JP2768938B2 - パターン比較方法 - Google Patents
パターン比較方法Info
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- JP2768938B2 JP2768938B2 JP61278053A JP27805386A JP2768938B2 JP 2768938 B2 JP2768938 B2 JP 2768938B2 JP 61278053 A JP61278053 A JP 61278053A JP 27805386 A JP27805386 A JP 27805386A JP 2768938 B2 JP2768938 B2 JP 2768938B2
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Description
【発明の詳細な説明】
技術分野
本発明は、パターン比較方法,より詳細には、パター
ン認識におけるパターン照合を行うパターン比較方法に
関する。 従来技術 パターン認識方法の中で最も一般的なものはパターン
マッチングを利用する方法である。この方法はあらかじ
め登録された標準パターンと入力された未知入力間の類
似性を求め、未知入力が登録された中のどのパターンに
最も近いかを判定するものである。この方法を現実に適
用する際には周囲のノイズが対象としているパターンの
中に混入してくる問題がある。例えば、音声誤認を考え
るなら認識中に周囲で突発的な雑音が発せられた場合、
或いは、発声時の口唇の開閉音が音声について入ってし
まったような場合、パターン照合部では雑音がついたま
まの状態で標準パターンと比較するため正しい類似性が
求められないことになる。又、雑音に対して過敏である
と上述のような雑音添加が起こり易いが、雑音に対する
感度を下げると雑音を抽出しなくはなるが、その反面、
音声の一部が欠落するような事態をひき起こすことが多
くなる。例えば、ストップ(stop)のような語尾が子音
単独で発声されやすい単語の場合、最後の/p/が抽出で
きずに欠落することがある。 第9図は、上述のごときストップを照合する場合の一
例を説明するための図で、(a)が標準パターン、
(b)が入力されたパターンであるとする。標準パター
ン(a)は正確に単語全体のパターンを有しているが、
パターン(b)は/p/が欠落しており、パターンの終端
はパターン(a)の/p/がパターン(b)の/o/と対応づ
けて照合される。このため、両者の類似性が小さくなり
誤認識を引き起こすことになってしまう。このような誤
対応は端点フリーの動的計画法を利用することで防ぐこ
ともできるが、冒頭、末尾のパターンが欠落すること
や、雑音が添加することがあり、本来、計算量が多い方
法が更に演算量を増してしまうという欠点がある。 上述のごとき欠点を解決するために、本出願人は、先
に、演算量が少なく、かつ、欠損したパターン,雑音が
添加したパターンを使用しながら正しいパターン比較を
行うことのできるパターン比較方法について提案した。 第10図は、本出願人が先に提案したパターン比較方法
の一例を説明するためのブロック線図で、図中、1は音
声入力部,2はパワー測定部,3は特徴量変換部,4は無音位
置計測部,5は無音位置(末尾)判定部,6はマーク付加
部,7は辞書,8はマーク判定部,9はパターン削除部,10は
パターン照合部で、まず、音声が入力されて特徴量に変
換される過程で、音声のパワーを測定する。音声の入力
部はマイクロフォンで実行できるし、パワー測定は音声
帯域だけのバンドパスフィルタの出力を検波することに
よって実現できる。特徴量の検出方法は多種知られてい
るがバンドパスフィルタ群により簡単に抽出できるパワ
ースペクトラムなどいずれでも良い。測定されたパワー
の大きさから無音区間(音声エネルギーの極小点)が音
声のどこに位置しているかを計測する。例えば、この無
音の位置が音声末尾から100ms以内にあるかどうかによ
って特徴量変換されたパターン(特徴パターン)にマー
クを付加する、一方、辞書の中にあるパターンをとり出
し先の特徴パターンと同じマークが付いているかどうか
をチェックし、マークが同じ場合には通常通りパターン
照合部へ入って行く。辞書のパターンの作成法はここで
は特に説明しないが同様のやり方で辞書パターンの末尾
に無音があるどうかによってあらかじめマークをつけて
おく。辞書のマークと入力のマークが異なっている場合
は無音を持つ方の無音以後パターン末尾までを削除し、
冒頭から無音までのパターンを用いて照合する。例え
ば、第11図に示すごとく、辞書中のパターン(a)が正
常で入力パターンであるパターン(b)の末尾が欠落し
ている場合を考えると、この場合、パターン(a)は末
尾に無音があるというマークを持ち、パターン(b)は
無音がないというマークになる。そこで辞書パターンで
あるパターン(a)の末尾の/p/を削除した状態のパタ
ーン(c)を作り、パターン(b)と(c)を対応づけ
して照合する。なお、以上には、音声末尾の欠落につい
て述べたが、末尾に限定されるものではなく、冒頭につ
いて同様の事を行なうことも出来る。 第12図は、音声の冒頭に欠落がある場合のパターン比
較の例を示す図で、図中、11は無音位置(冒頭)判定部
で、その他、第10図に示した例と同様の作用する部分に
は第10図の場合と同一の参照番号が付してある。而し
て、この場合は、冒頭100ms以内に無音があるかどうか
によって第10図に示した例と同様に冒頭の部分を削除し
た後、照合することになる。この場合は辞書のパターン
は正常で完全なものと考え、入力された音声の先頭に口
唇開閉によるノイズ或いは突発的に発声したノイズが付
加されたものとなる。 第13図は、その場合の一例を説明するための図で、例
えば、「移動」/ido/と発声した時、パターン(a)の
ごとく冒頭にノイズnがついてしまったような場合、こ
のノイズの後に無音区間が生じるので、無音位置計測部
4及び無音位置(冒頭)判定部11によってこの無音区間
が冒頭100ms以内に生じていることを確認し、無音区間
有のマークを付加する。一方、辞書パターン(b)は無
音がないことからパターン(a)の無音区間より先頭に
近い部分がパターン削除部9によって削除され、削除さ
れた後パターン照合部10で照合される。照合の手段は限
定されるものではないがパターン長を線形伸縮するよう
な計算量の少ないものが望ましい。この場合、言うまで
もなくパターン(a)の時間長は冒頭の無音以後に変更
しておく。又、無音区間の計測部4は音声が入力されな
い状態で環境ノイズを記録しておき、音声が入力された
際にその音声のレベルがノイズと同等とみなせる時、こ
こを無音区間として無音区間信号を出せば良く、位置判
定部11では音声区間の立上り,立下りを示す信号ライン
の信号と比較して位置を計測すれば良い。 上記パターン比較方法は音声の冒頭につきやすい口唇
開閉の音はパルス状で幅が短かく音声が発声されるまで
に無音が発声すること、又、音声末尾の落ちやすい音は
子音が単独に発声されたものが多く、母音が一緒に発声
された場合、母音が大きなエネルギーを持つことから欠
落することはないし、更に子音もその前の音に続いて発
声されたものは欠落しにくいが、単独つまり前の音と離
れている場合に欠落しやすく、従って、必ずその前に無
音区間を有していること等に注目してなされたものであ
る。しかし、上記パターン比較方法は、冒頭近傍のエネ
ルギー極小を求めるために例えば100msのような閾値を
求めるため、110msに極小がある場合には極小なしのマ
ークが付けられてしまい、一方のパターンにおいて90ms
に極小がある場合にはこの極小がとり除かれて照合され
てしまうため不正な照合をしてしまうという欠点があ
る。 第14図は、上記の場合の例を説明するための図で、パ
ターン(a)は末尾近傍にパワーの極小がないと判断さ
れ、パターン(b)は極小ありと判断されるため、パタ
ーン(b)の/p/をとり除いてパターン(a)と照合す
るということになってしまう。 目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、特に、ノイズの添付、パターンの欠落を補って正し
いパターン照合を行うようにすることを目的としてなさ
れたものである。 構成 本発明は、上記目的を達成するために、2つのパター
ンの比較に際し、パターンの始端又は終端近傍にエネル
ギーの極小が存在するか否かを調べ、極小を有するパタ
ーンの極小部から端までをとり除いた後に、比較するパ
ターン比較方法において、極小部が複数存在する場合
は、第1のパターンの第1の極小部から第2の極小部ま
での長さと、第2のパターンの先頭から第1の極小部ま
での長さ及び第1の極小部から第2の極小部までの長さ
を比較し、前者とのパターン長差が小さい時に限り第1
のパターンの先頭から第1の極小部までを削除して照合
することを特徴としたものである。以下、本発明の実施
例に基づいて説明する。 第1図は、本発明の一実施例を説明するためのフロー
チャート、第2図は、第1図に示した実施例の実施に使
用する電気回路の一例を示すブロック線図で、図中、20
はマイクロフォン等の音響電気変換器,21は音声区間切
り出し部,22はバンドパスフィルタ(B.P.F),23はレジ
スタ,24は音声パワー測定部,25は比較部,26は閾値発生
部,27はタイムカウンタ,28は比較部,29は無音区間カウ
ンタ,30はマーク比較部,31は切り換えスィッチ,32は辞
書,33,34,35は演算部,36は比較部,37は切り換えスィッ
チ,38はパターン削除部,39は照合部,40は結果表示部
で、この実施例は、2つのパターンの比較に際し、パタ
ーンの始端又は終端近傍にエネルギーの極小が存在する
か否かを調べ、一方にのみ極小が存在する場合には極小
を有するパターンの極小部から端までをとり除いた後に
比較するパターン比較方法において、極小部が複数存在
する場合、第1のパターンの第1の極小部から第2の極
小部までの長さと第2のパターンの先頭から第1の極小
部までの長さ、及び第1の極小部から第2の極小部まで
の長さを比較し、前者とのパターン長差の方が小さい時
に限り第1のパターンの先頭から第1の極小部までを削
除して照合するようにしたものである。 第7図は、「三鷹」と発声した時の音声パターンの一
例を示すが、この場合、パターン(a)の第1の極小と
第2の極小間の長さm2と、パターン(b)の先頭から第
1の極小と、第1の極小から第2の極小までの長さn1,n
2を比較し、|n1−m2|>|n2−m2|のときは冒頭近傍とみ
なせる100ms以内にあるべき極小部が100ms以後へ延びた
ものと判定し、両者は正常パターンとしてそのまま照合
されるが、|n1−m2|≦|n2−m2|の場合はn1の前にあるべ
き音が落ちていると判定し、パターン(a)の先頭から
第1の極小までの切り落しをして照合する。 第1図及び第2図を参照しながら説明すると、マイク
ロフォン20より入力された音声のパワーを音声パワー測
定部24で測定して無音位置を計測し、無音位置が例えば
冒頭の100ms以内にあるかどうかによって異なるマーク
をつける。あらかじめこのようにしてマークをつけて登
録されている辞書パターンをとり出して入力されたパタ
ーンと同じマークかどうか判定し、同じマークならば切
り換えスイッチ31をa側にして通常通りパターン照合に
入る。一方、マークが異なる場合は、切り換えスイッチ
31を図示のようにb側にして前述のごとき計算をする。
例えば、第7図に示したように、辞書のパターン(例え
ば(a)のパターン)と入力されたパターン(例えば
(b)のパターン)とが異なる場合には、この場合演算
部33,34,35によって、n1,n2とm2を求め|n1−m2|,|n2−m
2|の大小関係に従い、パターンの削除部へ入るかどうか
を判定する。なお、以上には音声冒頭について説明した
が、第8図に示すように、音声の末尾に雑音が付加され
ていたり、音声が欠落しているような場合、これら雑音
の付加、音声の欠落を判定するには次のようにすればよ
い。第1のパターン(a)にはm個の極小部が存在し、
第2のパターン(b)にはn個の極小部が存在する場
合、第2のパターン(b)のn−1番目の極小部からn
番目の極小部までの長さn2と、第1のパターン(a)の
m−1番目の極小部からm番目の極小部までの長さm2及
びm番目の極小部からパターン終端までの長さm3を比較
し、後者とのパターン長差が小さい時に限り、第2のパ
ターンの第n番目の極小から終端までを削除してから照
合するようにすればよい。第8図に示した例ではどちら
も無音区間が2個あるが、無音区間の位置が音声終端か
ら100ms以内にあるパターン(b)と、100ms以内にない
パターン(a)では付加されるマークが異なり、そのた
め通常ではパターン(b)の/p/の音が削除されてしま
う。そこでパターン(b)の音声終端の一つ前の無音区
間に挟まれた部分の長さn2と、パターン(a)のm2,m3
の差を比べ|n2−m2|>|n2−m3|のときのみパターン
(b)の/p/を削除する部分へ入るようにする。 第3図は、上述のごとき無音区間の位置が音声終端か
ら100ms以内にあるパターンとないパターンとを照合す
る場合の実施例に説明するためのフローチャート、第4
図は、その電気的ブロック線図で、第1図及び第2図に
示した実施例と異なる部分のみ接尾辞aを付して示して
ある。すなわち、この実施例においては、演算部33aに
よって前記n2,n3,m2を求め、演算部35aによって|n3−m2
|を求めるようにしている。しかし、音声等の場合、全
体の長さが伸縮するので、パターンの絶対長のみでは誤
った判定をしてしまうことがある。そこで第1図乃至第
4図に示した実施例において、m2,n1,n2,n3の代りに音
声長で正規化した値、すなわち全体長をM,Nとしたと
き、m2/M,n1/N,n2/N,n3/Nを用いて同じ判断をすること
ができる。 第5図及び第6図は、上記正規化した値で照合するよ
うにした場合の実施例を示すフローチャート及び電気的
ブロック線図で、第1図乃至第4図に示した実施例と異
なる部分のみ接尾辞bを付して示してある。すなわち、
この実施例においては、演算部33bにおいて、前記n1,
m2,n2,m3を求め、演算部34bにより を,演算部35bにより を求めている。 効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、誤
ったパターン削除が行なわれなくなり高精度のパターン
照合が可能となった。
ン認識におけるパターン照合を行うパターン比較方法に
関する。 従来技術 パターン認識方法の中で最も一般的なものはパターン
マッチングを利用する方法である。この方法はあらかじ
め登録された標準パターンと入力された未知入力間の類
似性を求め、未知入力が登録された中のどのパターンに
最も近いかを判定するものである。この方法を現実に適
用する際には周囲のノイズが対象としているパターンの
中に混入してくる問題がある。例えば、音声誤認を考え
るなら認識中に周囲で突発的な雑音が発せられた場合、
或いは、発声時の口唇の開閉音が音声について入ってし
まったような場合、パターン照合部では雑音がついたま
まの状態で標準パターンと比較するため正しい類似性が
求められないことになる。又、雑音に対して過敏である
と上述のような雑音添加が起こり易いが、雑音に対する
感度を下げると雑音を抽出しなくはなるが、その反面、
音声の一部が欠落するような事態をひき起こすことが多
くなる。例えば、ストップ(stop)のような語尾が子音
単独で発声されやすい単語の場合、最後の/p/が抽出で
きずに欠落することがある。 第9図は、上述のごときストップを照合する場合の一
例を説明するための図で、(a)が標準パターン、
(b)が入力されたパターンであるとする。標準パター
ン(a)は正確に単語全体のパターンを有しているが、
パターン(b)は/p/が欠落しており、パターンの終端
はパターン(a)の/p/がパターン(b)の/o/と対応づ
けて照合される。このため、両者の類似性が小さくなり
誤認識を引き起こすことになってしまう。このような誤
対応は端点フリーの動的計画法を利用することで防ぐこ
ともできるが、冒頭、末尾のパターンが欠落すること
や、雑音が添加することがあり、本来、計算量が多い方
法が更に演算量を増してしまうという欠点がある。 上述のごとき欠点を解決するために、本出願人は、先
に、演算量が少なく、かつ、欠損したパターン,雑音が
添加したパターンを使用しながら正しいパターン比較を
行うことのできるパターン比較方法について提案した。 第10図は、本出願人が先に提案したパターン比較方法
の一例を説明するためのブロック線図で、図中、1は音
声入力部,2はパワー測定部,3は特徴量変換部,4は無音位
置計測部,5は無音位置(末尾)判定部,6はマーク付加
部,7は辞書,8はマーク判定部,9はパターン削除部,10は
パターン照合部で、まず、音声が入力されて特徴量に変
換される過程で、音声のパワーを測定する。音声の入力
部はマイクロフォンで実行できるし、パワー測定は音声
帯域だけのバンドパスフィルタの出力を検波することに
よって実現できる。特徴量の検出方法は多種知られてい
るがバンドパスフィルタ群により簡単に抽出できるパワ
ースペクトラムなどいずれでも良い。測定されたパワー
の大きさから無音区間(音声エネルギーの極小点)が音
声のどこに位置しているかを計測する。例えば、この無
音の位置が音声末尾から100ms以内にあるかどうかによ
って特徴量変換されたパターン(特徴パターン)にマー
クを付加する、一方、辞書の中にあるパターンをとり出
し先の特徴パターンと同じマークが付いているかどうか
をチェックし、マークが同じ場合には通常通りパターン
照合部へ入って行く。辞書のパターンの作成法はここで
は特に説明しないが同様のやり方で辞書パターンの末尾
に無音があるどうかによってあらかじめマークをつけて
おく。辞書のマークと入力のマークが異なっている場合
は無音を持つ方の無音以後パターン末尾までを削除し、
冒頭から無音までのパターンを用いて照合する。例え
ば、第11図に示すごとく、辞書中のパターン(a)が正
常で入力パターンであるパターン(b)の末尾が欠落し
ている場合を考えると、この場合、パターン(a)は末
尾に無音があるというマークを持ち、パターン(b)は
無音がないというマークになる。そこで辞書パターンで
あるパターン(a)の末尾の/p/を削除した状態のパタ
ーン(c)を作り、パターン(b)と(c)を対応づけ
して照合する。なお、以上には、音声末尾の欠落につい
て述べたが、末尾に限定されるものではなく、冒頭につ
いて同様の事を行なうことも出来る。 第12図は、音声の冒頭に欠落がある場合のパターン比
較の例を示す図で、図中、11は無音位置(冒頭)判定部
で、その他、第10図に示した例と同様の作用する部分に
は第10図の場合と同一の参照番号が付してある。而し
て、この場合は、冒頭100ms以内に無音があるかどうか
によって第10図に示した例と同様に冒頭の部分を削除し
た後、照合することになる。この場合は辞書のパターン
は正常で完全なものと考え、入力された音声の先頭に口
唇開閉によるノイズ或いは突発的に発声したノイズが付
加されたものとなる。 第13図は、その場合の一例を説明するための図で、例
えば、「移動」/ido/と発声した時、パターン(a)の
ごとく冒頭にノイズnがついてしまったような場合、こ
のノイズの後に無音区間が生じるので、無音位置計測部
4及び無音位置(冒頭)判定部11によってこの無音区間
が冒頭100ms以内に生じていることを確認し、無音区間
有のマークを付加する。一方、辞書パターン(b)は無
音がないことからパターン(a)の無音区間より先頭に
近い部分がパターン削除部9によって削除され、削除さ
れた後パターン照合部10で照合される。照合の手段は限
定されるものではないがパターン長を線形伸縮するよう
な計算量の少ないものが望ましい。この場合、言うまで
もなくパターン(a)の時間長は冒頭の無音以後に変更
しておく。又、無音区間の計測部4は音声が入力されな
い状態で環境ノイズを記録しておき、音声が入力された
際にその音声のレベルがノイズと同等とみなせる時、こ
こを無音区間として無音区間信号を出せば良く、位置判
定部11では音声区間の立上り,立下りを示す信号ライン
の信号と比較して位置を計測すれば良い。 上記パターン比較方法は音声の冒頭につきやすい口唇
開閉の音はパルス状で幅が短かく音声が発声されるまで
に無音が発声すること、又、音声末尾の落ちやすい音は
子音が単独に発声されたものが多く、母音が一緒に発声
された場合、母音が大きなエネルギーを持つことから欠
落することはないし、更に子音もその前の音に続いて発
声されたものは欠落しにくいが、単独つまり前の音と離
れている場合に欠落しやすく、従って、必ずその前に無
音区間を有していること等に注目してなされたものであ
る。しかし、上記パターン比較方法は、冒頭近傍のエネ
ルギー極小を求めるために例えば100msのような閾値を
求めるため、110msに極小がある場合には極小なしのマ
ークが付けられてしまい、一方のパターンにおいて90ms
に極小がある場合にはこの極小がとり除かれて照合され
てしまうため不正な照合をしてしまうという欠点があ
る。 第14図は、上記の場合の例を説明するための図で、パ
ターン(a)は末尾近傍にパワーの極小がないと判断さ
れ、パターン(b)は極小ありと判断されるため、パタ
ーン(b)の/p/をとり除いてパターン(a)と照合す
るということになってしまう。 目的 本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもの
で、特に、ノイズの添付、パターンの欠落を補って正し
いパターン照合を行うようにすることを目的としてなさ
れたものである。 構成 本発明は、上記目的を達成するために、2つのパター
ンの比較に際し、パターンの始端又は終端近傍にエネル
ギーの極小が存在するか否かを調べ、極小を有するパタ
ーンの極小部から端までをとり除いた後に、比較するパ
ターン比較方法において、極小部が複数存在する場合
は、第1のパターンの第1の極小部から第2の極小部ま
での長さと、第2のパターンの先頭から第1の極小部ま
での長さ及び第1の極小部から第2の極小部までの長さ
を比較し、前者とのパターン長差が小さい時に限り第1
のパターンの先頭から第1の極小部までを削除して照合
することを特徴としたものである。以下、本発明の実施
例に基づいて説明する。 第1図は、本発明の一実施例を説明するためのフロー
チャート、第2図は、第1図に示した実施例の実施に使
用する電気回路の一例を示すブロック線図で、図中、20
はマイクロフォン等の音響電気変換器,21は音声区間切
り出し部,22はバンドパスフィルタ(B.P.F),23はレジ
スタ,24は音声パワー測定部,25は比較部,26は閾値発生
部,27はタイムカウンタ,28は比較部,29は無音区間カウ
ンタ,30はマーク比較部,31は切り換えスィッチ,32は辞
書,33,34,35は演算部,36は比較部,37は切り換えスィッ
チ,38はパターン削除部,39は照合部,40は結果表示部
で、この実施例は、2つのパターンの比較に際し、パタ
ーンの始端又は終端近傍にエネルギーの極小が存在する
か否かを調べ、一方にのみ極小が存在する場合には極小
を有するパターンの極小部から端までをとり除いた後に
比較するパターン比較方法において、極小部が複数存在
する場合、第1のパターンの第1の極小部から第2の極
小部までの長さと第2のパターンの先頭から第1の極小
部までの長さ、及び第1の極小部から第2の極小部まで
の長さを比較し、前者とのパターン長差の方が小さい時
に限り第1のパターンの先頭から第1の極小部までを削
除して照合するようにしたものである。 第7図は、「三鷹」と発声した時の音声パターンの一
例を示すが、この場合、パターン(a)の第1の極小と
第2の極小間の長さm2と、パターン(b)の先頭から第
1の極小と、第1の極小から第2の極小までの長さn1,n
2を比較し、|n1−m2|>|n2−m2|のときは冒頭近傍とみ
なせる100ms以内にあるべき極小部が100ms以後へ延びた
ものと判定し、両者は正常パターンとしてそのまま照合
されるが、|n1−m2|≦|n2−m2|の場合はn1の前にあるべ
き音が落ちていると判定し、パターン(a)の先頭から
第1の極小までの切り落しをして照合する。 第1図及び第2図を参照しながら説明すると、マイク
ロフォン20より入力された音声のパワーを音声パワー測
定部24で測定して無音位置を計測し、無音位置が例えば
冒頭の100ms以内にあるかどうかによって異なるマーク
をつける。あらかじめこのようにしてマークをつけて登
録されている辞書パターンをとり出して入力されたパタ
ーンと同じマークかどうか判定し、同じマークならば切
り換えスイッチ31をa側にして通常通りパターン照合に
入る。一方、マークが異なる場合は、切り換えスイッチ
31を図示のようにb側にして前述のごとき計算をする。
例えば、第7図に示したように、辞書のパターン(例え
ば(a)のパターン)と入力されたパターン(例えば
(b)のパターン)とが異なる場合には、この場合演算
部33,34,35によって、n1,n2とm2を求め|n1−m2|,|n2−m
2|の大小関係に従い、パターンの削除部へ入るかどうか
を判定する。なお、以上には音声冒頭について説明した
が、第8図に示すように、音声の末尾に雑音が付加され
ていたり、音声が欠落しているような場合、これら雑音
の付加、音声の欠落を判定するには次のようにすればよ
い。第1のパターン(a)にはm個の極小部が存在し、
第2のパターン(b)にはn個の極小部が存在する場
合、第2のパターン(b)のn−1番目の極小部からn
番目の極小部までの長さn2と、第1のパターン(a)の
m−1番目の極小部からm番目の極小部までの長さm2及
びm番目の極小部からパターン終端までの長さm3を比較
し、後者とのパターン長差が小さい時に限り、第2のパ
ターンの第n番目の極小から終端までを削除してから照
合するようにすればよい。第8図に示した例ではどちら
も無音区間が2個あるが、無音区間の位置が音声終端か
ら100ms以内にあるパターン(b)と、100ms以内にない
パターン(a)では付加されるマークが異なり、そのた
め通常ではパターン(b)の/p/の音が削除されてしま
う。そこでパターン(b)の音声終端の一つ前の無音区
間に挟まれた部分の長さn2と、パターン(a)のm2,m3
の差を比べ|n2−m2|>|n2−m3|のときのみパターン
(b)の/p/を削除する部分へ入るようにする。 第3図は、上述のごとき無音区間の位置が音声終端か
ら100ms以内にあるパターンとないパターンとを照合す
る場合の実施例に説明するためのフローチャート、第4
図は、その電気的ブロック線図で、第1図及び第2図に
示した実施例と異なる部分のみ接尾辞aを付して示して
ある。すなわち、この実施例においては、演算部33aに
よって前記n2,n3,m2を求め、演算部35aによって|n3−m2
|を求めるようにしている。しかし、音声等の場合、全
体の長さが伸縮するので、パターンの絶対長のみでは誤
った判定をしてしまうことがある。そこで第1図乃至第
4図に示した実施例において、m2,n1,n2,n3の代りに音
声長で正規化した値、すなわち全体長をM,Nとしたと
き、m2/M,n1/N,n2/N,n3/Nを用いて同じ判断をすること
ができる。 第5図及び第6図は、上記正規化した値で照合するよ
うにした場合の実施例を示すフローチャート及び電気的
ブロック線図で、第1図乃至第4図に示した実施例と異
なる部分のみ接尾辞bを付して示してある。すなわち、
この実施例においては、演算部33bにおいて、前記n1,
m2,n2,m3を求め、演算部34bにより を,演算部35bにより を求めている。 効果 以上の説明から明らかなように、本発明によると、誤
ったパターン削除が行なわれなくなり高精度のパターン
照合が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例を説明するためのフローチ
ャート、第2図は、第1図に示した実施例の実施に使用
する電気回路のブロック線図、第3図は、本発明の他の
実施例を説明するためのフローチャート、第4図は、第
3図の実施例の電気的ブロック線図、第5図は、本発明
の他の実施例を説明するためのフローチャート、第6図
は、第5図の実施例の電気的ブロック線図、第7図及び
第8図は、それぞれ本発明が適用されるパターンの例を
示す図、第9図は、本発明の技術背景を説明するための
パターン図、第10図は、本出願人が先に提案したパター
ン比較方法の一例を説明するためのブロック線図、第11
図は、第10図の動作説明するためのパターン照合図、第
12図は、他の例を説明するためのブロック線図、第13図
は、第12図に示した例の動作説明するためのパターン照
合図、第14図は、従来技術の問題点を説明するためのパ
ターン照合図である。 20……マイクロフォン,21……音声区間切り出し部,22…
…バンドパスフィルタ(B.P.F),23……レジスタ,24…
…音声パワー測定部,25……比較部,26……閾値発生部,2
7……タイムカウンタ,28……比較部,29……無音区間カ
ウンタ,30……マーク比較部,31……切り換えスィッチ,3
2……辞書,33,33a,33b,34,34b,35,35a,35b……演算部,3
6……比較部,37……切り換えスイッチ,38……パターン
削除部,39……照合部,40……結果表示部。
ャート、第2図は、第1図に示した実施例の実施に使用
する電気回路のブロック線図、第3図は、本発明の他の
実施例を説明するためのフローチャート、第4図は、第
3図の実施例の電気的ブロック線図、第5図は、本発明
の他の実施例を説明するためのフローチャート、第6図
は、第5図の実施例の電気的ブロック線図、第7図及び
第8図は、それぞれ本発明が適用されるパターンの例を
示す図、第9図は、本発明の技術背景を説明するための
パターン図、第10図は、本出願人が先に提案したパター
ン比較方法の一例を説明するためのブロック線図、第11
図は、第10図の動作説明するためのパターン照合図、第
12図は、他の例を説明するためのブロック線図、第13図
は、第12図に示した例の動作説明するためのパターン照
合図、第14図は、従来技術の問題点を説明するためのパ
ターン照合図である。 20……マイクロフォン,21……音声区間切り出し部,22…
…バンドパスフィルタ(B.P.F),23……レジスタ,24…
…音声パワー測定部,25……比較部,26……閾値発生部,2
7……タイムカウンタ,28……比較部,29……無音区間カ
ウンタ,30……マーク比較部,31……切り換えスィッチ,3
2……辞書,33,33a,33b,34,34b,35,35a,35b……演算部,3
6……比較部,37……切り換えスイッチ,38……パターン
削除部,39……照合部,40……結果表示部。
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−121099(JP,A)
特開 昭63−12000(JP,A)
特開 昭62−111295(JP,A)
特開 昭62−217298(JP,A)
特開 昭61−232499(JP,A)
特開 昭56−138798(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
G10L 3/00 531
G10L 3/02 301
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.2つのパターンの比較に際し、パターンの始端又は
終端近傍にエネルギーの極小が存在するか否かを調べ、
極小を有するパターンの極小部から端までをとり除いた
後に、比較するパターン比較方法において、極小部が複
数存在する場合は、第1のパターンの第1の極小部から
第2の極小部までの長さと、第2のパターンの先頭から
第1の極小部までの長さ及び第1の極小部から第2の極
小部までの長さを比較し、前者とのパターン長差が小さ
い時に限り第1のパターンの先頭から第1の極小部まで
を削除して照合することを特徴とするパターン比較方
法。 2.第1のパターンにはm個の極小部が存在し、第2の
パターンにはn個の極小部が存在する場合、第1のパタ
ーンのm−1番目の極小部からm番目の極小部までの長
さと、第2のパターンのn−1番目の極小部からn番目
の極小部までの長さ及びn番目の極小部からパターン終
端までの長さを比較し、後者とのパターン長差が小さい
時に限り、第1のパターンの第m番目の極小部から終端
までを削除してから照合することを特徴とする特許請求
の範囲第(1)項に記載のパターン比較方法。 3.長さの代わりにパターン全体の長さに対する注目す
る部分の長さの比を用いて比較することを特徴とする特
許請求の範囲第(1)項又は第(2)項に記載のパター
ン比較方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61278053A JP2768938B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | パターン比較方法 |
DE19873733659 DE3733659A1 (de) | 1986-10-03 | 1987-10-05 | Verfahren zum vergleichen von mustern |
FR878713744A FR2604816B1 (fr) | 1986-10-03 | 1987-10-05 | Procede de comparaison de formes dans un systeme de reconnaissance de formes |
GB8723297A GB2196460B (en) | 1986-10-03 | 1987-10-05 | Methods for comparing an input voice pattern with a registered voice pattern and voice recognition systems |
US07/464,638 US5033089A (en) | 1986-10-03 | 1990-01-05 | Methods for forming reference voice patterns, and methods for comparing voice patterns |
GB9017697A GB2233137B (en) | 1986-10-03 | 1990-08-13 | Methods for forming registered voice patterns for use in pattern comparison in pattern recognition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61278053A JP2768938B2 (ja) | 1986-11-21 | 1986-11-21 | パターン比較方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63131197A JPS63131197A (ja) | 1988-06-03 |
JP2768938B2 true JP2768938B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=17591997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61278053A Expired - Lifetime JP2768938B2 (ja) | 1986-10-03 | 1986-11-21 | パターン比較方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2768938B2 (ja) |
-
1986
- 1986-11-21 JP JP61278053A patent/JP2768938B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63131197A (ja) | 1988-06-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |