JP2801827B2 - 光プリンタヘッド - Google Patents

光プリンタヘッド

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JP2801827B2
JP2801827B2 JP6372193A JP6372193A JP2801827B2 JP 2801827 B2 JP2801827 B2 JP 2801827B2 JP 6372193 A JP6372193 A JP 6372193A JP 6372193 A JP6372193 A JP 6372193A JP 2801827 B2 JP2801827 B2 JP 2801827B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真式プリンタなど
の記録装置の光源として使用される光プリンタヘッドの
改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、情報処理技術並びに通信技術の進
展に伴い普通紙に任意の漢字や図形を高速度、高品質で
大量に出力することができる小型で、且つ安価な電子写
真式プリンタが要求されている。そのためこの要求に対
処すべくプリンタの光源として電気絶縁性基板の一主面
に複数個の発光ダイオード素子(LED)を直線状に配
列搭載して成る光プリンタヘッドを使用した電子写真式
プリンタが小型、高解像度のものとして提案されてい
る。
【0003】この従来の電子写真式プリンタに使用され
ている光プリンタヘッドは通常、複数個のレンズを所定
の間隔で直線状に配列支持したポリカーボネート等の樹
脂から成るレンズプレートと、多数の発光ダイオード素
子アレイが直線状に配列載置された酸化アルミニウム質
焼結体やガラス等から成るベースプレートとを各レンズ
と各発光ダイオード素子アレイとが1 対1 に対応するよ
うに併設させた構造を有しており、各発光ダイオード素
子アレイの発光ダイオードを外部電気信号に対応させて
個々に選択的に発光させるとともに、該各発光ダイオー
ド素子が発光した光をレンズを介して外部の感光体面に
結像させ、感光体に潜像を形成させることによって電子
写真式プリンタの光源として機能する。
【0004】尚、前記ベースプレート上に直線状に配列
載置される発光ダイオード素子アレイは一般にその内部
に64個の発光ダイオード素子が直線状に配列されて構成
されており、B4サイズの電子写真式プリンタの光源と
して使用する場合には前記発光ダイオード素子アレイは
その32個が各々を各レンズに1 対1 に対応するようにし
てベースプレート上に載置されることとなる。
【0005】また前記レンズプレートに支持された各レ
ンズとベースプレートに載置された各発光ダイオード素
子アレイはその両者の位置にズレが発生すると感光体面
に結像される像ににじみや位置ズレが発生して鮮明で、
正確な潜像を形成することが不可となることから各レン
ズと各発光ダイオード素子アレイとは極めて高精度に位
置合わせされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の光プリンタヘッドはレンズを支持するポリカーボネ
ート等の樹脂から成るレンズプレートと発光ダイオード
素子アレイが載置される酸化アルミニウム質焼結体やガ
ラス等から成るベースプレートの熱膨張係数が各々、1.
9 ×10-5/ ℃、4.0 〜7.5 ×10-6/ ℃であり、大きく相
違することから電子写真式プリンタの光源として使用し
ている際、レンズプレートとベースプレートの両者に熱
が印加されるとレンズプレートがベースプレートに比し
て大きく熱膨張し、その結果、レンズプレートに支持さ
れるレンズとベースプレートに載置される発光ダイオー
ド素子アレイとの間に位置ズレを生じ、感光体面に鮮明
で正確な潜像を形成することができないという欠点を有
していた。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記欠点に鑑み案出されたもの
で、その目的はレンズプレートに支持されるレンズとベ
ースプレートに載置される発光ダイオード素子アレイと
の位置合わせを完全とし、感光体に鮮明で正確な潜像を
形成することができる光プリンタヘッドを提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は複数個のレンズ
を所定の間隔で直線状に配列支持したレンズプレート
と、多数の発光ダイオード素子アレイが直線状に配列載
置されたベースプレートとから成り、前記レンズプレー
トとベースプレートとを各レンズと各発光ダイオード素
子アレイとが1 対1 に対応するように併設させた光プリ
ンタヘッドであって、前記レンズを支持するレンズプレ
ートと発光ダイオード素子アレイが載置されるベースプ
レートの熱膨張係数を実質的に同一としたことを特徴と
するものである。
【0009】
【作用】本発明の光プリンタヘッドによればレンズを支
持するレンズプレートと発光ダイオード素子アレイが載
置されるベースプレートの熱膨張係数を実質的に同一と
なしたことから電子写真式プリンタの光源として使用し
た際、レンズプレートとベースプレートの両者に熱が印
加されてもレンズプレートとベースプレートとは略同一
の量だけ熱膨張して各レンズと各発光ダイオード素子ア
レイとの間に位置ズレが発生することはなく、その結
果、各発光ダイオード素子が発する光はレンズを介して
感光体面に正確、且つ鮮明に結像し、感光体に高品質の
潜像を形成させることが可能となる。
【0010】
【実施例】次に本発明を添付図面に基づき詳細に説明す
る。図1 及び図2 は本発明の光プリンタヘッドの一実施
例を示し、1 はベースプレート、2 はレンズプレート、
3 は発光ダイオード素子アレイ、4 はレンズである。
【0011】前記ベースプレート1 はガラスエポキシ樹
脂等の電気絶縁材料から成り、その上面に複数個の発光
ダイオード素子アレイ3 が直線状に配列載置されてい
る。
【0012】前記ベースプレート1 は発光ダイオード素
子アレイ3 を支持する支持部材として作用し、ガラス繊
維中にゾル状としたエポキシ樹脂を流し込み、しかる
後、前記エポキシ樹脂を熱硬化させることによって製作
されている。
【0013】また前記ベースプレート1 上に配列載置さ
れている発光ダイオード素子アレイ3 は複数個の発光ダ
イオード素子3aから成り、該発光ダイオード素子3aは外
部電気信号に対応して個々に選択的に発光し、発光した
光を感光体5 表面に照射することによって感光体5 に画
像を形成するための潜像を形成する。
【0014】前記発光ダイオード素子3aはGaAsP 系、Ga
P 系の発光ダイオードが使用され、例えば、GaAsP 系の
発光ダイオードの場合には、まずGaAsの基板を炉中にて
高温に加熱するとともにAsH 3 ( アルシン) とPH3 ( ホ
スヒン) とGa( ガリウム) を適量に含むガスを接触させ
て基板表面にn 型半導体のGaAsP(ガリウムー砒素ーリ
ン) の単結晶を成長させ、次にGaAsP 単結晶表面にSi3
N 4 ( 窒化シリコン) の窓付膜を被着させるとともに該
窓部にZn( 亜鉛) のガスをさらし、n 型半導体のGaAsP
単結晶の一部にZnを拡散させてp 型半導体を形成し、pn
接合をもたすことによって形成される。
【0015】尚、前記発光ダイオード素子3aはB4サイ
ズの光プリンタヘッドの場合、2048個(1mm当たり8 個)
が直線状に配列されており、具体的には64個の発光ダイ
オード素子3aを一単位とした発光ダイオード素子アレイ
3 を32個、直線状に配列することによって2048個の発光
ダイオード素子3aがベースプレート1 上に配列されてい
る。
【0016】また前記発光ダイオード素子アレイ3 が載
置されたベースプレート1 はその上部に一定距離を隔て
てレンズプレート2 が併設されており、該レンズプレー
ト2には複数個の穴2aが直線状に配列形成されていると
ともに穴2aを塞ぐようにしてレンズ4 が樹脂等の接着材
を介して接着固定されている。
【0017】前記レンズプレート2 は上面に複数個のレ
ンズ4 を所定の間隔で支持する支持部材として作用し、
また穴2aは発光ダイオード素子アレイ3 の各発光ダイオ
ード素子3aが発する光をレンズ4 へ透過させる作用を為
す。
【0018】前記レンズプレート2 は、例えばガラスエ
ポキシ樹脂等の発光ダイオード素子アレイ3 が載置され
るベースプレート1 と熱膨張係数が実質的に同じ材質で
形成されており、レンズプレート2 の熱膨張係数がベー
スプレート1 の熱膨張係数と実質的に同一であることか
ら電子写真式プリンタの光源として使用した際、レンズ
プレート2 とベースプレート1 の両者に熱が印加されて
もレンズプレート2 とベースプレート1 とは略同一の量
だけ熱膨張して各レンズ4 と各発光ダイオード素子アレ
イ3 との間に位置ズレが発生することはなく、その結
果、各発光ダイオード素子3aが発する光はレンズ4 を介
して感光体面に正確、且つ鮮明に結像し、感光体5 に高
品質の潜像を形成させることが可能となる。
【0019】また前記レンズプレート2 に支持された各
レンズ4 は各発光ダイオード素子3aが発する光を感光体
5 面に照射させる作用を為し、アクリル樹脂やポリカー
ボネート樹脂等の透明樹脂、或いはガラス等の透明無機
物で形成された非球面レンズが好適に使用される。
【0020】尚、前記各レンズ4 はその外表面の一部を
樹脂等の接着剤を介してレンズプレート2 に接着するこ
とによってレンズプレート2 に所定間隔で直線状に接着
されている。
【0021】また前記発光ダイオード素子アレイ3 が載
置されたベースプレート1 及びレンズが支持されている
レンズプレート2 はその各々を一対の支持体6 、6 に接
合されることによって各発光ダイオード素子アレイ3 と
各レンズ4 とが所定距離を隔てて1 対1 に対応するよう
に併設されている。
【0022】前記一対の支持体6 、6 はその上部に第1
の基準面6aを、下部に第2 の基準面6bを有しており、支
持体6 の第1 基準面6aにレンズプレート2 の下面外周部
を、支持体6 の第2 基準面6bにベースプレート1 の上面
外周部を当接接着させることによって各発光ダイオード
素子アレイ3 と各レンズ4 とは間に所定距離を隔てて1
対1 に対応するようになっている。
【0023】前記一対の支持体6 、6 は例えば、ベース
プレート1 やレンズプレート2 と同質の材料、具体的に
はガラスエポキシ樹脂で形成されている。
【0024】かくして、本発明の光プリンタヘッドによ
ればベースプレート1 上に直線状に載置されている発光
ダイオード素子アレイ3 の各発光ダイオード素子3aに所
定の電力を印加させ、各発光ダイオード素子3aを個別に
選択的に発光させるとともに該各発光ダイオード素子3a
が発光した光をレンズ4 を介して外部の感光体5 面に結
像させ、感光体5 に所定の潜像を形成することによって
電子写真式プリンタの光源として機能する。
【0025】尚、本発明は上述の実施例に限定されもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々
の変更は可能であり、例えば上述の実施例ではベースプ
レート1 とレンズプレート2 の両方をガラスエポキシ樹
脂で形成したが、ベースプレート1 とレンズプレート2
はその両者の熱膨張係数が実質的に同一となる材料であ
れば、両者が如何なる材料も使用でき、ベースプレート
1 がガラスエポキシ樹脂から成る際にはレンズプレート
2 はガラスエポキシ樹脂の他にガラス繊維強化ナイロン
やガラス繊維強化ポリフェニレンサルファイド樹脂やガ
ラス繊維強化アクリロニトリル=ブタジエン=スチレン
共重合体、或いはこれらの材料のうち少なくとも2 種を
選択混合した材料で形成してもよい。
【0026】また前記ベースプレート1 とレンズプレー
ト2 との間で、且つ隣接する発光ダイオード素子アレイ
3 間に遮光板7 を配しておくと、各発光ダイオード素子
アレイ3 の発光ダイオード素子3aが発する光は隣接する
発光ダイオード素子アレイ3側に漏れようとしてもその
漏れは前記遮光板7 で完全に遮断され、その結果、各発
光ダイオード素子アレイ3 の発光ダイオード素子3aが発
する光はそれに1 対1で対応するレンズ4 を介してのみ
感光体5 に照射結像され、感光体5 には不要な光の照射
によるにじみ等が皆無となって、極めて鮮明な潜像を形
成することが可能となる。従って、前記ベースプレート
1 とレンズプレート2 との間で、且つ隣接する発光ダイ
オード素子アレイ3 間には遮光板7 を配しておくことが
好ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明の光プリンタヘッドによればレン
ズを支持するレンズプレートと発光ダイオード素子アレ
イが載置されるベースプレートの熱膨張係数を実質的に
同一となしたことから電子写真式プリンタの光源として
使用した際、レンズプレートとベースプレートの両者に
熱が印加されてもレンズプレートとベースプレートとは
略同一の量だけ熱膨張して各レンズと各発光ダイオード
素子アレイとの間に位置ズレが発生することはなく、そ
の結果、各発光ダイオード素子が発する光はレンズを介
して感光体面に正確、且つ鮮明に結像し、感光体に高品
質の潜像を形成させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光プリンタヘッドの一実施例を示す腰
部拡大断面図である。
【図2】図1のXーX線断面図である。
【符号の説明】 1・・・・ベースプレート 2・・・・レンズプレート 2a・・・穴 3・・・・発光ダイオード素子アレイ 3a・・・発光ダイオード素子 4・・・・レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/028 (56)参考文献 特開 平1−264469(JP,A) 特開 平2−286358(JP,A) 特開 平2−134260(JP,A) 特開 昭62−62322(JP,A) 特開 平1−278376(JP,A) 特開 平2−212167(JP,A) 特開 昭56−80958(JP,A) 特開 平4−336518(JP,A) 特開 平5−307140(JP,A) 実開 昭63−169754(JP,U) 実開 昭58−128449(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/44 B41J 2/45 B41J 2/455 G02B 7/02 G02B 27/18 H04N 1/028 G03G 15/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数個のレンズを所定の間隔で直線状に配
    列支持したレンズプレートと、多数の発光ダイオード素
    子アレイが直線状に配列載置されたベースプレートとか
    ら成り、前記レンズプレートとベースプレートとを各レ
    ンズと各発光ダイオード素子アレイとが1 対1 に対応す
    るように併設させた光プリンタヘッドであって、前記レ
    ンズを支持するレンズプレートと発光ダイオード素子ア
    レイが載置されるベースプレートの熱膨張係数を実質的
    に同一としたことを特徴とする光プリンタヘッド。
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