JP2808904B2 - ロケット構造体の外壁構造 - Google Patents
ロケット構造体の外壁構造Info
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- JP2808904B2 JP2808904B2 JP3038590A JP3859091A JP2808904B2 JP 2808904 B2 JP2808904 B2 JP 2808904B2 JP 3038590 A JP3038590 A JP 3038590A JP 3859091 A JP3859091 A JP 3859091A JP 2808904 B2 JP2808904 B2 JP 2808904B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ロケット構造体の外壁
構造に関するものである。
構造に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、図５に示されるように、ロケット
構造体ａの外壁構造にあっては、金属等からなる内筒１
と、この内筒１を覆うように設けられた外筒２とから構
成されている。
構造体ａの外壁構造にあっては、金属等からなる内筒１
と、この内筒１を覆うように設けられた外筒２とから構
成されている。
【０００３】ここで使用されている外筒２は、コルク材
やグラス繊維強化樹脂等から形成して、ロケット飛翔中
にロケット構造体ａと空気との摩擦熱で外筒２を燃焼
（昇華）させることにより、ロケット構造体ａの内部加
熱を防止して内部機器（図示せず）を保護するように設
定されている。
やグラス繊維強化樹脂等から形成して、ロケット飛翔中
にロケット構造体ａと空気との摩擦熱で外筒２を燃焼
（昇華）させることにより、ロケット構造体ａの内部加
熱を防止して内部機器（図示せず）を保護するように設
定されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の如く
構成されたロケット構造体の外壁構造にあっては、外筒
２の燃焼（昇華）により外筒２の周囲にガスが発生し、
飛翔中のロケットを赤外線で観測する場合、ガスの発生
により観測に悪影響を及ぼしていた。
構成されたロケット構造体の外壁構造にあっては、外筒
２の燃焼（昇華）により外筒２の周囲にガスが発生し、
飛翔中のロケットを赤外線で観測する場合、ガスの発生
により観測に悪影響を及ぼしていた。
【０００５】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、ロケット飛翔中に発生する空気摩擦熱により外壁
を燃焼（昇華）させることなく内部加熱を防止し得て、
しかも赤外線等の観測に悪影響を与えるガスを発生する
ことがないロケット構造体の外壁構造を提供することを
目的とするものである。
って、ロケット飛翔中に発生する空気摩擦熱により外壁
を燃焼（昇華）させることなく内部加熱を防止し得て、
しかも赤外線等の観測に悪影響を与えるガスを発生する
ことがないロケット構造体の外壁構造を提供することを
目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明はその目的を達成
するため、ロケット構造体の周廻り方向並びに軸線方向
に沿って連続する内筒と、該内筒の外表面を離間状態で
覆うことで空間部を形成すると共に該空間部と大気とが
連通状態に有るように前記内筒との間で密閉処理を施す
ことなく前記内筒に固定された外筒とから内外二重に構
成され、前記外筒は高温強度が高い材料から形成されて
いると共にその表面にブラスト加工が施されていること
を要旨とする。
するため、ロケット構造体の周廻り方向並びに軸線方向
に沿って連続する内筒と、該内筒の外表面を離間状態で
覆うことで空間部を形成すると共に該空間部と大気とが
連通状態に有るように前記内筒との間で密閉処理を施す
ことなく前記内筒に固定された外筒とから内外二重に構
成され、前記外筒は高温強度が高い材料から形成されて
いると共にその表面にブラスト加工が施されていること
を要旨とする。
【０００７】
【作用】ロケット構造体の飛翔中にあっては空気摩擦熱
が発生する。しかしながら、本体の外壁部材は、外筒
と、空間部、及び内筒の三層構造となっているので、ロ
ケット構造体の内部への熱伝達は効率良く遮断される。
しかも、空間部は大気と気密状態を確保していないため
上空へ行く程真空度が増して断熱効果が促進され、外筒
の表面にブラスト加工を施したことにより空気摩擦熱の
熱輻射効率がさらに向上されている。
が発生する。しかしながら、本体の外壁部材は、外筒
と、空間部、及び内筒の三層構造となっているので、ロ
ケット構造体の内部への熱伝達は効率良く遮断される。
しかも、空間部は大気と気密状態を確保していないため
上空へ行く程真空度が増して断熱効果が促進され、外筒
の表面にブラスト加工を施したことにより空気摩擦熱の
熱輻射効率がさらに向上されている。
【０００８】
【実施例】次に、本発明のロケット構造体の外壁構造の
実施例を図１乃至図４に基づいて説明する。
実施例を図１乃至図４に基づいて説明する。
【０００９】１図は要部の拡大断面図、図２は図１の一
部をさらに拡大した断面図、図３はロケット構造体の先
端部を一部破断した側面図、図４はロケット構造体の外
観を示す側面図である。
部をさらに拡大した断面図、図３はロケット構造体の先
端部を一部破断した側面図、図４はロケット構造体の外
観を示す側面図である。
【００１０】図４において、ロケット構造体Ａは先端部
１０と基端部１１との多段式に構成されている。
１０と基端部１１との多段式に構成されている。
【００１１】先端部１０は、図３に示すように、円筒状
の外壁部材１２がロケット構造体Ａの上下方向に複数連
結されて構成され、先端部１０の内部１０ａにはアンテ
ナＦ等の内部機器（図示せず）が配設されている。
の外壁部材１２がロケット構造体Ａの上下方向に複数連
結されて構成され、先端部１０の内部１０ａにはアンテ
ナＦ等の内部機器（図示せず）が配設されている。
【００１２】外壁部材１２は、図１乃至図２に示すよう
に、内筒１３と、この内筒１３を覆う外筒１４とからな
る内外二重に構成されていると共に、内筒１３と外筒１
４との間には空間部１５が設定された三層構造となって
いる。
に、内筒１３と、この内筒１３を覆う外筒１４とからな
る内外二重に構成されていると共に、内筒１３と外筒１
４との間には空間部１５が設定された三層構造となって
いる。
【００１３】内筒１３は、熱膨張係数の低い(7.0×10-6
／゜C)をしないクロムモリブデン銅等から形成されてい
て、筒部１３ａと、この筒部１３ａの端部に形成された
連結用の脚部１３ｂ，１３ｂとから構成されている。ま
た、脚部１３ｂ，１３ｂの間には筒状のアルミ板１６が
設けられ、このアルミ板１６と筒部１３ａとが補強用リ
ブ１７，１７…を介して連結されている。図中、１８は
アルミ板１６に補強用リブ１７の一端側を結合させるネ
ジ部材である。さらに、内筒１３の筒部１３ａと脚部１
３ｂとの境界には凹部１３ｃが設定され、この凹部１３
ｃに外筒１４が取り付けられている。
／゜C)をしないクロムモリブデン銅等から形成されてい
て、筒部１３ａと、この筒部１３ａの端部に形成された
連結用の脚部１３ｂ，１３ｂとから構成されている。ま
た、脚部１３ｂ，１３ｂの間には筒状のアルミ板１６が
設けられ、このアルミ板１６と筒部１３ａとが補強用リ
ブ１７，１７…を介して連結されている。図中、１８は
アルミ板１６に補強用リブ１７の一端側を結合させるネ
ジ部材である。さらに、内筒１３の筒部１３ａと脚部１
３ｂとの境界には凹部１３ｃが設定され、この凹部１３
ｃに外筒１４が取り付けられている。
【００１４】外筒１４は、高温強度が高く、しかも熱膨
張係数の低い(9.0×10-6／°C)軽量材料（例えばチタン
等）から形成されている。また、外筒１４の上下方向の
端縁１４ａ，１４ａと内筒１３の凹部１３ｃとの間に
は、図２に示すように、クリアランスＬを存して取り付
けられている。
張係数の低い(9.0×10-6／°C)軽量材料（例えばチタン
等）から形成されている。また、外筒１４の上下方向の
端縁１４ａ，１４ａと内筒１３の凹部１３ｃとの間に
は、図２に示すように、クリアランスＬを存して取り付
けられている。
【００１５】このクリアランスＬは、ロケット構造体Ａ
の飛翔中に発生する空気摩擦熱に影響を受けて外筒１４
が軸線と並行した延出方向に膨張した際に、内筒１３と
外筒１４の端縁１４ａ，１４ａとは相対移動可能となっ
ており、また、凹部１３ｃ，１３ｃに外筒１４の端縁１
４ａ，１４ａが当接しないように設定されている。これ
によって熱応力を軽減するものである。
の飛翔中に発生する空気摩擦熱に影響を受けて外筒１４
が軸線と並行した延出方向に膨張した際に、内筒１３と
外筒１４の端縁１４ａ，１４ａとは相対移動可能となっ
ており、また、凹部１３ｃ，１３ｃに外筒１４の端縁１
４ａ，１４ａが当接しないように設定されている。これ
によって熱応力を軽減するものである。
【００１６】また、ここで使用されている内筒１３の筒
部１３ａと外筒１４の各表面は、サンドブラスト等によ
り表面粗加工されて空気摩擦熱の熱輻射率の向上が図ら
れている。
部１３ａと外筒１４の各表面は、サンドブラスト等によ
り表面粗加工されて空気摩擦熱の熱輻射率の向上が図ら
れている。
【００１７】空間部１５は、外筒１４の空気摩擦による
温度上昇に伴う断熱層の役割を果たすもので、ロケット
構造体Ａの周方向及び軸線方向に対して適宜複数箇所に
配設されたスペーサ１９により内筒１３と外筒１４との
対向間隔が一定に保たれている。このスペーサ１９は外
筒１４から内筒１３にわたって挿入された固定用ネジ２
０により固定されている。
温度上昇に伴う断熱層の役割を果たすもので、ロケット
構造体Ａの周方向及び軸線方向に対して適宜複数箇所に
配設されたスペーサ１９により内筒１３と外筒１４との
対向間隔が一定に保たれている。このスペーサ１９は外
筒１４から内筒１３にわたって挿入された固定用ネジ２
０により固定されている。
【００１８】また、空間部１５は、上空に行く程真空度
が増して断熱効果を持たせるためロケット構造体の外部
からの気密性を確保しない一方、内筒１３と固定用ネジ
２０とをシーム溶接等の処理をして内部への気密性は確
保するように設定されている。このことにより、ロケッ
ト構造体Ａが上空に行くほど空間部１５内における真空
度が増すことと相俟って断熱層としての役割は、より一
層向上される。
が増して断熱効果を持たせるためロケット構造体の外部
からの気密性を確保しない一方、内筒１３と固定用ネジ
２０とをシーム溶接等の処理をして内部への気密性は確
保するように設定されている。このことにより、ロケッ
ト構造体Ａが上空に行くほど空間部１５内における真空
度が増すことと相俟って断熱層としての役割は、より一
層向上される。
【００１９】このような構成においては、ロケット構造
体の飛翔中にあっては空気摩擦熱が発生する。しかしな
がら、外壁部材１２は、外筒１４と、空間部１５、及び
内筒１３の三層構造となっているので、ロケット構造体
Ａの内部への熱伝達は効率良く遮断される。このとき、
外筒１４は空気摩擦熱により膨張するが、外筒１４の上
下方向の端縁１４ａ，１４ａは、クリアランスＬにより
内筒１３の凹部１３ｃ，１３ｃに当接することはない。
体の飛翔中にあっては空気摩擦熱が発生する。しかしな
がら、外壁部材１２は、外筒１４と、空間部１５、及び
内筒１３の三層構造となっているので、ロケット構造体
Ａの内部への熱伝達は効率良く遮断される。このとき、
外筒１４は空気摩擦熱により膨張するが、外筒１４の上
下方向の端縁１４ａ，１４ａは、クリアランスＬにより
内筒１３の凹部１３ｃ，１３ｃに当接することはない。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のロケット
構造体の外壁構造にあっては、ロケット構造体の周廻り
方向並びに軸線方向に沿って連続する内筒と、該内筒の
外表面を離間状態で覆うことで空間部を形成すると共に
該空間部と大気とが連通状態に有るように前記内筒との
間で密閉処理を施すことなく前記内筒に固定された外筒
とから内外二重に構成され、前記外筒は高温強度が高い
材料から形成されていると共にその表面にブラスト加工
が施されていることにより、ロケット飛翔中に発生する
空気摩擦熱により外壁が燃焼（昇華）することなく内部
加熱を防止し得て、しかも、赤外線等の観測に悪影響を
与えるガスを発生することがない。
構造体の外壁構造にあっては、ロケット構造体の周廻り
方向並びに軸線方向に沿って連続する内筒と、該内筒の
外表面を離間状態で覆うことで空間部を形成すると共に
該空間部と大気とが連通状態に有るように前記内筒との
間で密閉処理を施すことなく前記内筒に固定された外筒
とから内外二重に構成され、前記外筒は高温強度が高い
材料から形成されていると共にその表面にブラスト加工
が施されていることにより、ロケット飛翔中に発生する
空気摩擦熱により外壁が燃焼（昇華）することなく内部
加熱を防止し得て、しかも、赤外線等の観測に悪影響を
与えるガスを発生することがない。
【図１】本発明のロケット構造体の外壁構造を示す拡大
断面図である。
断面図である。
【図２】図１の一部をさらに拡大した要部の断面図であ
る。
る。
【図３】ロケット構造体の先端部を一部破断した側面図
である。
である。
【図４】ロケット構造体の外観を示す側面図である。
【図５】従来のロケット構造体の先端部を一部破断した
側面図である。
側面図である。
Ａ…ロケット構造体 １３…内筒 １４…外筒 １５…空間部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B64G 1/58 B64G 1/00
Claims (1)
- 【請求項１】 ロケット構造体の周廻り方向並びに軸線
方向に沿って連続する内筒と、該内筒の外表面を離間状
態で覆うことで空間部を形成すると共に該空間部と大気
とが連通状態に有るように前記内筒との間で密閉処理を
施すことなく前記内筒に固定された外筒とから内外二重
に構成され、前記外筒は高温強度が高い材料から形成さ
れていると共にその表面にブラスト加工が施されている
ことを特徴とするロケット構造体の外壁構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3038590A JP2808904B2 (ja) | 1991-03-05 | 1991-03-05 | ロケット構造体の外壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3038590A JP2808904B2 (ja) | 1991-03-05 | 1991-03-05 | ロケット構造体の外壁構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04278900A JPH04278900A (ja) | 1992-10-05 |
| JP2808904B2 true JP2808904B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=12529517
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3038590A Expired - Fee Related JP2808904B2 (ja) | 1991-03-05 | 1991-03-05 | ロケット構造体の外壁構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2808904B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2586080B1 (fr) * | 1985-08-12 | 1987-11-27 | Centre Nat Etd Spatiales | Element de protection thermique pour un engin soumis a des echauffements importants |
| JPH04106100U (ja) * | 1991-02-25 | 1992-09-11 | 三菱重工業株式会社 | 断熱性飛しよう体 |
-
1991
- 1991-03-05 JP JP3038590A patent/JP2808904B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04278900A (ja) | 1992-10-05 |
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