JP2873154B2 - 竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装置 - Google Patents
竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装置Info
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Description
ランジを持つ形鋼を圧延するユニバーサル圧延機の竪ロ
ールチョックに係り、特に竪ロールの軸芯を圧延方向に
移動させるための機構に関する。
鋼やI形鋼等を圧延するとき、ウェブよりもフランジ側
が先行して圧延される。このため、1パス当たりのフラ
ンジとウェブの延伸を或る範囲内に収まるように圧延し
ないと、その長さ方向に波を発生してしまう。
軸芯を水平ロールの軸芯よりも圧延方向にずらすように
することで、ウェブの波の発生を減らせることが既に知
られている。また、特開平4−22501号公報には、
ウェブ噛み込み開始位置をフランジ噛み込み開始よりも
先行して圧延可能な位置からフランジ部を竪ロールと水
平ロール側面とで挟圧可能な位置までの範囲内に設定し
て圧延することにより、中心偏りの改善された高精度圧
延方法が開示されている。そして、この竪ロールの軸芯
の移動のための機構は、たとえば特開平4−17211
5号公報に記載されているように、ロールチョックに竪
ロール軸を積載してその周りに軸受を介してロールを設
けると共に、軸芯のシフトのために竪ロール軸にシリン
ダを連接したものが利用されている。
芯のシフト機構では、竪ロール軸をシリンダによって移
動させることで、水平ロールの軸芯よりも圧延方向にず
らした位置関係とすることができる。
て竪ロールの軸芯を移動させ終えたときの移動完了の確
認のための回路は組み込まれていない。このため、ロー
ル軸芯を設定するときに設定量よりも短いシフト量のま
まで操業が開始される場合が生じる。
ルと圧延材をガイドする竪ロールガイドとの間に噛み込
みやすく、設備の損傷及び操業停止という重大な事態を
招いてしまう。また、竪ロールは圧延材のパスラインを
挟んで一対配置されるので、それぞれの側の竪ロールの
移動量が確認できないままであると竪ロールどうしの位
置がマッチングしないまま操業される。この場合でも、
圧延材にとっては圧延不良を生じるほか、設備に対して
も損傷を与える可能性が高い。
ッチ等で検出する方法も考えられるが、リミットスイッ
チ等の検出器がってロールチョックから外にはみ出る。
このため、検出器と水平チョックとの干渉が発生し、水
平チョックの隙間を維持するためには、水平ロール径の
拡大が必要となり、ロール原単位が下がる。また、竪ロ
ール軸芯にリミットスイッチ等を取り付けた場合、雰囲
気温度が高い,水がかかる,スケールが多い等の使用環
境には問題があり、検出器の信頼性や耐久性に欠ける。
ルの軸心の移動が完了したことを確実に確認でき安定し
た操業を可能とすることにある。
シリンダによって圧延材のパスライン方向へシフト可能
にチョックに組み込んだ竪ロールチョック構造におい
て、前記シリンダの油圧回路に、前記シリンダへの作動
油の供給量によってシフト量を検出する流量計と、前記
シリンダ側の作動油の圧力を検出する圧力センサとを備
え、前記竪ロール軸の設定移動量に対応した前記シリン
ダへの流量を前記流量計が検出したとき及び前記竪ロー
ル軸の設定停止時に対応した作動油の圧力の値を前記圧
力センサが検出したときのそれぞれの出力信号に基づき
前記竪ロール軸の位置設定の完了を判断する系を備えて
なることを特徴とする。
物の噛み込み等で竪ロール軸の移動が設定値に至る前に
停止すると、圧力センサは竪ロール軸の最終設定位置で
の作動油の圧力と同じ値を検出し、実際には竪ロール軸
がその設定位置に達していないのに、設定が完了したと
判断されることになる。一方、流量計のみのときに作動
油の漏れの発生した場合、竪ロール軸が設定量だけシフ
トする前に、流量計は設定シフト量に対応する作動油の
流量を算出する。これに対し、シフト途中で竪ロール軸
が停止した場合設定流量に達しないため、設定時の流量
に相当する信号は出力されない。また、作動油の漏れが
あったときには、圧力センサは竪ロール軸の停止時に相
当する圧力より低い値しか検知しないので、設定時の圧
力に相当する信号は出力されない。
回路系に備えることによって、それぞれが対応できない
事態を相互に補完し合った検知が可能となり、竪ロール
軸の位置設定の完了を確実に知ることができる。
た竪ロールチョックの平面図、図2は図1のA−A線矢
視による縦断面図である。
たチョック1の中に竪ロール軸3が積載して組み込ま
れ、この竪ロール軸3の周りには軸受4を介して竪ロー
ル5を備えている。竪ロール軸3は圧延材の進行方向
(図中の矢印で示す)及びその逆向き方向に移動可能に
チョック1の中に組み込まれ、その移動のための油圧式
のシリンダ6,7を備える。
上下両端に配置され、それぞれのロッド6a,7aを竪
ロール軸3に連接している。図示の状態は、水平ロール
(図示せず)の軸芯(一点鎖線で示す)に対して圧延材
の進行方向に距離Dだけシフトされ、従来技術の項で述
べたように圧延材のウェブ部の偏りを防止した圧延を可
能とする。
路である。なお、図1の例ではシリンダ6,7ともに2
本ずつの設備であるが、簡単にするためにこれらを1本
配置として説明する。
リンダ6,7への作動油の給排を切り換える電磁切換え
弁10を設け、その下流をシリンダ6,7のそれぞれへ
の流路を2系統に分ける。一方のシリンダ6への流路に
は流量調整弁11a,積算流量計11b及び圧力センサ
11cを備える。また、他方のシリンダ7の流路系統に
も同様に流量調整弁12a,積算流量計12b及び圧力
センサ12cを配置する。
をシリンダ6,7のいずれか一方に供給し他方からタン
ク8に回収するためのものである。図1の状態は、シリ
ンダ6側に作動油の流路が切換えられてロッド6aを進
出させたときであり、図3は中立位置を示している。
7への作動油の供給量を設定し、ロッド6a,7aの進
出速度を調整する機能を持つ。
6,7へ供給された作動油の流量を測定するものであ
り、流量値に比例してロッド6a,7aの前進量が移動
することから、流量値をシフト量に変換することによっ
てロッド6a,7aの位置を検知することができる。
調整弁11a,12aからシリンダ6,7までの流路の
作動油の圧力を検出するものである。そして、ロッド6
a,7aがその設定位置まで進出して停止した時点であ
ってポンプ9による加圧時の圧力が予め算出した設定値
に等しくなったときの信号によってロッド6a,7aの
位置設定が完了したと判断するのに利用する。
11a,12aはいずれも制御系によって制御され、積
算流量計11b,12b及び圧力センサ11c,12c
による検出信号はこの制御系に入力されて竪ロール軸3
がその設定位置へ移動完了したかどうかが判断される。
操作によって図1の中立位置からシリンダ6側へ作動油
を供給すると、ロッド6aは前進し他方のシリンダ7の
ロッド7aは後退して図1及び図2に示す位置に竪ロー
ル5が設定される。
していた設定値になったことを圧力センサ11cが検出
すると、制御系によって竪ロール軸3の位置が設定完了
したものと判断する。
aの設定停止位置までのストロークに対応する量の作動
油が通過したことが検出されると、これも同様に竪ロー
ル軸3の位置が設定完了したものと判断する。
3を設定位置まで移動する過程の途中で何らかの原因で
竪ロール軸3の移動が停止してしまうと、圧力センサ1
1cは最終設定位置での作動油の圧力と同じ値を検出す
ることになる。したがって、実際には竪ロール軸3がそ
の設定位置に達していないのに、設定が完了したと判断
されることになる。
間の流路から作動油の漏れの発生があった場合、ロッド
6aが設定量だけ進出する前に、積算流量計11bは設
定進出量に対応する作動油の流量を算出してしまう。こ
のため、先の場合と同様に、竪ロール軸3がその設定位
置に到達していないのに、設定が完了したと判断され
る。
量計11bのそれぞれには、設定過程でのロッド6aの
停止及び作動油の漏れによって誤った作動完了の信号を
出してしまう。これに対し、設定途中でロッド6aが停
止したときには、積算流量計11bでは流量が足らない
ため、設定時の流量に相当する信号は出力されない。ま
た、作動油の漏れがあったときには、圧力センサ11c
はロッド6aの停止時に相当する圧力より低い値しか検
知しないので、設定時の圧力に相当する信号は出力され
ない。
停止については積算流量計11bによる検知が有効であ
り、作動油の漏れについては圧力センサ11cによる検
知が有効である。このため、積算流量計11bと圧力セ
ンサ11cとを油圧回路系に併せ持つことで、それぞれ
が対応できない事態を相互に補完し合った検知が可能と
なり、竪ロール軸3の位置設定の完了を確実に知ること
ができる。
ても積算流量系12b及び圧力センサ12cの併用によ
って同様に可能である。
つの検知系の相互補完によって判断することができ、設
定時に予測されるトラブルにも対応した軸芯の変更が可
能となり、安定した圧延操業が可能となる。
リンダの作動油圧回路に圧力センサと流量計を備え、竪
ロール軸の移動過程での停止や作動油の漏れ等による誤
った竪ロール軸の移動完了の判断を排除できる。このた
め、常に竪ロール軸芯の位置設定を確実に行うことがで
き、通板時の圧延材の圧延不良や圧延機への損傷等がな
い安定した操業が行えるようになる。
ルチョックの平面図である。
図である。
換え弁 2 ストリッパフンド 11a 流量調
整弁 3 竪ロール軸 11b 積算流
量計 4 軸受 11c 圧力セ
ンサ 5 竪ロール 12a 流量調
整弁 6 シリンダ 12b 積算流
量計 6a ロッド 12c 圧力セ
ンサ 7 シリンダ 7a ロッド 8 タンク 9 ポンプ
Claims (1)
- 【請求項1】 竪ロール軸をシリンダによって圧延材の
パスライン方向へシフト可能にチョックに組み込み、前
記竪ロール軸の周りに竪ロールを備えた竪ロールチョッ
ク構造であって、前記シリンダの油圧回路に、前記シリ
ンダへの作動油の供給量を検出する流量計と、前記シリ
ンダ側の作動油の圧力を検出する圧力センサとを備え、
前記竪ロール軸の設定移動量に対応した前記シリンダへ
の流量を前記流量計が検出したとき及び前記竪ロール軸
の設定停止時に対応した作動油の圧力の値を前記圧力セ
ンサが検出したときのそれぞれの出力信号に基づき前記
竪ロール軸の位置設定の完了を判断する系を備えてなる
圧延機の竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26240293A JP2873154B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26240293A JP2873154B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07116715A JPH07116715A (ja) | 1995-05-09 |
JP2873154B2 true JP2873154B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=17375283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26240293A Expired - Fee Related JP2873154B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | 竪ロール軸芯可変チョックのシフト量検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873154B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111744970B (zh) * | 2019-03-27 | 2022-03-18 | 宝山钢铁股份有限公司 | 热连轧机下阶梯位置的检测装置及方法 |
-
1993
- 1993-10-20 JP JP26240293A patent/JP2873154B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07116715A (ja) | 1995-05-09 |
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