JP2884042B2 - バリフォーカルレンズの被写体距離表示装置 - Google Patents

バリフォーカルレンズの被写体距離表示装置

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JP2884042B2
JP2884042B2 JP1832595A JP1832595A JP2884042B2 JP 2884042 B2 JP2884042 B2 JP 2884042B2 JP 1832595 A JP1832595 A JP 1832595A JP 1832595 A JP1832595 A JP 1832595A JP 2884042 B2 JP2884042 B2 JP 2884042B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、バリフォーカルレンズ
の被写体距離表示装置に関し、より詳細には、同一光軸
上に配設された変倍レンズ群および合焦レンズ群からな
る変倍光学系で被写体距離と該合焦レンズ群の光軸方向
の繰出量との関係が、変倍域内の倍率位置で異なるバリ
フォーカルレンズの被写体距離表示装置に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】ズームレンズは、ズーミングの操作をし
ても結像位置ずれ(いわゆるピント移動あるいはピント
ずれ)がないため、ズーミング操作毎にピント調整をす
る煩わしさがなく操作性がよい。また、近年、カメラの
AF化が進みズームレンズ本来の機動力が発揮できるよ
うになり、操作者(ユーザ)は作画意図に沿って構図の
決定のみに注意を集中することができるようになり、頗
る操作性が向上した。 【0003】一般にズームレンズのフォーカシング(合
焦操作)は、変倍光学系の一部に配設されたフォーカシ
ングレンズ群の移動によって行われている。そして、ズ
ームレンズは、全ズーム域において同一被写体距離に対
してこのフォーカシングレンズ群の移動量がほぼ同一で
ある(以下、このことを「等量移動」と呼ぶ)という利
点がある。 【0004】このように、ズームレンズは、AF機能と
の組合せによって操作性は向上したが、あくまでもズー
ムレンズが持つ上記等量移動の条件から逃がれることが
できないため、コンパクト化、低コスト化の実現が困難
であるという問題が相変らず残されていた。 【0005】そこで、これらの問題を解決するために上
記等量移動の条件を外した簡略な光学系であるバリフォ
ーカルレンズが近年ズームレンズに代って用いられるよ
うになってきた。ところが上記等量移動の条件を外した
ために長焦点側と短焦点側とではフォーカシングレンズ
群の移動量が異なり、ズームレンズのように簡易に至近
側または無限遠側の終端が検出ができないという問題が
新たに発生した。 【0006】つまり、シフトを伴う上記バリフォーカル
レンズにおいては、無限遠位置もしくは最短撮影距離位
置が可変となるため、終端検出を、例えば接点のON−
OFFによって行う場合、上記接点の配設位置も可変と
ならざるを得ず、焦点距離が変化する全変倍領域におけ
る上記終端検出は極めて困難であり、仮に実現したとし
ても上記接点の形状が大変大型化してしまうという問題
があった。 【0007】また、例えばフォーカシングレンズ群を駆
動するモータ等にいわゆるロータリエンコーダ等を連結
し、上記モータの駆動中であるにもかかわらず、ロータ
リエンコーダの出力が所定時間内に変化しない状態をも
って終端と判断する方法も考えられるが、この方法で
は、環境条件により、電池特性、モータ特性、レンズ移
動に必要なトルク等が変化するため、上記所定時間は充
分な余裕をもって設定しなければならない。その結果、
例えば上記環境条件として気温を例にとると、常温にお
いては、フォーカシングレンズ群がすでに終端に達して
いても駆動しつづけるという不都合が生じ、電池の無駄
な消費、駆動力伝達部材への無理な力の印加、モータの
過負荷、スリップの摩耗等々の問題が生ずる。 【0008】ところで、本出願人は、ズームレンズが持
つ上記等量移動の条件から逃がれることができないこと
による、コンパクト化、低コスト化の実現が困難である
という問題を解決し得るバリフォーカルレンズ制御装置
に係る発明(以下「先願発明」という)につき、特願昭
62−013345号として先に特許出願を行った。 【0009】すなわち、上記先願発明に係るバリフォー
カルレンズ制御装置は、全系焦点距離を検出する焦点距
離検出手段と、合焦レンズ群の光軸上の位置を検出する
合焦レンズ群位置検出手段と、上記焦点距離検出手段の
出力を受け当該焦点距離における上記合焦レンズ群の無
限遠位置から至近位置までの繰出し量を算出する最大繰
出量演算手段と、この最大繰出量演算手段と上記合焦レ
ンズ群位置検出手段の出力をそれぞれ受けてこれらの出
力の比を算出する比例定数演算手段と、この比例定数演
算手段および上記最大繰出量演算手段ならびに上記合焦
レンズ群位置検出手段の出力をそれぞれ受け上記全系焦
点距離の更新に伴って生じる上記合焦位置からの結像位
置ずれ量を補正値として算出する合焦補正演算手段と、
上記合焦レンズ群を駆動する合焦駆動手段と、上記合焦
レンズ群の移動量に対応する信号を発生する移動量監視
手段と、この移動量監視手段および上記合焦補正演算手
段の出力をそれぞれ受けて上記合焦レンズ群を上記合焦
位置に駆動するように制御する合焦制御手段と、上記変
倍レンズ群を駆動する変倍駆動手段と、別途設けられる
起動手段からの起動信号を受けて上記変倍駆動手段を制
御する変倍制御手段とからなり、上記変倍光学系の全系
焦点距離の更新に伴う結像位置ずれを自動的に補正する
ように構成されている。 【0010】このように構成された先願発明によれば、
レンズ光学系自体非常に簡素な構成で、小型、軽量且つ
安価であると共に、レンズ制御装置全体も同様に小型・
軽量で且つ安価でありながら、変倍レンズ群を任意の第
1の焦点距離から第2の焦点距離へ移動させて全系の焦
点距離を更新させてもバリフォーカルレンズ特有の結像
ずれを瞬時に補正し合焦状態を保持することができ、従
って、使い勝手において実質上ズームレンズと同等のも
のを得ることができる。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】ところが、上記バリフ
ォーカルレンズは、上記等量移動の条件を外したために
長焦点側と短焦点側とでは(つまり全系焦点距離によっ
て)フォーカシングレンズ群の移動量が異なり、換言す
れば、フォーカシングレンズ群を移動させないにも拘ら
ず、結像位置がずれ、従ってそれまで表示されていた被
写体距離の表示もこれに伴って変えなければならなくな
る。このため、上述したように、ズームレンズの如き簡
易な被写体距離の表示ができなくなり、表示装置が著し
く複雑化し、またその表示の認識が著しくしにくくなる
という新たな問題が生じる。 【0012】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、安価にして小型でしかも
簡略な光学系であるバリフォーカルレンズを用いなが
ら、簡略な構成で視認し易い被写体距離表示を行い得る
バリフォーカルレンズの被写体距離表示装置を提供する
ことができる。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、同一光軸上に配設された変倍レンズ群
および合焦レンズ群からなる変倍光学系で、被写体距離
と該合焦レンズ群の光軸方向の繰出量との関係が、変倍
域内の倍率位置で異なるバリフォーカルレンズを備えた
カメラにおいて、上記変倍レンズ群の上記光軸上の位置
を検出する変倍レンズ群位置検出手段と、上記合焦レン
ズ群の上記光軸上の位置を検出する合焦レンズ群位置検
出手段と、上記変倍レンズ群位置検出手段の出力を受け
当該変倍時における上記合焦レンズ群の無限遠から最短
撮影距離に対応する繰出量に相当する値を算出する最大
繰出量演算手段と、上記合焦レンズ群位置検出手段と最
大繰出量演算手段の出力を受け被写体距離に対応する値
を算出する被写体距離演算手段と、この被写体距離演算
手段の出力を受け、上記被写体距離を表示する被写体距
離表示手段と、この被写体距離表示手段を制御する被写
体距離表示制御手段と、からなることを特徴とするもの
である。 【0014】上記最大繰出量演算手段は、より具体的に
は、無限遠から最短撮影距離までの合焦レンズ群の繰出
量に対応する出力をFpx、変倍レンズ群位置検出手段
の出力をZp、設計時に定められる変倍光学系のレンズ
固有の定数をそれぞれ、 1 、C 2 およびC 3 としたと
き、 なる演算式による演算を実行することを特徴とするもの
である。 【0015】また、上記被写体距離表示手段は、より具
体的には、被写体の距離を示す数字または符号が印刷さ
れた距離表示部と、点灯により指標の役目をする複数の
ドットからなる液晶で構成され、上記被写体距離演算手
段の出力DS1( T )は上記液晶の点灯ドットアドレス
であることを特徴とするものである。 【0016】また、上記被写体距離演算手段は、より具
体的には、合焦レンズ群位置検出手段の出力をSx 、
最大繰出量演算手段の出力をFpx、上記液晶の点灯ア
ドレスを示す表示関数をDS1( T )、カメラ固有の定
数をK としたとき、 DS1( T )=K *Sx /Fpx なる演算式による演算を実行することを特徴とするもの
である。 【0017】また、上記被写体距離表示制御手段は、変
倍レンズ群位置検出手段の出力を受け、複数のドットか
らなる液晶の相隣れるドットを同時に点灯するか否かを
判断する手段を有することを特徴とするものである。 【0018】 【作用】最大繰出量演算手段は、変倍レンズ群位置検出
手段から変倍レンズ群の光軸上の位置に対応する出力を
受け、当該変倍時における合焦レンズ群の無限遠から最
短撮影距離に対応する繰出量に当相する値を算出する。 【0019】被写体距離演算手段は、合焦レンズ群位置
検出手段から合焦レンズ群の光軸上の位置に対応する出
力および最大繰出量演算手段から上記繰出量に相当する
出力をそれぞれ受けて、被写体距離に対応する値を算出
し、これを被写体距離表示制御手段に出力するため、被
写体距離表示手段により合焦レンズ群による合焦時の被
写体距離を視認することができる。 【0020】より具体的には、被写体距離演算手段は、
上記等量移動の条件を外したために発生する変倍操作に
よる被写体距離目盛の変化を、下記の演算式、即ち、合
焦レンズ群位置検出手段の出力をSx 、最大繰出量演
算手段の出力をFpx、液晶の表示ドットアドレスを示
す表示関数を DS1( T )、カメラ固有の定数をK
としたとき、 なる演算式の比例演算によって、補正するように構成さ
れているため、一度ピント調整した後は、変倍操作によ
って被写体距離表示は変化しない。 【0021】 【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
具体的に説明するが、それに先立って本発明の根拠とな
る理論について述べる。 【0022】ズームレンズとは、一般に変倍操作(全系
焦点距離fの更新)によってピント移動しないものと定
義されているが、本発明は、まず上記ピント移動を許す
ことを理論の出発点としている(最終的にはこのピント
移動を補正して合焦状態にする)。尚、本理論につい
て、取敢えず、フロントフォーカシング方式を前提とし
て説明を進める。 【0023】ズーミング操作による画角の変化を視覚的
にとらえる場合、特にズーミング操作をモータ等によっ
て駆動する、いわゆるパワーズームを用いた場合、上記
モータの回転と画角の変化とが線形であるのが自然であ
る。この画角の変化は、上記全系焦点距離fの逆数すな
わち1/fに略比例するので、モータの回転と上記全系
焦点距離fとが比例すれば画角の変化が自然に見える。
さらにこの全系焦点距離fを検出する手段を想定し、こ
の検出手段から出力される焦点距離情報Zp が上記モー
タの回転と比例するように構成されているとすれば、C
0およびCp1を設計時に定められる設定定数として、
画角の変化が自然に見えるための全系焦点距離fと焦点
距離情報Zp との関係は(1)式のように表わすことが
できる。 【0024】 さて、本理論においては、合焦レンズ群としてのフォー
カシングレンズ群Fの焦点距離fFの変化は許容したの
で、従来のズームレンズが持っていた等量移動によって
生じる広角側でのフォーカシングレンズ群Fの不必要な
移動量を減少せしめ、また、このことをもってレンズ外
径を減少せしめ得る全系焦点距離fとフォーカシングレ
ンズ群Fの焦点距離fFとの関係を求める。そこで
(2)式に示す関係を考える。 【0025】 f 2 F=CF0・f (2) ただし、ここでCF0は、上記同様の設定定数である。 【0026】(2)式の両辺に1/f2 を乗じた上でそ
の右辺に(1)式を代入すると(3)式が得られる。 【0027】 ここで、AFの演算結果であるフィルム面デフォーカス
量をδとし、新たな設定定数C10およびC11を導入すれ
ば、フォーカシングレンズ群Fの合焦位置までの移動量
Δは、 Δ=(C10・Zp +C11)・δ (4) なる演算式より算出できる。 【0028】さて、次に被写体距離の求め方を考える。 【0029】フォーカシングレンズ群Fの光軸方向の位
置(移動量)に比例してフォーカス位置情報Sx が出力
されると仮定し、設定定数をC30とすると、(5)式が
得られる。 【0030】 Sx =C30・Δ (5) よって、C40、C41、C42を新たな設定定数とすると、 d1=(C40・Zp +C41)・Sx +C42 (6) なる演算式により被写体距離d1 を求めることができ
る。 【0031】ここで、符号を煩雑にしないために(6)
式を(7)式のように書き変える。 【0032】 D=(C0・Zp +C1)・Sx +C2 (7) ここで、Dは被写体距離で、D=d1 ,C0 ,C1 ,C
2 は設計時に定められる設定定数で、それぞれC0 =C
40、C1 =C41、C2 =C42である。つまり、(7)式
において、被写体距離Dが変化しないようにZp ,Sx
を制御する手段を実現すれば、変倍操作によるピント移
動をなくす(補正)ことが可能になる。ただし、フォー
カシングレンズ群Fの移動量は、上記等量移動とはなら
ない。換言すれば、本理論は、積極的に等量移動という
条件を外した理論であると言える。 【0033】さて、次に本発明に係るバリフォーカルレ
ンズの被写体距離表示装置の実施例の説明に移る。 【0034】図1は、全体の構成を示すブロック図であ
る。図1において、1は変倍光学系の光軸、2はこの光
軸1に沿って移動可能に該光軸1上に配設されて上記変
倍光学系を構成する変倍レンズ群で、2a ,2b ,2c
,2d ,2e は、それぞれ単独または複数のレンズか
らなる第1群レンズ、第2群レンズ、第3群レンズ、第
4群レンズおよび第5群レンズである。そして第1群レ
ンズ2a および第2群レンズ2b をもって、理論の説明
で述べた合焦レンズ群としてのフォーカシングレンズ群
Fを構成し、従って第1群レンズ2a および第2群レン
ズ2b から形成される焦点距離はfF であり、この第1
群、第2群レンズ2a ,2b を含み、第3群レンズ2c
〜第5群レンズ2e をもって同じく理論の説明で述べた
変倍レンズ群2を構成し、従ってその焦点距離はfz で
ある。また当然ながら変倍レンズ群2から成る上記変倍
光学系の全系焦点距離はfである。3はフィルム面、4
は該全系焦点距離fが最長焦点距離としての望遠側焦点
距離(以下単に「テレ側」と略記する)から最短焦点距
離としての広角側焦点距離(以下単に「ワイド側」と略
記する)までの間の任意の焦点距離に設定するために変
倍レンズ群2を駆動する変倍駆動手段としての変倍モー
タMz および図示しない機構部から成る変倍駆動部、5
は無限遠から最短撮影距離(以下「至近」という)に至
る被写体距離に対応する光軸1上の無限遠位置(∞位
置)から最短撮影距離位置(以下「至近位置」という)
までの間の合焦位置に第1群レンズ2a および第2群レ
ンズ2b を駆動する(詳細には、第1群レンズ2a と第
2群レンズ2b の間隔を一定に保持した状態で光軸方向
に移動せしめる)合焦駆動手段としてのフォーカスモー
タMF および図示しない機構部から成るフォーカス駆動
部、6および7はそれぞれ上記第1群レンズ2a および
第2群レンズ2b と共に該フォーカス駆動部5に駆動さ
れ、このうち、6はスリット円板6a が回転駆動される
ことによってフォトインタラプタ6b からその回転数に
比例したパルスを発生し第1群レンズ2a および第2群
レンズ2b の光軸1上の移動量を検出するフォーカスカ
ウンタ、また7は第1群レンズ2a および第2群レンズ
2b の光軸上の位置に比例した電圧を、理論の説明で述
べたフォーカス位置情報Sx として出力する合焦レンズ
群位置検出手段としての合焦レンズ群位置検出器(以下
「FPM」と略記する)、8は変倍レンズ群2と共に変
倍駆動部4に駆動されて上記全系焦点距離fに比例した
電圧を、理論の説明で述べた焦点距離情報Zp として出
力する変倍レンズ群位置検出手段としての変倍レンズ群
位置検出器(以下「ZPM」と略記する)、9は変倍レ
ンズ群位置検出手段としてのZPM8からの上記焦点距
離情報Zp を受けてA/D変換した上で、このZp の変
倍時における∞位置から最短焦点距離位置までの第1群
レンズ2a および第2群レンズ2b の移動量(すなわち
繰出量)に相当する値Fpxを演算する最大繰出量演算手
段としての最大繰出量演算部である。10はこの最大繰
出量演算部9の出力FpxとFPM7のフォーカス位置情
報としての出力Sx とを受けて該出力Sx をA/D変
換した上でこれらの比を演算し、比例定数Cfpを出力
する比例定数演算手段としての比例定数演算部、11は
上記3つの出力Fpx,Cfp,Sx を受けて合焦させるた
めの補正量Dfpおよび表示出力Ds を演算する合焦補正
演算手段としての合焦補正演算部、12はフォーカスカ
ウンタ6の出力Dfcおよび上記合焦補正演算部11の補
正量に対応する出力Dfpを受けてフォーカス駆動部5
を制御する合焦制御手段としてのフォーカス制御部、1
3〜15は起動手段を構成し、13および14はいずれ
も変倍動作を起動する外部操作可能な押ボタンスイッチ
からなる変倍スイッチで、13は倍率アップスイッチ
(以下単に「アップスイッチ」という)、14は倍率ダ
ウンスイッチ(以下単に「ダウンスイッチ」という)、
15はこれらのスイッチ13,14の出力を受けて変倍
モータMz の回転方向を決定した上で起動信号(ST
R)を出力する駆動方向判定部、15a は上記表示出力
(Ds )を受けて被写体距離を後述する被写体距離表示
器に表示させる被写体距離表示手段としての被写体距離
表示部、15b は例えば被写体距離を測距するAF部お
よびこの測距動作を起動する外部操作可能なフォーカス
スイッチ等から成りフォーカシングレンズ群2a ,2b
の移動方向(MDR=1,MDR=−1)および移動量
(補正量Daf)をフォーカス制御部12に出力するフォ
ーカス指示部である。尚、上記比例定数演算部10およ
び合焦補正演算部11をもってレンズ位置比較手段を構
成している。また、フォーカス指示部15b から出力さ
れる補正量Dafは合焦位置までの移動量を示し、移動
方向MDR=1は∞位置から至近位置への移動方向、M
DR=−1は逆に至近位置から∞位置への移動を指示す
るものである。16は上記起動信号STRおよび出力F
pxを受けて変倍駆動部4を制御する変倍制御手段として
の変倍制御部である。尚、+Vは電源を示し、また各部
の入出力関係は主要信号のみを示す。 【0035】図2は、図1に示した本発明装置の特性を
示すグラフで、設定すべき全系焦点距離fとフォーカシ
ングレンズ群(第1群レンズ2a および第2群レンズ2
b )の被写体距離Dに対応した繰出量(移動量)を代表
的な各被写体距離Dごとに示し、縦軸に全系焦点距離f
の変化を、横軸には無限遠に対する合焦位置を基準とし
てフォーカシングレンズ群の繰出量を示している。この
例においては、テレ位置とはf=135mmであり、ワイ
ド位置とはf=35mmである。図2において、17〜2
2は合焦曲線で、(7)式において左辺の被写体距離D
をそれぞれ∞,6.0mm,3.0mm,2.0mm,1.5
mm,1.2mmと置いたときの焦点距離情報Zp の変化に
対するフォーカシングレンズ群2a ,2b の無限遠位置
から合焦位置までの繰出量の変化を示している。従っ
て、合焦曲線22は最大の繰出量となる至近の合焦曲線
で、特にこの至近の合焦曲線22をFpxとする。すなわ
ち、至近の被写体距離DをD0 とし、Sx =Fpxとおく
と(7)式は、 となり、定数を分離することによって、次式が得られ
る。 【0036】 さらに、(9)式においてC11=C1 ,C22(D0)=
2 ,C33(D0)=C3 とおけば次式、すなわち、 が得られる。 【0037】図3は、図1の動作、特に各演算部の動作
を説明するための図2の一部を省略したグラフである。 【0038】図3において、Zp(i),S(i)およびFp
(i)は、それぞれ変倍操作をする直前の焦点距離情報
(第1の焦点距離情報)Zp 、フォーカス位置情報Sx
および上記Zp(i)における∞の合焦曲線17から至近
の合焦曲線22までの移動量(最大繰出量)であり、そ
してZp(e),Fp(e)およびDfpは、それぞれ変倍駆動
部4が動作を開始してから所定時間経過したときの焦点
距離情報(第2の焦点距離情報)、上記Zp(e)におけ
る合焦曲線17から合焦曲線22までの移動量およびピ
ント移動を補正すべき補正量である。つまり、変倍動作
直前の比例定数Cfpを(11)式とすると、このときの
至近の合焦曲線は、(12)式となる。 【0039】 上記(13)式においてCfp′は、所定時間経過後の
比例定数とする。 【0040】そしてCfp=Cfp′が成立するならばピ
ント移動が発生しない。そのためには(13)式が成立
しなければならない。この時の合焦曲線22は、(1
4)式となる。従って、(13)式の左辺をCfpと置
き変えて右辺の分母に(14)式を代入して整理すると
(15)式が得られる。尚、(15)式は、(14)式
を上述のように(8)式→(9)式→(10)式という
変形をすることによって次式のようになる。 【0041】 Sx(T)は焦点距離情報Zp がテレ側の位置にあるとき
のフォーカス位置情報Sx 、S0T)は上記Sx(T
が至近の合焦曲線22上にあるときのフォーカス位置情
報Sx (つまりSx(T)とFpxの交点)である。尚、2
3は上述のようにして描かれる任意の被写体距離におけ
る合焦曲線である。 【0042】図4は、被写体距離の表示を行なう表示器
の構成を概念的に示す図で、24は例えば、鏡胴(図示
せず)の外周に刻設または印刷された被写体の距離を示
す距離表示部としての数字および符号、25は点灯した
ときに指標の役目をする例えば液晶等の表示ドット、2
6は各表示ドット25に一対一に対応したドットアドレ
スである。これら数字および符号24、表示ドット2
5、ドットアドレス26等をもって、被写体距離表示手
段と称することとする。焦点距離情報Zp がA/D変
換される際の精度が8ビットであるとすると、テレ位置
に255、ワイド位置に0を対応させ、フォーカス位置
情報Sx も同様に8ビットであるとすると、∞位置に
0を、至近位置に255をそれぞれ対応させる。尚、表
示ドット25は16個ある。従って、上記(8)式よ
り、次の(17)式、(18)式、(19)式が得られ
る。 【0043】 (18)式の右辺分母に(17)式を変形して代入し、
(18)式の右辺分子に(19)式を変形して代入し、
さらに(8)式を使って整理すると(20)式となる。 【0044】 この式の意味するところは、図3の説明で述べたと同様
に任意のZp におけるSx とFpxとの比がテレ位置上
に規格化されたSx(T)とS0T)との比に等しいと
き、Sx(T)は真の(実際の)被写体距離に対応すると
いうことであり、上述のようにS0T)には255を対
応させたのであるから(20)式にS0T)=255を
代入して(21)式を得る。一方、ドットアドレス26
を示す表示関数DS1(T)は表示ドット25が16個
であるから下記の如く(22)式となり、この(22)
式に(21)式を代入して(23)式を得る。 【0045】 図5は、図1に示す実施例の動作を説明するための図
で、図2および図3と同一部分には同一符号を付してあ
る。図5において、27〜30は、それぞれZp=Zp
1)上の各合焦曲線17,18,21,22との交点
で、それぞれFPM7の出力S∞(=0),S2 ,S1
,S0 に対応している。30a は同じくZp(1
上のSx >Fpxなる点、31は同様にZp =Zp(
2)上の合焦曲線21との交点で、それぞれFPM7の
出力 S0′ ,S1′に対応している。Zp(T)はすで
に述べたテレ側でのZp の値でZp(T)=255で
ある。32〜35および36b はそれぞれ合焦駆動の方
向を示す矢印、36a は変倍駆動の方向を示す矢印で
ある。 【0046】図6は、図1に示す実施例の動作順序を示
すフローチャートで、マニュアルフォーカスの合焦動作
を示している。尚、上記フローチャートの構成は以下の
動作説明において併せて述べるので、ここでは省略す
る。 【0047】さて、このように構成された本実施例の動
作を説明する。まず、図6のフローチャートに沿ってマ
ニュアルフォーカスの合焦動作を説明する。 【0048】図1のフォーカス指示部15b が持ってい
るフォーカススイッチ(図示せず)がカメラ使用者によ
ってON状態になると、フォーカス指示部15b は被写
体までの距離を計測して補正量(移動量)Dafを算出
し、さらにフォーカシングレンズ群2a ,2b の駆動方
向を示すMDRを決定して動作終了をフォーカス制御部
12に知らせる。この時点が図6の「AF演算終了」で
ある。尚、今の場合、被写体距離は1.5m で、合焦曲
線21に対応する距離にあるとする。また、現在のフォ
ーカシングレンズ群2a ,2b は、図5の交点27の
位置にあるものとする。フォーカス制御部12は「補正
量読込み」において、また次の「駆動方向読込み」にお
いて、フォーカス指示部15b から図5より明らかなよ
うに駆動方向としてMDR=1を、補正量Dafとして図
5のS1 とS∞=0との差に対応するデータを読込
む。次の「至近側へ?」では、MDR=1であるからY
ESに分岐し、「Zp 読込み」で最大繰出量演算部9が
Zp =Zp(1)を読込み、「最大繰出量算出」で最大
繰出量Fpxを(10)式あるいは(8)式によって算出
する。図5によれば、この場合Fpx=S0 である。次の
「Dfcクリア」では前回の動作で用いたフォーカスカウ
ンタ6の出力Dfcをゼロ・クリアする。そして「Sx
読込み」で合焦補正演算部11がSx =S∞=0を読込
み、今のフォーカシングレンズ群2a ,2b が∞位置に
あることを知る。そして「終端か?」では0< Sx <
Fpxを可動範囲とし、Sx <Fpxまたは Sx =0のチ
ェックを駆動方向MDRを条件として行う。すなわち、
今の場合Sx =0であるから可動範囲から外れているこ
とになるが、駆動方向が至近位置側への駆動を示すMD
R=1であるから、NOに分岐する。次の「フォーカシ
ングレンズ群駆動」ではMDR=1の方向に1ステップ
分だけフォーカシングレンズ群2a ,2b を駆動するよ
うにフォーカスモータMF をフォーカス制御部12が制
御する。次の「Dfc読込み」ではフォーカスカウタ6
の出力を読込み「駆動終了?」ではDfc=Dafであるか
否かのチェックを行い、今の場合NOに分岐して再び
「Sx 読込み」に戻る。図5においては交点27から
わずか1ステップ分矢印32の方向に移動したことにな
る。「Sx 読込み」以下、上述の動作をDfc=Dafとな
るまで繰返す(この繰返しのループを「レンズ駆動ルー
プ」と呼ぶ)。従って図5においては交点27を始点と
して矢印32,33の順に移動し、途中交点28を通過
して終点である交点29に達する。つまりDfc=Dafと
なる。この時上記レンズ駆動ループ内のいずれの動作が
実行されているかは特定できないが、極めて短時間(数
10μs)後に「駆動終了?」に至りYESに分岐して
合焦動作を終了する。 【0049】次に「被写体距離表示」において、最大繰
出量演算部9が、Zp =Zp(1)を読込み、(10)
式または(8)式にこのZp(1)を代入して最大繰出
量Fpxを出力する。次に被写体距離演算手段としての合
焦補正演算部11が Sx =S1 を読込み、上記Fpx
を受けて(23)式による表示関数DS1(T)の値を
算出して表示出力(DS)として表示アドレス(ドット
アドレス26)を出力する。被写体距離表示手段として
の被写体距離表示部15a は、この表示出力(DS)
を受けて、上記表示関数DS1(T)がドットアドレス
26の範囲内にあるか否かをチェックする。今の場合上
記範囲内にあるのでDS1(T)=14によって表示ド
ット25a を点灯し保持した状態でENDに至りマニュ
アルフォーカスの合焦動作をすべて終了する。 【0050】次に、この状態からさらに被写体が移動し
て至近の被写体距離1.2m よりもカメラに近い位置、
つまり図5では点30a に対応する場所に位置したとす
る。そして再び上述のマニュアルフォーカスの合焦動作
を起動すると、図6のSTARTから上記レンズ駆動ル
ープに至るまでの動作は上記同様であり、図5では交点
29を始点とし終点を点30a として矢印34の方向
に駆動される。しかし、図5から明らかなようにS0
0′ であるから、上記レンズ駆動ループは「駆動終
了?」でYESに分岐する前に交点30に達してしまい
「終端か?」によってYESに分岐して合焦動作を終了
する。尚、この場合の表示は、表示範囲外に被写体があ
るため、図4の被写体距離表示器では表示できない。そ
こで、例えば表示ドット25b を点滅する等の動作によ
って至近以内に被写体があることを使用者に知らせるこ
とができる。 【0051】さて、被写体が変り再びその距離が1.5
m に変ったとする。そこで再度上述の合焦動作をフォー
カス指示部15b のフォーカススイッチによって起動す
る。 【0052】図6において、STARTから「至近側へ
?」までは上記同様で、この条件分岐ではNOに分岐
し、「Dfcクリア」を経て上記レンズ駆動ループを実行
する。フォーカシングレンズ群2a ,2b は、図5にお
いて、交点30を始点とし、矢印35の方向に1ステッ
プづつ駆動され、交点29を終点として合焦動作を終了
する。従って、被写体距離表示としては表示ドット25
b が旧表示として消え、新表示として表示ドット25a
が点灯し、この状態が保持される。 【0053】次にこの状態から変倍動作が起動された場
合を説明する。 【0054】まず、ワイド側からテレ側に移る倍率アッ
プ動作を説明すると、図1のアップスイッチ13が押さ
れることによって駆動方向判定部15から変倍方向の情
報を含む起動信号(STR)が出力される。最大繰出量
演算部9がZPM8の出力(Zp )を受けてA/D変換
し、比例定数演算部10がFPM7の出力(Sx )を受
けてA/D変換し、それぞれ図5に示す、例えばZp(
1)およびS1 であったとする。変倍制御部16は、倍
率アップの方向へ変倍モータMz を回転させる。そして
変倍レンズ群2が移動し、ZPM8の出力(Zp )も矢
印36a に示すように変化する。ただし、FPM7は、
フォーカスモータMF が動作していないので第1群レン
ズ2a および第2群レンズ2b の間隔は、所定のカム動
作に従って変化するが、フォーカシングレンズ群として
は、一定位置に保持されており、変倍操作によっては変
化しない。 【0055】変倍レンズ群2が所定量(例えば8ステッ
プ)移動するごとに矢印36b の方向にフォーカシング
レンズ群2a ,2b がフォーカス制御部12によって駆
動される。つまり、フォーカスモータMF により補正動
作中も変倍モータMz は回転を継続し、さらにフォーカ
ス制御部12は、フォーカスカウンタ6の出力Dfcと上
記補正量Dfpとを逐時比較しDfc=Dfpとなったところ
で、すなわち、図5においては矢印36b が合焦曲線2
1に達したところで、フォーカスモータMF を停止させ
て倍率アップ動作の1サイクルを終了する。以下同様の
動作を繰返し、巨視的に見れば、矢印36で示すように
合焦曲線21に沿って移動する。Zp =Zp(2)に至
った時点でアップスイッチ13がOFF状態になったと
すれば、交点31にて変倍動作が終了する。従って、こ
の変倍動作が終了した後の被写体距離表示は、Zp =Z
p(2),Sx =S1 ′ から表示関数DS1(T)に
よってドットアドレス26のアドレス[14]を算出す
る。尚、以上の説明ですでにわかるように、動作説明上
は被写体距離表示が更新されるが、図5の Zp(T
は、勿論、Zp(1),Zp(2),…のいずれの焦点距離
に対応する位置にあっても、合焦レンズ群2a ,2b
(Sx の値)が1.5m の合焦曲線21上にある限りは
上記表示ドット25b が点灯され、焦点距離表示は変化
しない。 【0056】このように本実施例によれば、終端検出に
際してオンオフする機械的スイッチまたは所定時間内に
おける出力変化を検出するロータリエンコーダ等を用い
ず(8)式または(10)式による演算で終端検出をす
るように構成したので、可動部がなく、構成が簡略化で
きしかも信頼性が高いばかりでなく、所定時間待たずに
直ちに終端検出ができ、従って終端検出信号に基いて合
焦駆動手段の駆動を迅速に止めることができる。 【0057】また、モータ特性、電池特性等々が環境条
件の影響を受けてもそれにかかわりなく終端検出が確実
にでき、さらにまた、駆動力伝達機構部に無理な力が印
加されたり、電池の無駄な消費が無くなり、フォーカス
モータに過負荷がかかる等々の不都合が生じない利点が
ある。 【0058】また、従来のズームレンズにおける上記等
量移動の条件を外し、各被写体距離における合焦位置の
変化が(7)式となるように構成したから、すなわち、
図2に示す合焦曲線17〜22となるように構成したか
ら、ワイド側でのフォーカシングレンズ群2a ,2b の
移動量が不必要に大きくならない利点がある。従って、
レンズ外径を極力小さくできる利点がある。しかも見か
け上(使用上)は、従来のズームレンズと同様に一旦合
焦せしめた後、変倍操作を行なってもピント移動(ボ
ケ)が発生しない利点がある。 【0059】また、上記等量移動の条件を外したために
発生する変倍操作による被写体距離目盛の変化を(2
3)式の比例演算によって補正するので、一度ピント調
整した後は変倍操作によって被写体距離表示が変化せ
ず、この点においても従来のズームレンズの使用感に比
べ何ら遜色がない。 【0060】また、被写体距離表示と変倍動作中におけ
るフォーカシングの補正を行なう補正演算では、(1
0)式が共用でき、またそれぞれの比例定数を求める
(11)式およびドットアドレス26を求める(23)
式も係数が異なるものの同様の演算式であり、つまり同
様の演算内容によってフォーカシングの補正と被写体距
離の表示の両方ができるので、回路構成の一部を兼用で
き、総合的な演算処理時間も短縮化されるという利点が
ある。 【0061】尚、本発明は、上述の実施例に何ら限定さ
れることなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、
種々の変形実施ができるものである。 【0062】例えば、図6のフローチャートにおいて
(あるいは図1において)、フォーカスカウンタ6によ
ってフォーカシングレンズ2a ,2b の移動量を監視し
ているが精度上問題がなければFPM7の出力Sx によ
って「駆動終了?」の判定を行ってもよい。 【0063】また、フォーカスカウンタ6の代りにRA
M等によるメモリを用いたソフトウエアのカウンタで構
成してもよい。 【0064】また、図6の合焦動作は、マニアルフォー
カスに限らず、AF撮影に適用してもよい。 【0065】また、(10)式をテーラー展開した形式
の演算式、すなわち、 Fpx=C1+C2*Zp +C3*Zp2 …… なる上記(10)式近似の演算式による演算を実行する
ようにしてもよく、これは、(9),(21)式も同様
である。 【0066】ここで、Ci(i=1〜N)として表わさ
れるC1,C2,C3……は、設計時に定められる変倍光
学系のレンズ固有の設定定数である。 【0067】また、一般にテレ側とワイド側のストップ
位置において、ズームカムとストップ部材の圧力角、即
ちストップ強度の問題から(10)式のような演算式で
はテレ側、ワイド側では近似できない場合が発生する。
その場合には、Zp のゾーンを3ゾーンにわけ、それ
ぞれにゾーン分けして、近似式を作ることにより、行な
うことができる。 【0068】また、(10)式等も演算に限らずCP
U、ROM内にそのデータを記憶させておくこともでき
る。 【0069】また、表示ドット25の点灯は、1個に限
ることなく、例えば全系焦点距離fによってf=35〜
49mmの範囲では液晶の相隣れる2ドットの点灯とし、
f=50〜135mmの範囲においては1ドットの点灯と
してもよい。このようにワイド側のある範囲で2ドット
の点灯とし、テレ側のある範囲で1ドットの点灯する
等、適宜の判断手段を設けることにより、分解能の低さ
と表示の粗さとを対応させることができる。 【0070】このような判断機能は、被写体距離表示手
段を表示制御する被写体距離表示制御手段に持たせれば
よい。また、被写体が至近側の表示範囲外に位置すると
き、表示ドット25b を点滅させるに限らず、別途矢印
形状の表示ドットを設けて、これを点灯または点滅させ
てもよい。 【0071】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、構
成が簡素で安価に製作でき、小形、軽量化できる利点を
有している反面、合焦レンズ群を移動させないにも拘ら
ず、結像位置がずれてしまったり、被写体距離表示が複
雑化しがちなバリフォーカルレンズを用いて、非常に簡
素な構成で、視認しい易い被写体距離表示を行い得るバ
リフォーカルレンズの被写体距離表示装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るバリフォーカルレンズの被写体距
離表示装置の一実施例の全体構成を示すブロック図であ
る。 【図2】図1に示した本発明装置の特性を示すグラフ
で、設定すべき全系焦点距離fと被写体距離Dに対応し
たフォーカシングレンズ群の繰出量Sx との関係を各被
写体距離毎に示した線図である。 【図3】本発明の要部であるレンズ位置比較手段を構成
する合焦補正演算部の演算の原理を説明するための図2
の一部を省略した線図である。 【図4】被写体距離表示器の構成を概念的に示す図であ
る。 【図5】図1に示す実施例の動作を説明するための線図
である。 【図6】図1に示す実施例の動作順序を示すフローチャ
ートで、マニアルフォーカスの合焦動作を示している。 【符号の説明】 1 光軸 2 変倍レンズ群 2a 〜2c 第1群〜第5群 3 フィルム面 4 変倍駆動部 5 フォーカス駆動部 6 フォーカスカウンタ 7 合群レンズ群位置検出器(FPM) 8 変倍レンズ群位置検出器(ZPM) 9 最大繰出量演算部 10 比例定数演算部 11 合焦補正演算部 12 フォーカス制御部 13 倍率アップスイッチ(アップスイッチ) 14 倍率ダウンスイッチ(ダウンスイッチ) 15 駆動方向判定部 15a 被写体距離表示部 15b フォーカス指示部 16 変倍制御部 Mz 変倍モータ MF フォーカスモータ +V 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03B 13/34

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.同一光軸上に配設された変倍レンズ群および合焦レ
    ンズ群からなる変倍光学系で、被写体距離と該合焦レン
    ズ群の光軸方向の繰出量との関係が、変倍域内の倍率位
    置で異なるバリフォーカルレンズを備えたカメラにおい
    て、 上記変倍レンズ群の上記光軸上の位置を検出する変倍レ
    ンズ群位置検出手段と、上記合焦レンズ群の上記光軸上
    の位置を検出する合焦レンズ群位置検出手段と、上記変
    倍レンズ群位置検出手段の出力を受け当該変倍時におけ
    る上記合焦レンズ群の無限遠から最短撮影距離に対応す
    る繰出量に相当する値を算出する最大繰出量演算手段
    と、上記合焦レンズ群位置検出手段と最大繰出量演算手
    段の出力を受け被写体距離に対応する値を算出する被写
    体距離演算手段と、この被写体距離演算手段の出力を受
    け、上記被写体距離を表示する被写体距離表示手段と、
    この被写体距離表示手段を制御する被写体距離表示制御
    手段と、からなることを特徴とするバリフォーカルレン
    ズの被写体距離表示装置。 2.最大繰出量演算手段は、無限遠から最短撮影距離ま
    での合焦レンズ群の繰出量に対応する出力をFpx、変倍
    レンズ群位置検出手段の出力をZp、設計時に定められ
    変倍光学系のレンズ固有の定数をそれぞれ、 1 、C
    2 およびC 3 としたとき、 なる演算式による演算を実行することを特徴とする請求
    項1記載のバリフォーカルレンズの被写体距離表示装
    置。 3.被写体距離表示手段は、被写体の距離を示す数字ま
    たは符号が印刷された距離表示部と、点灯により指標の
    役目をする複数のドットからなる液晶で構成され、上記
    被写体距離演算手段の出力DS1(T)は上記液晶の点灯
    ドットアドレスであることを特徴とする請求項記載の
    バリフォーカルレンズの被写体距離表示装置。 4.上記被写体距離演算手段は、合焦レンズ群位置検出
    手段の出力をSx 、最大繰出量演算手段の出力をFpx、
    上記液晶の点灯ドットアドレスを示す表示関数をDS1
    ( T )、カメラ固有の定数をK1としたとき、 DS1(T)=K1*Sx /Fpx なる演算式による演算を実行することを特徴とする請求
    項1記載のバリフォーカルレンズの被写体距離表示装
    置。 5.被写体距離表示制御手段は、変倍レンズ群位置検出
    手段の出力を受け、複数のドットからなる液晶の相隣れ
    るドットを同時に点灯するか否かを判断する手段を有す
    ることを特徴とする請求項4記載のバリフォーカルレン
    ズの被写体距離表示装置。
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