JP2821591B2 - 超音波モータ - Google Patents

超音波モータ

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JP2821591B2
JP2821591B2 JP5341300A JP34130093A JP2821591B2 JP 2821591 B2 JP2821591 B2 JP 2821591B2 JP 5341300 A JP5341300 A JP 5341300A JP 34130093 A JP34130093 A JP 34130093A JP 2821591 B2 JP2821591 B2 JP 2821591B2
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敬介 本多
年昭 宮本
武司 山本
正典 佐藤
健児 大森
和政 久保田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円環型圧電セラミック
を使用したモータの効率を改善した超音波モータに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、図14に示すように、円環
型圧電セラミック1に両端面に設けた電極2、3を例え
ば2つにそれぞれ分割し、この分割された電極2a、2
b、3a、3bの分割線2c、3cが互いに直交するよ
うに設け、電極2a、2bをスイッチ4を介して発振器
5に接続するようにし、電極3bはアースされており、
さらに、円環型圧電セラミック1の端面又は側面に駆動
体を接触させるようにした超音波モータを提案した(特
開昭64−30477号公報参照)。
【0003】この超音波モータは、スイッチ4を端子a
に接続すると、発振器5の出力は圧電振動子1の電極2
aに印加され、電極3bを通ってアースに流れ、アース
から発振器5に戻ることにより、円環型圧電セラミック
1に直角方向に電圧が印加され、従って、矢印方向に進
行波が発生するので、駆動体を円環型圧電セラミック1
の端面又は側面に接触させることにより、駆動体が駆動
されるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この超
音波モータ駆動装置では、円環型圧電セラミック1の駆
動している部分が半分であるため、高い電圧を印加しな
ければならないという問題があり、さらに超音波モータ
の高効率化が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、円環型圧電セ
ラミックの表裏の電極をそれぞれ対称に4分割する分割
線をずらし、該分割線で形成された表裏の4分割電極が
一部重なり合うように構成し、発振器よりそれぞれに順
次90度位相が異なる4相電圧を前記表裏の4分割電極
に印加して、前記円環型圧電セラミックの表面に進行波
を発生し、前記円環型圧電セラミックの端面又は側面に
駆動体を圧接して駆動するようにしたものである。
【0006】
【作用】本発明では、円環型圧電セラミックの表裏の電
極を4分割し、これら表裏の4分割電極の一部が重なる
ように分割線をずらして構成し、これらの4分割電極に
それぞれ90度位相の異なる4相電圧を発振器より印加
するように構成する。
【0007】このように構成することにより、円環型圧
電セラミックを実質的に8分割して駆動するように作用
され、円環型圧電セラミックの全体を使用することがで
きるので、進行波の発生がスムーズに行われ、超音波モ
ータの高効率化を図れるものである。
【0008】
【実施例】図1は本発明の実施例の超音波モータのステ
ータの斜視図、図2は本発明の実施例の超音波モータの
ステータの平面図で、円環型圧電セラミック6の一方の
面(以下表面とする)の電極を対称な分割線7a、7
b、7c、7dで4つに分割して4分割電極8a、8
b、8c、8dを構成する。
【0009】又、円環型圧電セラミック6の他方の面
(以下裏面とする)の電極を対称な分割線9a、9b、
9c、9dで分割して4分割電極10a、10b、10
c、10dを構成するとともに、表面の分割線7a、7
b、7c、7dと裏面の分割線9a、9b、9c、9d
を互いに45度ずらして構成することにより、表面の4
分割電極8a、8b、8c、8dと得の4分割電極10
a、10b、10c、10dの互いの半分が重なり合う
ように構成する。
【0010】そして、円環型圧電セラミック6の表面の
電極8a、8b、8c、8dと裏面の4分割電極10
a、10b、10c、10dに図3の(a)、(b)、
(c)、(d)に示す1相から順次90度ずつ位相がず
れた4相の電圧がそれぞれ印加されるように、発振器1
1の4相の出力線に表面の電極8a、8b、8c、8d
を接続する。
【0011】又、発振器11の他の4相の出力線に円環
型圧電セラミック6の裏面の電極10a、10b、10
c、10dをそれぞれ接続する。
【0012】このように構成することにより、図4に示
すように円環型圧電セラミック6の表面の分割線7dと
9a、7aと9b、7bと9c、7cと9dでそれぞれ
形成された領域A1、A2、A3、A4にそれぞれ図3
の(e)、(g)、(i)、(k)の電圧が印加され、
又、9aと7a、9bと7b、9cと7c、9dと7d
でそれぞれ形成された領域B1、B2、B3、B4に図
3の(f)、(h)、(j)、(l)の電圧が印加され
て進行波が発生する。
【0013】従って、本実施例では、4分割電極の4相
駆動を実質的に8分割の8相駆動とすることができるの
で、所望の振動モードでスムーズに励振でき、効率を向
上させることができる。
【0014】なお、発振器11の一方の4相のリード線
の位相を90度進めるか、遅らせることにより、円環型
圧電セラミック6に発生する進行波の方向を逆転するこ
とができる。
【0015】又、図5は本発明の他の実施例の超音波モ
ータのステータの平面図で、円環型圧電セラミック6の
表面に内径と外形の間で45度又は適宜の傾斜を持つ分
割線7a、7b、7c、7dで表面の分割電極8a、8
b、8c、8dを構成し、さらに、これらの分割線7
a、7b、7c、7dと対称な円環型圧電セラミック6
の裏面の分割線9a、9b、9c、9dで分割電極10
a、10b、10c、10dを構成する。
【0016】そして、前述の実施例と同様に、円環型圧
電セラミック6の表面の電極8a、8b、8c、8dに
図3の(a)、(b)、(c)、(d)に示す1相から
順次90度ずつ位相がずれた4相の電圧がそれぞれ印加
されるように発振器11の4相の出力線に表面の8a、
8b、8c、8dを接続し、又、円環型圧電セラミック
6の裏面の電極10a、10b、10c、10dに図3
の(a)、(b)、(c)、(d)に示す1相から順次
90度ずつ位相がずれた4相の電圧がそれぞれ印加され
るように発振器11の他の4相の出力線を接続する。
【0017】このように構成することにより、図6に示
すように円環型圧電セラミック6の表裏の分割線7dと
9a、7aと9b、7bと9c、7cと9dでそれぞれ
形成された領域A1、A2、A3、A4にそれぞれず3
の(e)、(g)、(i)、(k)の電圧が印加され、
又、表裏の分割線9aと7a、9bと7b、9cと7
c、9dと7dで形成された領域B1、B2、B3、B
4に図3の(f)、(h)、(j)、(l)の電圧が印
加され、進行波が発生する。
【0018】又、図5において、円環型圧電セラミック
6の表面の電圧8a、8b、8c、8dに図3の
(a)、(b)、(c)、(d)に示す1相から順次9
0度位相がずれた4相の電圧がそれぞれ印加されるよう
に発振器11の4相の出力線に表面の電極8a、8b、
8c、8dを接続し、又、円環型圧電セラミック6の裏
面の電極10a、10b、10c、10dに図3の
(a)、(b)、(c)、(d)に示す1相から順次9
0度ずつ位相がずれた4相の電圧がそれぞれ印加される
ように発振器11の他の4相の出力線をそれぞれ接続す
る。
【0019】このように構成することにより、図7に示
すように円環型圧電セラミック6の表裏の分割線7aと
9a、7bと9b、7cと9c、7dと9dでそれぞれ
形成された領域A1、A2、A3、A4にそれぞれ図3
の(e)、(g)、(i)、(k)の電圧が印加され、
領域B1、B2、B3、B4に図3の(f)、(h)、
(j)、(l)の電圧が印加され、進行波が発生する。
【0020】なお、円環型圧電セラミック6の表面の分
割線7a、7b、7c、7dと裏面の分割線9a、9
b、9c、9dで分割される領域A1、A2、A3、A
4と領域B1、B2、B3、B4の他の形状としては、
図8に示すように、領域A1、A2、A3、A4をそれ
ぞれ平行な分割線7aと9a、7bと9b、7cと9
c、7dと9dで構成したものや、図9に示すように、
図5において、領域A1、A2、A3、A4をさらに小
さくしたものなど構成できる。
【0021】さらに、図10において、円環型圧電セラ
ミック6の内径の接線方向に延ばした表面の分割線7
a、7b、7c、7dで分割された表面電極8a、8
b、8c、8dと裏面の分割線9a、9b、9c、9d
で分割された裏面電極10a、10b、10c、10d
のそれぞれが接続されるように、円環型圧電セラミック
6の内径に折り返し電極12a、12b、12c、12
dを設けると、表面電極8a、8b、8c、8d又は裏
面電極10a、10b、10c、10dのいずれかに1
相から順次90度位相がずれた4相の電圧を印加するこ
とによって、図5の実施例と同様に円環型圧電セラミッ
ク6を駆動することができる。
【0022】又、表裏の電極を4分割する例としては、
図11に示すように表面の巴型電極7a、7b、7c、
7dと裏面の巴型電極9a、9b、9c、9dを形成し
てもよいし、図12に示すように表面の卍電極7a、7
b、7C、7dと裏面の卍電極9a、9b、9c、9d
で形成してもよいし、さらに、図13に示すように、中
間に円弧が形成された分割電極7a、7b、7c、7d
と9a、9b、9c、9dで形成してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の超音波モ
ータでは、円環型圧電セラミックの表裏の分割線をずら
すことにより、表面の4分割電極と裏面の4分割電極と
の駆動を実質的に8分割の8相駆動とすることができる
ので、円環型圧電セラミックを所望の振動モードで励振
することができ、効率を向上させることができるという
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の超音波モータの駆動装置の斜
視図である。
【図2】図1の超音波モータのステータの平面図であ
る。
【図3】図1の超音波モータの4分割電極に入力される
電圧の波形図である。
【図4】図1の超音波モータの励振モードを示した図で
ある。
【図5】本発明の他の実施例の超音波モータのステータ
の平面図である。
【図6】図5の超音波モータの駆動モードを示した図で
ある。
【図7】図5の超音波モータの他の駆動モードを示した
図である。
【図8】本発明の他の実施例の超音波モータの駆動モー
ドを示した図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例の超音波モータの駆
動モードを示した図である。
【図10】図5の超音波モータの円環型圧電セラミック
の内径に折り返し電極を接続した本発明の他の実施例の
超音波モータのステータの斜視図である。
【図11】本発明の他の実施例の超音波モータの円環型
圧電セラミックの分割電極を示した図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例の超音波モータの
円環型圧電セラミックの分割電極を示した図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例の超音波モータの
円環型圧電セラミックの分割電極を示した図である。
【図14】本出願人が提案した超音波モータ駆動装置の
ブロック図である。
【符号の説明】
6 円環型圧電セラミ
ック 7a、7b、7c、7d 分割線 8a、8b、8c、8d 分割電極 9a、9b、9c、9d 分割線 10a、10b、10c、10d 分割電極 11 発振器 12a、12b、12c、12d 折り返し電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正典 愛知県豊橋市大岩町字小山塚20番地 本 多電子株式会社内 (72)発明者 大森 健児 愛知県豊橋市大岩町字小山塚20番地 本 多電子株式会社内 (72)発明者 久保田 和政 愛知県豊橋市大岩町字小山塚20番地 本 多電子株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−30477(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02N 2/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円環型圧電セラミックの表裏の電極をそ
    れぞれ対称に4分割する分割線をずらし、該分割線で形
    成された表裏の4分割電極が一部重なり合うように構成
    し、発振器よりそれぞれに順次90度位相が異なる4相
    電圧を前記表裏の4分割電極に印加して、前記円環型圧
    電セラミックの表面に進行波を発生し、前記円環型圧電
    セラミックの端面又は側面に駆動体を圧接して駆動する
    ことを特徴とする超音波モータ。
  2. 【請求項2】 前記発振器の4相電圧の一方を90度ず
    らすことにより進行波の方向を反転することを特徴とす
    る請求項1記載の超音波モータ。
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