JP2816214B2 - 流下液膜式蒸発器 - Google Patents
流下液膜式蒸発器Info
- Publication number
- JP2816214B2 JP2816214B2 JP612090A JP612090A JP2816214B2 JP 2816214 B2 JP2816214 B2 JP 2816214B2 JP 612090 A JP612090 A JP 612090A JP 612090 A JP612090 A JP 612090A JP 2816214 B2 JP2816214 B2 JP 2816214B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerant
- liquid
- heat transfer
- gap
- chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、各種機器の冷却、あるいは空調用の冷水を
供給する装置、及び海洋温度差発電のプラントに好適な
液膜を流下して蒸発伝熱させる流下液膜式蒸発器に関す
る。
供給する装置、及び海洋温度差発電のプラントに好適な
液膜を流下して蒸発伝熱させる流下液膜式蒸発器に関す
る。
従来の流下液膜式蒸発器は、例えば、特開昭61−1687
89号公報に記載されている。この種の蒸発器では、蒸発
器シエルの上部の液冷媒入口から流入する液冷媒は、蒸
発器シエル内の多数の伝熱管の外表面上を薄膜状態で流
下して、伝熱管内を流れる冷水の熱を蒸発することで奪
い、冷水を冷却している。ガス化された冷媒は、冷媒ガ
ス出口より流出する。また、冷却された後の冷水は、冷
水出口より蒸発器外へ流出し、冷却対象系へ流れ、循環
ポンプにより循環して、再度、蒸発器の冷水入口へもど
る。
89号公報に記載されている。この種の蒸発器では、蒸発
器シエルの上部の液冷媒入口から流入する液冷媒は、蒸
発器シエル内の多数の伝熱管の外表面上を薄膜状態で流
下して、伝熱管内を流れる冷水の熱を蒸発することで奪
い、冷水を冷却している。ガス化された冷媒は、冷媒ガ
ス出口より流出する。また、冷却された後の冷水は、冷
水出口より蒸発器外へ流出し、冷却対象系へ流れ、循環
ポンプにより循環して、再度、蒸発器の冷水入口へもど
る。
上記従来の流下液膜式蒸発器の場合、蒸発器に入る液
冷媒が伝熱管に流下する際、冷媒分配孔から二相流で流
下すると、液冷媒が飛散して伝熱効率が低下する。ある
いは、液冷媒が冷媒分配室に過剰に貯まり液面が高くな
り、蒸気抜管から液冷媒が伝熱管に触れずに蒸発室の下
面に貯まり、伝熱効率を低下させる。これらの伝熱効率
を低下させる現象は、冷媒分配板の冷媒隙間部を通過す
る液冷媒の圧力損失と冷媒蒸気抜管を通過する冷媒ガス
の圧力損失の兼ね合いが関連するが、従来はその点につ
いて余り考慮されていなかつた。
冷媒が伝熱管に流下する際、冷媒分配孔から二相流で流
下すると、液冷媒が飛散して伝熱効率が低下する。ある
いは、液冷媒が冷媒分配室に過剰に貯まり液面が高くな
り、蒸気抜管から液冷媒が伝熱管に触れずに蒸発室の下
面に貯まり、伝熱効率を低下させる。これらの伝熱効率
を低下させる現象は、冷媒分配板の冷媒隙間部を通過す
る液冷媒の圧力損失と冷媒蒸気抜管を通過する冷媒ガス
の圧力損失の兼ね合いが関連するが、従来はその点につ
いて余り考慮されていなかつた。
上記の目的を達成するために、本発明は、流下液膜式
蒸発器の冷媒分配室の冷媒分配板の冷媒分配の隙間の圧
力損失と、冷媒蒸気抜管を通過する冷媒蒸気の圧力損失
を等しくするように、冷媒分配板と冷媒蒸気抜管の構造
を決定する。
蒸発器の冷媒分配室の冷媒分配板の冷媒分配の隙間の圧
力損失と、冷媒蒸気抜管を通過する冷媒蒸気の圧力損失
を等しくするように、冷媒分配板と冷媒蒸気抜管の構造
を決定する。
流下液膜式蒸発器の冷媒分配室内の冷媒分配板と伝熱
管の隙間を通過する液冷媒の圧力損失と、冷媒蒸気抜管
を冷媒蒸気が通過する際の圧力損失とを等しくすること
により、また、冷媒蒸気が蒸気抜管のみから蒸発室へ入
り、液冷媒は冷媒開孔部のみから伝熱管へ流下すること
により、未蒸発液冷媒を少なくして伝熱効率を高める。
管の隙間を通過する液冷媒の圧力損失と、冷媒蒸気抜管
を冷媒蒸気が通過する際の圧力損失とを等しくすること
により、また、冷媒蒸気が蒸気抜管のみから蒸発室へ入
り、液冷媒は冷媒開孔部のみから伝熱管へ流下すること
により、未蒸発液冷媒を少なくして伝熱効率を高める。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
第1図は、本発明の流下液膜式蒸発器の一実施例を示
すもので、この図において、液冷媒は、シエル1に設け
て冷媒入口部2より冷媒分配室30を通り、伝熱管4の外
側を流下する。一方、冷水は冷水入口部6から上方の水
室14に流入する。水室14内に流入した冷水は伝熱管4の
内側に流入する。この液冷媒と冷水との間で熱交換が行
われ、冷水の熱を奪つて冷却する。熱を奪われた冷水は
下方の水室14を通つて冷水出口7から流出する。上方の
水室14と冷媒液分配板15の間は水室仕切板21により仕切
られている。冷媒液分配板15と伝熱管4の間には、わず
かな隙間38があいていて、この間より冷媒液が流下す
る。冷媒入口部2から入る液冷媒より少ない重量流量の
ガス状の冷媒は、冷媒分配室30と熱伝達を行う蒸発室31
を結ぶ蒸気抜管32により蒸発室31へ入る。このような構
成の流下液膜式蒸発器では、熱交換媒体として冷水温度
より低い温度の沸点で蒸発を開始するフロン,アンモニ
アのような冷媒が用いられる。
すもので、この図において、液冷媒は、シエル1に設け
て冷媒入口部2より冷媒分配室30を通り、伝熱管4の外
側を流下する。一方、冷水は冷水入口部6から上方の水
室14に流入する。水室14内に流入した冷水は伝熱管4の
内側に流入する。この液冷媒と冷水との間で熱交換が行
われ、冷水の熱を奪つて冷却する。熱を奪われた冷水は
下方の水室14を通つて冷水出口7から流出する。上方の
水室14と冷媒液分配板15の間は水室仕切板21により仕切
られている。冷媒液分配板15と伝熱管4の間には、わず
かな隙間38があいていて、この間より冷媒液が流下す
る。冷媒入口部2から入る液冷媒より少ない重量流量の
ガス状の冷媒は、冷媒分配室30と熱伝達を行う蒸発室31
を結ぶ蒸気抜管32により蒸発室31へ入る。このような構
成の流下液膜式蒸発器では、熱交換媒体として冷水温度
より低い温度の沸点で蒸発を開始するフロン,アンモニ
アのような冷媒が用いられる。
液冷媒が蒸発して生じる冷媒蒸気、及び、冷媒分配室
30の蒸気は蒸気抜管32を通過し、これらの冷媒蒸気は蒸
発室31で混合し、冷媒ガス吐出管35を経て、圧縮機11へ
と流れる。また、蒸発室下部には、液戻り管36が設置さ
れている。圧縮機11で冷媒を圧縮するためのピスントン
などの摺動面を潤滑する潤滑油の一部分は、圧縮機に滞
留せずに冷凍サイクルを循環している。この潤滑油は、
伝熱管4上でも蒸発せずに、蒸発室31の底部に流下し、
未蒸発の液冷媒と混合し液戻り管36へ入り、圧縮機11へ
と流れる。
30の蒸気は蒸気抜管32を通過し、これらの冷媒蒸気は蒸
発室31で混合し、冷媒ガス吐出管35を経て、圧縮機11へ
と流れる。また、蒸発室下部には、液戻り管36が設置さ
れている。圧縮機11で冷媒を圧縮するためのピスントン
などの摺動面を潤滑する潤滑油の一部分は、圧縮機に滞
留せずに冷凍サイクルを循環している。この潤滑油は、
伝熱管4上でも蒸発せずに、蒸発室31の底部に流下し、
未蒸発の液冷媒と混合し液戻り管36へ入り、圧縮機11へ
と流れる。
第2図に示すように、液冷媒37は冷媒分配室から冷媒
分配用の隙間38を経て、伝熱管4表面上を流下する。ま
た、この液冷媒とは別に、冷媒分配管に流入する冷媒蒸
気が、冷媒蒸気抜管32を通つて蒸発室31へ入る。
分配用の隙間38を経て、伝熱管4表面上を流下する。ま
た、この液冷媒とは別に、冷媒分配管に流入する冷媒蒸
気が、冷媒蒸気抜管32を通つて蒸発室31へ入る。
第2図の蒸気抜管32と伝熱管周りの冷媒分配のための
隙間38の圧力損失は同じ値に設計する必要がある。もし
伝熱管周辺の冷媒分配のための隙間38の圧力損失が大き
いと冷媒分配板上の冷媒液面高さが高くなり、極端な場
合は蒸気抜管32から液冷媒が蒸発室31に流れることがあ
り、伝熱管に触れずに未蒸発液冷媒が存在することにな
り、伝熱効率が低下する。逆に、伝熱管周りの冷媒分配
のための隙間38の圧力損失が小さいと冷媒ガスが冷媒隙
間部から二相流の状態で流出し、伝熱管外表面上に定常
的に液冷媒が流れないで、外乱が与えられた状態で二相
流が乱れ、伝熱性能が低下する。このため、伝熱管の冷
媒隙間部からは、液冷媒のみが伝熱管に流れ、冷媒蒸気
抜管32からは冷媒ガスのみが蒸発室31へ流れるようにす
ると、高性能化が実現される。圧力損失の見積り方は各
種あるが、ここでは簡便な液冷媒、あるいは、冷媒ガス
の流路を管内流として圧力損失を見積つた。管内の圧力
損失は、層流に対してはブラジウスの式を用いた。
隙間38の圧力損失は同じ値に設計する必要がある。もし
伝熱管周辺の冷媒分配のための隙間38の圧力損失が大き
いと冷媒分配板上の冷媒液面高さが高くなり、極端な場
合は蒸気抜管32から液冷媒が蒸発室31に流れることがあ
り、伝熱管に触れずに未蒸発液冷媒が存在することにな
り、伝熱効率が低下する。逆に、伝熱管周りの冷媒分配
のための隙間38の圧力損失が小さいと冷媒ガスが冷媒隙
間部から二相流の状態で流出し、伝熱管外表面上に定常
的に液冷媒が流れないで、外乱が与えられた状態で二相
流が乱れ、伝熱性能が低下する。このため、伝熱管の冷
媒隙間部からは、液冷媒のみが伝熱管に流れ、冷媒蒸気
抜管32からは冷媒ガスのみが蒸発室31へ流れるようにす
ると、高性能化が実現される。圧力損失の見積り方は各
種あるが、ここでは簡便な液冷媒、あるいは、冷媒ガス
の流路を管内流として圧力損失を見積つた。管内の圧力
損失は、層流に対してはブラジウスの式を用いた。
インバータで圧縮機を75Hz運転するとR22で全冷媒流
量は360kg/hとなり、これから乾き度を0.2として360kg/
h×(1−0.2)=288kg/hを液冷媒流量とした。この液
冷媒流量を冷媒の通過する隙間部の断面積で割つて平均
流速を算出する。比容積は液冷媒の場合は0.8(m3/k
g)、R22の6ataの冷媒ガスに相当するv=0.04(m3/k
g)を用いた。また、冷媒ガスの動粘性係数νは、液冷
媒の場合にはν=0.2×10-6(m-2/s)、冷媒ガスの場合
にはν=3.0×10-6(m3/s)を用いた。その結果、冷媒
蒸気抜管32と冷媒開孔部38の寸法は、例えば、次のよう
に決められる。伝熱管一本当り四個の曲率2mmの半円状
の冷媒開孔をもち、伝熱管十二本の場合の流下液膜式蒸
発器では、長さ40mmで、内径が16.1mmの蒸気抜管二本が
必要になる。このように、冷媒蒸気抜管の寸法を冷媒分
配孔の圧力損失に合わせて適正にすれば、未蒸発冷媒を
少なくして所定の蒸発器の冷却性能を得ることができ
る。
量は360kg/hとなり、これから乾き度を0.2として360kg/
h×(1−0.2)=288kg/hを液冷媒流量とした。この液
冷媒流量を冷媒の通過する隙間部の断面積で割つて平均
流速を算出する。比容積は液冷媒の場合は0.8(m3/k
g)、R22の6ataの冷媒ガスに相当するv=0.04(m3/k
g)を用いた。また、冷媒ガスの動粘性係数νは、液冷
媒の場合にはν=0.2×10-6(m-2/s)、冷媒ガスの場合
にはν=3.0×10-6(m3/s)を用いた。その結果、冷媒
蒸気抜管32と冷媒開孔部38の寸法は、例えば、次のよう
に決められる。伝熱管一本当り四個の曲率2mmの半円状
の冷媒開孔をもち、伝熱管十二本の場合の流下液膜式蒸
発器では、長さ40mmで、内径が16.1mmの蒸気抜管二本が
必要になる。このように、冷媒蒸気抜管の寸法を冷媒分
配孔の圧力損失に合わせて適正にすれば、未蒸発冷媒を
少なくして所定の蒸発器の冷却性能を得ることができ
る。
より詳細に設計を行うためには次のように行う。循環
液冷媒が冷媒分配のための隙間を通過する際の流速v1を
求め、また液冷媒の動粘性係数νlを用いてレイノルズ
数Reを計算した。
液冷媒が冷媒分配のための隙間を通過する際の流速v1を
求め、また液冷媒の動粘性係数νlを用いてレイノルズ
数Reを計算した。
冷媒蒸気抜管のレイノルズ数は、蒸気抜管を通過する
冷媒蒸気の流速v2を求め、また、冷媒蒸気の動粘性係数
νgを用い、次式のようにして求めた。
冷媒蒸気の流速v2を求め、また、冷媒蒸気の動粘性係数
νgを用い、次式のようにして求めた。
第2図に示されるような冷媒分配板と蒸気抜管の構成
では、冷媒分配管の隙間から流れる流動圧力損失のバラ
ンス式は次のようになる。
では、冷媒分配管の隙間から流れる流動圧力損失のバラ
ンス式は次のようになる。
ここでP0:冷媒分配室、P1:冷媒分配の隙間部の入口部
の静圧力、P1′:冷媒分配の隙間部の静圧力、P2:冷媒
分配の隙間部の出口部の静圧力、P5:蒸発室の静圧力、
g:重力加速度、ρl:液冷媒の密度、Δh0:冷媒分配板上
に貯まつた液冷媒の厚さ、v1:冷媒分配板の隙間部を流
れる液冷媒の流速、δ:冷媒分配板の隙間部の長さ、
f1:冷媒分配板の隙間部の抵抗係数、dl:冷媒分配板隙間
部の等価直径(第4図のような同心円状の隙間では(D2
−D1),D2:同心円の外径、D1:同心円の内径)、Ki:冷媒
分配隙間部の入口部の損失係数、K0:冷媒分配隙間部の
出口部の損失係数 である。
の静圧力、P1′:冷媒分配の隙間部の静圧力、P2:冷媒
分配の隙間部の出口部の静圧力、P5:蒸発室の静圧力、
g:重力加速度、ρl:液冷媒の密度、Δh0:冷媒分配板上
に貯まつた液冷媒の厚さ、v1:冷媒分配板の隙間部を流
れる液冷媒の流速、δ:冷媒分配板の隙間部の長さ、
f1:冷媒分配板の隙間部の抵抗係数、dl:冷媒分配板隙間
部の等価直径(第4図のような同心円状の隙間では(D2
−D1),D2:同心円の外径、D1:同心円の内径)、Ki:冷媒
分配隙間部の入口部の損失係数、K0:冷媒分配隙間部の
出口部の損失係数 である。
蒸気抜管を流れる冷媒蒸気の流動圧力損失のバランス
式は次のようになる。
式は次のようになる。
ここでP3:蒸気抜管入口部静圧力、P4:蒸気抜管出口部
静圧力、ρv:冷媒蒸気の密度、v2:蒸気抜管の冷媒蒸気
の流速、f2:蒸気抜管の管内圧力損失係数、dv:蒸気抜管
の管内径、l:蒸気抜管の長さ、Ki *:蒸気抜管の入口圧
力損失係数、K0 *:蒸気抜管の出口圧力損失係数であ
る。
静圧力、ρv:冷媒蒸気の密度、v2:蒸気抜管の冷媒蒸気
の流速、f2:蒸気抜管の管内圧力損失係数、dv:蒸気抜管
の管内径、l:蒸気抜管の長さ、Ki *:蒸気抜管の入口圧
力損失係数、K0 *:蒸気抜管の出口圧力損失係数であ
る。
冷媒分配板の隙間部を通過する圧力損失を整理すると
次式のようになる。
次式のようになる。
P0+ρgΔh0+ρgδ=P5+(ΔPered+ΔPef+ΔPeexp) =P5+ΔPe ここで ΔPe=ΔPered+ΔPef+ΔPeexp である。
冷媒蒸気抜管を通過する圧力損失の式を整理すると次
式のようになる。
式のようになる。
P0=P5+(ΔPvred+ΔPvf+ΔPvexp) =P5+ΔPv となる。
ここで ΔPv=ΔPvred+ΔPvf+ΔPvexp である。これらの冷媒分配板の式及び冷媒蒸気抜管の整
理式を変形すると次のようになる。
理式を変形すると次のようになる。
ΔPe−ΔPv=ρgΔh ここでΔh=Δh0+δである。
ここでΔh0は冷媒分配板からの液冷媒の高さである。
この式を満足するような圧力損失であれば、冷媒分配
板の隙間を通過する圧力損失と冷媒蒸気抜管を通過する
圧力損失が等しくなり、伝熱管へ液冷媒が適正に流下
し、伝熱効率を高くすることできる。もし仮りに ΔPe−ΔPv>ρgΔh であれば、冷媒分配板の隙間を通過する液冷媒の圧力損
失が大きくなり、液冷媒の液面高さが上昇して、蒸気抜
管から冷媒液をオーバーフローする可能性がある。但
し、液冷媒の液面高さΔh0が冷媒分配板上の蒸気抜管の
高さSよりも低い位置で圧力損失の平衡が保たれれば、
オーバーフローすることはなく、伝熱管上に均一に液冷
媒を分配することができる。また、 ΔPe−ΔPv<ρgΔh であれば、冷媒蒸気が蒸気抜管だけでなく、冷媒分配板
の隙間からも噴出して、冷媒の二相流の状態で伝熱管上
に流動するので、流れが乱れ伝熱効率が低下する。この
場合の液冷媒の液面高さΔh0は、冷媒蒸気が冷媒分配板
の隙間から蒸発室へ流出する状態では、0である。
板の隙間を通過する圧力損失と冷媒蒸気抜管を通過する
圧力損失が等しくなり、伝熱管へ液冷媒が適正に流下
し、伝熱効率を高くすることできる。もし仮りに ΔPe−ΔPv>ρgΔh であれば、冷媒分配板の隙間を通過する液冷媒の圧力損
失が大きくなり、液冷媒の液面高さが上昇して、蒸気抜
管から冷媒液をオーバーフローする可能性がある。但
し、液冷媒の液面高さΔh0が冷媒分配板上の蒸気抜管の
高さSよりも低い位置で圧力損失の平衡が保たれれば、
オーバーフローすることはなく、伝熱管上に均一に液冷
媒を分配することができる。また、 ΔPe−ΔPv<ρgΔh であれば、冷媒蒸気が蒸気抜管だけでなく、冷媒分配板
の隙間からも噴出して、冷媒の二相流の状態で伝熱管上
に流動するので、流れが乱れ伝熱効率が低下する。この
場合の液冷媒の液面高さΔh0は、冷媒蒸気が冷媒分配板
の隙間から蒸発室へ流出する状態では、0である。
上述した式を変形すると、蒸気抜管から冷媒液が蒸発
室へ流出する条件は、 ΔPv<ΔPe−ρg(δ+S) となり、また、冷媒分配板の隙間から冷媒が二相流にな
つて蒸発室へ流出する条件は ΔPv>ΔPe−ρgδ となる。すなわち、蒸気抜管から冷媒液が蒸発室へ流出
せず、かつ、冷媒液分配板の隙間から冷媒が二相流の状
態で流出しないて、安定して伝熱管表面へ冷媒を供給す
る条件は (ΔPe−ρg(δ+S))<ΔPv<(ΔPe−ρgδ) となる。この式で表わされる条件となるように、蒸気抜
管長さl、あるいは、冷媒液分配板の隙間寸法を決定す
れば、伝熱効率の良い状態で熱交換を行える。但し、こ
の場合、蒸気抜管の冷媒分配板からの高さSを余り高く
すると、流下液膜式蒸発器の全体長さが長くなり、蒸発
器の容積が大きくなり実用的ではなくなる。
室へ流出する条件は、 ΔPv<ΔPe−ρg(δ+S) となり、また、冷媒分配板の隙間から冷媒が二相流にな
つて蒸発室へ流出する条件は ΔPv>ΔPe−ρgδ となる。すなわち、蒸気抜管から冷媒液が蒸発室へ流出
せず、かつ、冷媒液分配板の隙間から冷媒が二相流の状
態で流出しないて、安定して伝熱管表面へ冷媒を供給す
る条件は (ΔPe−ρg(δ+S))<ΔPv<(ΔPe−ρgδ) となる。この式で表わされる条件となるように、蒸気抜
管長さl、あるいは、冷媒液分配板の隙間寸法を決定す
れば、伝熱効率の良い状態で熱交換を行える。但し、こ
の場合、蒸気抜管の冷媒分配板からの高さSを余り高く
すると、流下液膜式蒸発器の全体長さが長くなり、蒸発
器の容積が大きくなり実用的ではなくなる。
第3図に、本発明の冷凍サイクルの系統図を示す。流
下液膜式蒸発器10からの殆んどガス状になつた冷媒は、
圧縮機11に入り高温ガス状態に圧縮される。そして、そ
の高温冷媒ガスは、凝縮器12で、その保有する熱を外部
へ放熱し、膨張弁13を経て大部分が液体状の冷媒とな
り、流下液膜式蒸発器で冷水と熱交換を行う。なお図中
の矢印は、冷媒の流れ方向を示す。
下液膜式蒸発器10からの殆んどガス状になつた冷媒は、
圧縮機11に入り高温ガス状態に圧縮される。そして、そ
の高温冷媒ガスは、凝縮器12で、その保有する熱を外部
へ放熱し、膨張弁13を経て大部分が液体状の冷媒とな
り、流下液膜式蒸発器で冷水と熱交換を行う。なお図中
の矢印は、冷媒の流れ方向を示す。
第4図は、冷媒分配用の隙間38の一例で、隙間を半円
状の開孔として、そこを液冷媒が通過するようにした。
この場合の等価直径dlは、開孔の曲率をrとすると dl=2πr2/(2r+πr) となる。
状の開孔として、そこを液冷媒が通過するようにした。
この場合の等価直径dlは、開孔の曲率をrとすると dl=2πr2/(2r+πr) となる。
第5図は、冷媒分配用の同心円の隙間38を示したもの
である。
である。
本発明によれば、流下液膜式蒸発器の冷媒分配板と伝
熱管の間の隙間を液冷媒が通過する際の圧力損失と、冷
媒分配室から蒸発室の冷媒蒸気抜管の冷媒ガスが通過す
る際の圧力損失とが等しくなるように寸法を決定するの
で、伝熱管へ流れる液冷媒量が増加し、未蒸発液冷媒が
減少し、このため、流下液膜式蒸発器の交換熱量を増加
させ、また、流下液膜式蒸発器より構成される冷却装置
の冷却効率を増加させることができる。
熱管の間の隙間を液冷媒が通過する際の圧力損失と、冷
媒分配室から蒸発室の冷媒蒸気抜管の冷媒ガスが通過す
る際の圧力損失とが等しくなるように寸法を決定するの
で、伝熱管へ流れる液冷媒量が増加し、未蒸発液冷媒が
減少し、このため、流下液膜式蒸発器の交換熱量を増加
させ、また、流下液膜式蒸発器より構成される冷却装置
の冷却効率を増加させることができる。
第1図は本発明の一実施例の部分断面斜視図、第2図は
第1図に示した一実施例の部分断面図、第3図は冷凍サ
イクルを示す線図、第4図,第5図は第1図に示した実
施例の拡大図で(a)は上面図で、(b)は部分断面図
である。 1……蒸発器シエル、2……液冷媒入口、4……伝熱
管、6……冷水入口、7……冷水出口、10……流下液膜
式蒸発器、11……圧縮機、12……凝縮器、13……膨張
弁、14……水室、15……冷媒液分配板、21……水室仕切
板、30……冷媒分配室、31……蒸発熱伝達室、32……冷
媒蒸気抜管、35……冷媒ガス出口、36……蒸発器シエル
底部液戻り管、37……液冷媒、38……冷媒分配隙間。
第1図に示した一実施例の部分断面図、第3図は冷凍サ
イクルを示す線図、第4図,第5図は第1図に示した実
施例の拡大図で(a)は上面図で、(b)は部分断面図
である。 1……蒸発器シエル、2……液冷媒入口、4……伝熱
管、6……冷水入口、7……冷水出口、10……流下液膜
式蒸発器、11……圧縮機、12……凝縮器、13……膨張
弁、14……水室、15……冷媒液分配板、21……水室仕切
板、30……冷媒分配室、31……蒸発熱伝達室、32……冷
媒蒸気抜管、35……冷媒ガス出口、36……蒸発器シエル
底部液戻り管、37……液冷媒、38……冷媒分配隙間。
フロントページの続き (72)発明者 山下 徹治 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内 (72)発明者 村上 恭志郎 静岡県清水市村松390番地 株式会社日 立製作所清水工場内 (72)発明者 頭士 鎮夫 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社 日立製作所神奈川工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28D 3/00 - 3/04 F25B 39/02
Claims (1)
- 【請求項1】シエル内に複数個の伝熱管を設けて、前記
シエル内を流下液膜による蒸発室とし、前記伝熱管の外
表面に液冷媒の液膜流を形成し、前記伝熱管内を流れる
流体と熱交換するようにした流下液膜式蒸発器におい
て、 前記蒸発器の冷媒分配室と前記蒸発室を仕切る冷媒分配
板と、前記伝熱管との隙間部を通過する前記液冷媒の圧
力損失と、前記冷媒分配室と前記蒸発室を連通する冷媒
蒸気抜管を通過する冷媒ガスの圧力損失がほぼ等しくな
るように、冷媒分配用の隙間部の寸法と前記冷媒蒸気抜
管の寸法を設定したことを特徴とする流下液膜式蒸発
器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP612090A JP2816214B2 (ja) | 1990-01-17 | 1990-01-17 | 流下液膜式蒸発器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP612090A JP2816214B2 (ja) | 1990-01-17 | 1990-01-17 | 流下液膜式蒸発器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03211391A JPH03211391A (ja) | 1991-09-17 |
| JP2816214B2 true JP2816214B2 (ja) | 1998-10-27 |
Family
ID=11629650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP612090A Expired - Fee Related JP2816214B2 (ja) | 1990-01-17 | 1990-01-17 | 流下液膜式蒸発器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2816214B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103486773A (zh) * | 2013-08-30 | 2014-01-01 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 基于管壳式换热器的回油控制系统 |
| CN108771947A (zh) * | 2018-06-11 | 2018-11-09 | 北京科技大学 | 一种高湿度烟气深度余热回收与co2捕集一体化装置及方法 |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110966807B (zh) * | 2018-09-28 | 2024-10-22 | 青岛海尔智能技术研发有限公司 | 一种降膜式蒸发器及控制方法 |
| CN110686529B (zh) * | 2019-11-01 | 2024-01-16 | 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 | 一种新型沥青降膜冷却器及其受液成膜方法 |
| KR102292396B1 (ko) | 2020-02-13 | 2021-08-20 | 엘지전자 주식회사 | 증발기 |
| KR102292397B1 (ko) | 2020-02-13 | 2021-08-20 | 엘지전자 주식회사 | 증발기 |
-
1990
- 1990-01-17 JP JP612090A patent/JP2816214B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103486773A (zh) * | 2013-08-30 | 2014-01-01 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 基于管壳式换热器的回油控制系统 |
| CN103486773B (zh) * | 2013-08-30 | 2015-09-09 | 青岛海信日立空调系统有限公司 | 基于管壳式换热器的回油控制系统 |
| CN108771947A (zh) * | 2018-06-11 | 2018-11-09 | 北京科技大学 | 一种高湿度烟气深度余热回收与co2捕集一体化装置及方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03211391A (ja) | 1991-09-17 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4918944A (en) | Falling film evaporator | |
| US10948239B2 (en) | Intermittent thermosyphon | |
| JP6002316B2 (ja) | 熱交換器 | |
| AU2023266235A1 (en) | Active/Passive Cooling System | |
| EP0844453B1 (en) | Low pressure drop heat exchanger | |
| JP6378670B2 (ja) | 熱交換器 | |
| JPS58205084A (ja) | 薄膜蒸発式熱交換器 | |
| JP2016525205A (ja) | 熱交換器 | |
| GB2131538A (en) | Liquid film evaporation type heat exchanger | |
| JP2816214B2 (ja) | 流下液膜式蒸発器 | |
| JP3445941B2 (ja) | 多段蒸発吸収型の吸収冷温水機及びそれを備えた大温度差空調システム | |
| JPH07332810A (ja) | 冷凍装置用オイルミストセパレータ | |
| KR102910547B1 (ko) | 능동/수동 냉각 시스템 | |
| JP3084460U (ja) | 冷凍或いは空調設備用の熱交換器 | |
| EP4196722B1 (en) | Cooling system with intermediate chamber | |
| KR0143852B1 (ko) | 흡수식냉난방기용 증발기 | |
| JPS63233290A (ja) | 流下液膜式蒸発器 | |
| JPS6358098A (ja) | プレ−トフイン形蒸発器 | |
| Rizvi | Design methodology for refrigeration and air conditioning systems | |
| JPH0979693A (ja) | 吸収式熱交換器 | |
| US1718311A (en) | Evaporator and brine cooler | |
| CN118912584A (zh) | 换热组件及空气处理装置 | |
| JPH0221167A (ja) | 空冷吸収式冷温水機 | |
| JPH03105177A (ja) | 空冷吸収式冷温水機 | |
| JPH0477811B2 (ja) |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |