JP2659230B2 - 神経回路網の学習装置 - Google Patents

神経回路網の学習装置

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JP2659230B2 JP63246743A JP24674388A JP2659230B2 JP 2659230 B2 JP2659230 B2 JP 2659230B2 JP 63246743 A JP63246743 A JP 63246743A JP 24674388 A JP24674388 A JP 24674388A JP 2659230 B2 JP2659230 B2 JP 2659230B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 パターン識別を行う神経回路網の学習装置に関するも
のであり,誤差Eを小さくするとともに識別エラーの最
小化が可能な学習方式を実現することを目的とし, Sを各セルの入力の重み付き総和とし,S0を0<S0
1なる値とした場合,出力関数として をもつセルを構成要素とし,学習法としてバックプロパ
ゲーション法を用いてパターン識別を行う隠れ層および
出力層を含む多層パーセプトロン型神経回路網におい
て, 学習の全期間において,出力層のセルについては1よ
り僅かに小さいS0を用い,隠れ層のセルについてはS0
1を用いるように構成した。
〔産業上の利用分野〕
本発明は,パターン識別を行う神経回路網の学習装置
に関するものである。
近年,音声認識,文字認識および図形認識などのパタ
ーン認識装置の普及にともない,従来より精度の高い識
別方式の出現が望まれている。従来の統計的識別法では
識別すべきパターンの分布型に強い制約があり一般のパ
ターン分布型では高い識別精度が得られないという欠点
がある。神経回路網による識別ではこのような制約がな
く,いかなるパターン分布型であっても高い識別性能が
得られるという特徴がある。しかし,現在の神経回路網
の学習法として使用されているバックプロパゲーション
法では,必ずしも識別誤りが小さくなる方向に学習され
ないという問題がある。本発明は,学習を効率的に行わ
せるための改良手段を提供する。
〔従来の技術〕
多層パーセプトロン型神経回路網の基本構造 第8図に,基本的な多層パーセプトロン型神経回路網
の例として,2層パーセプトロン型神経回路網の構成を示
す。
第8図の2層パーセプトロン型神経回路網は,隠れ層
と出力層からなり,各層は○で示すセルで構成される。
ここでセルは,神経細胞を機能的に模擬した素子を意味
している。この例では,入力数が(I+1)個,隠れ層
のセル個数(J+1)個および出力層のセル個数1個か
らなっている。
各セルには複数個の入力があり,出力層のセルの各入
力には結合係数{Vjj=0,J, また隠れ層の各セルの各入力には{Wiji=0,I
j=1,Jが付与されている。各セルの出力{Yj}および
Zは,次の1式または2式で表される。但し,X0=1,Y0
=1である。
1式は,隠れ層の各セルの出力関数である。1式で は隠れ層の一つのセルの入力の総和であり,それを と表わすことにする。また2式は出力層のセルの出力関
数である。2式で は出力層のセルの入力の総和であり,それを と表わすことにする。
2層パーセプトロン型神経回路網には,I次元パターン
空間内に分布する多数のパターンをI−1次元の複数の
超平面の組み合わせによって2つのカテゴリに分離する
機能がある。この組み合わせられた超平面を識別面とい
う。識別面は結合係数{Vjj=0,Jおよび{Wij
i=0,Ij=1,Jにより決定される。この結合係数
{Vjj=0,Jおよび{Wiji=0,Ij=1,Jは,バッ
クプロパゲーション法(以下BP法とよぶ)を用いて学習
データより決定することができる。
従来の学習法 BP法の詳細は以下の文献に詳しく述べられている。
D.E.Rumelhert,G.E.Hinton,R.J.Williams,“Leaning In
ternal Representations by Error Propagation" Parallel Distributed Processing Vol.1(The MIT pre
ss),pp318−362 ここではその概要を述べる。
学習パターン{xi p}(pは学習パターン番号)が与
えられた場合に,現状の結合係数で得られる出力をzp
し,人間が意図する望まし出力(パターンのカテゴリに
対応する)をtpとする。ここでは,あるカテゴリである
かまたはないかを識別する神経回路網を学習させるもの
とする。学習パターン{xi p}がそのカテゴリである場
合tpを1とし,そうでない場合tpを0とする。そして全
学習パターンに対してzpとtpの誤差が小さくなるように
神経回路網内の結合係数の値を変更する。
zpとtpの誤差Eは5式により定義される。
最急降下法でEの極小値を求める場合,{Vj
j=0,J及び{Wiji=0,Ij=1,Jの変化量は6式で
表される。
第8図の神経回路網の場合,学習時の結合係数の変化
量は以下の7式〜10式に従えばよい。
α=(tp−zp)zp(1−zp) ……(9) βj p=Yj p(1−Yj p)αpVj ……(10) 7式および8式でηは学習定数と呼ばれ,0.1〜0.3程
度の値が用いられる。
学習の処理は11式および12式を学習パターンに対して
繰り返し実行することにより行われる。
Vj=Vj+ΔVj ……(11) Wij=Wij+ΔWij ……(12) 一般には学習方向の連続性を保つために,7式および8
式の代わりに次の13式および14式を用いる。
13式および14式においてnは学習回数であり,γは結
合係数の学習方向の連続性を保つための係数であり,モ
ーメンタムと呼ばれる。一般にγは0.05〜0.7程度の値
が用いられる。また,ΔVj(0)=0,ΔWij(0)=0
である。
誤差Eが充分小さくなるまで13式および14式により結
合係数を繰り返し演算する。
識別の方法 上記の方法で結合係数を学習した後で,識別が行われ
る。まず未知パターンが入力に与えられる。神経回路網
内では,1式および2式の計算が行われ出力Zが得られ
る。たとえばこのZが0.5以上の場合未知パターンは学
習されたカテゴリであると識別され,Zが0.5以下の場合
未知パターンは学習されたカテゴリでないと識別され
る。
神経回路網の機能 神経回路網の機能についての理解を容易にするため,
第9図ないし第15図を用いて具体例を説明する。
まず第9図に示すようなセルが1個の場合について考
えてみる。これは,第8図において隠れ層の1個のセル
に相当する。
図示されたセルは,N+1個の入力は重みWi(i=0,1,
…,N)をもち,X0,X1,…,XNの要素から入力パターン(パ
ターン{Xi})が与えられると,15式で示す出力関数処
理を行って,識別結果yを出力する。
15式のexp( )中において とおき,15式を次の17式のように表わす。
f=0は,パターン空間における判別面(判別線)を
示している。第10図にパターン空間が2次元の場合の例
を示す。
f=W0+W1X1+W2X2 ……(18) (ただしW0>0とする) であり,第10図の判別直線(f=0)を境界にして,領
域1はf<0,領域2はf>0として判別できる。
すなわち,fの正負判定を行えば,パターン空間の領域
識別が可能となる。
15式は,fの値(ΣWiXi)を,第11図に示すようなシグ
モイド特性にしたがって0から1までの値に非線形変換
するものである(f=0は,y=0.5に変換される)。
この非線形変換を施すことにより,第10図は,fの代り
にyを用いて第12図のように書き直すことができる。
セルが2個(隠れ層のセルが2個,出力層のセルが1
個)の場合には,パターン空間にもう1本の判別直線を
引くことができる。第13図にその1例を示す。図中の
y1,y2は次の19式と20式で表わされる。
第13図において,次の21式のZの値が0.5以上という
条件(y1とy2の和が1.5以上)を満足する領域を第14図
に斜線領域で示す。
y1とy2の和が1以上という第12図の条件を満足する神
経回路網の構成を第15図に示す。図中のU01,U11,U21
結合係数である。
このように,隠れ層と出力層をもつ構造の神経回路網
では,結合係数を適当に設定すれば,出力層のセルが,
パターン空間内の非線形な境界をもつ連続凸領域を識別
(セル出力が0.5以上となる)することが可能となる。
さらに隠れ層を多層化すれば,非線形な境界をもつ非連
続凸領域の識別が可能となる。
従来例装置の説明 第16図ないし第19図を用いて従来例の説明を行う。
(第16図の説明) 第16図は,従来例装置の全体構成図である。第16図に
おいて, 1は学習パターン記憶部であり,神経回路網を学習さ
せるための学習パターン{Xi p}が記憶される。
2は教師信号記憶部であり,各学習パターンに対応
し,その教師信号(tp:カテゴリ番号0または1)が記
憶される。
3は乱数発生部であり,学習を始める前に結合係数の
初期値としての乱数を発生し,発生した乱数は次の結合
係数記憶部4に送られる。
4は結合係数記憶部であり,神経回路網内の結合係数
を記憶する。
5は1式演算部であり,学習パターン{Xi pi=0,I
と結合係数{Wiji=0,Ij=1,Jを学習パターン記
憶部1および結合係数記憶部4から読み出して1式の演
算を行い,{Yj pj=1,Jを得る。
6は2式演算部であり,結合係数{Vjj=0,Jと{Y
j pj=0,Jを結合係数記憶部4および1式演算部5か
ら読み出して2式の演算を行いzpを得る。
7は9式演算部であり,2式演算部6で得られたzpおよ
び教師信号記憶部2から読み出されたtpを用いて9式を
演算しαを得る。
8は10式演算部であり,1式演算部5で得られた
{Yj pj=0,J,9式演算部7で得られたαp,および結合
係数記憶部4から読み出された{Vjj=0,Jを用いて1
0式を演算してβj pを得る。
9は更新係数演算部Iであり,1式演算部5で得られた
Yj p,9式演算部7で得られたαおよび内部に記憶され
ている学習係数ηを用いて13式を演算し{ΔVj
j=0,Jを得る。
10は更新係数演算部IIであり,学習パターン記憶部1
から読み出された{Xi p},10式演算部8で得られた
βj p,および内部に記憶されている学習定数ηを用いて1
4式を演算し{ΔWiji=0,Ij=0,Jを得る。
11は係数更新部であり,11式および12式に従って結合
係数記憶部4の内容を更新する。
12は制御部であり,神経回路網内の各部の処理タイミ
ングを制御する。
(第17図の説明) 第17図は,第16図中の1式演算部5および2式演算部
6の内部を詳細に説明する図である。1式演算部5の動
作について以下説明するが,2式演算部6の動作も同様で
ある。
13は乗算器であり,学習パターン記憶部1から読み出
された{Xi p}と結合係数記憶部4から読み出された結
合係数{Wiji=0,Ij=1,Jの積を演算する。
14は13の演算結果を累積する累積器であり,累積器の
出力は3式のSjである。
15は符号反転器であり,14の出力の符号を反転し,−S
jを得る。
16は指数関数演算器であり,exp(−Sj)を得る。
17は加算器であり,16の出力に1を足し,1+exp(−
Sj)を得る。
18は逆数器であり,17の出力の逆数を演算し,1/(1+
exp(−Sj))を得る。
19は制御部であり,13〜18の各部のタイミングを制御
する。
13〜18の各部の演算は浮動小数点方式で行われる。
(第18図の説明) 第18図は第16図中の9式演算部の内部を詳細に説明す
る図である。
20は減算器であり,2式演算部6で得られたzpを1から
減算する。
21も減算器であり,教師信号記憶部2から読み出され
たzpから2式演算部6で得られたtpを減算する。
22は乗算器であり,20の減算結果と2式演算部6で得
られたzpの乗算を行う。
23も乗算器であり,21の減算結果と22の乗算結果を乗
算し,結果としてαを得る。
(第19図の説明) 第19図は第16図中の10式演算部の内部を詳細に説明す
る図である。
24は減算器であり,1式演算部5で得られたYj pを1か
ら減算する。
25は乗算器であり,24の減算結果と1式演算部5で得
られたYj pの乗算を行う。
26は乗算器であり,結合係数記憶部4から読み出した
{Vjj=0,Jと9式演算部7で計算されたαの乗算
を行う。
27は乗算器であり,乗算器25及び乗算器26の演算結果
の乗算を行い,結果としてβj pを得る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の学習方式では,5式に示した全パターンに対する
平均自乗誤差で与えられる誤差Eが小さくなるように学
習がすすむ。しかし実際には,「+」と「ナ」のような
類似したパターンが含まれていると,全体の誤差Eは小
さくなっても,類似パターン間の識別誤りは小さくなら
ない場合がある。そして通常神経回路網にパターン識別
を行わせる場合には,この誤差Eが小さくなるよりも識
別誤りが小さくなる方が望ましい。
このような誤差Eと識別誤りは結合係数に対して大局
的には同じような傾向をもつが,一般には各々が極小
(または最小)になる結合係数はかなり異なっている。
第20図に,誤差E特性と識別誤り特性の関係の1例を示
す。
このため従来の学習方式で学習した場合,最高の識別
性能が得られないという欠点がある。
本発明は,誤差Eを小さくするとともに識別エラーの
最小化が可能な学習方式を実現することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は,従来の神経回路網において,セルのシグモ
イド特性(第11図)のため,結合係数の更新方向が誤差
Eに敏感に反応し過ぎる点を改良し,神経回路網のセル
のシグモイド特性を部分的に弱めるステップ特性に近づ
けることにより識別エラーを最小化する学習過程をとり
易くするものである。
このためセルの入力の重み付き総和(15式では をSとして,Sを補正する定数S0(0<S0≦1)を導入
し,セルの出力関数を で表わされるようにする。
ここで出力層のセルのS0のみを1よりも僅か小さくし
て隠れ層のセルのS0は1とすることにより,出力層のセ
ルのみについてシグモイド特性を弱めることができる。
また出力層のセルのS0を学習の前半(または初期)に
おいて1に保ち,後半において1より僅かに小さくする
ことにより,学習の時期を考慮して部分的にシグモイド
特性を弱めることができる。
第1図は,本発明の原理を例示的方法で説明するため
の本発明による神経回路網の学習装置の説明図である。
第1図において, 31は入力であり,入力パターン{Xi}(i=0〜N)
が与えられる。{Xi}はN+1個あり,x0は常に1であ
る。
21は隠れ層であり,M+1個(j=0〜M)のセルから
なり,その出力は{yi}であり,y0は常に1である。隠
れ層の各セルは入力層からのN+1個の結合を持つ。i
番目の入力と隠れ層の第jセルの結合係数はVijであ
る。
33は出力層であり,L個のセル(k=1〜L)からな
り,その出力は{zk}である。出力層の各セルは隠れ層
からのM+1個の結合を持つ。隠れ層の第jセルと出力
層の第kセルの結合係数はUjkである。
各セルの出力関数は22式で与えられ,式中の補正定数
Soは後述されるSo制御部46によって設定される。
第1図の例では,学習モードと識別モードの2つのモ
ードがある。以下2つのモードの各々で動作する要素を
分けて説明する。なお上記した31ないし33の要素は,両
モードで共用される。
(学習モード) 34は学習パターン記憶部であり,神経回路網内の結合
係数を学習するための学習パターンを記憶している。学
習パターンの記憶形式を次表に示す。各学習パターンは
カテゴリ番号とともに記憶されている。カテゴリ番号は
神経回路網の出力層の神経細胞に一対一に対応し,1から
Lまでの値をとる。
35は教師信号生成部であり,学習パターン記憶部より
読み出された学習パターンのカテゴリ番号を神経回路網
の学習に用いる教師信号{tkk=1,Lに変換する。カ
テゴリ番号がsの場合(1≦s≦L),次の23式に示す
教師信号を生成する。
36は入力切り換え部であり,学習モード時は学習パタ
ーン記憶部の学習パターンを神経回路網の入力層に供給
する。ちなみに,識別モード時には外部から与えられる
未知パターンを神経回路網の入力31に供給する。切り換
えのタイミングは後述する学習制御部44より与えられ
る。
37は乱数発生部であり,M系列等の乱数を発生する。
38は切り換え部であり,学習の開始時に乱数発生部の
出力を後述するWij付与部40に供給し,学習進行時には
後述するWij更新係数演算部42の出力をWij付与部40に供
給する。
39は切り換え部であり,学習モードの開始時に乱数発
生部の出力を後述するVjk付与部41に供給し,学習進行
時には後述するVjk更新係数演算部43の出力をVjk付与部
41に供給する。
40はWij付与部であり,切り換え部38から供給された
{Wij}を神経回路網内の入力31と隠れ層32の結合に結
合係数として与える。
41はVjk付与部であり,切り換え部39から供給された
{Vjk}を神経回路網内の隠れ層と出力層33の結合に結
合係数として与える。
42はWij更新係数演算部であり,まずVjk付与部41から
の{Vjk},隠れ層32からの{yj},Vjk更新係数演算部4
3からの{αk p}を用いて{βj p}を第10式に基づいて
計算し,次に{Bj p}と入力31からの{Xi p}を用いて14
式に基づいて,Wij更新係数ΔWijを計算し,次の24式に
より新しいWijを得る。24式でnは学習の回数を示す。
Wij(n+1)=Wij(n)+ΔWij(n+1) ……(2
4) 43はVjk更新係数演算部であり,教師信号生成部35か
らの{tk},出力層33からの{Zk p}を用いて{αk p
を9式に基づいて計算し,次に{αk p}と隠れ層32から
の{yj p}を用いて13式に基づいて,Vjk更新係数ΔVjk
計算し,次の24式により新しいVjkを得る。25式でnは
学習の回数を示す。
Vjk(n+1)=Vjk(n)+ΔVjk(n+1) ……(2
5) 同時に,{Zk}と{tk}を用いて5式に基づいて誤差
を計算し,誤差の値Eを次に述べる学習制御部44に送出
する。
44は学習制御部であり,学習モード時において上記各
部を上述の手順に従って制御する。学習を繰り返す途中
でVjk更新係数演算部43で計算された誤差値Eが減少し
なくなった時点で学習モードを終了する。
(識別モード) 識別モードでは学習モードで学習した{Vjk}{Wij
を用いて,未知入力データの識別を行う。
45は最大値検出回路であり,識別時(入力切り換え部
36が入力層に外部から未知入力パターンを供給している
時)に{Zk}の最大値をとるk(=kmax)を次の26式に
従って計算し,それを識別結果として出力する。
〔作用〕 本発明により,神経回路網を構成するセルの出力関数
を21式で与え,補正定数S0を1より徐々に小さくすれ
ば,第15図に示されているセルのシグモイド特性曲線の
傾きは次第にゆるやかなものに変化する。
これによりBP法の学習過程を進めると,第20図の誤差
E特性は,識別エラー特性に次第に近づき,識別エラー
が極小の神経回路網を実現することができる。しかし,S
0をあまりにも小さい値にすると誤差Eに多数の極小点
が発生し,BP法において使用されている最急降下法で
は,比較的誤差の大きい極小点にトラップされる可能性
がある。そのため以下に示した配慮が必要である。
S0として1より僅かに小さい値を用いる。
学習の前半はS0として1を用い,学習の後半ではS0
として1よりも小さい値を用いる。また結合係数{Vj
j=0,Jが全体的に小さくなるとS0を小さくする効果が
無くなるため,{Vjj=0,Jの何れか1つを現状の値
で固定することが有効となる。
〔実施例〕
第2図ないし第7図を用いて,本発明による第1ない
し第3の実施例を説明する。なおこれらの実施例は,先
に第20図ないし第23図で説明した従来例装置をベースに
して構成したものである。したがって双方に共通の要素
には同一の参照番号が用いられており,またそれらの要
素についての説明は重複を避けるためここでは省略され
ている。
(第1の実施例) 第2図に第1の実施例の全体構造を示す。第1の実施
例では,6′の15式演算部,28のS0記憶部および11′の係
数更新部以外は第16図の従来例装置の構成と全く同じで
ある。
S0記憶部28には1より僅かに小さい値が記憶される。
15式演算部6′ではS0記憶部28よりS0の値を読み出し
15式の演算を行う。
第3図に15式演算部6′の内部を示す。13〜19の機能
は第17図の2式演算部6の構成と全く同じである。異な
る点は符号反転器15と指数関数演算器16の間に除算器29
が挿入されている点である。除算器29では,符号反転器
15の出力(−R)をS0で除算する。
係数更新部11′では,各セル毎に入力の結合係数の一
つは更新しない。
(第2の実施例) 第4図に第2の実施例の全体構成を示す。第2実施例
では,28′のS0制御部および11″の係数更新部以外は第
1の実施例と全く同じである。
S0制御部28′は学習の前半ではS0=1とし,後半では
S0を徐々に減少させていく。このS0制御部28′の制御特
性の例を第5図に示す。
係数更新部11″では,学習の前半では従来例と同様全
ての結合係数を更新し,学習の後半では第1の実施例と
同様に各セル毎に入力の結合係数の一つは更新しない。
(第3の実施例) 第6図に第3の実施例の全体構成を示す。第3実施例
は28′のS0制御部が存在しない点と6″の15式演算部以
外は,第2の実施例と全く同じである。
15式演算部6″の内部構成を第7図に示す。6″の15
式演算部は第3図の6′の15式演算部内の除算器29が指
数部加算器30に入れ代わったものである。
指数部加算器30では,符号反転器15の出力の浮動小数
点データの指数部に整数nを足すことによって,1/2
n(=S0)での除算を高速化している。
この方式はn=1の場合でも,S0=0.5であり,S0が1
よりかなり小さいため実施例1の方法には適用できな
い。
〔発明の効果〕
以上説明した様に,本発明によれば,神経回路網内の
結合係数を変数とした場合の学習における教師信号と実
出力の間の誤差関数の極小点を,神経回路網をパターン
識別機構として用いた時の識別エラーの極小点に近づけ
ることができるため,高いパターン識別性能を持った神
経回路網を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による学習装置の原理説明図, 第2図は本発明の第1の実施例の全体構成図, 第3図は第1の実施例中の15式演算部の詳細構成図, 第4図は本発明の第2の実施例の全体構成図, 第5図は第2の実施例におけるS0の制御特性例説明図, 第6図は本発明の第3の実施例の全体構成図, 第7図は第3の実施例中の15式演算部の詳細構成図, 第8図は2層パーセプトロン型神経回路網の構成図, 第9図は1個のセルを用いた神経回路網の構成図, 第10図は,パターン空間における判別直線f=0の説明
図, 第11図はセルのシグモイド特性の説明図, 第12図はパターン空間におけるセル出力を用いた判別直
線の説明図, 第13図はパターン空間における線形判別直線群の説明
図, 第14図はパターン空間における非線形判別線の説明図, 第15図は第14図の非線形判別線を実現する神経回路網の
説明図, 第16図は従来例の学習装置の全体構成図, 第17図は第16図の従来例における1式演算部(2式演算
部も同様)の詳細構成図, 第18図は第16図の従来例における9式演算部の詳細構成
図, 第19図は第16図の従来例における10式演算部の詳細構成
図, 第20図は誤差E特性および識別エラー特性の説明図であ
る。 第1図中, 31:入力 32:隠れ層 33:出力層 34:学習パターン記憶部 35:教師信号生成部 36:入力切り換え部 37:乱数発生部 38,39:切り換え部 40:Wij付与部 41:Vjk付与部 42:Wij更新係数演算部 43:Vjk更新係数演算部 44:学習制御部 45:最大値検出回路 46:S0制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Proceedings of th e International Co nfercnce on Cybern etics and Society 1987 Vol.3 P.958−963

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Sを各セルの入力の重み付き総和とし,S0
    を0<S0≦1なる値とした場合,出力関数として をもつセルを構成要素とし,学習法としてバックプロパ
    ゲーション法を用いてパターン識別を行う隠れ層および
    出力層を含む多層パーセプトロン型神経回路網におい
    て, 学習の全期間において,出力層のセルについては1より
    僅かに小さいS0を用い,隠れ層のセルについてはS0=1
    を用いることを特徴とする神経回路網の学習装置。
  2. 【請求項2】請求項1において,各セルの入力に付加さ
    れた結合係数の任意の1つをその初期値に固定し,他の
    結合係数のみの学習を進めることを特徴とする神経回路
    網の学習装置。
  3. 【請求項3】請求項1,2において,出力層のセルについ
    ては学習の前半でS0=1を用い,学習の後半でS0を小さ
    くし,隠れ層のセルについては学習の全期間においてS0
    =1を用いることを特徴とする神経回路網の学習装置。
  4. 【請求項4】請求項3において,学習の前半で各セルの
    入力に付加された全結合係数を学習し,学習の後半で各
    セル毎に結合係数の任意の1つをその現状値に固定し他
    の結合係数のみの学習を進めることを特徴とした神経回
    路網の学習装置。
  5. 【請求項5】請求項3,4において学習の後半で出力層の
    セルについてS0=1/2n(n:正の整数)とすることにより
    S/S0の浮動小数点除算を指数部の整数加算で実現したこ
    とを特徴とする神経回路網の学習装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Proceedings of the International Confercnce on Cybernetics and Society 1987 Vol.3 P.958−963

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