JP2647416B2 - Qrsコンプレックス分類装置 - Google Patents

Qrsコンプレックス分類装置

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JP2647416B2
JP2647416B2 JP63045675A JP4567588A JP2647416B2 JP 2647416 B2 JP2647416 B2 JP 2647416B2 JP 63045675 A JP63045675 A JP 63045675A JP 4567588 A JP4567588 A JP 4567588A JP 2647416 B2 JP2647416 B2 JP 2647416B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はECG信号(波形)中に含まれるQRSコンプレッ
クスを分類するための装置に関する。
(従来技術とその問題点) コンピュータ制御による不整脈監視装置を使用した心
電図波形の分析は、数回のステップから成立っている。
まずQRSコンプレックスを検出し、正常と異常のカテゴ
リーに分類しなければならない。次にこれらの搏動(ビ
ート)の時機とパターンを分析して、患者治療のために
使用者に告知される、幾つかの優先順序をつけた警報を
発生する。
患者は2つのグループに分けることが出来る。ペース
メーカーをつけた患者とペースメーカーのない患者であ
る。ペースメーカーをつけていない患者は、正常なQRS
コンプレックスとは形が全く違う異常なQRSコンプレッ
クスすなわち搏動を発生する。これに対してペースメー
カーをつけた患者は、ペースメーカーにより開始され
る、正常な搏動として扱われるペース化搏動を発生す
る。
これらのペース化搏動は、波形上これに対応する異常
脈とほぼ同様である。ペース・メーカーをつけていない
患者向けに設計されたコンピュータ制御不整脈監視装置
は高レベルの誤警報を発生する。
或る装置は、ペース・パルスの後に来る搏動をペース
化搏動として分類することにより、誤警報を減らすとい
う極く単純な方法を使用する。しかしこれでは、誤警報
を大きく減らすことはできない。ペース・パルスは心電
図(ECG)信号中のノイズにより発生したり、或いは搏
動を始動しない無効ペース・パルスとなる場合があり、
これらはペース・メーカー作動に異常があることを示す
可能性が高い。このような無効のペース・パルスや偽似
ペース・パルスの徴候が、異常搏動の前に来ることがあ
り、この場合、ペース化搏動として誤分類される。ペー
ス・メーカーにより始動される類似の形状のQRSコンプ
レックスのグループは、このグループの搏動に先立っ
て、一定の距離を置いたペース・パルスをもつ。
QRSコンプレックスとその前のペース・パルスとの間
隔は、ペース刺激の正常状態において、その心房から心
室への伝達に遅れがあるため、心房ペース化搏動の方が
心室ペース化搏動よりも大きい。QRSコンプレックスに
対する、心房および心室ペース・パルス間隔の間のこの
関係は、二室ペース化搏動についても同じである。
(発明の目的) 本発明の目的はペース・パルスを伴なうQRSコンプレ
ックスを分類することである。
(発明の概要) ペース・パルスとQRSコンプレックスの発生時刻を誤
差なしに定めることが出来て、両者の間の間隔が一定に
保たれるとすれば、QRSコンプレックスを、二室ペース
化、心房ペース化、心室ペース化、正常、その他非ペー
ス化などに分類することは難しくないのであるが、しか
しながらペース・パルスの発生時刻を検出する手段に
は、ノイズ、人工構造、身体の動き、そして心理的要因
などがQRSコンプレックスの形状を変えることがあるの
で、肯定的にしても否定的にしても誤った表示を出して
しまう場合があり、正確に発生する時刻を判定するのは
難しい。その上、ペースメーカー自体が誤った信号を出
したり、所望の信号を発生しない場合もあり、搏動ごと
の分類は誤差が出る可能性もある。実際、心電図波形の
QRSコンプレックスを分類する理由のひとつは、ペーサ
ーの作動を監視することである。
本発明によれば、QRSコンプレックスを受信する時刻
が求められ、QRSコンプレックスが、同じ形状をもつ或
るグループのQRSコンプレックスと共に記憶される。ペ
ース・パルス検出器がペース・パルスの発生時刻を検出
し、各ペース・パルスと次のQRSコンプレックスの間の
時間間隔を定める手段が設けられる。この間隔がそのコ
ンプレックスとともに記憶される。現在のQRSコンプレ
ックスが指定されるグループの最後のコンプレックスに
対する間隔が、別の値についてクラス化されるかどうか
を定める手段が設けられる。
また他の手段は、各クラスター中で生じる間隔の平均
値を導き出す。小さい平均値はds,大きい平均値はdlで
表すことができる。これらの値はテンプレート・バッフ
ァ中に記憶される。もしクラスターが見付からなけれ
ば、平均値はなく、テンプレート・バッファには何も記
憶されない。
dsの値の発生は、現在のコンプレックスが指定されて
いるグループ中のQRSコンプレックスは心室ペース化で
あることを表わす。
dlの値の発生は、これが心房ペース化であることを表
し,dsとdlの発生は、二室ペース化であることを表わし,
dsとdlがなければ、ペース・パルスがあっても、心臓が
ペース・パルスに反応していない正常の搏動から出てい
ることを表す。
これらの情報がテンプレート・バッファに記憶され
る。現在のQRSコンプレックスの推定分類はこれらの情
報から導き出すことができるが、もっと信頼できる分類
が、ある周知事実、およびこれらの情報と現在のQRSコ
ンプレックスに関わるペース・パルスの間隔との相関関
係から得ることができる。たとえば、現在のコンプレッ
クスが指定されているQRSコンプレックスのグループに
ついて、dsとdlの2つのクラスターがあり、そのコンプ
レックスがdlに非常に近い間隔のペース・パルスをもっ
ていれば、これは二室ペース化と分類することができ
る。その他の相関関係を本発明の実施例にて説明する。
(実施例) 第1図で、6つのQRSコンプレックスQ1〜Q6が示され
ている。コンプレックスQ1、Q3、Q6は、同一ではなくて
も形状Aとして分類できる程度に十分類似している形状
をもつ1グループを形成し、コンプレックスQ2、Q4、Q5
は、同一ではなくても形状Bとして分類できる程度に十
分類似している形状をもつ別のグループを形成する。
形状Aをもつ各コンプレックスの先頭部に、個々のペ
ース・パルスが示される。これらのコンプレックスは第
1A図に縦方向に整列させて示されており、個々のペース
・パルスとその各々のQRSコンプレックスとの間の間隔
は同じ値に極めて近いことがわかる。第1AA図は、これ
らの間隔のクラスターまたは分布をCAで示すtストグラ
ムである。
また第1図において、形状Bを有する各コンプレック
スの前方には、一対のペース・パルスが示されている。
これらのコンプレックスは第1B図において縦方向に整列
させて示されており、ペース・パルスの各対の対応する
パルスと各QRSコンプレックスとの間の間隔は同じ値に
極めて近いことが分かる。第1BB図は、各々のコンプレ
ックスに近い方のペース・パルスに対する短い間隔のク
ラスターまたは分布をCBで示し、各々のコンプレックス
から遠い方のペース・パルスに対する長い間隔のクラス
ターまたは分布をCB´で示すヒストグラムである。
第2図は本発明による分類装置によって行なわれるEC
G信号、およびQRSコンプレックス分類を示した図であ
る。
第2図は、ペース・パルスと各QRSコンプレックスと
の間の距離が変るため、本発明のアルゴリズムにより正
常と分類されると、上にNがつく、一連のQRSコンプレ
ックスを示す。これは正しい分類であるが、下線を付し
たものは、ペース・パルスがQRSコンプレックスを伴う
という理由だけでこのような分類を行うアルゴリスムに
より、誤ってペース化として分類される。
第3図は本発明による分類装置、すなわちQRS分類装
置のブロック図である。心電図(ECG)信号は入力端子T
iに加えられる。ベースライン変動を避けるため、0.5Hz
の下方遮断周波数をもつバンド・パス・フィルター2を
通過した後、心電図信号はA/D変換器4に加えられる。
そのサンプリング速度が500Hzであれば、バンド・パ
ス・フイルター2には、125Hzの上方遮断周波数をもた
せるのが良いことが分かった。
A/D変換器4から発するサンプルは、シフト・レジス
タ6を経てQRS検出器8に加えられる。検出器8は当業
者に周知の如く、その出力に、QRSコンプレックスのR
波のピーク時刻を表わする信号を送る。
シフト・レジスタ6とQRS検出器8の出力に接続され
たQRSコンプレックス・グループ分け装置10は、前以っ
てテンプレート記憶バッファ12に記憶された搏動搏形状
を更新して、様々の形状のQRSコンプレックスを表す。
この機能は当業者により理解されるので、詳しい説明を
要しない。
第4図に示したテンプレート・バッファ12の内容は、
発生した様々の形状のQRSコンプレックス更新テンプレ
ート、発生した形状の数と、各形状の分類を含む。
ペース・パルス検出器14は入力端子TIとA/D変換器16
の間に接続され、A/D変換器16の出力はシフト・レジス
タ18に加えられる。
QRS検出器8により検出される現在のQRSコンプレック
スと、検出器14により検出されるペース・パルスとの間
の時間差を求める手段20が設けられている。ペース・パ
ルスは、現在のQRSコンプレックスと前のコンプレック
スとの間の所定の間隔内で発生したものである。
QRS検出器8の出力とシフト・レジスタ18は手段20に
接続されている。時間差は、そのQRSコンプレックスと
関連してテンプレート・バッファ12に記憶される。
現在のQRSが所属するその形状グループの最後のQRSコ
ンプレックスの各々に対するクラスター情報を導き出す
手段22が設けられている。詳しくは、この手段は、現在
のQRSを含むその形状グループのQRSコンプレックスの最
後の8個のうち少くとも6個が、そのそれぞれのQRSコ
ンプレックスに先立って短時間に集中する狭いクラスタ
ー内のペース・パルス間隔をもつ場合にはこのときこれ
らのすべての間隔の平均値dsが導き出される、信号OPs
=1を発生する。この状態がなければ、OPs=0を設定
する。
同様に、QRSコンプレックスの最後の8個のうち少く
とも6個が、そのそれぞれのQRSコンプレックスに先立
って長時間に集中する狭いクラスター内にペース・パル
ス間隔をもつ場合には、(このときこれらすべての時間
の平均値dlが導き出される)、この手段22は信号OPI=
1を発生する。この状態がなければ、OP1=0を設定す
る。
各形状グループについて、そのグループの分類が二室
ペース化、心房ペース化、心室ペース化、非ペース化で
あるかどうか、手段24は、信号Ops、OP、ds、dlから定
められるペース化テンプレート分類を導き出し、これを
テンプレート・バッファ12に保存する。
最後に、現在のQRSコンプレックスを分類する手段26
が設けられる。現在の形状を含む所定の形状に対する最
後の8個のQRSコンプレックスにより、ペース化テンプ
レート分類手段24が、非ペース化状態を示す場合は、す
なわちOps=0OPI=0であれば、分類は別の手段により
行わなければならない。
フローチャート ペース・パルス−搏動連合手段20 この処理の目的は、テンプレート保存バッファ12中
に、各ペース・パルスと、時間ウインドウ内に入る次の
R波のピークとの間の間隔を記憶することである。この
例では、R波ピークの前、48から600msecに延びる。ペ
ース・パルスが検出される度に、その発生時間がシフト
・レジスタ18に保存され、QRSが検出される度にその発
生時間が明らかになる。この手続きはブロック28で開始
する。このブロックは一番新しいペース・パルスの時間
が記憶される終端部にペース・パルスのシフト・レジス
タ18に対するインデクスまたはポインタを設定する。次
にブロック32は、現在のQRSの時刻と、シフト・レジス
タ18中の時間インデクスとの差PPRを計算する。これは
また、時間インデクスのペース・パルス時刻と前のQRS
コンプレックスの時刻との差PPRPを計算する。
次に決定ブロックD1はPPR≧E1であるかどうか知るた
めのチェックを行なう。ここでE1はペース・パルスと、
使用されるQRSコンプレックスとの間の最短間隔であ
る。この実施例では、E1は48msecである。PPRがE1より
小さければ、D1は偽表示を与え、そして時間インデクス
をひとつ進めるブロック34に手続きが移行する。次に決
定ブロックD2は、手続きがシフト・レジスタ18の終端部
に達したかどうかを表示する。達していなければ、D1の
出力が真となるまで手続きが繰返される。
以上の状態になると、D3はPPRP>0であるかどうかを
チェックし、次に決定ブロックD4はPPR≦E2であるかど
うかをチェックする(この実施例ではE2=600msec)。
シフト・レジスタ18から取出されたペース・パルスの時
間が、現在のQRSの時間より早い48〜600msの間にあれ
ば、ブロック36は、現在のQRSコンプレックスととも
に、テンプレート・バッファ12中にPPRを記憶する。
次にブロック34は時間インデクスを増やし、プロセス
は、D2、D3またはD4が偽の状態を表示するまで繰り返さ
れる。
ペース・パルス・クラスター分析手段22 この手段の目的は、現在のコンプレックスと同じ形状
分類をもつ最後のn個のQRSコンプレックスに対して第
5図のブロック36によりテンプレート記憶バッファ12中
に記憶されているPPR値を調べ、互いにE3秒未満だけ異
るm個のPPR間隔があるかどうかを知ることである。
本発明の一実施例においては、n=8、m=6、E3=
40msecである。この場合にはクラスターが存在する。短
い間隔のクラスターは、第6A図に示すように、大きさが
昇順で進むPPR間隔を調べることができるし、長い間隔
のクラスターは、第6B図に示すように大きさが降順で進
むPPR間隔を調べることにより見出すことができる。も
とより小さい間隔のクラスターがあれば、信号OPs=1
が発生し、これらの間隔の平均値dsが与えられる。もし
このようなクラスターがなければ、信号OPs=0が発生
する。もとより間隔の大きいクラスターがあれば、信号
OPI=1が発生し、これらの間隔の平均値dlが与えられ
る。もしこのようなクラスターがなければ信号OPI=0
が発生する。
第6A図の手続きは以下の通りである。ブロック38は、
現在のQRSコンプレックスと同じ形状分類をもつ最後の
8個のQRSコンプレックスに対してバッファ12中に保存
されているペース・パルスPPR間隔を取出し、ブロック4
0はこれらの間隔をバッファ12中で昇順に整理して、そ
の全数を出す。ブロック42はインデクス1=0を設定す
ることにより手続きを初期化し、ブロック44はインデク
ス1を1つ増分して、インデクス2を同じ値に設定す
る。
判定ブロックD5は、インデクス1がPPR間隔の全数を
越えるかどうかを調べる。もし越える場合には、ブロッ
ク45はOPs=0を設定するが、そうでない場合には、ブ
ロック46はカウンタを1に設定し、加算器を、インデク
ス1にある、バッファ内の第一のPPR間隔に設定する。
ブロック48はインデクス2を1つ増分するので、インデ
クス1の先の次のPPR間隔にあり、D6はインデクス2が
保存されているPPR間隔の数を越えるかどうかを調べ
る。もし越えない場合には、D7は、インデクス1のPPR
間隔と、インデクス2のPPR間隔との差が所定の値E3
(この実施例では40msec)より小さいかどうかを調べ
る。
もし越える場合には、ブロック50はカウンターを1つ
増分し、そして加算器を、インデクス2のPPR間隔の値
だけ増分する。このプロセスは、D6が、バッファ中にPP
R間隔がもうないことを表示するまで、またはインデク
ス2とインデクス1のPPR値の差がE3より大きい場合に
は続けられる。判定ブロックD8は、カウンタが6よりも
大きいかこれに等しいかを調べる。もしそうでない場合
には、手続きはブロック44に戻り、インデクス1を1つ
増分して、インデクス2をインデクス1に等しく設定す
る。
D8かまたはそれ以上のカウントを示す度に、ブロック
52はOPs=1を設定し、加算器の合計をカウンタのカウ
ントで割ることによりdsを導き出す。
第6B図において、第6A図に相当する要素は前に付した
のと同じ符合をもつ。唯一の違いは、ブロック40´は降
順でPPR値を並べることである。これは勿論信号OP1=
0、OPI=1、dlを発生する。
ペース化テンプレート分類24 7図に示すこの手続きの目的は、第6Aと第6B図の手続
きにより与えられた、クラスターとその平均値に関する
情報を利用して、現在のQRSコンプレックス形状をもつQ
RSコンプレックスがペース化されているかどうか、ペー
ス化されていれば、二室ペース化であるか、心房ペース
化であるか、心室ペース化であるかについての情報を、
テンプレート記憶バッファ12に記憶するものである。
もしD9がOPs=1でOP=1であることを表示すると、
これは、二室ペース化の可能性を示すような2つのクラ
スターがあることを示すが、さらにD10によりチェック
が行われて、クラスターの平均値間の差dI−dsが、所定
量(ここでは120ms)より小さいかどうかが調べられ
る。もしこの量より小さい場合には、ブロック54は、今
調べたQRSコンプレックスの形を、二室ペース化と分類
すべきであるとの情報を、テンプレート保存バッファ12
に送る。
他方、もし時間d1−dsが所定量よりも小さいことをD1
0が表示する場合には、クラスターは二室ペーシングに
なるには互いに近すぎることになる。D11は、dlが所定
時間(ここでは152msecで示す)よりも大きいかどうか
を調べることにより、心房ペーシングまたは心室ペーシ
ングが行われるかどうかを決定する。所定時間より大き
ければ、ブロック56は、心房ペーシングが行われるとの
情報をテンプレート・バッファ12中に記憶し、そうでな
ければ、ブロック58は、心室ペーシングが行われること
を示す情報をバッファ中に記憶する。
同時に両方のクラスターが存在しないことを意味する
偽の情報をD9が出す場合は、D12は、長い間隔のクラス
ターが存在するかどうかを調べる。
OPI=1であればこれは存在し、手続きは再びD11に進
む。しかしOPI=0であれば、D13は、OPsを調べること
により、短い間隔のクラスターが存在するかどうかを調
べる。
OPs=1であれば、短い間隔のクラスターが存在し、D
14がdsを調べる。ds>152msecであれば、単独のクラス
ターは心房ペーシングを示し、従って手続きはブロック
56に進むが、dsが152msecより小さいか等しい場合は、
ブロック58は、心室ペーシングが行われることを表示す
る。
D13がOPs=0を示せば、クラスターは存在せず、従っ
てペーシングは行われず、ブロック60はこの事実をテン
プレート・バッファ12に保存する。
QRS 分類26 第8図に示すこの手続きの目的は、現在のQRSコンプ
レックスの最終的分類を行うことである。この新しいコ
ンプレックスが現れて、そしてQRSグループ分け手段10
により、現在のグループの1つの形状をもつことが明ら
かになると、グループの最後の8個のコンプレックス
(現在のコンプレックスが一番最近のものである)は、
ペース・パルス・クラスター分析22と、ペース化テンプ
レート分類24を受ける。
D15は、テンプレート分類がペース化されるかどうか
を調べる。ペース化されていなければ、他の分類が行わ
れるが、ペース化されていれば、D16は、その分類が二
室ペース化だったかどうかを調べる。そうであれば、D1
7は、現在のQRSコンプレックスが48msecのdl以内のペー
ス・パルスをもっているかどうかを調べる。もっていれ
ば、現在のQRSコンプレックスはブロック62により房室
ペース化として分類される。D17が、現在のQRSコンプレ
ックスが48msecのdl以内のペース・パルスをもっていな
いと示す場合には、D18はそれが48msecのds以内のペー
ス・パルスをもっているかどうかを調べる。もっていれ
ば、ブロック64は現在のコンプレックスが心室ペース化
であることを示す。もっていなければ、D19は、QRSコン
プレックスが未熟、すなわち、ペース搏動間隔に早期比
較されるかどうかを調べる。
そうであれば、ブロック66は、そのコンプレックスを
異所性と分類する。D16が、そのテンプレート分類が二
室ペース化でないことを表示する場合には、D20が、そ
のテンプレート分類が心室ペース化であったかどうかを
調べる。そうであれば、手続きはD18に進む。D20が、テ
ンプレート分類が心室ペース化でないことを示す場合に
は、D21は、dlから48msec以内にペース・パルスがある
かどうかを調べる。そうであれば、ブロック68は心房ペ
ース化としてコンプレックスを分類する。そうでなけれ
ば、ブロック70は、そのコンプレックスを正常として分
類する。クラスターがひとつだけある場合は、これは第
6A図の手続きと第6B図の手続きにより検出することがで
きるので、第7図に示した、グループ分類を生ずる手続
きはこれを考慮しなければならない。第7図のD9は真の
信号を発生し、D10はdl−dsはゼロで従って真の信号を
発することを識別するが、120msecよりも大きく離れた
2つのクラスターが検出された場合は、D10は偽の信号
を発し、ブロック54はそのグループを二室ペース化し分
類する。クラスターを検出する手続きが、心房のペース
・パルスと心室のペース・パルスとの予想される間隔差
を考慮に入れて行われる場合には、第7図はこの機能を
果す必要はない。
(発明の効果) 以上の説明より明らかなように、QRSコンプレックス
の形状に従ったグループにQRSコンプレックスを指定
し、ペース・パルスとそれらに対応するQRSコンプレッ
クスとの間の時間間隔を導出し、現在のQRSコンプレッ
クスが指定されるグループからの所定数の最近のQRSコ
ンプレックスに対する間隔がクラス化されるかどうかを
決定し、そしてペース・パルスの間隔とクラスターの間
隔との間の相関関係によって現在のQRSコンプレックス
を分類することによって、QRSコンプレックスを二室ペ
ース化、心室ペース化、心房ペース化として分類するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は2種類のグループまたは形状A,Bを有する一連
のQRSコンプレックスとそれらに対応するペース・パル
スとを示した図、第1A図は形状AをもつQRSコンプレッ
クスを縦方向に整列させて示した図、第1B図は形状Bを
もつQRSコンプレックスを縦方向に整列させて示した
図、第1AA図は形状Aに対する距離のクラスタ(分布)
を示した図、第1BB図は形状Bに対するクラスタ(分
布)を示した図、第2図はECG信号および本発明による
分類装置によって行なわれる分類状態を示した図、第3
図は本発明による分類装置のブロック図、第4図は第3
図のテンプレート記憶バッファ中に記憶されるものを示
した図、第5図はQRSコンプレックスに関連したペース
・パルスを特定するための流れ図、第6A図、第6B図、第
7図および第8図は本発明による分類装置の動作を説明
するための流れ図である。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ECG波信号におけるQRSコンプレックスのペ
    ース化の型を分類する装置であって、 前記QRSコンプレックスの発生時刻を検出する第1手段
    と、 前記ECG波信号におけるペース・パルスの発生時刻を検
    出する第2手段と、 前記第1、第2手段に結合されて、各検出されたペース
    ・パルスと次に検出されたQRSコンプレックスとの間の
    時間間隔値を決定し、これらに関連する少なくとも1つ
    の時間間隔値を提供する第3手段と、 前記検出されたQRSコンプレックスをその形状に従って
    対応するグループに割り当てる第4手段と、 前記第3、第4手段に結合されて、各グループの最も最
    近割り当てられた所与数のQRSコンプレックスにおいて
    発生する時間間隔値の少なくとも1つのクラスタの存在
    を検出するクラスタ化手段と、 前記各クラスタに対して代表的な間隔値を得る手段と、 現在のQRSコンプレックスに関連した前記少なくとも1
    つの時間間隔値と、該QRSコンプレックスが割り当てら
    れているグループの少なくとも1つのクラスタに関する
    代表的な間隔値とを比較する手段を含む、現在のQRSコ
    ンプレックスを分類する手段と、 を備えて成るQRSコンプレックス分類装置。
  2. 【請求項2】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    少なくとも所与量の時間だけ異なる代表的な間隔値を有
    する2つのクラスタを検出し、かつ、前記現在のQRSコ
    ンプレックスの間隔値が、より長い前記代表的な間隔値
    の、異なる所与量の時間以内であるとき、前記分類手段
    が、現在のQRSコンプレックスを二室ペース化として分
    類することを特徴とする請求項(1)記載のQRSコンプ
    レックス分類装置。
  3. 【請求項3】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    所与量の時間より小さい代表的な間隔値を有する唯1つ
    のクラスタを検出し、かつ、前記現在のQRSコンプレッ
    クスの間隔値が、前記代表的な間隔値の、異なる所与量
    の時間以内であるとき、前記分類手段が、現在のQRSコ
    ンプレックスを心室ペース化として分類することを特徴
    とする請求項(1)記載のQRSコンプレックス分類装
    置。
  4. 【請求項4】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    所与量の時間より大きい代表的な間隔値を有する唯1つ
    のクラスタを検出し、かつ、前記現在のQRSコンプレッ
    クスの間隔値が、前記代表的な間隔値の、異なる所与量
    の時間以内であるとき、前記分類手段が、現在のQRSコ
    ンプレックスを心房ペース化として分類することを特徴
    とする請求項(1)記載のQRSコンプレックス分類装
    置。
  5. 【請求項5】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    所与量の時間より大きい代表的な間隔値を有する唯1つ
    のクラスタを検出し、かつ、前記現在のQRSコンプレッ
    クスの間隔値が、前記代表的な間隔値から、少なくとも
    異なる所与量の時間だけ異なるとき、前記分類手段が、
    現在のQRSコンプレックスを正常として分類することを
    特徴とする請求項(1)記載のQRSコンプレックス分類
    装置。
  6. 【請求項6】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    少なくとも所与量の時間だけ異なる代表的な間隔値を有
    する2つのクラスタを検出し、かつ、現在の前記QRSコ
    ンプレックスの間隔値が、前記両方の代表的な間隔値か
    ら、少なくとも異なる所与量の時間だけ異なり、かつ、
    前記現在のQRSコンプレックスが時間的に早すぎると
    き、前記分類手段が、現在のQRSコンプレックスを異質
    として分類することを特徴とする請求項(1)記載のQR
    Sコンプレックス分類装置。
  7. 【請求項7】前記クラスタ化手段が、前記現在のQRSコ
    ンプレックスが割り当てられているグループに関して、
    所与量の時間より小さい代表的な間隔値を有する唯1つ
    のクラスタを検出し、かつ、前記現在のQRSコンプレッ
    クスの間隔値が、前記代表的な間隔値から、少なくとも
    異なる所与量の時間だけ異なるとき、前記分類手段が、
    現在のQRSコンプレックスを異質として分類することを
    特徴とする請求項(1)記載のQRSコンプレックス分類
    装置。
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