JP2895739B2 - 糖鎖合成酵素の製造方法 - Google Patents
糖鎖合成酵素の製造方法Info
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Description
に関するものである。さらに詳しくは、本発明はシアル
酸転移酵素を微生物で発現させ、シアル酸転移酵素を大
量に取得する方法に関するものである。
細胞基質相互作用、細胞接着等の重要な生理作用をつか
さどる物質である。発生、分化、及び癌遺伝子のトラン
スホーメーション等の過程において調節をうけた、種々
の異なる細胞表面シアル酸が存在することが知られてい
る。
基の末端位置に存在しており、翻訳の後の過程で、酵素
的にCMP-Sia からこれらの部位に導入される。例えば、
糖蛋白には3種の結合様式、すなわち Siaα2,6Gal, S
iaα2,3Gal, および Siaα2,6GalNAc が共通に存在して
おり(Hakomori, S., Ann. Rev. Biochem., 50, 733-76
4, 1981) 、ガングリオシドには高頻度に2種の結合様
式、すなわち Siaα2,3Galおよび Siaα2,8Siaが存在し
ている(Fishman, P., and Brady, R.O., Science, 194,
906-915, 1976) 。
酸転移)を担う酵素は、シアル酸転移酵素(sialyltrans
ferase) と呼ばるグリコシルトランスフェラーゼ類であ
る。従来既知の全てのシアリルオリゴ糖構造を合成する
ためには、少なくとも12の異なるシアル酸転移酵素が必
要であることが知られている(Broquet, P. et al., In
t. J. Biochem., 23, 385-389, 1991; および Weinstei
n, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 19
87)。これらのうち、5種類のシアル酸転移酵素が精製
されており、いずれの酵素も各受容体基質に対して高い
特異性を示すことが知られている(Sadler, J. et al.,
J. Bio. Chem., 254, 4434-4443, 1979; Weinstein, J.
et al., J. Biol. Chem., 257, 13835-13844, 1982; R
earick, J.et al., J. Biol. Chem., 254, 4444-4451,
1979; および Joqiasse, D.H. eal., J. Biol. Chem.,
260, 4941-4951, 1985)。
については、 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素
(Galβ4GlcNAc-α6ST)をコードするcDNAが、肝をはじめ
とする種々の組織からクローニングされている(Weinste
in, J. et al., J. Biol. Chem., 262, 17735-17743, 1
987; Grundmann U. et al., Nucleic Acids Res. 18,66
7, 1990; Bast, B. et al., J. Cell. Biol., 116, 423
-435, 1992; およびHamamoto, T. et al., Bioorg. Me
d. Chem., 1, 141-145, 1993)。
転移酵素(Galβ3(4)GlcNAc- α3ST)をコードするcDNA(W
en, D. X et al., J. Biol. Chem., 267, 21011-21019,
1992; および Kitagawa, H. et al., Biochem. Bioph
ys. Res. Commun. 194, 375)、および Galβ1,3GalNAc/
Gal β1,4GlcNAc α2,3-シアル酸転移酵素をコードする
cDNA(Sasaki, K. et al., J. Biol. Chem., 268, 22782
-22787, 1993) もクローニングされている。さらに、 G
alβ1,3GalNAc α2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3GalNAc-
α3ST)をコードするcDNAもクローニングされている(Gil
lespie, W. etal., J. Biol. Chem., 267, 21004-2101
0, 1992; 特表平5-504678号公報; および Lee, Y.-C.
et al., Eur. J. Biochem, 216, 377-385, 1993)。
ル酸転移酵素は、NH2-末端領域に位置する疎水性セグメ
ントを有しており、この疎水性セグメントにより細胞膜
に経膜的に固定されるII型の経膜蛋白である。従って、
シアル酸転移酵素遺伝子を含むベクターを哺乳類細胞に
トランスフェクトして発現させると、発現した酵素が細
胞膜に固定されてしまい、細胞外に分泌されないという
問題があった。また、哺乳類細胞を用いて発現させる
と、細胞内酵素濃度が一定以上になると酵素の発現が低
下するという問題もあった。
転移酵素の活性ドメイン部分とシグナルペプチド部分と
を有する分泌型の融合蛋白が提案されている。例えば、
特願平5-348260号には、GalNAcα2,6-シアル酸転移酵素
P-B1 の活性部分とIgM 由来のシグナルペプチドとを有
する蛋白を COS-7細胞で発現させる方法が開示されてい
る。また、特願平6-29384 号には Galβ1,3GalNAc α2,
3-シアル酸転移酵素P-F4M およびP-F4R の活性部分とIg
M 由来のシグナルペプチドとを有する蛋白を同様に COS
-7細胞で発現させる方法が開示されている。これらの方
法は、シアル酸転移活性を保持しシアル酸転移酵素とし
て作用する蛋白を細胞外に分泌させるので、細胞培養液
からシアル酸転移酵素を容易に調製できるという特徴が
ある。
乳類の細胞を用いてシアル酸転移酵素を発現させるの
で、トランスフェクトした細胞が不安定であり、煩雑な
細胞培養操作が必要であるという問題があった。また、
大量のシアル酸転移酵素を発現させるには長期にわたっ
て大量の細胞を培養する必要があり、費用や設備の点か
ら好ましいものではなかった。
cDNA をクローニングし、酵素または酵素の可溶性蛋白
をコードする遺伝子を含む組み替えベクターを製造し
て、該ベクターにより微生物を形質転換する方法は当業
者に周知である。この方法により製造された形質転換体
を培養することにより、目的の活性を保持する酵素ある
いは可溶性酵素を微生物中で発現させて、目的の酵素を
大量に生産することができる。
物を培養した後、微生物をリゾチーム等により溶菌して
酵素を抽出する工程を含んでいる。しかしながら、短時
間のうちに微生物の菌体内に大量の不溶性あるいは可溶
性蛋白が発現するため、菌体内で蛋白が凝集して蛋白凝
集物や沈殿物を形成することがあり、このような蛋白凝
集物や沈殿物中から蛋白を抽出する必要があった。
出するために、一般には尿素や塩酸グアニジンが用いる
方法が採用されている。この方法では、尿素等により蛋
白を一旦変性させて(疎水性部分を露出させて)可溶化
したのち、さらに脱変性(renatuation) 処理を行うのが
一般的である。脱変性処理は透析によって尿素を除去す
ることにより行われるが、尿素の除去に際して、それぞ
れの酵素に固有の至適条件(例えば、pH、塩濃度、温度
等)を選択しなければならないという問題があり、この
条件の選択に多大な時間を要するのが現状である。条件
の設定を誤った場合には、回収された酵素には活性がほ
とんど残存しなくなるので、とりわけ脱変性処理の条件
選択は重要である。
移酵素を微生物中で大量に発現させ該酵素を回収する方
法を提供することを目的としている。また本発明の別の
目的は、菌体内に発現するシアル酸転移酵素の凝集物か
ら該酵素を抽出して効率的に脱変性する方法を提供する
ことにある。さらに本発明の別の目的は、上記脱変性工
程のための好ましい条件を提供することにある。
を達成すべく鋭意努力した結果、不溶性形態のマウスGa
lβ1,4GalNAc α2,6-シアル酸転移酵素を大腸菌中で発
現させた後、該酵素を尿素で抽出して至適条件で脱変性
することにより、高度に活性の回復した Galβ1,4GalNA
c α2,6-シアル酸転移酵素を製造できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
造方法であって、以下の工程: (a) シアル酸転移酵素を微生物中で発現させる工程;
(b) 菌体内に蓄積するシアル酸転移酵素を含む蛋白凝集
物または沈殿物から該酵素を約 5〜9 M の尿素により抽
出する工程;(c) 工程(b) で得られた抽出物を脱変性用
組成物で希釈して約1 〜4 M の尿素を含む 1次希釈物を
得る工程;(d) 工程(c) で得られた 1次希釈物をさらに
脱変性用組成物で希釈して約0.5 〜2 M の尿素を含む 2
次希釈物を得る工程;および(e) 工程(d) で得られた 2
次希釈物から透析により尿素を除去して脱変性シアル酸
転移酵素を得る工程を含む方法を提供するものである。
転移酵素の製造方法において、工程(b) において約 8M
の尿素を用い、工程(c) において約2 〜3 M の尿素を含
む 1次希釈物を得、工程(d) において約 1〜2 M の尿素
を含む 2次希釈物を得、さらに工程(e) において 2次希
釈物を 2価のカチオンの存在下で透析する方法が提供さ
れる。また、上記本発明の別な態様として、上記シアル
酸転移酵素の製造方法において、工程(b) において約 8
M の尿素を用い、工程(c) において 1次希釈の後に 12
時間以上 4℃で放置して約 2〜3 M の尿素を含む 1次希
釈物を得、工程(d) において 2次希釈の後に 48 時間以
上放置して約 1〜2 M の尿素を含む 2次希釈物を得、さ
らに工程(e) において 2次希釈物を 2価のカチオンの存
在下で透析する方法が提供される。
程(c) で用いる脱変性用組成物が 1〜2M尿素, 20 mM MO
PS-NaOH, 0.5M NaCl, 20 mM ラクトース, 0.5 mM EDTA
(pH7.0)を含み、工程(d) で用いる脱変性用組成物が 20
mM MOPS-NaOH, 0.5M NaCl,20 mMラクトース, 0.5 mM E
DTA (pH 7.0)を含む方法も提供される。
一工程は、シアル酸転移酵素を微生物中で発現させる工
程である。このような目的のためには、すでにクローニ
ングされたシアル酸転移酵素遺伝子を利用することがで
きる。シアル酸転移酵素をコードするcDNAとしては、例
えば、 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素(Galβ
4GlcNAc-α6ST)をコードするcDNA (上記 Weinsteinら、
Grundmann ら、Bastら、およびHamamotoらの文献参
照)、 Galβ1,3(4)GlcNAcα2,3-シアル酸転移酵素(Gal
β3(4)GlcNAc- α3ST)をコードするcDNA (上記 Wenら、
および Kitagawa らの文献参照) 、Gal β1,3GalNAc/Ga
l β1,4GlcNAc α2,3-シアル酸転移酵素をコードするcD
NA (上記 Sasaki らの文献参照) 、Gal β1,3GalNAc α
2,3-シアル酸転移酵素(Galβ3GalNAc-α3ST)をコードす
るcDNA (上記 Gillespieらの文献および特表平5-504678
号公報; ならびに Leeらの文献参照) などが知られてい
るので、これらの核酸配列中に存在するシアル酸転移酵
素遺伝子を天然型酵素の発現のためにそのまま利用して
もよい。
転移酵素の他、天然型シアル酸転移酵素のポリペプチド
配列の一部が除去あるいは修飾された非天然型のシアル
酸転移酵素を微生物中で発現させてもよい。例えば、シ
アル酸転移酵素はNH2-末端領域に位置する疎水性セグメ
ント (経膜領域) を有しているので、この疎水性セグメ
ントを除去した可溶性形態のシアル酸転移酵素を微生物
中で発現させることが好ましい。さらに、疎水性セグメ
ントおよびサイトゾル・セグメントを除去しておくこと
も好ましい。
ターを製造するために、例えば PCR法によって天然型シ
アル酸転移酵素遺伝子の全配列あるいはその一部の領域
を選択的に増幅することができる。例えば、開始コドン
とクローニング・サイトを有し、サイトゾル・ドメイン
と経膜ドメインを欠くシアル酸転移酵素遺伝子(PCR断
片) を容易に製造することができる。このようなシアル
酸転移酵素遺伝子は開始コドンとクローニング・サイト
を有しているので微生物発現用ベクターの導入に好適で
あり、天然型シアル酸転移酵素のポリペプチド配列の一
部が除去された非天然型のシアル酸転移酵素をコードし
ているので、微生物中で非天然型の可溶性シアル酸転移
酵素を発現させるので好ましい。
現のために、例えば大腸菌等の微生物を用いることがで
きる。このような微生物を形質転換するために好適な微
生物発現用ベクターは、当業者により適宜選択されう
る。例えば、微生物として大腸菌 JM109(DE3) 等を用い
た場合には、 pET3b (Studier, F.W. et al., Method.E
nzymol., 185, 60-89, 1990) 等の微生物発現用ベクタ
ーを用いることができる。上記のシアル酸転移酵素遺伝
子を微生物発現用ベクターに導入する方法、および微生
物を上記の組み替えベクターにより形質転換する方法
は、いずれも当業者に周知である。
物を培養する方法として当業者に周知の方法により行う
ことができる。目的のシアル酸転移酵素を微生物菌体内
で効率的に発現させるために、例えば形質転換体の対数
増殖期にT7-RNAポリメラーゼを誘導することにより、組
み替え蛋白の産生を開始することができる。このように
して得られる形質転換体の菌体内には天然型シアル酸転
移酵素あるいは非天然型シアル酸転移酵素が大量に発現
されており、通常、シアル酸転移酵素は蛋白凝集物ある
いは沈殿物を形成している。
したシアル酸転移酵素を含む蛋白凝集物または沈殿物か
らシアル酸転移酵素を 5〜10 Mの尿素により抽出する工
程である。シアル酸転移酵素を含む蛋白凝集物または沈
殿物を菌体外に露出させて分離するためには、培養した
形質転換体を例えばリゾチームおよびTriton X-100等で
処理した後、遠心処理により不溶性分画を集めればよ
い。その後に、沈殿をバッファー(例えば、10 mM Tris
-HCl, pH 7.4) に蛋白濃度が 1〜10μg/ml程度となるよ
うに懸濁し、尿素による抽出操作を行う。
M、好ましくは8Mとなるように固形尿素を加え、沈殿を1
5分間〜2時間、好ましくは30分間にわたり4〜25℃、
好ましくは10℃で抽出する。特定の理論に拘泥するわけ
ではないが、上記の抽出液に含まれるシアル酸転移酵素
の疎水性部分が尿素の作用によりが露出し、その結果、
シアル酸転移酵素が可溶化して蛋白凝集物または沈殿物
から抽出される。その後、抽出液を例えば 12,000 ×g
で 15 分間遠心して沈殿物を除去することにより、変性
されたシアル酸転移酵素を含む抽出液を得ることができ
る。この抽出的は、一般に 0.5 mg/ml程度の蛋白を含ん
でいる。例えば、抽出に 5.7M 尿素を用いた場合には、
80% の蛋白を回収することができる。また、上記の抽出
に際してそれぞれ最終濃度が 0.3M および 20 mMとなる
ように NaCl とTris-HCl (pH 7.4) を加えておくことが
好ましい。なお、抽出操作の一例は以下の実施例に詳細
に説明されている。
は疎水性部分が露出しており、高次構造が損なわれてい
るので、本発明の方法では、第三工程として上記抽出物
に含まれるシアル酸転移酵素の脱変性を行う。本明細書
において、脱変性とは、抽出過程で損なわれた蛋白の高
次構造を復元して酵素活性の一部または全部を回復させ
ることをいう。この工程は、脱変性用組成物を用いて上
記抽出物を段階的に希釈し、尿素濃度を徐々に低下させ
ることにより効率的にシアル酸転移酵素の脱変性を行う
ことを特徴としている。
変性用組成物で希釈して 1〜4 M の尿素を含む 1次希釈
物を得る工程; 1次希釈物をさらに脱変性用組成物で希
釈して 0.5〜2 M の尿素を含む 2次希釈物を得る工程;
および 2次希釈物から透析により尿素を除去して脱変性
シアル酸転移酵素を得る工程を含むものである。その好
ましい態様は、上記の抽出物を脱変性用組成物で希釈し
て 2〜3 M の尿素を含む 1次希釈物を得る工程; 1次希
釈物をさらに脱変性用組成物で希釈して1〜2 M の尿素
を含む 2次希釈物を得る工程;および 2次希釈物を 2価
のカチオンの存在下で透析して尿素を除去し脱変性シア
ル酸転移酵素を得る工程を含む方法である。また、さら
に好ましい態様は、上記抽出物を脱変性用組成物で希釈
した後に 12 時間以上 4℃で放置して 2〜3 M の尿素を
含む 1次希釈物を得る工程; 1次希釈物をさらに脱変性
用組成物で希釈した後に 48 時間以上放置して 1〜2 M
の尿素を含む 2次希釈物を得る工程;および 2次希釈物
を 2価のカチオンの存在下で透析して尿素を除去し脱変
性シアル酸転移酵素を得る工程を含む方法である。
素, 20 mM MOPS-NaOH (MOPS: 3- モルホリノプロパンス
ルホン酸) (pH 7.0), 0.5M NaCl, 10 mMラクトース, 0.
5 mMEDTA や、2 M 尿素, 20 mM Tris-HCl, 0.3M NaCl,
20 mMラクトース, 0.5 mM EDTA (pH 7.4)を用いること
ができ、さらに後者の組成物の各成分を、例えば20 mM
Tris-HCl (pH8.0);20 mM MOPS-NaOH (pH7.0) ;20 mM
MES-NaOH (pH6.0)(MES: 3-モルホリノエタンスルホン
酸) ;0.5 M NaCl;0.1 M NaCl;または 1M 尿素のよう
に変更した組成物を用いてもよい。また、尿素またはラ
クトースを含まない組成物を用いてもよい。これらのう
ち、2 M 尿素, 20 mM MOPS-NaOH, 0.5M NaCl, 20 mM ラ
クトース, 0.5 mM EDTA (pH 7.0)を用いることが好まし
い。NaClの濃度が 0.1M を下回る場合、あるいは pH が
9を上回る場合には、脱変性効果が低下するので好まし
くない。一般に、脱変性用組成物を添加した後の塩濃度
を 0.3〜 0.5、pHを 6〜8 とすることが好ましい。
を用いて、上記抽出物の最終蛋白濃度が 0.01 〜 0.05
mg/ml 、好ましくは約 0.02 mg/ml となるような 1次希
釈物を得る操作である。例えば、上記抽出物を 10 〜 4
0 倍、好ましくは約 20 倍程度に希釈すればよく、尿素
の濃度を 1〜4 M 、好ましくは上限を3M、あるいは下限
を2M程度とする。希釈操作は一般に 4℃で行うことが好
ましい。この 1次希釈混合物を、好ましくは 4℃で 12
時間以上、特に好ましくは約 12 時間放置して、脱変性
を徐々に開始させる。上記の 1次希釈物を、好ましくは
尿素を含まない同容量の脱変性用組成物で希釈して、尿
素濃度を半分程度にする 2次希釈を行う。この希釈操作
により 2次希釈物中の尿素濃度を 0.5〜2 M 程度、好ま
しくは上限を2M、あるいは下限を1M程度 (例えば1 〜2
M) 、特に好ましくは約 1.2M 程度にすべきである。こ
の 2次希釈物を 4℃で 40 時間〜 2週間、好ましくは 4
8 〜72時間、特に好ましくは約 48 時間放置して脱変性
を徐々に進行させる。
の 2次希釈物を、例えば尿素を含まない脱変性用組成物
に対して透析し、残存する尿素を完全に除去する。透析
操作は、例えば4 ℃で 48 時間程度行うことができ、透
析液としては、上記の脱変性用組成物の他、シアル酸転
移酵素が安定に保存される緩衝液等を用いることができ
る。また、上記の 1次希釈および 2次希釈工程、並びに
最終の透析工程を 2価のカチオンの存在下で行うことに
より、さらに脱変性効果を高めることができる。 2価の
カチオンとしてはマグネシウムイオン、マンガンイオン
等を挙げることができ、これらは例えば 1〜10 mM 程
度、好ましくは 5 mM 程度の濃度で用いることができ
る。上記の透析工程を 2価のカチオンの存在下で行うこ
とが特に好ましい。なお、最終の透析工程によって尿素
を完全に除去する前にジチオスレイトールやメルカプト
エタノール等の還元剤を配合すると、酵素活性が失われ
る場合があるが、尿素を完全に除去することにより酵素
は還元剤に対する抵抗性を回復し、シアル酸転移酵素活
性を示すようになる。
アル酸転移酵素について実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されることはない。
シアル酸転移酵素類は、他のグリコシル転移酵素とは異
なり、極めて保存性の高い領域(シアリルモチーフ)を
有していることが知られており(Livingston, B.D. and
Paulson, J.C., J. Biol. Chem., 268, 11504-11507, 1
993)、シアル酸転移酵素はすべて類似の高次構造を形成
しているものと考えられている (Drickamer, K., Glyco
biology, 3, 2-3, 1993)。従って、以下の実施例により
明らかにされたGalβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵
素の脱変性方法が他のシアル酸転移酵素の脱変性方法に
対しても同様の効果を奏することは、当業者は容易に理
解されよう。また当業者は、本明細書に記載された本発
明の方法を修飾あるいは改変することにより、 Galβ1,
4GlcNAc α2,6-シアル酸転移酵素のみならず他のシアル
酸転移酵素を脱変性するための最適な条件を適宜選択す
ることができよう。
おりである。ラット肝 Galβ1,4GlcNAc α2,6-シアル酸
転移酵素、フェツイン、アシアロフェツイン、ウシ下顎
腺ムチン、α1-酸糖蛋白、ガラクトースβ1,3-N-アセチ
ルガラクトサミン、ラクトN-テトラオース、およびN-ア
セチルラクトサミンはシグマ社(セント・ルイス、米
国)から入手した。尿素は和光純薬工業(大阪、日本)
から入手し、溶液は使用直前に調製した。CMP-[14C]-Ne
uAc [11 GBq/mmole]はアマシャム社(英国)から入手し
たものである。ウシ下顎腺アシアロムチン及びアシアロ
α1-酸糖蛋白は、対応の糖蛋白を緩和に酸処理すること
により製造した。N-アセチルガラクトサミンβ1,4-ガラ
クトースは梶本博士(理化学研究所、埼玉県和光市)に
より寄贈されたものを用い、ピリジルアミノオリゴ糖(P
A-sugar 001, 021, 022, および 023) は宝酒造(京
都、日本)から入手した。蛋白濃度はウシ血清アルブミ
ンを標準としてBCA プロテイン・アッセイ・キット(ピ
アース社)により決定した。透析チューブ(20/32) はビ
スカース社のものを用いた。
ル酸転移酵素 cDNA (Hamamoto, T. et al., Bioorg. Me
dicin. Chem., 1, 141-145, 1993) に開始コドンとクロ
ーニング・サイトを結合した。センスプライマーとして
NdeI サイトを含む 5'-TGGCATATGGGGAGCGACTATGAGGCTC
T-3'、アンチセンスプライマーとして BamHIサイトを含
む 5'-ATGAGGATCCCTGGCTCAACAGCG-3' を用いた。得られ
た PCR断片(1152bp)は、開始コドンと酵素の29番目のア
ミノ酸残基からC-末端までをコードする領域とを含んで
おり、サイトゾル・ドメインと経膜ドメインを欠くもの
である。この PCR断片を発現用ベクター pET3b (Studie
r, F.W. et al., Method.Enzymol., 185, 60-89, 1990)
の NdeI-BamHI 部位(T7プロモータの下流に位置す
る)に導入した。得られた組み替えベクターを pET3-MB
S と命名した。なお、上記PCR 断片の核酸配列を配列表
に示す。
JM109(DE3) を、100μg/mlのアンピシリンを含む 100
ml の LB 培地を用いて37℃で培養した。600nmの光学濃
度が 0.2-0.4に達した時点で、2 mM IPTG (イソプロピ
ルβ−D-チオガラクトピラノシド) を加えて T7 RNA ポ
リメラーゼを誘導し、組み替え蛋白の産生を開始した。
細胞質および経膜ドメインを欠く組み替え蛋白が菌体中
に不溶性の封入物の形態で蓄積した。pET3-MBSによりト
ランスフェクトされた大腸菌 JM109(DE3) の生育速度
は、寒天培地上および液体培地中のいずれにおいても、
未トランスフェクトの大腸菌 JM109(DE3) の生育速度と
同様であった。2 時間培養した後に菌体を集め(湿重量
約 1g)、 10 mlの 20 mM Tris-HCl (pH 8.0)に懸濁し、
リゾチーム (0.1 mg/ml)と DNase I (0.01 mg/ml) で30
分間処理した。Triton X-100を最終濃度 1% となるよう
に加え、4 ℃で15分間 12,000 ×g で遠心して不溶分画
を集めた。沈殿を 3 ml の 10 mM Tris-HCl (pH 7.4)に
懸濁し、使用時まで -30℃で貯蔵した。
M NaCl、20μl の 1MTris-HCl (pH 7.4) 、および水を
加えて最終の容量を 1 ml とした (最終濃度:8M 尿
素;0.3 M NaCl;20 mM Tris-HCl, pH 7.4) 。沈殿を10
℃で30分間抽出し、12,000×g で15分間遠心した。抽出
された蛋白の大部分は 42 k ダルトンの分子量であっ
た。抽出に 5.7 M尿素バッファーを用いた場合には、80
% の蛋白を回収することができた。8 M 尿素を含む抽出
液各0.1 mlを脱変性用組成物 (標準組成物: 2M 尿素,
0.5M NaCl, 10 mM ラクトース, 0.5 mM EDTA, 20 mM M
OPS-NaOH, pH 7.0) 各 1.9ml で希釈し、最終蛋白濃度
を約 0.02 mg/ml とした。溶液を4 ℃で 12 時間放置し
た後に、同容量の脱変性用組成物で希釈して尿素濃度を
半分にし (約 1.2 M) 、さらに4 ℃で 48 時間放置し
た。その後、シアル酸転移酵素活性を測定し、この時点
で脱変性用組成物の組成の影響を分析した (表1) 。さ
らに得られた酵素を脱変性用組成物に対して 4℃で 48
時間透析して残存する尿素と還元剤を除去した。得られ
た試料をセントリコン-30 フィルター (アミコン社製)
で約20倍に濃縮した。
し、5 mMの Galβ1,4GlcNAc(N-アセチルラクトサミン)
を受容体基質として、シアル酸転移酵素活性を測定し
た。反応液に、1 mg/ml ウシ血清アルブミン、1 μl の
酵素溶液、および50 mM カコジル酸ナトリウム (pH 6.
0) を加えて最終容量を 10 μl とし、37℃で1 時間イ
ンキュベートした。その後、試料をシリカゲル 60 HPTL
C プレート(メルク社、ドイツ)にのせ、エタノール:
ピリジン:n-ブタノール:酢酸:水(100:10:10:3:30)
を展開溶媒として展開した。各プレート上の放射能活性
を BAS2000ラジオイメージアナライザー(富士写真フィ
ルム社、日本)で定量した (Lee, Y.-C. et al., Eur.
J. Biochem., 216, 377-385, 1993)。酵素活性1 ユニッ
トは 1分あたり1 μモルのシアル酸転移を触媒する量と
定義した。また、分枝オリゴ糖に関して受容体特異性を
調べるために、N-アセチルラクトサミン型の2分枝ピリ
ジルアミノオリゴ糖を受容体基質として用い、HPLCによ
り蛍光分析した。
わずに直接透析に付した場合、0.5M 未満の尿素濃度で
析出した蛋白の酵素活性はほとんど回復しなかった。2
回目の希釈後 48 時間における最適希釈条件を検討した
結果を以下の表1に示す。表中、標準組成物は 2M 尿
素, 20 mM Tris-HCl, 0.3M NaCl, 20 mMラクトース, 0.
5 mM EDTA (pH 7.4)であり、他の組成物は標準組成物と
異なる部分のみを示してある。
とした場合に最大の脱変性効果が観られたので、以降の
実験においてはこの組成物を用いて脱変性を行った。こ
の条件を用いて 3回の独立の脱変性実験を行ったとこ
ろ、回収された総活性は 0.4-0.8 mU/0.1 ml抽出物であ
った。この脱変性ステージの酵素は CMP-NeuAc及び N-
アセチルラクトサミンについてそれぞれ 0.14 mMおよび
20 mMの高い Km 値を与えた。また、試験を行った条件
では還元剤(DTT およびβ- メルカプトエタノール) は
酵素活性を阻害した。これは、アッセイ混合物中に 0.1
M 濃度で持ち込まれた尿素の作用によるものと思われ
る。さらに、2 回目の希釈後 12 時間にはほとんど活性
が観られず、ポリペプチドの再折り畳み過程が試験温度
においては非常に遅いことが明らかである。1 μM およ
び 1 mM の還元剤の存在下に 8M 尿素抽出液を 20 容量
の 2M 尿素, 20 mM MOPS-NaOH (pH 7.0), 0.5 M NaCl,
20 mMラクトース, 0.5 mM EDTA を含む脱変性用組成物
で希釈し、試料を 4℃で 12 時間放置した後に再度希釈
して尿素の濃度を半分にし、さらに透析により尿素と還
元剤を除去した場合には、還元剤を使用しない場合とほ
ぼ同じ活性を与えた。結果を以下の表2に示す。
─ 非使用下 7 1 μM DTT 6 1 mM DTT 12 ─────────────────────────
─
c α2,6-シアル酸転移酵素の基質特異性は、それぞれ2
mg/ml の基質を用いてアッセイを行った。生成物は HPT
LCにより分析を行った。受容体としてオリゴ糖および糖
蛋白を用いた場合にはエタノール:ピリジン:n-ブタノ
ール:酢酸:水(100:10:10:3:30) を移動相として用
い、糖脂質を受容体として用いた場合にはクロロホル
ム:メタノール:0.5% CaCl2 (55:45:8)を移動相として
用いた。脱変性された酵素の基質特異性と動力学的パラ
メーターは、ラット肝から得られた酵素のものと同様で
あった。結果を表3および表4に示す。
はN-アセチルラクトサミン型の2分枝糖蛋白の異なる枝
分かれを区別できる (Joziasse, D.H. et al., J. Bio
l. Chem., 260, 714-719, 1985; および Van den Eijn
den D.H. et at., Biochem. Biophys. Res. Comm., 92,
839-845, 1980)。脱シアリル化した2分枝 PA-オリゴ
糖を本発明の方法により脱変性した酵素によりシアリル
化して HPLC 分析を行った。アッセイは 10 pmolの受容
体基質と 0.1 mM CMP-NeuAc を用いて最終容量 5μl と
して行った。反応液を 37 ℃で 1時間インキュベートし
た後、冷水 90 μl を加えて反応を停止した。シアリル
化されたピリジルアミノオリゴ糖を同定するため、逆相
カラム (Shimpack CLC-ODS, 0.6 cm×15 cm, 島津製作
所) を用いて各反応混合物の HPLC 分析を行った。カラ
ムを70% 溶媒A (10 mM リン酸ナトリウム, pH 3.8) お
よび30% 溶媒B (0.5% n-ブタノール, 10 mM リン酸ナト
リウム, pH 3.8) で平衡化した後、30分間で溶媒B が60
% になるような直線濃度勾配を用いて 55 ℃ 1 ml/分で
流出させた。ピリジルアミノオリゴ糖を蛍光分析 (励起
波長 320 nm, 発光波長 400 nm)により検出したとこ
ろ、脱変性した酵素は未変性の酵素と同様に Manα1,6
分枝上のガラクトース残基よりも Manα1,3 分枝上のガ
ラクトース残基に対する選択性が高いことが示された。
した酵素は還元剤に対する抵抗性を回復した。また、2
価カチオンを添加して脱変性を行うことにより 10 倍以
上の活性が回復した。いかなる特定の理論に拘泥するわ
けではないが、尿素の存在下に0.5 mM EDTA を含む透析
液に対して長時間透析を行うと、酵素の立体を正しく保
持するために酵素に強固に結合している 2価カチオンが
失われるのかもしれない。1.2 M 尿素を含む脱変性用組
成物で脱変性した場合にも 2価のカチオンを添加するこ
とにより活性が上昇した。得られた結果を表5に示す。
表中、活性は試薬無添加のものに対する相対値である。
また、5 mM MnCl2を用いて測定した場合、脱変性した酵
素の比活性は 0.15 U/mg蛋白であり、ラット肝から得ら
れた酵素(Weinstein, J. et al, J. Biol. Chem., 257,
13835-13844, 1982)の約 2% であった。酵素の総収量
は 0.1 U/100 ml 培養液であった。
物中で大量に発現させた場合にも、菌体内の凝集物ある
いは沈殿物から高度に活性の回復した酵素を大量に回収
することができるので有用である。
Claims (2)
- 【請求項1】 シアル酸転移酵素の製造方法であって、
以下の工程: (a) シアル酸転移酵素を微生物中で発現させる工程; (b) 菌体内に蓄積するシアル酸転移酵素を含む蛋白凝集
物または沈殿物から該酵素を 5〜9Mの尿素により抽出す
る工程; (c) 工程(b) で得られた抽出物を1〜2 Mの尿素を含む脱
変性用組成物で希釈して1〜4 M の尿素を含む 1次希釈
物を得る工程; (d) 工程(c) で得られた 1次希釈物をさらに尿素を含ま
ない脱変性用組成物で希釈して 0.5〜2 M の尿素を含む
2次希釈物を得る工程;および (e) 工程(d) で得られた 2次希釈物を 2価のカチオンの
存在下で透析して尿素を除去し脱変性シアル酸転移酵素
を得る工程 を含む方法。 - 【請求項2】 シアル酸転移酵素の製造方法であって、
以下の工程: (a) シアル酸転移酵素を微生物中で発現させる工程; (b) 菌体内に蓄積するシアル酸転移酵素を含む蛋白凝集
物または沈殿物から該酵素を 8M の尿素により抽出する
工程; (c) 工程(b) で得られた抽出物を脱変性用組成物で希釈
した後に 4℃で 12 時間以上放置して 2〜3 M の尿素を
含む 1次希釈物を得る工程; (d) 工程(c) で得られた 1次希釈物をさらに脱変性用組
成物で希釈した後に 48時間以上放置して 1〜2 M の尿
素を含む 2次希釈物を得る工程;および (e) 工程(d) で得られた 2次希釈物を 2価のカチオンの
存在下で透析して尿素を除去し脱変性シアル酸転移酵素
を得る工程 を含み、工程(c) で用いる脱変性用組成物が 1〜2 M 尿
素, 20 mM MOPS-NaOH, 0.5M NaCl, 20 mM ラクトース,
0.5 mM EDTA (pH 7.0)を含み、工程(d) で用いる脱変性
用組成物が 20 mM MOPS-NaOH, 0.5M NaCl, 20 mMラクト
ース, 0.5 mM EDTA (pH 7.0)を含む方法。
Priority Applications (5)
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