JP2768827B2 - 回転翼航空機用ピッチ制御システムにおける動力学的短縮効果の補正装置および方法 - Google Patents
回転翼航空機用ピッチ制御システムにおける動力学的短縮効果の補正装置および方法Info
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Description
ロータブレードの角度関係に従って可変の大きさの空力
スラストをつくりだすヘリコプターのロータ用のピッチ
制御システムに関する。本発明は、更に詳細には、ピッ
チ制御力をロータハブが支持するピッチシャフトに伝達
するように作動するロッド端軸受の使用寿命を伸ばすこ
とに関する。
的に連結され、ハブ−ロータシャフト組立体は、ロータ
シャフトの軸線を中心として回転するように取り付けら
れている。ロータハブは、各ロータブレードを夫々が支
持する幾つかのロータアームを有し、各ロータアアーム
は、ロータ軸線を中心として角度的に間隔を隔てられて
おり且つロータ軸線からピッチ軸線に沿って半径方向に
延びている。各ロータアームは、関連したピッチ軸線と
同心のピッチシャフトを支持する。ブレードは、制御シ
ステムから伝達されたピッチ制御力に従ってピッチ軸線
を中心として移動する。
に応じてロータ軸線に沿って移動する軸線方向に移動自
在の回転する駆動シザースに取り付けられたピッチリン
グ即ちピッチ制御ロッドにピッチ軸線からずらされた位
置で連結されている。ピッチリングの駆動シザース及び
ピッチシャフトへの連結は、各ピッチリンクの他端で支
持されたロッド端軸受の形態のユニバーサルジョイント
によって行われる。
トに垂直な平面に関して傾斜しており、従って、駆動シ
ザースに連結された各ピッチリンクの端部は、ロータ軸
線に沿って移動するが、他端は傾斜したピッチ軸線を中
心として移動する。
テムからピッチシャフトに力を伝達するとき、各ロッド
端軸受と一体の球面上を回転することによって、異なる
軸線を中心としたピッチリンクの各端部の移動を吸収す
る。ロータの回転により生じた遠心力がロッド端軸受の
構成要素間に接触力を連続的に生じる。これらの力は、
ピッチ制御力が駆動シザースからピッチシャフトに伝達
されるとき、軸受に作動中に作用する力を大きくするた
め、ピッチリンクに設けられたロッド端軸受の使用寿命
を短くするように作用する。
適合したロータブレードを支持するヘリコプターのロー
タの、ロータの構成要素に作用する遠心力の存在を補正
するための装置において、 ロータ軸線を中心として角度的に間隔を隔てられ、ロ
ータ軸線から半径方向外方にピッチ軸線に沿って延び、
夫々のピッチ軸線を中心として移動自在に取り付けら
れ、前記ピッチ軸線から横方向に及びロータ軸線から半
径方向に食い違った取り付け体を有するピッチシャフト
と、 ロータ軸線を中心として回転し且つ前記軸線に沿って
移動するように取り付けられたピッチビームと、 ピッチビームにしっかりと連結された第1端部を各々
有し、ユニバーサルジョイントを第2端部に有し、前記
ユニバーサルジョイントによって各ピッチシャフトの取
り付け体に連結された撓み手段とを有し、各ユニバーサ
ルジョイントの半径方向位置が、ピッチビームの軸線方
向移動に応じて各ピッチシャフトの角度位置を夫々のピ
ッチ軸線を中心として変化させるため、夫々のピッチシ
ャフトへの連結を行うため、夫々のピッチシャフトへの
連結前に予め決定された半径方向距離ずらしてある、装
置を提供する。
g)により引き起こされ、ブレードのピッチを変化させ
る力をピッチシャフトに伝達するロッド端軸受の使用寿
命に作用する悪影響と関連した従来技術の問題点を解決
できる。これらの問題点は、ロータ軸線に対して垂直な
平面に関するロータのピッチシャフトの傾斜による撓み
部材(flexure)の動力学的短縮と関連している。
ほぼ等しく且つ反対向きの力を軸受に予め加えることに
よってロッド端軸受の使用寿命を伸ばすことができる。
し、この軸線方向移動を各ピッチシャフト上に支持され
たブレードのピッチ移動に変換する、ロッド端軸受を各
ピッチリンクの各端に一つづつ二つ設けられた従来のピ
ッチリンクをなくすことができる。その代わりに、本発
明のロータでは、ピッチビーム及びピッチビームから各
ピッチシャフトまで延びる撓み部材を含む独特の組立体
が軸線方向移動をピッチ移動に変換する。
は、ロータハブと隣接して回転するピッチビーム及びピ
ッチビームを各ピッチシャフトに連結する撓み部材を含
む。各撓み部材の軸受(flexure bearing)は、ロッド
端に配置されるのがよく、撓み部材と一体に形成された
ラグ、ラグに装着された球形軸受ハウジング、及び球形
軸受からなる。
する遠心は、動力学的短縮によって撓み部材の軸受のこ
れらの構成要素間に生じる力の他に、軸受と軸受ハウジ
ングとの間に力を作りだす可能性がある。撓み部材の軸
受の構成要素に作用するこれらの力の存在は、軸受の寿
命に悪影響を及ぼす。
これらの力の効果を補正するため、各撓み部材を設置中
に湾曲させて、力場内での作動により撓み部材の軸受に
生じる荷重と大きさが同じで向きが反対の荷重を撓み部
材の軸受に作用させる。撓み部材には、撓み部材の一端
をピッチビームに固定し、撓み部材の軸受がその自由位
置に対して半径方向内方にずらされるように撓み部材を
曲げることによって、設置中に荷重が予め加えられるの
がよい。その後、ロータが回転して力場が生じると、撓
み部材の設置中及びピッチアームへの撓み部材の軸受の
取り付け中に撓み部材の軸受の構成要素間に生じた予荷
重の解放により、撓み部材の軸受の構成要素を互いに接
触するように押圧する力の効果が減少する。
垂直な平面をロータの半径に沿って見た、回転軸線、ピ
ッチ軸線、及びロータ軸線に垂直な平面間の角度関係を
示す概略図である。この図は、ピッチシャフトからロー
タの中心に向かって半径方向に見たピッチシャフトの端
面図を含む。
組立体用ピッチ制御装置の斜視図である。これらの構成
要素は、組み立て順序及び構成要素間の取り付けの性質
を強調するため、互いに間隔を隔てて示してある。
概略図である。
置、下制御装置、及びピッチ作動システムの直径面を通
る断面図である。
撓み部材のその設置中に加えられる構造的変位を示す、
第3図の側面図である。
分概略図である。
角度をなして間隔を隔てられた八つのロータアーム12を
持つロータハブ10を有し、ロータアームは、軸線から外
方に延び且つロータ軸線A−Aに垂直な平面に関して約
2゜傾いている。従って、各ロータアームのピッチ軸線
Bは、ロータ軸線に関して僅かな円錐角を形成するよう
に傾斜している。各ロータブレード14は、ロータハブか
ら半径方向に延びるロータアーム上に支持されている。
させるため、ピッチシャフト16をハブのアームの内面と
ピッチシャフトの外面との間に配置された内側及び外側
の乾式軸受18、20上で回転自在に支持する。各ロータブ
レードは、ブレードの内端に配置されたラグ24及びピッ
チシャフトの外端からブレードの端部に向かって延びる
ラグ26を貫通するブレード保持ボルト22でピッチシャフ
トに取り付けられている。一つのタイバー28がハブの各
アーム内に配置され、このタイバーは、内側タイバーピ
ン及びナット34、36でロータハブに連結された内側ラグ
30及び外側タイバーピ40及びナットでピッチシャフトに
連結された外側ラグを持っている。タイバーは、ピン34
及び40の周りに何回も巻き付けて細長いスプールを形成
し、ウレタン又はエポキシに封入した約0.762mm(0.030
インチ)の直径を持つ細い鋼線でできている。適当なタ
イバー組立体は、ペンシルバニア州エリーのロード社か
ら入手できる。
力及び捩じり連続性を提供するが、この形態での鋼線製
スプール即ち鋼線束の捩じり剛性が本質的に低いため、
タイバーは、ハブとピッチシャフトとの間で捩じり変化
が容易に起こるようにする。
して配置されたラグ42を有し、このラグは、ピッチ軸線
Bから短い距離食い違って取り付け穴44を有し、この穴
44は、撓み部材(撓み手段)48の端部(第2端部)で支
持された球形軸受又はロッド端の形態のユニバーサルジ
ョイント46にボルトで機械的に取り付けるのに適してい
る。この取り付け穴44を有するラグ42によって取り付け
体が構成される。ユニバーサルジョイント46は、撓み部
材48に作用する曲げモーメントに対してほとんど又は全
く抵抗しない。その代わりに、ユニバーサルジョイント
は、撓み部材とピッチシャフトとの間で、力だけを、主
に、制御シャフト64の作動によりピッチビーム54が上下
するときピッチシャフトをそのピッチ軸線を中心に移動
させる方向の力を伝達する。
ビーム54まで延びる比較的薄いウェブを有する。撓み部
材のウェブは、その幅方向では(即ちロータ軸線を中心
とした回転方向で)曲げに対する可撓性が比較的小さ
く、その厚さ方向では(即ち半径方向では)曲げに対す
る可撓性が比較的大きい。好ましくは、撓み部材及びピ
ッチビームは、チタニウム、又はアルミニウム、又は他
の適当な金属でできた鋳造品又は射出成形品でできてい
る。変形例では、ピッチビームは、グラファイトファイ
バ強化エポキシ樹脂でできているのがよい。
対側の端部には、厚いフランジ(第1端部)50が形成さ
れており、このフランジは、ピッチビーム54上に支持さ
れた対応するフランジ52に多数のボルト取り付け体で連
結されている。
アーム56を有する。ピッチビーム及び回転する制御シャ
フト64は、軸線A−Aを中心として回転するように、及
び制御シャフト64の外端に配置され、ピッチビームナッ
ト58及びワッシャ60で固定されたテーパロック及びキー
装置128によって軸線A−Aに沿って移動するように互
いに連結されている。ピッチビームのアーム56の半径方
向周囲には、フランジ66、68がリング69のところで終端
するアームの前側及び後側に、各ロータアーム、ブレー
ド、及び撓み部材について一つづつ八つの取り付けフラ
ンジ52が配置されている。各取付けフランジ52は、ロー
タ中央から外方に延び且つロータ軸線を中心として角度
的に間隔を隔てられた位置にあるフランジを連結する半
径方向に差し向けられたウェブ70の外側端に配置されて
いる。ピッチビームのアームは、テーパ孔74が形成され
た中央ハブ72のところで接合されている。テーパ孔は、
制御シャフト64の端にあるこれと噛み合うテーバ面76を
受入れる。キー128がピッチビーム及び回転する制御シ
ャフトを相対的に回転しないように固定する。
及び第4B図に示す。ロータシャフト78は、スプライン98
でロータハブ10に駆動連結され、ギアボックスハウジン
グ102上に支持されたタンデムローラスラスト軸受100に
よって回転自在に支持されている。ロータシャフトは、
駆動シャフトを介してエンジンのシャフトに駆動連結さ
れている。ハブの中央開口部に形成された円錐形表面と
ロータシャフトの外面との間に配置されたテーパ状リン
グ104は、リング104と接触した菊ナット106とロータシ
ャフトの外側端上に設けられたねじ山とを係合させるこ
とによって所定位置に装着される。ギアボックスに設け
られた運動用シール108は、汚れた液圧流体又は汚染物
が通過しないようにするため、ロータシャフトの外面と
接触している。ロータシャフトにボルト止めされた傘歯
車110は、ギアボックス内に配置され且つエンジンによ
って駆動されるシャフトに回転自在に支持された傘歯車
112と噛み合っている。ギアボックス及びロータシャフ
トに関するタンデム軸受の位置は、終端ナット116をシ
ャフトの端部のねじ山と係合させたときに軸受をロータ
シャフトの肩部114と強制的に接触させることによって
決定される。ロータシャフト78のボア内には、回転する
制御シャフト64、定置の非回転制御シャフト118、軸受
ブロックチューブ120、シャフト案内体124、及び押し引
きアクチュエータ126が配置されている。回転する制御
シャフトは、制御シャフト118の肩部132と制御シャフト
64の肩部134との間に配置されたタンデムボール軸受139
によって、定置の制御シャフトに関して回転自在に支持
されている。
回転する制御シャフト64の内面に設けられたねじ山との
間の係合によって外レースと当たった状態に保持された
軸受ロックチューブの端部によって、肩部134と接触し
た状態に保持されている。
置の制御シャフトの外側端に設けられたねじ山との係合
によって内レースに当たった状態に保持された軸受ロッ
クナット136及びワッシャ138によって、肩部132と接触
した状態に保持される。軸受140は、ロータシャフトの
内側端で制御シャフト64をロータシャフトに関して回転
自在に支持し、軸受142は、ロータシャフトの外側端で
制御シャフト64をロータシャフトに関して回転自在に支
持する。
うに機械的に固定されたシャフト案内板124の内面に
は、案内体の長さに沿って延びる軸線方向に差し向けら
れたスプライン144が形成されている。シャフト案内体
のスプラインは、制御シャフト118の外面に形成された
短いスプライン146と係合する。互いに噛み合うこれら
のスプラインにより、定置の制御シャフトが回転しない
ようにし、ロータのスラストを変化させる必要に従って
アクチュエータ126を延ばしたり引っ込めたりするとき
のシャフト案内体内での制御シャフトの軸線方向移動を
案内する。アクチュエータ126は、ピストン又はアーム
が制御シャフト124に連結された液圧シリンダであり、
シリンダを加圧したり減圧したりすることによって制御
シャフトを伸ばしたり引っ込めたりするようになってい
る。
ピッチビーム54及びロータハブ10を、ロータ軸線A−A
を中心として回転するように、ピッチシャフトのラグ42
への連結部及び取り付けフランジ52への連結部を介して
連結する。
を変化させるようになったパイロット制御又は自動制御
に応じて延びたり引っ込んだりする。アクチュエータが
制御シャフト118を上昇するとき、シャフトは、案内体
のスプラインによって案内されて軸線方向に移動する。
軸受130のレースと制御シャフト78及び118の肩部との間
の接触により、回転する制御シャフト78及びピッチビー
ム54をロータハブ及びブレードに対してユニットとして
上昇させる。この作用により、ピッチシャフトのラグ42
を上方に移動し、これによってピッチシャフトをピッチ
軸線を中心として枢動させ、ロータブレードのピッチを
増大させ、テールロータが発生するスラストを増大させ
る。
0、112のころでロータシャフトに伝えられる。ロータハ
ブ、ピッチシャフト、及びブレードは、スプライン連結
部98を介してロータシャフトによって駆動される。撓み
部材48は、ユニバーサルジョイント46が配置されたピッ
チシャフトでの連結部により、ロータ軸線を中心に回転
駆動される。撓み部材は、各撓み部材の端部に配置され
たボルト止め取り付け体52を介してピッチビームをロー
タ軸線を中心として回転駆動する。撓み部材は、ロータ
軸線に対して周方向で比較的剛性であり、ロータ軸線に
垂直な方向、即ち半径方向で比較的可撓性である。
に対して垂直な水平方向平面150間の角度関係を示す、
ピッチ軸線に沿った側方からの概略図である。この図の
右側には、ピッチ運動の範囲の限度を示す、ロータ中央
に向かって半径方向内方に見たピッチシャフトの端面図
が示してある。第1図及び第3図には、平面150に関す
るピッチ軸線Bの傾斜による前方短縮効果が示してあ
る。
われるピッチ軸線を中心としたピッチシャフト16の移動
(ピッチビームの軸線方向移動)の角度範囲を示す。ピ
ッチシャフトの各ラグ42に設けられた取り付け孔44の中
心は、ピッチビームを上げると、ピッチシャフトを中心
として反時計周り方向に約40゜回転し、リグ位置(第1
図の実線位置)である基準位置からピッチビームを下げ
ると時計周り方向に約40゜回転する。ロータをリグ位置
に設定すると、各ロータブレードの平均弦平面は、対応
するピッチ軸線及びロータ中心を含む平面に関して約15
゜傾斜している。
は、取り付け孔44の中心と整合している。しかしなが
ら、ピッチビーム及びピッチビームに取り付けられた撓
み部材の端部は、ロータ軸線A−Aに沿って軸線方向に
移動するが、ユニバーサルジョイント46はピッチ軸線を
中心として枢動するように拘束されている。ピッチ軸線
はロータ軸線に対して垂直でなく、ロータ軸線A−Aに
対して垂直な平面150に関して約2゜傾斜している(第
1図参照)。この傾斜により、撓み部材の軸受は、ピッ
チシャフトの移動時に半径方向に移動される。
で回転し、リグ位置が44のところにある場合のその半径
方向位置から半径方向内方に距離156だけ移動する。ピ
ッチビームを最大にまで下げると、点44は点154まで回
転し、リグ位置にある場合のその半径方向位置から半径
方向内方に距離158移動する。ピッチシャフトの時計廻
り方向移動量と反時計廻り方向移動量とが同じである場
合には、距離156と158とは等しい。例示の実施例では、
ピッチ軸線から撓み部材の軸受の中心までの距離は約3
9.37mm(1.55インチ)であり、距離156及び158は1.372m
m(0.054インチ)に等しい。このような撓み部材48に連
結されたユニバーサルジョイント46のロータ軸線A−A
に対する半径方向の移動を動力学的短縮効果という。第
3図は、対応するピッチ軸線を中心としたピッチシャフ
トの移動及びピッチ軸線の傾斜による撓み部材の軸受の
潜在的半径方向移動範囲を示す、第1図を上方から見た
図である。
材と一体に形成されたラグ166を有するロッド端に配置
され、ラグ166内に嵌まった球形軸受ハウジング168及び
球形軸受164を有する。対応するピッチ軸線を中心とし
たピッチシャフトの移動による撓み部材の軸受の潜在的
な半径方向移動を仮想線170、172で示す。ピッチビーム
及び撓み部材を上げると、撓み部材の軸受は、拘束され
ていない場合には、線170が示すように半径方向外方に
移動する。ピッチビーム及び撓み部材を下げると、撓み
部材の軸受は、拘束されていない場合には、線172が示
すように半径方向内方に移動する。軸受164の面とラグ4
2の内面との間の接触が、撓み部材の軸受のこれらの潜
在的な移動を拘束するが、この拘束は、軸受164と軸受
ハウジング168との間に半径方向荷重をつくりだす。
遠心力は、動力学的前方短縮による撓み部材の軸受の構
成要素間の力の他に軸受164と軸受ハウジング168との間
に遠心力に基づく力をつくりだす可能性がある。撓み部
材、ピッチシャフト、及びピッチビームは、ロータ中心
を中心としたそれらの回転によりつくりだされた遠心力
場で作動する。この力場により、重量、及び軸受ハウジ
ング168及び撓み部材の隣接部分上でつくりだされた力
場における半径方向位置による半径方向外方に差し向け
られた遠心力に基づく力が球形軸受164に伝達される。
これらの遠心力に基づく荷重は、球形軸受とラグ42との
間の接触により反作用を受ける。この反作用は、軸受16
4と軸受ハウジング168との間に別の半径方向に差し向け
られた反作用に基づく荷重をつくりだす。撓み部材の軸
受の構成要素にこれらの力(上記遠心力に基づく力およ
び荷重と反作用に基づく荷重)が作用することは、軸受
の寿命に悪影響を及ぼす。
す、軸受の使用寿命を短くする効果を補正するため、力
場内での撓み部材の軸受の作動により撓み部材の軸受に
発生する荷重と大きさが同じで向きが反対の荷重をつく
りだしてこれを撓み部材の軸受46に作用させるように各
撓み部材を設置中に湾曲させる。撓み部材には、撓み部
材の一端をピッチビームに固定し、撓み部材の軸受がそ
の自由位置に対して半径方向内方に約1.880mm(0.074イ
ンチ)だけずれているように撓み部材48を曲げることに
よって、設置中に荷重が予め加えられる。第5図は、荷
重を予め加えることによる湾曲176を示す。このように
湾曲させると、各撓み部材の軸受をピッチアームのラグ
42間に配置し、取り付けボルト(連結体)160をラグ孔4
4及び球形軸受164を通る取り付け孔162に通し、ナット1
74をボルトに締めつける。このように荷重を予め加える
ことにより、軸受164をハウジングに関して外方に押圧
する傾向を持つ力を軸受164と軸受ハウジング168との間
に発生する。その後、ロータが回転して力場をつくりだ
されると、撓み部材の取り付け及び撓み部材の軸受のピ
ッチアームへの取り付け中に撓み部材の軸受に構成要素
間に作用させた予荷重が緩和されるため、撓み部材の軸
受の構成要素を押圧して互いに接触させる力の効果が減
少する。
明は、本願に例示し且つ説明した較正及び作動だけに限
定されるものではなく、請求の範囲の真の精神及び範囲
内の本発明の全ての特徴、利点、及び等価物を含もうと
するものである。
Claims (11)
- 【請求項1】ロータ軸線(A−A)を有し、各々が可変
ピッチに適合した複数のロータブレード(14)を支持す
るヘリコプターのロータ組立体からなり、ロータ組立体
の構成要素に作用する遠心力を補正するための装置であ
って、 ロータ軸線(A−A)を中心として角度的に間隔を隔て
られ、各々がピッチ軸線Bを有し、ロータ軸線から半径
方向外方にピッチ軸線に沿って延び、各々が夫々のピッ
チ軸線を中心として動くように取り付けられており、夫
々のピッチ軸線から横方向にずれかつロータ軸線から半
径方向にずれて配置された取り付け体(42、44)を有す
る、複数のピッチシャフト(16)と、 ロータ軸線を中心として回転し且つ前記ロータ軸線に沿
って移動するように取り付けられたピッチビーム(54)
とを備えた装置において、 ピッチビーム(54)にしっかりと連結された第1端部
(50)と、第2端部で支持され、夫々のピッチシャフト
(16)の取り付け体(42、44)に連結されたユニバーサ
ルジョイント(46)とを各々有する複数の撓み手段(4
8)を有し、前記ロータ軸線に対する各ユニバーサルジ
ョイント(46)の半径方向位置は、夫々のピッチシャフ
ト(16)の取り付け体(42、44)への連結を行うため、
夫々のピッチシャフトの取り付け体への連結前の自由位
置から予め決定された半径方向距離(176)ずらされ、
これによりピッチビーム(54)の軸線方向移動に応じて
各ピッチシャフトの角度を夫々のピッチ軸線を中心とし
て変化させる装置。 - 【請求項2】各取り付け体(42、44)は、 ピッチシャフト(16)上に形成され、ピッチ軸線(B)
から半径方向に延び、取り付け穴(44)が各々を貫通し
て形成され、ユニバーサルジョイントを間に受入れるた
め互いに間隔を隔てられた対をなしたラグ(42)と、 対のラグ(42)の取り付け穴(44)に各々配置された各
ユニバーサルジョイント(46)を夫々の対のラグ(42)
に連結するボルトとを有する、請求項1に記載の装置。 - 【請求項3】各取り付け体(42、44)は、 ピッチシャフト(16)上に形成され、ピッチ軸線(B)
から半径方向に延び、取り付け穴(44)が各々を貫通し
て形成され、ユニバーサルジョイント(46)を間に受入
れるため互いに間隔を隔てられた対をなしたラグ(42)
を有し、 各撓み手段(48)は、 各撓み手段の第2端部に配置された、貫通孔を有する撓
み部材ラグ(166)と、撓み部材ラグ(166)の孔内に配
置された球形軸受ハウジング(168)と、球形軸受ハウ
ジング(168)内に配置された球形軸受(164)とを有
し、該球形軸受(164)は、ラグ(42)の穴(44)と整
合するともに球形軸受(164)を貫通した取り付け孔(1
62)を有し、この孔(162)は、撓み手段をピッチシャ
フト(16)に連結するため、連結体(160)を受入れる
ようになっている、請求項1に記載の装置。 - 【請求項4】各ロータブレード(14)は、夫々のピッチ
シャフト(16)にピッチシャフトの半径方向外端で連結
され、夫々のピッチ軸線に沿って半径方向に延び、ブレ
ードのピッチは、夫々のピッチシャフトが夫々のピッチ
軸線を中心として移動するのに従って変化する、請求項
1に記載の装置。 - 【請求項5】撓み手段(48)は、 ロータ軸線を中心として互いに角度的に間隔を隔てられ
た撓み部材を有し、各撓み部材は、ピッチビームから夫
々のピッチシャフトに向かって延びるとともに夫々のピ
ッチシャフトの取り付け体(42、44)と整合し、第1端
部(50)と第2端部とを連結するウェブを有し、該ウェ
ブは、ロータ軸線に関して略接線方向での曲げについて
比較的剛性であり、ロータ軸線に関して略半径方向での
曲げについて比較的可撓性である、請求項1に記載の装
置。 - 【請求項6】各撓み手段(48)は、ロータ軸線を中心と
して互いに角度的に間隔を隔てられるとともに、 ピッチビームとピッチシャフトとの間を延び、ロータ軸
線に関して略接線方向での曲げ剛性が比較的高く、ロー
タ軸線に関して略半径方向での曲げ剛性が比較的低いウ
ェブと、 ウェブの一端に配置され、ピッチドームにしっかりと連
結された取り付けフランジと、 前記一端とは反対側のウェブの他端に配置された、前記
ユニバーサルジョイントを形成する球形ロッド端軸受と
を有する、請求項1に記載の装置。 - 【請求項7】ロータ軸線(A−A)を有し、複数のロー
タブレード(14)を各々が可変のリフトをつくりだすよ
うに支持するヘリコプターのロータ組立体からなり、ピ
ッチ軸線Bを中心としたロータブレード(14)のピッチ
を変化させるためのシステムの構成要素の動力学的短縮
効果を補正するための装置であって、 ロータ軸線(A−A)を中心として角度的に間隔を隔て
られ、各々がピッチ軸線を構成し、ロータ軸線に対して
垂直な平面に関して傾斜したピッチ軸線に沿ってロータ
軸線から半径方向外方に延び、各々が夫々のピッチ軸線
を中心として動くように支持されており、夫々のピッチ
軸線から横方向にずれて配置された取り付け体(42、4
4)を有する、複数のピッチシャフトと、 ロータ軸線(A−A)を中心として回転し且つ前記ロー
タ軸線に沿って移動するように取り付けられたピッチビ
ーム(54)とを有する装置において、 ピッチビーム(54)にしっかりと連結された第1端部
(50)と、第2端部で支持され、夫々のピッチシャフト
(16)の取り付け体に連結されたユニバーサルジョイン
ト(46)とを各々有する複数の撓み手段(48)を有し、
前記ロータ軸線に対する各ユニバーサルジョイントの半
径方向位置は、ピッチビーム(54)の軸線方向移動に応
じて各ピッチシャフトの角度を夫々のピッチ軸線を中心
として変化させることができるよう、夫々のピッチシャ
フトの取り付け体への連結を行うため、夫々のピッチシ
ャフトの取り付け体への連結前の自由位置から予め決定
された半径方向距離(176)ずらしてある、装置。 - 【請求項8】撓み手段(48)は、 ロータ軸線(A−A)を中心として互いに角度的に間隔
を隔てられた撓み部材を有し、各撓み部材は、ピッチビ
ームから夫々のピッチシャフトに向かって延び、夫々の
ピッチシャフトの取り付け体(42、44)と整合し、第1
端部(50)と第2端部とを連結するウェブを有し、該ウ
ェブは、ロータ軸線に関して略接線方向での曲げについ
て比較的剛性であり、ロータ軸線に関して略半径方向で
の曲げについて比較的可撓性である、請求項7に記載の
装置。 - 【請求項9】各撓み手段(48)は、ロータ軸線を中心と
して互いに角度的に間隔を隔てられるとともに、 ピッチビームと夫々のピッチシャフトとの間を延び、ロ
ータ軸線に関して略接線方向での曲げ剛性が比較的高
く、ロータ軸線に関して略半径方向での曲げ剛性が比較
的低いウェブと、 ウェブの一端に配置され、ピッチビームにしっかりと連
結された取り付けフランジと、 前記一端とは反対側のウェブの他端に配置された、前記
ユニバーサルジョイントを形成する球形ロッド端軸受と
を有する、請求項7に記載の装置。 - 【請求項10】ロータ軸線(A−A)を有するヘリコプ
ターのロータ組立体であって、ロータ軸線を中心として
角度的に間隔を隔てられ、各々がロータ軸線から半径方
向外方にピッチ軸線に沿って延び、夫々のピッチ軸線を
中心として動くように支持されており、前記ピッチ軸線
から横方向にずれた取り付け体を有する、複数のピッチ
シャフト(16)と、ロータ軸線を中心として回転し且つ
前記ロータ軸線に沿って移動するように取り付けられた
ピッチビーム(54)と、第1端部及びユニバーサルジョ
イント(46)を支持する第2端部を有する撓み手段(4
8)とを有するヘリコプターのロータ組立体の、各ピッ
チシャフトの夫々のピッチ軸線を中心とした角度位置を
変化させるためのシステムの構成要素の設置方法におい
て、 各撓み手段(48)の第1端部をピッチビームにしっかり
と連結する工程と、 各撓み手段(48)を曲げることによって、撓み手段のユ
ニバーサルジョイントを、連結されていない場合の自由
な状態におけるその位置に関して予め決定された距離移
動する工程と、 各ユニバーサルジョイント(46)を夫々のピッチシャフ
トの取り付け体に連結することによって夫々の撓み手段
を移動させた状態で各ユニバーサルジョイントの位置を
固定する工程とを有する、方法。 - 【請求項11】各撓み手段(48)を半径方向に曲げるこ
とによって各ユニバーサルジョイント46を自由な状態で
のその位置に関してロータ軸線(A−A)に向かって予
め決定された半径方向距離移動する工程を更に有する、
請求項10に記載の方法。
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