JP2896374B1 - 地震計 - Google Patents

地震計

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JP2896374B1
JP2896374B1 JP10060394A JP6039498A JP2896374B1 JP 2896374 B1 JP2896374 B1 JP 2896374B1 JP 10060394 A JP10060394 A JP 10060394A JP 6039498 A JP6039498 A JP 6039498A JP 2896374 B1 JP2896374 B1 JP 2896374B1
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孝雄 江口
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科学技術庁防災科学技術研究所長
孝雄 江口
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Abstract

【要約】 【課題】剛体板に圧力変化に反応する光ファイバーロー
ルを設けた力センサを積層配設し、検出感度の向上と、
サーボ機能を発揮させる。 【解決手段】中空の方形柱状荷重体1及び筒体2と、筒
体2及び中実荷重体3との対向間隙に、剛体板に圧力変
化に敏感に反応する円筒状の光ファイバーロールを設け
た力センサ5乃至12を積層配設し、光ファイバーロー
ルの各出力光を加算平均した位相変位光を出力する。ま
た、光ファイバーロールの持つ弾性機能により、荷重体
2、3と剛体板との変位による加圧力とバランスする位
置にて荷重体2、3と剛体板との変位を停止させるサー
ボ機能を発揮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相対変位する荷重
体の間隙に、光伝播特性が圧力変化に応答して変化する
光ファイバーロールを剛体板に設けてなる力センサを積
層配設し、直交水平2成分の加速度や、垂直方向の加速
度を検出する地震計に関する。
【0002】
【従来の技術】電磁式加速度計には、振子の周囲に電磁
石を配置するとともに、振子にコイルを巻回し、振子か
ら得られる地動の加速度成分を電気信号として検出し、
振子位置の変位に比例したバランス電流を振子コイルに
フィードバックし、振子を無地動の際の位置近傍に保持
して加速度を検出するサーボ式タイプの加速度計が用い
られているが、この種の加速度計を用いた観測システム
では、機器輸送や、設置作業時には、地震計の振子をロ
ックして衝撃等から観測センサを保護し、観測状態で
は、振子をフリーにするために使用するセンサ制御機構
に対し、陸上から制御コマンド信号を送信するため、光
/電変換器とモータ等によるセンサ制御機構部が必要で
ある。
【0003】そこで、かかる問題を解消するために、本
出願人が出願した特願平9−60153号明細書には、
一例として以下の構成を有する地震計が開示されてい
る。これを図17(A)、(B)を参照して説明する
と、立方体形状に形成した枠体105の内側中心部に配
設した四角柱状荷重体100の6個の面101のそれぞ
れには、光ファイバー巻線103を、例えば、蛇行状
(あるいは、ループ状)に配設した光ファイバーロール
102の計4個を1個づつ対向配設し、この光ファイバ
ーロール102の背面に加圧板104をそれぞれ配設す
る。この加圧板104の背面中央部に植設したボルト1
06をそれぞれ上記枠体105の各面を貫通させ、そし
て、ナット107と枠体105との間に、見掛け上のサ
ーボ回路として機能する螺旋状バネ108を介在させ、
ナット107の螺合度を調整することで、加圧力Sを発
生させて光ファイバーロール102に適正な加圧バイア
スを付与する。このような構成であるため、荷重体10
0自体は、各光ファイバーロール102を介在させた6
個の各加圧板104により保持されているため、衝撃を
付与されると、加圧力Sの印加方向とは逆方向のバネ1
08に抗して東西南北方位、及び上下方位に変位され
る。
【0004】この構成により、東西南北(XY)方位、
もしくは上下方位から加速度を加えられた場合には、東
西南北方位、もしくは上下方位に変位する荷重体100
により、バイアス加圧力を加えられた光ファイバーロー
ル102に荷重を与え、これによる光ファイバーロール
102の光伝播特性の変動から加速度を検出するように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光ファ
イバーロールを用いたこの発明においては、東西南北方
位、及び垂直方位に1個づつ光フィバーロールを配設し
てその出力信号を検出、処理する関係上、光ファイバー
ロールの検出感度に劣る場合には、その出力信号が低
く、検出感度に劣るばかりか、ファイバーロールの製造
上の特性の不均一がある場合には、各光ファイバーロー
ルの出力が等しくならず、検出誤差を発生するととも
に、その誤差に基づいて演算処理するため、ひいては計
測精度が低いという問題がある。さらに、光ファイバー
ロール102に適正な加圧バイアスを付与するためのサ
ーボ機能部材として、加圧板、螺旋状バネ、及びナット
による部材が必要となる問題がある。
【0006】本発明は、上記した課題を解決するもの
で、相対変位する荷重体の対向間隙に、剛体板に光伝播
特性が圧力変化に敏感に反応する光ファイバーロールを
設けてなる力センサを積層配設し、検出感度を向上させ
るとともに、特別の部材を組み付けることなくサーボ機
能、又はフィードバック機能を発揮し得る2成分地震
計、及び3成分地震計を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために、請求項1記
載の本発明は、中空の方形柱状荷重体の内側に間隙を介
在して配設された方形筒状荷重体の内側に、さらに間隙
を介在させて中実の方形柱状荷重体を配設し、上記中空
荷重体及び筒状荷重体とが相対向する四つの間隙と、筒
状荷重体を介在させて四つの間隙に対向するとともに、
筒状荷重体及び中実荷重体が相対向する四つの間隙と
に、剛体板に、光伝播特性が加速度印加に基づく荷重体
の相対変位による圧力変化に反応して光の伝送位相が変
位し、かつ、荷重体及び剛体板よりも小さい弾性定数を
有する円筒状、又は蛇行状の光ファイバーロールを設け
てなる力センサを積層配設し、力センサを直交する水平
(XY)四方位の各方位に向くよう位置させて配設する
地震計であって、荷重体が相対変位する二方位の各方位
における力センサの光ファイバーロールの出力光を、光
ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相変
位光と、基準光との位相差出力をそれぞれ求め、位相差
出力の差に基づいて中実荷重体の変位方向における印加
加速度を求める計測回路を備えることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の本発明は、中空の方形柱状
荷重体の内部に、間隙を介在させて中実の方形柱状荷重
体を配設し、上記中空荷重体と中実荷重体との相対向す
る六つの各間隙に、剛体板に、光伝播特性が加速度印加
に基づく荷重体の相対変位による圧力変化に反応して光
の伝送位相が変位し、かつ、荷重体及び剛体板よりも小
さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光ファイバ
ーロールを設けてなる力センサを積層配設し、力センサ
を上記座標系の水平(XY)四方位、及び垂直(Z)二
方位に向くよう位置させて配設する地震計であって、荷
重体が相対変位する二方位の各方位における力センサの
光ファイバーロールの出力光を、光ファイバーロールの
出口側にて加算平均した合成位相変位光と、基準光との
位相差出力をそれぞれ求め、相対変位する二方位の各方
位における位相差出力の差に基づいて中実荷重体の変位
方向における印加加速度を求める計測回路を備えること
を特徴とする。
【0009】請求項3記載の本発明は、XYZの直交座
標系において、垂直二方位に向くよう配設したZ方向加
速度計の中空の方形柱状荷重体の内部空間に、中実の方
形柱状荷重体を垂直長軸方向に変位可能に配設し、中実
荷重体の変位方向の両端面に向け、剛体板に、光伝播特
性が加速度印加による荷重体の相対変位による圧力変化
に反応して光の伝送位相が変位し、かつ、荷重体及び剛
体板よりも小さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状
の光ファイバーロールを設けてなる力センサを積層配設
するとともに、Z方向加速度計の外周面の水平X方向に
向け、X方向の加速度を検出する一対のX方向加速度計
を配設し、外周面の水平Y方向に向け、Y方向の加速度
を検出する一対のY方向加速度計を配設し、X方向加速
度計の内部空間に、中実の方形柱状荷重体を水平長軸方
向に変位可能に配設すると共に、中実荷重体の変位方向
の両端面の長軸方向に、剛体板に、光伝播特性が加速度
印加による荷重体の相対変位による圧力変化に反応して
光の伝送位相が変位し、かつ、荷重体及び剛体板よりも
小さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光ファイ
バーロールを設けてなる力センサを積層配設し、Y方向
加速度計の内部空間に、中実の方形柱状荷重体を水平長
軸方向に変位可能に配設すると共に、中実荷重体の変位
方向の両端面の長軸方向に、剛体板に、光伝播特性が加
速度印加による荷重体の相対変位による圧力変化に反応
して光の伝送位相が変位し、かつ、荷重体及び剛体板よ
りも小さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光フ
ァイバーロールを設けてなる力センサを積層配設した地
震計であって、一対のX方向加速度計の各中実荷重体の
一方の端面に対設した力センサの光ファイバーロールの
出力光を光ファイバーロールの出口側にて加算平均した
合成位相変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求め
た再合成値及び基準光の位相差出力と、各中実荷重体の
他方の端面に対設した力センサの光ファイバーロールの
出力光を光ファイバーロールの出口側にて加算平均した
合成位相変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求め
た再合成値及び基準光の位相差出力とをそれぞれ求め、
位相差出力同士の差に基づいてX方向の印加加速度を計
測し、一対のY方向加速度計の各中実荷重体の一方の端
面に対設した力センサの光ファイバーロールの出力光を
光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相
変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた再合成
値及び基準光の位相差出力と、各中実荷重体の他方の端
面に対設した力センサの光ファイバーロールの出力光を
光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相
変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた再合成
値及び基準光の位相差出力とをそれぞれ求め、位相差出
力同士の差に基づいてY方向の印加加速度を計測し、Z
方向加速度計の中実荷重体の両端面にそれぞれ対向位置
する力センサの光ファイバーロールの出力光を光ファイ
バーロールの出口側にて加算平均した合成位相変位光
と、基準光との位相差出力をそれぞれ求め、位相差出力
の差に基づいてZ方向加速度を計測する計測回路を備え
ることを特徴とする。
【0010】請求項2又は3に従属する請求項4記載の
本発明は、地中に穿設したボアホールの底面に配設した
収納容器に、水平4方位の加速度を計測するとともに、
垂直2方位の加速度を計測する地震計が収納されるよう
構成することにより、収納容器内の光ファイバーロール
に及ぼす温度変動の影響を排除することを特徴とする。
【0011】請求項1乃至3の何れか1つに従属する請
求項5記載の本発明は、上記蛇行状の光ファイバーロー
ルは、粘性液体を充填された袋体内部に浸漬配設され、
外部から袋体を介在させて内部の光ファイバーロールに
付与される圧力を、袋体内部の粘性液体が動圧を付与せ
ずに、静水圧を保持しながら、光ファイバーロールの外
周面に一様な法線応力を付与してその断面積を一様に縮
小するとともに、光ファイバーロールの軸方向の長さ変
化に変換することを特徴とする。
【0012】請求項1乃至3の何れか1つに従属する請
求項6記載の本発明は、上記蛇行状の光ファイバーロー
ルは、粘性液体を充填された袋体内部に浸漬配設される
とともに、外部から袋体を介在させて内部の光ファイバ
ーロールに付与される圧力を、袋体内部の粘性液体が動
圧を付与せずに、静水圧を保持しながら、光ファイバー
ロールの外周面に一様な法線応力を付与してその断面積
を一様に縮小するとともに、光ファイバーロールの軸方
向の長さ変化に変換するよう形成され、かかる光ファイ
バーロールを計測用光ファイバーロールとなし、基準光
の通過する光ファイバーロールを剛性を有する管体内に
収納して基準光ファイバーロールとなし、剛体板に、計
測用光ファイバーロールと基準光ファイバーロールとを
対となして並設することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1乃至図3は本発明の地震計
の第1の実施の形態を示す図で、図1は中空の方形柱状
荷重体1の一部4を切り欠き、矢印方向に分離、後退さ
せてその内部状態を示す斜視図、図2は図1における地
震計の荷重体1を矢印A方向から眺めた図、図3(A)
は光ファイバーロール8Aをモールド加工した力センサ
8の斜視図、(B)は(A)の矢印A´方向からモール
ド8Cを透視し、内部の光ファイバーロール8Aを眺め
た側面図、(C)は複数の光ファイバーロールを剛体板
8Bに配設した力センサ8の平面図、(D)は蛇行型の
光ファイバーロールを設けた別のタイプの力センサ8´
の平面図である。図示しない支持架台に固定されている
中空の方形柱状荷重体1の内部空間には、中実の方形柱
状荷重体3を間隙を介在させて包囲する方形状の筒状荷
重体2が、荷重体1に対し間隙を介在させて配設されて
いる。そして、その水平方向2方位、即ち、±X方向の
各間隙には、光ファイバーケーブルの一部をなすもの
で、例えば、プラスチックファイバーよりなり、圧力を
付与されると光の伝播特性が変わり、光の伝送位相を変
位させる機能を持つとともに、鉄等の金属体により形成
される荷重体1、筒体2、中実体3、及び剛体板が持つ
弾性定数よりも小さい弾性定数を有し、上述した円筒
状、又は蛇行状に形成された光ファイバーロールの持つ
弾性機能によりバネ部材として作用する光ファイバーロ
ール5A、6A、7A、8Aを、剛体板5B、6B、7
B、8Bに設けてなる力センサ5、6、7、8が配設さ
れる。そして、垂直方向2方位、即ち、±Y方向には、
各剛体板9B、10B、11B、12Bに同様の機能を
有する光ファイバーロール9A、10A、11A、12
Aを設けてなる力センサ9、10、11、12が配設さ
れている。ちなみに、鉄の弾性定数は、例えば1〜2×
1011N/m2 であり、光ファイバーロールの弾性定数
として108 〜1010N/m2 のものを利用する。
【0014】上記した円筒型光ファイバーロールを備え
る力センサは、以下のように構成される。即ち、図示し
ない円筒状の型枠の外周に光ファイバーケーブルを多数
回巻回した後、この型枠を引抜き、残された光ファイバ
ーケーブルを、図3(B)に示すように、モールド8C
により型形成し、図3(A)に示すように、円筒状の光
ファイバーロール8Aを形成する。そして、例えば、図
3(C)に示すように、複数の円筒状の光ファイバーロ
ール8Aの端面を鉄等の金属体により形成された剛体板
8Bの表面に固定設置し、各光ファイバーロール8A同
士を接続させて力センサ8を構成し、矢印方向から入射
した光は各光ファイバーロール8Aを通過し、矢印方向
に向け出射される。
【0015】上記した円筒型の光ファイバーロールは、
そのファイバー線がある曲率半径以下で曲げると折損す
る場合があるため、曲率半径を大きくしたファイバー線
を蛇行形状に形成した光ファイバーロールを設けた力セ
ンサを用いる場合がある。また、ファイバー線の特定領
域に応力が加わらないようにする目的で、換言すると、
ファイバー線に応力が一様に加わるようにするために、
「配線面」上でファイバー線が相互に重なり合わないよ
うにする配線方式を採用することがある。この種の力セ
ンサ8´は、例えば、図3(D)に示すように、剛体板
8Bの表面に光ファイバーを蛇行状に配設し、図示しな
いモールドにより剛体板8Bに固設されることにより形
成される。
【0016】また、各センサ5乃至12の光ファイバー
ロール5A乃至12Aでは、図4に示すように、光源1
5からの分割光が個別に送光されるとともに、その出口
側では、各力センサにて発生する圧力成分f1、f1´
と、f2、f2´と、f3、f3´と、f4、f4´と
をそれぞれ並列加算し、平均化した各合成位相変位光f
e、fw、fn、fsと、基準回路16からの基準光と
を成分検出回路(18−1)乃至(18−4)に入力す
るよう構成されている。
【0017】(1)X方向に加速度を印加する例の説明 いま、図2において、荷重体1に矢印F方向から水平加
速度が印加されると、筒状荷重体2、中実荷重体3は矢
印F方向とは逆方向、即ち、図中、荷重体1の右側の辺
部分に対して圧力を加えるよう急激に変位するととも
に、剛体板もその質量による慣性力にて急激に変位し、
これにより、センサ5、6の各光ファイバーロール5
A、6Aには、筒状荷重体2、中実荷重体3と、各セン
サ5、6の剛体板5B、6Bとによる大きな圧力が確実
に伝達、付与され、圧力成分f1、f1´が発生され
る。その際、光ファイバーロール5A、6Aの持つ弾性
機能、換言すると、バネ機能は、筒状荷重体2、中実荷
重体3と、各センサ5、6の剛体板5B、6Bとによる
加圧力とバランスする位置にて、筒状荷重体2及び中実
荷重体3と、各センサ5、6の剛体板5B、6Bとによ
る変位を停止させるサーボ機能を特別の部品を追加せず
に発揮させる。
【0018】他方、図中、左側の筒状荷重体2、中実荷
重体3は、荷重体1の左側の辺部分から離反する方向に
変位し、このため、荷重体1と筒状荷重体2との間に介
在するセンサ7と、筒状荷重体2と中実荷重体3との間
に介在するセンサ8とに予め付与されていた加圧力が低
減し、センサ7、8に発生する圧力成分f2、f2´は
逆センス(方向)に変化する。
【0019】このため、図4に示すように、これらの圧
力成分f1、f1´を加算平均した合成位相変位光fe
と基準光との位相差を示す圧力成分Fe、及びf2、f
2´を加算平均した合成位相変位光fwと基準光との位
相差を示す圧力成分Fwの差(Fe−Fw)を求めるこ
とで、矢印F方向から印加される加速度が検出される。
その際、各センサの出力を合成して加算平均出力を求め
るよう構成されているため、或るセンサの感度が不良で
あっても、その他のセンサの出力により平均化されて補
正されるため、感度よく加速度が検出される。
【0020】ところで、Y方向に存在するセンサ9、1
0と、センサ11、12とは、中実荷重体3及びY方向
の剛体板9B、10B、11B、12Bが各センサに加
圧力を及ぼすように変位せずに横方向に変位するため、
等しい圧力変化f3、f3´、f4、f4´を受け、こ
のため、圧力変化f3、f3´を加算平均した合成位相
変位光fnと基準光との位相差を示す圧力成分Fn、及
び圧力成分f4、f4´を加算平均した合成位相変位光
fsと基準光との位相差を示す圧力成分Fsの差(Fn
−Fs)を求めることで、両者の圧力成分はキャンセル
される。
【0021】(2)Y方向に加速度を印加する例の説明 次に、図2において、矢印G方向から水平面Y方向の加
速度を加えられると、筒状荷重体2と中実荷重体3とは
矢印Y方向とは逆方向に急激に変位するとともに、剛体
板もその慣性力により変位し、このため、図中、中実体
3の上方部分のセンサ9の光ファイバーロール9Aと、
センサ10の光ファイバーロール10Aとには、筒状荷
重体2、及び中実荷重体3と、センサ9、10の各剛体
板9B、10Bとによる大きな圧力が確実に伝達付与さ
れ、圧力成分f3、f3´を発生する。その際、光ファ
イバーロール9A、10Aの持つ弾性機能により、筒状
荷重体2、中実荷重体3と各センサ9、10の剛体板と
による加圧力とバランスする位置にて、筒状荷重体2、
中実荷重体3と各センサ9、10の剛体板9B、10B
との変位を停止させるサーボ機能が特別の部品を追加せ
ずに発揮される。
【0022】また、中実荷重体3の下方のセンサ11
と、センサ12とに付与された圧力成分f4、f4´は
逆センス(方向)に変化する。このため、センサ9、1
0の圧力成分f3、f3´を加算平均した合成位相変位
光fnと基準光との位相差を示す圧力成分Fnと、セン
サ11、12との圧力成分f4、f4´を加算平均した
合成位相変位光fsと基準光との位相差を示す圧力成分
Fsとの差(Fn−Fs)を求めることで、矢印G方向
から印加される加速度成分を感度よく求めることができ
る。
【0023】そして、X方向に位置するセンサ5乃至8
は、中実荷重体3及びX方向の剛体板が上記各センサに
加圧力を及ぼすように変位せずに横方向に変位するた
め、等しい圧力成分f1、f1´、f2、f2´を付与
され、このため、f1、f1´を加算平均した光ファイ
バーロールの合成位相変位光fe及び基準光の位相差を
示す圧力成分Feと、f2、f2´を加算平均した光フ
ァイバーロールの合成位相変位光fw及び基準光の位相
差を示す圧力成分Fwとの差(Fe−Fw)を求めるこ
とで、両出力はキャンセルされる。
【0024】(3)XY方向への印加加速度の計測の全
般的説明 さて、センサ5、6をXの方位に、センサ7、8を(−
X)の方位に合わせた場合、センサ5、6の圧力成分f
1、f1´を加算平均した合成位相変位光fe及び基準
光の位相差を示す出力Feと、センサ7、8の圧力成分
f2、f2´を加算平均した合成位相変位光fw及び基
準光の位相差を示すFwとの差(Fe−Fw)を求め、
X方向の印加加速度を求めることができる。
【0025】同様に、センサ9、10をY方位に、セン
サ11、12を(−Y)方位に合わせてあるため、セン
サ9、10の圧力成分f3、f3´を加算平均した合成
位相変位光fn及び基準光の位相差を示すFnと、セン
サ11、12の圧力成分f4、f4´を加算平均した合
成位相変位光fs及び基準光の位相差を示すFsとの差
(Fn−Fs)からY方向の印加加速度が求められる。
【0026】次に、図4に示す各圧力成分を計測する計
測回路を参照して、第1の実施の態様の作用を説明す
る。まず、X方位に位置するセンサ5、6と、−X方位
に位置するセンサ7、8の出力特性を正確に一致させて
おくために、計測開始前の加速度を印加しない時に、成
分検出回路(18−1)乃至(18−4)において、入
光された各光ファイバーロール5A乃至12Aの合成位
相変位光と基準光とを電気信号に変換した上、両者の位
相を一致させ、位相差に基づく出力が発生しないよう設
定しておく事とする。
【0027】さて、光源15からの光を入射される基準
回路16は、光ファイバーロール5A乃至12Aの出力
光と参照するため、基準位相に設定された基準光を生成
する。成分検出回路(18−1)乃至(18−4)は、
光源15の送光光を分割入射される光ファイバーロール
5A乃至12Aの各位相変位光を加算平均した合成位相
変位光fe、fw、fn、fsと、基準回路16からの
基準光とを参照し、位相差Fe、Fw、Fn、Fsを求
めることで、圧力変化成分Fe、Fs、Fw、Fnを検
出する。そして、X方向に加速度が印加されたときに
は、計測演算回路19のX方向の加速度演算部(19−
1)において圧力成分Fe、Fwの差(Fe−Fw)を
抽出することにより、X方向の印加加速度を求める。ま
た、Y方向に加速度が印加されたときには、Y方向の加
速度演算部(19−2)において圧力成分Fn、Fsの
差(Fn−Fs)を抽出することにより、Y方向の印加
加速度を求める。勿論、上述したように、X方向の印加
加速度を検出する際には、Y方向の出力はキャンセルさ
れ、また、Y方向の印加加速度を検出する際には、X方
向の出力はキャンセルされる。
【0028】なお、この実施の形態において、中空荷重
体1及び筒状荷重体2と、筒状荷重体2と中実荷重体3
との間隙には、単一の力センサを設けた例について述べ
たが、上記間隙毎に、多数の力センサを積層配設するよ
う構成する事も出来る。
【0029】また、光ファイバーロールの持つ光伝播特
性の温度依存性を考慮し、荷重体1としての容器の熱容
量を可能な限り大きくするか、あるいは、例えば、断熱
材や、真空ガラス球を埋め込んだりして、容器自体を熱
伝導率の小さな材料から形成し、温度の影響を受けない
ようにし、光ファイバーロールの光伝播特性が外部の温
度変化により変動しないように配慮する必要がある。
【0030】さらに、上記地震計を用いて光信号変化を
精密に計測するには、温度の影響を極力除去する必要が
ある。このため、基準光と計測光とが通過する各光ファ
イバーケーブルを、なるたけ同一雰囲気位置に配設する
ことで、同一温度条件で、かつ、同一圧力条件の下に置
き、加速度を正確に求めることが出来る。なお、その
際、基準光ファイバーに測定圧力が印加されて位相変位
が発生しないようにするために、剛性を有する管中に挿
入保持することが必要となる。
【0031】次に、水平2方向の4方位、及び垂直方向
の2方位の加速度を計測する本発明の地震計の第2の実
施の形態を説明する。図5は、中空の方形柱状荷重体2
1の一部23を切欠いて矢印方向に分離、後退させると
ともに、Y方向のセンサを取り除いて示した地震計の斜
視図、図6は図5の矢印B方向から、XY方向4方位の
加速度を計測する地震計を眺めた図、図7は図5の矢印
C方向から、Z方向2方位の加速度を検出する地震計を
眺めた図である。
【0032】図示しない支持架台に固定された中空の方
形柱状荷重体21の内部には、方形状の中実荷重体22
が、XYZの直交座標軸方向に向け、間隙を介在させて
配設されるとともに、±X方向2方位の間隙には、図6
に示すように、剛体板24B・・・の表面に、既に述べ
たように、加圧力に対応して伝送される光の位相を変位
させる機能と、それ自体バネ材として作用する弾性機能
とを有する円筒状、又は蛇行状の光ファイバーロール2
4A・・・を設けてなる力センサ24・・・と、剛体板
25B・・・に同様の光ファイバーロール25A・・・
を設けてなる力センサ25・・・とが、光ファイバーケ
ーブルの有する弾性機能によりガタを生じないように同
数づつ積層配設される。さらに、図6に示すように、±
Y方向2方位の間隙には、同様の機能を有する光ファイ
バーロール26A・・・、及び27A・・・をそれぞれ
剛体板26B・・・、27B・・・の表面に設けてなる
力センサ26・・・と、27・・・とが、同様に光ファ
イバーロール26A、27Aとの持つ弾性機能により、
相互にガタを生じないよう同数づつ積層配設されてい
る。
【0033】また、図7に示すZ(垂直)方向の間隙に
積層配設された力センサについて説明すると、中実荷重
体22と中空荷重体21との間隙には、上述したと同様
の機能を有する光ファイバーロール28A、及び29A
をそれぞれ剛体板28B・・・、29B・・・の表面に
設けた力センサ28と、29とが、光ファイバーロール
28A、及び29Aの持つ弾性機能により、ガタを生じ
ないように同数づつ積層配設される。そして、上記した
光ファイバーロール24A、25Aと、26A、27A
と、光ファイバーロール28A及び29Aとは、上述し
たセンサ5乃至12の光ファイバーロールと同様に弾性
機能を有し、サーボ機能を有するものである。
【0034】なお、図6、図7における符号13は、中
実体3の6端面のうちの1つの端面を示し、符号30
は、中空荷重体21の内部の4隅であって、かつ、力セ
ンサ24、25、26、27、28、及び29の各側面
と、中空荷重体21の内側辺との間に配設され、各セン
サを中実荷重体22上に位置するよう位置決め設定する
スペーサである。さらに、本実施形態においても、図4
に示すように、各センサ24乃至29における各光ファ
イバーロール24A乃至29Aには、光源15からの分
割光がそれぞれ送光されると共に、その出口側にて各光
ファイバーロールの出力光を加算、平均した合成位相変
位光を形成する事は勿論である。
【0035】次に、図8に示す計測回路を参照してその
作用を、XYZ方向の加速度の計測順に説明する。な
お、この場合においても、成分検出回路(30−1)乃
至(30−6)において、無負荷時の各光ファイバーロ
ールからの合成出力光と、基準光との位相を一致させ、
その差が出力されないよう調整しておく事は勿論であ
る。
【0036】(4)X方向の加速度の計測作用の説明 図6において、センサ24、25を(X)及び(−X)
方位に、センサ26、27を(Y)及び(−Y)方位
に、センサ28、29を垂直方位(Z、−Z)に向くよ
うに地震計を配設する。いま、X方向、即ち、矢印H方
向から加速度を印加されると、中実荷重体22は矢印H
方向とは逆方向に急激に変位するとともに、センサ24
も剛体板24Bと共に急激に変位し、このため、センサ
24の各光ファイバーロール24Aには、中実荷重体2
2の加圧力と各剛体板24Bの加圧力とによる加圧力を
確実に伝達、付与される。その際、円筒状の光ファイバ
ーロール24Aの持つバネ機能により、上記荷重体及び
剛体板による加圧力とバランスする位置にてその変位を
停止させるサーボ機能が発揮される。また、中実荷重体
22は矢印H方向とは逆方向に変位するため、センサ2
5の光ファイバーロール25Aに予め付与されていた加
圧力が低減する。
【0037】ところで、Y方向のセンサ26及び27
と、Z方向のセンサ28及び29とには、中実荷重体2
2及びY、Z方向の剛体板26B、27B、28B、2
9Bが加圧力を及ぼすYZ方向に変位せず、YZ方向の
センサに対し横方向に変位するため、同じ加圧力が及ぼ
され、このため、Y方向のセンサ26の光ファイバーロ
ール26Aと、センサ27の光ファイバーロール27A
との出力の差を求めることで、Y方向の出力をキャンセ
ル出来、同様に、Z方向のセンサ28の光ファイバーロ
ール28Aと、センサ29の光ファイバーロール29A
との差を求めることによりZ方向の出力はキャンセルさ
れることとなる。
【0038】そこで、図8に示すように、X方向センサ
24の光ファイバーロール24Aの各出力光を出口側で
加算平均した合成位相変位光feと基準光とを成分検出
回路(30−1)にて位相比較し、その位相差出力Fe
(X方位)を求める。同様に、X方向センサ25の光フ
ァイバーロール25Aの加算平均した合成位相変位光f
wを基準光とともに、成分検出回路(30−2)に入力
し、合成位相変位光と基準光との位相差出力Fw(−X
方位)を求め、これらFe、Fwを計測演算回路32に
入力し、その演算部(32−1)にてその差(Fe−F
w)を求め、X方向の印加加速度を計測する。
【0039】上述したように、Y方向のセンサの光ファ
イバーロールには同じ加圧力が及ぼされている。そこ
で、光ファイバーロール26A乃至29Aの出口側で加
算平均した合成位相変位光fn、fs、fu、fdを、
基準光とともに成分検出回路(30−3)乃至(30−
6)にそれぞれ入力する。成分検出回路(30−3)で
は、Y方向センサ26の光ファイバーロール26Aの合
成位相変位光fnと基準光の位相差出力Fnを求め、ま
た、成分検出回路(30−4)では、(−Y)方向セン
サ27の光ファイバーロール27Aの加算平均した合成
位相変位光fsと基準光との位相差出力Fsを求め、こ
れら位相差出力Fn、Fsを計測演算回路32の演算部
(32−2)に入力し、その差(Fn−Fs)を求める
事でY方向の出力をキャンセルする。
【0040】同様に、Z方向のセンサの光ファイバーロ
ールには同じ加圧力が及ぼされている。そこで、Z方向
センサ28の光ファイバーロール28Aの加算平均した
合成位相変位光fuが基準光とともに成分検出回路(3
0−5)に入力され、また、センサ29の光ファイバー
ロール29Aの加算平均した合成位相変位光fdと基準
光とが成分検出回路(30−6)に入力される。成分検
出回路(30−5)では、Z方向のセンサ28の光ファ
イバーロール28Aの加算平均した合成位相変位光fu
と基準光との位相差Fuを求める。成分検出回路(30
−6)では、(−Z)方向センサ29の光ファイバーロ
ール29Aの加算平均された合成位相変位光fdと基準
光との位相差Fdを求め、これら位相差Fu、Fdを計
測演算回路32の演算部(32−3)に入力し、その差
(Fu−Fd)を求めることで、Z方向の出力をキャン
セルする。
【0041】(5)Y方向の加速度の計測作用の説明 次に、図6において、Y方向、即ち、矢印J方向から加
速度が印加されると、中実荷重体22は矢印J方向とは
逆方向、即ち、図中上方に急激に変位するとともに、セ
ンサ26も剛体板26Bと共に急激に変位し、このた
め、中実荷重体22の大きな加圧力と各剛体板26Bの
加圧力とがセンサ26の光ファイバーロール26Aに確
実に伝達、付与される。その際、光ファイバーロール2
6Aの持つバネ機能により、上記荷重体及び剛体板によ
る加圧力とバランスする位置にてその変位を停止させる
サーボ機能が発揮される。他方、中実荷重体22は矢印
J方向とは逆方向に変位するため、センサ27に予め付
与されていた加圧力は低減する。そして、センサ26の
光ファイバーロール26Aの各出力の加算平均した合成
位相変位光fnと基準光との位相差Fn、センサ27の
光フィアバーロール27Aの各出力の加算平均した合成
位相変位光fsと基準光との位相差Fsを求め、そし
て、その差(Fn−Fs)からY方向の印加加速度を計
測する。
【0042】ところで、X方向のセンサ24、及び25
と、Z方向のセンサ28、及び29とは、中実荷重体2
2及びX、Z方向の剛体板24B、25B、28B、2
9Bが加圧力を及ぼす方向に変位せずに上記センサに対
して横方向に変位するため、同じ加圧力が及ぼされる。
このため、X方向のセンサ24の光ファイバーロール2
4Aと、X方向のセンサ25の光ファイバーロール25
Aとの出力の差を求めてその出力をキャンセルし、同様
に、Z方向のセンサ28の光ファイバーロール28A
と、Z方向のセンサ29の光ファイバーロール29Aと
の差を求めることで、その出力をキャンセルする。
【0043】そこで、Y方向の印加加速度計測の際に
は、Y方向のセンサ26の光ファイバーロール26Aの
位相変位し、加算平均された合成位相変位光fnと、−
Y方向のセンサ27の光ファイバーロール27Aの位相
変位し、加算平均された合成位相変位光fsとを、基準
光とともに成分検出回路(30−3)、(30−4)
(図8)にそれぞれ入力する。成分検出回路(30−
3)では、各光ファイバーロール26Aの合成位相変位
光と基準光との位相差Fn(Y方位)を求め、成分検出
回路(30−4)では、センサ27Aの光ファイバーロ
ール26Aの合成位相変位光と基準光との位相差位相差
Fs(−Y方位)とをそれぞれ求め、さらに、計測演算
回路32の演算部(32−2)にて、その差(Fn−F
s)を求め、Y方向の印加加速度を計測する。
【0044】上述したように、X方向のセンサの光ファ
イバーロールには同じ加圧力が及ぼされている。そこ
で、X方向の光ファイバーロール24Aの加算平均した
合成位相変位光feと、基準光とを成分検出回路(30
−1)に入力して位相差Feを求め、また、−X方向の
光ファイバーロール25Aの加算平均した合成位相変位
光fwと、基準光とを成分検出回路(30−2)に入力
して位相差Fwを求める。また、Z方向のセンサの光フ
ァイバーロールには同じ加圧力が及ぼされている。そこ
で、Z方向の光ファイバーロール28Aの加算平均した
合成位相変位光fuと、基準光とを成分検出回路(30
−5)に入力して位相差Fuを求める。−Z方向の光フ
ァイバーロール29Aの加算平均した合成位相変位光f
dと、基準光とを成分検出回路(30−6)に入力して
位相差Fdを求める。位相差Fe、Fwと、同様に位相
差Fu、Fdとを計測演算回路32に入力し、その演算
部(32−1)、(32−3)にて出力差(Fe−F
w)、(Fu−Fd)をそれぞれ求め、これにより両出
力はキャンセルされる。
【0045】(6)Z方向の加速度の計測作用の説明 次に、図7において、Z(垂直)方向、即ち、矢印K方
向から加速度が印加されると、中実荷重体22は矢印K
方向とは逆方向、即ち、上方に急激に変位するととも
に、センサ28も各剛体板28Bと共に急激に変位し、
このため、中実荷重体22の大きな加圧力と、各剛体板
28Bの加圧力とがセンサ28の光ファイバーロール2
8Aに確実に伝達、付与される。その際、光ファイバー
ロール28Aの持つバネ機能により、上記荷重体22及
び剛体板28Bによる加圧力とバランスする位置にてそ
の変位を停止させるサーボ機能が発揮される。一方、中
実荷重体22は矢印K方向とは逆方向に変位するため、
センサ29の光ファイバーロール29Aに予め付与され
ていた加圧力が低減する。
【0046】ところで、中実荷重体22及びX、Y方向
の剛体板24B、25B、26B、27Bは加圧力を及
ぼすXY方向には変位せずに、横方向に変位するため、
X方向のセンサ24及び25と、Y方向のセンサ26及
び27とには同じ加圧力を及ぼされる。このため、X方
向のセンサ24の光ファイバーロール24Aの加算平均
した合成位相変位光feと基準光との位相差Feと、セ
ンサ25の光ファイバーロール24Aの加算平均した合
成位相変位光fwと基準光との位相差Fwとの差(Fe
−Fw)を求めることで、その出力はキャンセルされ
る。また、Y方向のセンサ26の光ファイバーロール2
6Aの加算平均した合成位相変位光fnと基準光との位
相差Fnと、センサ27の光ファイバーロール26Aの
加算平均した合成位相変位光fsと基準光との位相差F
sとの差(Fn−Fs)を求めることで、その出力はキ
ャンセルされることとなる。
【0047】そこで、Z方向の印加加速度を計測する際
には、Z方向センサ28の光ファイバーロール28Aの
加算平均した合成位相変位光fuと、センサ29の光フ
ァイバーロール29Aの位相変位された加算平均した合
成位相変位光fdとを、基準光とともに成分検出回路
(30−5)、(30−6)にそれぞれ入力し、光ファ
イバーロール28A、29Aの加算平均した合成位相変
位光fu、fdと、基準光との位相差Fu、Fdとを求
める。そして、計測演算回路32の演算部(32−3)
において、その差(Fu−Fd)を求め、Z方向の印加
加速度を算出する。
【0048】上述したように、X方向センサ24、25
の光ファイバーロールには同じ加圧力が及ぼされてい
る。そこで、X方向センサ24の光ファイバーロール2
4Aからの加算平均した合成位相変位光feと、基準光
とを成分検出回路(30−1)に入力し、また、X方向
センサ25の光ファイバーロール25Aの加算平均した
位相変位光fwと、基準光とを成分検出回路(30−
2)に入力し、基準光との位相差を示す出力Fe、Fw
を求める。また、Y方向センサ26、27の光ファイバ
ーロールには同じ加圧力を及ぼされている。そこで、Y
方向センサ26の光ファイバーロール26Aの加算平均
された合成位相変位光fnと、基準光とが成分検出回路
(30−3)に入力され、また、Y方向センサ27の光
ファイバーロール27Aの加算平均した合成位相変位光
fsと、基準光とが成分検出回路(30−4)に入力さ
れ、基準光との位相差Fn、Fsをそれぞれ求める。こ
れらの出力Fe、Fw及びFn、Fsを計測演算回路3
2の演算部(32−1)、(32−2)にそれぞれ入力
し、その出力差(Fe−Fw)、(Fn−Fs)を求め
ることで、両出力はキャンセルされる。
【0049】次に、水平2方向、及び垂直方向の印加加
速度を検出する本発明の地震計の第3の実施の形態を説
明する。図9は、垂直(Z)方向の加速度計60の周囲
に、井桁状に水平(XY)2方向加速度計40、50を
組付けた地震計の斜視図、図10はその2辺の壁面41
A、41Bを取り除き、内部の状態を示すX方向加速度
計40の斜視図、図11は同様に、その2辺の壁面51
A、51Bを取り除き、内部の状態を示すY方向加速度
計50の斜視図、図12は2辺の壁面61A、61Bを
取り除き、内部の状態を示すZ方向加速度計60の斜視
図である。
【0050】図9において、図示しない支持架台に固定
されている断面方形状の垂直(Z)方向2方位の加速度
を検出する加速度計60の下方の外周面の対向面には、
水平2方向、即ち、±X方位の加速度を検出する一対の
加速度計40、40Aが対向配設され、また、±Y方位
の加速度を検出する一対の加速度計50、50Aも対向
配設されるとともに、支持架台に井桁状に固定されてい
る。
【0051】(7)XYZ方向の加速度計の構成の説明 外壁面41A、41Bを取り除いてX方向加速度計40
の内部を示す図10を参照すると、断面方形状の中空体
42の内部中央部には、断面方形状の中実荷重体43が
長軸方向に変位可能に配設されるとともに、この荷重体
43の長軸方向の両端面には、長軸方向に向け、剛体板
44B・・・に円筒状、又は蛇行状の光ファイバーロー
ル44A・・・をそれぞれ設けてなる力センサ44・・
・と、剛体板45B・・・に同様の機能を有する円筒状
の光ファイバーロール45A・・・を設けてなる力セン
サ45・・・とが、相互にガタを生じることなく同数づ
つ積層配設されている。
【0052】次に、外壁面51A、51Bを取り除いて
Y方向加速度計50の内部を示す図11を参照すると、
断面方形状の中空体52の内部中央部には、同様に、断
面方形状の中実荷重体53が長軸方向に移動自在に配設
されるとともに、この荷重体53の長軸方向の両端面に
は、長軸方向に向け、剛体板55B・・・に円筒状の光
ファイバーロール55A・・・を設けてなる力センサ5
5・・・と、同様に、剛体板56B・・・に円筒状の光
ファイバーロール56A・・・を設けた力センサ56・
・・とが、相互にガタを生じることなく同数づつ積層配
設される。
【0053】なお、上述したX方向加速度計40A、及
びY方向加速度計50Aは、X方向加速度計40、及び
Y方向加速度計50と全く同一の構成要素にて形成され
ているため、その説明は省略する。このため、X方向加
速度計40A、及びY方向加速度計50Aの構成要素を
引用、説明する際には、X方向加速度計40、及びY方
向加速度計50の光ファイバーロール、及び力センサ等
の参照数字にダッシを付して示すこととする。
【0054】さらに、外壁面61A、61Bを取り除い
てZ方向加速度計60の内部を示す図12を参照する
と、断面方形状の中空体62の内部中央部には、断面方
形状の中実荷重体63が長軸方向に移動自在に配設され
るとともに、この荷重体63の長軸方向の両端面には、
長軸方向に向けて、剛体板64Bに円筒状の光ファイバ
ーロール64A・・・を設けてなる力センサ64・・・
と、剛体板65Bに円筒状の光ファイバーロール65A
・・・を設けてなる力センサ65・・・とが、相互にガ
タを生じることなく同数づつ積層配設されている。
【0055】なお、上記した円筒状に形成された光ファ
イバーロール44A、44A´と、45A、45A´
と、55A、55A´と、56A、56A´と、光ファ
イバーロール64A、及び65Aとは、上述したセンサ
5乃至12の光ファイバーロール5A乃至12Aと同様
に、圧力を付与されると光の伝播特性が変わる特性を有
するとともに、バネとして作用する弾性機能を持ち、サ
ーボ機能を発揮するものである。
【0056】そして、計測回路を示す図13から明らか
なように、X方向加速度計40の光ファイバーロール4
4Aの出口側で加算平均した合成位相変位光fe´と、
X方向加速度計40Aの光ファイバーロール44A´の
出口側で加算平均した合成位相変位光fe″とを、さら
に加算、平均した再合成値feを基準光とともに成分検
出回路(70−1)に入力する。また、X方向加速度計
40の光ファイバーロール45Aの出口側で加算平均し
た合成位相変位光fw´と、X方向加速度計40Aの光
ファイバーロール45A´の出口側で加算平均した合成
位相変位光fw″とを、さらに加算、平均した再合成値
fwを基準光とともに成分検出回路(70−2)に入力
する。
【0057】また、Y方向加速度計50の光ファイバー
ロール55Aの出口側で加算平均した合成位相変位光f
n´と、Y方向加速度計50Aの光ファイバーロール5
5A´の出口側で加算平均した合成位相変位光fn″と
を、さらに加算、加算した再合成値fnを、基準光とと
もに成分検出回路(70−3)に入力する。また、Y方
向加速度計50の光ファイバーロール56Aの出口側で
加算平均した合成位相変位光fs´と、Y方向加速度計
50Aの光ファイバーロール56A´の出口側で加算平
均した合成位相変位光fs″とを、さらに並列加算し、
平均化した再合成値fsを基準光とともに成分検出回路
(70−4)に入力するよう構成されている。
【0058】さらに、Z方向加速度計60の光ファイバ
ーロール64A、65Aから、その出口側で加算平均し
た合成位相変位光fu、fdが出力され、合成位相変位
光fu、fdとともに成分検出回路(70−5)、(7
0−6)にそれぞれ入力するよう構成されている。な
お、光源15の分割光が、XYZ方向の力センサの光フ
ァイバーロール毎に個別に入光されることは、勿論であ
る。
【0059】次に、図13を参照して、XYZ方向の加
速度計の作用を、X、Y、Z方向の加速度の計測順に説
明する。なお、この場合でも、成分検出回路(70−
1)乃至(70−6)において、加速度を印加しないと
きに、各光ファイバーロールの合成出力光と基準光との
位相差が発生しないよう位相調整をしておく事は勿論で
ある。
【0060】(8)X方向の加速度の計測作用の説明 いま、X方向の加速度を検出する加速度計40、40
A、及びY方向の加速度検出用の加速度計50、50A
を、図9に示すようにXY方向に向けて配設する。そし
て、一対のX方向加速度検出用の加速度計40、40A
に、図10に示すように矢印X方向から加速度が印加さ
れると、荷重体43、43´が矢印X方向とは逆方向に
急激に変位するとともに、その力センサ44、44´も
急激に変位し、このため、質量の大きな荷重体43、4
3´の変位による大きな加圧力と、各剛体板44B、4
4B´による加圧力とがセンサ44、44´の光ファイ
バーロール44A、44A´に確実に伝達付与される。
その際、光ファイバーロール44A、44A´の持つバ
ネ機能により、上記荷重体及び剛体板による加圧力とバ
ランスする位置でその変位を停止させるサーボ機能が発
揮される。他方、荷重体43、43´は、図示の矢印X
方向とは逆方向に変位するため、センサ45、45´の
光ファイバーロール45、45A´に予め付与されてい
た加圧力が低減する。
【0061】ところで、Y方向の加速度計50、50A
内の光ファイバーロール55A、及び光ファイバーロー
ル55A´と、光ファイバーロール56A、及び光ファ
イバーロール56A´とには、荷重体53、53´およ
びY方向の剛体板56B、56B´が、加圧力を及ぼす
方向には変位しないため、上記した各光ファイバーロー
ルには同じ加圧力が及ぼされる。そして、Z方向の加速
度計60の光ファイバーロール64Aと、光ファイバー
ロール65Aとには、同様に、荷重体63及びZ方向の
剛体板64B、65Bが加圧力を及ぼす方向には変位し
ないため、各光ファイバーロールには同じ加圧力が及ぼ
される。
【0062】そこで、一対のX方向センサ40、40A
内のX方位に位置する光ファイバーロール44Aと、4
4A´との出力光を加算平均化した各合成位相変位光f
e´、fe″をさらに加算、平均した再合成値feを、
基準光とともに成分検出回路(70−1)に入力する。
成分検出回路(70−1)では、上記したX方位に位置
する光ファイバーロール44A、44A´の合成変位光
feを平均化した再合成値と基準光との位相差Feを求
める。
【0063】また、(−X)方位に位置する光ファイバ
ーロール45Aと、45A´との出力光を加算平均化し
た各合成位相変位光同士fw´、fw″を、さらに加
算、平均した再合成値fwを基準光とともに成分検出回
路(70−2)に入力する。成分検出回路(70−2)
では、(−X)に位置する光ファイバーロール45A、
45A´の各合成位相変位光を加算平均化した再合成値
fwと基準光との位相差Fwを求める。そして、計測演
算回路71の演算部(71−1)に位相差Fe、Fwを
入力し、その差(Fe−Fw)を求めX方向の印加加速
度を計測する。
【0064】他方、上述したように、X方向に加速度を
印加したときには、Y方向の加速度計50、50A内の
荷重体53、53´及びY方向の剛体板55B、55B
´、56B、56B´が加圧力を及ぼす方向には変位せ
ず、また、Z方向の加速度計60の荷重体63及びZ方
向の剛体板64B、65Bとが加圧力を及ぼす方向に変
位しないため、センサ55及び55´、センサ56及び
56´、センサ64及び65の各光ファイバーロールに
は、同じ加圧力が及ぼされる。
【0065】このため、成分検出回路(70−3)、
(70−4)では、Y方位に位置する光ファイバーロー
ル55A、55A´の合成位相変位光同士fn´、f
n″を加算して平均化した再合成値fnと、(−Y)方
位に位置する光ファイバーロール56A、56A´の合
成位相変位光同士fs´、fs″を加算して平均化した
再合成値fsとが、基準光とともにそれぞれ入力され
る。そして、成分検出回路(70−3)では、光ファイ
バーロール55A、55A´の平均化された再合成値f
nと基準光との位相差出力Fnを求める。また、成分検
出回路(70−4)では、光ファイバーロール56A、
56A´の再合成値fsと基準光とが入力され、平均化
された再合成値fsと基準光との位相差出力Fsを求め
る。そして、これらの出力Fn、Fsを計測演算回路7
1の演算部71−2に入力し、(Fn−Fs)の差を求
めることで、Y方向の出力をキャンセルする。
【0066】同様に、成分検出回路(70−5)では、
光ファイバーロール64Aの合成位相変位光fuと基準
光との位相差Fuを求め、また、成分検出回路(70−
6)では、光ファイバーロール65Aの合成位相変位光
fdと基準光との位相差Fdを求める。そして、これら
の位相差出力Fu、Fdを計測演算回路71の演算部
(71−3)に入力し、その差(Fu−Fd)を求める
ことで、Z方向の出力はキャンセルされる。
【0067】(9)Y方向の加速度の計測作用の説明 次に、図9、図11に示す矢印Y方向に印加された加速
度の検出作用を説明する。Y方向加速度検出用の加速度
計50、50Aに、図11に示すように矢印Y方向から
加速度を印加されると、荷重体53、53´が矢印Y方
向とは逆方向に急激に変位するとともに、センサ55、
55´も急激に変位し、このため、質量の大きな荷重体
53、53´の変位による大きな加圧力と、各剛体板5
5B、55B´による加圧力とをセンサ55の光ファイ
バーロール55A、センサ55´の光ファイバーロール
55A´に確実に伝達、付与する。その際、光ファイバ
ーロール55A、55A´の持つバネ機能により、上記
荷重体及び剛体板による加圧力とバランスする位置にて
その変位を停止させ、サーボ機能、又はフィードバック
機能が発揮される。他方、荷重体53、53´は矢印Y
方向とは逆方向に変位するため、センサ56の光ファイ
バーロール56A、センサ56´の光ファイバーロール
56A´に予め付与されていた加圧力が低減する。
【0068】ところで、X方向の加速度計40、40A
内のセンサ44、及びセンサ44´と、センサ45、及
び45´とに対し、X方向の加速度計40、40Aの荷
重体43、43´及びX方向の剛体板44B、44B
´、45B、45B´が加圧力を及ぼす方向に変位せ
ず、また、Z方向の加速度計60のセンサ64と、65
とに対し、Z方向の加速度計60の荷重体63及びZ方
向の剛体板64B、65Bとが加圧力を及ぼす方向には
変位しない。
【0069】このため、X方向加速度計40、40A内
の光ファイバーロール44A、及び光ファイバーロール
44A´と、光ファイバーロール45A、及び光ファイ
バーロール45A´とには同じ加圧力が及ぼされ、ま
た、Z方向加速度計60の光ファイバーロール64A、
及び光ファイバーロール65Aにも、同じ加圧力が及ぼ
される。
【0070】そこで、Y方向加速度計測の際には、Y方
向加速度計50の光ファイバーロール55Aの合成位相
変位光fn´と、Y方向加速度計50Aの光ファイバー
ロール55A´の合成位相変位光fn″とをその出力側
で再加算・平均化した再合成値fnと、また、Y方向加
速度計50の光ファイバーロール56Aの合成位相変位
光fs´と、Y方向加速度計50Aの光ファイバーロー
ル56A´の合成位相変位光fs″とをその出力側で、
再加算・平均化した再合成値fsとを求め、これらを基
準光とともにそれぞれ成分検出回路(70−3)、(7
0−4)に入力する。
【0071】成分検出回路(70−3)では、光ファイ
バーロール55Aの合成位相変位光fn´と、光ファイ
バーロール55A´の合成位相変位光fn″とを加算平
均した再合成値fnと、基準光とのY方位の位相差Fn
を求める。また、成分検出回路(70−4)では、光フ
ァイバーロール56Aの合成位相変位光fs´と、光フ
ァイバーロール56A´の合成位相変位光fs″とを加
算平均した再合成値fsと基準光との(−Y)方位の位
相差出力Fsとを求める。そして、計測演算回路71に
位相差出力Fn、Fsを入力し、その演算部(71−
2)にて差(Fn−Fs)を求め、Y方向に印加された
加速度を求める。
【0072】他方、上述したように、X方向の加速度計
40、40A内のセンサ44及び44´と、45及び4
5´と、Z方向のセンサ64と、65とには、同じ加圧
力が及ぼされているため、一対のX方向加速度計40、
40Aの光ファイバーロール44A 、44A´の合成
位相変位光fe´、fe″を加算平均した再合成値fe
と、光ファイバーロール45A 、45A´の合成位相
変位光fw´、fw″を加算平均した再合成値fwと
を、基準光とともに成分検出回路(70−1)、(70
−2)にそれぞれ入力し、その位相差Fe、Fwを求め
る。同様に、Z(垂直)方向加速度計の光ファイバーロ
ール64Aの合成位相変位光fuと、光ファイバーロー
ル65Aの合成位相変位光fdとを基準光とともに、成
分検出回路(70−5)、(70−6)にそれぞれ入力
し、その位相差Fu、Fdを求める。そして、これら位
相差出力Fe、Fw、Fu、Fdを計測演算回路71の
演算部(71−1)、(71−3)に入力し、各出力の
差(Fe−Fw)、(Fu−Fd)を求めることで、X
方向、Z方向の出力はキャンセルされる。
【0073】(10)Z方向の加速度の計測作用の説明 次に、図9に示す矢印Z方向に印加された加速度の検出
作用を、図12を参照して説明する。Z方向加速度検出
用の加速度計60に、図12に示すように矢印Z方向か
ら加速度を印加されると、荷重体63が矢印Z方向とは
逆方向に急激に変位するとともに、センサ64も急激に
変位し、このため、質量の大きな荷重体63の変位によ
る大きな加圧力と、各剛体板64Bによる加圧力とをセ
ンサ64の光ファイバーロール64Aに確実に伝達、付
与する。その際、光ファイバーロール64Aの持つバネ
機能により、上記荷重体63及び剛体板64Bによる加
圧力とバランスする位置にてその変位を停止させるサー
ボ機能が発揮される。他方、荷重体63は矢印Z方向と
は逆方向に変位するため、センサ65の光ファイバーロ
ール65Aにあらかじめ付与していた加圧力が低減す
る。
【0074】そこで、Z方向加速度計60における光フ
ァイバーロール64Aの合成位相変位光fuと、光ファ
イバーロール65Aの合成位相変位光fdとを基準光と
ともに、それぞれ成分検出回路(70−5)、(70−
6)に入力する。そして、光ファイバーロール64Aの
合成位相変位光fuと基準光との位相差Fuと、光ファ
イバーロール65Aの合成位相変位光fdと基準光との
位相差Fdとを求める。そして、計測演算回路71の演
算部(71−3)に入力し、その差(Fu−Fd)を求
め、Z方向に印加された加速度を求める。
【0075】ところで、Z方向に加速度を印加したとき
には、X方向加速度計40、40Aにおける各荷重体4
3、43´、及びX方向の剛体板44B、44B´、4
5B、45B´と、Y方向加速度計50、50A内の各
荷重体53、53´、及びY方向の剛体板55B、55
B´、56B、55B´とは加圧力を及ぼす方向には変
位しないため、X方向加速度計40、40A内の光ファ
イバーロール44A、45A、及び光ファイバーロール
44A´、45A´と、Y方向加速度計50、50A内
の光ファイバーロール55A、56A、及び光ファイバ
ーロール55A´、56A´とには、同じ加圧力が及ぼ
される。そして、成分検出回路(70−1)には、X方
向加速度計40、40Aの光ファイバーロール44A、
44A´の各合成位相変位光fe´、fe″を、さらに
再合成して加算平均化した再合成値feと基準光とが入
力され、その位相差Feが算出される。また、成分検出
回路(70−2)には、光ファイバーロール45A、4
5A´の各合成位相変位光fw´、fw″をさらに、再
合成して加算平均化した再合成値fwと基準光とが入力
され、その位相差Fwが算出される。
【0076】他方、成分検出回路(70−3)では、Y
方向加速度計50、50Aの光ファイバーロール55
A、55A´の各合成位相変位光fn´、fn″の再合
成値fnと、基準光とが入力され、その位相差Fnを算
出する。また、成分検出回路70−4では、光ファイバ
ーロール56A、56A´の各合成位相変位光fs´、
fs″を再合成値fsと、基準光とが入力され、その位
相差Fsを算出する。
【0077】そして、位相差FeとFwとを計測演算回
路71の演算部(71−1)に入力し、その差、即ち、
(Fe−Fw)を求めることで、X方向の出力はキャン
セルされる。さらに、(71−2)では、上記位相差の
差(Fn−Fs)を求めることで、Y方向の出力はキャ
ンセルされる。
【0078】また、図14に示すように、温度変化が殆
ど生じない地中深さ30m程度、あるいはそれ以深に穿
孔したボアホール80の孔底81上に、円筒状の収納容
器82を固定し、この容器82内に、上述した図5乃至
図7に示すような3成分地震計を固定配設したり、ある
いは、水平2成分地震計と、垂直方向成分を計測可能と
する地震計とを固定配設し、地震計により収集したデー
タを信号線83を経由して地上の観測装置に伝送し、地
震観測をすることも出来る。ここで、地震計の光信号の
位相データは、孔内にて、例えば、地震計真上に併設し
た「データ処理の伝送装置」84により、3成分地震動
データに変換してから、地上へ送出するのが望ましい。
この場合、収納容器82内に設置した光ファイバーロー
ルは、周囲温度の変動の影響を受けずに加速度の計測が
可能であるから、正確な観測情報を地上局に伝送するこ
とが出来る。
【0079】なお、本発明の第1乃至第3の発明の実施
の形態に適用する力センサの剛体板に、円筒状、又は蛇
行状の光ファイバーロールを設ける際、光ファイバーロ
ールの硬度よりも僅かに高い硬度を有する合成樹脂(例
えば、(硬質系)プラスチック、又はガラス材)等でモ
ールドするよう構成することにより、ノイズを低減させ
てSN比を向上させることが出来る。
【0080】光ファイバーロールをモールドにより設置
する上記方式に代え、例えば、方形状袋体に充填した粘
性液体中に蛇行状の光ファイバーロルを浸漬配設した力
センサについて、以下に図面を参照しながら説明する。
図15(A)は袋体90を透視してその内部を眺めた力
センサ8″の平面図、(B)は袋体を透視し、内部の蛇
行型光ファイバーケーブルの形状を、点線にて鋸歯状に
簡略化して示す光ファイバーロールを眺めた力センサ
8″の斜視図、(C)は(A)に示す切断線M−Mにて
切断した断面を、矢印P方向から眺めた光ファイバー9
1の外周面の法線方向から応力を印加された状態を示す
図である。
【0081】図15(A)を参照すると、ビニール等に
より形成した方形状の袋体90内には、袋体90に外部
圧力を付与されると、内部の光ファイバーロール91に
動圧を与えずに静水圧を与えるように、この袋体90の
内容積とほぼ同等程度の体積のシリコン等の粘性液体9
2が充填されている。そして、この袋体90内には、蛇
行形状を保形するようコーティング材を塗布して固化さ
れた光ファイバーロール91が浸漬配設されている。
【0082】内部の蛇行型光ファイバーケーブルの形状
を鋸歯状に簡略化した図15(B)に示すように、袋体
90の表裏面、即ち、矢印R方向の面には荷重体や、剛
体板が配設されている。そして、図15(C)に示すよ
うに、荷重体や剛体板が変位し、その矢印R方向からそ
の表裏面に一様に外圧が付与されると、内部の粘性液体
92は殆ど流動せず、動圧を発生しない。このため、光
ファイバーロール91には、動圧を与えずに、静水圧状
態を与える。このため、光ファイバーロール91の外周
面全体に、矢印Vに示すように、一様に法線方向から応
力が印加される。これにより、光ファイバーロール91
の断面積は点線から実線位置へ一様に縮小されることと
なる。このため、外部からの圧力変化は光ファイバーケ
ーブルの軸方向の長さ変化に変換することが出来るた
め、光伝播特性の変化に基づいて外圧を測定することが
出来る。このように、光ファイバーケーブルの断面を一
様に変更するとともに、その長さ方向の変化に変換する
ことが出来るため、光ファイバーロールの圧力変化は全
て光ファイバーロールの軸方向の長さ変化に変換され、
このため、位相変化をスムースに計測することが出来、
計測分解能や、精度が向上する。
【0083】次に、同一剛体板に計測用光ファイバーロ
ールと基準用光ファイバーロールとを並設し、両光ファ
イバーロールを同一雰囲気下に置くことで、計測精度の
向上をはかる実施例の説明をする。図16に示すよう
に、例えば、図4に示す基準回路16から出光される基
準光を剛体板の枚数と等しい数に分岐させて基準用の光
ファイバーロール8Fとなし、そのうちの1本の基準用
の光ファイバーロール8Fを計測用の光ファイバーロー
ル8Dと対にして、図3(D)に代表例として示す剛体
板8Bのそれぞれに近接配設する。
【0084】即ち、力センサ8´の剛体板8Bには、同
一形状、同一長さを有するとともに、同一光強度を有す
る光を送光される計測用光ファイバーロール8Dと基準
用の光ファイバーロール8Fとが近接配置される。そし
て、計測用光ファイバーロール8Dは、図15(A)乃
至(C)で説明したように、断面円形状の袋体90´内
に、外圧を付与されても変形しないように十分な量を充
填された粘性液体中に浸漬され、外部から圧力を付与さ
れると、動圧は与えられずに静水圧を与えられ、これに
より、光ファイバーロール8Dの直径方向の寸法が縮小
され、その長手方向の寸法が伸長する。他方、上記基準
用光ファイバーロール8Fは、上記袋体90´の直径と
同一直径を有するとともに、圧力を付与されても変形し
ないように剛性を有する管体8G内に収納されている。
【0085】このように、剛体板8Bに、計測用光ファ
イバーロール8Dと、基準用光ファイバーロール8Fと
を近接配置し、両ファイバーロールを同一雰囲気下に置
くことで、計測精度を向上させることが出来る。
【0086】さて、上記した地震計のXY方向加速度計
を必ずしも東西南北方位に向けて配置することなく、任
意の角度に配設し、計測した印加加速度をベクトル計算
により補正し、東西南北方位のの加速度を検知すること
が可能である。さらに、この地震計の用途面は、地表の
みならず、海底、湖底、天体表面等に用いることが出
来、また、ロケット、人工衛星、ジャイロ等や、さらに
は、鉄道、新幹線、自家用車等に搭載して用いることが
出来る。
【0087】さらに、本発明は、上記した位相変化デー
タのみならず、前方散乱光、後方散乱光、及び透過光強
度の変化データを用い、同様の方法のデータ処理を行う
ことによって印加加速度を求めることが出来る。この場
合、位相変化データ処理の際に用いた基準光との位相比
較処理は、不要であることは勿論である。また、上記し
た加速度を積分処理して速度データ、変位データを得る
ことが可能であるから、この意味で本発明は地震計と言
うことが出来る。
【0088】
【発明の効果】以上述べたように請求項1、及び2記載
の発明によれば、相対変位する荷重体相互間に形成され
る間隙に、剛体板に光伝播特性が圧力変化に反応して位
相が変位する機能を有するとともに、荷重体及び剛体板
よりも小さな弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光
ファイバーロールを設けてなる力センサを積層配設する
とともに、相対変位する荷重体と対向する二方位の各方
位における力センサの光ファイバーロールからの位相変
位光を、その出口側で加算平均した合成位相変位光を出
力するよう構成されているので、積層された力センサの
中に検出感度の劣るセンサが存在していても、健全なそ
の他の数多くの力センサの検出出力により平均化され、
検出感度の劣化が補正され、検出感度の向上を可能に
し、計測精度を向上させることが出来、また、加速度印
加により、荷重体の他、各剛体板も共に急激に変位し、
これにより、積層された円筒状の各光ファイバーロール
には荷重体による加圧力と各剛体板による加圧力とが付
与されるため、各光ファイバーロールに、印加加速度を
確実に伝達付与することができ、これにより、各力セン
サから加速度信号を確実に発生させることが出来る。
【0089】さらに、光ファイバーロールが弾性機能を
有するとともに、円筒状に形成されているため、光ファ
イバーロール自体が地震計の荷重体と剛性板との間で、
言わばバネ部材と同様に機能し、このため、荷重体と剛
体板の変位による加圧力とバランスする位置にて荷重体
と剛体板との変位を停止させることが出来、従って、光
ファイバーロールを見掛け上サーボ機能を有する部材と
して作用させることが出来、しかも、この機能を特別の
部品を付加せずに実現する事が可能となる。
【0090】また、上述したように円筒状の光ファイバ
ーロールが弾性機能を有するため、それ自身が荷重体と
剛体板との間で弾性材料として振る舞うことが出来、荷
重体及び剛体板に対し、力センサを相互にガタを生じさ
せることなく配設することが出来る。
【0091】さらに、請求項3記載の3成分地震計の発
明によれば、請求項1、2記載の発明と同様の効果を奏
する他に、一対のX方向加速度計における光ファイバー
ロールの合成位相変位光同士をさらに並列加算して平均
化した再合成値を求めるよう構成するとともに、一対の
Y方向加速度計における光ファイバーロールの合成位相
変位光同士を、さらに並列加算して平均化した再合成値
を求めるよう構成されているため、X、又はY方向の印
加加速度を求める際の光ファイバーロールの出力は、一
層平均化されることとなる。
【0092】また、請求項4記載の発明によれば、光フ
ァイバーセンサを用いた3成分地震計を、地中に穿設し
たボアホールに設置し、これにより、収納容器内の光フ
ァイバーロールの周囲温度を一定に保持し、温度変動に
よる測定誤差の発生を防止することが出来る。
【0093】さらに、請求項5記載の発明によれば、外
圧を付与されると光ファイバーケーブルに動圧を付与せ
ず、静水圧を付与するよう粘性液体が封入された袋体内
部に蛇行状の光ファイバーロールを浸漬配設し、その外
周面に一様に法線方向から応力を印加されてその断面積
を一様に縮小変化させると共に、その長さ方向の変化に
変換するよう構成してあるため、位相変化をスムースに
計測することが可能となる。
【0094】請求項6記載の発明によれば、計測用の光
ファイバーロールと基準用の光ファイバーロールとを同
一剛体板に並設するよう構成してあるので、両光ファイ
バーロールが同一雰囲気下に置かれることとなり、この
ため、計測精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る水平2方向の加速度を測定する
地震計の第1の実施の形態を示す図で、方形状中空体よ
りなる荷重体1の一部4を切り欠き、矢印方向に分離、
後退させてその内部状態を示す全体斜視図である。
【図2】 図2は図1における地震計の荷重体1を矢印
A方向から眺めた図である。
【図3】 (A)は図1に示す光ファイバーロール8A
の斜視図、(B)は図3(A)に示す光ファイバーセン
サのモールドを矢印A´方向から透視するとともに、矢
印A´方向から眺めた光ファイバーロール8Aの側面
図、(C)は図3(A)に示す円筒状の光ファイバーロ
ール8Aの複数を剛体板8Bに配設した力センサ8の平
面図、(D)は光ファイバーロールを蛇行型に配設した
別のタイプの力センサ8´の平面図である。
【図4】 図1に示す水平2方向成分を計測する計測回
路図である。
【図5】 XYZ3方向の加速度を計測する本発明の地
震計の第2の実施の形態を示すもので、方形状中空体2
1の一部23を切欠いて矢印方向に分離、後退させると
ともに、Y方向のセンサを取り除いて示した地震計の全
体斜視図である。
【図6】 図5の矢印B方向から、Z方向のセンサを取
り除き、XY方向の加速度を計測する地震計を眺めた図
である。
【図7】 図7は図5の矢印C方向から、Z方向の加速
度を検出する地震計を眺めた図である。
【図8】 図5に示す本発明の地震計の第2の実施の形
態に用いる計測回路図である。
【図9】 XYZ3方向の加速度を計測する本発明の地
震計の第3の実施の形態を示すもので、垂直(Z)方向
の加速度計60の周囲に、井桁状に水平(XY)2方向
の加速度計40、40A、50、50Aを組付けた地震
計40の全体斜視図である。
【図10】 図9に示す地震計において、その2辺の壁
面51A、51Bを取り除いて内部の状態を示すX方向
加速度計40の斜視図である。
【図11】 図9に示す地震計において、同様にその2
辺の壁面51A、51Bを取り除き、内部の状態を示す
Y方向加速度計50の斜視図である。
【図12】 図9に示す地震計において、同様にその2
辺の壁面61A:61Bを取り除き、内部の状態を示す
Z方向加速度計60の斜視図である。
【図13】 図9に示す地震計に用いる計測回路図であ
る。
【図14】 地中に穿孔したボアホールに、本発明の地
震計を設置した地震観測系の構成図である。
【図15】 (A)は粘性液体を封入した袋状体の内部
に蛇行型光ファイバーケーブルを配設した力センサの平
面図、(B)は上記(A)に示す力センサを、その内部
の蛇行型光ファイバーケーブルの形状を簡略化して示し
た斜視図、(C)は(A)に示す切断線M−Mにて切断
した断面を矢印P方向から袋体を透視して眺めた断面図
である。
【図16】 計測精度の向上をはかるため、同一剛体板
上に計測用光ファイバーロールと基準光用光ファイバー
ロールとを配設し、同一雰囲気下に置いた平面図であ
る。
【図17】 従来の3方向地震計を示す図で、(A)
は、上下方向の加圧部材等を除去し、水平4方向に加圧
部材等を有する加速度計を上から眺めた図、(B)は四
角柱状荷重体の一方の面に光ファイバーロール、加圧板
を配設し、その残余の面における光ファイバーロール、
加圧板を省略した分解斜視図ある。
【符号の説明】
1、21…方形状の中空荷重体、2…方形状の筒状荷重
体、3、22…方形状の中実荷重体、5A乃至12A…
光ファイバーロール、5乃至12…力センサ、13…中
実荷重体3と22の端面、21A乃至29A…光ファイ
バーロール、21乃至29…力センサ、40、40A…
X方向加速度計、50、50A…Y方向加速度計、60
…垂直方向加速度計。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の方形柱状荷重体の内側に間隙を介
    在して配設された方形筒状荷重体の内側に、さらに間隙
    を介在させて中実の方形柱状荷重体を配設し、 上記中空荷重体及び筒状荷重体とが相対向する四つの間
    隙と、該筒状荷重体を介在させて上記四つの間隙に対向
    するとともに、上記筒状荷重体及び中実荷重体が相対向
    する四つの間隙とに、剛体板に、光伝播特性が加速度印
    加に基づく上記荷重体の相対変位による圧力変化に反応
    して光の伝送位相が変位し、かつ、上記荷重体及び剛体
    板よりも小さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の
    光ファイバーロールを設けてなる力センサを積層配設
    し、 上記力センサを直交する水平(XY)四方位の各方位に
    向くよう位置させて配設する地震計であって、 上記荷重体が相対変位する二方位の各方位における力セ
    ンサの光ファイバーロールの出力光を、該光ファイバー
    ロールの出口側にて加算平均した合成位相変位光と、基
    準光との位相差出力をそれぞれ求め、上記位相差出力の
    差に基づいて上記中実荷重体の変位方向における印加加
    速度を求める計測回路を備えることを特徴とする2成分
    計測用の地震計。
  2. 【請求項2】 中空の方形柱状荷重体の内部に、間隙を
    介在させて中実の方形柱状荷重体を配設し、 上記中空荷重体と中実荷重体との相対向する六つの各間
    隙に、剛体板に、光伝播特性が加速度印加に基づく上記
    荷重体の相対変位による圧力変化に反応して光の伝送位
    相が変位し、かつ、上記荷重体及び剛体板よりも小さい
    弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光ファイバーロ
    ールを設けてなる力センサを積層配設し、 上記力センサを上記座標系の水平(XY)四方位、及び
    垂直(Z)二方位に向くよう位置させて配設する地震計
    であって、 上記荷重体が相対変位する二方位の各方位における上記
    力センサの光ファイバーロールの出力光を、該光ファイ
    バーロールの出口側にて加算平均した合成位相変位光
    と、基準光との位相差出力をそれぞれ求め、上記相対変
    位する二方位の各方位における位相差出力の差に基づい
    て上記中実荷重体の変位方向における印加加速度を求め
    る計測回路を備えることを特徴とする3成分計測用の地
    震計。
  3. 【請求項3】 XYZの直交座標系において、垂直二方
    位に向くよう配設したZ方向加速度計の中空の方形柱状
    荷重体の内部空間に、中実の方形柱状荷重体を垂直長軸
    方向に変位可能に配設し、該中実荷重体の変位方向の両
    端面に向け、剛体板に、光伝播特性が加速度印加による
    上記荷重体の相対変位による圧力変化に反応して光の伝
    送位相が変位し、かつ、上記荷重体及び剛体板よりも小
    さい弾性定数を有する円筒状、又は蛇行状の光ファイバ
    ーロールを設けてなる力センサを積層配設するととも
    に、上記Z方向加速度計の外周面の水平X方向に向け、
    X方向の加速度を検出する一対のX方向加速度計を配設
    し、該外周面の水平Y方向に向け、Y方向の加速度を検
    出する一対のY方向加速度計を配設し、 上記X方向加速度計の内部空間に、中実の方形柱状荷重
    体を水平長軸方向に変位可能に配設すると共に、該中実
    荷重体の変位方向の両端面の長軸方向に、剛体板に、光
    伝播特性が加速度印加による上記荷重体の相対変位によ
    る圧力変化に反応して光の伝送位相が変位し、かつ、上
    記荷重体及び剛体板よりも小さい弾性定数を有する円筒
    状、又は蛇行状の光ファイバーロールを設けてなる力セ
    ンサを積層配設し、 上記Y方向加速度計の内部空間に、中実の方形柱状荷重
    体を水平長軸方向に変位可能に配設すると共に、該中実
    荷重体の変位方向の両端面の長軸方向に、剛体板に、光
    伝播特性が加速度印加による上記荷重体の相対変位によ
    る圧力変化に反応して光の伝送位相が変位し、かつ、上
    記荷重体及び剛体板よりも小さい弾性定数を有する円筒
    状、又は蛇行状の光ファイバーロールを設けてなる力セ
    ンサを積層配設した地震計であって、 上記一対のX方向加速度計の各中実荷重体の一方の端面
    に対設した力センサの光ファイバーロールの出力光を該
    光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相
    変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた再合成
    値及び基準光の位相差出力と、上記各中実荷重体の他方
    の端面に対設した力センサの光ファイバーロールの出力
    光を該光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合
    成位相変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた
    再合成値及び基準光の位相差出力とをそれぞれ求め、上
    記位相差出力同士の差に基づいてX方向の印加加速度を
    計測し、 上記一対のY方向加速度計の各中実荷重体の一方の端面
    に対設した力センサの光ファイバーロールの出力光を該
    光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相
    変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた再合成
    値及び基準光の位相差出力と、上記各中実荷重体の他方
    の端面に対設した力センサの光ファイバーロールの出力
    光を該光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合
    成位相変位光のそれぞれを、さらに加算平均して求めた
    再合成値及び基準光の位相差出力とをそれぞれ求め、上
    記位相差出力同士の差に基づいてY方向の印加加速度を
    計測し、 上記Z方向加速度計の中実荷重体の両端面にそれぞれ対
    向位置する力センサの光ファイバーロールの出力光を該
    光ファイバーロールの出口側にて加算平均した合成位相
    変位光と、基準光との位相差出力をそれぞれ求め、該位
    相差出力の差に基づいてZ方向加速度を計測する計測回
    路を備えることを特徴とする3成分計測用の地震計。
  4. 【請求項4】 地中に穿設したボアホールの底面に配設
    した収納容器に、水平4方位の加速度を計測するととも
    に、垂直2方位の加速度を計測する地震計が収納される
    よう構成することにより、収納容器内の光ファイバーロ
    ールに及ぼす温度変動の影響を排除することを特徴とす
    る請求項2、もしくは請求項3記載の地震計。
  5. 【請求項5】 上記蛇行状の光ファイバーロールは、粘
    性液体を充填された袋体内部に浸漬配設されるととも
    に、 外部から上記袋体を介在させて内部の光ファイバーロー
    ルに付与される圧力を、該袋体内部の粘性液体が動圧を
    付与せずに、静水圧を保持しながら、該光ファイバーロ
    ールの外周面に一様な法線応力を付与してその断面積を
    一様に縮小するとともに、光ファイバーロールの軸方向
    の長さ変化に変換することを特徴とする上記請求項1乃
    至3の何れか1つに従う地震計。
  6. 【請求項6】 上記蛇行状の光ファイバーロールは、粘
    性液体を充填された袋体内部に浸漬配設されるととも
    に、 外部から上記袋体を介在させて内部の光ファイバーロー
    ルに付与される圧力を、該袋体内部の粘性液体が動圧を
    付与せずに、静水圧を保持しながら、該光ファイバーロ
    ールの外周面に一様な法線応力を付与してその断面積を
    一様に縮小するとともに、光ファイバーロールの軸方向
    の長さ変化に変換するよう形成され、かかる光ファイバ
    ーロールを計測用光ファイバーロールとなし、 上記基準光の通過する光ファイバーロールを剛性を有す
    る管体内に収納して基準光ファイバーロールとなし、 上記剛体板に、上記計測用光ファイバーロールと基準光
    ファイバーロールとを対となして並設することを特徴と
    する請求項1乃至3の何れか1つに従う地震計。
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