JP2715198B2 - 自動平面点パターン・マッチング装置及びマッチング方法 - Google Patents

自動平面点パターン・マッチング装置及びマッチング方法

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JP2715198B2 JP3271737A JP27173791A JP2715198B2 JP 2715198 B2 JP2715198 B2 JP 2715198B2 JP 3271737 A JP3271737 A JP 3271737A JP 27173791 A JP27173791 A JP 27173791A JP 2715198 B2 JP2715198 B2 JP 2715198B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は一般に平面点パターンをマ
ッチングする装置及び方法に関し、特に計数化コンピュ
ータ・イメージ、例えば指紋、言語文字、及び平面画像
のマッチングに関する。
【0002】
【発明の背景】第五世代コンピュータの開発においてコ
ンピュータ・ビジョンが大きな話題の1つになってい
る。コンピュータ・ビジョンは2つの領域、すなわち画
像処理及びパターン認識からなっている。パターンを処
理すると、認識のための個々の特性が示される。例え
ば、指紋の特徴点は処理操作に伴って得られ、そしてそ
の指紋が特定のものであれば、これらの特徴点は鑑定に
用いられる。
【0003】言語文字のコンピュータ読取り又はスキャ
ンニングを利用すると、点パターン認識法により文字を
認識することもできる。図1の左側に手書きの漢字を示
す。処理後、コンピュータにより得られた特徴点を図1
の右側に示す。図2の左側には異なった書き方の同じ手
書き漢字を示し、図2の右側にはこの漢字についての特
徴点を示す。コンピュータは図1の右側及び図2の右側
の点パターンを比較することにより、この文字を認識し
て、これらのパターンが同一の漢字から得られた特徴点
パターンであるかどうかを決定する。漢字を知っていれ
ば、図1の左側及び図2の左側の文字は同一であること
が分かる。しかし、コンピュータは以下に説明する特別
の手順のみで決定する。
【0004】一般に比較の手順には二種の操作、すなわ
ちマッチング及び登録がある。マッチングの手順は、第
一平面点パターンの点と第二平面点パターンの点との間
における1対1の対応を見いだすことである。すなわ
ち、第一平面点パターンの点が1個あり、そして第二平
面点パターンの1つの点のみが関与している。
【0005】登録の手順は、ユークリッド平面において
第一平面点パターンを平行移動、回転及び/又は拡大縮
小させて、第二平面点パターン(参照平面点パターン)
と全く同一のパターンを得、かつ両者間の相似性をより
精密に調べることである。
【0006】手書きの文字及び指紋等についての画像処
理とパターン認識とには、下記のような2つの大きな相
違点がある。(1)2つの平面点パターン間で特徴点の
数が異なること、及び(2)両パターンに出現する特徴
点の確率が予測できないことである。例えば、図2の右
側の特徴点は理論的には同数であるべきであるが、実際
には異なる。図中、枠で囲んだp及びqの部分と同
じくp及びqの部分とは全く異なる。点の数が異な
るだけではなく、点の分布も異なり、予測が困難であ
る。
【0007】別の例として指紋を取り上げると、指紋は
人を特定するものであり、生涯変えることができない。
2つの指紋が特定のものであるかどうかを決定するため
の、コンピュータ画像処理法を用いた指紋認識は科学者
が長い間目指してきた目標である。指先は柔らかく、し
なやかであるので、指先をガラス表面に押しつけた際に
指紋は通常崩れる。従って、処理すべきパターン上に指
紋を完全に示すことは不可能である。統計的には、指紋
の特徴点が2つのパターンを再現する確率はわずか60
%である。
【0008】さらに、指先の分布状態が及ぼす圧力も特
徴点の分布に影響を与える。通常、圧力の方向によって
パターンが回転又は平行移動する。このため、指紋のパ
ターン比較がさらに難しくなる。
【0009】
【発明の目的】したがって、本発明の目的は、両パター
ンにおいて繰り返す点の数が異なり、そして/又はこれ
らの点の数の確率が予測できないようなパターンのより
精密なマッチングを行うために、自動平面点パターン・
マッチング装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、パターンが回転、平
行移動及び/又は拡大縮小していても2つのパターンを
より精密にマッチングさせるために、自動平面点パター
ン・マッチング装置を提供することにある。
【0011】本発明のその他の目的は、迅速な自動平面
点パターン・マッチング装置を提供することにある。
【0012】本発明のさらにその他の目的は、上記のパ
ターン・マッチング機能を与える方法を提供することに
ある。
【0013】
【発明の解決手段】これらの目的を達成するため、本発
明は、対比確率計算装置、対比点選定装置及び相似性計
算装置を用いて、2つの最適対比パターンのマッチング
を行う自動平面点パターン・マッチング装置を提供する
ものである。
【0014】本発明の対比確率計算装置では、第一パタ
ーンにおける点が第二パターンのすべての点と対比する
確率を計算するために「ファジー緩和法」を用いる。対
比点選定装置では、適対比点の対を選ぶために「連続前
進選定法」を用いる。相似性計算装置では、2つのパタ
ーンが同一の起源(例えば、漢字又は指紋)に基づくか
どうかを決めるために、「対比確率」、「平均対比確
率」、「対比点間の平均距離」及び「位取り計数」を用
いる。
【0015】さらに、処理効率を高めるために、後述の
具体例では、対比不能点の間の関係を除いて処理時間の
短縮を図る「移動装置」も提供する。本発明の一具体例
における移動装置では、移動を行うために「概略マッチ
ング法」を用いる。
【0016】さらに、本発明では、マッチングすべき平
面点パターンを回転、平行移動及び/又は拡大縮小して
比較に最も適した状態にするため、「最小平均平方誤
り」を用いる登録装置を提供する。
【0017】
【実施例】最初に、ファジー緩和法、連続前進選定法及
び相似性計算法について簡単に説明する。
【0018】ファジー緩和法P={p、p、・・
・、p}、Q={q、q、・・・、q}で表さ
れる2つの平面点パターンについて検討する。初期対比
確率は(p,q)の各対(i=1、2、・・・、
m; j=1、2、・・・、n)に割り当てられる。j
=1、2、・・・、nについてセットPの点pがセッ
トQの点qのみを対比するのに差異を生じないので、
全ての対が同じ初期対比確率を与えることは明らかであ
る。次いで、(p,q)が正しい対比対であると
き、対比確率は他の点pの確率に従って繰り返し修正
されて、Qにおける他の点qを正しく対比する。S
(o)(p,q)が対(p,q)の初期対比確
率を表し、そしてS(r)(p,q)が第r次バー
ジョンにおける対の対比確率を表すとすると、これらの
関係は下記の通りである。
【0019】
【数20】
【0020】「最大」の演算を行う理由は、p及びq
が1対1の対応であると仮定するためである。記号C
ij(h,k)は(p,q)が正しい対比対である
とき、他の対(p,q)の確率測定値を表し、そし
てCij(h,k)は下記のように定義される。
【0021】
【数21】
【0022】
【数22】
【0023】ここに、1は下付き文字で示される点の間
の距離を表す記号である。
【0024】0≦Δ≦1、0.5≦Cij(h,k)≦
1であるので、適合性測定値は1から単純に減少する。
この対比確率を繰り返し修正することにより、正しい対
比対はより大きな値を保ち、一方不正確な対比対はゼロ
に近づく。
【0025】上記の演算の結果により、第一パターンに
属する点が、第二パターンに属する点に正しく対比され
る可能性が与えられる。
【0026】概略マッチング法ある座標系において、対
比される2つの点(これらは異なるパターンに属してい
る。)が互いに離れていると、これらは正しい対比対と
なる機会がなく、そしてファジー緩和法による処理後、
その対比確率はゼロに近づくことは明らかである。した
がって、明らかに不正確な対比対の対比確率が極く初期
においてゼロになり、そしてファジー緩和法が確率ゼロ
以外にのみ適用されるとすれば、数学的演算は大幅に低
減する。これによってこの方法の全体的効率が高まる。
【0027】本発明は、明らかに不正確な対比対を除外
するために概略マッチング法を提供するものである。原
則として、この概略マッチング法では互いに離れた点を
有するものの対比確率をゼロに設定する。ある点がその
対比点から離れているかどうかを決める基準は下記の通
りである:
【0028】
【数23】
【0029】ここに、XおよびYはそれぞれx−座標及
びy−座標を表す。値nは関連するパターンの起源によ
って変化する。例えば、指紋及び文字ではnに対して異
なった値を有する。
【0030】連続前進選定法2つの点のセットP及びQ
の間の最適対比対は、前記の通り、対比確率を繰り返し
数回修正するファジー緩和法によって得られる。すべて
の対(各対は第一パターンの点と第二パターンの点とを
含む。)の確率で構成される行列から最適対比対を選ぶ
方法は特異な方法ではない。しかし、リニア・プログラ
ミング、プライマラナル・アルゴリズム、アウト・オブ
・キルター・アルゴリズム等のような慣用の方法は、こ
の場合には有用でない。何故なら、サンプリング環境及
びサンプリング方法により、用いる画像が多少とも影響
され、したがってサンプルの点パターンP及びQは同じ
配置を示していても、ある程度の差異を生じるためであ
る。最も顕著な差異は、(イ)それぞれ異なるセットP
及びQの両者の点の数、及び(ロ)両セットに出現する
同一点の確率を決め得ない(ある点はPに現れるが、Q
には現れず、またその逆もある。)ことである。
【0031】この難点を克服するため、「連続前進選定
法」と称する新規方法を開発した。この方法を用いるに
は、先ず行列〔Sij〕を作成する。ここに、i=1、
2、・・・、m、j=1、2、・・・、nであり、mは
パターンPにおける点の数、nはパターンQにおける点
の数である。この行列のエレメントSijはpのq
に対する対比確率である。次いで、行列〔Sij〕から
最大のエレメントKを選び、このKを用いてセットSを
作成する。ここに、K=min(m,n)である。この
方法は下記のように展開する。
【0032】(イ)Sの最大エレメントSmaxを行列
〔Sij〕中に配置させ、そして関連した対(p,q
)を正しく対比させる。
【0033】(ロ)(p,q)の同一行又は同一列
にあるエレメントを取り除く。すなわち、行列
〔Sij〕からSijを除去する。
【0034】(ハ)SからSmaxを取り除く。
【0035】(ニ)Sが空になるまで(イ)〜(ハ)の
工程を繰り返す。
【0036】上記の手順では正しい対比対をすべて選び
出すことは無理かも知れないが、同一の起源であって、
点の数が異なり、かつ同一の点が両パターンに現れる確
率を予測できないようなパターンを処理するには、なお
優れた方法であり、恐らく最適な方法である。
【0037】相似性計算法相互に対比する2つのパター
ンについて、正しく対比させ得る点の数、各対の対比確
率及びこれらの各点の座標を表記の方法で計算する。次
に、このようにして得られたパラメーターを用いて、
(1)パターンのマッチング確率(X)、(2)平均
対比確率(X)、(3)対比対の間の平均距離
(X)及び(4)位取り計数(X)を計算する。こ
れらの4種の係数は、下記のように定義される。
【0038】(イ)マッチング確率(X):
【0039】
【数24】
【0040】(ロ)平均対比確率(X):
【0041】
【数25】
【0042】(ハ)対比対の間の平均距離(X):
【0043】
【数26】
【0044】(ニ)位取り計数(X):r=S・c
osθ及びr=S・sinθであれば、
【0045】
【数27】
【0046】が拡大率であり、そしてX
【0047】
【数28】
【0048】で定義される。2つの相似平面点パターン
については、S→0、X→1であり、さもなければX
>1である。
【0049】上記の定義から2つのセットP及びQが極
めて相似であれば、X→1、X→1、X→0及び
→1であり、さもなければX→0、X→0、X
>0及びX>0であると結論できる。P及びQ間の
相似性を表す点数は、X、X、X及びXから求
めることができる。すなわち、
【0050】
【数29】
【0051】ここに、Cは定数である。極めて多数の事
例を統計学的に解析する目的には、図3に示すとおり、
上記の定義による点数の曲線が得られる。したがって、
点数がT以上であれば同一起源の配置からパターンが発
生することが分かる。この点数がT以下であれば、同一
の起源からはパターンが発生しない。例えば、極めて多
数の指紋(同一の指紋及び異なる指紋の両者を含む。)
のサンプリングを行い、統計学的に解析すると、しきい
値(T)が得られる。このしきい値は、ある指紋が特定
の指紋と同一であるかどうかを決めるのに用いることが
できる。任意の指紋及び参照指紋を用いて得られた点数
がしきい値以上であれば、この任意の指紋は参照と同一
であることが明らかである。
【0052】当業者にとっては、これらの4つの係数X
、X、X及びXにそれぞれ異なる加重係数を与
えて、異なる目的の必要条件に適合する点数値を調節す
ることが極めて容易である。サンプリングの前に、パタ
ーンを平行移動、回転、及び/又は拡大することが頻繁
に行われるので、式(6)から得られるX値を増大さ
せ、このようにして得られた点数は適当でない。
【0053】この種の事態を避けて2つのパターンをよ
り正確にマッチングさせるためには与えられた参照と比
較する以前にパターンの登録を先ずすべきである。
【0054】最小平均平方誤り法を用いたパターンの登
録について以下説明する。
【0055】最小平均平方誤り登録ある対比対が選ばれ
たとき、セットQの点が回転、平行移動及び/又は拡大
されて、セットP及びセットQの対比点の間の平均距離
は最小となる。そこで、P及びQ間の相似性が、登録さ
れたパターンを用いて計算できる。これらの間の最小距
離は、下記の最小平均平方誤り法により計算される。
【0056】変換Rについて検討する。Rは、Qの点q
mi(xmi,ymi)(i=1、2、・・・、k)を
mi(x mi,y mi)に変換して、下記の総
和を小さくする。
【0057】
【数30】
【0058】qmiの変換は下記の通りである。
【0059】
【数31】
【0060】ここに、r及びrは平行移動の量、r
及びrは回転の量を表す。上記の変換を用いること
により、パターンを最も適切に登録してXを低く抑え
ることができる。
【0061】
【具体例】図4に3種の平面点パターンA、B及びCを
示す。各パターンは8個の点から構成されており、これ
らの座標も図4に掲げる。注意すると、パターンBは適
当な平行移動及びスキャンニングによりパターンAから
得られることが分かる。パターンCは明らかにパターン
Aとは同一ではない。
【0062】(イ)パターンAとパターンBとのマッチ
ングマッチングを開始するために、先ず対比確率計算装
置を用い、概略マッチング法により対比可能な対を選
ぶ。本例では、x−又はy−座標が互いに30(すなわ
ち、n=30)以上異なる点を有する対は除外されてい
る。その結果を図5に示す。これらの対比可能な対の初
期対比確率はすべて1に設定されており、一方概略マッ
チング法により除外された対についてはゼロに設定され
ている。
【0063】次に式(1)を用いて対比確率を修正す
る。2回修正した結果を図6に示す。連続前進選定法を
用いる対比点選定装置により、最大の対比確率8が選ば
れる。これらは下記の通り順序立てて掲げられている。
【0064】K=8S={0.8858、0.885
2、0.8691、0.8640、0.8559、0.
8260、0.8251、0.7947}
【0065】上記の対比確率8に関わる8個の点の対が
得られるが、これらを図7に示す。図中、1は対比対、
0は非対比対を表す。
【0066】相似性計算装置により、係数X、X
及びXが計算される。これらは下記の通りであ
る。
【0067】X=1 式(4)からX
0.8502 式(5)からX=6.4780 式
(6)からX=1 式(7)から
【0068】本例において定数Cを100,000とす
ると、式(8)により得られる点数は13124.42
である。ここで用いるしきい値が上記の数13124.
42以下、すなわちT<点数−13124.42であれ
ば、そのパターンは相似であり、上記数値以上であれば
相似ではない。
【0069】(ロ)パターンAとパターンCとのマッチ
ング上記の例で用いたものと同じ手順により、初期対比
確率及び修正対比確率を求め、それぞれ図8及び図9に
示す。結果は下記の通りである。
【0070】K=8S={0.8402、0.840
2、0.8402、0.8402、0.8402、0.
8402、0.8402、0.8402}
【0071】上記の結果から2つのパターン間のマッチ
ング関係が得られる。これらを図10に示す。pとq
、pとq、pとq及びpとqがそれぞれ
対比されていることが分かる。相似性の計算からは、X
=0.25、X:0.8402、X:15.79
10及びX=1が得られ、したがってC=100.0
00とすると、点数=1330.18となる。この点数
はしきい値よりもはるかに小さいので、結論としてパタ
ーンAとCとは相似でない。
【0072】
【発明の効果】本発明の装置及び方法は、マッチングす
べきパターンが崩れていても、2つのパターンの精密な
マッチングが可能であることは明白である。このような
マッチングは慣用の装置では不可能である。さらに、パ
ターン中の点の数が異なる条件下でも、本発明では相似
パターンのマッチングが効果的に行われる。
【0073】本明細書には平面点パターンを自動的にマ
ッチングする方法及び装置が記載されている。本発明の
多岐にわたる詳細については、発明の要旨を逸脱せずに
変えることができる。さらに本発明による好ましい具体
例の上記記載内容は説明の目的で示したものであり、本
発明を限定するものではない。本発明は特許請求の範囲
のみに限定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】左側は画像スキャンナーから入力した手書きの
漢字を示し、右側は左側に示す手書き文字に関わる特徴
点の分布を示す。
【図2】左側は図1に示す文字の別の手書き書体を示
し、右側は左側に示す手書き文字に関わる特徴点の分布
を示す。
【図3】本発明の相似性計算装置で処理した後のパター
ン間における相似性の分布を示す。
【図4】本発明を説明するための例として用いた3種の
平面点パターンを示す。
【図5】概略マッチング法に従って図4のパターンA及
びBをマッチングする際の初期対比確率を示す。
【図6】ファジー緩和法により図5のデータから得られ
た修正対比確率である。
【図7】連続前進法により処理した図6記載のデータの
結果を示す。
【図8】概略マッチング法に従って図4のパターンをマ
ッチングする際の初期対比確率を示す。
【図9】ファジー緩和法により図8のデータから得られ
た修正対比確率を示す。
【図10】連続前進選定法により処理した図9記載のデ
ータの結果をそれぞれ示す。

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一平面点パターンの点第二平面点パ
    ターンの点と対になる確率を計算するために、前記第一
    平面点パターンの点p 及び前記第二平面点パターンの
    点q 間のプリセット対になる確率を、前記第一平面点
    パターンの他の点p (h≠i)が、前記点p 及びq
    が正しい対比対となるとき、前記第二平面点パターン
    の他の点q (k≠j)と正しい対になる確率に従っ
    て、繰り返し修正する対比確率計算装置と、 前記第一平面点パターンの点と前記第二平面点パターン
    の点について最適対比対を選定するために、対比確率配
    列手段と対比点検索手段とを含んでなり、前記対比確率
    配列手段が前記対比確率計算装置により計算された対比
    確率を最大最小順に並べ、そして前記第一及び第二平面
    点パターンの点の数のうち最小数として同一数の数種の
    最大確率を選定し、前記対比点検索手段が前記の数種の
    最大確率のいずれか1つと関わる点を、正しい対比対及
    びすでに対比した放置点として求める対比点選定装置
    と、 前記第一及び第二の平面点パターン間の相似値を計算す
    るために、前記対比確率計算装置及び前記対比点選定装
    置及び/又は前記第一及び第二平面点パターンの点の前
    記座標により得られた結果を用いて相似値を計算する
    似値計算装置とからなり、前記 相似値が所定の値以上のときに前記第一及び第二
    面点パターンが相似であると決定することを特徴とする
    自動平面点パターン・マッチング装置。
  2. 【請求項2】 請求項記載の装置において、前記対比
    確率計算装置が、第一平面点パターンの前記点pにつ
    いての確率を繰り返し修正し、下記の式に従って第二
    面点パターンの前記点qと対比させる自動平面点パタ
    ーン・マッチング装置: 【数1】 ここに、S(r)(p,q)は第r次バージョンで
    の確率であり、mは前記第一平面点パターン内の点の総
    数、Cij(h,k)は前記点p及びqが正しい対
    比対をなすとき、前記第二平面点パターンの他の点q
    を対比させるための、前記第一平面点パターンの他の点
    の確率、S(o)(p,q)は前記点p及び
    の初期対比確率である。
  3. 【請求項3】 請求項記載の装置において、C
    ij(h,k)が下記の式によって計算される自動平面
    点パターン・マッチング装置: 【数2】 及び 【数3】 ここに、1は上記の式で下付き文字として示す点の間の
    距離を表す。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、前記対比
    確率計算装置は初期対比確率計算装置を含み、そして対
    をなす点の間の距離が所定の値以上のとき、初期対比確
    率がゼロに設定される自動平面点パターン・マッチング
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項記載の装置において、前記の対
    をなす点の間の距離が座標系のX軸に沿った距離である
    自動平面点パターン・マッチング装置。
  6. 【請求項6】 請求項記載の装置において、前記の対
    をなす点の間の距離が座標系のY軸に沿った距離である
    自動平面点パターン・マッチング装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の装置において、前記相似
    計算装置が下記の関数を用いて前記第一及び第二平面
    パターン間の相似性を計算する自動平面点パターン・
    マッチング装置: (イ) 対比確率(X) 【数4】 ここに、Pは前記第一平面点パターンを、Qは前記第二
    平面点パターンを表す: (ロ) 平均対比確率(X): 【数5】 ここに、kは対比対の数、S(r)(p,qmi)は
    その対比点qmiを対比するpの確率である: (ハ) 対比対の点の間の平均距離(X): 【数6】 ここに、kは対比対の数であり、(X,Y)及び
    (x mi,y mi)はそれぞれp及びqmiの座
    標を表す; (ニ) 位取り係数(X) 【数7】 ここに、Sは位取り点数である。
  8. 【請求項8】 請求項記載の装置において、前記相似
    計算装置が下記の式を用いて前記第一及び第二平面点
    パターン間の類似性を計算する自動平面点パターン・マ
    ッチング装置: 【数8】 ここに、Cは定数であり、そして点数は第一及び第二
    面点パターン間の相似性を表す。
  9. 【請求項9】 少なくとも、第一平面点パターンの1点
    につい第二平面点パターンの任意点と対になる確率を
    計算する対比確率計算手段と、前記第一及び第二平面点
    パターンの点から最適対比対を選定する対比点選定手段
    と、前記第一及び第二平面点パターン間の相似性(値)
    を計算する相似計算手段と、比較し易い状態にパター
    ンを回転、(移動)平行移動及び/又は拡大縮小させる
    ために用いる登録手段とから構成されたマッチング手段
    を含み、複数の点により構成された第一平面点パターン
    と複数の点により構成された第二平面点パターンとをマ
    ッチングするための自動平面点パターン・マッチング装
    置において、前記登録手段は、下記の式によりパターンを修正しなが
    ら登録し、 【数9】 ここに、(x mi ,y mi )は(x mi ,y mi
    の本来の座標、(x mi ,y mi )は前記点の修正
    座標を表し、Rは変換、r 及びr は変換の量、そし
    てr 及びr は回転の量である。前記マッチング手段
    は、登録されたパターンを用いて前記第一及び第二平面
    パターンの相似性を計算し、そして両者間の相似性が
    所定の値以上であれば、前記の2つのパターンが同一で
    あると決定することを特徴とする自動平面点パターン・
    マッチング装置。
  10. 【請求項10】 複数の点により構成された第一平面点
    パターンと複数の点により構成された第二平面点パター
    ンとをマッチングするための方法において、少なくとも
    下記の工程を含むことを特徴とする自動平面点パターン
    ・マッチング方法: 前記第一平面点パターンの1点前記第二平面点パター
    ンの任意点と対になる確率を計算するために、前記第
    一平面点パターン及び前記第二パターン間の初期対にな
    る確率を所定の値に従って設定して初期対比確率を設定
    し、下記の点p 及びq が正しい対比対となるとき、
    前記第一平面点パターンの他の点p (h≠i)が前記
    第二平面点パターンの他の点q (k≠j)と正しい対
    になる確率に従って、前記第一平面点パターンの点p
    及び第二平面点パターンの点qj間の初期対比確率を繰
    り返し修正することにより、対比確率を計算する工程; 前記第一及び第二平面点パターンの点から最適対比対を
    選定するために、(1)対比確率を計算する工程で与え
    られる対比確率から確率群を取り出す工程;前記群は数
    種の確率を含んでいて、これらはすべての前記対比確率
    のうちで最大のものであり、その数は前記第一及び第二
    平面点パターンの点の数のうちで最小のものである;
    (2)工程(1)で取り出した前記確率群から最大確率
    に関わる点を探し出す工程;(3)前記群から前記最大
    確率を除き、そして前記第一及び第二平面点パターンか
    ら関わりのある点を除く工程;そして、(4)前記群が
    何も含まなくなるまで工程(1)から(3)を繰り返す
    工程により、対比点を選定する工程; 前記第一及び第二平面点パターン間の相似性を計算する
    ために前記第一及び第二平面点パターンの点の前記対比
    確率及び/又は座標を用いて相似性を計算する工程; 前記相似性が所定の値以上であれば、前記第一及び第二
    平面点パターンが一致すると決定する決定工程。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の方法において、対比
    確率を修正する工程が、前記点p及び前記点qの対
    比確率を下記の式により修正する工程を含む自動平面点
    パターン・マッチング方法: 【数10】 ここに、S(r)(p,q)は第r次バージョンで
    の確率であり、mは前記第一パターン内の点の総数であ
    り、Cij(h,k)は前記点p及びqが正しい対
    比対をなすとき、前記第二平面点パターンの他の点q
    を対比させるための、前記第一平面点パターンの他の点
    の確率であり、そしてS(o)(p,q)は前
    記点p及びqの初期対比確率である。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の方法において、対比
    確率を修正する工程が、Cij(h,k)を下記の式に
    より計算する工程を含む自動平面点パターン・マッチン
    グ方法: 【数11】 及び 【数12】 ここに、1は上記の式で下付き文字として示す点の間の
    距離を表す。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の方法において、初期
    対比確率を設定する工程が前記第一平面点パターンの点
    (xpi,ypi)及び前記第二平面点パターンの
    点q(xqj,yqj)の初期対比確率を下記の条件
    でゼロに設定する工程を含む自動平面点パターン・マッ
    チング方法: 【数13】 ここに、nは定数である。
  14. 【請求項14】 請求項10記載の方法において、下記
    の通り定義される4つの係数、すなわち(1)対比確率
    (X)、平均対比確率(X)、(3)対比対の点の
    間の平均距離(X)及び(4)位取り係数(X)に
    従って相似性を計算する工程を行う自動平面点パターン
    ・マッチング方法: 【数14】 【数15】 ここに、kは対比対の数、S(r)(p,qmi)は
    対比点qmiを対比させるp確率である; 【数16】 ここに、kは対比対の数であり、(x,y)及び
    (x mi,y mi)はそれぞれp及びqmiの座
    標を表す; 【数17】 ここに、Sは拡大率である。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の方法において、相似
    性を計算する工程が下記の式により相似点数を計算する
    工程を含んでなる自動平面点パターン・マッチング方
    法: 【数18】 ここに、Cは定数である。
  16. 【請求項16】 請求項10記載の方法において、パタ
    ーンを修正してマッチングに最も適合させるために回
    転、平行移動及び/又は拡大縮小を用いる登録工程を含
    んでなる方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の方法において、登録
    工程が下記の式により点の座標(xmi,ymi)を他
    の座標(x mi,y mi)へ変換する自動平面点パ
    ターン・マッチング方法: 【数19】 ここに、Rは変形、r及びrは平行移動の量、そし
    てr及びrは回転の量である。
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