JP2784649B2 - 内植した人工器官のひび割れ防止 - Google Patents

内植した人工器官のひび割れ防止

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JP2784649B2 JP63062363A JP6236388A JP2784649B2 JP 2784649 B2 JP2784649 B2 JP 2784649B2 JP 63062363 A JP63062363 A JP 63062363A JP 6236388 A JP6236388 A JP 6236388A JP 2784649 B2 JP2784649 B2 JP 2784649B2
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【発明の詳細な説明】 本発明の背景および説明 本発明は、一般的には内植し得る人工器官に、そして
それを製造し、さらにそれらが内植された時そのひび割
れを実質上防止するために処理する方法に関し、該処理
は医療用人工器官の内植し得るポリマー表面へシリコー
ンゴム材料を適用することを含み、該ポリマー表面はも
しシリコーンゴム材料でこのように処理されなければ、
長期間内植した時ひび割れするものである。内植し得る
ポリマー表面はシリコーンゴムよりも大きい表面張力を
有する材料でつくられ、シリコーンゴムは処理すべき医
療用人工器官をシリコーンゴムを含む組成物中に浸漬す
ることによって都合よく塗布される実質上非極性材料で
ある。
内植し得る人工器官として広く特徴付けることができ
る内植し得る医療用器具の製造によく適したいくつかの
生体適合性材料は、例外的な生体適合性、押出し性、成
形性、良好な繊維形成性、引張り強度、弾力性、耐久性
その他の一つまたはそれ以上を含む、そのような器具に
求められる性質を発揮する。しかしながら他の点では高
度に望ましい材料のあるものは人体等内に移植したとき
重大な欠点を発揮する。そのような欠点は強度低下およ
び見苦しいクラックの発生であり、これらは比較的薄い
ストランドまたは膜を有する人工器官部品にとってはこ
れらストランドまたは膜の多数の完全切断を起こす。し
ばしば表面亀裂またはひび割れは、生体内移植および使
用の間遭遇するような体液へ、材料および条件に応じて
1ケ月またはそれ以上またはもっと短い期間のオーダー
であり得る実質的な曝露後に発生する。多数の内植し得
る人工器官は性格上永久であることが意図され、そして
内植の年月中実質的なひび割れを発生してはならない。
このひび割れ現象の原因を決定しようとする試みでい
くつかの理論が発表された。提案された機構は酸化分
解、加水分解不安定性、酵素分解、熱および機械的不
全、免疫化学的機構および脂質の吸収を含む。内植時表
面亀裂またはひび割れを制御する以前の試みは、生体適
合性ポリマー内へ抗酸化剤の混入と、そして種々の加熱
および冷却条件の適用によりポリマー内のストレスを除
去しようとすることを含む、生体適合性ポリマーを種々
の異なる徐冷条件へかけることを含む。このような試み
は大部分不成功であった。
この点に関する特別の必要性は、例えば米国特許第4,
475,972号に記載されているように、繊維形成性ポリマ
ーを多孔質人工血管に巻回する場合に含まれるような、
ポリマー繊維の押出しおよび紡糸を含む操作によって人
工器官を形成しようと試みる時に顕著である。該特許の
開示をここに参照として取入れる。そのような人工血管
は、内植後ひび割れが発生する時このひび割れ自体が人
工血管の種々のストランドの完全切断の形に現れるよう
ないくらか微細な直径寸法のものである複数のストラン
ドを含んでいる。そのようなストランド切断は実質な程
度であれば許容することができず、そして人工血管が多
年活動し続けるように一般に永久ベースで具合よく内植
できる人工血管を提供することがなお望まれる。
紡糸した繊維でつくられた多数の人工血管構造は、縫
合および類似物によって与えられるストレスを含む、内
植中および内植後経験するものと大体等しい物理的スト
レス条件へかける時はそれらの活動性に関しては非常に
満足に機能するように見える。例えばある種のポリウレ
タン繊維は、体温において食塩水のようなインビトロ条
件下定常的ストレスへかける時は、実質上同じポリウレ
タン紡糸人工血管を生体内条件へかける時顕著なひび割
れを示さない。従ってポリウレタン、ポリプロピレン、
ポリメタクリル酸メチル等のような多数の材料は試験管
内条件下でストレスをかける時はすぐれた医療器具また
は人工器官を提供するように見えるが、しかし実質上同
じタイプのストレスへしかし生体内条件下でかける時は
満足でないことが判明した。
従って内植したまたは生体内条件下で表面亀裂もしく
はひび割れを経験するポリマーへひび割れ防止性を付与
し、そして内植後数ケ月および数年間、多くの場合実質
的年数ひび割れ現象に成功的に反対しなければならない
医療器具または人工器官の製造に関して他の点では望ま
しくそして有益な処理について需要が存在する。そのよ
うな処理が著しく有益である例示的医療器具または人工
器官は、人工血管、眼内レンズループもしくは触覚、ペ
ースメーカーリード線絶縁体、永久縫合糸、人工心臓の
ための膜、人工心臓弁等を含む。さらに試験管内条件で
は成功であるひび割れ防止も生体内条件では必ずしも成
功でないことを実験が示した。
このタイプの目的は、ポリウレタン、ポリプロピレ
ン、ポリメタクリル酸メチルおよび類似物を含む生体適
合性ポリマーを、それらがさもなければ生体内条件にお
いて発揮するであろう表面亀裂またはひび割れ現象を発
揮しない程度に処理することを達成する本発明によって
満たされる。本発明は、そのようなポリマーをシリコー
ンゴム、典型的にはシロキサンを含むクラック防止材料
で処理することを含む。この処理は、人工器官をシリコ
ーンゴム材料と架橋剤もしくは硬化剤を含んでいる容器
中に浸漬し、そして好ましくはシリコーンゴム材料が少
なくとも内植し得る器具もしくは医療用人工器官の生体
適合性表面に固着する程度に人工器官装置の生体適合性
表面中および表面上に吸着されるのを確実にするステッ
プを取る、簡単な操作によって実施することができる。
代わりに、生体適合性表面は、該表面にシリコーンゴム
と反応し、それへ結合し得る化学的官能を与えるプライ
マーまたは他の材料または放射線で前処理することがで
きる。
従って本発明の一般的目的は、改良された内植可能な
器具、その製造方法およびひび割れ防止処理を提供する
ことである。
本発明の他の一目的は、紡糸した繊維でつくられ、そ
して一般に永久移植操作において経験されるような実質
的な期間移植する時にひび割れおよびストランド切断の
発生を防止する例外的能力を発揮する改良された人工血
管を提供することである。
本発明の他の一目的は、シリコーンゴムひび割れ防止
剤より大きい表面張力を持っている生体適合性ポリマー
のための改良されたひび割れ防止処理操作を提供するこ
とである。
本発明の他の一目的は、望ましい医学的性質を発揮す
るがしかし生体内使用においてひび割れを経験する生体
適合性材料に対し、生体内ひび割れ防止性を付与する改
良製造方法、処理方法および処理した製品を提供するこ
とである。
本発明の他の一目的は、生体適合性材料のひび割れ抵
抗性を劇的に改良する一方、同時にまたそれへ潤滑もし
くは摩擦減少性質を付与する、改良された処理方法、製
品およびその製造方法を提供することである。
本発明のこれらおよび他の目的、特徴および利益は以
下の詳細な説明の検討によって明瞭に理解されるであろ
う。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明に従って処理せず、そして皮下移植
した後のポリウレタンを紡糸して製造した人工血管の一
部の顕微鏡写真である。
第2図は、第1図に使用した紡糸したポリウレタン人
工血管の他の一部であるが、しかし皮下移植前に本発明
に従って処理したものの顕微鏡写真である。
特定具体例の説明 本発明によるひび割れ防止材料はシリコーンゴムタイ
プのもので、そして最も典型的にそして容易にシリコー
ンゴムタイプの材料とそしてこの溶剤を含んでいるひび
割れ防止組成物中に提供される。しばしばひび割れ防止
組成物は触媒と、そして架橋剤またはシリコーンゴムタ
イプの材料の硬化のための他の系を含んでいる。シリコ
ーンゴムタイプの材料をひび割れ防止組成物中へ取り入
れる便利な方法はそれを分散液形で提供することであ
る。シリコーンゴムタイプの材料のための希釈剤、活性
エネルギー線、カップリング剤のおよびプライマーコー
ティングも使用することができる。
ひび割れ防止剤自体についてもっと詳しくいえば、こ
のシリコーンゴムタイプの材料は好ましくは一般に式: で表すことができる基を有するシロキサンである。
硬化前の代表的シロキサン成分は以下の式で表すこと
ができる。
式中、R,R1および/またはR2はエステル基、アセトキ
シ基、アルコール基、アクリル基等のシロキサン成分の
硬化または重合に関与する基であり、R3およびR4と、ま
たはR1およびR2はメチル、エチル、プロピル、フェニル
のような脂肪族または芳香族基か、またはハロゲンまた
は他の基を含有する置換脂肪族または芳香族基、例えば
3,3,3−トリフルオロプロピルメチル基であることがで
きる。この一般式は、シリコーンエラストマーへ架橋も
しくは重合するように湿気および/または触媒の存在下
もしくは不存在下それ自身と反応することができるシロ
キサン成分を表す。
例示的シリコーンエラストマーまたはゴムは、主要反
応成分が以下のシリコーン成分を含んでいるシロキサン
縮合反応生成物である。
式中nは平均100以上である。
他の主要反応剤は下式のアセトキシシラン架橋剤であ
る。
式中pは1,2または3である。このタイプの例示的シ
ロキサンはポリ(ジメチルシロキサン)である。他のシ
ロキサンポリマーはポリ(エチルメチルシロキサン)、
ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサ
ン)、およびこのタイプのシロキサンのポリ(ジメチル
シロキサン)との共重合体である。高分子シロキサンは
公知であり、そして例えばダウ、コーニング、コーポレ
ーションから市販されている。シロキサンは一般的に米
国特許第3,434,869号に記載されており、その開示を参
照としてここに取入れる。これら材料は疎水性であり、
そして実質上非極性である。
通常これらのシリコーンゴムまたはシリコーン樹脂材
料は、本発明に従って処理すべき内植した器具の表面に
悪影響しない溶剤に分散もしくは溶解して塗布されるで
あろう。この点に関し典型的に許容し得る溶剤はヘプタ
ン、ヘキサジメチルジシロキサン、トリクロルエタン、
ポリハロゲン化炭化水素等を含む。例示的ポリハロゲン
化炭化水素はフレオンなる商標名で市販されている、ト
リクロルフルオロメタン、ジクロルジフルオロメタン、
1,2−ジクロル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンおよび
オクタフルオロシクロブタンを含む。これらポリハロゲ
ン化炭化水素のあるものは大気圧で室温以下の沸点を示
し、そしてこれら溶剤は塗布中液体で、そしてその後容
易に蒸発するように適当な高圧および/また低温に塗布
組成物を保つことによって有利に使用することができ
る。
これらのシリコーンゴムは架橋した時最良に機能し、
そして架橋は適当な触媒によって容易化されるが、紫外
線またはガンマ線による室温または高温における硬化も
実施することができる。適当な触媒を含有する架橋剤は
例えばダウ、コーニング、コーポレーションから市販さ
れており、そして典型的にはシリコーンゴム分散液対架
橋剤/触媒の重量比50:1のオーダーでシリコーンゴム分
散液と組合わされる。例示的触媒は白金、過酸化ベンゾ
イル、スズ等を含むものである。
通常、特に処理する内植し得る器具が1本またはそれ
以上の微細なストランドよりなる時は、ひび割れ防止剤
は内植し得る器具の生体適合性表面へその前処理を少し
も必要とすることなく適切に接着するであろう。内植し
得る器具が比較的広いそして平滑な表面積を持っている
場合、例えば心臓ペーサーリード線絶縁体または人工心
臓弁膜のような場合は、一般に平滑でそして有利な凹凸
または多孔性を持たない一体表面を提供する。これらの
場合においては、内植し得る器具の表面を、米国特許第
3,434,869号に記載されているアミノオルガノシリコン
化合物とエポキシ樹脂との反応生成物であるプライマー
溶液を含む、カップリング剤またはプライマー溶液で前
処理することができる。他の例はメルカプトシランであ
る。典型的なカップリング剤またはプライマーコーティ
ングは、イソプロパノール、アセトン、水等を含む溶剤
の溶液または分散液の形のプライマーを含む。メチルト
リメトキシシランのような成分を下塗り性質を増強する
ために添加することができる。カップリング剤またはプ
ライマー組成物の薄いフィルムが典型的に適当であり、
そしてはけ塗り、浸漬、スプレー等によって塗布するこ
とができる。
基体とシリコーンポリマーとの間の接合、または基体
上へのシリコーンのグラフトは、基体/シリコーン系を
適当なフリーラジカル開始剤へ曝露することによっても
容易化することができる。この用途のための例示的シリ
コーンはアクリル官能基を含むものか、またはアクリル
官能を有する架橋剤である。典型的な開始剤は紫外線の
ような光化学線、RFプラズマ源、ガンマ線、高温度等お
よびこれらの組合せである。非放射線開始剤は硝酸セリ
ウムアンモニウムのような酸化剤を含む。
前処理を実施するかしないかに拘わらず、生体内ひび
割れ発生に対しては抵抗性とすべき内植すべき器具また
はその一部は、ひび割れ防止組成物と典型的にはひび割
れ防止組成物の浴中へ浸漬することにより接触される
が、スプレー、はけ塗り等も使用できる。そのようなひ
び割れ防止組成物の塗布後、通常過剰のひび割れ防止組
成物を除去し、そしてひび割れ防止剤を器具の隙間もし
くは凸凹へ向けるのを助けるため、器具を物理的に処理
することが好ましい。この点に関する例示的物理的処理
は器具を例えばローラー間またはプレスで絞ること、真
空系もしくは遠心機の使用、ひび割れ防止剤中の希釈剤
の増量等の一種以上を含む。希釈剤および/または溶剤
は蒸発その他で除去しなければならない。完全な被覆は
もし望むならば反覆コーティングを必要とするであろ
う。
ひび割れ防止剤の適用は前記の架橋剤および触媒また
は光化学線照射と組合せた、または室温もしくは加熱下
の加硫タイプ操作に関連した硬化作業を含むことができ
る。湿気レベルもそのような後処理操作の有効性に寄与
する。
本発明によるひび割れ防止処理は、実質上完全にひび
割れなしの、そして長期間埋め込まれた後ひび割れもし
くは切断しない生体適合性表面を有する内植可能の器具
を提供するために使用される。本発明により特に適切な
内植可能な医療器具は、細長いマンドレルと紡糸口金ア
センブリを含み、紡糸口金が一般に細長いマンドレルに
沿った通路を往復する間に相互に対して回転する装置上
に押出した繊維から紡糸された人工血管である。他の特
に適切な製品は、永久縫合糸を含み、特にそのような製
品におけるひび割れ発生は永久縫合糸の切断とそしてそ
の意図する内植機能の喪失へ導くことがあるからであ
る。他の特に適当な製品は眼内レンズ内植片のループも
しくは触覚を含む。本発明による製品は心臓ペースメー
カーリード線の外側絶縁シース、人工心臓弁葉および縫
合カフ等のような物品を含むことができる。これらの製
品は減少した表面摩擦を典型的に発揮する有益な付加的
性質を示し、これは外科医が人工血管を縫合糸を引張る
ことによって所望の外科的内植位置へスライドさせる能
力を容易化するため、それが通過する人工血管のストラ
ンドに関して縫合糸が容易にする。本発明によって処理
した人工血管を縫合する時に顕著である。
これら内植し得る医療器具をそれからつくる材料は、
主としてひび割れ防止剤の生体適合材料への適切な吸着
を実現するために、ひび割れ防止材料よりも大きい表面
張力を有する実質上すべての生体適合性材料、典型的に
は高分子材料を含む。例えば、典型的なシロキサンは約
18ダイン/cmの表面張力を有し、この値より大きい表面
張力を有する生体適合性材料が適当であろう。種々のポ
リウレタン、ポリプロピレンおよびポリメタクリル酸メ
チルのようなアクリルポリマーがこれに含まれる。例示
的ポリウレタンはポリウレタン、ポリ(フルオロシリコ
ンウレタン)共重合体である。そのような材料はひび割
れ防止組成による処理の前に、徐冷条件へかけてもよ
い。
実施例 ジメチルアセタミド中に溶解したポリウレタンを約8
ミクロンの直径の個々の繊維を有する人工血管を形成す
るように、米国特許第4,475,972号に一般に記載されて
いる態様で回転マンドレル上に紡糸した。得られた人工
血管を80℃で窒素および真空の交替雰囲気中48時間徐冷
し、次に別々の片もしくはセグメントに切断した。これ
らセグメントの2個はさらに修飾せず、未修飾対照とし
て用いた。これら別々のセグメントの他の2個を本発明
に従ってひび割れ防止操作にかけた。
もっと詳しくは、2個の処理したセグメントはダウコ
ーニングシリコーン分散液と推奨のダウコーニング触媒
の50:1重量比混合物を含んでいるひび割れ防止組成物の
調製を含む、シリコーン含浸へかけた。これら2個の人
工血管セグメントは次にこのひび割れ防止組成物中に浸
漬し、そして混合物を気泡を除去するためおよびひび割
れ防止組成物を人工血管の隙間中へ押し込むために2な
いし10分間真空にかけ、その後人工血管の2個のセグメ
ントを過剰のひび割れ防止組成物を除去するために2本
のローラー間で絞った。このように処理した人工血管を
次に乾燥し、室温(24℃)および湿度下(相対湿度40
%)24時間層流フード内で硬化した。
2個の未修飾対照人工血管セグメントと2個のひび割
れ防止剤処理セグメントをエチレンオキサイド滅菌し、
イヌへ皮下移植した。1ケ月後、すべての4個のサンプ
ルを取り出し、水酸化ナトリウムおよび次亜塩素酸ナト
リウム溶液中で洗浄し、走査電子顕微鏡で繊維切断およ
びひび割れについて検査した。第1図は本発明によらな
い典型的な未修飾対照人工血管の走査電子顕微鏡写真で
あり、これら人工血管はひび割れおよび切断を減らすた
め徐冷条件へかけたにもかかわらず、明らかなひび割れ
およびストランド切断が顕著である。第2図は、本発明
によって処理した人工血管のセクションの典型的な一つ
の走査電子顕微鏡写真である。繊維切断が実質上不存在
であり、そしてひび割れは見られない。
取り出した人工血管のセクションを切断が現れるまで
人力で引張り、そしてそれらの相対的引張り強度を観察
した。
未修飾セクションは引張り強度の殆ど完全な損失を示
したが、本発明によって処理した取り出したセクション
の引張り強度は、内植も処理もしない人工血管のセクシ
ョンの引張り強度と実質上同じであった。
記載した本発明の具体例は本発明の原理の適用の一部
の例証であることが理解されるであろう。本発明の真の
精神および範囲を逸脱することなく多くの修飾が当業者
によって加えられることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は内植し、取り出した未処理対照人工血管の、第
2図は内植し、取り出した本発明によって処理した人工
血管のそれぞれの電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61N 1/05 A61B 17/06 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 2/06 A61F 2/16 A61F 2/24 A61B 17/06 A61N 1/05 A61L 27/00

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生体内ひび割れを実質上防止するように処
    理された、医療用途の内植し得る器具の形成方法であっ
    て、 実質的期間、生体適合性ポリマー表面のひび割れ形成生
    分解を促進する条件を含む生体内条件下で内植した時ひ
    び割れを蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポ
    リマー表面を有する内植し得る医療器具の不織成形基体
    を用意し、 前記生体適合性ポリマー表面へ、−O−Si−O−基を含
    みそして重合時あらかじめ定めた表面張力を有するエラ
    ストマーであるシリコーン材料を含むひび割れ防止組成
    物を適用し、その時重合した前記シリコーン材料の前記
    生体適合性ポリマー表面へのグラフトを実行するように
    前記生体適合性ポリマー表面への前記シリコーン材料の
    吸着および接着を実行し、 前記用意ステップは前記シリコーン材料のあらかじめ定
    めた表面張力より大きい表面張力を持つ前記生体適合性
    ポリマー表面を選択する ことを特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】前記ひび割れ防止組成物のシリコーン材料
    は (a)式: (式中、nは100以上の平均値を持つ。)のシリコーン
    部分と、 (b)式: (式中、pは1,2または3)のアセトキシシラン架橋剤
    を含んでいる反応剤のシロキサン縮合反応生成物である
    ポリ(ジメチルシロキサン)である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】前記ひび割れ防止組成物は前記生体適合性
    ポリマー表面に悪影響しない溶剤を含んでいる請求項1
    の方法。
  4. 【請求項4】前記適用ステップは生体適合性ポリマー表
    面へ潤滑性を付与することを含む請求項1の方法。
  5. 【請求項5】前記ひび割れ防止組成物のシリコーン材料
    は、硬化前、式 (式中、Rはエステル基、アセトキシ基、アクリル基お
    よびアルコール基からなる群から選ばれた基であり、R3
    およびR4は炭素数1ないし12個の脂肪族基または置換脂
    肪族基、および炭素数6ないし20個の芳香族基または置
    換芳香族基からなる群から選ばれた有機基であり、R1
    よびR2はR,R3およびR4よりなる群から選ばれた有機基で
    ある。)を有する請求項1の方法。
  6. 【請求項6】前記ひび割れ防止組成物のシリコーン材料
    はポリ(ジメチルシロキサン)である請求項1の方法。
  7. 【請求項7】生体内ひび割れを実質上防止するように処
    理された、医療用途の内植し得る器具の形成方法であっ
    て、 実質的期間、生体適合性ポリマー表面のひび割れ形成生
    分解を促進する条件を含む生体内条件下で内植した時ひ
    び割れを蒙る生体適合性ポリマー表面を有する、マンド
    レル上へ巻くことによって成形された1本以上の押出し
    繊維を含んでいる医療用器具の不織成形基体を用意し、
    前記生体適合性ポリマー表面へ、−O−Si−O−基を含
    みそして重合時あらかじめ定めた表面張力を有するエラ
    ストマーであるシリコーン材料を含むひび割れ防止組成
    物を適用し、その時重合した前記シリコーン材料の前記
    生体適合性ポリマー表面へのグラフトを実行するように
    前記生体適合性ポリマー表面への前記シリコーン材料の
    吸着および接着を実行し、 前記用意ステップは前記シリコーン材料のあらかじめ定
    めた表面張力より大きい表面張力を持つ前記生体適合性
    ポリマー表面を選択する ことを特徴とする前記方法。
  8. 【請求項8】生体内ひび割れを実質上防止するように処
    理された、医療用途の内植し得る器具の形成方法であっ
    て、 実質的期間、生体適合性ポリマー表面のひび割れ形成生
    分解を促進する条件を含む生体内条件下で内植した時ひ
    び割れを蒙る生体適合性ポリマー表面を有する、前記生
    体適合性ポリマーの1本以上のストランドを含んでいる
    医療器具の不織成形基体を用意し、 前記生体適合性ポリマー表面へ、−O−Si−O−基を含
    みそして重合時あらかじめ定めた表面張力を有するエラ
    ストマーであるシリコーン材料を含むひび割れ防止組成
    物を適用し、その時重合した前記シリコーン材料の前記
    生体適合性ポリマー表面へのグラフトを実行するように
    前記生体適合性ポリマー表面への前記シリコーン材料の
    吸着および接着を実行し、 前記用意ステップは前記シリコーン材料のあらかじめ定
    めた表面張力より大きい表面張力を持つ前記生体適合性
    ポリマー表面を選択する ことを特徴とする前記方法。
  9. 【請求項9】生体内ひび割れを実質上防止するように処
    理された、医療用途の内植し得る器具の形成方法であっ
    て、 実質的期間、生体適合性ポリマー表面のひび割れ形成生
    分解を促進する条件を含む生体内条件下で内植した時ひ
    び割れを蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポ
    リマー表面を有する内植し得る医療器具の不織成形基体
    を用意し、 前記生体適合性ポリマー表面へ、アセトキシ末端ポリ
    (ジメチルシロキサン)であってそして重合時あらかじ
    め定めた表面張力を有するエラストマーであるシリコー
    ン材料を含むひび割れ防止組成物を適用し、その時重合
    した前記シリコーン材料の前記生体適合性ポリマー表面
    へのグラフトを実行するように前記生体適合性ポリマー
    表面への前記シリコーン材料の吸着および接着を実行
    し、 前記用意ステップは前記シリコーン材料のあらかじめ定
    めた表面張力より大きい表面張力を持つ前記生体適合性
    ポリマー表面を選択する ことを特徴とする前記方法。
  10. 【請求項10】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストラマーの生体適合性ポリマー
    表面を有する、内植し得る医療器具の成形した基体と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるエラストマーシリ
    コーン材料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
  11. 【請求項11】前記ひび割れ防止剤は、硬化前、式 (式中、Rはエステル基、アセトキシ基、アクリル基お
    よびアルコール基からなる群から選ばれた基であり、R3
    およびR4は炭素数1ないし12個の脂肪族基または置換脂
    肪族基、および炭素数6ないし20個の芳香族基または置
    換芳香族基からなる群から選ばれた有機基であり、R1
    よびR2はR,R3およびR4よりなる群から選ばれた有機基で
    ある。)を有するシリコーンである請求項10の内植し得
    る器具。
  12. 【請求項12】前記ひび割れ防止剤はポリ(ジメチルシ
    ロキサン)である請求項10の内植し得る器具。
  13. 【請求項13】前記成形した基体は、それへ接着された
    前記ひび割れ防止剤を有する前記生体適合性ポリマーの
    平滑な表面を有する、ペースメーカーリード線絶縁体で
    ある請求項10の内植し得る器具。
  14. 【請求項14】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポリマー表
    面を有する、生体適合性ポリマーの1本以上のストラン
    ドを含んでいる内植し得る医療器具の成形した基体と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるエラストマーシリ
    コーン材料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
  15. 【請求項15】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポリマー表
    面を有する、マンドレル上に巻くことによって成形され
    た1本以上の押出し繊維を含んでいる内植し得る医療器
    具の成形した基体と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるエラストマーシリ
    コーン材料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
  16. 【請求項16】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポリマー表
    面を有する相互に重なり合いそして交差する押出し繊維
    の巻回したストランドを含む人工血管である内植し得る
    医療器具の成形した基体と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるエラストマーシリ
    コーン材料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
  17. 【請求項17】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポリマー表
    面を有する、前記エラストマー生体適合性ポリマーより
    なる縫合糸である内植し得る医療器具の成形した基体
    と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるエラストマーシリ
    コーン材料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
  18. 【請求項18】生体内条件下医療用の内植し得る器具で
    あって、 実質的期間、生体内条件下内植した時生分解ひび割れを
    蒙るポリウレタンエラストマーの生体適合性ポリマー表
    面を有する、内植し得る医療器具の成型した基体と、 前記基体との間に接着が存在するように前記基体へ吸着
    されかつグラフトされたひび割れ防止剤であって、あら
    かじめ定めた表面張力を有する、式 のシロキサン繰り返し基を含んでいるアセトキシ末端ポ
    リ(ジメチルシロキサン)のエラストマーシリコーン材
    料よりなるひび割れ防止剤とを有し、 前記生体適合性ポリマー表面はひび割れ防止剤のあらか
    じめ定めた表面張力より大きい表面張力を有することを
    特徴とする前記内植し得る器具。
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