JP2694583B2 - 骨塩定量分析方法 - Google Patents

骨塩定量分析方法

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JP2694583B2 JP3275276A JP27527691A JP2694583B2 JP 2694583 B2 JP2694583 B2 JP 2694583B2 JP 3275276 A JP3275276 A JP 3275276A JP 27527691 A JP27527691 A JP 27527691A JP 2694583 B2 JP2694583 B2 JP 2694583B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人体等の骨塩の定量方
法、さらに詳しくはエネルギーサブトラクションの手法
を用いて骨塩定量分析を行う方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】骨塩定量、すなわち骨の中のカルシウム
の量を定量的に測定することは骨折予防のために必要で
ある。すなわち、骨中のカルシウムの微量変化を知るこ
とは骨粗しょう症の早期発見を可能にし、骨折予防の効
果がある。
【0003】そこで従来、以下に列挙するように数々の
骨塩定量の方法が提案され、実施されている。
【0004】i) MD法(Microdensitometry) :これ
は、中指骨をアルミのステップウエッジ(段階状パター
ン)とともにX線撮影し、濃度計により濃度を測定し、
アルミステップウエッジと対応させてX線吸収量を換算
し、さらに骨幅によりその値を補正して骨塩を定量にす
るものであり、装置構成が簡便であるが、定量の精度に
問題がある上、骨粗しょう症を最もよく表わす椎骨の測
定ができないという欠点がある。
【0005】ii) SPA法(Single Photon Absorptiome
try):これは低エネルギーγ線を骨に透過させた後15cm
程離れたシンチレーション検出器で検出し、γ線のカウ
ント数の変化によってアナログ計算から骨の単位長さ当
りの重量を求めるものであり、MD法に比べて正確な測
定が可能であるが、これも椎骨の測定ができないという
欠点がある上、ラジオアイソトープを使用するため特別
な管理が必要であり、線源に半源期があるため線源を交
換しなければならないという難点がある。
【0006】iii) DPA法(Dual Photon Absorptiome
try):これは44Ke Vと100 Ke Vの2種のエネルギー
ピークを有する核種である153 Gl を線源とし、この2
種のエネルギー線の骨の透過量の差異によって骨塩量を
測定するものであり、腰椎,大腿骨頚部の骨塩の測定、
および全身の骨塩量、脂肪量の高精度の測定が可能であ
るという利点があるが、これもラジオアイソトープを使
用することに伴う困難がある。また、放射線の照射が走
査方式であるため腰椎の場合10数分、全身では30〜40分
と検査時間がかかるという問題がある。
【0007】iv) QDR法(Quantitative Digited Radi
ography): (別名DPX法)これはDPA法とほぼ同じであるが、
ラジオアイソトープの代りにパルス状X線をフィルタと
組み合わせることにより2種類のエネルギーを得てお
り、再現性がよい上、検査時間を短縮(DPAの約1/3
)する効果がある。簡便度,性能の両面から最も期待
されている方式であるが、検査時間は短縮されたといっ
ても、腰椎撮影に約6分を要し、さらに短縮することが
望まれている。
【0008】v) QCT法(Quantitative Computer Tom
ography):これはX線CTを用いて、CTナンバーによ
り主に第3腰椎の骨塩定量を行なうものであり、断面に
よる定量化が可能であるが、装置が大規模になってしま
うという難点がある。
【0009】vi) DQCT法(Dual energy Quantitativ
e Computer Tomography):これはQCT法において2種
のエネルギーを利用してエネルギーサブトラクションを
行うことにより骨塩定量を行うもので、骨組織内の脂肪
の影響を除いた定量化が可能であるという利点がある
が、これも装置が大規模になってしまうという問題があ
る。
【0010】以上列挙した通り、従来の骨塩定量の方法
は、簡便なものは精度が低く、高精度のものは装置が大
がかりになり、検査時間も長くなるといった問題があっ
た。
【0011】そこで本出願人によりエネルギーサブトラ
クションを用いた骨塩定量分析方法が提案されている
(特願平2-114611号参照)。このエネルギーサブトラク
ションを用いた方法とは、2枚以上の蓄積性蛍光体シー
トのそれぞれに、軟部組織と骨部組織を含む被写体を透
過したそれぞれエネルギーが異なる放射線を照射して前
記被写体の放射線画像を記録し、これらのシートに励起
光を走査して前記放射線画像を光電的に読み取ってデジ
タル画像信号に変換し、各画像の対応する画素間でこの
デジタル画像信号の減算を行って放射線画像の前記骨部
組織のみの画像を形成する差信号を得るエネルギーサブ
トラクションにおいて、前記被写体の放射線画像を得る
際に骨塩量が段階的に変化した人骨を模擬した骨塩レフ
ァレンスを同時に写し込んでおき、前記骨部組織のみの
画像(骨部画像)上で骨部組織の陰影の濃度と骨塩レフ
ァレンスの濃度とを比較することにより骨塩量を定量化
する方法である。
【0012】さらに、この方法は、被写体を透過しな
い、エネルギーが異なる放射線を照射した蓄積性蛍光体
シートから、蓄積性蛍光体シートのムラ、放射線の照射
ムラおよび読取りムラ等のいわゆるシェーディングを補
正するための画像信号を得、この画像信号と放射線画像
との間で引き算を行って、シェーディングを補正してよ
り精度の高い骨塩定量分析を行うようにしている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した特
願平2-114611号明細書に記載された方法において、シェ
ーディング補正用の画像信号と被写体の放射線画像の画
像信号とを別々の撮影および別々の読取りによって得て
いるため、それぞれの画像信号を得る毎の撮影ムラや読
取りムラによるシェーディングを完全に除去することは
できなかった。
【0014】本発明は上記事情に鑑み、シェーディング
補正をすることにより、さらに高精度化を図ったエネル
ギーサブトラクションを用いた骨塩定量分析方法を提供
することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の骨塩
定量分析方法は、2枚以上の蓄積性蛍光体シートのそれ
ぞれに、軟部組織と骨部組織とを含む被写体を透過した
それぞれエネルギーが異なる放射線を照射することによ
り前記被写体の放射線画像が蓄積記録された前記各蓄積
性蛍光体シートに、励起光を主走査方向および該主走査
方向と略垂直な副走査方向に走査して前記放射線画像を
輝尽発光光に変換し、該輝尽発光光の発光量を光電的に
読み出してデジタル画像信号に変換し、各画像の対応す
る画素間で前記デジタル画像信号の減算を行って放射線
画像の前記骨部組織のみの画像を形成する差信号を得る
エネルギーサブトラクションにおいて、前記骨部組織の
みの画像中の前記主走査方向および/または前記副走査
方向における概平坦な領域から該主走査方向および/ま
たは該副走査方向における複数の画素の列に沿った画像
信号を得、該画像信号に前記主走査方向および/または
前記副走査方向において平均化処理を行って補正用画像
信号を得、該補正用画像信号と前記主走査方向および/
または前記副走査方向の各画素の列毎の差信号との間で
引き算を行って補正差分信号を得、該補正差分信号から
前記骨部組織における骨塩の定量分析を行うことを特徴
とするものである。
【0016】また、本発明による第2の骨塩定量分析方
法は、2枚以上の蓄積性蛍光体シートのそれぞれに、軟
部組織と骨部組織とを含む被写体を透過したそれぞれエ
ネルギーが異なる放射線を照射することにより前記被写
体の放射線画像が蓄積記録された前記各蓄積性蛍光体シ
ートに、励起光を主走査方向および該主走査方向と略垂
直な副走査方向に走査して前記放射線画像を輝尽発光光
に変換し、該輝尽発光光の発光量を光電的に読み出して
デジタル画像信号に変換し、各画像の対応する画素間で
前記デジタル画像信号の減算を行って放射線画像の前記
骨部組織のみの画像を形成する差信号を得るエネルギー
サブトラクションにおいて、前記被写体の放射線画像中
の前記主走査方向および/または前記副走査方向におけ
る概平坦な領域から該主走査方向および/または該副走
査方向における複数の画素の列に沿った画像信号を得、
該画像信号に前記主走査方向および/または前記副走査
方向において平均化処理を行って前記蛍光体シート毎の
補正用画像信号を得、前記各シート毎に、該シートに対
応する補正用画像信号と前記主走査方向および/または
前記副走査方向の各画素の列毎のデジタル画像信号との
間で引き算を行い、該引き算が行われた前記各シート毎
のデジタル画像信号間で減算を行って前記骨部組織のみ
の画像を形成する差信号を得、該差信号から前記骨部組
織における骨塩の定量分析を行うことを特徴とするもの
である。
【0017】ここで、概平坦部とは、本発明の第1の骨
塩定量分析方法においては、エネルギーサブトラクショ
ン後に画像がフラットになる領域、すなわち放射線が直
接照射された直接放射線部および消去された軟部組織が
存在していた部分を意味し、本発明の第2の骨塩定量分
析方法においては、直接放射線部を意味するものであ
る。
【0018】さらに、本発明による第3の骨塩定量分析
方法は、上述した本発明の第1または第2の骨塩定量分
析方法において、前記蓄積性蛍光体シートに、前記被写
体とともに、骨塩量を段階的に模擬した骨塩レファレン
スの放射線画像が蓄積記録されており、前記骨塩レファ
レンスの画像を参照して前記被写体の骨部組織の画像か
ら骨塩の定量分析を行うことを特徴とするものである。
【0019】
【作用および発明の効果】本発明による第1の骨塩定量
分析方法は、エネルギーサブトラクションによって得ら
れた差信号の概平坦部の画像信号を主走査方向および/
または副走査方向の複数の画素の列毎に求め、これを平
均化処理して補正用の画像信号とし、この補正用の画像
信号と差信号との間で引き算をして補正差分信号を得
て、この補正差分信号により骨塩定量分析を行うように
した。また、本発明による第2の骨塩定量分析方法は、
エネルギーサブトラクションを行う前の画像信号の概平
坦部の画像信号を主走査方向および/または副走査方向
の複数の画素の列毎に求め、これを平均化処理して補正
用の画像信号とし、この補正用の画像信号とエネルギー
サブトラクション前の画像信号との間で引き算をして、
さらにエネルギーサブトラクション処理を行って補正差
分信号を得、この補正差分信号により骨塩定量分析を行
うようにした。このため、撮影毎の撮影ムラや読取り毎
の読取りムラによるシェーディングの補正がなされた画
像を得ることができ、高精度の骨塩定量分析を行うこと
が可能となる。
【0020】また、本発明において、X線吸収量の既知
の段階状パターンを有する骨塩レファレンスを被写体と
ともに撮影すれば、骨塩の定量分析を行いたい被写体の
骨部組織の濃度をこの骨塩レファレンスの段階状パター
ンの濃度と比較し、前者の濃度と最も近い濃度のパター
ン部分の対応骨塩量から、その骨部組織の骨塩量を知る
ことができる。
【0021】もちろん、骨塩レファレンスの段階的濃度
と骨塩量とは、これを対応づける校正曲線等を作ってお
き、これを参照して濃度(計測値)から骨塩量(真値)
を知るものである。
【0022】なお、この濃度の比較は、画像をCRT等
の再生装置に表示して目で比較してもよいが、前記エネ
ルギーサブトラクション信号(差信号)を電気的に評価
して比較してもよい。
【0023】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。
【0024】図1は、本発明による第1の骨塩定量分析
方法の基本的概念を示すブロック図である。すなわち、
本発明の骨塩定量分析方法は、高圧画像信号log SA
低圧画像信号log SB とからA・log SA −B・log S
B +C=Ssub の演算により差信号Ssub を求め、この
エネルギーサブトラクション画像信号Ssub の概平坦部
における主走査方向および/または副走査方向の複数の
画素列に沿った画像信号から補正用画像信号Sm を求
め、この補正用画像信号Sm と差信号Ssub の主走査方
向および/または副走査方向の画素列とで引き算を行っ
て、シェーディング補正のなされたエネルギーサブトラ
クション画像Ssub ′を得るものである。
【0025】次いで、本発明による第1の骨塩定量分析
方法の具体的な実施例について説明する。
【0026】図2(a) は2枚の蓄積性蛍光体シートA、
Bに、軟部組織と骨とを有する同一の被写体1を透過し
たX線2を、それぞれエネルギーを変えて照射する状態
を示す。すなわち第1の蓄積性蛍光体シートAに被写体
1のΧ線透過像を蓄積記録し、次いで短時間内で蓄積性
蛍光体シートA、Bを素早く取り替えると同時に、Χ線
源3の管電圧を変えて、透過Χ線のエネルギーが異なる
被写体1のΧ線画像を蓄積性蛍光体シートBに蓄積記録
する。このとき蓄積性蛍光体シートAとBとで被写体1
の位置関係は同じとする。
【0027】このとき、被写体1とともに、段階的にX
線吸収量が異なるパターンからなるX線吸収量の既知の
骨塩レファレンス(ファントム)5を蓄積性蛍光体シー
トA,B上に置いて、被写体1のX線画像とともにこの
ファントム5のX線画像も蓄積性蛍光体シートA、Bに
蓄積記録する。このファントム5は、図3に示すよう
に、骨塩の量すなわちCa CO3 の含有量(wt%)が段
階的に異なるセクション5a,5b ……5fを並べた構造をし
ており、このCa CO3 の含有量は予め知られているも
のである。
【0028】また、図2(b) は2枚の蓄積性蛍光体シー
トA、Bを重ね、この間に放射線エネルギーを一部吸収
するフィルタFを介在させて被写体1とファントム5を
透過したX線2を照射する状態を示すもので、これによ
りエネルギーの大きさの異なる放射線を蓄積性蛍光体シ
ートA、Bに同時に照射するもの(いわゆるワンショッ
トエネルギーサブトラクション)である。ワンショット
エネルギーサブトラクションについては特開昭59-83486
号に詳細が開示されている。
【0029】上記図2(a) もしくは図2(b) のいずれか
の方法を用いて、2つの放射線画像を2枚の蓄積性蛍光
体シートA、Bに蓄積記録する。次にこれら2枚の蓄積
性蛍光体シートA、Bから、図4に示すような画像読取
手段によってX線画像を読み取り、画像を表わすデジタ
ル画像信号を得る。先ず、蓄積性蛍光体シートAを矢印
Yの方向に副走査のために移動させながら、レーザー光
源10からのレーザー光11を走査ミラー12によってX方向
に主走査させ、蛍光体シートAから蓄積X線エネルギー
を、蓄積記録されたX線画像にしたがって輝尽発光光13
として発散させる。輝尽発光光13は透明なアクリル板を
成形して作られた光ガイド14の一端面からこの光ガイド
14の内部に入射し、中を全反射を繰返しつつフォトマル
15に至り、輝尽発光光13の発光量が画像信号Sとして出
力される。この出力された画像信号Sは増幅器とA/D
変換器を含む対数変換器16により対数値(log S)のデ
ジタル画像信号log SA に変換される。このデジタル画
像信号log SA は例えば磁気ディスク等の記憶媒体17に
記憶される。次に、全く同様にして、もう1枚の蓄積性
蛍光体シートBの記録画像が読み出され、そのデジタル
画像信号log SB が同様に記憶媒体17に記憶される。
【0030】図5は上記のようにして得られた2つのデ
ジタル画像信号logSA 、log SB に基づくサブトラク
ション処理を模式的に表わした図である。画像18は、画
像信号log SAが担持する画像であって撮影に際しX線
源3の管電圧を高圧(例えば120kV)として撮影により得
られた画像である。また画像19はX線源の管電圧を低圧
(60kV)とした撮影により得られた画像である。これら
の2つの画像18、19のそれぞれには、人体の腰部の骨の
陰影18a、19a 、軟部組織の陰影18b 、19b 、骨塩レフ
ァレンスの陰影18c 、19c が写し込まれている。
【0031】ここで、軟部組織18b 、19b は各個人によ
りその厚さ等が大幅に異なりこのままでは骨塩量の定量
化が難しいため、サブトラクション処理、即ち2つの画
像18、19の互いに対応する各画素毎に Ssub =A logSA −B logSB +C ……(1) (但し、A、B、Cは係数を表わす) の演算処理を行うことにより差信号Ssub が得られ軟部
組織の陰影18b 、19b が消去された骨部画像20を得るこ
とができる。
【0032】このようにして得られた差信号Ssub は、
撮影時の放射線の照射ムラや読取りムラ等によるシェー
ディングが生じており、以下その補正方法について説明
する。
【0033】図6に示すように差信号Ssub は主走査方
向Xに沿ってm行の画素が並んでおり、また副走査方向
Yに沿ってn列の画素が並んでいる。ここで、その任意
の点における差信号Ssub をSsub (i,j) とする。ここ
で図5に示したシェーディング補正前の骨部画像20にお
ける軟部組織が除去された概平坦部20Aの副走査方向の
複数の画素の列に沿った画像信号をSsub (i,j) の中か
ら抽出する。なお、本実施例においては、概平坦部20A
から5列分の画素の列を抽出するものとし、抽出された
画像信号をそれぞれS1 (P,j) ,S2 (P+1,j) ,S3 (P
+2,j) ,S4 (P+3,j) およびS5 (P+4,j) (P は概平坦
部20Aにおける任意の値)とする。次いで、これらの画
像信号に副走査方向において平均化処理を行い、補正用
画像信号を得る。すなわち、Sm (Pm,j)=1/5×(S
1 (P,j) +S2 (P+1,j) +S3 (P+2,j) +S4 (P+3,j)
+S5 (P+4,j) )の演算を行う。
【0034】以上のようにして補正用画像信号Sm が得
られると、この補正用画像信号Sm と副走査方向の画素
の列毎の差信号Ssub との間で引き算を行って補正差分
信号Ssub ′を得る。この補正差分信号Ssub ′は、シ
ェーディング補正がなされた高精度の放射線画像を担持
するものであり、補正差分信号Ssub ′は図示しないC
RT等のディスプレイ装置に入力され、サブトラクショ
ン画像として表示される。
【0035】この表示されたサブトラクション画像は、
被写体1の骨部画像の他に骨塩レファレンス5の画像信
号を有するものであるから、操作者は、この骨塩レファ
レンス画像を参照しながら被写体の骨部画像を見ること
ができる。ここで、骨部画像の骨塩の定量をしたい部分
の濃度と同じか近い骨塩レファレンス画像の段階的パタ
ーンの部分を選択し、その濃度に対応する骨塩量を知る
ことができる。
【0036】これには、予め骨塩レファレンス5の段階
的パターンの各セクション5a,5b ……5fのCa CO3
を、そのサブトラクション画像Ssub ′上における濃度
と対応させて校正曲線24(図7参照)を作成しておき、
この校正曲線24上で計測値に対応する点を真値に対応さ
せて真値(塩量)を知る。このとき、サブトラクション
画像Ssub ′上の濃度が例えば骨塩レファレンス画像の
パターンの隣接する2つのセクションの濃度Pb とPc
の中間の値d1 であれば校正曲線24から得られるそれに
対応する真値v1 が求める骨塩量である。
【0037】上記のようにして得られた塩量は、周知の
各種表示装置や記録装置により表示,記録するようにし
てもよい。そのためには、校正曲線24から読み取った値
をマニュアルで入力し、表示,記録してもよいが、校正
曲線24をテーブルメモリに記憶させておき、表示装置上
で指示した骨部画像の位置における濃度をこの校正曲線
24により塩量に換算して、自動的に表示,記録するよう
にしてもよい。
【0038】上記実施例においては、2つのデジタル画
像信号log SA ,log SB にサブトラクション処理を施
してから補正用画像信号を算出してシェーディングの補
正を行うようにしているが、サブトラクション処理を行
う前に、デジタル画像信号log SA ,log SB それぞれ
について補正用の画像信号を求めて、シェーディングの
補正を行った後サブトラクション処理を行うようにして
もよい。
【0039】すなわち、図8に示すように、高圧画像信
号log SAと低圧画像信号log SB それぞれについて、
概平坦部における副走査方向の複数の画素列に沿った画
像信号から補正用画像信号SA (j) ,SB (j) を求め、
画像信号log SA ,log SB それぞれの間で引き算を行
って、画像信号SA ′(i,j) ,SB ′(i,j) を得、この
画像信号からA・SA ′(i,j) −B・SB ′(i,j) +C
=Ssub の演算を対応する画素毎に行って、エネルギー
サブトラクション画像を得るようにしてもよい。このよ
うにして得られたサブトラクション画像は、上述した本
発明の実施例と同様に、シェーディング補正のなされた
高精度の放射線画像を担持してなるものであり、骨塩定
量分析を精度良く行うことができる。
【0040】なお、上述した実施例においては、補正用
画像信号を、副走査方向の複数の画素の列に沿った画像
信号の中から抽出するようにしているが、とくに副走査
方向に限定されるものではなく、骨部組織が存在しない
概平坦部からであれば、主走査方向の画素の列に沿った
画像信号の中から抽出するようにしてもよい。さらに、
概平坦部からであれば、主走査方向と副走査方向の両方
の画素の列に沿った画像信号の中から抽出するようにし
てもよい。
【0041】さらに、上述した実施例においては、画像
信号から5列分の画素の列を抽出して平均化処理を行う
ようにしているが、5列に限定されるものではなく、平
均化処理に必要な列数であれば何列抽出するようにして
もよい。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の骨
塩定量分析方法は、同一の蓄積性蛍光体シート内の画像
信号から補正用の信号を求めることによって画像信号の
シェーディング補正をするようにしたため、撮影毎ある
いは読取毎のムラを除去したエネルギーサブトラクショ
ン画像を得ることができ、高精度の骨塩定量分析を行う
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の骨塩定量分析方法の基本的
概念を示すブロック図
【図2】本発明の骨塩定量分析の撮影ステップを示す図
【図3】上記撮影に使用する骨塩レファレンスを示す図
【図4】本発明の実施例による蓄積性蛍光体シートから
の放射線画像の読取りステップを示す斜視図
【図5】本発明の実施例におけるサブトラクション処理
を模式的に表した図
【図6】各画素毎の画像信号を説明するための説明図
【図7】本発明に使用される濃度と骨塩量との関係を示
す校正曲線の例を示すグラフ
【図8】本発明による第2の骨塩定量分析方法の基本的
概念を示すブロック図
【符号の説明】
1 被写体 2 X線 3 X線源 5 ファントム(骨塩レファレンス) 10 レーザ光源 12 走査ミラー 13 輝尽発光光 15 フォトマル 20 シェーディング前の骨部画像

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚以上の蓄積性蛍光体シートのそれぞ
    れに、軟部組織と骨部組織とを含む被写体を透過したそ
    れぞれエネルギーが異なる放射線を照射することにより
    前記被写体の放射線画像が蓄積記録された前記各蓄積性
    蛍光体シートに、励起光を主走査方向および該主走査方
    向と略垂直な副走査方向に走査して前記放射線画像を輝
    尽発光光に変換し、該輝尽発光光の発光量を光電的に読
    み出してデジタル画像信号に変換し、各画像の対応する
    画素間で前記デジタル画像信号の減算を行って放射線画
    像の前記骨部組織のみの画像を形成する差信号を得るエ
    ネルギーサブトラクションにおいて、 前記骨部組織のみの画像中の前記主走査方向および/ま
    たは前記副走査方向における概平坦な領域から該主走査
    方向および/または該副走査方向における複数の画素の
    列に沿った画像信号を得、該画像信号に前記主走査方向
    および/または前記副走査方向において平均化処理を行
    って補正用画像信号を得、該補正用画像信号と前記主走
    査方向および/または前記副走査方向の各画素の列毎の
    差信号との間で引き算を行って補正差分信号を得、該補
    正差分信号から前記骨部組織における骨塩の定量分析を
    行うことを特徴とする骨塩定量分析方法。
  2. 【請求項2】 2枚以上の蓄積性蛍光体シートのそれぞ
    れに、軟部組織と骨部組織とを含む被写体を透過したそ
    れぞれエネルギーが異なる放射線を照射することにより
    前記被写体の放射線画像が蓄積記録された前記各蓄積性
    蛍光体シートに、励起光を主走査方向および該主走査方
    向と略垂直な副走査方向に走査して前記放射線画像を輝
    尽発光光に変換し、該輝尽発光光の発光量を光電的に読
    み出してデジタル画像信号に変換し、各画像の対応する
    画素間で前記デジタル画像信号の減算を行って放射線画
    像の前記骨部組織のみの画像を形成する差信号を得るエ
    ネルギーサブトラクションにおいて、 前記被写体の放射線画像中の前記主走査方向および/ま
    たは前記副走査方向における概平坦な領域から該主走査
    方向および/または該副走査方向における複数の画素の
    列に沿った画像信号を得、該画像信号に前記主走査方向
    および/または前記副走査方向において平均化処理を行
    って前記蛍光体シート毎の補正用画像信号を得、 前記各シート毎に、該シートに対応する補正用画像信号
    と前記主走査方向および/または前記副走査方向の各画
    素の列毎のデジタル画像信号との間で引き算を行い、 該引き算が行われた前記各シート毎のデジタル画像信号
    間で減算を行って前記骨部組織のみの画像を形成する差
    信号を得、該差信号から前記骨部組織における骨塩の定
    量分析を行うことを特徴とする骨塩定量分析方法。
  3. 【請求項3】 前記蓄積性蛍光体シートに、前記被写体
    とともに、骨塩量を段階的に模擬した骨塩レファレンス
    の放射線画像蓄積記録されており、前記骨塩レファレ
    ンスの画像を参照して前記被写体の骨部組織の画像から
    骨塩の定量分析を行うことを特徴とする請求項1または
    2記載の骨塩定量分析方法。
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