JP2855556B2 - 気管支誘導心電図の測定装置 - Google Patents

気管支誘導心電図の測定装置

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JP2855556B2 JP4358095A JP35809592A JP2855556B2 JP 2855556 B2 JP2855556 B2 JP 2855556B2 JP 4358095 A JP4358095 A JP 4358095A JP 35809592 A JP35809592 A JP 35809592A JP 2855556 B2 JP2855556 B2 JP 2855556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気管支の内壁部分から
安定した心電図を容易に採れるように改善した気管支誘
導心電図の測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】心電図は不整脈の診断や虚血の診断をす
る上で不可欠である。現在最も一般的に且つ広く実施さ
れている心電図の測定法は体表面誘導心電図法であり、
心臓機能の更に精密な診断、鑑別のための方法として経
食道誘導心電図法があり、更には心腔内誘導心電図法、
気管支誘導心電図法等が知られている。
【0003】周知の様に体表面誘導心電図法は体表面の
所定測定個所(12個所)に心電計の電極を固定して各
所の電位変化から心臓機能を測定するもので、この方法
は心電計の電極を体表面の指定個所に止め付けることで
直ちに測定作業が出来ることから簡便である。しかしそ
の反面電極が心臓から離れた位置に置かれ間接的になる
ことから精密な診断には不充分である。特に心臓機能の
障害部所を探るような場合にはこの測定方法では充分対
応することができない。
【0004】経食道誘導心電図法は鼻孔若しくは口腔か
ら食道内に電極付きカテーテルを挿入し、先端に備える
電極を心臓に最も近い食道内壁部に添わせて心電図を測
定するもので、この方法は心臓に接近した位置、ことに
左心房の後壁の近くに電極を設置することから前記体表
面誘導心電図法に比較して遙に高い精度の情報が得られ
る利点がある。しかし、この方法は電極付きカテーテル
の挿入に当たって電極の適正なセット位置の選択、更に
は選択された食道内壁部に電極を固定するのに熟練を要
し、簡便に実施測定できない問題がある。
【0005】一方、心腔内誘導心電図法は先端に電極を
付けたカテーテルを心臓,大血管内に挿入し、電極を心
臓内壁部に固定して直接心臓の電位を拾うもので現在提
案され実施されている測定法のうち最も精度の高い情報
が得られる測定法とされている。しかし、この測定法の
短所は血管内を通して心臓内に電極付きカテーテルを挿
入すること、レントゲンによる透視下での作業を要する
こと、所定の位置に電極を設置すること等極めて高度な
技術を要し簡便に実施できない問題がある。
【0006】気管支誘導心電図法は、経食道誘導心電図
法と近似した測定法であり、食道に代えて電極付きカテ
ーテルを気管支内に挿入し心電図を測定するものであ
る。この測定法はカテーテル先端の電極を気管分岐部、
更には左,右の主気管支内に挿入して心臓に近接した位
置から心電図を測定しようとするものである。
【0007】この気管支誘導心電図法は、経食道誘導心
電図法における食道に代えて気管支を通して電極を心臓
の近くに接近させられることから心腔内誘導心電図法に
近い高い精度の情報が得られる。しかし、この気管支誘
導心電図法の難点はカテーテルの挿入に当たってレント
ゲン透視下で行う必要があることに加え、先端の電極を
気管支内壁の所定の位置に容易に設置固定できないこと
にある。ことに気管支内は常時空洞化しているためカテ
ーテル自体の挿入は容易であるが、反面電極を適正位置
に設置すること、即ち気管支内壁に正確に且つ安定的に
固定することは極めて困難な作業となる。またこのこと
から実施に時間を要し患者に苦痛を与える欠点があり、
そのため従来一般的な測定方法として採用されるに至っ
ていないのが実情である。
【0008】この様に心電図の測定法には複数の方法が
提案されており、その実用化が図られているが、しかし
前述したように比較的簡便に実施できる体表面誘導心電
図法は心臓機能を精密に解析するに足る情報が得られ
ず、また精密な解析ができる経食道誘導心電図法や気管
支誘導心電図法、心腔内誘導心電図法等は高度な熟練し
た技術と設備、そして時間を要し簡易に実施できない欠
点がある。しかし簡易且つ迅速に、しかも精度の高い情
報が得られる測定法の開発は不整脈の診断、治療等の上
から不可欠であり、強く要請されるところとなってい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする問題点】本発明者らはこの様
な実情に鑑み、従来提唱されている測定法のうち比較的
精度の高い情報が得られ、しかも実施方法を改善するこ
とによって容易に実用化が可能な気管支誘導心電図法に
注目してその実施方法を研究し実験した結果、容易に当
該気管支誘導心電図法の実施を可能とする方法及び装置
の開発に成功したのである。
【0010】前述した様に気管支誘導心電図法における
難点は電極を気管支の所定位置に安定的に設置できない
ことであった。特に、正確な心電図を得るためには電極
を気管支内壁に密着した状態で固定しなければならない
が、従来その固定手段がなく体外からの操作で電極を適
正な位置に固定することができなかった。また、この気
管支誘導心電図法における電極は気管支内に挿入される
ことから使用時に脱落することは許されず、経食道誘導
心電図法に使用される電極に比較して安全性の面におい
て信頼性の高い電極の使用が求められ、またその開発が
強く望まれていたのである。
【0011】
【問題点を解決するための手段】本発明は上述従来の要
請に基づき開発されたもので、その特徴とするところは
全身麻酔時に人工呼吸用として使用される気管内挿管チ
ューブの先端部外周面に設けられる膨縮可能なバルーン
に電極を付設し、この電極に接続されるリード線を上記
挿管チューブに沿って引き出し心電計に接続するように
したことを特徴とする気管支誘導心電図の測定装置を提
供することにある。
【0012】上記挿管チューブの先端部に設けられるバ
ルーンはこの挿管チューブの先端部を気管支内の定位置
に固定し、併せて肺の内外を遮蔽して空気の漏れを防止
するため装備されるバルーンの外、別に電極付設用とし
て設けるものであってもよい。
【0013】このバルーンに付設される電極は単一の
外、複数個設けられる。単一電極の場合体表面に他の電
極を設定し併用することになる。複数電極の場合は干渉
を避けるため電極間に所要の間隔を設けることになる。
この複数個の電極を付設する場合電位変化を計測する関
係から基本的には一対の電極を用意することになるが、
更に数を増加することを妨げるものではない。
【0014】ところで、本発明における心電図測定装置
は気管支誘導心電図を測定し、心臓機能を解析すること
に主たる目的を以て開発されたものであるが、同時に本
発明装置は経食道心房ペーシング法として実用化されて
いる食道を通して行うペーシング法と同様に、気管支を
通して電極を心房に接近した位置に設置することによっ
て全く同様のペーシング手段として活用することができ
るものとなっている。この場合において前記電極は接続
を心電計から刺激装置に切り換えることで共用すること
になるが、更にペーシングに併せて一般には心臓機能を
モニターすることが求められることから前記バルーンに
複数組の電極、更に具体的には少なくとも4個の電極を
設備することがある。この場合前述したように各電極間
に所要の間隔を設定するになるが、列状に配置した場合
には一つおきに配置される電極相互を組合わせることで
電極間に所要の間隔を自動的に設定することができる。
【0015】一方、前記バルーンは気管内挿管チューブ
の挿入引き出し操作のため周知の様にポンプによって空
気を出し入れし膨張収縮ができる構造に係り、一個若し
くは複数個の電極はこのバルーンの表面部に付設され
る。そして、この電極はバルーンの膨張と共に気管支内
壁に圧接し密着させられ、またバルーン内の空気を抜き
取り収縮させることによって気管支内壁から離され挿管
チューブの抜き取りと共に気管支内から取り出される。
【0016】尚、バルーンは薄い合成樹脂皮膜、或いは
ゴム製皮膜によって形成され、電極はこの皮膜の内部若
しくは外表面部に露出した状態で付設され、脱落しない
ように取付けられる。勿論、バルーンの膨張に伴って気
管支内壁に押し当てられたとき電気信号を遮断されない
状態に取付けられることは言うまでもない。次に、本発
明を図示する実施例に基づき詳述し、併せてその他の特
徴を説明することにする。
【0017】
【実施例】図1は本発明に係る測定装置の一部断面とし
た平面図で、図2は使用状態の説明図である。図面にお
ける符号1は合成樹脂を素材に成形される気管内挿管チ
ューブであり、2はこの挿管チューブの先端部近傍の外
周面に備えたバルーンであり、3はバルーン内に空気を
送り込む空気管、4a,4bはバルーンに付設した電極
である。
【0018】挿管チューブ1は従来全身麻酔用乃至人工
呼吸用として気管支内に挿入し使用されている気管内挿
管チューブと同種のものであって後端部にはこの実施例
では人工呼吸装置の送気管に接続する接続部5が設けて
ある。
【0019】挿管チューブ1の先端のバルーン2は合成
樹脂製の肉薄の皮膜からなり、チューブ先端の外周面を
包み込む袋状に形成してある。このバルーンは常時は縮
小した状態におかれ、挿管チューブ1を気管内に挿入し
使用するとき空気の送り込みによって図示した状態に膨
張される。上記バルーン2は気管内に挿入した挿管チュ
ーブの先端部を所定の位置に固定し、併せて該チューブ
を通して送り込まれる空気の漏れ出しを防止するもので
あり、空気管3を通して送り込まれる空気によって膨張
したとき、その外表面が気管支内壁に密着する大きさに
形成される。
【0020】空気管3は挿管チューブ1の長さの途中か
ら管内部に入り、先端方向に向けて管内壁面に沿って配
設され、バルーン2に達したところで管壁を貫いて先端
部をバルーン内部に連通するようにしてあり、挿管チュ
ーブから離れた後端部には逆止弁6を備え、これにポン
プ7を接続して空気をバルーン内に圧入できるようにし
てある。尚、ポンプ7はバルーン内に空気を送り込む一
方、抜き取ることにも使用されバルーンの膨張収縮操作
に使われる。
【0021】一方、電極4a,4bはバルーンの表面部
に所要の間隔をおいて付設される。各電極は空気管3と
同様に挿管チューブ1の内壁面に沿って配設されるリー
ド線8の先端に接続され、リード線の後端には図示しな
い心電計に接続する端子9a,9bが取付けられる。
尚、ここに示した電極はバルーン表面部の内側に止着し
てあるが、表面部の皮膜を通して外側に取付けてもよ
く、また皮膜内部に埋設してもよい。この取付位置はバ
ルーンの素材によって任意選択されるが、通電性の悪い
素材例えばゴム製に係る場合には外表面部に露出した状
態で止着するとよい。ただこの電極は挿管チューブと共
に気管支内に挿入されるものであることから脱落しない
よう止着することが望まれ、好ましくは通電性を考慮し
て電極の表面の一部を外部に露出した状態で埋設すると
よい。
【0022】上述構成に係る挿管チューブ1は例えば全
身麻酔時に鼻孔若しくは口腔を通して図2に示したよう
に気管支T内に挿入し使用される。この挿管チューブは
従来全身麻酔に当たって使用される場合と全く同様に、
チューブ先端が気管分岐部Yに達するところまで挿入さ
れる。この挿入は一般に医師の経験によって容易に探り
当てられるところであり、所定の位置に達したところで
空気管3を通してバルーン2に空気を供給しこれを膨張
させることになる。
【0023】前述したようにバルーン2は膨張すること
によって表面部を気管支内壁に圧接させることになり、
これに伴い表面部に付設した電極4a,4bを気管支内
壁面に接触させることになる。そして、この電極はバル
ーンが膨張する間気管支内壁面の一定位置に安定した状
態で固定されることになる。
【0024】上述説明の様に本発明測定装置は挿管チュ
ーブの挿入と同時に、リード線8に接続した電極4a,
4bを気管分岐部Yまで持ち込むことができ、バルーン
2の膨張操作によってこの電極を気管支内壁面に圧接さ
せこれを固定した状態で接触させることができる。そし
て、心電図の測定作業後は逆止弁6を開いてバルーン内
の空気を抜き出し縮経させることで挿管チューブと共に
体外に取り出すことができることになる。
【0025】次に、図3乃至図5はバルーン2に更に2
個の電極4c,4dを増設した場合につき示した他の実
施例である。これらの実施例は、本発明装置を心電図測
定装置として利用する外、心臓ペーシング装置として同
時に使用可能にした場合を示すものである。既に心電図
測定用の電極を心電計から電気刺激装置に接続を代える
ことでペーシング用電極としてそのまま利用できること
は臨床上経食道誘導心電図法、心腔内誘導心電図法で実
用化されているところであるが、当該実施例はバルーン
2の表面域の広さを利用して心電図用並びにペーシング
用の各一対の電極を一連に組み込み、心電図測定と心臓
ペーシングを同時に行えるようにしたものである。
【0026】図3の実施例はバルーン2の表面部左側に
挿管チューブの長さ方向に沿って一列に4個の電極4
a,4b,4c,4dを等間隔に置いた場合で、4aと
4cは心電図用電極として、また4bと4dはペーシン
グ用電極として組んであり、一列に並ぶ電極を交互に組
み合わせ対にすることで電極間に所要の距離を確保する
ようにしてある。尚、この電極間の距離は電位変化を正
確に検出する上で有効であり、またペーシングに当たっ
ては小さな刺激電流の使用を可能とし、ペーシング時の
患者に与える胸部灼熱感などの不快感を軽減できる上で
有効である。本実施例では一列に並ぶ電極の中心間に約
20mmの距離を設け、実質的に対をなす電極4aと4
c,4bと4dの各間にそれぞれ40mmの距離が保た
れるようにしてある。
【0027】図4はバルーン2の周表面部に2個の電極
4a,4bを、先端部に2個の電極4c,4dを付設し
た場合である。そして、図5はバルーン2の右側に一列
状に4個の電極4a,4b,4c,4dを配置した場合
である。これらの実施例はバルーン2に対して電極の配
置が変わることで心電図の測定に変化を生じ、またペー
シングに差を生ずるかを判別するために行った実施例で
あるが、電極の配置を3つの実施例の如く変化させたと
ころでは実質的な差を認めることができなかった。
【0028】ところで、挿管チューブ1の気管支内への
挿入はチューブの挿入量などから医師が経験的にその先
端が気管分岐部Yに達したことを比較的容易に判別する
ことができるのでバルーン2を略所定の位置で膨張さ
せ、これを固定することは容易である。しかし、仮にバ
ルーンの固定位置がずれて電極の接触位置が気管分岐部
から多少離れたとしても心電図の測定に大きな影響を与
えることはない。
【0029】次に図6、図7は本発明装置のその他の実
施例を開示したものである。この実施例は前述した電極
付設用の主バルーン2の他に補助固定用の第2バルーン
を独立して設けた一例である。即ち、この実施例は気管
内挿管チューブ1の先端部の外周面に於ける主バルーン
2に隣接させて補助固定用の第2バルーン11を設けた
場合である。
【0030】第2バルーン11には主バルーン2と同様
に挿管チューブ1の内壁に沿って配設される空気管13
の先端が接続し、後端に設ける逆止弁14に接続するポ
ンプ(図示せず)から送られる空気によって膨張できる
ようにしてある。勿論、このバルーンは前述した場合と
同様にポンプの吸い込みによって空気を抜き取り収縮で
きるものとしてある。一方、主バルーン2には上記空気
管13と同様に挿管チューブ1の内壁面に沿って配設さ
れるリード線15の先端を引き込み、これを周面に付設
する電極12a,12bに接続させてある。
【0031】上記電極12a,12bは前記実施例にお
ける電極4a,4bと同一のものであり、ここではバル
ーン2の左右に振り分けるように一対設けてある。この
電極は心電図測定用の検出電極として、或いはペーシン
グ用電極として使用されることは前述実施例と全く同一
であり、接続端子16a,16bの接続をそれぞれの装
置の端子に切り換えることによって使い分けられる。勿
論この場合に更に電極を増設しそれぞれの装置の専用電
極にすることが出来ることは前記実施例の場合と全く同
一である。
【0032】図6、7において、符号17は2つのバル
ーン2と11の中間のチューブ部分1aの中間の外周面
に開設した換気用の空気穴である。この実施例における
挿管チューブ1は前記実施例と同様に先端部が気管支分
岐部Yに達するまで挿入し、その後両バルーンにそれぞ
れ空気を送り込んで膨張させ使用することを妨げるもの
ではないが、更に上記気管支分岐部Yを越えて右または
左の主気管支B1,B2のいずれかに挿入し(この実施
例では主気管支B2に挿入)、この主気管支内でバルー
ン2を膨張させその電極12a,12bを内壁面に接触
させる方法において使用するものとしている。前記空気
穴17はこのとき主バルーン2が挿入されない主気管支
B1に空気を送り込み、また抜き取るための通路となる
ものである。
【0033】この実施例における挿管チューブは分岐部
Yを越えて主気管支にまで達し、心臓に対してより接近
した位置に電極12a,12bを設置できることからよ
り正確な電位測定が可能となり、またペーシングが容易
に行えることになる。尚、主気管支内に挿入することか
らチューブの先端は挿入しやすい太さに選択し、またこ
こに設けるバルーン2も同様に膨張時に主気管支内壁面
に接面できる大きさのものを選択することは言うまでも
ない。
【0034】
【発明の効果】以上、本発明につき実施例を基に詳述し
たが、上述するところによって明らかな様に本発明によ
れば、挿管チューブを気管支内に挿入し、次にバルーン
を膨張させて気管支内壁に固定する操作を通して同時に
心電図測定用の電極を気管支内壁に密着固定させること
ができることから極めて簡便に電極の設置を行うことが
できる。そして、上記バルーンの収縮により挿管チュー
ブの固定を解除し引き抜くのに伴わせて体外に取り出さ
せることから安全に、しかも確実に測定作業を行うこと
ができる利点がある。しかも本発明装置における挿管チ
ューブはその挿入が容易であり、目的位置にバルーンを
送り込み所定の気管支内壁に電極を設置できると同時
に、この設置位置は心臓に近接したところであるのでよ
り精度の高い情報を得るのに有利であり、また心房に接
近することから心電図測定ばかりでなく心房ペーシング
にも有効に利用できる利点がある。また、本発明装置に
おける挿管チューブは救急患者の人工呼吸用として、ま
た全身麻酔時の送排気チューブとして活用されるもので
あることから、人工呼吸時或いは全身麻酔時に必要な心
臓機能の情報を気管支誘導心電図として同時に入手する
ことができるものであり、救急患者の治療の上で、また
手術時の監視の上から極めて有利である。勿論、本発明
装置は心電図測定に対応させてペーシングを同時に実施
できることから治療の面からも極めて有効である。尚、
本発明装置による心電図測定は電極を気管支内に設置す
ることによって行う気管支誘導心電図法に従うものであ
るから、この測定法による利点を実現できるものである
ことは言うまでもない。例えば上室性頻拍症や、心室性
頻拍症の停止のためペーシングを実施することを含み、
心房に近接した位置で情報が得られることから更に例え
ば上室性頻脈性不整脈の診断や、上室性頻脈性不整脈と
心室性頻拍症の鑑別等、心臓機能の細部に亘る情報収集
を行う上で有利に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る測定装置の一部断面とした平面
図。
【図2】使用状態の説明図。
【図3】バルーンの一側に一列に4個の電極を配設した
他の実施例の使用状態を示す一部断面とした要部の拡大
図。
【図4】バルーンの一側部と先端部にそれぞれ2個の電
極を設けた他の実施例の使用状態を示す要部の拡大図。
【図5】バルーンの他方の一側部に4個の電極を一列に
配設した他の実施例の使用状態を示す要部の拡大図。
【図6】気管内挿管チューブの先端部に主バルーンに併
設して補助固定用の第2バルーンを設けた他の実施例を
示す一部断面とした平面図。
【図7】図6の気管内挿管チューブの使用状態を説明す
る要部の拡大説明図。
【符号の説明】
1 気管内挿管チューブ 2 バルーン 3 空気管 4a,4b,4c,4d 電極 8 電極のリード線 T 気管支 Y 気管分岐部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂巻 達夫 東京都目黒区上目黒5−21−5 トーホ ーハウス上目黒ガーデン103 (72)発明者 時田 二朗 東京都足立区興野2−28−23 (72)発明者 松山 真記子 東京都武蔵野市吉祥寺南町1−27−1 パインクレスト203 (56)参考文献 特開 平3−182230(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61B 5/0408 A61B 5/0478 A61B 5/0492

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気管支に挿入される気管内挿管チューブ
    の先端外周面に設ける膨縮可能なバルーンの表面部に気
    管支誘導心電図用電極を付設し、バルーンの膨張時に該
    電極を気管支内壁面に圧接触させるようにしてなること
    を特徴とした気管支誘導心電図の測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の記載において、バルーンの表
    面部には1個若しくは複数個の気管支誘導心電図用電極
    を付設することを特徴とした気管支誘導心電図の測定装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、複数個配設さ
    れる気管支誘導心電図用電極は所要の間隔をおいて付設
    されることを特徴とした気管支誘導心電図の測定装置。
  4. 【請求項4】 請求項2の記載において、気管支誘導心
    電図用電極は4個配設し、このうち2個1組を心電位検
    出用電極とし、他の2個1組を心臓ペーシング用電極と
    することを特徴とした気管支誘導心電図の測定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、又は4の記載において、気管
    支誘導心電図用電極を付設するバルーンを主バルーンと
    して該バルーンに隣接させて気管内挿管チューブを固定
    する補助固定用第2バルーンを設けることを特徴とした
    気管支誘導心電図の測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の記載において、気管内挿管チ
    ューブの先端に設けられる主バルーンと補助固定用第2
    バルーンの間のチューブ部分に換気用の空気穴を設けて
    なることを特徴とした気管支誘導心電図の測定装置。
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