コロニ
ー数は8段階の増殖を示している。また、クリアーゾー
ン数は、4段階の増殖を示している。これは、埋立地侵
出液中に、少なくとも8種類の微生物と4種類のPHB
分解微生物が存在していることを示している。
【0042】図3は、10種類のサンプルの30日間培
養後の全微生物数および分解微生物数を示している。こ
の結果は、10種類の土壌等サンプルの全てにPHB分
解微生物が存在しており、その全微生物にたいする割合
は、0.2−11.4%の範囲であった。 実施例2 (1)PHB微分散普通寒天平板培地の作成 水1Lに、普通ブイヨン(ニュートリエント ブロス、
n ut rient broth)8g(8000ppm)およびリン酸
エステル系界面活性剤100ppmを加え、pHを7.
0に調節した。
【0043】再沈精製した純粋な微生物産生のPHB
(重量平均分子量22万)1.59gを40mlの塩化
メチレンに溶解した。
【0044】上記普通ブイヨン培地とPHBの塩化メチ
レン溶液を混合し、ホモジナイザーを用いて乳化した。
乳化液に寒天15gを加え、沸騰水浴上で加熱攪拌を行
い、塩化メチレンの気化除去と寒天の溶解を行った。加
熱にともない、先ず塩化メチレンが気化し、続いて寒天
が溶解した。寒天の溶解完了後、PHBが微分散した培
地は、オートクレーブ中で、120度、20分間、滅菌
操作を行った。滅菌後、シャーレ中に約20mlずつ分
配、展開した。放冷と共に寒天が固化し、PHB微粒子
が、プレート全体に渡って均一分散したPHB微分散普
通寒天平板培地(PHB−NBプレート)を得た。
【0045】培地中に微分散したPHB微粒子の粒径
は、上記操作を寒天を加えずに作成したPHB微分散液
体培地より濾過することによって単離したPHB微粒子
を走査型電子顕微鏡を用いて測定した。その結果、PH
B微粒子の平均粒径は、1.2μmであった。
【0046】(2)普通寒天培地上でのPHB分解微生
物の計数および分解性評価 各種環境中のPHB分解微生物の数と割合を評価するた
めに、実施例1の表2に示した土壌などのサンプルの希
釈原液を用いた。
【0047】希釈原液および10倍、100倍および1
000倍希釈液から0.1mlを取り、これをコーンラ
ージ棒を用いて(1)のPHB−NBプレート上に塗
沫、展開した。計40枚のPHB−NBプレートは、3
0℃のインキュベーター中で静置培養を行った。
【0048】培養と共に、PHB−NBプレート上に、
コロニーが出現し、またコロニーの周囲にクリアーゾー
ンの形成が確認された。全コロニー数およびクリアーゾ
ーンを有するコロニー数を14日間に渡って計数した。
【0049】図4は、9種類のサンプルの14日間培養
後の全微生物数および分解微生物数を示している。PH
B分解微生物の全微生物にたいする割合は、0.2−
11.4%の範囲であった。この結果は、実施例1に比
べて富栄養条件下でも10種類の土壌等サンプルの全て
にPHB分解微生物が存在していることを示しており、
PHB分解微生物が環境中の一過性的な微生物ではな
く、定住性的な微生物であることを示唆している。
【0050】実施例3 (1)ポリ(ε−カプロラクトン)微分散無機塩類/酵
母エキス平板培地の作成 表1に示す無機塩類培地300mlに酵母エキス0.0
75g(250ppm)およびリン酸エステル系界面活
性剤100ppmを加え、pHを7.1に調節した。
【0051】ポリ(ε−カプロラクトン):(PCL、
数平均分子量 4万)の0.3gを12mlの塩化メチ
レンに溶解した。
【0052】上記培地とPCLの塩化メチレン溶液を混
合し、ホモジナイザーを用いて乳化した。乳化液に寒天
4.5gを加え、沸騰水浴上で加熱攪拌を行い、塩化メ
チレンの気化除去と寒天の溶解を行った。加熱にともな
い、先ず塩化メチレンが気化し、続いて寒天が溶解し
た。寒天の溶解完了後、PCLが微分散した培地は、オ
ートクレーブ中で、120度、20分間、滅菌操作を行
った。滅菌後、シャーレ中に約20mlずつ分配、展開
した。放冷と共に寒天が固化し、PCL微粒子が、プレ
ート全体に渡って均一分散したPCL微分散無機塩類/
酵母エキス平板培地(PCL−BMプレート)を得た。
【0053】培地中に微分散したPCL微粒子の粒径
は、上記操作を寒天を加えずに作成したPCL微分散液
体培地より濾過することによって単離したPCL微粒子
を走査型電子顕微鏡を用いて測定した。その結果、PC
L微粒子の平均粒径は、0.8μmであった。
【0054】(2)BMプレート上でのPCL分解微生
物の計数および分解性評価 各種環境中のPCL分解微生物の数と割合を評価するた
めに、表3に示した土壌などのサンプルを採取した。
【0055】表1の無機塩類培地をpH7.0に調節
し、希釈用液とした。オートクレーブにより滅菌した希
釈用液に採取した土壌等サンプルを適当量加え、希釈原
液とした(表3中に併記)。希釈原液は、更に、10
倍、100倍および1000倍に希釈し、希釈液とし
た。
【0056】
【表3】 表3 土壌等サンプル ─────────────────────────────────── No. サンプル 希釈原液濃度(g/ml) ─────────────────────────────────── 1 埋立地浸出液1 0.09955 3 下水汚泥コンポスト 0.00730 5 松杉林土壌 0.00899 6 畑土壌 0.03870 7 水田土壌 0.02616 9 舗装道路上砂土 0.01248 10 池底泥 0.10195 ─────────────────────────────────── 希釈原液および希釈液から0.1mlを取り、これをコ
ーンラージ棒を用いて(1)のPCL−BMプレート上
に塗沫、展開した。計28枚のPCL−BMプレート
は、30℃のインキュベーター中で静置培養を行った。
【0057】培養と共に、PCL−BMプレート上に、
コロニーが出現し、またコロニーの周囲にクリアーゾー
ンの形成が確認された。全コロニー数およびクリアーゾ
ーンを有するコロニー数を10日間に渡って計数した。
【0058】図5は、7種類のサンプルの10日間培養
後の全微生物数および分解微生物数を示している。この
結果は、7種類の土壌等サンプルの全てにPCL分解微
生物が存在しており、その全微生物にたいする割合は、
0.8−11.0%の範囲であった。 実施例4 (1)PCL微分散無機塩類/酵母エキス嫌気試験管培
地(PCL−BMロールチューブ)の作成 実施例1の表1からなる無機塩類培地500mlに酵母
エキス0.125g(250ppm)およびリン酸エス
テル系界面活性剤100ppmを加えた。
【0059】ポリ(ε−カプロラクトン):(PCL、
数平均分子量 4万)の0.5gを20mlの塩化メチ
レンに溶解した。
【0060】上記培地とPCLの塩化メチレン溶液を混
合し、ホモジナイザーを用いて乳化した。乳化液に嫌気
用試薬(還元剤として、システイン塩酸塩0.125
g、硫化ナトリウム0.125gおよび還元度指示薬と
してレサズリン1ppm)と寒天11gを加えた後、p
Hを7.1に調節した。次に、沸騰水浴上で加熱攪拌を
行い、塩化メチレンの気化除去と寒天の溶解を行った。
加熱にともない、先ず塩化メチレンが気化し、続いて寒
天が溶解した。寒天の溶解完了後、PCLが微分散した
培地は、加圧培養試験管中に10mlずつ分注した。分
注後、試験管の気相部を還元窒素ガスで置換した後、ブ
チルゴムで密栓し、続いてオートクレーブ中で、120
度、20分間、滅菌操作を行った。滅菌後、土壌等サン
プルの注入まで、寒天の固化を防ぐため、47℃で保温
した。
【0061】培地中に微分散したPCL微粒子の粒径
は、上記操作を寒天を加えずに作成したPCL微分散液
体培地より濾過することによって単離したPCL微粒子
を走査型電子顕微鏡を用いて測定した。その結果、PC
L微粒子の平均粒径は、0.4μmであった。
【0062】(2)PCL−BMロールチューブ内のP
CL分解微生物の計数および分解性評価 各種環境中のPCL嫌気分解微生物の数と割合を評価す
るために、表4に示した土壌などのサンプルを採取し
た。
【0063】表1の無機塩類培地500mlに、嫌気用
試薬(還元剤として、システイン塩酸塩0.125g、
硫化ナトリウム0.125gおよび還元度指示薬として
レサズリン1ppm)を加えた後、pHを7.0に調節
した。次に、加圧培養試験管中に9mlずつ分注した。
分注後、試験管の気相部を還元窒素ガスで置換した後、
ブチルゴムで密栓し、続いてオートクレーブ中で、12
0度、20分間、滅菌操作を行った。滅菌後放冷し、希
釈用液とした。希釈用液に採取した土壌等サンプルを適
当量加え、希釈原液とした(表4中に併記)。希釈原液
は、更に、10倍、100倍、1000倍および100
00倍に希釈し、希釈液とした。
【0064】
【表4】 表4 土壌等サンプル ─────────────────────────────────── No. サンプル 希釈原液濃度(g/ml) ─────────────────────────────────── 1 埋立地浸出液 0.09095 2 河川水 0.09143 3 下水汚泥コンポスト 0.01134 4 余剰汚泥上澄み 0.09188 5 松杉林土壌 0.01319 6 畑土壌 0.02467 7 水田土壌 0.09184 8 クリーク底泥 0.09119 9 舗装道路上砂土 0.04261 10 池底泥 0.09271 ─────────────────────────────────── 希釈原液および希釈液から注射器を用いて0.2mlを
取り、(1)の47℃保温中のPCL−BMロールチュ
ーブ中に注入した。注入後、即座にロールチューブはロ
ールチューブ作成機を用いて水温下、冷却しながら、試
験管の内表面一面にPCL微分散寒天培地を展開固化さ
せた。計50本のPCL−BMロールチューブは、30
℃のインキュベーター中で静置培養を行った。
【0065】培養と共に、PCL−BMロールチューブ
中に、コロニーが出現し、またコロニーの周囲にクリア
ーゾーンの形成が確認された。全コロニー数およびクリ
アーゾーンを有するコロニー数を7日間に渡って計数し
た。
【0066】図6は、10種類のサンプルの7日間培養
後の全嫌気微生物数および嫌気分解微生物数を示してい
る。この結果は、10種類の土壌等サンプル中6種類の
サンプル中に、PCL嫌気分解微生物が存在しており、
その全嫌気微生物にたいする割合は、0.6−4.5%
の範囲であった。 実施例5−9、比較例1 0.02Mリン酸緩衝液、1%リン酸エステル系界面活
性剤およびPHB(重量平均分子量22万)の塩化メチ
レン溶液(3重量%)を表5の通りに混合し、これをホ
モジナイザーを用いて乳化させた。乳化後、各乳化液を
約300mlと200mlにそれぞれ二分した。
【0067】
【表5】 表5 ──────────────────────────────────── No. 界面活性剤 PHB溶液 プレート PHB微粒子サイズ (ml) (ml) PHB分散状態 (μm) ──────────────────────────────────── 実施例 5 5 10 良 0.1 − 3 6 5 15 良 0.1 − 3 7 5 20 良 0.2 − 1 8 5 30 可 0.1 − 5 9 5 50 可 0.1 − 5 比較例 1 5 60 不可 0.1 −2000 (凝集) (凝集物有り、微分散物 の平均粒径 約10μ m) ──────────────────────────────────── 300mlの方には、寒天4.5gを加え、沸騰水浴上
で加熱し、塩化メチレンの除去と寒天の溶解を行った。
塩化メチレンの除去および寒天の溶解が終了した後、オ
ートクレーブ中で滅菌処理を行った。滅菌後、スチレン
シャーレに約20mlずつ分配、展開した。放冷ととも
に、寒天が固化し、PHB微分散リン酸緩衝液プレート
を得た。得られたPHB微分散リン酸緩衝液プレート中
のPHB微粒子の分散状態を目視にて評価した。結果は
表5に併記した。
【0068】他方、200mlの方は、10mlずつ試
験管中に分配し、40℃の温水浴上で一晩放置し、塩化
メチレンの気化を行った。塩化メチレンの気化の後、P
HB微粒子を濾取し、乾燥後、走査型電子顕微鏡により
微粒子のサイズを測定した。PHB微粒子のサイズは表
5に併記した。
【0069】実施例10 実施例7で作成したPHB微分散リン酸緩衝液プレート
上に、ペニシリンカップ3個を置き、その中に、PHB
分解微生物として既知のバクテリアである Pseudomona
s testosteroni および、畑土壌より分離したPHB分
解微生物2種の培養液の0.2mlを注入した。その
後、該プレートは、30℃で静置した。3日後、ペニシ
リンカップの周囲に丸い透明領域の形成を確認した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた生分解性評価用固体培地
(PHB−BMプレート)と、その培地上に形成された
PHB分解微生物および非分解微生物の形態を示す。
【図2】 実施例1で得られた生分解性評価用固体培地
上に埋立地侵出液1を塗沫し、その後の培養に伴うPH
B分解微生物と全微生物のコロニーの出現の経過を示
す。
【図3】 実施例1で得られた生分解性評価用固体培地
上に形成されたPHB分解微生物と全微生物の数を示
す。
【図4】 実施例2で得られた生分解性評価用固体培地
(PHB−NBプレート)上に形成されたPHB分解微
生物と全微生物の数を示す。
【図5】 実施例3で得られた生分解性評価用固体培地
(PCL−BMプレート)上に形成されたPCL分解微
生物と全微生物の数を示す。
【図6】 実施例4で得られた生分解性評価用固体培地
(PCL−BMロールチューブ)中に形成されたPCL
嫌気分解微生物と全嫌気微生物の数を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−168150(JP,A) 特公 昭56−5160(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12Q 1/02 C12Q 1/64 C12N 1/00 C12N 1/38 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーを可溶性溶媒に溶解させた溶液
    を培地成分中に乳化させた後、溶媒を除去し、次いで固
    化して、固体培地中に該ポリマーの微粒子を微分散させ
    ることを特徴とするポリマー生分解性評価用固体培地の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造方法によって製造さ
    れた生分解性評価用固体培地上に、微生物または酵素を
    作用させて形成される透明領域の存在によって微生物ま
    たは酵素によるポリマーの生分解性を評価する方法。
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