JP2685733B2 - 苗防護筒 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は畝に移植した苗を防衛す
る苗防護筒に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、移植後の露地野菜の苗は日光、風
雨、温度等の自然条件の影響を受け易く、かつ小さい油
虫の媒介するウイルス病菌、根切虫及び夜盗虫等による
被害、雨による泥の撥返りに起因するベト病等から防衛
し難いという問題があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は移植後の露地
野菜の苗を自然条件の影響から防護し、かつ害虫、ウイ
ルス病菌等から防衛することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は耐水性中空短筒の外面が銀色であって、該短
筒に中心線方向切込を形成し、該切込の切込縁を上記短
筒の弾力性に抗して開き、該切込縁を近接させることで
該短筒の直径を拡大し、上記短筒の下縁を土中に埋めて
上記直径を保持してなる苗防護筒によって構成される。

【０００５】

【作用】本発明では露地の畝４に野菜の苗３を移植し、
耐水性中空短筒１の切込縁２’、２’を弾力性に抗して
開き苗３の直径方向の大きさに該短筒１を適応させる。

【０００６】その状態において短筒１の下縁１”を畝４
内に若干埋込むことによって該短筒１によって露地の苗
３を大きさに応じて囲繞することができる（図１、図
３、図４）。

【０００７】上記短筒１によって日光照射面が少なく水
の蒸発による干ばつが予防され、風を除けて苗３の傾倒
が防止される。風による寒さは避けられ霜の発生はなく
なる。

【０００８】又鳩、烏、雀を寄せつけず鳥害は防止され
る。

【０００９】更に上記短筒１の外面が銀色であるため該
色を嫌う小さい油虫が短筒１に寄りつくことがなく、油
虫によるウイルス病菌による被害は防止される。

【００１０】又上記短筒１の切込縁２’、２’の埋設部
のみに殺虫剤５を散布することによって根切虫や夜盗虫
の短筒１内への進入を防止することができる。

【００１１】降雨時には畝４上の泥が撥ね返って飛散す
るが上記短筒１の外面によって飛散泥の短筒１内への進
入が阻止されて短筒１内の苗３の葉に附着することが少
なくベト病は防止される。

【００１２】尚短筒１内に入った降雨又は潅水は上記切
込２から外部に流出し短筒１内に水が溜るおそれがなく
根腐れを防止することができる。

【００１３】

【実施例】耐水性合成樹脂弾性板による直径約２４ｃｍ
高さ約１８ｃｍの円形短筒１の外面１’に銀色塗装を施
し、該短筒１の１部に短筒１の中心線と平行に切込２を
施すものである。

【００１４】上記切込２の切込縁２’、２’は円形短筒
１の形状記憶弾力性を有し、切込縁２’、２’を該弾力
性に抗して開いて該短筒１の直径を拡大し、苗３の水平
方向の大小に調整し、その状態で下縁１”を畝４の土中
に１〜２ｃｍ埋めて上記直径を保持することができる。

【００１５】移植苗３はトマト、なす、きゅうり等であ
り、上記円形短筒１の他に４〜８角筒、截頭錐形筒（図
２）等が用いられる。

【００１６】尚上記短筒の中程外周に銅線を巻くことに
よりなめくじの進入を防止することができる。

【００１７】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したので露地
畝に移植した野菜の苗に風雨、温度等の自然条件の影響
が少なくかつ害虫、ウイルス病菌等から苗を防衛し或は
潅水多過による根腐れや干ばつを防止し得る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の苗防護筒の使用状態を示す斜視図であ
る。

【図２】截頭円錐形短筒の斜視図である。

【図３】使用状態の平面図である。

【図４】図３の縦断正面図である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 耐水性中空短筒の外面が銀色であって、
   該短筒に中心線方向切込を形成し、該切込の切込縁を上
   記短筒の弾力性に抗して開き、該切込縁を近接させるこ
   とで該短筒の直径を拡大し、上記短筒の下縁を土中に埋
   めて上記直径を保持してなる苗防護筒。