JP2754425B2 - イオン注入装置における混入イオンの分析方法 - Google Patents

イオン注入装置における混入イオンの分析方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は半導体装置の製造時にそれ用のウエハに不純
物を導入するためのイオン注入の方法および装置に関す
る。
〔従来の技術〕
周知のように、イオン注入法は半導体装置内に作り込
むべき種々な半導体層の不純物濃度を正確に制御できる
利点があり、半導体層の拡散深さをとくに大にする必要
がある場合は別として、ガス拡散法や固体拡散法に代わ
りMOS集積回路装置はもちろん他の半導体装置にも広く
採用されるに至っている。
半導体装置用ウエハにこのイオン注入を行なう際の管
理上とくに重要な項目に、不純物導入量,打ち込み深
さ、イオン種の純度があるが、イオン注入法はこれら項
目のいずれについても、管理上の要求をかなり高水準の
精度で満たし得る。すなわち、不純物導入量ないしドー
ズ量はイオン電流と注入時間によって正確に管理でき、
そのウエハ面内のばらつきも充分僅少にできる。打ち込
みの深さも、イオンのエネルギつまり加速電圧により非
常に正確な管理が可能である。
最後のイオン種つまり打ち込みイオンの質量数の管理
については従来から磁界を用いる質量分析の技術がほぼ
完成の域に達しており、イオン源で発生させたイオンビ
ームの中からボロンや燐等の所望の質量数をもつイオン
だけを純粋な形で取り出してウエハに注入できる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、最近のように半導体装置とくに集積回路装
置の動作性能やそのばらつきに対する要求が益々高度化
するにつれ、打ち込みイオンに正規でない質量数のイオ
ンが混入したためと思われるトラブルが散見されるよう
になり、イオン注入時のイオン種の管理レベルを一層向
上させる必要が生じて来た。
正規のイオン種にかがる非正規のイオンの混入が発生
し得る理由の一つは、実は質量分析そのものに内在す
る。よく知られているように質量分析の原理は、イオン
電流の磁界との相互作用力によりイオンをその質量数に
応じた角度に偏向させて、所定の偏向角度をもつイオン
だけを取り出すことにあるが、実際には磁界と相互作用
するイオン電流が各イオンがもつ速度に比例するため、
偏向角度はイオンの質量数だけに依存せず、質量数と運
動エネルギの積に依存する。従って、この積が同じであ
れば、質量数の異なる複数種のイオンが混じって取り出
され得ることになる。
もちろん、イオン源に与える原料ガスの純度を上げ、
これから引き出すイオンの運動エネルギをよく揃えてか
ら質量分析に掛けるなどによって、混入イオンの量は正
常な状態で正規イオンの千分の1以下に抑えられる。し
かし、不測の原因でこの正常状態からの狂いが発生する
と、混入イオン量が異常に増加することが起こり得る。
このほか、混入イオンは質量分析で排除されたイオン
の装置の内壁へのスパッタ作用や、装置内の汚染状態の
管理不足等の原因によっても発生し得る。いずれにせ
よ、混入イオンが管理不充分のままウエハに注入される
と、それに作り込まれる半導体装置の動作特性の不良や
ばらつきの増加が発生するだけでなく、混入イオンの量
が多い場合は後工程でそのウエハを処理した設備が汚染
されて別のウエハまでその影響を被りやすい。
従来、イオン注入時にかかる混入イオンを管理できる
適当な手段がなく、ウエハプロセスを全部終了した後の
半導体装置の特性評価で異常を発見するか、イオン注入
後のウエハIMA等により分析するしか方法がなかった。
しかし、特性評価は多数のウエハプロセスの経由後にな
るので不良がどの工程によるかの特定が容易でなく、IM
A法等による不良発見も必ずしも容易でなく、かつかな
り手間が掛かるのが実情である。
かかる現状に鑑み、本発明はイオン注入工程の管理の
ため、ウエハに注入すべきイオンと質量数の異なる混入
イオンを簡単に分析できるようにすることを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
この目的は本発明のイオン注入装置における混入イオ
ンの分析方法では、イオン源より発生されたイオン中か
ら磁界下で所定の質量数のイオンを質量分析手段で単離
し、該単離したイオンのビームを加速および集束し、更
にイオンのビームに偏向電極手段により横方向電界を掛
けてウエハにイオンを注入するイオン注入装置におい
て、注入するイオンのビームに横方向電界を賦与する前
記偏向電極に対し連続的に変化する偏向電圧を掛けなが
ら偏向イオンを検出して偏向電圧と検出イオン量の相関
からウエハに注入すべきイオンと質量数の異なる混入イ
オンを分析することにより達成される。
なお、上記の分析方法において、検出イオン量はイオ
ン電流とする。
〔作用〕
本発明は磁界を用いる質量分析で分離できない混入イ
オンであっても、電界を用いれば質量数の異なる正規イ
オンから分離できる点に着目して、これを混入イオンの
分析に利用するものである。
以下、この原理を説明する。
磁界内を移動するイオンが磁界により偏向される角度
はその運動量,つまり質量数と速度の積に依存するた
め、前述のように質量数と運動エネルギの積に依存す
る。いま正規イオンと混入イオンの質量数をそれぞれMn
とMmとし、それらの速度をVnとVmとすると、それらの運
動量はMnVnとMmVmであるから、 MnVn=MmVm の関係にある両イオンは磁界を用いる質量分析では分離
できないことになり、さらにそれらがもつ運動エネルギ
をEnとmとすると、 En=MnVn2/2,Em=MmVm2/2 であるから、 MnEn=MmEm (1) の条件を満たす正規のイオンと混入イオンは、磁界を用
いる質量分析では分離できず、混入イオンがイオンビー
ム内に含まれ得ることになる。
一方、電界内を移動するイオンが電界から受ける力は
その電荷に比例し、速度ないしイオン電流とは無関係な
ことから、正規イオンと混入イオンが電界から受ける偏
向の角度はその運動エネルギEnとEmに依存する。従っ
て、電界によっては同じ運動エネルギをもつイオンは分
離できないが、逆に運動エネルギが異なるイオン同士は
電界により分離できることになる。
さて、磁界では分離できない正規イオンと混入イオン
は(1)式を満たし、その質量数MnとMmが互いに異なる
のであるからその運動エネルギEnとEmが互いに異なるこ
とになり、従って電界により偏向させることによって相
互に分離できる。
以上の原理に基づき、本発明のイオン注入方法では磁
界により質量分析済みの注入イオンビームに対して、前
項の構成にいうように横方向電界を賦与する偏向電極に
連続的に変化する偏向電圧を掛けながら偏向イオンを検
出し、偏向電圧と検出イオン量の相関からウエハに注入
すべきイオンとは質量数の異なる混入イオンを分析す
る。
また、本発明のイオン注入装置では混入イオンのかか
る分析のために、イオン源により発生されたイオン中か
ら磁界下で所定の質量数のイオンを単離する質量分析手
段に加えて、イオンビームに横方向電界を掛ける偏向電
極手段と、これに偏向電圧を与える電圧源手段を設け、
電圧源手段から偏向電極手段に賦与する偏向電圧を連続
的に変化させながら電界により偏向されるイオン量を検
出することによりイオンビーム内に含まれ得る混入イオ
ンを分析する。
かかる混入イオンの分析はもちろんウエハへのイオン
注入に先立って行ないその結果からイオン注入の可否を
決めるのがよく、可の場合には偏向電極手段に与える偏
向電圧を一定に保持した状態でウエハにイオンを注入す
ることでよい。
なお、イオンビーム内には磁界下の質量分析により分
離できなかったイオンのほか、他の原因に由来する混入
イオンも含まれ得るが、それがもつ運動エネルギは正規
イオンとはレベルが違うのがふつうなので、これも電界
によりごく簡単に分離することができる。
〔実施例〕
以下、図を参照しながら本発明の実施例を具体的に説
明する。第1図に本発明によるイオン注入装置と関連す
る測定系の概要構成を示す。なお、この実施例では便宜
上質量数11のボロンイオンがウエハに注入されるものと
する。
イオン源手段10はふっ化ボロンガス等をイオン原料と
してボロンのイオンビームをその引き出し電極11から20
〜35kVの電圧で引き出して質量分析手段20に与える。質
量分析手段20は通例のようにその扇形磁場21内でイオン
ビーム2をそれに直角方向の数キロガウス程度の磁場に
より円弧状軌道に曲げることにより、ビーム中の質量数
がボロンより小なイオン2aや大なイオン2bを排除するた
めのもので、運動量ないしは質量数と運動エネルギの積
がイオンを集束してアパーチャー板22から取り出す性能
を有するが、その正常運転中であっても出力ビームには
正規イオンであるボロンイオンのほかそれと運動量が等
しい混入イオンが前述のように微量含まれ得る。
加速手段30は質量分析済みのイオンビーム2をその多
段電極によりふつうは数十〜数百kV程度の加速電圧で高
エネルギ状態にまで加速し、これを受ける集束手段40は
例えば4重極のレンズによりイオンビーム2を所定の径
にまで集束する。
偏向電極手段50と51は、イオンビーム2をそれぞれ1
対の電極間のそれと直角方向の電場により偏向させるも
ので、図示の例では前段の偏向電極手段51が紙面と直角
方向,後段の偏向電極手段50が図の左右方向の偏向をそ
れぞれイオンビーム2に対して与えるようになってい
る。
イオンビーム2を受けるイオン量検出手段60は通例の
ようにイオンビーム2の直進方向から所定角度,例えば
7度傾いた位置に置かれ、中性子等の電荷のない中性粒
子2cを直進させてイオンのみを受けるようになってい
る。さらに、図の例ではその後側にイオン注入すべきウ
エハ1を装入するウエハ保持手段70があり、イオン量検
出手段60はこのウエハ保持手段70に絶縁を介して取り付
けられ、通例のように所定のバイアス電位を与えられた
ファラデーケージ61および開閉自在なフラグ62を備え、
フラグ62を閉じた状態でイオン量を検出し、かつ開いた
状態でイオンビーム2をウエハ1に当てるようになって
いる。さらに、ウエハ保持手段70に対してウエハ装出入
機構71が,イオン量検出手段60に対してイオン電流検出
回路63がそれぞれ設けられる。
電圧源手段80は偏向電極手段50や51に偏向電圧を与え
るもので、イオンビーム2をイオン量検出手段60に向け
て固定的に偏向させための電圧を偏向電極手段50に与え
る直流の固定電圧源81と、イオンビーム2内の混入イオ
ンを分析するための電圧を与える直流の可変電圧源82と
を含み、後者はこの例では前者に対し逆方向に直列接続
され、短絡用のスイッチ86aと分析電圧であるその発生
電圧信号を作る抵抗分圧器83がこれに並列に接続され
る。さらに、イオンビーム2を走査的に偏向させるため
の交流の走査電圧源84と85が偏向電極手段50と51用にそ
れぞれ設けられ、スイッチ86bと86cによりそれぞれ短絡
可能とされる。
以上述べた内、可変電圧源82とその関連回路が本発明
の実施のため従来のイオン注入装置に追加する必要があ
る部分であるが、このほかにもXY記録計91とマイクロコ
ンピュータ92を図示のように接続して利用するのが望ま
しい。抵抗分圧器83による可変電圧源82の発生電圧信号
とイオン電流検出回路63による検出信号をXY記録計91の
XとY方向入力端子にそれぞれ与え、AD変換器93と94と
をそれぞれ介してマイクロコンピュータ92に与える。ま
た、マイクロコンピュータ92には操作キーボード95のほ
かデータ記録用のプリンタ96を接続して置くのがよい。
以上のように構成されたイオン注入装置において、イ
オンビーム2をイオン量検出手段60ないしウエハ保持手
段70内のウエハ1の方に偏向させるには、加速電圧によ
り異なるが電圧源手段80内の固定電圧源81から例えば約
1kVの偏向電圧を偏向電極手段50に与えることでよい。
イオン注入のためにイオン源手段10を付勢し、質量分
析手段20,加速手段30および集束手段40を介しイオンビ
ーム2を発生させた後、本発明ではウエハ1へのイオン
注入開始前にイオンビーム2に含まれ得る混入イオンを
分析する。このため、まずイオン量検出手段60のフラグ
62を閉じ、かつ電圧源手段80の固定電圧源81に約1kVの
偏向電圧を発生させた状態で、マイクロコンピュータ92
をキーボード95から操作して電圧指定信号VSを可変電圧
源82に与えて約1kVの電圧を発生させ、次に切換指令SS
をスイッチ86a〜86cに与えてそれらを図示の開閉状態に
置かせ、かつイオン電流検出回路63にレンジ指定信号RS
を与えてそれを高感度状態に置かせる。この状態では、
偏向電圧はもちろん偏向電極手段51に掛からず、固定電
圧源81と可変電圧源82の発生電圧が相殺されるので、偏
向電極手段50にも掛からない。
ついで、キーボード95の操作により例えばマイクロコ
ンピュータ92内のソフトウエアを起動し、電圧指定信号
VSの値を変えて可変電圧源82の発生電圧を下げることに
より偏向電極手段50に与える偏向電圧を徐々に上昇させ
ながらイオンビーム2中の混入イオンを分析する。この
分析対象となるのは質量分析手段20でも分離できなかっ
た微量の混入イオンであって、その質量数は正規イオン
であるボロン質量数11よりふつうは大きいから、前述の
(1)式によりその運動エネルギがボロンより小さいこ
とになり、従って混入イオンは偏向電極手段50に掛かる
偏向電圧がボロンに対するよりもまだ低い状態で大きく
偏向されて、イオン量検出手段60に入射する。
イオン電流検出回路63はこの混入イオンを鋭敏に捉え
て検出信号をXY記録計91に与えるので、XY記録計91はこ
の検出信号値をY軸方向,抵抗分割器83から受ける可変
電圧源82の発生電圧値を逆X軸方向としてスペクトラム
波形を図のように記録する。第2図に混入イオンを分析
したスペクトラム波形の例を示す。
図の横軸が偏向電圧V,縦軸がイオン電流Iであって、
偏向電圧VがボロンBに対する約1kVに達するまでの範
囲に混入イオンに対応するピークがこの例では3個出て
おり、偏向電圧Vが低い順からこれらピークは質量数56
の鉄F,質量数27のアルミAおよび質量数23のナトリュー
ムNにそれぞれ対応する。図のように質量数が大になる
ほどピーク峻度が低下する傾向があって波高値の決定が
困難になるが、この例では各ピークの波高値はそれぞれ
0.03,0.17および0.25nAである。質量数がボロンに近い
イオンほど混入されやすいことがこれから推測される。
なお、ボロンに対応するピークは非常に高く、図のよ
うにスケールアウトしてしまうので、偏向電圧Vが図で
細い縦線で示した約0.9kVに達したときにレンジ指定信
号RSを切り換え、イオン電流検出回路63の検出感度を低
下させるのがよい。このため、第1図のマイクロコンピ
ュータ92は可変電圧源82の発生電圧を約0.1kVに下げた
後は混入イオンの分析を打ち切り、レンジ指定信号RSお
よび切換指令SSを切り換えてイオン電流検出回路63の感
度を落とすとともに、スイッチ86a〜86cを図と逆の開閉
状態に置き、かつ走査電圧源84と85に電圧を発生させず
固定電圧源81の発生電圧のみを偏向電極手段50に掛けた
状態でイオンビーム2中のボロンのイオン電流の測定に
入る。
このようにイオン電流検出回路63の検出感度を第2図
の場合より約3桁落とした状態でボロンのイオン電流を
測定した結果を第3図に示す。図の例では偏向電圧Vが
1.03kVのときイオン電流が最大になり、6.5μAの測定
結果が得られている。これからわかるように、この例で
は固定電圧源81の発生電圧は1.03kVに設定される。
以上のようにイオンビーム2中の混入イオンの分析と
ボロンのイオン電流の測定を終えた後は、走査電圧源84
と85を付勢した状態でイオン量検出手段60のフラグ62を
開いてウエハ保持手段70内のウエハ1にイオンを注入す
ればよい。もちろん、混入イオンの分析結果が不良な場
合はこのイオン注入は中止される。分析結果が良でイオ
ン注入を行なう場合の注入時間は、上述のボロンのイオ
ン電流の測定結果に応じ所望のドーズ量が得られるよう
ふつうは自動設定される。
なお、混入イオンの分析に際して混入しやすいイオン
種を予測できる場合が多いので、分析したいイオン種を
キーボード95からそのつど指定し、あるいはマイクロコ
ンピュータ92のソフトウエアにあらかじめ組み込んで置
けば、分析時間を大幅に短縮するとともに、ボロンを含
む各イオン種のイオン電流の測定結果をプリンタ96に印
字させてデータの形で記録に残すこができる。さらに、
イオン種の分離が困難な場合でも、マイロコンピュータ
92に第2図の複合ピークの総面積を計算させて記録に残
し、有用な管理データとして利用することができる。
以上からわかるように、本発明は上述の実施例に限ら
ず種々の態様で実施することができる。例えば、電圧源
手段80や関連測定系の内容や動作は必要に応じて適宜に
構成ないし選択すべきものであり、実施例で述べたイオ
ン種や数値あくまで例示であってイオン注入装置の構成
や使用目的に応じ自ずから異なって来るものである。
〔発明の効果〕
以上のとおり、本発明の混入イオンの分析方法では、
磁界による質量分析済みのイオンビームに電界を掛ける
偏向電極に対する偏向電圧を変化させながら偏向イオン
を検出して偏向電圧と検出イオン量の相関からウエハに
注入すべきイオンと質量数の異なる混入イオンを分析す
ることにより、次の効果を上げることができる。
(a)磁界と電界とではイオンビームに与える偏向がイ
オンの運動量依存か運動エネルギ依存かの差があること
を利用して、磁界下の質量分析によっても分離できない
イオンビームへの混入イオンを、電界を用いてビームを
偏向させることにより正規イオンから確実に分離して正
確に分析できる。
(b)従来のプロセス完了後の半導体装置の特性評価や
イオン注入ウエハの表面分析法に比べ、分析が容易で手
間が掛からず結果の信頼性が高い。
(c)イオン注入前に混入イオンを分析でき、不都合が
あれば注入前に是正できるので、半導体装置の品質管理
レベルを向上させ、かつ製造歩留まりを改善できる。
(d)最も顕著な効果として、イオン注入装置の機能部
や制御系のトラブル,質量分析で排除されたイオンのス
パッタリングにより異常発生,装置内汚染,部品交換の
遅れ等による混入イオンの発生を分析により早期に検出
して対策を施せるので、設備管理が容易になり管理レベ
ルを向上できる。
(e)大量の混入イオンがウエハに注入されることがな
くなるので、後工程用設備の二次汚染とそれによるトラ
ブルを予防できる。
なお、実施例からもかわるように本発明の実施のため
従来のイオン注入装置に追加すべき部分はごく僅少であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面はすべて本発明に関し、第1図は本発明によるイオ
ン注入装置の概要構成を関連測定系とともに例示する構
成図、第2図はイオンビーム中の混入イオンに対する本
発明による分析結果を例示する分析スペクトラムの波形
図、第3図はイオンビームの正規イオンのイオン電流測
定結果を例示する波形図である。図において、 1:ウエハ、2:イオンビーム、2a:質量数の小な排除イオ
ン、2b:質量数の大な排除イオン、2c:中性粒子、10:イ
オン源手段、11:引き出し電極、20:質量分析手段、21:
質量分析用扇形磁場、22:ビーム取り出しアパーチャー
板、30:加速手段、40:集束手段、50,51:偏向電極手段、
60:イオン量検出手段、61:ファラデーケージ、62:フラ
グ、63:イオン電流検出回路、70:ウエハ保持手段、71:
ウエハ装出入機構、80:電圧源手段、81:固定電圧源、8
2:可変電圧源、83:抵抗分圧器、84,85:走査電圧源、86a
〜86c:電圧源切換スイッチ、91:XY記録計、92:マイクロ
コンピュータ、93,94:AD変換器、95:キーボード、96:プ
リンタ、A:質量数27のアルミイオン、B:質量数11のボロ
ンイオン、F:質量数56の鉄イオン、I:イオン電流、N:質
量数23のナトリュームイオン、RS:イオン電流検出回路
の検出感度に対するレンジ指定信号、SS:スイッチに対
する切換指令、V:偏向電圧、VS:可変電圧源に対する電
圧指定信号、である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン源より発生されたイオン中から磁界
    下で所定の質量数のイオンを質量分析手段で単離し、該
    単離したイオンのビームを加速および集束し、更にイオ
    ンのビームに偏向電極手段により横方向電界を掛けてウ
    エハにイオンを注入するイオン注入装置において、注入
    するイオンのビームに横方向電界を賦与する前記偏向電
    極に対し連続的に変化する偏向電圧を掛けながら偏向イ
    オンを検出して偏向電圧と検出イオン量の相関からウエ
    ハに注入すべきイオンと質量数の異なる混入イオンを分
    析することを特徴とするイオン注入装置における混入イ
    オンの分析方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の分析方法において、検出
    イオン量がイオン電流であることを特徴とするイオン注
    入装置における混入イオンの分析方法。
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