JP2847583B2 - ジルコニウム同位体のクロマトグラフィー分離方法 - Google Patents

ジルコニウム同位体のクロマトグラフィー分離方法

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Description

【発明の詳細な説明】
本発明はジルコニウム同位体を部分的にまたは完全に分
離することによって平均熱中性子捕護断面積を小さくし
て、例えば原子炉用燃料棒被覆のような炉内構成材料と
しての適性を改善するジルコニウム処理に係わる。
【0001】ジルコニウム金属は特に原子炉用燃料棒被
覆のような構成材料として古くから使用されており、熱
中性子を吸収するジルコニウムの傾向を減少させる努力
がなされている。原子炉の炉内構成材料の熱中性子透過
性が高ければ高いほど、原子炉の運転効率が高まる。な
ぜなら、核反応を維持するにはある程度の熱中性子数が
必要であり、炉内構成材料による吸収を埋め合わせるた
め該中性子の生成が必要であるからである。初期におい
ては、ハフニウムからジルコニウムを分離する点に努力
が集中した。この両元素は天然では一緒に存在するが、
ハフニウムはジルコニウムよりもはるかに大きい熱中性
子捕護断面積を有する。このような分離を行うためイオ
ン交換樹脂を使用するクロマトグラフ法と各種の溶媒抽
出技術とが併用された。
【0002】最近は熱中性子に対する断面積が特に高い
か特に低いジルコニウム同位体を分離する点に努力が向
けられている。これにより、天然に存在する同位体分布
のジルコニウムよりも平均断面積が低いジルコニウムを
生成させることができる。異性体分離に関するこれらの
試みではなんらかの形の溶媒抽出が行われるのが普通で
ある。これらの分離法では一度に1種類の異性体しか分
離できない。従って、断面積が特に小さいジルコニウム
90及び94(ある文献によれば、ジルコニウム91が
0.567バーン、ジルコニウム92が0.1430バ
ーンであるのに対してジルコニウム90は0.055、
ジルコニウム94は0.031バーン)を同時に分離す
ることはできない。
【0003】本発明の目的は、いずれもかなり豊富で、
熱中性子捕護断面積が小さいジルコニウム90及びジル
コニウム94を同時に分離する方法を提供することにあ
る。本発明の他の目的はクロマトグラフィー技術を利用
することによって溶媒抽出よりも能率的な方法を提供す
ることにある。本発明のさらに他の目的は連続クロマト
グラフィー技術を利用してジルコニウム同位体を分離す
る連続的な方法を提供することにある。
【0004】特定の好ましい実施例では、陽イオン交換
樹脂を固定相とする連続環状クロマトグラフに、酸水溶
液に溶かしたオキシ塩化ジルコニウムを供給する。溶出
移動相は塩酸水溶液であることが好ましい。
【0005】本発明の好ましい実施例を添付の図面に沿
って以下に説明する。
【0006】固定相としてはジルコニウム陽イオン、即
ち、例えばZrO+2の形ではあるが、酸性溶媒の種類に
応じてCl、SO4 、VO3 またはPO4 -3で錯
化された形で一般的には水溶液中に存在するジルコニウ
ム陽イオンに対する親和性を有する任意の陽イオン交換
樹脂を使用できる。陽イオン交換樹脂は稀釈鉱酸溶液中
における大きい固体/液体分布係数によって表されるよ
うな極めて強い親和性を有することが好ましい。この係
数は約0.3N以下の酸溶液中で約100以上であるこ
とが好ましい。可能な限り高い容量、典型的には約0.
01乃至0.5ミリ当量/mlの陽イオン交換樹脂を使
用するのが特に好ましく、溶離の条件にもよるが約0.
1ミリ当量/mlが妥当な容量である。
【0007】固定相が平均粒度が約10ミクロン以下、
特に約1ミクロン以下の単分散分布の球形粒子であるこ
とが好ましい。特に好ましい固定相は硫酸化交差結合ポ
リスチレン・ビードである。
【0008】供給原料相はジルコニウム同位体混合物か
ら形成されたイオンジルコニウム化合物の適当な溶液で
よい。同位体混合物は天然に存在するものでも、予備精
製処理から得られた一部精製された混合物でもよい。
【0009】供給原料相としては塩素化された四塩化ジ
ルコニウムを加水分解して得たものが好ましい。粗製ジ
ルコニウムは約1000゜Cのコークスの存在下でジル
コン砂を塩素化し、生成した四塩化ジルコニウムをディ
ファレンシァル・コンデンサーによって四塩化シリコン
から分離することによって商業的に得られる。ジルコニ
ウム画分は多くの場合天然分布同位体を含有すると共に
四塩化ハフニウムをも含有する。いずれの化合物も加水
分解処理することによってクロマトグラフィー処理用と
して好適な水溶液を生成させることが容易である。この
溶液のpHを酸性側、特に約3乃至4に調節することに
より固定相に対する強酸性溶離剤の化学的ショックを軽
減することが好ましい。
【0010】供給原料相は溶質の可溶性限界を越えない
範囲内で可能な限り濃厚であることが好ましい。好まし
い供給原料相における可溶性限界は約90g/lであ
る。
【0011】移動相としてはカラムに沿って溶出できる
ようにジルコニウム・イオンを溶媒和させることができ
る酸水溶液であればいかなるものでも使用できる。この
移動相または溶離剤は固定相とのイオン会合からジルコ
ニウム・イオンを離脱させることのできる流体である。
例えば塩酸や硝酸のような強い鉱酸の水溶液であること
が好ましい。特に好ましいのは硫酸及び塩酸であり、中
でも塩酸が特に好ましい。必要とする酸強度は使用され
る特定の酸の種類によって異なるが、約1N以上の酸強
度が好ましい。移動相がハフニウム・イオンを含有する
場合には、ジルコニウムが固体/液体分布係数によって
表わされるようにハフニウムに対してよりも固定相に対
して大きい親和性を示すような酸溶液を使用することが
好ましい。特に移動相がハフニウム・イオンを含有する
場合、溶離剤として約2乃至6N、特に約3乃至6Nの
塩酸水溶液が好ましい。
【0012】有効カラム高さはジルコニウムの種々の同
位体を明確な生成物画分に分離できる高さでなければな
らない。この分離は約90%以上、さらに好ましくは少
なくとも約98%の同位体純度を得るのに充分であるこ
とが好ましい。この分離は唯一回のカラム通過で達成さ
れることが好ましい。所与の分離に必要な有効カラム高
さは所与の固定相、移動相、溶離剤及び流動条件の分離
能力に関する経験的データにKremser-Brown-Soundersの
式を適用することによって算定することができる。
【0013】この分離能力を定義するのに分離係数αを
利用する。この係数それ自体は下記の二元式によって定
義される。
【0014】
【数1】 ただし、yは所望の同位体が濃縮された生成物画分のモ
ル濃度であり、xはテーリング画分におけるこの同じ同
位体のモル濃度である。生成物としてひとつの同位体を
選択し、テーリング画分をそれ以外の画分を合計したも
のとして定義することにより、大まかな計算をすること
ができる。従って、ジルコニウムの98%がジルコニウ
ム90であり、他のすべての生成物画分の合計のうちジ
ルコニウムの2%だけがジルコニウム90なら、この分
離を表わす係数αは
【0015】
【数2】 同位体分離の分離係数αは25乃至100cmのカラム
で評価するのが便利であり、25cmの長さが好まし
い。好ましい固定相、好ましい溶離剤を使用してこのよ
うなカラムでジルコニウム90に関するα値を求めたと
して、約1.05以上、特に約1.085以上であるこ
とが好ましい。
【0016】次いで所要の純度を達成するのに必要な有
効カラム長を上記データから求める。例えば、25cm
のテスト用カラムが分離係数α=1.085という結果
を出したら、必要な理論段数Nの算定にKremser-Brown-
Soundersの式を適用する際に上記α値を理論段の分離係
数αとして使用すればよい。この式は下記の形で利用
できる。
【0017】
【数3】 上記例の場合、下記の結果が得られる。
【0018】
【数4】 即ち、それぞれが25cmの、全体で約24Mの有効カ
ラム長となる、95.4理論段が必要となる。
【0019】下記の表はα値及び所要の生成物純度に応
じて設計されたカラム長を示す。これは二元混合物の近
似値を想定してUnderwood-Fenske形式でKremser-Brown-
Soundersの式が成立するとの仮定に基づく。
【0020】
【表1】 有効カラム高さは垂直でもよいが、その他の向きでもよ
い。重要なのは移動相が移動する有効経路である。
【0021】経路はクロマトグラフィー分離を連続的に
行うことができるように設ける。所与のジルコニウム同
位体の濃度を瞬時に感知する便利な方法は今のところ1
つもない。そこで、特定の生成物画分が再現性をもって
特定の同位体分布を有するように定常状態に達した連続
処理方法が優先される。クロマトグラフィー分離が非連
続的にまたはバッチ方式で行われると、バッチごとにラ
ンダムな変動が現われるから、バッチごとに同位体分布
が同じ生成物画分を再現性をもって回収することは困難
である。例えば、1本の垂直カラムにバッチ方式で充填
すると、特定同位体が濃縮された生成物画分の溶出時間
は、例えば供給原料の濃度変動などのような制御困難な
ランダム変数のためバッチごとに変わる可能性がある。
【0022】特に好ましい連続動作クロマトグラフは連
続環状クロマトグラフである。この装置はOak Ridge Na
tional Laboratory によって開発されたものであり、環
の軸線を中心に回転する環状固定相を含む。環は樹脂ビ
ードのような固定相材料を垂直軸線を有し、直径が異な
る2つの同心円筒間に充填することによって形成され
る。所与の円周上位置に供給原料口を設け、この供給原
料口と円周上である程度角度を隔てた位置に1つまたは
2つ以上の溶離剤口を設ける。固定相の上方にガラス・
ビード層を配置し、ジルコニウム供給原料を固定相の頂
部に直接供給しながらガラス・ビードに溶離剤を供給す
る。これによって望ましくない混合効果を防止する。
【0023】この装置には特定の操作条件に適応させる
ため任意に設定できる複数の円周上位置に設定された複
数の生成物口を設けられている。各生成物口は特定の時
間に亘ってカラムに滞留した溶出体積部を回収する。固
定相は、環状床のいずれかの垂直方向セグメントがこの
セグメントにジルコニウム供給原料及び溶離剤が供給さ
れてから所与の時間後に特定の生成物回収口の上方に来
るように一定速度で回転させるのが普通である。即ち、
各生成物回収口は、特定の固定相回転速度及び固定相を
通過する特定の流量における特定の溶出時間に対応する
円周上位置を有する。
【0024】固定相を通過する流量は、固定相の有効高
さに亘る圧力降下及び固定相の物理的特性、即ち、粒度
及び充填ボイド容積によって制御される。この圧力降下
は供給原料及び溶離液の静水頭によって達成できるが、
装置を加圧することで達成することが好ましい。特定の
流量を達成するのに必要な圧力は固定相の性質によって
影響され、固定相を構成する樹脂ビードの平均粒度が小
さければ小さい程、特定の有効高さに亘って特定の流量
を得るのに必要な圧力降下が大きくなる。ただし、所与
の理論段の分離係数は樹脂ビードの平均粒度が小さけれ
ば小さいほど高くなる。従って、所与の分離度を達成す
るのに必要な有効高さは樹脂ビードの平均粒度を小さく
することで単位長さ(または理論段の高さ)の分離能力
を高めることによって短縮される。
【0025】固定相の有効高さに亘る流量及び固定相の
回転速度は、特定の生成物画分が常に同じ円周上位置で
溶出し、従って、常に同じ生成物回収口へ供給されるよ
うに整合させねばならない。
【0026】有効カラム高さの約5%、さらに好ましく
は約1%を越えない部分に供給原料溶液が溶離開始前に
充填される変位モードでクロマトグラフを操作すること
が好ましい。そのためには、陽イオン交換樹脂とのイオ
ン結合からジルコニウム陽イオンを解放させるには不充
分な酸強度の供給原料溶液を使用し、妥当な速度でジル
コニウム陽イオンを移動させてカラムを降下させるのに
充分な強度の溶離剤を添加する前に有効カラム高さの約
5%、好ましくは約1%を越えない部分だけを充填すれ
ばよい。連続環状クロマトグラフの場合には、円周沿い
の供給原料口及び溶離剤口間の位置ずれと環状床の回転
速度とを、充填から溶出までの時間が所要の浸透度を得
るのに充分な時間となるように整合させることによって
上記目的を達成する。充填時間と浸透深度との関係は環
状床を通過する流量に左右される。
【0027】変位モードは溶離剤を均等にまたは勾配を
付けて供給することによって達成できる。前者の場合に
は、単一口から溶離剤を供給するだけでよく、後者の場
合には供給原料口から円周方向に順次間隔が大きくなる
複数の溶離剤口を利用する。勾配付きモードの場合に
は、ジルコニウム同位体がある程度分離されるまで初期
溶離剤による溶離を進行させたのち、もっと酸強度の高
い溶離剤を供給する。これによりジルコニウム陽イオン
のカラム降下速度が増大し、所与の成分または生成物画
分がカラムから出る溶出量または溶出時間の範囲が最少
となる。換言すれば、この方法は帯状展開を極力小さく
する。
【0028】勾配溶離などの手段で溶出量を減らせば生
成物画分中の生成物、即ち、ジルコニウム同位体の濃度
が増大する。約5g/l以上の濃度、特に約50乃至7
0g/lの濃度が好ましい。
【0029】カラムを降下する流量はカラムの頂部から
底部までの圧力降下及び固定相の性質に左右される。固
定相を構成している樹脂ビードの平均粒度が小さければ
小さいほど、所与の流量を得るのに必要な圧力降下が大
きくなる。この関係は樹脂ビードの粒度分布にとっても
影響される。しかし、所与の陽イオン交換樹脂固定相に
は余分に圧力を加えても越えることのできない流量上限
がある。この種の樹脂のメーカーは所与の圧力降下に対
する流量及び流量上限でそれぞれの樹脂を格付けしてい
る。
【0030】約20乃至80、さらに好ましくは約30
乃至50ガロン/分/平方フィート断面積の流量を可能
にする固定相を使用することが好ましい。達成可能な流
量と所与の純度を得るのに必要な有効カラム高さとの間
には関係がある。所与の固定相/溶離剤系において、固
定相樹脂ビードの平均粒度が小さければ小さいほど、固
定相の理論段分離係数αが増大する。ただし、この粒
度縮小に伴って固定相の流動容量も低下する。従って、
αと流動容量との間には相反関係がある。即ち、流量
が大きければ、同じ分離度または生成物画分純度を達成
するのにより大きい有効カラム高さが必要になる。
【0031】さらにまた、所要の流量を達成するのに必
要な圧力が使用するポンプ、シール及び供給管の能力を
越えてはならないという制約がある。必要な圧力は単位
有効高さごとに必要な圧力降下だけでなく、所要の分離
度に必要な総有効高さにも関係する。即ち、固定相の流
動容量がその物理的構成の変化によって増大させられ、
その結果、その理論段の分離係数αが低下すると、必
要な有効高さも必要な総圧力降下も増大する。他方、樹
脂ビード粒度分布の変化によって理論段の分離係数α
を増大させ、その結果、固定相の流動容量が低下する
と、所与の有効高さに亘る圧力降下が増大する。約27
58kPa(400psi)以下の、特に約345乃至
1042kPa(50乃至150psi)の圧力降下が
好ましい。
【0032】従って、実用的な容量のシステムを得るに
は、妥当な理論段段係数αと、妥当な圧力降下を伴な
う単位有効高さ当りの妥当な流量とを同時に満足させる
ような固定相を使用する必要がある。これは固定相陽イ
オン交換樹脂のイオン容量と溶離剤とを適当に選択する
ことで達成できる。
【0033】好ましい実施態様としては、複数の生成物
回収口を使用して特定の生成物画分を回収する。そのた
めには特定画分の溶出時間に相当する回転角度にまたが
り、しかも他の生成物画分のかなりの部分が溶出すると
考えられる回転位置にまでは及ばないように前記複数の
回収口を狭い間隔で設置すればよい。そのためには、別
々の生成物画分の溶出時間が実質的にオーバーラップし
ないことが条件となることはいうまでもない。このよう
に構成すれば、所要の特定生成物画分の溶出時間を僅か
ながら早めるか遅らせる微小な変動が定常溶出中に起こ
ってもこの画分の損失にはつながらない。
【0034】本発明の実施に使用する特に好ましい装置
を図1乃至5に示す。図1の連続環状クロマトグラフ1
0は図2に示す環状スペース32を画定する2つの同心
円筒30、35から成る。この環状スペース32の頂部
にはディストリビュータ・プレート20があり、供給管
21、23がこのディストリビュータ・プレート20を
貫通し、それぞれ供給ノズル22、24に達している。
供給ノズル22は環状スペース32に充填されている交
換樹脂ビード27へ供給原料相を供給する。説明の便宜
上、これらのビードが環状スペース32の一部だけを満
たしているように図示した。供給ノズル24は交換樹脂
ビード27の頂部に重なっているガラス・ビード層26
へ溶離剤を供給する。従って、供給ノズル24は供給ノ
ズル22よりもやや短い。このように供給機構を構成す
ることで供給原料相のバック混合を回避することができ
る。
【0035】内側円筒35によって画定される中央空洞
は管25を用いて樹脂ビード22の環状床へ圧力を供給
できるようにキャップ31によってシールされている。
【0036】環状スペース32の底は生成物プレート4
0によって画定される。図5に示すように、このプレー
トを多数の生成物供給管41が貫通している。このよう
に構成したから多様な生成物画分を回収でき、しかも種
々の回転位置で生成物を回収できるように操作条件を容
易に調整することができる。
【0037】ディストリビュータ・プレート20はブラ
ケット62によって環状スペース32の上方の固定位置
に保持され、前記ブラケット62はベース・プレート6
0に取り付けた支持ロッド61に連結されている。ベー
ス・プレート60には支柱63も取り付けられており、
この支柱に生成物プレート40が回転自在に取り付けら
れている。支柱63及びベース・プレート60をシャフ
ト70が貫通し、生成物40を図示しない駆動手段に連
結する。ベース・プレート60には環状回収トラフ50
も取り付けられており、このトラフ50はそれぞれ独自
の出口51を有する適当な数のセグメントに分割するこ
とができる。
【0038】連続環状クロマトグラフ10は固定された
ディストリビュータ・プレート20及びこれと連携する
供給ノズル22、24の下方の、樹脂ビード27を充填
された環状スペース32を回転させることによって操作
される。回転力はシャフト70によって供給される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、環状の構成が見えるように一部断面で
示した連続環状クロマトグラフ(CAC)の斜視図であ
る。
【図2】図2は、環を画定する同心円の直径に沿って示
したCACの水平断面図である。
【図3】図3は、CAC頂部の一部を拡大して示した水
平断面図である。
【図4】図4は、図3に示した部分の底面図である。
【図5】図5は、CACの底面図である。
【符号の説明】
10 連続環状クロマトグラフ 20 ディストリビュータ・プレート 21、23 供給管 22、24 ノズル 25 管 26 ガラス・ビード 27 樹脂ビード 30 同心円筒 31 キャップ 32 環状スペース 35 同心円筒 40 生成物プレート 41 生成物供給管 50 回収トラフ 51 出口 60 ベース・プレート 62 ブラケット 63 支柱 70 シャフト
フロントページの続き (72)発明者 エドワード ジーン ラホダ アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 ピ ッツバーグ ワシントン ストリート 116 (56)参考文献 特開 昭61−86931(JP,A) 米国特許4915843(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 59/28 - 59/30

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低断面積同位体の濃度を高め、高断面積
    同位体の濃度を低下させることによって熱中性子断面積
    の小さいジルコニウムを得るための商業的製法におい
    て、高断面積同位体の分布が所望以上に高いイオンジル
    コニウム化合物の溶液を、陽イオン交換樹脂を固定相と
    して使用して連続定常クロマトグラフィー処理すること
    により、一方がジルコニウム90が濃縮され、もう一方
    がジルコニウム94が濃縮された少なくとも2つの生成
    物画分を回収することを特徴とする熱中性子断面積の小
    さいジルコニウムの商業的製法。
  2. 【請求項2】 生成物画分におけるジルコニウム90の
    濃度が90モル%以上であることを特徴とする請求項1
    に記載の熱中性子断面積の小さいジルコニウムを得るた
    めの製法。
  3. 【請求項3】 定常クロマトグラフィー処理を連続環状
    クロマトグラフにおいて行うことを特徴とする請求項1
    に記載の熱中性子断面積の小さいジルコニウムを得るた
    めの製法。
  4. 【請求項4】 ジルコニウム化合物が加水分解された塩
    化物であることを特徴とする請求項1に記載の熱中性子
    断面積の小さいジルコニウムを得るための製法。
  5. 【請求項5】 溶離剤が強い鉱酸の水溶液であることを
    特徴とする請求項1に記載の熱中性子断面積の小さいジ
    ルコニウムを得るための製法。
  6. 【請求項6】 溶離剤が2乃至6N塩酸水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載の熱中性子断面積の小さ
    いジルコニウムを得るための製法。
  7. 【請求項7】 陽イオン交換樹脂が溶離条件に応じてジ
    ルコニウム陽イオンに対して0.01乃至0.5ミリ当
    量の容量を有することを特徴とする請求項5に記載の熱
    中性子断面積の小さいジルコニウムを得るための製法。
  8. 【請求項8】 陽イオン交換樹脂が平均粒度が約1ミク
    ロンまたはそれ以下である単分散分布の球形ビーズから
    成ることを特徴とする請求項7に記載の熱中性子断面積
    の小さいジルコニウムを得るための製法。
  9. 【請求項9】 高さ25cmの理論段のジルコニウム9
    0に関する分離係数αが少なくとも約1.05であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の熱中性子断面積の小さ
    いジルコニウムを得るための製法。
  10. 【請求項10】 ジルコニウム化合物の溶液がハフニウ
    ム化合物をも含有し、クロマトグラフィーがジルコニウ
    ム生成物画分からハフニウム化合物をほぼ完全に分離す
    ることを特徴とする請求項1に記載の熱中性子断面積の
    小さいジルコニウムを得るための製法。
  11. 【請求項11】 溶離剤を添加する前にオキシ塩化ジル
    コニウム溶液が有効カラム高さの約1%浸透するように
    連続環状クロマトグラフを操作することを特徴とする請
    求項3に記載の熱中性子断面積の小さいジルコニウムを
    得るための製法。
  12. 【請求項12】 円周方向の複数位置で溶離剤を環状床
    に供給し、連続環状クロマトグラフの回転方向に移動す
    るごとに各供給位置における溶離剤の塩酸濃度を順次増
    大させることを特徴とする請求項11に記載の熱中性子
    断面積の小さいジルコニウムを得るための製法。
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