JP2775048B2 - 聴診器保持具及びその使用方法 - Google Patents

聴診器保持具及びその使用方法

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JP2775048B2
JP2775048B2 JP19718996A JP19718996A JP2775048B2 JP 2775048 B2 JP2775048 B2 JP 2775048B2 JP 19718996 A JP19718996 A JP 19718996A JP 19718996 A JP19718996 A JP 19718996A JP 2775048 B2 JP2775048 B2 JP 2775048B2
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背広、ジャンバ
ー、着物、セーター、長袖シャツなどを着ていても脱い
だり、袖まくりをせずに聴診器で上腕動脈の拍動を聴診
して血圧を測定したり、心臓や肺を聴診したりすること
ができ、しかも自分自身で聴診して血圧測定等を可能に
する聴診器保持具及びその使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】病院等で正確な血圧測定を行う場合に
は、一般に、ゴム袋を収めた腕帯(マンシェット)と、
水銀圧力計と、ゴム球の圧気ポンプとを備えた血圧計、
及び被測定者の上腕部の動脈の拍動を聴診する聴診器が
用いられている。
【0003】一般的な、この種の機器を使用する血圧測
定方法では、被測定者の一方の袖を肩近くまで捲くり上
げ、捲くり上げられない場合は脱いでその上腕部に直接
的に腕帯を巻き、さらに被測定者の肘関節内側に聴診器
の集音部を当てて、この集音部を手で押さえる必要があ
る。
【0004】したがって、冬季、長袖シャツやセータ
ー、上衣などを重ねて着ている場合、その服を脱ぐ必要
があり、集団検診などにおいては効率的な血圧測定が困
難であった。特に血圧を測定するのに何故大袈裟にわざ
わざ服を脱ぐのか被測定者は迷惑顔をして嫌悪する傾向
にある。さらに、緊急事故により寝台車等でかつぎ込ま
れてくるような場合には、血圧測定の緊急性を要する場
合や絶対安静の場合、着衣袖口を鋏で切断して測定しな
ければならなかった。
【0005】そこで、本発明者は、かかる問題を解決す
るために創意工夫を重ねた結果、着物、長袖シャツやセ
ーター、上衣などを重ねて着ていても、聴診器の集音部
を被測定者の上腕部の動脈上に案内して拍動を聴診する
ことを可能にする血圧測定聴診器保持具を発明するに至
った(実用新案登録第3008694号)。
【0006】かかる血圧測定聴診器保持具βは、図12
に示すように、長方形に形成され、頭側が半円形に丸め
られた短冊板10と、短冊板10の頭側に設けられ、聴
診器30の集音部31の突出基部32を挿入する略U字
状の切り欠き部10aと、聴診器30の集音部31を取
付けた短冊板10を覆う大きさで、表面が滑らかな袋か
らなるカバー11と、カバー11の袋口11a付近に設
けられ、袋口11aを閉じるベルト12とを備えてい
る。
【0007】従来の血圧測定聴診器保持具βの使用方法
は、以下の手順による。先ず、短冊板10の切り欠き部
10aに聴診器30の集音部31の突出基部32を取付
け、この短冊板10をカバー11に挿入して置く。そし
て、長袖の服を着た人(被測定者)Pの上腕部A1に、
服の袖Sの上から腕帯40を巻き、被測定者Pの服の袖
口S1 から聴診器保持具βを挿入し、その先端側を腕帯
40と被測定者Pの上腕部A1との間に挟めて固定す
る。そして、上腕部A1の動脈の拍動を聴診して血圧を
測定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来の血圧測定聴診器保持具では、以下の問題点があっ
た。第1に、上半身の衣服を脱がさせずに心臓や肺を聴
診するには必ずしも適当とはいえず、しかも聴診器の集
音部の大きさは大小様々あるので、取扱時、集音部の動
きを封ずるためその大きさに応じた略U字状の切り欠き
を有する短冊板を個々に作成用意しなければならず、汎
用性に欠けるという問題である。
【0009】第2に、聴診器のゴム管が血圧測定聴診器
保持具内で固定されていないので、取扱時、集音部の遊
動を誘い、カバー内で弛んだり、動いたりして聴診時に
雑音を拾うという問題である。第3に、聴診器の集音部
を取付けた短冊板のカバーへの出し入れが必ずしも容易
ではないという問題である。
【0010】第4に、血圧測定聴診器保持具の先端部を
腕帯と被測定者の上腕部との間に挟めるだけの固定方式
なので、聴診時の安定性が良いとはいえず、必ずしも聴
診器を使用した血圧測定が自分自身で簡単にできるとは
いえないという問題である。
【0011】ここにおいて本発明の解決すべき主要な目
的は、前記した従来の血圧測定聴診器保持具の種々の問
題点を解決することであって、次の通りである。本発明
の第1の目的は、上半身の衣服を脱がさずに心臓や肺を
迅速に聴診することができ、しかもどのような聴診器の
集音部でも保持することができ、汎用性に優れた聴診器
保持具及びその使用方法を提供せんとするものである。
【0012】本発明の第2の目的は、聴診器のゴム管が
カバー内で弛んだり、動いたりせず、聴診時に雑音を拾
わないようにした聴診器保持具及びその使用方法を提供
せんとするものである。
【0013】本発明の第3の目的は、聴診器の集音部を
取付けた短冊板のカバーへの出し入れを容易にした聴診
器保持具及びその使用方法を提供せんとするものであ
る。
【0014】本発明の第4の目的は、聴診時の安定性が
良く、心臓や肺の聴診、及び聴診器を使用した血圧測定
が自分自身で簡単にできる聴診器保持具及びその使用方
法を提供せんとするものである。
【0015】本発明のその他の目的は、明細書、図面、
特に特許請求の範囲の各請求項の記載から自ずと明らか
となろう。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、短冊板の頭側
に設けた孔部又は略U字状の切り欠き部には内縁を弾性
的に狭める軟弾性ビニール製補助具を重装してあるた
め、聴診器の大小いずれかの大きさの集音部の突出基部
を挿入挟めることを可能する。よって、長袖の服を着て
いても、袖をそのままの状態にして聴診器を使用した血
圧測定が簡単にでき、しかも、どのような大きさの聴診
器集音部でも保持することができる。さらに具体的詳細
に述べると、当該課題の解決では、本発明が次に列挙す
るそれぞれの新規な特徴的構成手段又は手法を採用する
ことにより、前記目的を達成する。
【0017】すなわち、本発明装置の第1の特徴は、細
長い板状に形成され、頭側の角が丸められた短冊板と、
前記短冊板の頭側に設けられ、聴診器の大きめの集音部
突出基部が挿入挟まる余地のある孔部又は略U字状の切
り欠き部と、当該孔部又は切り欠き部の内縁を狭めるよ
うに重ね付けされ、聴診器の小さめの集音部の基部を挿
入挟み込める最小限の大きさの孔部又は略U字状の切り
欠き部を有する軟弾性ビニールからなる補助具と、聴診
器の集音部を取付けた前記短冊板を収容する大きさで、
表面が滑らかな長袋からなるカバーと、当該カバーの袋
口付近に設けられ、当該袋口を閉じるベルトとを備えて
なる聴診器保持具の構成採用にある。
【0018】本発明装置の第2の特徴は、本発明装置の
第1の特徴における前記短冊板が、聴診器のゴム管を当
該短冊板上面の長手方向に沿って着脱可能に固定する固
定部を備えてなる聴診器保持具の構成採用にある。
【0019】本発明装置の第3の特徴は、本発明装置の
第1又は第2の特徴における前記短冊板の頭側が、略へ
字状に屈曲してなる聴診器保持具の構成採用にある。
【0020】本発明装置の第4の特徴は、本発明装置の
第1、第2又は第3の特徴における前記カバーの袋口
が、幅広に形成されてなる聴診器保持具の構成採用にあ
る。
【0021】本発明方法の第1の特徴は、細長い板状に
形成され、頭側の角が丸められた短冊板と、前記短冊板
の頭側に設けられ、聴診器の大きめの集音部突出基部が
挿入挟まる孔部又は略U字状の切り欠き部と、当該孔部
又は切り欠き部の内縁を狭めるように重ね付けされ聴診
器の小さめの集音部の突出基部を挿入挟み込める孔部又
は略U字状の切り欠き部を有する軟弾性ビニールからな
る補助具と、前記短冊板の上面に設けられ、聴診器のゴ
ム管を当該短冊板の長手方向に沿って着脱可能に固定す
る固定部と、聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を収
容する大きさで、表面が滑らかな長袋からなるカバー
と、前記カバーの袋口付近に設けられ、当該袋口を閉じ
るベルトとを備えた聴診器保持具の使用方法において、
まず、聴診器の集音部の突出基部の大きさに応じて前記
補助具を使用して前記短冊板の孔部又は切り欠き部に当
該聴診器の集音部の突出基部を挿入取付け、次に、前記
短冊板の固定部に聴診器のゴム管を固定し、さらに、当
該聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を前記カバー内
に挿入し、かつ前記ベルトにて当該カバーの袋口を閉じ
てセットして置き、続いて、長袖の服を着た被測定者の
上腕部に、当該服の袖上から腕帯を軽く巻き、当該被測
定者の服の袖口から前記セットした聴診器保持具を一体
挿入し、前記集音部を前記腕帯と被測定者の上腕部との
間で肘関節内側の位置に挟めて前記腕帯に連通するゴム
球をスクイズと解放を繰り返して内部に圧空を送り込ん
で締め付けることにより、前記集音部を固定してなる聴
診器保持具の使用方法の構成採用にある。
【0022】本発明方法の第2の特徴は、本発明方法の
第1の特徴における前記短冊板が、その長さを20cm〜
40cmとし、聴診時に前記聴診器保持具の根元側を前記
腕帯が巻かれている被測定者の手で掴んで固定すること
により自己聴診測定する聴診器保持具の使用方法の構成
採用にある。
【0023】本発明方法の第3の特徴は、細長い板状に
形成され、頭側の角が丸められた短冊板と、前記短冊板
の頭側に設けられ、聴診器の大きめの集音部突出基部が
挿入挟まる孔部又は略U字状の切り欠き部と、当該孔部
又は切り欠き部の内縁を狭めるように重ね付けされ聴診
器の小さめの集音部の突出基部を挿入挟み込める孔部又
は略U字状の切り欠き部を有する軟弾性ビニールからな
る補助具と、前記短冊板の上面に設けられ、聴診器のゴ
ム管を当該短冊板の長手方向に沿って着脱可能に固定す
る固定部と、聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を収
容する大きさで、表面が滑らかな長袋からなるカバー
と、前記カバーの袋口付近に設けられ、当該袋口を閉じ
るベルトとを備えた聴診器保持具の使用方法において、
まず、聴診器の集音部の突出基部の大きさに応じて前記
補助具を使用して前記短冊板の孔部又は切り欠き部に当
該聴診器の集音部の突出基部を挿入取付け、次に、前記
短冊板の固定部に聴診器のゴム管を固定し、さらに、当
該聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を前記カバー内
に挿入し、かつ前記ベルトにて当該カバーの袋口を閉じ
てセットして置き、続いて、衣服を着た被測定者の衿元
を緩め又は服の裾口を開けて、セットした前記聴診器保
持具の先端を衿元又は裾口から差込み、聴診箇所まで聴
診器の集音部を案内して聴診してなる聴診器保持具の使
用方法の構成採用にある。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照し、本発明
の実施の形態を、その装置例及び方法例に基づいて説明
する。
【0025】(装置例)図1は本発明に係る装置例の聴
診器保持具α(以下、適宜、保持具と略す)の構成を示
し、図2は本装置例の構成部品である短冊板1の形状を
示す平面図、図3及び図10は別例の短冊板1'、1''
の形状を示す平面図、図4は図2の短冊板1のA−A断
面を示し、図5は補助具2の形状を示す平面図、図6は
別例の補助具2´の形状を示す平面図である。
【0026】本装置例の保持具αは、図1に示すよう
に、短冊板1、固定部1b、補助具2及びカバー3から
なる。短冊板1は、図2に示すように、細長い板状に形
成され、頭側の角が丸められている。
【0027】本装置例では、頭側を聴診器30の集音部
31の形状に合せた半円形状とし、根元側を人の腕の手
首と同じ様に幅狭とした。このように短冊板1の根元側
を幅狭にすることにより、短冊板1が握り易く、しかも
設定時に人の腕の形状に合った大きさで適当な接触面積
が得られるので、特に聴診器を使用した血圧測定の際に
保持具αが動き難くなり、聴診時の安定性が高まる。
【0028】短冊板1の材質は、アクリル樹脂等の合成
樹脂又は厚手の紙とする。短冊板1の長さは、例えば、
20cm〜40cmとする。一般的な体形の大人の場合には
25cm〜30cm、子供の場合には20cm程度、大きな体
形の大人の場合には40cm程度の長さにすると良い。こ
れは通常の人の尺骨の長さ以上に相当するので、後記の
方法例で述べるように腕帯40' を巻かれた手で保持具
αの端を掴むことができ、聴診器30を使用した血圧測
定が自分自身でも可能となる。
【0029】短冊板1の頭側には、図2に示すように聴
診器30の集音部31の大きめの突出基部32が挿入挟
まる孔部1aが設けられている。なお、孔部1aの代わ
りに図3に示す別例の短冊板1' のように聴診器30の
集音部31の大きめの突出基部32が挿入挟まる略U字
状の切り欠き部1'aを設けても良い。また、心臓や肺を
主に聴診する場合には、短冊板1、1'の頭側が略へ字
状に屈曲したものを使用すると良い。例えば、短冊板
1'を、図10の短冊板1''に形成する。この短冊板
1''を使用すれば、衣服を脱ぐことなく、しかも女性の
乳房を避けるように聴診器30の集音部31を側胸部に
案内できる。
【0030】短冊板1、1'、1''、の上面には、聴診
器30のゴム管33を短冊板1、1'、1''の長手方向
に沿って着脱可能に固定する固定部1b、1'bが設け
られている。この固定部1b、1'bにより、カバー3
内で聴診器30のゴム管33が弛んだり、動いたりする
のを防止できるので、集音部31の遊動を誘ったりせ
ず、又、聴診時の雑音が少なくなる。固定部1bは、図
4に示す断面略C字状のパイプにて構成する。なお、断
面略C字状のリングを単数又は複数個設ける構成にして
も良い。
【0031】図5に示す補助具2は、図1に示すよう
に、聴診器30の集音部31の小さめの突出基部32が
挿入挟まる孔部2aを有する環板形軟弾性ビニールから
なる。補助具2は、孔部2aが短冊板1頭部の孔部1a
の内縁を弾性的に狭めるように同心円状に重ね付けされ
て上面に配置し、聴診器30の集音部31の突出基部3
2を短冊板1の孔部1aともども孔部2aを通して孔部
2aの弾性保持力で固定する。
【0032】なお、図6に示す別例の馬蹄形軟弾性補助
具2' としては、図3に示すように、切り欠き部2' a
を別例の短冊板1' 頭部の切り欠き部1' aの内縁を弾
性的に狭まるように重ね付されて上面に配置する。切り
欠き部2' aは聴診器30の集音部31の小さめの突出
基部32が挟まるように形成されている。図2に示す短
冊板1は集音部31突出基部32とパイプ33が取り外
し可能な聴診器30を保持する場合にかつ図3に示す短
冊板1' は取り外しが不可能な聴診器30にそれぞれ適
用する。
【0033】カバー3は、聴診器30の集音部31を取
付けた短冊板1を収容し得る大きさで、表面が滑らかな
長袋とする。カバー3は、合成繊維又は天然繊維による
織物が望ましい。これにより、聴診器30の集音部31
が被測定者Pの肌に接触しないので、冷たさを被測定者
Pに与えず、聴診時の緊張感をほぐすことが可能とな
る。特に、冬期の聴診時、被測定者P(特に子供やお年
寄り)が聴診器30の集音部31を「ひゃっと」冷たく
感じて驚くことがなくなる。
【0034】なお、カバー3の袋口3aは幅広とし、カ
バー3の袋底は聴診器30の集音部31がすきまなく収
納できるように当該集音部31の形状に合せて作成し
た。カバー3の袋口3aを幅広にしたことにより、聴診
器30の集音部31を取付けた短冊板1の出し入れが極
めて容易になる。
【0035】カバー3の袋口3a付近には、袋口3aを
閉じるベルト3bが設けられている。ベルト3bは、
紐、皮ベルト、リボン、又は面ファスナー式のテープ等
を使用したり、粘着テープ等で代用したりしても良い。
【0036】(方法例)次に、図面を参照して、上述し
た装置例の保持具αの使用方法について具体的に説明す
る。
【0037】[聴診器を使用した自分自身の血圧測定
(第1方法例)]先ず、図1に示すように保持具αをセ
ットして置く。すなわち、短冊板1の孔部1aに聴診器
30の集音部31の突出基部32を取付ける。このと
き、聴診器30の集音部31の突出基部32の大きさに
応じて補助具2を使用する。続いて、短冊板1の固定部
1bに聴診器30のゴム管33を挟めて固定し、聴診器
30の集音部31を取付けた短冊板1をカバー3に挿入
する。そして、ベルト3bにてカバー3の袋口3aを閉
じてセットする。補助具2の孔部2aは、如何なる大き
さの集音部31の突出基部32をも弾性吸収して保持す
る。
【0038】次に、図8に示すように、腕帯40' を上
腕部A1の太さより少しゆとりを持たせて筒状にし、測
定する側の手を長袖と一緒に手先から腕帯40'の筒の
中に入れ、筒状の腕帯40'を上腕部Aまで上げてお
く。
【0039】そして、保持具αにセットした聴診器を耳
に当て、保持具αを袖口S1から挿入し、その先端側2
cm〜3cm程度を腕帯40' と自分自身の上腕部A1との
間で、肘関節内側の位置に挟めるとともに、保持具αの
根元側を腕帯40' が巻かれている自分自身の手Hで固
定する。その後は、図9に示すように、従来の血圧測定
方法と同じように聴診器30を自分の耳に当てて、ゴム
球の圧気ポンプ41でスクイズと解放の動作を繰り返し
て圧気を送給して腕帯40' にて上腕部A1を適宜加圧
締め付け、ゴム管33を閉じるネジを少しずつ開きなが
ら聴診して水銀圧力計42にて血圧を測定する。
【0040】なお、本方法例では、長袖服を着た人が自
分自身の血圧を測定する方法について説明したが、被測
定者が看護婦等の第三者に測定してもらうときは前記一
連の作業操作は第三者にやってもらうことは勿論であ
り、又、半袖服を着た人であっても、本発明の保持具を
使用すれば自分自身の血圧を極めて容易に測定すること
ができる。
【0041】[心臓や肺の聴診(第2方法例)]先ず、
第1方法例と同様に図1に示すように保持具αをセット
して置く。次に、図11に示すように、衣服を着た被測
定者Pの衿元のボタン等を外して衿元を緩める。そし
て、セットした聴診器保持具αの先端を衿元から差込
み、聴診箇所まで聴診器30の集音部31を案内すると
ともに、保持具αにセットした聴診器30を耳に当て聴
診する。なお、本方法例では、セットした保持具αを衣
服の衿元から挿入して聴診することとしたが、衣服の裾
口を開けて、セットした保持具αを裾口から挿入して聴
診しても良い。また、いわゆる孫の手のように、セット
した保持具αを使用して自分自身の心臓や肺を聴診して
も良い。
【0042】第2方法例のように使用すれば、上半身の
衣服を脱ぐことなく、気軽に心臓や肺の聴診が可能とな
る。特に、衣服を脱ぐことが困難な場合でも迅速に聴診
することができる。第2方法例において、女性の側胸部
を聴診する場合には、短冊板1''を用いた略へ字状の保
持具を使用すれば、乳房を避けることができて便利であ
る。
【0043】以上本発明の代表的な装置例及び方法例に
ついて説明したが、本発明は必ずしもこれらの装置例の
手段及び方法例の手法だけに限定されるものではない。
本発明の目的を達成し、後述する効果を有する範囲内に
おいて適宜変更して実施することができるものである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、聴
診器保持具が聴診器の集音部を、衣服の袖口、衿元又は
裾口から聴診箇所に案内することができるので、衣服を
脱がずに心臓や肺などの聴診が可能となる。特に、補助
具を備えているので、どのような聴診器でも保持するこ
とができ、極めて汎用的に使用することができるという
効果を奏する。さらに、固定具を設けた場合には、聴診
器のゴム管が弛んだり、動いたりせず、聴診時に集音部
の遊動を誘ったり、雑音を拾うのを防止することができ
る。
【0045】また、カバーの袋口を幅広にした場合に
は、聴診器の集音部を取付けた短冊板の出し入れが容易
になる。そして、短冊板の長さを十分にした場合には、
血圧測定を行う腕側の手で聴診器保持具を固定すること
ができるので、聴診時の安定性が良く、聴診器を使用し
た血圧測定が自分自身で簡単にできるという効果を奏す
る。
【0046】本発明の聴診器保持具は、簡易な方法で聴
診測定ができるので集団検診や在宅検診、緊急医療活動
に最適であり、救急車や野外検診車や老人ホームや救急
隊等に常備又は携行に極めて便利であるとともに、不使
用保管時は、短冊板と聴診器をカバー内に一括整理収容
して袋口をバンドで閉じ側壁等に引っ掛け吊しておける
ので邪魔にならず、紛失の惧れなくて、目立つ為、必要
に応じて即座に使用に供し得るなど有用性は抜群であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置例の聴診器保持具αの構造を示し
た図である。
【図2】本装置例の構成部品である短冊板1の形状を示
した平面図である。
【図3】別例の短冊板1' の形状を示した平面図であ
る。
【図4】図2の短冊板1のA−A断面図である。
【図5】別例の補助具2の形状を示した平面図である。
【図6】別例の補助具2' の形状を示した平面図であ
る。
【図7】短冊板1に聴診器を取付けた状態を示した要部
説明図である。
【図8】本発明の装置例の聴診器保持具αを袖口から挿
入して固定した状態を示す説明図である。
【図9】同装置例の聴診器保持具αを使用して自分自身
で聴診し、血圧測定を実施している状態を示す説明図で
ある。
【図10】別例の短冊板1'' の形状を示した平面図で
ある。
【図11】同装置例の聴診器保持具αを使用して側胸部
を聴診している状態を示す説明図である。
【図12】従来例の聴診器保持具を袖口から挿入して固
定した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
α、β…聴診器保持具(保持具) P…人(被測定者) A1…上腕部 S…袖 S1…袖口 H…手 1、1' 、1''、10…短冊板 1a…孔部 1' a…切り欠き部 1b、1' b…固定部 2、2' …補助具 2a、10a…切り欠き部 2' a…孔部 2' b…切溝 3、11…カバー 3a、11a…袋口 3b、12…ベルト 30…聴診器 31…集音部 32…突出基部 33…ゴム管 40、40' …腕帯 41…圧気ポンプ 42…水銀圧力計

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細長い板状に形成され、頭側の角が丸めら
    れた短冊板と、 前記短冊板の頭側に設けられ、聴診器の大きめの集音部
    突出基部が挿入挟まる余地のある孔部又は略U字状の切
    り欠き部と、 当該孔部又は切り欠き部の内縁を狭めるように重ね付け
    され、聴診器の小さめの集音部の基部を挿入挟み込める
    最小限の大きさの孔部又は略U字状の切り欠き部を有す
    る軟弾性ビニールからなる補助具と、 聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を収容する大きさ
    で、表面が滑らかな長袋からなるカバーと、 当該カバーの袋口付近に設けられ、当該袋口を閉じるベ
    ルトと、を備えた、ことを特徴とする聴診器保持具。
  2. 【請求項2】前記短冊板は、聴診器のゴム管を当該短冊
    板上面の長手方向に沿って着脱可能に固定する固定部を
    備えた、 ことを特徴とする請求項1に記載の聴診器保持具。
  3. 【請求項3】前記短冊板は、 頭側が略へ字状に屈曲してなる、 ことを特徴とする請求項1又は2に記載の聴診器保持
    具。
  4. 【請求項4】前記カバーは、 袋口が幅広に形成されてなる、 ことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の聴診器保
    持具。
  5. 【請求項5】細長い板状に形成され、頭側の角が丸めら
    れた短冊板と、前記短冊板の頭側に設けられ、聴診器の
    大きめの集音部突出基部が挿入挟まる孔部又は略U字状
    の切り欠き部と、当該孔部又は切り欠き部の内縁を狭め
    るように重ね付けされ聴診器の小さめの集音部の突出基
    部を挿入挟み込める孔部又は略U字状の切り欠き部を有
    する軟弾性ビニールからなる補助具と、前記短冊板の上
    面に設けられ、聴診器のゴム管を当該短冊板の長手方向
    に沿って着脱可能に固定する固定部と、聴診器の集音部
    を取付けた前記短冊板を収容する大きさで、表面が滑ら
    かな長袋からなるカバーと、前記カバーの袋口付近に設
    けられ、当該袋口を閉じるベルトとを備えた聴診器保持
    具の使用方法において、 まず、聴診器の集音部の突出基部の大きさに応じて前記
    補助具を使用して前記短冊板の孔部又は切り欠き部に当
    該聴診器の集音部の突出基部を挿入取付け、次に、前記
    短冊板の固定部に聴診器のゴム管を固定し、さらに、当
    該聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を前記カバー内
    に挿入し、かつ前記ベルトにて当該カバーの袋口を閉じ
    てセットして置き、続いて、長袖の服を着た被測定者の
    上腕部に、当該服の袖上から腕帯を軽く巻き、当該被測
    定者の服の袖口から前記セットした聴診器保持具を一体
    挿入し、前記集音部を前記腕帯と被測定者の上腕部との
    間で肘関節内側の位置に挟めて前記腕帯に連通するゴム
    球をスクイズと解放を繰り返して内部に圧空を送り込ん
    で締め付けることにより、前記集音部を固定する、こと
    を特徴とする聴診器保持具の使用方法。
  6. 【請求項6】前記短冊板は、その長さを20cm〜40cm
    とし、聴診時に前記聴診器保持具の根元側を前記腕帯が
    巻かれている被測定者の手で掴んで固定することにより
    自己聴診測定する、 ことを特徴とする請求項5に記載の聴診器保持具の使用
    方法。
  7. 【請求項7】細長い板状に形成され、頭側の角が丸めら
    れた短冊板と、前記短冊板の頭側に設けられ、聴診器の
    大きめの集音部突出基部が挿入挟まる孔部又は略U字状
    の切り欠き部と、当該孔部又は切り欠き部の内縁を狭め
    るように重ね付けされ聴診器の小さめの集音部の突出基
    部を挿入挟み込める孔部又は略U字状の切り欠き部を有
    する軟弾性ビニールからなる補助具と、前記短冊板の上
    面に設けられ、聴診器のゴム管を当該短冊板の長手方向
    に沿って着脱可能に固定する固定部と、聴診器の集音部
    を取付けた前記短冊板を収容する大きさで、表面が滑ら
    かな長袋からなるカバーと、前記カバーの袋口付近に設
    けられ、当該袋口を閉じるベルトとを備えた聴診器保持
    具の使用方法において、 まず、聴診器の集音部の突出基部の大きさに応じて前記
    補助具を使用して前記短冊板の孔部又は切り欠き部に当
    該聴診器の集音部の突出基部を挿入取付け、次に、前記
    短冊板の固定部に聴診器のゴム管を固定し、さらに、当
    該聴診器の集音部を取付けた前記短冊板を前記カバー内
    に挿入し、かつ前記ベルトにて当該カバーの袋口を閉じ
    てセットして置き、続いて、衣服を着た被測定者の衿元
    を緩め又は服の裾口を開けて、セットした前記聴診器保
    持具の先端を衿元又は裾口から差込み、聴診箇所まで聴
    診器の集音部を案内して聴診する、ことを特徴とする聴
    診器保持具の使用方法。
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