JP2722338B2 - 靴用消臭シ−ト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は靴用消臭シートに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の靴の消臭製品としては、例えば、
活性炭を包み込んだ中敷、あるいは人工酵素やゼオライ
トを使用したカプセル形のシールなどがある。

【０００３】しかし、中敷きは靴内部の容積を減少さ
せ、靴を履いた時の内部の気密性を高め、かえって靴内
部を高温状態とし、発汗を促進する。しかも足全体を圧
迫し血液の循環を阻害しやすい点が問題となる。

【０００４】一方、カプセル形のシールは一定の消臭効
果は期待できるが、吸湿効果に欠ける。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記した
従来の問題点を解決するためになされたもので、足への
圧迫を軽減し、かつ吸湿効果も有する消臭シートを提供
することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この発明が提供する靴用
消臭シートは、吸着体、不織布、ハーブの積層体を不織
布で被覆してなるものである。

【０００７】上記消臭シートは、中底または中敷の土踏
まずの位置に貼着する大きさのものである。

【０００８】上記消臭シートには、中底または中敷の土
踏まずの位置に接着するための接着剤を設けてもよい。

【０００９】

【作用】この発明の消臭シートは、土踏まずの位置に取
り付け、または貼着する大きさを有するので、取付状態
においては、足を圧迫しない。吸着体が悪臭を吸着し、
ハーブがその芳香成分によるマスキング効果などで悪臭
を消す。そして、主に不織布が吸湿効果を発揮する。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の実施例を図１〜図３によっ
て説明する。図１において、「１」は本件靴用消臭シー
トを示す。図２において、「２」は吸着体、「３」は不
織布、「４」はハーブで、「５」はこの積層体を被覆し
ている不織布である。「６」は靴用消臭シート「１」
を、中底または中敷に接着するための粘着テープであ
る。

【００１１】図３において、「７」は、中底または中敷
を示し、靴用消臭シート「１」の一般的な貼着位置を示
す。

【００１２】靴用消臭シート「１」は、実施例において
は、厚さ約６ｍｍ，幅約３５ｍｍ、長さ約９０ｍｍの立
方体である。そのほか、円型、半円型、三日月型などの
形状のものでもよい。これらのものは、１個または複数
個ならべて使用することもできる。

【００１３】吸着体「２」は、実施例においては、粉状
活性炭を使用しているが、その他、粒状の活性炭やゼオ
ライトなども使用できる。また、シートという観点から
見ると、粉状の活性炭を板状のウレタンなどに吹きつけ
たものが通気性やクッション性の面で望ましいと言え
る。

【００１４】不織布「３」、「５」は、実施例において
は、製造方法の分類から言うと、乾式不織布を使用して
いるが、その他湿式不織布やスパンポンドも使用するこ
とができる。また、吸湿効果をより一層高める場合は、
不織布に高吸水性ポリマーを混合したものを使用する。
更には、不織布の強度を増す為に、不織布「３」、
「５」の全面または一部分を多重とすることが望まし
い。

【００１５】ハーブ「４」は、実施例においては、乾燥
したラベンダーの主に花の部分を半粉砕したものである
が、その他としては、芳香性の強いハーブであるローズ
マリー、セージ、ライム、マジョラム、シソ、ペパーミ
ント、レモンバーム、レモングラス、カモミル、ジュニ
パー、ユーカリ、モミ針葉などの乾燥された花、茎、
葉、樹皮、幹などを採取されたままの状態、粉砕、また
は粒状、粉状にしたものなどを単体または混合して使用
することができる。また、これらハーブは市販されてい
るものを手軽に入手することができる。

【００１６】粘着テープ「６」は、実施例においては、
両面テープを使用しているが、接着せずに置き、足で圧
迫しているだけでも大きなズレは生じない。

【００１７】約２カ月間、実施例の靴用消臭シートを週
休二日のペースで１日１０時間以上同一の靴で使用した
ところ、以前までは靴をぬぐと発汗によってかなり靴下
および靴内部がむれていた状態が改善された。すなわ
ち、かなり悪化していた水虫も軽快し、人差し指の第一
関節部分や親指の内側に生じていたかたくなった皮膚も
柔らかくなった。晴天日の１０Ｋｍ以上の歩行テストで
も、発汗はあったが、悪臭はほとんど残らなかった。ま
た、一晩を経ると、以前より靴内が乾燥しているように
も思えた。毎日帰宅後実施した家族による悪臭テストで
も、悪臭がしないとの評価を受け、家族からの苦情がな
くなった。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
上述のような構成としたので、機能面から足への圧迫を
軽減することができ、従って、靴内の気密性が緩和され
て、発汗が少なくなり、血液循環も良くなるとともに、
主に不織布による吸湿効果と、吸着体およびハーブによ
る消臭効果を期待することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】靴用消臭シートの斜視図である。

【図２】靴用消臭シートの断面図である。

【図３】靴用消臭シートの平面図である。

【符号の説明】

「１」 靴用消臭シート 「２」 吸着体 「３」、「５」 不織布 「４」 ハーブ 「６」 粘着テープ 「７」 靴の中底または中敷

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸着体、不織布、ハーブの積層体を不織
   布で被覆してなる靴用消臭シート。
2. 【請求項２】 靴の中底または靴の中敷きの土踏まずの
   位置に貼着する大きさの請求項１記載の靴用消臭シー
   ト。
3. 【請求項３】 靴の中底または中敷の土踏まずの位置に
   接着するための接着剤を備えていることを特徴とする請
   求項１記載の靴用消臭シート。