JP2664889B2 - 出荷・陳列容器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【発明の属する技術分野】本発明は出荷・陳列容器に係
り、特に、側面から内部の収納物を見ることができる出
荷・陳列容器に関する。 【０００２】 【従来の技術】包装産業における最近の出荷、貯蔵およ
び陳列は、これらの３つの段階の全てに対して単一の容
器が使用できることが望まれて来た。しかしながらこれ
らの各段階で満たされる要件は全く異なり、そして時と
して相対した矛盾をもった容器特性である。実際問題と
して出荷と貯蔵にあたっては、容器は製品の保護と積重
ねできる強度を備えていることが重要である。陳列段階
では、強度と積重ねできることの他容器内に包装された
個別品目が価格標印と容易取出しのために見ることがで
きて手で触れることができることが大いに望まれる。こ
のような可視性と製品接近可能性は容器の全体強度の実
質的損失を生じさせがちである。さらに大いに望まれる
ことは容器が付加的な工具の必要性または実質的な労働
および（または）時間の必要性なしに容易に開放できる
ことである。これらの全ての要件は容器の費用を過度に
増加させることなく満たされねばならない。当該産業で
今日迄知られているいかなる容器もこれらの目的の全て
を同時に達成できていない。 【０００３】より強くて一層安価な材料を用いることな
く個別容器の強度および積重ね可能性の向上は、１９６
４年１１月４日付のカルチェン・ジ・ベロナの仏国特許
第１，４１６，６４５号に説明されるように、段ボ―ル
素材の適切な折畳み部分により、容器の４隅に柱を築く
ことで達成された。３角形補強柱を備えた容器の他の変
形は１９７８年４月２９日付のメカニカ・ジ・バレンチ
・ダンテの独国公開特許（ＯＳ）第２，８１９，０００
号でカバ―された機械の製品として開示された。 【０００４】個々の品目を見ることができる窓切取部を
示す１つ、２つ、３つまたは４つの側方側パネルを有す
る従来の出荷・陳列容器は商業で入手できる。しかしな
がら、これらの容器はいずれも、付加的な補強即ち支持
材料なしでは積重ね陳列する十分な強さはない。さら
に、これらの容器のいずれも手の１押しで取外しできる
天井パネルは備えておらず、価格標印または取外しのた
めに個々の包装品目に容易に接近できない。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、出荷、貯蔵および陳列中に積重ねできる十分な強さ
を有し、内部に収納された製品を側面から見ることがで
きる出荷・陳列容器を提供することにある。 【０００６】また、本発明は、天井パネルを容易に取外
した後で内部に収納された個々製品の都合のよい価格標
印および取出しができる容器を提供することを目的とす
る。 【０００７】さらに、本発明は、自動装置で経済的に製
造できる改良した出荷・陳列容器を提供することを目的
とする。 【０００８】本発明の他の目的と特長は以下において明
白になるであろう。 【０００９】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、底パネルと、この底パネルの対向する前
後端縁に取り付けられた前後側壁パネルと、前記底パネ
ルの対向する左右端縁に取り付けられた左右側壁パネル
と、前記底パネルの四隅に立設された細長の補強体とを
備えた出荷・陳列容器であって、前記補強体は、その長
手方向隣接端縁に沿って連続配列で蝶番式に連結された
垂直部材を有し、前記垂直部材は、前記左側壁パネル又
は右側壁パネルの長手方向端縁に一体的に連結され、前
記前後側壁パネルのうちの少なくとも１つの側壁パネル
は、その高さが前記容器の高さよりも低く、前記左右側
壁パネルは、その上端縁に蝶番式に取り付けられた天井
折返し延長部を有し、前記天井折返し延長部は、前記補
強体の上端部に折り曲げられていることを特徴とする。 【００１０】また、好適には、前記少なくとも１つの側
壁パネルは、前記容器の前後側面のうちの少なくとも１
つの側面の下縁部を形成する。 【００１１】さらに、好適には、前記少なくとも１つの
側壁パネルの前記高さは、前記少なくとも１つの側壁パ
ネルを含む前記容器の側面を介して前記容器内の収納物
を取り出せるように決定される。 【００１２】また、好適には、前記垂直部材は、前記少
なくとも１つの側壁パネルを含む前記容器の側面の左右
縁部を形成する。 【００１３】また、好適には、前記少なくとも１つの側
壁パネルは、その一部が前記容器の内側に折り畳まれて
いる。 【００１４】また、好適には、前記容器は、一体素材の
容器材料から形成されている。 【００１５】また、好適には、前記容器は、さらに、前
記天井折返し延長部の上面に容易に取り外し可能に取り
付けられた天井パネルを備える。 【００１６】また、好適には、前記天井パネルは、その
対向する端縁から下方に延出する延長部を有する。 【００１７】以上のような構成を備えた本発明において
は、前後側壁パネルのうちの少なくとも１つの側壁パネ
ルはその高さが容器の高さよりも低いので、容器の側面
から内部に収納された収納物を見ることができるし、容
器の内部から収納物を容易に取り出すことができる。ま
た、本発明は、底パネルの四隅に細長の補強体を設ける
と共に、左右側壁パネルの上部末端端縁に蝶番式に取り
付けられた２つの天井折返し延長部を４つの補強体の対
応する２つの上端部にそれぞれ折曲げるようにしたの
で、天井折返し延長部の取付部における折曲構造によっ
て補強体が所定位置に確実に固定され、このため、例え
ば陳列段階において、上面が開放された容器を積み重ね
た場合に、補強体を押し倒すような力、すなわち横方向
に働く力成分が作用した場合でも、補強体は上記折曲構
造によって所定位置に維持されて容器の破損が防止され
る。また、上記折曲構造はそれ自体の強度によって垂直
方向の力に耐えることができるので、例えば容器を積み
重ねた際に容器に対して垂直方向の力が作用した場合で
も、容器が圧潰するようなことがない。 【００１８】 【発明の実施の形態】以下、本発明による出荷・陳列容
器の実施形態について、図面を参照して説明する。図１
は、本発明に従って作られる容器の本体部分２０を形成
する段ボ―ル素材１の展開状態を示す。素材１はほぼ方
形の底パネル２と、周縁部を残してほぼ全面を開放した
部分、即ち窓４および４′をそれぞれ有する左右側壁パ
ネル３および３′と、左右側壁パネル３および３′の向
い合う末端端縁に沿って蝶番式にそれぞれ取付けた天井
折返し延長部５および５′と、底パネル２の前後端縁に
蝶番式に取付けた前後側壁パネル７および７′とを含む
ものとして示される。 【００１９】これらの前後側壁パネル７および７′は、
容器の本体部分２０の高さによりもその高さが低く、容
器の前後側面の下縁部を形成し、前後側面を介して容器
内の製品を取り出せるようになっている。また、前後側
壁パネル７および７′には、それぞれ２つの切り込み部
が形成されている。なお、本実施形態では前後側壁パネ
ル７および７’の両方のパネルを、容器の高さよりも低
いパネルとしているが、一方のパネルのみを高さの低い
パネルとすることもできる。 【００２０】また、左右側壁パネル３および３′の長手
方向端縁に沿って蝶番式に一連の垂直部材が取付けら
れ、該垂直部材は以下に詳細に説明するように折曲げら
れて補強柱６，６′，６''および６''' を形成する。 【００２１】図２は容器の天井パネル８を示し、該天井
パネル８はさらに１対の天井壁延長部１０および１０′
を有する天井壁部分９を含み、天井壁延長部１０および
１０′はそれぞれその向い合う前後端縁に平行折曲線に
沿って蝶番式に取付けられる。図２はまた容器の本体部
分２０に天井パネル８を取付ける接着点１２の好適な位
置を示す。このような接着点は天井パネル８を取付ける
位置の好適例としてのみ示されて、比較的容易に取外す
ことができるようにされる。つまり、天井パネル８は、
いかなる工具も使用することなく容器から容易に取外し
できるように取り付けられる。 【００２２】使用において、段ボ―ル素材１は図１の図
示折曲線に沿って折曲げられ直立され、図３に示すよう
に、容器の本体部分２０を形成する。図３に見ることが
できるように、補強柱６，６′，６''および６''' の垂
直部材は内方に折曲げられて容器本体部分２０の４つの
隅の各々にほぼ３角形の柱を形成する。また図３から明
白なように、各柱の最末端垂直部材は折曲げられてそれ
ぞれの側壁３または３′の部分に対して面対面の関連に
される。そして、左右側壁パネル３および３′が、補強
柱６，６′，６''および６''' と共に垂直位置にされ
る。 【００２３】次に、前後側壁パネル７および７′が上方
に９０度折曲げられて補強柱の外側表面に取付けられ
る。このことによって補強柱６，６′，６''および
６''' は、図３に示す位置に前後左右側壁パネルを効果
的に保持する。さらに、前後側壁パネル７および７′
は、それらの切り込み部の内側の部分が容器の内側に折
り畳まれる。 【００２４】天井折返し延長部５および５′は、好適に
はほぼ垂直位置に維持されて容器内に収納される１つま
たは多くの製品を容器内に一層容易に置けるようにす
る。図３に示す本体部分２０に幾分類似した容器の直立
の方法および機械の一層詳細な説明は独国公開特許（Ｏ
Ｓ）第２，８１９，０００号に見ることができる。 【００２５】被収納製品が本体部分２０内に置かれる
と、図４に示すように天井折返し延長部５および５′が
内方に９０度折曲げられ、４つの補強柱６，６’，６''
および６''' の対応する２つの頂面上に配置される。図
４は本体部分２０内に包装された複数個の製品１１を示
し、天井折返し延長部５および５’は互いに向い合う方
向に折曲げられて天井パネル８を取り付けるための基底
となる。そして、天井パネル８は部分的に補強柱６およ
び６’の外側表面に取付けられる。 【００２６】完成された容器３０を図５に示す。天井パ
ネル８は図示のように補強柱６，６’，６''および
６''' の外側表面と天井折返し延長部５および５′の上
部表面に接着的に取付けられる。詳述したように天井パ
ネル８を補強柱６，６’，６''および６''' と天井折返
し延長部５および５′に取付けることによって、付加的
な強度と安定性が完成された容器に与えられる。また、
天井壁延長部１０および１０′を下方に容器３０の前後
部分上に延ばすことによって、収納製品１１が容器内の
適所に良好に保持され、そして容器の開放部分から偶発
的に抜け落ちるのを阻止する。多くの場合、本発明に従
って作った容器は、付加的な収縮または伸長包装の必要
なしに、適切な出荷、荷役および陳列特性を提供する。 【００２７】また、２つの天井折返し延長部５および
５’は、４つの補強柱６，６’，６''および６''' の対
応する２つの頂面上にそれぞれ９０度折曲げられている
ので、容器３０を積み重ねた場合に、上に載せられた容
器３０およびその収納物の重さで下の容器３０の天井折
返し延長部５および５’が補強柱６，６’，６''および
６''' の頂面に圧接され、天井折返し延長部５および
５’の折曲構造が補強柱６，６’，６''および６''' の
上端部に対して一種のアングルのように作用し、このた
め、補強柱６，６’，６''および６''' を押し倒すよう
な力、すなわち横方向に働く力成分が作用した場合で
も、補強柱６，６’，６''および６''' はアングルのよ
うに作用する上記折曲構造によって所定の位置に確実に
維持されて容器３０の破損が確実に防止される。 【００２８】また、容器３０の前後左右の側面はその周
縁部を残してほぼ全面が開放されているので、図面に示
したように複数の製品１１が容器３０の内部の全体にわ
たって密に収納されている場合であっても、開放部を通
して外部から容器内部の製品１１のほとんどすべてを見
ることができるし、天井パネル８を取り外した場合に
は、容器内部の製品１１を容器側面から容易に取り出す
ことができる。 【００２９】また、天井壁延長部１０および１０’は、
２つの向い合う補強柱６、６’、６''および６''' に接
着され、これらの補強柱６、６’、６''および６''' を
連結し、これによって出荷・陳列用の容器の全体強度を
増加させている。これらの天井壁延長部１０および１
０’はまた天井パネル８の容易な引きはがしの出発点と
しての役目を果すことができ、これによって陳列段階に
おいて容器の少なくとも２つの側面をほぼ開放させ、そ
して内部に収納した個々製品の都合のよい価格標印およ
び（または）取出しを容易にする。 【００３０】また、天井パネル８の取付方法は、個々製
品１１の価格標印、陳列および（または）取出しのため
に天井パネルが都合良くかつ容易に取外しできるように
する。好適には、個々の接着点１２は図２と図４に示す
ように天井パネル８の内側上に位置づけられて接着強さ
対天井パネルの取外しの好都合性を最適にする。しかし
ながら、本体部分２０への天井パネル８の取付けの他の
接着パタ―ンおよび（または）代替方法が当該分野の専
門家によって等しく代替されることができる。例えば、
天井折返し延長部５および５′は、天井折返し延長部と
左右側壁パネル間の蝶番式連結にミシン目を入れること
のように、左右側壁パネル３および３′の残余部からそ
れぞれ容易に分離できるようにすることができる。天井
パネル８の取外し後、補強柱６，６′，６''および
６''' は本体部分２０に適当な強度を提供し続けて都合
のよい陳列と積重ねができる。 【００３１】本発明の好適な実施形態を示して詳細に説
明したが、さらに容器の形態は、本発明の範囲を逸脱す
ることなく、当該分野の専門家による適切な変形によっ
て達成されることもできる。従って、本発明の範囲は前
述の特許請求の範囲の項で考えられるべきであり、そし
て図示して詳細に説明した構成と操作の詳細に限定され
ないものと理解されるべきである。 【００３２】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、前後
側壁パネルのうちの少なくとも１つの側壁パネルはその
高さが容器の高さよりも低いので、容器内に収納された
収納物を容器の側面から見ることが可能であり、容器内
の収納物を容器の側面を介して簡単に取り出すことがで
き、さらに、容器を製造するために必要となる材料の量
が少なくなり、材料費を低く抑えることができ、容器全
体の重量が軽減され、出荷段階、貯蔵段階、陳列段階の
各段階における容器の取扱いが容易になる。また、本発
明によれば、底パネルの四隅に細長の補強体を設けると
共に、補強体の上端部に天井折返し延長部が折り曲げら
れているので、出荷段階、貯蔵段階、陳列段階の各段階
において、積み重ねが可能な十分な強度を備えた容器を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明による容器の最も好適な実施形態の本体
部分に対する段ボ―ル素材の内側表面の平面図。 【図２】図１に示す段ボ―ル素材から形成される容器に
対する天井パネルの内側表面の平面図。 【図３】図１の段ボ―ル素材から形成した直立した容易
に充填できる容器の斜視図。 【図４】複数個の製品が充填されて図２の天井パネルが
部分的に取付けられた図３の容器の斜視図。 【図５】天井パネルを完全に上部に取付けた後の図４の
容器の斜視図。 【図６】天井パネルを取外した後の図５の容器の斜視
図。 【符号の説明】 １ 段ボ―ル素材 ２ 底パネル ３ 左側壁パネル ３′ 右側壁パネル ４，４′ 窓 ５，５′ 天井折返し延長部 ６，６′，６''，６''' 補強柱 ７ 前側壁パネル ７′ 後側壁パネル ８ 天井パネル ９ 天井壁部分 １０，１０′ 天井壁延長部 １１ 製品 １２ 接着点 ２０ 本体部分 ３０ 完成された容器

フロントページの続き (73)特許権者 592043805 ＯＮＥ ＰＲＯＣＴＥＲ ＆ ＧＡＮＢ ＬＥ ＰＬＡＺＡ，ＣＩＮＣＩＮＮＡＴ Ｉ，ＯＨＩＯ，ＵＮＩＴＥＤ ＳＴＡＴ ＥＳ ＯＦ ＡＭＥＲＩＣＡ

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．底パネルと、この底パネルの対向する前後端縁に取
   り付けられた前後側壁パネルと、前記底パネルの対向す
   る左右端縁に取り付けられた左右側壁パネルと、前記底
   パネルの四隅に立設された細長の補強体とを備えた出荷
   ・陳列容器であって、 前記補強体は、その長手方向隣接端縁に沿って連続配列
   で蝶番式に連結された垂直部材を有し、 前記垂直部材は、前記左側壁パネル又は右側壁パネルの
   長手方向端縁に一体的に連結され、 前記前後側壁パネルのうちの少なくとも１つの側壁パネ
   ルは、その高さが前記容器の高さよりも低く、 前記左右側壁パネルは、その上端縁に蝶番式に取り付け
   られた天井折返し延長部を有し、 前記天井折返し延長部は、前記補強体の上端部に折り曲
   げられていることを特徴とする出荷・陳列容器。 ２．前記少なくとも１つの側壁パネルは、前記容器の前
   後側面のうちの少なくとも１つの側面の下縁部を形成す
   ることを特徴とする請求項１記載の出荷・陳列容器。 ３．前記少なくとも１つの側壁パネルの前記高さは、前
   記少なくとも１つの側壁パネルを含む前記容器の側面を
   介して前記容器内の収納物を取り出せるように決定され
   ることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の出荷
   ・陳列容器。 ４．前記垂直部材は、前記少なくとも１つの側壁パネル
   を含む前記容器の側面の左右縁部を形成することを特徴
   とする請求項１乃至請求項３のいずれか一項に記載の出
   荷・陳列容器。 ５．前記少なくとも１つの側壁パネルは、その一部が前
   記容器の内側に折り畳まれていることを特徴とする請求
   項１乃至請求項４のいずれか一項に記載の出荷・陳列容
   器。 ６．前記容器は、一体素材の容器材料から形成されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲請求項１乃至請求項
   ５のいずれか一項に記載の出荷・陳列容器。 ７．前記容器は、さらに、前記天井折返し延長部の上面
   に容易に取り外し可能に取り付けられた天井パネルを備
   えることを特徴とする請求項１乃至請求項６のいずれか
   一項に記載の出荷・陳列容器。 ８．前記天井パネルは、その対向する端縁から下方に延
   出する延長部を有することを特徴とする請求項７に記載
   の出荷・陳列容器。