JP2810140B2 - 細胞の培養方法および装置 - Google Patents

細胞の培養方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は細胞の培養に係り、とくに浮遊状態で増殖さ
れる細胞の高密度大量培養に好適な細胞培養方法ならび
にその培養装置に関する。
〔従来の技術〕
動物細胞の大量培養は、医薬品・診断薬に用いられる
生理活性物質などの生産手段として重要な技術である。
動物細胞は、浮遊状態で増殖できるものと、固体表面
に付着した状態でのみ生育するものに大別される。前者
の浮遊培養を可能にする装置として、スピンナーフラス
コ、ローラーボトル、あるいは機械撹拌式培養槽などが
用いられている。しかし、上記装置を用いた培養では、
一定量の栄養源の中で培養されるため、多くの細胞系に
おいて1×106cells/ml程度の細胞濃度しか得られてい
ない。さらに高い細胞濃度まで培養する方法として、培
養して得られた細胞を無菌的に遠心分離などにより培養
液から分離して集め、新鮮な培地に再浮遊して培養する
方法が知られている。即ち、細胞が排出し培養液中に蓄
積した老廃物を除き、新たに新鮮培地を添加して栄養源
を供給することで高い細胞濃度が得られる。ところが、
遠心分離などの操作を繰り返すことは、培養系内への雑
菌の侵入を招きやすく、操作も煩雑である。したがっ
て、連続的に培養系へ栄養源を供給し、栄養系から老廃
物を除去する方法が望ましい。
この連続的な栄養源供給と老廃物除去を実現するため
には、細胞に損傷を与えず、長期間安定な細胞分離方法
が必要である。近年、この連続的な栄養源供給と老廃物
除去を行う細胞の高密度大量培養方法がいくつか提案さ
れている。例えば、回転軸に平行な面を有する筒形フイ
ルタを回転させて、フイルタの目詰りを遠心力で防ぎな
がら濾過によって培養液を入れ替える方法および装置が
ある(米国特許第3,647,632号)。また、培養槽内に槽
底部に開口部を有する細胞を沈降させるための管を設
け、細胞が沈降した結果得られる上清を培養槽外に排出
しながら新鮮培地を加える方法および装置がある(特公
昭61−36915号公報)。他に、選択された栄養源、老廃
物または気体について特異的な透過性を有する半透膜を
用い、細胞を含む培養液および細胞を含まない液を上記
半透膜の両側に膜と平行に流し、上記半透膜を介した拡
散によって栄養源、老廃物または気体を細胞を含む培養
液へ供給あるいは上記培養液から排出し細胞を培養する
方法および装置がある(特開昭59−175877号、特開昭59
−175878号各公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、フィルタを用いる細胞分離方法では、
長期間使用すると目詰まりを起こしやすいためこれを防
ぐ工夫が必要であるが、工業レベルの使用に耐えるもの
は未だない。また、沈降管を用いる方法では、細胞を沈
降管内に長時間静置しなければならないため、酸欠によ
る細胞の損傷の問題が生ずる。他に、選択された栄養
源、老廃物または気体について特異的な透過性を有する
半透膜を用いる方法では、分子の選択透過を行うため膜
の孔径が非常に小さく、膜を介しての栄養源または老廃
物の拡散速度が小さい。したがって、高密度大量培養時
にこれら物質の充分な拡散量を得ることは困難である。
また、上記半透膜は機械的強度が低く、長期間にわたる
培養に適さない。
本発明の目的は、上記の問題点をふまえ、細胞に損傷
を与えず、長期間にわたり安定な栄養源供給および老廃
物除去が行え、浮遊状態で増殖できる細胞の高密度大量
培養に好適である培養方法および装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するための手段を以下に詳細に述べ
る。
本発明の第1の特徴は、細胞が通過可能な径の孔を有
する隔壁により、細胞の浮遊した培養液の存在する第1
領域と生理緩衝液または栄養源を含む液の存在する第2
領域とを分け、隔壁を介して第1領域と第2領域の間で
栄養源、老廃物または生産物の少なくとも一つを移動さ
せ、さらに、隔壁を介して第1領域から第2領域へ移動
する細胞の数が、第1領域で増殖により増加する細胞の
数を超えないよう、隔壁を介した液流を抑える細胞の培
養方法にある。
本発明の第2の特徴は、細胞が通過可能な径の孔を有
する隔壁により、細胞の浮遊した培養液の存在する第1
領域と生理緩衝液または栄養源を含む液の存在する第2
領域とが分けられた培養槽を有し、隔壁を介して第1領
域と第2領域の間で栄養源、老廃物または生産物の少な
くとも一つを移動させる手段、および、隔壁を介して第
1領域から第2領域へ移動する細胞の数が、第1領域で
増殖により増加する細胞の数を超えないよう、隔壁を介
した液流を抑える手段を有する細胞の培養装置にある。
隔壁を介した第1領域と第2領域の間における栄養
源、老廃物または生産物の移動は、第1領域および/ま
たは第2領域に培地を添加し、第2領域から培地を抜き
出すことで実現できる。
ここで、隔壁を介して第1領域から第2領域へ移動す
る細胞の数が、第1領域で増殖により増加する細胞の数
を超えないなら、第1領域の細胞数は増加する。しかし
ながら、効率的な培養を行うには、上記移動する細胞の
数をなるべく少なくすることが望ましい。上記細胞の移
動は隔壁を介した液流による。そこで、第1領域に培地
を添加する場合は、添加流量を制御し、単位面積当りの
隔壁通過培地流速を制御することで、隔壁を介して第1
領域から第2領域へ移動する細胞の数を抑えることがで
きる。また、第2領域に培地を添加する場合は、隔壁を
介した第1領域と第2領域の差圧を実質的にゼロにする
ことで隔壁を介した液流を抑え、隔壁を介して第1領域
から第2領域へ移動する細胞の数を抑えることができ
る。隔壁を介した第1領域と第2領域の差圧を実質的に
ゼロにするには、第1領域の気相部と第2領域の気相部
の圧力を等しくすることで実現できる。ここで、第2領
域に培地を添加する場合、隔壁を介する物質の移動は主
に拡散による。この拡散のドライビングフォースは第1
領域と第2領域の物質の濃度差である。
細胞が通過可能な径の孔を有する隔壁を用いて第1領
域に培地を添加する場合は、小さな径の孔を有する隔壁
を用いた時に比して、隔壁の目詰まりが生じにくく、普
通常時必要となる逆洗も、数週間の培養ではほとんど不
要である。したがって、装置構成が簡素になり、運転操
作が極めて楽になる。また、数ヵ月に及ぶ培養では、細
胞が通過可能な径の孔を有する隔壁を用いても目詰りが
生じることがあるが、この目詰まりは、隔壁を介した第
2領域から第1領域への液流による短時間の逆洗、また
は隔壁を介した第1領域から第2領域への液流による短
時間の閉塞物の強制的な押出しにより、容易に回復可能
である。例えば、逆洗操作は、第2領域に培地を急速に
添加し、第1、第2領域間に発生した静水圧差による、
隔壁を介した第2領域から第1領域への短時間の液流を
作ることで、特別な装置なしに容易に行うことができ
る。また、閉塞物の強制的な押出し操作は、第1領域に
培地を急速に添加し、第1、第2領域間に発生した静水
圧差による、隔壁を介した第1領域から第2領域への短
時間の液流を作ることで、特別な装置なしに容易に行う
ことができる。さらに、細胞が通過可能な径の孔を有す
る隔壁を用いると、細胞の破片や細胞の排出する高分子
の老廃物が容易に通過するため、これによる増殖阻害を
避けることができる。次に、細胞が通過可能な径の孔を
有する隔壁を用いて第2領域に培地を添加する場合は、
小さな径の孔を有する隔壁、例えば半透膜を用いた時に
比して隔壁を介した物質の移動速度が大きいため、高密
度大量培養が容易になる。
上記本発明の特徴により、細胞にとって良好な培養条
件を容易に維持することができ、さらにコンパクトな装
置を作ることが可能となり、細胞の高密度大量培養が容
易となる。
以下、図面によって、本発明を具体的に説明する。
第1図は本発明の培養装置の一例を示す概略図であ
る。この第1図においては、底部の閉じた円筒形の隔壁
104によって分けられた細胞を浮遊させる内槽部102と液
を流通させる外槽部103、および培養槽101の温度を一定
に保つため温水を循環させるジャケット105とにより装
置が構成される。隔壁104を底部の閉じた円筒形にする
ことによって撹拌のデッドゾーンが無くなり、穏和な撹
拌条件を選ぶことができる。
隔壁104は、SUS316L製ファイバを加熱圧着し円筒形に
成型した織布状材(商品名SUSファイバーフィルタ SF
−05)で構成され、その孔径は公称5μmである。しか
しながら、隔壁104を構成する材料は、特に上記織布状
材に限定されるものではなく、細胞の増殖の阻害になら
ないものであればよい。ただし、細胞が付着しにくいも
のであることが望ましい。例えば、ポリテトラフルオロ
エチレン、セラミックスなども用いることができる。ま
た、隔壁104を、内槽部102の細胞が持つ静電荷と同じ極
性の静電荷を持つ材料より構成することもできる。この
材料を用いると、電気的な斥力により細胞が隔壁104に
近づきにくく、隔壁104を介して内槽部102から外槽部10
3へ移動する細胞の数を少なくすることができる。この
材料には、イオン性の基を主鎖に付加したオレフィンポ
リマーなどがある。さらに、隔壁104に、内槽部102の細
胞が持つ静電荷と同じ極性の電位をかけることで上記と
同じ電気的な斥力の効果を得ることができる。この場
合、隔壁104の印加電圧は、液の電気分解が生じないよ
う、微弱な電圧であることが望ましい。また、隔壁104
には、孔内における実際の培地流速をなるべく小さくす
るため、孔の数が多いものを用いることが望ましい。よ
り好ましくは織布状材または多孔質材より成る隔壁を用
いることが望ましい。さらに、隔壁104は成形性が良く
機械的強度が高いものが望ましい。培養装置の容量や形
状に合わせて隔壁を自由に構成することができ、長期間
にわたる培養にも耐えるからである。また、隔壁104の
最適な孔径は、細胞の種類や隔壁材の性質によって決定
される。
ポンプ108を用いて培地供給管124から内槽部102へお
よび/または培地供給管106から外槽部103へ液を供給
し、ポンプ109を用いて抜き出し管107から外槽部103よ
り液を抜き出す。これらのポンプ108、109の流量は手動
または制御用コンピュータの指示により変えられる。
レベルセンサ121を用いて内槽部液面高さを監視しな
がらポンプ108および109の流量を制御すると、内槽部液
面高さの維持ができる。ポンプ108を用いて内槽部102へ
液を供給し、ポンプ109を用いて外槽部103より液を抜き
出す場合、隔壁の目詰りが生じて隔壁の通過可能培地流
速が小さくなると、内槽部液面が上昇する。この液面上
昇をレベルセンサ121で感知したとき、ポンプ108を止
め、ポンプ109を逆転させて第2領域の所定量の培地を
急速に添加すれば、第1、第2領域間に発生した静水圧
差により隔壁を介した第2領域から第1領域への液流が
生じ、隔壁の逆洗ができる。逆洗操作後、ポンプ109を
用いて外槽部103より液を抜き出して平常の内槽部液面
高さに戻せば、ポンプ108およびポンプ109を用いた平常
の液面制御に戻ることができる。
培地供給管106より供給される液には、生理緩衝液、
培地などを用いることができる。好ましくは、培地を用
いるのが望ましい。さらに、供給管106より供給される
液には、新鮮な培地、あるいは抜き出し管107から外槽
部103より抜き出した培地と新鮮な培地を適当な割合で
混合した液などを用いることができる。培地供給管124
より供給される液には、培地を用いることができる。さ
らに、新鮮な培地、あるいは抜き出し管107から外槽部1
03より抜き出した培地と新鮮な培地を適当な割合で混合
した液などを用いることができる。
内槽部102の中心軸上にモーター111により駆動される
撹拌軸112、撹拌軸112の下部に撹拌翼113が設けられて
いる。内槽部102の液の撹拌方法は、撹拌軸112に取付け
た撹拌翼113の回転による機械撹拌方式に特に限定する
ものではなく、内槽部102の液中にエアーを吹き込む撹
拌方式などを用いることもできる。ただし、培地に血清
を添加している場合は発泡させない方法を選定すること
が望ましい。また、機械撹拌方式を用いる場合は、撹拌
翼113の形状を第1図の様な変形翼に特に限定するもの
ではなく、パドル型、かい型、リボン型などであっても
よい。ただし、細胞が撹拌によるせん断力に比較的弱い
ため低速回転でも撹拌効率の良い翼を用いることが望ま
しい。撹拌軸112の回転速度は細胞が充分均一に分散す
る速度以上が望ましい。
内槽部102の培養液への酸素供給方法は、培養槽101の
形状、内槽部102および外槽部103の液量、液の発泡性な
どによって選定されるため一概には特定できないが、例
えば、リングスパージャー114を用いることができる。
酸素含有ガスは給気管116よりリングスパージャー114に
導かれ、ノズル115より内槽部102液面に吹き付けられ
る。液面に生じた窪みの気液界面から分子状酸素が移動
して内槽部102の培養液に酸素が供給される。内槽部102
培養液の溶存酸素濃度は、このリングスパージャー114
から吹き付けられるガス流量、ガス中の酸素分圧、モー
ター111の回転速度などを変えることにより制御するこ
とができる。他の酸素供給方法として、内槽部102の上
部気相部分のガスを交換する上面通気法、内槽部102ま
たは外槽部103の液中に多孔質のスパージャーを設けて
通気する液内通気法などを用いることができる。また、
隔壁フランジ119に設けた均圧口120により内槽部102の
気相部と外槽部103の気相部の圧力差を実質的にゼロに
保つことが可能である。
培養液のpH制御方法は、培養槽101の形状、培養液の
容量などによって選定されるため一概には特定できない
が、例えば、リングスパージャー114より内槽部102液面
に吹き付けられるガス中の二酸化炭素濃度を変える方法
を用いることができる。他にアルカリあるいは酸を適宜
添加する方法などを用いることができる。
内槽部102には、レベルセンサ121、溶存酸素濃度セン
サ122、pHセンサ123および温度センサ(図示せず)が設
置されている。給気管116および排気管117には除菌フィ
ルタ118が取付けてある。除菌フィルタ118は酸素含有ガ
ス中の雑菌を除き、また排気管117からの雑菌侵入を防
ぐものである。
第2図は本発明の培養制御システムの一例を示す概略
図である。この第2図においては、培養装置101、底部
の閉じた円筒形の隔壁104によって分けられた培養装置1
01の細胞を浮遊させる内槽部102と液を流通させる外槽
部103、内槽部102および/または外槽部103へ供給する
液を貯蔵タンク201、外槽部103からの回収液を貯蔵する
タンク202、タンク201から内槽部102および/または外
槽部103へ送液するポンプ108、外槽部103からタンク202
へ送液するポンプ109、恒温水槽203、恒温水槽203から
培養装置101のジャッケット105に温水を送るポンプ20
4、空気のマスフローコントローラ205、酸素のマスフロ
ーコントローラ206、二酸化炭素のマスフローコントロ
ーラ207、内槽部102へ挿入されているレベルセンサ12
1、溶存酸素濃度センサ122、pHセンサ123、温度センサ
(図示せず)、モーター111、および制御用コンピュー
タ208より構成される。
制御用コンピュータ208は上記各センサ121、122、123
からデータを取り込み、このデータに基いて温水送液ポ
ンプ204のON/OFF、マスフローコントローラ205、206、2
07の段階的な開閉操作およびモーター111の回転数制御
を行う。また、制御用コンピュータ208はキーボード209
より入力される内槽部102の培養液中の細胞濃度、内槽
部102および外槽部103の液の栄養源および老廃物の濃度
などのデータに基いて内槽部102および/または外槽部1
03へ添加する液の流量を決め、送液ポンプ108、109を制
御する。
第3図は本発明の培養装置の他の一例を示す概略図で
ある。この第3図においては、中空の管状に成形された
隔壁303によって分けられる培養槽部301と管内部302よ
り構成される。培養槽部301で細胞を培養し、管内部302
には液を流通させる。隔壁303は培養槽部301中に螺旋状
に設置されている。このように隔壁303を構成すること
により隔壁303の表面積を大きくすることができる。
第4図は本発明の培養装置の他の一例を示す概略図で
ある。この第4図においては、板状の隔壁403によって
分けられる培養槽部401と外槽部402より構成される。細
胞は培養槽部401で培養され、外槽部402には液を流通さ
せる。隔壁403は培養槽部401中に水平方向の断面が2つ
長方形になるように組合せて設置されている。ただし、
外槽部402は特に2つの領域がある必要はなく、1つあ
るいは3つ以上であってもよい。このように隔壁403を
構成することにより隔壁403の表面積を大きくすること
ができる。
〔作用〕
本発明では、細胞が通過可能であるほど大きい径の孔
を有する隔壁を用いて2つの領域を分け、第1領域およ
び/または第2領域に連続的に培地を添加することで細
胞の増殖を阻害する物質を除去できるため、浮遊状態で
増殖される細胞の高密度大量培養が容易に可能となる。
ただし、隔壁を介した細胞の移動が余り多くならないよ
うにしなければならない。これは、隔壁を介して第1領
域から第2領域へ移動する細胞の数が、第1領域で増殖
により増加する細胞の数を超えると、培養中第1領域の
細胞数が減って遂には細胞が無くなる、所謂ウォッシュ
アウトが起こるためである。
実施例 1 双子管タッピングフラスコを用いて細胞の培養を行っ
た。
双子管タッピングフラスコとは、高岡らの開発したタ
ッピング培養法;インビトロ(In Vitro、15(12)、94
9(1979)に使用するタッピングフラスコを2個用い
て、間に隔壁材をはさみ込める様に加工したものであ
る。隔壁材により第1槽と第2槽とが分けられる。槽内
の撹拌は撹拌子をスターラーで上下運動させて行う。
各々の容量200mlの双子管タッピングフラスコに、孔
径5μm(公称)、厚さ400μmのSUS316L製織布状材
(東京製鋼製SUSファイバーフィルタSF−05)より成
る、有効面積2.1cm2の隔壁を設置した。DM−160AU培地
(10%新生仔牛血清、0.3g/グルタミンおよび0.1g/
カナマイシン添加、グルコース2.8g/補強)を第1
槽、第2槽ともに80ml添加し、第1槽にJTC−1株細胞
を接種した。この時の細胞濃度は5.9×106cells/mlであ
る。撹拌子回転速度を400rpm、培養温度を37℃に設定し
た。
第1槽に培地を160ml/dayの流量で添加し、第2槽よ
り160ml/dayの流量で抜き出した。接種後1日目、2日
目の第1槽、第2槽の細胞濃度を測定した結果を第1表
に示す。
第1表より、第1槽の細胞濃度はほぼ一定であった。
これは、隔壁を介して第1槽から第2槽へ移動する細胞
の数が、第1槽で増殖により増加する細胞の数とほぼ等
しかったためである。この時の単位面積当りの隔壁通過
培地流速は75ml/cm2・dayである。
ここで、細胞の大きさは約10μmで、SUS316L製織布
状材の公称孔径5μmより大きいが、細胞は変形可能で
あるため、単位面積当りの隔壁通過培地流速が大きい場
合、変形して隔壁を通過すると考えられる。
以上より、孔径5μmのSUS316L製織布状隔壁を用い
てJTC−1株細胞を培養する場合、単位面積当りの隔壁
通過培地流速を75ml/cm2・day以下にすれば第1槽の細
胞数を増やすことが可能であることが分かった。
実施例2 第1図の装置を用いて培地供給管124より内槽部(第
1領域に相当)に培地を添加しながら細胞の培養を行っ
た。
全容量8.0のガラス製培養槽中に全容量3.0の底部
の閉じた円筒形の壁を有する、上記SUS316L製織布状材
より成る隔壁を第1図に示すように設けた。
内槽部に浸漬した変形撹拌翼を上部よりモーターで回
転させた。外槽部には底部に磁気撹拌子を入れスターラ
ーにより回転させた。撹拌翼回転数は100rpm、磁気撹拌
子回転数は180rpmに設定した。
実施例1と同じ培地を用い、内槽部培地容量2.5、
外槽部培地容量2.7になる様に培地を加えた。このと
きの隔壁の有効面積は800cm2である。内槽部にJTC−1
株細胞を接種したところ1.2×106cells/mlとなった。ペ
リスタポンプを用いて内槽部に培地を添加し、液面が一
定になるようにしながら外槽部より培地を抜き出した。
内槽部に添加した培地流量は、単位面積当りの隔壁の通
過培地流速で表すと2.7〜6.3ml/cm2・dayである。ま
た、培養全期間に渡って隔壁の逆洗は1回も行わなかっ
た。
培養温度は37℃である。溶存酸素濃度およびpH制御は
スパージャーによる液面吹き付け方法により、溶存酸素
濃度2ppm、pH7.2になる様に空気、酸素および二酸化炭
素の流量を制御した。
内槽部および外槽部の細胞濃度経時変化を第5図にそ
れぞれ実線、一点鎖線で示す。内槽部の細胞濃度は培養
開始後15日目に2.5×107cells/mlに達し、その時の細胞
生存率は91%、外槽部の細胞濃度は8.5×104cells/mlで
あった。外槽部の細胞濃度は内槽部の1/300であるた
め、隔壁を通過して培養系外に流出する細胞数は無視で
きる範囲にある。
これより、本発明の培養槽を用いると容易に細胞の高
密度大量培養が達成できることが確認された。
実施例3 第1図の装置を用いて培地供給管124より内槽部(第
1領域に相当)に培地を添加しながら細胞を培養し、上
記SUS316L製織布状材における目詰りおよび逆洗による
回復の試験を行った。
全容量1.7のガラス製培養槽中に全容量0.7の底部
の閉じた円筒形の壁を有する、上記SUS316L製織布状材
より成る隔壁を第1図に示すように設けた。
内槽部に浸漬した変形撹拌翼を上部よりモーターで回
転させた。外槽部には底部に磁気撹拌子を入れスターラ
ーにより回転させた。撹拌翼回転数は100rpm、磁気撹拌
子回転数は250rpmに設定した。
実施例1と同じ培地を用い、内槽部培地容量0.5、
外槽部培地容量0.23になる様に培地を加えた。このと
きの隔壁の有効面積は220cm2である。内槽部にJTC−1
株細胞を接種した。ペルスタポンプを用いて内槽部に培
地を添加し、液面が一定になるよう外槽部より培地を抜
き出した。内槽部に添加した培地流量は、単位面積当り
の隔壁通過培地流速で表すと4.7〜12.8ml/cm2・dayであ
る。
培養温度は37℃である。溶存酸素濃度およびpH制御は
スパージャーによる液面吹き付け方法により、溶存酸素
濃度2ppm、pH7.2になる様に空気、酸素および二酸化炭
素の流量を制御した。
培養開始後28日目まで培養を行ったところ、若干の隔
壁の目詰りが生じた。このときの、内槽部液面が変化し
ない最大培地流量、即ち隔壁の最大通過可能培地流速
は、5.1ml/cm2・dayであった。ここで、外槽部に100ml
の培地を急速に加え、内外槽部液面の静水圧差により、
160ml/cm2・dayの流速で4分間の逆洗を行った。する
と、最大通過可能培地流速は6.1ml/cm2・dayまで回復
し、この流速が3日間維持された。再び、培養開始後31
日目に外槽部に180mlの培地を急速に加え、170ml/cm2
dayの流速で7分間の逆洗を行ったところ、最大通過可
能培地流速はさらに7.0ml/cm2・dayまで回復した。この
逆洗操作を3日毎に行ったところ、さらに1ヵ月間培養
ができた。
以上より、本発明の培養槽を用いると、目詰りにより
隔壁の通過可能培地流速の低下が生じても、簡単な操作
の逆洗を行うことで目詰りを回復させることが可能であ
り、しかも回復した状態を数日間維持できることが分か
った。
実施例4 双子管タッピングフラスコを用いて、SUS316L製織布
状材および半透膜におけるグルコースおよび乳酸の拡散
係数を測定により求めた。
双子管タッピングフラスコに、上記SUS316L製織布状
材より成る、有効面積2.1cm2の隔壁を設置した。第1槽
にはグルコースを含まないDM−160AU培地(10%新生仔
牛血清、0.3g/グルタミンおよび0.1g/カナマイシン
添加)に乳酸を0.5g/になるよう添加した液を、第2
槽にはDM−160AU培地(10%新生仔牛血清、0.3g/グル
タミンおよび0.1g/カナマイシン添加)を、それぞれ8
0ml加えた。DM−160AU培地はグルコースが1.0g/にな
るように調整されている。撹拌子回転速度を400rpm、温
度を37℃に設定した。2時間毎に第1槽、第2槽のグル
コース、乳酸濃度を測定した。
次に、双子管タッピングフラスコに、分画分子量3000
0、厚さ200μmの半透膜より成る、有効面積1.5cm2の隔
壁を設置した。第1槽にはグルコースを含まないDM−16
0AU培地(10%新生仔牛血清、0.3g/グルタミンおよび
0.1g/カナマイシン添加)に乳酸を0.5g/になるよう
に添加した液を、第2槽にはDM−160AU培地(10%新生
仔牛血清、0.3g/グルタミンおよび0.1g/カナマイシ
ン添加)を、それぞれ80ml加えた。撹拌子回転速度を40
0rpm、温度を37℃に設定した。6時間毎に第1槽、第2
槽のグルコース、乳酸濃度を測定した。
第1槽、第2槽のグルコースおよび乳酸濃度の経時変
化より、SUS316L製織布状材および半透膜におけるグル
コースおよび乳酸の拡散係数を求めた。結果を第2表に
示す。
第2表より、SUS316L製布状材におけるグルコースお
よび乳酸の拡散係数は、半透膜におけるグルコースおよ
び乳酸の拡散係数に比して、それぞれ11倍、7倍大きい
ことが分かった。
実施例5 第1図の装置を用いて培地供給管106より外槽部(第
2領域に相当)に培地を添加しながら細胞の培養を行っ
た。
全容量8.0のガラス製培養槽中に全容量3.0の底部
の閉じた円筒形の壁を有する、上記SUS316L製織布状材
より成る隔壁を第1図に示すように設けた。隔壁フラン
ジには直径15mmφの均圧口が4個設けてある。この均圧
口により内槽部と外槽部の圧力差が実質的にゼロに保た
れている。
内槽部に浸漬した変形撹拌翼を上部よりモーターで回
転させた。外槽部には底部に磁気撹拌子を入れスターラ
ーにより回転させた。撹拌翼回転数は100rpm、磁気撹拌
子回転数は180rpmに設定した。
実施例1と同じ培地を用い、内槽部培地容量2.5、
外槽部培地容量2.7になる様に培地を加えた。このと
きの隔壁の有効面積は800cm2である。内槽部にJTC−1
株細胞を接種したところ4×105cells/mlになった。ペ
リスタポンプを用いて外槽部に培地を添加し、液面が一
定になるようにしながら外槽部より培地を抜き出した。
外槽部に添加した培地流量は1.2〜6.7/dayである。
培養温度は37℃である。溶存酸素濃度およびpH制御は
スパージャーによる液面吹き付け方法により、溶存酸素
濃度2ppm、pH7.2になる様に空気、酸素および二酸化炭
素の流量を制御した。
内槽部の細胞濃度経時変化を第6図に示す。内槽部の
細胞濃度は培養開始5日目に5.2×106cells/mlに達し、
その時の細胞生存率は96%であった。また、培養全期間
にわたって外槽部への細胞の流出は認められなかった。
これより、本発明の培養槽を用いると容易に5×106c
ells/mlレベルの細胞の高密度大量培養が達成できるこ
とが確認された。
比較例1 実施例5と比較するため、隔壁に半透膜を用い、実施
例5と同じ装置、方法、培地、種細胞で培養を行った。
全容量8.0のガラス製培養槽中に全容量3.0の底部
に閉じた円筒形の枠および金網により支持された、分画
分子量30000、厚さ200μmの半透膜より成る隔壁を第1
図に示すように設けた。隔壁フランジには直径15mmφの
均圧口が4個設けてある。この均圧口により内槽部と外
槽部の圧力差が実質的にゼロに保たれている。
実施例1と同じ培地を用い、内槽部培地容量2.5、
外槽部培地容量2.7になる様に培地を加えた。このと
きの隔壁の有効面積は800cm2である。内槽部にJTC−1
株細胞を接種したところ4×105cells/mlとなった。ペ
リスタポンプを用いて外槽部に培地を添加し、液面が一
定になるようにしながら外槽部より培地を抜き出した。
外槽部に添加した培地流量は1.2〜6.7/dayである。
培養温度は37℃である。溶存酸素濃度およびpH制御は
スパージャーによる液面吹き付け方法により、溶存酸素
濃度2ppm、pH7.2になる様に空気、酸素および二酸化炭
素の流量を制御した。
内槽部の細胞濃度経時変化を第7図に示す。内槽部の
細胞濃度は培養開始4日目に2.1×106cells/mlに達した
が、これ以上増殖しなかった。また、培養全期間にわた
って外槽部への細胞の流出は認められなかった。
これより、半透膜の隔壁を用いるた場合、細胞の高密
度大量培養は困難であることが確認された。
〔発明の効果〕
本発明により、細胞に損傷を与えず、長期間にわたり
安定に、連続的な栄養源供給および老廃物除去が行える
ので細胞の高密度大量培養ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は底部の閉じた円筒形の隔壁を有する培養槽の一
例を示す図、第2図は培養システムの一例を示す図、第
3図は管状螺旋形の隔壁を有する培養槽の一例を示す
図、第4図は板状の隔壁により囲まれた水平方向の断面
が長方形の外槽部を有する培養槽の一例を示す図、第5
図は実施例2における細胞濃度の経時変化を示す線図、
第6図は実施例5における細胞濃度の経時変化を示す線
図、第7図は比較例1における細胞濃度の経時変化を示
す線図である。 101……培養槽、102……内槽部、 103……外槽部、104……隔壁、 105……ジャケット、106……外槽部への培地供給管、10
7……抜き出し管、 108……内槽部102および/または外槽部103へ液を供給
するポンプ、 109……外槽部103から液を抜き出すポンプ、 110……磁気撹拌子、111……モーター、 112……撹拌軸、113……撹拌翼、 114……リングスパージャー、 115……ノズル、116……給気管、 117……排気管、118……除菌フィルタ、 119……隔壁フランジ、120……均圧口、 121……レベルセンサ、122……溶存酸素濃度センサ、12
3……pHセンサ、 124……内槽部への培地供給管 201……供給液貯蔵タンク、 202……回収液貯蔵タンク、203……恒温水槽、204……
恒温水槽203からジャケット105へ温水を送るポンプ、20
5……空気のマスフローコントローラ、206……酸素のマ
スフローコントローラ、207……二酸化炭素のマスフロ
ーコントローラ、208……制御用コンピュータ、209……
キーボード、 301……培養槽部、302……管内部、303……隔壁、 401……培養槽部、402……外槽部、403……隔壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 範夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所基礎研究所内 (72)発明者 緒田原 蓉二 東京都千代田区神田駿河台4丁目6番地 株式会社日立製作所内 (56)参考文献 特開 昭62−190073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12M 1/00 - 3/10

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細胞が通過可能な径の孔を有する隔壁によ
    り、細胞が浮遊した培養液の存在する第1領域と生理緩
    衝液または栄養源を含む液の存在する第2領域とを分
    け、隔壁を介して第1領域と第2領域の間で栄養源、老
    廃物または生産物の少なくとも一つを移動させ、さら
    に、隔壁を介して第1領域から第2領域へ移動する細胞
    の数が、第1領域で増殖により増加する細胞の数を超え
    ないよう、隔壁を介した液流を抑えることを特徴とする
    細胞の培養方法。
  2. 【請求項2】上記隔壁に織布状材または多孔質材より成
    る隔壁を用いることを特徴とする請求項1記載の細胞の
    培養方法。
  3. 【請求項3】上記隔壁を介して第1領域と第2領域の間
    で栄養源、老廃物または生産物の少なくとも一つを移動
    させる方法として、第1領域および/または第2領域に
    培地を添加し、第2領域から培養液を抜き出すことを特
    徴とする請求項1記載の細胞の培養方法。
  4. 【請求項4】上記第1領域に培地を添加しつつ第2領域
    から培地を抜き出す場合において、上記隔壁を介して第
    1領域から第2領域へ移動する細胞の数が、上記第1領
    域で増殖により増加する細胞の数を超えないようにする
    方法として、添加培地流量を制御することを特徴とする
    請求項1記載の細胞の培養方法。
  5. 【請求項5】上記第1領域に培地を添加しつつ第2領域
    から培地を抜き出す場合において、間欠的に、隔壁を介
    した第2領域から第1領域への液流を作ることを特徴と
    する請求項1記載の細胞の培養方法。
  6. 【請求項6】上記第2領域に培地を添加しつつ第2領域
    から培地を抜き出す場合における、上記隔壁を介した第
    1領域と第2領域の間で栄養源、老廃物または生産物の
    少なくとも一つを移動させる量を制御する方法として、
    添加培地流量を制御することを特徴とする請求項1記載
    の細胞の培養方法。
  7. 【請求項7】上記隔壁を介した液流を抑える方法とし
    て、隔壁を介した第1領域と第2領域の圧力差を実質的
    にゼロにすることを特徴とする請求項1記載の細胞の培
    養方法。
  8. 【請求項8】細胞が通過可能な径の孔を有する隔壁によ
    り、細胞が浮遊した培養液の存在する第1領域と生理緩
    衝液または栄養源を含む液の存在する第2領域とが分け
    られた培養槽を有し、隔壁を介して第1領域と第2領域
    の間で栄養源、老廃物または生産物の少なくとも一つを
    移動させる手段、および隔壁を介して第1領域から第2
    領域へ移動する細胞の数が、第1領域で増殖により増加
    する細胞の数を超えないよう、隔壁を介した液流を抑え
    る手段を有することを特徴とする細胞の培養装置。
  9. 【請求項9】上記隔壁に織布状材または多孔質材より成
    る隔壁を用いることを特徴とする請求項8記載の細胞の
    培養装置。
  10. 【請求項10】上記隔壁を介して第1領域と第2領域の
    間で栄養源、老廃物または生産物の少なくとも一つを移
    動させる手段として、第1領域および/または第2領域
    に培地を添加し、第2領域から培養液を抜き出す手段を
    有することを特徴とする請求項8記載の細胞の培養装
    置。
  11. 【請求項11】上記第1領域に培地を添加しつつ第2領
    域から培地を抜き出す場合において、上記隔壁を介して
    第1領域から第2領域へ移動する細胞の数が、上記第1
    領域で増殖により増加する細胞の数を超えないようにす
    る手段として、添加培地流量を制御する手段を有するこ
    とを特徴とする請求項8記載の細胞の培養装置。
  12. 【請求項12】上記第1領域に培地を添加しつつ第2領
    域から培地を抜き出す場合において、間欠的に、隔壁を
    介した第2領域から第1領域への液流を作る手段を有す
    ることを特徴とする請求項8記載の細胞の培養装置。
  13. 【請求項13】上記第2領域に培地を添加しつつ第2領
    域から培地を抜き出す場合において、上記隔壁を介した
    第1領域と第2領域の間で栄養源、老廃物または生産物
    の少なくとも一つを移動させる量を制御する手段とし
    て、添加培地流量を制御する手段を有することを特徴と
    する請求項8記載の細胞の培養装置。
  14. 【請求項14】上記隔壁を介した液流を抑える手段とし
    て、隔壁を介した第1領域と第2領域の圧力差を実質的
    にゼロにする手段を有することを特徴とする請求項8記
    載の細胞の培養装置。
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