JP2781570B2 - 連続的生パン膨張方法及び装置 - Google Patents
連続的生パン膨張方法及び装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生パンの膨張に関し、より詳しくは連続的な
生パン膨張方法及び装置に関する。
生パン膨張方法及び装置に関する。
パンは伝統的に、バッチ方式で製造されている。ニュ
ージーランドで使用されている主な製造方法は、バルク
醗酵方法(Bulk Fermentation Process)及び機械的生
パン膨張方法(Mechanical Dough Development Proces
s)である。バルク醗酵方法においては、不必要な量の
仕事を行うことなしに、生パンのすべての原料が混合さ
れて均質なかたまりとされる。この生パンはバルク醗酵
により熟成する期間だけ放置される。醗酵時間は幅広く
異なり得るものであるが、現在では通常2時間である。
典型的な処方は次の通りである。
ージーランドで使用されている主な製造方法は、バルク
醗酵方法(Bulk Fermentation Process)及び機械的生
パン膨張方法(Mechanical Dough Development Proces
s)である。バルク醗酵方法においては、不必要な量の
仕事を行うことなしに、生パンのすべての原料が混合さ
れて均質なかたまりとされる。この生パンはバルク醗酵
により熟成する期間だけ放置される。醗酵時間は幅広く
異なり得るものであるが、現在では通常2時間である。
典型的な処方は次の通りである。
小 麦 粉 100kg 水 59−63kg パ ン 酵 母 3kg 食 塩 2kg 砂 糖 2kg 油 脂 2kg 臭素酸化カリウム 30ppm 醗酵が行われるにつれ、生パンは、膨張性を欠きガス
包蔵性に劣った濃密な塊から、良好なガス包蔵性を有す
るスムースな膨張可能な生地へと徐々に変化する。醗酵
の後に生パンは斤単位の大きさの片へと分割され、中間
に約10分間の「ねかし(中間焙炉)」を与えられ、次い
で形取り(整形)される。この整形過程は、生パンに正
確な気泡構造を生成させるために非常に重要なものであ
る。パンに細かい均一な気泡構造が欲しい場合には、最
後の整形ではガス抜きをし、大きな気泡をつぶして多数
の小さな気泡を生ずるようにすることが必要となる。次
いで生パンは50分間の最終的な焙炉を与えられてその最
大寸法まで膨張し、そして焼成される。
包蔵性に劣った濃密な塊から、良好なガス包蔵性を有す
るスムースな膨張可能な生地へと徐々に変化する。醗酵
の後に生パンは斤単位の大きさの片へと分割され、中間
に約10分間の「ねかし(中間焙炉)」を与えられ、次い
で形取り(整形)される。この整形過程は、生パンに正
確な気泡構造を生成させるために非常に重要なものであ
る。パンに細かい均一な気泡構造が欲しい場合には、最
後の整形ではガス抜きをし、大きな気泡をつぶして多数
の小さな気泡を生ずるようにすることが必要となる。次
いで生パンは50分間の最終的な焙炉を与えられてその最
大寸法まで膨張し、そして焼成される。
一連の醗酵過程における長い醗酵期間の間には、揮発
性の物質に変化することによるかなりの小麦粉の固体の
損失がある。この損失は経済的に不利である。醗酵に長
い時間を要することを排除し、また小麦粉の損失を減少
させる方法を探索する過程において、生パンの機械的膨
張(mechanical development)が見出された。この技術
によれば、通常は醗酵によってもたらされる生パンの物
理的性質における所望の変化が、添加された油脂と適度
に高レベルの合成酸化剤の存在下における短時間の強力
な機械的膨張によって達成される。
性の物質に変化することによるかなりの小麦粉の固体の
損失がある。この損失は経済的に不利である。醗酵に長
い時間を要することを排除し、また小麦粉の損失を減少
させる方法を探索する過程において、生パンの機械的膨
張(mechanical development)が見出された。この技術
によれば、通常は醗酵によってもたらされる生パンの物
理的性質における所望の変化が、添加された油脂と適度
に高レベルの合成酸化剤の存在下における短時間の強力
な機械的膨張によって達成される。
機械的な生パン膨張においては、最初の醗酵段階は、
2から4分間に生パンのすべての原料に対して5から12
wh/kg(キログラム当たりワット時)の間の仕事を与え
る特別な高出力のバッチミキサーにおける短時間の強力
な混合によって置き換えられる。このようなミキサーは
通常、パンの中身の組織を向上させるために、部分真空
の下で動作される。生パンは次いで、バルク醗酵された
生パンと同様に処理される。即ち分割され、10分間中間
焙炉され、整形され、50分間焙炉され、そして焼成され
る。
2から4分間に生パンのすべての原料に対して5から12
wh/kg(キログラム当たりワット時)の間の仕事を与え
る特別な高出力のバッチミキサーにおける短時間の強力
な混合によって置き換えられる。このようなミキサーは
通常、パンの中身の組織を向上させるために、部分真空
の下で動作される。生パンは次いで、バルク醗酵された
生パンと同様に処理される。即ち分割され、10分間中間
焙炉され、整形され、50分間焙炉され、そして焼成され
る。
この機械的生パン膨張方法は醗酵時間及び小麦粉固形
分の損失を減少させることに成功しているが、なお固有
の問題点がある。合成酸化剤(臭素酸カリウム)の添加
は、幾つかのマーケットにおいては望ましくないとされ
ているからである。
分の損失を減少させることに成功しているが、なお固有
の問題点がある。合成酸化剤(臭素酸カリウム)の添加
は、幾つかのマーケットにおいては望ましくないとされ
ているからである。
バッチの端部から最後に出てくる生パンは、処理され
るまでに、バッチの最初から取られる生パンよりも長い
時間がかかり、そのためバッチ内における生パンの濃密
性に変化が生ずる。また中間焙炉の工程が依然として必
要である。そして高出力のモーターが必要であるが、断
続的にしか使用されるものではない。さらに、この方法
は依然としてバッチ方式であり、自動化には具合の悪い
ものである。
るまでに、バッチの最初から取られる生パンよりも長い
時間がかかり、そのためバッチ内における生パンの濃密
性に変化が生ずる。また中間焙炉の工程が依然として必
要である。そして高出力のモーターが必要であるが、断
続的にしか使用されるものではない。さらに、この方法
は依然としてバッチ方式であり、自動化には具合の悪い
ものである。
本発明の課題は、少なくとも上記の欠点を回避する方
向へ向けて進歩する、生パン膨張方法及び装置を提供す
ることである。
向へ向けて進歩する、生パン膨張方法及び装置を提供す
ることである。
本発明の最初の側面によれば、 配合された未膨張の生パンを連続的膨張装置へと供給
し; 配合された未膨張の生パンに対し、膨張装置への供給
の際に酸素ガスを供給し; 混合手段と生パンとの間に剪断作用を与えて酸素を生
パン全体にわたって均一に分散するよう、ローターによ
り前記膨張装置内で酸素と生パンを混合すること の各段階からなる連続的生パン膨張方法が提供される。
し; 配合された未膨張の生パンに対し、膨張装置への供給
の際に酸素ガスを供給し; 混合手段と生パンとの間に剪断作用を与えて酸素を生
パン全体にわたって均一に分散するよう、ローターによ
り前記膨張装置内で酸素と生パンを混合すること の各段階からなる連続的生パン膨張方法が提供される。
本発明の第二の側面によれば、 連続的生パン膨張装置であって、内側表面が複数の内
方を向いたピンを有しているほぼ円筒形のミキサーと、
該円筒形のミキサー内に配置された内部のローターとを
含み、該ローターがその周囲に外方へと延びる複数のピ
ンを有していること、ミキサーの内側の前記ピン及び前
記ローターのピンは、装置を通過するに際して酸素ガス
が供給される配合された未膨張の生パンに対して剪断作
用を生じて生パン全体にわたって酸素を均一に混合する
ように相互に関わり合って配置されていることからなる
装置が提供される。
方を向いたピンを有しているほぼ円筒形のミキサーと、
該円筒形のミキサー内に配置された内部のローターとを
含み、該ローターがその周囲に外方へと延びる複数のピ
ンを有していること、ミキサーの内側の前記ピン及び前
記ローターのピンは、装置を通過するに際して酸素ガス
が供給される配合された未膨張の生パンに対して剪断作
用を生じて生パン全体にわたって酸素を均一に混合する
ように相互に関わり合って配置されていることからなる
装置が提供される。
連続的生パン膨張方法において必要とされるのは、生
パンを膨張するために、バッチミキサーにおいて使用さ
れているのと比較してよい小さいモーターであり、また
このモーターは頻繁な停止及び始動による負担を受けな
い。また、連続的な方法では、すべての生パンの処理時
間が同じてあることが保障され、従って濃密性は同じで
ある。配合処方中には臭素酸カリウムは使用されず、そ
の代わりに酸素ガスが酸化を助けるために膨張される生
パンに供給され、生パン全体にわたって均一且つ良好に
分散される。これにより、中間焙炉や整形の必要なし
に、生パンをパン焼き釜へと直接に押し出すことが可能
となり、それでも標準的な機構的生パン膨張方法から得
られるパンと同等の性質のパンを製造することができ
る。生パンに対して行われる仕事の量は、内部のロータ
ーにピンを加えたり或は除去したり、また膨張装置(即
ちデベロッパー)の速度を変化させることなどによって
変えることができる。内部のローターは中空であり、膨
張装置を分解する必要なしに簡単にローターのピンを抜
き差しできるように一端が開放している。連続的原料供
給装置を使用すれば、この方法は容易に完全に自動化す
ることができる。
パンを膨張するために、バッチミキサーにおいて使用さ
れているのと比較してよい小さいモーターであり、また
このモーターは頻繁な停止及び始動による負担を受けな
い。また、連続的な方法では、すべての生パンの処理時
間が同じてあることが保障され、従って濃密性は同じで
ある。配合処方中には臭素酸カリウムは使用されず、そ
の代わりに酸素ガスが酸化を助けるために膨張される生
パンに供給され、生パン全体にわたって均一且つ良好に
分散される。これにより、中間焙炉や整形の必要なし
に、生パンをパン焼き釜へと直接に押し出すことが可能
となり、それでも標準的な機構的生パン膨張方法から得
られるパンと同等の性質のパンを製造することができ
る。生パンに対して行われる仕事の量は、内部のロータ
ーにピンを加えたり或は除去したり、また膨張装置(即
ちデベロッパー)の速度を変化させることなどによって
変えることができる。内部のローターは中空であり、膨
張装置を分解する必要なしに簡単にローターのピンを抜
き差しできるように一端が開放している。連続的原料供
給装置を使用すれば、この方法は容易に完全に自動化す
ることができる。
本発明の装置は、ほぼ円筒形のミキサーと、該ミキサ
ーの内側表面に備えられた複数の内向きのピンと、円筒
形のミキサー内に配置される中空の内部ローターとから
なる。ローターは複数の外向きのピンを有している。ミ
キサーの内向きのピンとローターのピンは、配合されて
はいるが未膨張の生パンに強い剪断作用を生ずるよう
に、相互に関わり合って配置されている。生パンがミキ
サーを通過するのに際して該生パンに酸素ガスを供給す
るための手段が設けられ、酸素ガスは生パン全体にわた
って剪断作用によって混合される。
ーの内側表面に備えられた複数の内向きのピンと、円筒
形のミキサー内に配置される中空の内部ローターとから
なる。ローターは複数の外向きのピンを有している。ミ
キサーの内向きのピンとローターのピンは、配合されて
はいるが未膨張の生パンに強い剪断作用を生ずるよう
に、相互に関わり合って配置されている。生パンがミキ
サーを通過するのに際して該生パンに酸素ガスを供給す
るための手段が設けられ、酸素ガスは生パン全体にわた
って剪断作用によって混合される。
本発明のさらなる側面は、以下の説明から明らかとな
るであろうが、この説明は例示の目的でのみ与えられて
いるものである。
るであろうが、この説明は例示の目的でのみ与えられて
いるものである。
以下に本発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。
る。
本発明に到達する過程において、発明者は次のことを
見出した。即ち中間焙炉という段階は通常、パンに添加
された酸化剤が生パンの構造を変化せしめるように作用
するために必要とされていた。このことは、整形された
場合に最終的なパンの組織が微細であ均質であることを
保障する。酸素ガス及びアスコルビン酸を酸化剤として
使用することにより、この酸化階段は短縮できる。酸化
は本質的に膨張装置内において行うことができるので、
中間焙炉及び整形の必要性は除去しうる。
見出した。即ち中間焙炉という段階は通常、パンに添加
された酸化剤が生パンの構造を変化せしめるように作用
するために必要とされていた。このことは、整形された
場合に最終的なパンの組織が微細であ均質であることを
保障する。酸素ガス及びアスコルビン酸を酸化剤として
使用することにより、この酸化階段は短縮できる。酸化
は本質的に膨張装置内において行うことができるので、
中間焙炉及び整形の必要性は除去しうる。
酸素が有効であるためには、生パン全体にわたって分
解されねばならず、パンに大きな孔部が生ずるのを避け
るために、酸素の気泡は細かく分割されねばならない。
機械的な生パン膨張を行うためには、生パンには5から
12wh/kgの間の仕事が与えられねばならない(実際の仕
事量は、例えば使用される小麦粉の量に依存してい
る)。したがって混合作用は、生パンに対して大量の仕
事を行うと同時に、生パンのかたまり全体にわたって酸
素を均一かつ微細に分散するようなものでなければなら
ない。
解されねばならず、パンに大きな孔部が生ずるのを避け
るために、酸素の気泡は細かく分割されねばならない。
機械的な生パン膨張を行うためには、生パンには5から
12wh/kgの間の仕事が与えられねばならない(実際の仕
事量は、例えば使用される小麦粉の量に依存してい
る)。したがって混合作用は、生パンに対して大量の仕
事を行うと同時に、生パンのかたまり全体にわたって酸
素を均一かつ微細に分散するようなものでなければなら
ない。
以上の目的を達成するために、本発明者は数多くの試
行を行い、添付図面に示したような装置を使用すること
がこの目的を達成するということを見出した。
行を行い、添付図面に示したような装置を使用すること
がこの目的を達成するということを見出した。
ローター1は半径方向に延伸する複数のピン2を有し
ている。この実施例において、ピン2は4列の螺旋状に
配列されていて、矢印4の方向におけるローター1の回
転に関し、矢印3の方向において生パンの流れを改善せ
しめる効果を有している。
ている。この実施例において、ピン2は4列の螺旋状に
配列されていて、矢印4の方向におけるローター1の回
転に関し、矢印3の方向において生パンの流れを改善せ
しめる効果を有している。
ローター1は外側のミキサーハウジング5内に設けら
れており、このハウジングは内側を向いた複数のピン6
を有している。ハウジング5のピン6もまた4列の螺旋
状となっており、ローター1が配置された場合のピン6
とピン2との間の間隔は、ピン6とピン2との間の生パ
ン混合領域で剪断作用が生ずるようになっている。
れており、このハウジングは内側を向いた複数のピン6
を有している。ハウジング5のピン6もまた4列の螺旋
状となっており、ローター1が配置された場合のピン6
とピン2との間の間隔は、ピン6とピン2との間の生パ
ン混合領域で剪断作用が生ずるようになっている。
配合されてはいるが膨張されていない生パンは、ポン
プ又は他の適当な装置によって、この混合領域を通って
強制的に給送される。酸素ガスは、端部7にある最初の
ピンの直前において生パンへと注入される。ローターが
100−300rpmの間の速度で回転すると、ピン相互の間に
強い剪断作用が生じ、強力な混合が行われると同時に、
酸素が生パン全体にわたって均一に分散される。
プ又は他の適当な装置によって、この混合領域を通って
強制的に給送される。酸素ガスは、端部7にある最初の
ピンの直前において生パンへと注入される。ローターが
100−300rpmの間の速度で回転すると、ピン相互の間に
強い剪断作用が生じ、強力な混合が行われると同時に、
酸素が生パン全体にわたって均一に分散される。
生パンは、酸素を除くすべての原料を混捏するよう、
しかし膨張させないように混ぜ合わせられる。この混ぜ
合わせは、バッチミキサー又は連続ミキサーにおいて行
うことができる。生パンの典型的な処方は次の通りであ
る。
しかし膨張させないように混ぜ合わせられる。この混ぜ
合わせは、バッチミキサー又は連続ミキサーにおいて行
うことができる。生パンの典型的な処方は次の通りであ
る。
小 麦 粉 100% 水 60% パ ン 酵 母 3.5% グ ル テ ン 2% 食 塩 2% 砂 糖 2% 配合向上剤 1.25% アスコルビン酸 10ppm 最適な品質のパンを得るためには、膨張装置を出る時
の生パンの温度は32℃であるべきである。これを達成す
るためには、行われる仕事の量が生パンの温度を32℃に
上昇させるように、生パンの水の温度が調節される。こ
のような計算を行うための式は、容易に得ることができ
る。かかる計算の標準的な形は次の如くである。
の生パンの温度は32℃であるべきである。これを達成す
るためには、行われる仕事の量が生パンの温度を32℃に
上昇させるように、生パンの水の温度が調節される。こ
のような計算を行うための式は、容易に得ることができ
る。かかる計算の標準的な形は次の如くである。
[2×32−(WI×1.33)]−FT=水の所要温度 式中、WI=Wh/kg単位での仕事の入力 FT=摂氏温度での小麦粉の温度 である。
混ぜ合わせられた原料はポンプのホッパー内に入れら
れ、このポンプが次いで生パンを一定の速度で、連続的
な膨張装置を通して強制的に給送する。製造速度は、ポ
ンプの速度によって決定される。
れ、このポンプが次いで生パンを一定の速度で、連続的
な膨張装置を通して強制的に給送する。製造速度は、ポ
ンプの速度によって決定される。
膨張装置の動作は、第1図、第2図及び第3図を参照
することにより最も良く説明できる。本発明の膨張装置
は、外形135mmで長さ500mmの中空の内部ローター1から
なっている。直径10mmのピン2の4列の螺旋が、ピン相
互間に約30mmの間を置いて24mm突出している。第3図が
ローターのピンとそのねじ込みによる装着の詳細を示し
ている。
することにより最も良く説明できる。本発明の膨張装置
は、外形135mmで長さ500mmの中空の内部ローター1から
なっている。直径10mmのピン2の4列の螺旋が、ピン相
互間に約30mmの間を置いて24mm突出している。第3図が
ローターのピンとそのねじ込みによる装着の詳細を示し
ている。
生パンに与えられる仕事の量を減少させるために、ピ
ンを取り外し、残った孔部を埋めるためにブランクピン
11をねじ込むことができる。ピンの螺旋は、ローターの
長さに沿って4分の1回転だけ捩じれている。ローター
は、長さが同じで内径が160mmの外側ハウジング5内に
収容されている。ローターとハウジングの間の空間に
は、同じピン6からなる4列の螺旋が突出している。こ
の外側の螺旋は、ローターの螺旋と逆の捩じれとなって
いる。ローターは3相モーター9によりギアボックス10
を介して、矢印4の方向に150rpmの速度で回転される。
ローターの速度は可変であるが、しかし100rpm以下では
酸素は十分に包蔵されず、また200rpm以上では製造され
るパンの組織及び体積は劣ったものとなる。酸素は直径
0.5mmのノズル13を介して、列の最初のピン12の直ぐ脇
から膨張装置内へと注入される。生パンが膨張装置を通
って矢印3の方向へと400kg/時の速度で給送されると
き、6/分(標準圧力)の酸素流速が使用された。こ
れにより与えられる生パンのキログラム当たりの酸素の
割合0.9リットルであり、これは大体小麦粉のキログラ
ム当たり1.4リットルに相当する。
ンを取り外し、残った孔部を埋めるためにブランクピン
11をねじ込むことができる。ピンの螺旋は、ローターの
長さに沿って4分の1回転だけ捩じれている。ローター
は、長さが同じで内径が160mmの外側ハウジング5内に
収容されている。ローターとハウジングの間の空間に
は、同じピン6からなる4列の螺旋が突出している。こ
の外側の螺旋は、ローターの螺旋と逆の捩じれとなって
いる。ローターは3相モーター9によりギアボックス10
を介して、矢印4の方向に150rpmの速度で回転される。
ローターの速度は可変であるが、しかし100rpm以下では
酸素は十分に包蔵されず、また200rpm以上では製造され
るパンの組織及び体積は劣ったものとなる。酸素は直径
0.5mmのノズル13を介して、列の最初のピン12の直ぐ脇
から膨張装置内へと注入される。生パンが膨張装置を通
って矢印3の方向へと400kg/時の速度で給送されると
き、6/分(標準圧力)の酸素流速が使用された。こ
れにより与えられる生パンのキログラム当たりの酸素の
割合0.9リットルであり、これは大体小麦粉のキログラ
ム当たり1.4リットルに相当する。
前述したように、最適な膨張を行うためには、機械的
に膨張される生パンは5から12Wh/kgの間にある仕事量
の入力を受け取るべきであり、この最適な量は小麦粉の
種類によって異なる。入力される仕事の量が可変的とな
るように、ローター上のピンの数及びローターの速度が
変えられるようになっている。主たる調節は内側のロー
ターから突出しているピンの数を変化させることによっ
て行われることが意図されているが、これはローターが
静止している場合に行われ得るものである。ミキサーが
動作している間における仕事の入力量の微調整は、ロー
ターの速度を調節することによって達成される。このこ
とは最も簡単には、モーターに取着された速度調節器を
使用することによって行われ得る。ローターのピンの抜
き取りを容易にするために、内側のローターは中空とな
っており、またミキサーを分解することなしにピンを除
去しうるように端部8が開放している。
に膨張される生パンは5から12Wh/kgの間にある仕事量
の入力を受け取るべきであり、この最適な量は小麦粉の
種類によって異なる。入力される仕事の量が可変的とな
るように、ローター上のピンの数及びローターの速度が
変えられるようになっている。主たる調節は内側のロー
ターから突出しているピンの数を変化させることによっ
て行われることが意図されているが、これはローターが
静止している場合に行われ得るものである。ミキサーが
動作している間における仕事の入力量の微調整は、ロー
ターの速度を調節することによって達成される。このこ
とは最も簡単には、モーターに取着された速度調節器を
使用することによって行われ得る。ローターのピンの抜
き取りを容易にするために、内側のローターは中空とな
っており、またミキサーを分解することなしにピンを除
去しうるように端部8が開放している。
またこのことは、ピンが摩耗した場合に容易な交換を
可能ならしめるというさらなる利点をも有している。
可能ならしめるというさらなる利点をも有している。
膨張された生パンは、膨張装置の端部から押し出され
る。この時点から、第4図に示されているように、生パ
ンは分割され焼き釜へと直接に入れられるか、或いは分
割器、中間焙炉及び整形器からなる従来の製造プラント
へと通されることができる。原料の配合、プロセスの制
御、及び出力される生成物の品質を制御しモニターする
ように構成されたコンピューターコントローラを組み込
むことにより、本発明の方法は自動化できる。このこと
は、組み込まれている機構−第4図に示されている焼成
プロセス−の動作を制御することをも含むものである。
る。この時点から、第4図に示されているように、生パ
ンは分割され焼き釜へと直接に入れられるか、或いは分
割器、中間焙炉及び整形器からなる従来の製造プラント
へと通されることができる。原料の配合、プロセスの制
御、及び出力される生成物の品質を制御しモニターする
ように構成されたコンピューターコントローラを組み込
むことにより、本発明の方法は自動化できる。このこと
は、組み込まれている機構−第4図に示されている焼成
プロセス−の動作を制御することをも含むものである。
大規模な商業的生産のためには、膨張装置は一時間当
たり6000kgの膨張された生パンを製造しうるものである
必要がある。このような量の生パンを製造するために本
明細書で示した構成をスケールアップするには、ミキサ
ーの寸法は次の如くになると考えられる。内側のロータ
ーは直径200mm長さ100mm。4つの螺旋をなすピンは直径
10mmで、各ピンの間にほぼ30mmのクリアランスを有し、
99mm突出する。螺旋は同じピッチであり、ローターの全
長に沿って2分の1回転する。ローターは内径300mmの
外側ハウジング内に収容される。ピンの4つの同じ螺旋
がローターとハウジングとの間の空間へと向けてハウジ
ングから突出する。ハウジングの螺旋はローターの螺旋
と逆向きのピッチであり、ローターは100から200rpmの
間の速度で回転される。
たり6000kgの膨張された生パンを製造しうるものである
必要がある。このような量の生パンを製造するために本
明細書で示した構成をスケールアップするには、ミキサ
ーの寸法は次の如くになると考えられる。内側のロータ
ーは直径200mm長さ100mm。4つの螺旋をなすピンは直径
10mmで、各ピンの間にほぼ30mmのクリアランスを有し、
99mm突出する。螺旋は同じピッチであり、ローターの全
長に沿って2分の1回転する。ローターは内径300mmの
外側ハウジング内に収容される。ピンの4つの同じ螺旋
がローターとハウジングとの間の空間へと向けてハウジ
ングから突出する。ハウジングの螺旋はローターの螺旋
と逆向きのピッチであり、ローターは100から200rpmの
間の速度で回転される。
混捏過程で生じうる効率の差異に基づいて、最適なロ
ーター速度も異なり、また酸素の注入量も、本明細書に
おける生パンのキログラム当たり0.9リットルという割
合から変化させる必要があろう。恐らくは、一箇所以上
の注入点も使用される必要があろう。
ーター速度も異なり、また酸素の注入量も、本明細書に
おける生パンのキログラム当たり0.9リットルという割
合から変化させる必要があろう。恐らくは、一箇所以上
の注入点も使用される必要があろう。
以上においては本発明の特定の実施例について例示的
に説明したが、この範囲から逸脱することなしに改良を
行い得るものであることは明らかである。
に説明したが、この範囲から逸脱することなしに改良を
行い得るものであることは明らかである。
以上説明したところから明らかなように、本発明によ
れば酸化剤として使用されるものは酸素であり、従来の
ように合成酸化剤(臭素酸カリウム)が添加されるもの
ではない。また本発明の工程は本質的に連続式であり、
前述したバッチの欠点を除去しうると共に、モーターの
断続による負荷の増大といった機械的な問題点も排除し
ている。さらに連続式であるため自動化に馴染むもので
あって、即座にパン焼き釜に送ることができるなど、数
多くの効果を有するものである。
れば酸化剤として使用されるものは酸素であり、従来の
ように合成酸化剤(臭素酸カリウム)が添加されるもの
ではない。また本発明の工程は本質的に連続式であり、
前述したバッチの欠点を除去しうると共に、モーターの
断続による負荷の増大といった機械的な問題点も排除し
ている。さらに連続式であるため自動化に馴染むもので
あって、即座にパン焼き釜に送ることができるなど、数
多くの効果を有するものである。
第1図は膨張装置の長手方向断面図を示し; 第2図はローターとハウジングの斜視図を示し; 第3図はローターピンの詳細を示す説明図であり;及び 第4図は本発明を組み込んだ焼成プロセスを示す流れダ
イヤグラムである。 1……ローター 2……ピン 5……ハウジング 6……ピン 7,8……端部 9……3相モーター 10……ギアボックス 11……ブランクピン 12……ピン 13……ノズル
イヤグラムである。 1……ローター 2……ピン 5……ハウジング 6……ピン 7,8……端部 9……3相モーター 10……ギアボックス 11……ブランクピン 12……ピン 13……ノズル
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−12249(JP,A) 特開 昭63−32436(JP,A) 特許44693(JP,B1) 特公 昭36−6486(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 8/02 A21C 13/00 A21C 1/10
Claims (8)
- 【請求項1】アスコルビン酸を含有する配合された未膨
張の生パンを連続的膨張装置へと供給し; 該生パンに対し、前記膨張装置への供給の際に酸素ガス
を供給し; 混合手段と前記生パンとの間に剪断作用を与えて酸素を
前記生パン全体にわたって均一に分散するよう、混合ロ
ーターにより前記膨張装置内で酸素と前記生パンを混合
すること の各段階からなる連続的生パン膨張方法。 - 【請求項2】生パンは焼成のためにパン焼き釜へと直接
に押し出される、請求項1記載の連続的生パン膨張方
法。 - 【請求項3】混合の間に前記生パンに与えられる仕事は
混合ローターにピンを差したり抜いたりし、或いはロー
ターの回転速度を変えることの何れかによって変化され
る、請求項1又は2記載の連続的生パン膨張方法。 - 【請求項4】連続的生パン膨張装置であって、内側表面
が複数の内方を向いたピンを有しているほぼ円筒形のミ
キサーと、該円筒形のミキサー内に配置された内部のロ
ーターとを含み、該ローターがその周囲に外方へと延び
る複数のピンを有していること、ミキサーの内側の前記
ピン及び前記ローターのピンは、ミキサーを通過するに
際して酸素ガスが供給されるアスコルビン酸を含有する
配合された未膨張の生パンに対して剪断作用を生じて該
生パン全体にわたって酸素ガスを混合するように相互に
関わり合って配置されていることからなる装置。 - 【請求項5】前記生パンに与えられる仕事の量は、前記
内部のローターにピンを差したり抜いたりすることによ
り変化される、請求項5記載の連続的生パン膨張装置。 - 【請求項6】前記内部のローターは中空であり、ピンの
抜き差しを容易にすべくその一端が開放している、請求
項6記載の連続的生パン膨張装置。 - 【請求項7】円筒形の前記ミキサーの入口端部に原料供
給装置が組み合わせられている、請求項5から7の何れ
か一つに記載の連続的生パン膨張装置。 - 【請求項8】前記ミキサーの出口端部は、ミキサーと組
み合わせられているパン焼き釜へと混合された生パンを
直接に押し出すように構成されている、請求項5から8
の何れか一つに記載の連続的生パン膨張装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287496A JP2781570B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 連続的生パン膨張方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63287496A JP2781570B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 連続的生パン膨張方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02145144A JPH02145144A (ja) | 1990-06-04 |
JP2781570B2 true JP2781570B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=17718096
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63287496A Expired - Lifetime JP2781570B2 (ja) | 1988-11-14 | 1988-11-14 | 連続的生パン膨張方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2781570B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110403130A (zh) * | 2019-07-29 | 2019-11-05 | 颍上县世菊食品有限公司 | 一种乌骨鸡营养挂面及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH567376A5 (ja) * | 1973-04-16 | 1975-10-15 | Wander Ag Dr A | |
GB8612717D0 (en) * | 1986-05-23 | 1986-07-02 | Boc Group Plc | Mixing |
-
1988
- 1988-11-14 JP JP63287496A patent/JP2781570B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02145144A (ja) | 1990-06-04 |
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