JP2745506B2 - バイアスモーメンタム方式 - Google Patents
バイアスモーメンタム方式Info
- Publication number
- JP2745506B2 JP2745506B2 JP62108262A JP10826287A JP2745506B2 JP 2745506 B2 JP2745506 B2 JP 2745506B2 JP 62108262 A JP62108262 A JP 62108262A JP 10826287 A JP10826287 A JP 10826287A JP 2745506 B2 JP2745506 B2 JP 2745506B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- attitude
- satellite
- reaction
- axis
- control torque
- Prior art date
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- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Paper (AREA)
- Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、人工衛星の3軸姿勢制御方式の一つである
バイアスモーメンタム方式に関し、特に姿勢変更を要求
され、かつ姿勢制御系の異常時に熱・電力的に要求され
る姿勢を維持する必要がある衛星に利用して好適なバイ
アスモーメンタム方式に関する。 (従来の技術) 従来、3軸姿勢制御衛星のうちで姿勢変更能力が大き
く要求されない衛星ではモーメンタムホイールを1台以
上有したバイアスモーメンタム方式がよく利用されてき
た。このような従来のバイアスモーメンタム方式は姿勢
制御系の異常時にも衛星の持つ角運動量により受動的に
所定の姿勢に衛星を保つことができる点で有利である。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、その従来のバイアスモーメンタム方式は、姿
勢変更能力が大きく要求される衛星においてはその持っ
ている大きな角運動量のために姿勢変更が困難であると
いう問題がある。3軸姿勢制御方式の他の一つにゼロモ
ーメンタム方式がある。このゼロモーメンタム方式では
基本的には角運動量を持たないから、姿勢変更は容易だ
が、姿勢制御系の異常の際に衛星の姿勢が保持しにく
く、危険な状態に陥り易いという欠点があった。 (問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明が提供するバイ
アスモーメンタム方式は、人工衛星に搭載され当該人工
衛星の姿勢を制御するバイアスモーメンタム方式におい
て、互いに軸を異にする3台以上のリアクションホイー
ルと、これらリアクションホイールにトルクを加えて当
該リアクションホイールの角運動量ベクトルを制御する
制御トルク発生手段と、前記制御トルク発生手段が前記
リアクションホイールに加える制御トルクを求める計算
手段、および、前記3台以上のリアクションホイール、
制御トルク発生手段、計算手段を含む姿勢制御系の異常
検出を行い異常を検出した場合に前記3台以上のリアク
ションホイールのすべてを停止させるための信号を該リ
アクションホイールに送る停止手段を実施する計算機と
を備え、前記計算手段が求める前記制御トルクは前記3
台以上のリアクションホイールの合成角運動量ベクトル
の方向を前記姿勢制御系の異常時に指向すべき方向に一
致させる大きさ及び方向であることを特徴としている。 (作用) 本発明は、従来のバイアスモーメンタム方式における
受動的姿勢保持能力とゼロモーメンタム方式における高
い姿勢変更能力とを併せもつ方式である。本発明の方式
では、リアクションホイール全体の合成角運動量ベクト
ルは、姿勢制御系の異常時に指向すべき方向に平常時に
おいて制御されている。姿勢制御系の異常時に指向すべ
き方向とは例えば太陽方向である。計算手段で求めた制
御トルクを制御トルク発生手段で発生して、リアクショ
ンホイールの角運動量ベクトルを制御する。そして、姿
勢異常時にはリアクションホイールすべてを停止させ障
動減衰器により最大慣性モーメントまわりに衛星をスピ
ンさせ、衛星を熱・電力的に安全な姿勢に保つ。すなわ
ち、リアクションホイールのすべてを停止させると、衛
星を構成するリアクションホイールの持つ角運動量が衛
星本体に移動し、その結果、姿勢制御系の異常時に指向
すべき方向(例えば太陽方向)を軸として衛星がスピン
するようになり、熱・電力的に安全な姿勢を保つことと
なる。 (実施例) 第1図は本発明の一実施例の概念図である。X軸,Y軸
およびZ軸のリアクションホイール1,2及び3はX軸,Y
軸およびZ軸まわりに角運動量をそれぞれ蓄積する様に
配置されている。X軸,Y軸およびZ軸の磁気トルカ4,5
及び6は前述の制御トルク発生手段に相当し、X軸,Y軸
およびZ軸方向に磁気モーメントを発生し、地球磁場と
の相互作用により制御トルクを発生する。太陽センサ7
は、一Z軸方向に視野を持ち、太陽方向を検出する。こ
の実施例により姿勢が制御される衛星の安全姿勢はZ軸
が太陽に向いた姿勢であるとする。そして、その衛星の
最大慣性モーメント軸はZ軸にあるものとする。障動減
衰器8は熱・電力的に安全な姿勢へ移行する際に発生す
る障動を減衰させる。この実施例では障動減衰器8は円
環型受動ダンパーで実現した。地磁気センサ9は磁気制
御則計算の際に必要な地磁気成分を検出する。 第2図は第1図実施例における制御系統を示す図であ
る。本実施例が搭載される衛星では姿勢制御系の異常時
にZ軸が太陽方向に一致することが望まれるので、正常
時にはリアクションホイール1〜3の合成角運動量ベク
トルが常に太陽方向に向く様に磁気トルカ4〜6はリア
クションホイール1〜3を制御する。この実施的では計
算機10が次式により、磁気トルカ4〜6が発生すべき磁
気モーメントを計算により求める。 ここで :衛星の持つ角運動量ベクトル(ノルム
(絶対値)は1に規格化) :太陽方向ベクトル(単位ベクトル) :地磁気ベクトル :発生すべき磁気モーメントベクトル 上記(1),(2)式に基づき求められたを磁気ト
ルカ4〜6に発生させて衛星の姿勢を制御することによ
り誤差ベクトルは時間と共に0となり、とが一致
する様に制御される。 この状態で姿勢制御系に異常が発生すれば、リアクシ
ョンホイール1〜3を停止させ衛星をスピン状態にす
る。この衛星では、Z軸が最大慣性モーメント軸である
ので障動減衰器8により受動的に衛星のスピン軸がZ軸
に一致し、角運動量の保存則によりZ軸が太陽方向に指
向する。 なお、本実施例は太陽に対する角運動量ベクトル方向
を制御しているだけなので、衛星本体に対する角運動量
ベクトル方向を任意に選ぶことができ、本体のマヌーバ
に対しては何らの制限も与えない。
バイアスモーメンタム方式に関し、特に姿勢変更を要求
され、かつ姿勢制御系の異常時に熱・電力的に要求され
る姿勢を維持する必要がある衛星に利用して好適なバイ
アスモーメンタム方式に関する。 (従来の技術) 従来、3軸姿勢制御衛星のうちで姿勢変更能力が大き
く要求されない衛星ではモーメンタムホイールを1台以
上有したバイアスモーメンタム方式がよく利用されてき
た。このような従来のバイアスモーメンタム方式は姿勢
制御系の異常時にも衛星の持つ角運動量により受動的に
所定の姿勢に衛星を保つことができる点で有利である。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、その従来のバイアスモーメンタム方式は、姿
勢変更能力が大きく要求される衛星においてはその持っ
ている大きな角運動量のために姿勢変更が困難であると
いう問題がある。3軸姿勢制御方式の他の一つにゼロモ
ーメンタム方式がある。このゼロモーメンタム方式では
基本的には角運動量を持たないから、姿勢変更は容易だ
が、姿勢制御系の異常の際に衛星の姿勢が保持しにく
く、危険な状態に陥り易いという欠点があった。 (問題点を解決するための手段) 前述の問題点を解決するために本発明が提供するバイ
アスモーメンタム方式は、人工衛星に搭載され当該人工
衛星の姿勢を制御するバイアスモーメンタム方式におい
て、互いに軸を異にする3台以上のリアクションホイー
ルと、これらリアクションホイールにトルクを加えて当
該リアクションホイールの角運動量ベクトルを制御する
制御トルク発生手段と、前記制御トルク発生手段が前記
リアクションホイールに加える制御トルクを求める計算
手段、および、前記3台以上のリアクションホイール、
制御トルク発生手段、計算手段を含む姿勢制御系の異常
検出を行い異常を検出した場合に前記3台以上のリアク
ションホイールのすべてを停止させるための信号を該リ
アクションホイールに送る停止手段を実施する計算機と
を備え、前記計算手段が求める前記制御トルクは前記3
台以上のリアクションホイールの合成角運動量ベクトル
の方向を前記姿勢制御系の異常時に指向すべき方向に一
致させる大きさ及び方向であることを特徴としている。 (作用) 本発明は、従来のバイアスモーメンタム方式における
受動的姿勢保持能力とゼロモーメンタム方式における高
い姿勢変更能力とを併せもつ方式である。本発明の方式
では、リアクションホイール全体の合成角運動量ベクト
ルは、姿勢制御系の異常時に指向すべき方向に平常時に
おいて制御されている。姿勢制御系の異常時に指向すべ
き方向とは例えば太陽方向である。計算手段で求めた制
御トルクを制御トルク発生手段で発生して、リアクショ
ンホイールの角運動量ベクトルを制御する。そして、姿
勢異常時にはリアクションホイールすべてを停止させ障
動減衰器により最大慣性モーメントまわりに衛星をスピ
ンさせ、衛星を熱・電力的に安全な姿勢に保つ。すなわ
ち、リアクションホイールのすべてを停止させると、衛
星を構成するリアクションホイールの持つ角運動量が衛
星本体に移動し、その結果、姿勢制御系の異常時に指向
すべき方向(例えば太陽方向)を軸として衛星がスピン
するようになり、熱・電力的に安全な姿勢を保つことと
なる。 (実施例) 第1図は本発明の一実施例の概念図である。X軸,Y軸
およびZ軸のリアクションホイール1,2及び3はX軸,Y
軸およびZ軸まわりに角運動量をそれぞれ蓄積する様に
配置されている。X軸,Y軸およびZ軸の磁気トルカ4,5
及び6は前述の制御トルク発生手段に相当し、X軸,Y軸
およびZ軸方向に磁気モーメントを発生し、地球磁場と
の相互作用により制御トルクを発生する。太陽センサ7
は、一Z軸方向に視野を持ち、太陽方向を検出する。こ
の実施例により姿勢が制御される衛星の安全姿勢はZ軸
が太陽に向いた姿勢であるとする。そして、その衛星の
最大慣性モーメント軸はZ軸にあるものとする。障動減
衰器8は熱・電力的に安全な姿勢へ移行する際に発生す
る障動を減衰させる。この実施例では障動減衰器8は円
環型受動ダンパーで実現した。地磁気センサ9は磁気制
御則計算の際に必要な地磁気成分を検出する。 第2図は第1図実施例における制御系統を示す図であ
る。本実施例が搭載される衛星では姿勢制御系の異常時
にZ軸が太陽方向に一致することが望まれるので、正常
時にはリアクションホイール1〜3の合成角運動量ベク
トルが常に太陽方向に向く様に磁気トルカ4〜6はリア
クションホイール1〜3を制御する。この実施的では計
算機10が次式により、磁気トルカ4〜6が発生すべき磁
気モーメントを計算により求める。 ここで :衛星の持つ角運動量ベクトル(ノルム
(絶対値)は1に規格化) :太陽方向ベクトル(単位ベクトル) :地磁気ベクトル :発生すべき磁気モーメントベクトル 上記(1),(2)式に基づき求められたを磁気ト
ルカ4〜6に発生させて衛星の姿勢を制御することによ
り誤差ベクトルは時間と共に0となり、とが一致
する様に制御される。 この状態で姿勢制御系に異常が発生すれば、リアクシ
ョンホイール1〜3を停止させ衛星をスピン状態にす
る。この衛星では、Z軸が最大慣性モーメント軸である
ので障動減衰器8により受動的に衛星のスピン軸がZ軸
に一致し、角運動量の保存則によりZ軸が太陽方向に指
向する。 なお、本実施例は太陽に対する角運動量ベクトル方向
を制御しているだけなので、衛星本体に対する角運動量
ベクトル方向を任意に選ぶことができ、本体のマヌーバ
に対しては何らの制限も与えない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す概念図、第2図は第1
図実施例における制御系統を示す図である。 1,2,3……リアクションホイール、4,5,6……磁気トル
カ、7……太陽センサ、8……障動減衰器、9……地磁
気センサ、10……計算機。
図実施例における制御系統を示す図である。 1,2,3……リアクションホイール、4,5,6……磁気トル
カ、7……太陽センサ、8……障動減衰器、9……地磁
気センサ、10……計算機。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.人工衛星に搭載され当該人工衛星の姿勢を制御する
バイアスモーメンタム方式において、 互いに軸を異にする3台以上のリアクションホイール
と、 これらリアクションホイールにトルクを加えて当該リア
クションホイールの角運動量ベクトルを制御する制御ト
ルク発生手段と、 前記制御トルク発生手段が前記リアクションホイールに
加える制御トルクを求める計算手段、および、前記3台
以上のリアクションホイール、制御トルク発生手段、計
算手段を含む姿勢制御系の異常検出を行い異常を検出し
た場合に前記3台以上のリアクションホイールのすべて
を停止させるための信号を該リアクションホイールに送
る停止手段を実施する計算機と を備え、 前記計算手段が求める前記制御トルクは前記3台以上の
リアクションホイールの合成角運動量ベクトルの方向を
前記姿勢制御系の異常時に指向すべき方向に一致させる
大きさ及び方向である ことを特徴とするバイアスモーメンタム方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108262A JP2745506B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | バイアスモーメンタム方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62108262A JP2745506B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | バイアスモーメンタム方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63275500A JPS63275500A (ja) | 1988-11-14 |
JP2745506B2 true JP2745506B2 (ja) | 1998-04-28 |
Family
ID=14480193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62108262A Expired - Lifetime JP2745506B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | バイアスモーメンタム方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2745506B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100311736B1 (ko) * | 1998-10-12 | 2002-11-13 | 한국과학기술원 | 인공위성제어용모멘텀휠조립체 |
-
1987
- 1987-04-30 JP JP62108262A patent/JP2745506B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63275500A (ja) | 1988-11-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
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