JP2646920B2 - 高能率符号化装置 - Google Patents

高能率符号化装置

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JP2646920B2
JP2646920B2 JP32028191A JP32028191A JP2646920B2 JP 2646920 B2 JP2646920 B2 JP 2646920B2 JP 32028191 A JP32028191 A JP 32028191A JP 32028191 A JP32028191 A JP 32028191A JP 2646920 B2 JP2646920 B2 JP 2646920B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディジタルビデオテー
プレコーダ等のようにディジタル画像信号を記録する装
置において用いられ、ディジタル画像信号のデータ量を
圧縮する高能率符号化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アナログの画像信号をディジタル化した
ディジタル画像信号を、テープ等の記録媒体にそのまま
記録すると、データ量は膨大であって、一般的には記録
媒体に記録できる限界のデータ量を超えてしまう。従っ
て、ディジタルの画像信号をテープ等に記録する場合に
は、データ量がその限界を超えないように、画像信号を
圧縮する必要があり、従来から高能率符号化装置を用い
て画像信号の圧縮が行われている。
【0003】ディジタル画像信号の圧縮を行なう、つま
りその符号化レートを低減する方法として、特開昭63─
38385 公報に開示されているように、サンプリングした
信号を周期的に間引く方法、つまりサブサンプリングを
用いた方法がある。図1, 図2は、このような方法をカ
ラービデオ信号に適用させた高能率符号化装置の送信側
(記録側),受信側(再生側)の構成を示すブロック図
である。
【0004】まず、図1を参照して送信側について説明
する。入力端子31に例えばNTSC方式のカラービデオ信号
が入力される。このカラービデオ信号はA/D変換器32
に出力され、例えば4 fsc( fsc:カラーサブキャリア
周波数)のサンプリング周波数で、1サンプルが8ビッ
トに量子化されたディジタルカラービデオ信号がA/D
変換器32から得られる。このディジタルカラービデオ信
号がサブサンプリング回路33へ出力され、サブサンプリ
ング回路33の出力信号がブロック化回路34に入力され
る。サブサンプリング回路33の前段には、帯域制限用の
プリフィルタが設けられず、入力されたカラービデオ信
号の高域成分が失われない。
【0005】サブサンプリング回路33において、ディジ
タルカラービデオ信号が2 fscのサンプリング周波数で
サンプリングされる。また、ブロック化回路34により、
入力されたディジタルカラービデオ信号が、符号化の単
位である2次元ブロック毎に連続する信号に変換され
る。本例では、1フィールドの画面が分割されてなる1
ブロックの大きさは、8画素×4ライン=32画素となっ
ている。図3は、この1ブロックを示しており、図3に
おいて、実線は奇数フィールドのラインを示し、破線は
偶数フィールドのラインを示す。なお、この例とは異な
り、例えば4フレームの各フレームに属する4個の2次
元領域から構成される3次元ブロックを1ブロックとし
てもよい。ブロック化回路34の前段に設けられたサブサ
ンプリング回路33によって、ブロック内の画素が図4に
示すように間引かれ、1ブロックの画素数が16画素とな
る。図4において、○がサブサンプリングされた画素を
示し、×は間引かれた画素を示す。
【0006】ブロック化回路34の出力信号が、ダイナミ
ックレンジ(DR)検出回路35及び遅延回路36に入力され
る。DR検出回路35は、ブロック毎にダイナミックレンジ
DR及び最小値 MINを検出する。遅延回路36からの画素デ
ータPDが減算器37へ出力され、減算器37において、最小
値 MINが除去された画素データ PDIが形成される。
【0007】量子化回路38には、サブサンプリングさ
れ、減算器37を介された最小値除去後の画素データ PDI
及びダイナミックレンジDRが入力される。量子化回路38
では、ダイナミックレンジDRに適応して画素データ PDI
の量子化が行われる。量子化回路38からは、1画素デー
タが4ビットに変換されたコード信号DTが得られる。
【0008】この量子化回路38からのコード信号DTがフ
レーム化回路39へ出力される。フレーム化回路39には、
ブロック毎の付加コードとして、ダイナミックレンジDR
(8ビット)及び最小値 MIN(8ビット)が入力され
る。フレーム化回路39は、コード信号DT及び上述の付加
コードに誤り訂正符号化の処理を施し、また同期信号を
付加する。フレーム化回路39の出力端子40に送信データ
が得られ、この送信データがディジタル回線等の伝送路
に送出される。ディジタルビデオテープレコーダの場合
には、出力信号が、記録アンプ, 回転トランス等を介し
て回転ヘッドへ送給される。
【0009】次に、図2を参照して受信側について説明
する。入力端子41からの受信データは、フレーム分解回
路42に入力される。フレーム分解回路42により、コード
信号DTと付加コードDR, MIN とが分離されると共に、誤
り訂正処理がなされる。コード信号DT及びダイナミック
レンジDRが復号化回路43に入力される。
【0010】復号化回路43は、送信側の量子化回路38の
処理と逆の処理を行う。即ち、8ビットの最小レベル除
去後のデータが代表レベルに復号され、このデータと8
ビットの最小値 MINとが加算器44により加算され、元の
画素データが復号される。加算器44の出力データがブロ
ック分解回路45へ出力される。ブロック分解回路45は、
送信側のブロック化回路34と逆に、ブロックの順番の復
号データをテレビジョン信号の走査と同様の順番に変換
する。ブロック分解回路45の出力信号が補間回路46へ出
力される。補間回路46では、間引かれた画素のデータが
周囲のサブサンプリングデータにより補間される。補間
回路46からのサンプリング周波数4 fscのディジタルカ
ラービデオ信号がD/A変換器47へ出力される。D/A
変換器47の出力端子48にアナログカラービデオ信号が得
られる。なお、送信側でプリフィルタが設けられていな
い場合、折り返し歪みが例えば輝度レベルの急峻な変化
の点で発生するおそれがあるので、この歪みを除去する
ための回路を補間回路46の出力側に接続しても良い。
【0011】図5は、例えばIEEE Transactions on Con
sumer Electronics,Vol.34,No.3(AUGUSUT,1988)の“AN
EXPERIMENTAL DIGITALVCR WITH 40MM DRUM,SINGLE ACT
UATOR AND DCT-BASED BIT-RATE REDUCTION ”に示され
ている従来の高能率符号化装置の構成を示すブロック図
である。図において71は、入力されるディジタル画像信
号を複数のブロックに分割するブロック化回路であり、
ブロック化回路71は、各ブロックの画像信号をDCT回路7
2へ出力する。DCT 回路72は、ブロック化回路71から出
力される画像信号の各ブロックに対して離散的コサイン
変換(DiscreteCosine Transform:DCT)を施して、
変換係数をウェイティング回路73へ出力する。ウェイテ
ィング回路73は、各変換係数に対してウェイティング
(重み付け)を施した後、重み付けされた変換係数を適
応量子化回路74へ出力する。適応量子化回路74は、量子
化レベルが異なる複数の量子化テーブルを有し、重み付
けした変換係数を最適の量子化レベルにより量子化し、
量子化した変換係数を可変長符号化回路75へ出力する。
可変長符号化回路75は、量子化された変換係数を可変長
符号化し、可変長符号化したデータをバッファメモリ76
へ出力する。バッファメモリ76は、可変長符号化された
データを記憶し、固定の出力レートにて出力する。バッ
ファ制御器77は、バッファメモリ76がオーバフローしな
いように、適応量子化回路74での量子化レベルを切り換
えると共に可変長符号化回路75で符号化される変換係数
を選定する。
【0012】次に、具体的な動作について説明する。入
力されるディジタル画像信号は例えば輝度信号と2つの
色差信号とからなり、これらの信号はブロック化回路71
において、時分割された後、例えば8画素×8ラインの
ブロックに分割されてDCT 回路72へ出力される。DCT 回
路72では、各ブロックの画像信号に対して、水平方向,
垂直方向の8点離散的コサイン変換が施される。まず、
画像信号をx(i,j)(i,j=0,1,…,7)と
表すと、次式による水平方向の8点DCTが施される。
【0013】
【数1】
【0014】変換された画像信号f(0,j), f
(m,j)に対して次式による垂直方向の8点DCTが
施されて、画像信号は変換係数F(m,n)(m,n=
0,1,…,7)として表され、ウェイティング回路73
へ出力される。
【0015】
【数2】
【0016】ウエイティング回路73に入力された各変換
係数はウエイティングを施される。具体的には、高い空
間周波数に対して人間の視覚が鈍いことを利用して、図
6に示すように、高い空間周波数成分が含まれる領域に
は小さなウエイティングを行い、低い空間周波数成分が
含まれる領域には大きなウエイティングを行う。ここ
で、ウェイティング係数W(m,n)は、以下のような
式で表される。
【0017】
【数3】
【0018】ウェイティング回路73の出力は、適応量子
化回路74にて量子化される。各ブロックにおける変換係
数とバッファ制御器77からの量子化パラメータとに基づ
いて、適応量子化回路74において最適な量子化レベルが
選定され、その最適な量子化レベルにより、ウェイティ
ングされた変換係数が量子化される。具体的には、高い
コントラストの立上がり部分の画像データである場合に
は粗い量子化レベルが選定され、小振幅のディテール部
分の画像データである場合には細かい量子化レベルが選
定される。
【0019】量子化された変換係数は、可変長符号化回
路75において可変長符号化された後、バッファメモリ76
に蓄えられる。バッファメモリ76に蓄えられているデー
タ量は、バッファメモリ76がオーバフローしないように
バッファ制御器77により検知されている。バッファ制御
器77は、バッファメモリ76に蓄えられているデータ量に
応じて量子化パラメータを決定し、この量子化パラメー
タに基づいて適応量子化回路74における量子化レベルを
切り換えると共に、このデータ量に応じて可変長符号化
回路75で符号化される変換係数を選定する。つまり、バ
ッファ制御器77は、バッファメモリ76に蓄えられている
データ量が多い場合にはデータ圧縮率を高め、このデー
タ量が少ない場合にはデータ圧縮率を低めるように調節
し、バッファメモリ76がオーバフローすることを防止し
ている。バッファメモリ76に蓄えられたデータは、固定
の出力レートで読出される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】従来の高能率符号化装
置は以上のように構成されているので、符号化レートを
低減できる。ところで、動画と静止画とを比較した場合
に、人間の視覚は動画よりも静止画に対して鋭敏であ
る。ところが、従来の高能率符号化装置では、このこと
を考慮せずに、動画と静止画とにおいて、同一条件にて
符号化を行ったり同一の重さのウェイティングを施して
いるので、有効な画像圧縮ではないという問題点があ
る。
【0021】また、周波数帯域により画像信号をサブバ
ンド分割した後各サブバンドの画像信号をブロック化
し、得られる各サブバンドブロックを直交変換する場
合、各サブバンドにおいては、その周波数特性が異なる
ので、各サブバンドに適したウェイティングが必要であ
る。
【0022】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、本発明の1つの目的は、各ブロックが動画であ
るか静止画であるかを判定し、動画である場合には受信
側で画質劣化が目立たない一部のブロックを間引いて符
号化することにより、画質劣化が小さくかつ符号化レー
トを低減でき、有効な画像圧縮を行い得る高能率符号化
装置を提供することにある。
【0023】本発明の他の目的は、各ブロックが動画で
あるか静止画であるかを判定し、動画である場合には、
全体の画像に対する影響が大きい、つまり画像信号の分
散値が所定値以上であるような有効画像ブロックのみを
符号化して他の画像ブロックは符号化しないことによ
り、復号側で画質劣化が小さくかつ符号化レートを低減
でき、有効な画像圧縮を行い得る高能率符号化装置を提
供することにある。
【0024】本発明の更に他の目的は、動画と静止画と
において異なるウェイティングを実施し、また、各サブ
バンドブロックの周波数特性に適合したウェイティング
を実施することにより、ディジタル画像信号に対する有
効な情報圧縮を行い得る高能率符号化装置を提供するこ
とにある。
【0025】本発明の更に他の目的は、画像が急に変化
する場合に生じるオーバーフローに伴う画質劣化を防止
でき、動画と静止画とをバランス良く配分して全画面で
統一された適正な量子化パラメータを選択できてブロッ
ク歪の低減を図れる高能率符号化装置を提供することに
ある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明に係る高
能率符号化装置は、ディジタル画像信号を複数の周波数
帯域に分割し、分割された各帯域の画像信号をブロック
化し、画像信号ブロックが動画ブロックであるか静止画
ブロックであるかを判別し、その判別結果に応じて各ブ
ロックの変換係数にウェイティングを施し、動画ブロッ
クであると判別した場合には一部の画像信号ブロックを
間引いた後に、各ブロックの画像信号を符号化し、複数
の帯域間の水平または垂直方向に滑らかにウェイティン
グがつながるようにウェイティング係数を決定するよう
に構成したことを特徴とする。
【0027】本願の第2発明に係る高能率符号化装置
は、ディジタル画像信号を複数の周波数帯域に分割し、
分割された各帯域の画像信号をブロック化し、画像信号
ブロックが動画ブロックであるか静止画ブロックである
かを区分し、その区分け結果に応じて各ブロックの変換
係数にウェイティングを施し、動画ブロックであると区
分した場合にはその高周波数帯域を間引いた後に、各ブ
ロックの画像信号を符号化し、複数の帯域間の水平また
は垂直方向に滑らかにウェイティングがつながるように
ウェイティング係数を決定するように構成したことを特
徴とする。
【0028】本願の第3発明に係る高能率符号化装置
は、ディジタル画像信号を複数の周波数帯域に分割し、
分割された各帯域の画像信号をブロック化し、画像信号
ブロックが動画ブロックであるか静止画ブロックである
かを判別し、その判別結果に応じて各ブロックの変換係
数にウェイティングを施し、各ブロックを垂直方向及び
水平方向の周波数に応じて4種のサブバンドに分割し、
垂直方向及び水平方向が低周波数であるLLバンドにお
ける垂直周波数方向,水平周波数方向及び斜め周波数方
向において、ウェイティング時のウェイトが低水平周波
数及び低垂直周波数から高水平周波数及び高垂直周波数
へ増加するように構成したことを特徴とする。
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【作用】人間の視覚は、動画よりも静止画に対して鋭敏
である。従って、第1発明では、ブロック化により得ら
れる画像信号ブロックが動画であるか、静止画であるか
判別し、動画であると判別した場合、画質劣化が目立
たない動画ブロックの一部を間引いて符号化する。この
ようにすると、画質劣化を小さく抑えて、符号化レート
の大幅な低減を実現できる。また、動画ブロックに対し
ては動画に適するウェイティングを施し、静止画ブロッ
クに対しては静止画に適するウェイティングを施す。具
体的には、人間の視覚は動画よりも静止画に対して鋭敏
であるので、動画ブロックに対しては小さなウェイティ
ングを行い、静止画ブロックに対しては大きなウェイテ
ィングを行う。しかも各帯域間でウェイティングが滑ら
かにつながるようにウェイティング係数を決定するの
で、帯域分割による高周波数帯域での周波数折り返しを
補正できる。
【0034】人間の視覚は、動画よりも静止画に対して
鋭敏である。従って、第2発明では、ブロック化により
得られる画像信号ブロックが動画であるか、静止画であ
るかを区分し、動画であると区分けした場合、動画時の
画質劣化が目立たない高周波数帯域を間引いて符号化す
る。このようにすると、画質劣化を小さく抑えて、符号
化レートの大幅な低減を実現できる。また、動画ブロッ
クに対しては動画に適するウェイティングを施し、静止
画ブロックに対しては静止画に適するウェイティングを
施す。具体的には、人間の視覚は動画よりも静止画に対
して鋭敏であるので、動画ブロックに対しては小さなウ
ェイティングを行い、静止画ブロックに対しては大きな
ウェイティングを行う。しかも水平または垂直方向に関
して対をなす帯域間でウェイティングが滑らかにつなが
るようにウェイティング係数を決定するので、帯域分割
による高周波数帯域での周波数折り返しを補正できる。
【0035】第3発明では、ブロック化により得られる
画像信号ブロックが動画であるか、静止画であるかを判
別し、動画ブロックに対しては動画に適するウェイティ
ングを施し、静止画ブロックに対しては静止画に適する
ウェイティングを施す。具体的には、人間の視覚は動画
よりも静止画に対して鋭敏であるので、動画ブロックに
対しては小さなウェイティングを行い、静止画ブロック
に対しては大きなウェイティングを行う。LLサブバン
ドにおいて、ウェイティング時のウェイトを、低水平周
波数及び低垂直周波数から高水平周波数及び高垂直周波
数へ増加するように設定して、ウェイティングが滑らか
につながるようにする。また、複数の帯域に応じて量子
化レベルを変更する。具体的には、多くの情報量を含む
低周波数帯域では量子化係数を小さくして細かく量子化
を行い、少しの情報量しか含まない高周波数帯域では量
子化係数を大きくして粗い量子化を行う。このようにす
ると、より有効な画像圧縮を実現できる。
【0036】
【0037】
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0039】(第1実施例)図7は、本発明に係る高能
率符号化装置の第1実施例の構成を示すブロック図であ
る。図において1はNTSC方式のカラーテレビジョン信号
の入力端子であり、NTSCデコーダ2はこのカラーテレビ
ジョン信号の輝度信号(Y信号)と色信号(I,Q信
号)とを分離する。分離されたY,I,Q信号はマトリ
ックス回路3へ出力され、マトリックス回路3は、これ
らの信号を輝度信号(Y信号)と色差信号(R−Y,B
−Y信号)とに変換し、これらの信号をA/D変換器4
へ出力する。A/D変換器4はこれらのY,R−Y,B
−Y信号をディジタル信号に変換し、これらをサブバン
ド分割回路5へ出力する。サブバンド分割回路5はY,
R−Y,B−Y信号夫々を周波数に応じて4個のサブバ
ンドに帯域分割し、各サブバンド毎にブロック化してサ
ブバンドブロックを形成し、このサブバンドブロックを
3次元直交変換回路6へ出力する。3次元直交変換回路
6は、各サブバンドブロックに3次元DCT を施して変換
係数を得ると共に、各サブバンドブロックが動画である
か静止画であるかを判定し、得られた変換係数及び判定
結果を符号器7へ出力する。符号器7は、入力された変
換係数を量子化して符号化し、符号化したデータを出力
端子8を介して出力する。
【0040】図7において、11〜18は復号化側の構成部
材を示している。11は以上のように符号化されたデータ
が入力される入力端子であり、入力端子11に接続される
復号器12は符号化されたデータを3次元データの形に復
元して、これを3次元逆直交変換回路13へ出力する。3
次元逆直交変換回路13は、3次元データに逆DCT を施
す。サブバンド合成回路14は、逆変換された各帯域の3
次元データを合成し、元のフィールド画像に戻し、ディ
ジタルのY,R−Y,B−Y信号をD/A変換器15へ出
力する。D/A変換器15は、これらの信号をアナログ信
号に変換してマトリックス回路16へ出力する。マトリッ
クス回路16は、アナログのY,R−Y,B−Y信号を
Y,I,Q信号に変換してNTSCエンコーダ17へ出力す
る。NTSCエンコーダ17は、これらのY,I,Q信号をNT
SCカラーテレビジョン信号に変換し、その出力端子18を
介して出力する。
【0041】図8は、サブバンド分割回路5の内部構成
を示すブロック図である。図中51,52, 53は、夫々A/
D変換器4から出力されるY信号,R−Y信号,B−Y
信号の入力端子である。入力端子51, 52, 53には、Y信
号サブバンド分割回路54,R−Y信号サブバンド分割回
路55, B−Y信号サブバンド分割回路56が、夫々接続さ
れている。これらの各分割回路54, 55, 56の内部構成は
すべて同じであり、図8ではY信号サブバンド分割回路
54の内部構成のみを図示している。Y信号サブバンド分
割回路54は、垂直低域通過フィルタ(垂直LPF )541
と、垂直高域通過フィルタ(垂直HPF )542 と、垂直LP
F 541,垂直HPF 542 からの出力を、垂直方向の画素数が
1/2になるようにサンプリングする垂直2:1サブサ
ンプリング回路543a, 543bと、水平低域通過フィルタ
(水平LPF )544a, 544bと、水平高域通過フィルタ(水
平HPF )545a, 545bと、水平LPF 544a, 水平HPF 545a,
水平LPF 544b, 水平HPF 545bからの出力を、水平方向の
画素数が1/2になるようにサンプリングする水平2:
1サブサンプリング回路546a, 546b, 546c, 546dとから
構成されている。各分割回路54, 55, 56から出力される
データは、メモリ57に蓄積される。
【0042】図9は、3次元直交変換回路6の内部構成
を示すブロック図である。3次元直交変換回路6は、サ
ブバンド分割回路5から入力端子61を介して出力される
各サブバンドブロックに対して、3次元DCT を施して変
換係数を得る直交変換回路62と、得られる変換係数に基
づいてそのサブバンドブロックが動画であるか静止画で
あるかを判定するための判定値を演算する動画・静止画
判定値演算回路63と、動画, 静止画の判定を行うための
判定基準値を収納しているメモリとしての判定基準値テ
ーブル65と、動画・静止画判定値演算回路63からの判定
値と判定基準値テーブル65からの判定基準値とを比較し
て動画であるか静止画であるかを判定する判定器64とか
ら構成されている。そして、得られた変換係数は出力端
子66を介して符号器7へ出力され、得られた判定結果は
出力端子67を介して符号器7へ出力される。
【0043】図10は、サブバンド合成回路14の内部構成
を示すブロック図である。図中22は、入力端子21を介し
て3次元逆直交変換回路13から出力される3次元データ
を蓄積するメモリである。メモリ22には、Y信号サブバ
ンド合成回路23, R−Y信号サブバンド合成回路24, B
−Y信号サブバンド合成回路25が、夫々接続されてい
る。これらの各合成回路23, 24, 25の内部構成はすべて
同じであり、図10ではY信号サブバンド合成回路23の内
部構成のみを図示している。Y信号サブバンド合成回路
23は、値として0を補間することにより水平方向の画素
数を2倍にする水平1:2補間回路232a, 232b, 232c,
232dと、水平LPF 233a, 233bと、水平HPF234a, 234b
と、減算器235a, 235bと、値として0を補間することに
より垂直方向の画素数を2倍にする垂直1:2補間回路
236a, 236bと、垂直LPF 237 と、垂直HPF 238 と、減算
器239 とから構成されている。各合成回路23, 24, 25か
ら、Y信号,R−Y信号,B−Y信号が、D/A変換器
15へ夫々出力される。
【0044】次に動作について説明する。
【0045】一般に画像信号を圧縮するには、輝度信号
と色信号とを独立に取り扱うことが多い。そこで入力端
子1から入力されたNTSCカラーテレビジョン信号を、NT
SCデコーダ2で、Y信号とI,Q信号とに分離し、更に
マトリックス回路3で、Y信号とR−Y,B−Y信号と
に変換した後、A/D変換器4でディジタル信号に変換
する。この時のサンプリング周波数は、Y信号が13.5 M
Hz、R−Y,B−Y信号が6.75 MHzである。従って、NT
SCカラーテレビジョン信号の場合、1水平ラインの有効
サンプル数は、例えばY信号が 704、R−Y,B−Y信
号が夫々 352となり、262.5 水平ラインで1フィールド
を構成している。この内、有効ラインとして例えば 240
ラインを1フィールドとして出力する。サブバンド分割
回路5においては、Y信号,R−Y信号,B−Y信号の
各フィールドを夫々複数の周波数帯域に分割する。例え
ばY信号は図11のようなLL, HL, LH, HHの4つの周波数
帯域に分割し、R−Y信号,B−Y信号は図12のような
LL, HL, LH, HHの4つの周波数帯域に分割する。
【0046】このサブバンド分割回路5の動作を図8に
従って説明する。入力端子51から入力されたY信号はY
信号サブバンド分割回路54において、4つの帯域に分割
される。入力されたY信号は図13のような周波数特性を
持つ垂直LPF 541 において、帯域制限された後、垂直
2:1サブサンプリング回路543aにおいて、垂直方向の
画素数が1/2に間引かれる。垂直2:1サブサンプリ
ング回路543aの出力は、図15のような周波数特性を持つ
水平LPF 544aに通され、水平2:1サブサンプリング回
路546aにおいて、水平方向の画素数が1/2に間引かれ
る。この水平2:1サブサンプリング回路546aの出力
は、図11のLLの帯域の信号であり、画素数は入力信号の
1/4となっている。この信号をY信号のLLバンドと呼
ぶ。一方、垂直2:1サブサンプリング回路543aの出力
は、図16のような周波数特性を持つ水平HPF 545aにも入
力され、水平2:1サブサンプリング回路546bにおい
て、水平方向の画素数が1/2に間引かれる。この水平
2:1サブサンプリング回路546bの出力は、図11のHLの
帯域の信号であり、画素数は入力信号の1/4となって
いる。この信号をY信号のHLバンドと呼ぶ。
【0047】ところで、入力端子51から入力されたY信
号は図14のような周波数特性を持つ垂直HPF 542 にも入
力される。この垂直HPF 542 の出力は垂直2:1サブサ
ンプリング回路543bにおいて、垂直方向の画素数が1/
2に間引かれる。垂直2:1サブサンプリング回路543b
の出力は、図15のような周波数特性を持つ水平LPF 544b
において帯域制限された後、水平2:1サブサンプリン
グ回路546cにおいて、水平方向の画素数が1/2に間引
かれる。この水平2:1サブサンプリング回路546cの出
力は、図11のLHの帯域の信号であり、画素数は入力信号
の1/4となっている。この信号をY信号のLHバンドと
呼ぶ。一方、垂直2:1サブサンプリング回路543bの出
力は、図16のような周波数特性を持つ水平HPF 545bにも
入力され、水平2:1サブサンプリング回路546dにおい
て、水平方向の画素数が1/2に間引かれる。この水平
2:1サブサンプリング回路546dの出力は、図11のHHの
帯域の信号であり、画素数は入力信号の1/4となって
いる。この信号をY信号のHHバンドと呼ぶ。
【0048】このように、Y信号サブバンド分割回路54
において、Y信号は4つのバンドLL, HL, LH, HHに分割
され、各サブバンドが出力される。
【0049】入力端子52から入力されたR−Y信号はR
−Y信号サブバンド分割回路55において、図12に示した
ような4つのバンドLL,HL, LH, HHに分割される。ま
た、入力端子53から入力されたB−Y信号はB−Y信号
サブバンド分割回路56において、図12に示したような4
つのバンドLL, HL, LH, HHに分割される。これらのR−
Y信号サブバンド分割回路55及びB−Y信号サブバンド
分割回路56の動作は、Y信号サブバンド分割回路54の動
作と同様である。
【0050】Y信号サブバンド分割回路54から出力され
るY信号のLLバンド, HLバンド, LHバンド, HHバンド、
R−Y信号サブバンド分割回路55から出力されるR−Y
信号のLLバンド, HLバンド, LHバンド, HHバンド及びB
−Y信号サブバンド分割回路56から出力されるB−Y信
号のLLバンド, HLバンド, LHバンド, HHバンドは、メモ
リ57に入力され、8フィールド分が蓄積される。メモリ
57は、次の8フィールド分が蓄積されるまでに、各バン
ドを、隣合う複数の画素からなる3次元ブロックにまと
めてブロック単位で出力する。例えば、隣合う8ライン
で、1ラインあたり8画素の近接画素を2次元ブロック
とし、連続する8フィールドの近接する2次元ブロック
をまとめて8画素×8ライン×8フィールドのサイズの
3次元ブロックを構成する。3次元にブロック化された
Y信号,R−Y信号及びB−Y信号は、LLバンド, HLバ
ンド, LHバンド, HHバンドの順にメモリ57から出力され
る。このLLバンド, HLバンド, LHバンド, HHバンドによ
って構成されるブロックをサブバンドブロックと呼ぶ。
【0051】サブバンド分割回路5から出力される各サ
ブバンドブロックは、3次元直交変換回路6により3次
元DCT が施される。この3次元直交変換回路6における
動作を、図9を参照して次に説明する。
【0052】入力端子61から入力されたY信号,R−Y
信号及びB−Y信号の各サブバンドブロックは、直交変
換回路62により3次元DCT が施されて、その変換係数は
出力端子66を介して符号器7へ出力されると共に、動画
・静止画判定値演算回路63へ出力される。図17は8点DC
T 係数のシーケンシを示す。3次元DCT 係数をD(i,
j,k)(i,j,k=0,1,…,7)とすると、3
次元DCT 係数の時間方向成分の高次成分のパワーが大き
いほどブロック内での時間方向の変化は激しいと考えら
れる。ところが、時間方向に連続する8画素×8ライン
×8フィールド分をまとめて8×8×8の3次元ブロッ
クを考えると、NTSC方式の信号の場合、各フィールド単
位での2次元ブロックは同一フレーム内で強い相関を持
っている。このため、時間方向の変化を調べるために
は、図17よりDCT 係数のシーケンシがフレーム毎に変化
するk=4の場合の係数のパワーを調べればよい。従っ
て、LLバンドのサブバンドブロックのk=4のDCT 係数
LL(i,j,4)の最大値により動画,静止画の判定
を行う。動画・静止画判定値演算回路63は、Y信号,R
−Y信号及びB−Y信号のLLバンドに対する3次元DCT
係数DLL(i,j,k)に対して、下記(1)式で示さ
れるAを判定値と演算し、その判定値Aを判定器64へ出
力する。 A=Max(|DLL(i,j,4)|) …(1) また、動画であるか静止画であるかの判定を行うための
Y信号,R−Y信号及びB−Y信号夫々に対応した判定
基準値Bは、メモリである判定基準値テーブル65に収納
されており、必要に応じて判定器64へ出力される。判定
器64は、動画・静止画判定値演算回路63から出力される
判定値Aと判定基準値テーブル65から出力される判定基
準値Bとを比較し、A≧Bであればこのサブバンドブロ
ックは動画であると判定し、一方、A<Bであればこの
サブバンドブロックは静止画であると判定し、その判定
結果を出力端子67を介して符号器7へ出力する。
【0053】符号器7では、この判定結果に基づいて、
3次元DCT 係数が量子化されて符号化される。人間の視
覚は、動画よりも静止画に対して鋭敏であるので、静止
画ブロックではどのサブバンドブロックのデータも間引
くことはできないが、動画ブロックでは人間の視覚が鈍
い高周波帯域について間引いても復号器側で画質劣化は
目立たない。3次元直交変換回路6にて静止画と判定さ
れた場合、符号器7は、このサブバンドブロックが静止
画であることを示すブロック情報を出力すると共に、LL
バンド, HLバンド, LHバンド, HHバンドの各サブバンド
における3次元DCT 係数をそのまま量子化して符号化す
る。一方、3次元直交変換回路6にて動画と判定された
場合、符号器7は、このサブバンドブロックが動画であ
ることを示すブロック情報を出力すると共に、Y信号に
ついては、図18に示すように、LLバンド,HLバンド, LH
バンド, HLバンドの各サブバンドにおける3次元DCT 係
数のみを量子化して符号化し、R−Y信号及びB−Y信
号については、図19に示すように、LLバンドにおける3
次元DCT 係数のみを量子化して符号化する。
【0054】次に、復号化側の動作について説明する。
【0055】入力端子11から出力端子18までの復号化側
は、入力端子1から出力端子8までの符号化側と全く逆
のプロセスをたどる。入力端子11から入力されたデータ
は復号器12において元の3次元データの形に戻され、3
次元逆直交変換回路13において逆DCT 変換が施される。
逆直交変換された3次元ブロックは、サブバンド合成回
路14において、4つのサブバンドが合成されて1フィー
ルドずつ出力される。
【0056】サブバンド合成回路14の動作は、サブバン
ド分割回路5の動作の全く逆である。入力端子21から入
力された3次元ブロックは、メモリ22に8フィールド分
蓄積される。メモリ22は、次の8フィールド分が蓄積さ
れるまでに、Y信号のLL, HL,LH, HHバンドをY信号サ
ブバンド合成回路23に、R−Y信号のLL, HL,LH,HHバ
ンドをR−Y信号サブバンド合成回路24に、B−Y信号
のLL, HL,LH, HHバンドをB−Y信号サブバンド合成回
路25に夫々、1フィールドずつ入力される。
【0057】ここで、Y信号サブバンド合成回路23にお
ける動作について説明する。メモリ22から出力されたY
信号のLLバンドは水平1:2補間回路232aにおいて0を
補間することにより、水平方向の画素数を2倍とした
後、図15のような周波数特性を持つ水平LPF 233aに入力
される。また、メモリ22から出力されたY信号のHLバン
ドは、水平1:2補間回路232bにおいて、0補間された
後、図16のような周波数特性を持つ水平HPF 234aに入力
される。減算器235aは水平LPF 233aの出力から水平HPF
234aの出力を減算する。減算器235aの出力は、垂直1:
2補間回路236aにおいて0を補間することにより、垂直
方向の画素数が2倍にされた後、図13のような周波数特
性を持つ垂直LPF 237 に入力される。一方、メモリ22か
ら出力されたY信号のLHバンドは水平1:2補間回路23
2cにおいて0を補間することにより、水平方向の画素数
を2倍とした後、図15のような周波数特性を持つ水平LP
F 233bに入力される。また、メモリ22から出力されたY
信号のHHバンドは、水平1:2補間回路232dにおいて、
0補間された後、図16のような周波数特性を持つ水平HP
F 234bに入力される。減算器235bは水平LPF233bの出力
から水平HPF 234bの出力を減算する。減算器235bの出力
は、垂直1:2補間回路236bにおいて0を補間すること
により、垂直方向の画素数が2倍にされた後、図14のよ
うな周波数特性を持つ垂直HPF 238 に入力される。減算
器239 は、垂直LPF 237 の出力から垂直HPF 238 の出力
を減算して出力する。なお、R−Y信号サブバンド合成
回路24及びB−Y信号サブバンド合成回路25の動作は、
上述したY信号サブバンド合成回路23における動作と同
様である。
【0058】以上のようにして、サブバンド合成回路14
から出力されたY信号, R−Y信号及びB−Y信号は、
D/A変換器15においてアナログ信号に変換され、さら
にマトリックス回路16においてY信号, I信号及びQ信
号に変換された後、NTSCエンコーダ17において、NTSCカ
ラーテレビジョン信号となって、出力端子18から出力さ
れる。
【0059】ここで、あるサンプル画像を用いて符号
化, 復号化を行った例について説明する。サンプル画像
を水平, 垂直方向に4分割して得られるLLバンド, HLバ
ンド,LHバンド, HHバンドを夫々8画素×8ライン×8
フィールドの3次元ブロックに構成し、3次元直交変換
を行い、量子化した後、3次元逆直交変換,サブバンド
合成を行って元の画像を復元する。このようなサンプル
画像4フレーム分を符号化した結果を第1表に示す。な
お、S/N比は以下の式で計算している。
【0060】
【表1】
【0061】
【数4】
【0062】方式1では、サブバンド分割した画像を3
次元直交変換し、得られた変換係数を周波数帯域に応じ
て適当な重み(1〜0.4 )を乗じた後、1次元走査を行
ってハフマン符号化した。方式2は本発明の実施例であ
り、動画,静止画判定を行い、動画である場合には、Y
信号のHHバンド, R−Y信号及びB−Y信号のHLバン
ド,LHバンド, HHバンドを間引きして符号化した。
【0063】各バンドを見ると、LLバンドにはほとんど
主成分が集中し、LHバンド, HLバンド,HHバンドとこの
順にエネルギが減少していくことがわかる。本発明であ
る方式2では、方式1に比べて総ビットレートは10%以
上減少しており、特にR−Y信号及びB−Y信号では40
%近く総ビットレートが減少している。方式2では方式
1に比べて、S/N比は1〜2dB程度劣化しているが、
動画ブロックが多いような画像では、再生画像の劣化は
目視ではほとんど確認できない。
【0064】なお、上述した実施例では、サブバンドブ
ロックが動画であると判定された場合に、各フィールド
において、Y信号のHHバンドとR−Y信号及びB−Y信
号のLHバンド, HLバンド,HHバンドとを間引く例につい
て説明したが、図20に示すように一定の周期にて各バン
ドを間引くようにしてもよい。図20では8フィールド周
期でY信号の各バンドを間引く例を示しており、3,
4,7,8フィールドのLHバンド及びHLバンド、3,
4,5,6,7,8フィールドのHHバンドを間引いてい
る。
【0065】(第2実施例)前述の第1実施例では、高
域のサブバンドブロックを間引いて符号化したが、画像
信号の分散値に基づいて、各サブバンドブロックが有効
画像ブロックか否かを判別し、有効画像ブロックでない
サブバンドブロックを間引いて符号化しても、復号器側
で画質劣化は目立たない。このようにした例が第2実施
例である。
【0066】なお、第2実施例の高能率符号化装置の全
体構成は、図7に示す第1実施例の全体構成と同じであ
るが、3次元直交変換回路6の内部構成が少し異なって
いる。3次元直交変換回路6は、第1実施例と同様に、
各サブバンドブロック毎の変換係数を得て、各サブバン
ドブロックが動画であるか静止画であるかを判定するだ
けでなく、各サブバンドブロックが有効画像ブロックで
あるか否かも判定する。
【0067】図21は、3次元直交変換回路6の内部構成
を示すブロック図である。図21において図9と同番号を
付した部分は同一, または相当する部材を示している。
図中68は、各サブバンドブロックにおける画像信号の大
きさに基づいてそのサブバンドブロックが有効画像ブロ
ックであるか否かを判定するための判定値Cを演算する
有効ブロック判定値演算回路である。メモリとしての判
定基準値テーブル65は、動画, 静止画の判定を行うため
の判定基準値Bと有効画像ブロックの判定を行うための
判定基準値Dとを収納している。判定器64は、動画・静
止画判定値演算回路63からの判定値Aと判定基準値テー
ブル65からの判定基準値Bとを比較して動画であるか静
止画であるかを判定すると共に、有効ブロック判定値演
算回路68からの判定値Cと判定基準値テーブル65からの
判定基準値Dとを比較して有効画像ブロックであるか否
かを判定する。
【0068】次に、動作について説明する。なお、3次
元直交変換回路6以外の動作は第1実施例と同じである
ので、その説明は省略する。
【0069】入力端子61から入力されたY信号,R−Y
信号及びB−Y信号の各サブバンドブロックは、直交変
換回路62により3次元DCT が施されて、その変換係数は
出力端子66を介して符号器7へ出力されると共に、動画
・静止画判定値演算回路63へ出力される。動画・静止画
判定値演算回路63は、第1実施例と同様に、Y信号,R
−Y信号及びB−Y信号のLLバンドに対する3次元DCT
係数DLL(i,j,k)に対して、前記(1)式で示さ
れるAを判定値として演算し、その判定値Aを判定器64
へ出力する。
【0070】一方、Y信号,R−Y信号及びB−Y信号
の各サブバンドブロックは、入力端子61を介して有効ブ
ロック判定値演算回路68にも入力される。有効ブロック
判定値演算回路68では、Y信号,R−Y信号及びB−Y
信号の各サブバンドブロック内の画像信号の分散値に基
づいて、有効画像ブロックであるか否かを判定するため
の判定値Cを演算する。各サブバンドブロックにおける
分散値をσAC 2 とすると、有効ブロック判定値演算回路
68は、下記(2)式で示されるCを判定値として演算
し、その判定値Cを判定器64へ出力する。 C=σAC 2 /512 …(2) ここで、分散値σAC 2 は下記式で求められる。
【0071】
【数5】
【0072】動画であるか静止画であるかの判定を行う
ためのY信号,R−Y信号及びB−Y信号夫々に対応し
た判定基準値Bと、有効画像ブロックであるか否かの判
定を行うためのY信号,R−Y信号及びB−Y信号夫々
に対応した判定基準値Dとは、メモリである判定基準値
テーブル65に収納されており、必要に応じて判定器64へ
出力される。判定器64は、動画・静止画判定値演算回路
63から出力される判定値Aと判定基準値テーブル65から
出力される判定基準値Bとを比較し、A≧Bであればこ
のサブバンドブロックは動画であると判定し、一方、A
<Bであればこのサブバンドブロックは静止画であると
判定する。そして、判定器64は、静止画であると判定し
た場合には、このサブバンドブロックのすべてを有効画
像ブロックと判定する。動画であると判定した場合、判
定器64は、有効ブロック判定値演算回路68から出力され
る判定値Cと判定基準値テーブル65から出力される判定
基準値Dとを比較し、C≧Dであればこのサブバンドブ
ロックは有効画像ブロックであると判定し、一方、C<
Dであればこのサブバンドブロックは有効画像ブロック
でないと判定する。そして、判定器64は、このようにし
て得られる判定結果を出力端子67を介して符号器7へ出
力する。
【0073】符号器7では、この判定結果に基づいて、
3次元DCT 係数が量子化されて符号化される。人間の視
覚は、動画よりも静止画に対して鋭敏であるので、静止
画ブロックではどのサブバンドブロックのデータも間引
くことはできないが、動画ブロックでは全体の画像に影
響が少ないブロックであればそれを間引いても復号器側
で画質劣化は目立たない。3次元直交変換回路6にて有
効画像ブロックであると判定された場合、符号器7は、
このサブバンドブロックが有効画像ブロックであること
を示すブロック情報を出力すると共に、LLバンド, HLバ
ンド, LHバンド, HHバンドの各サブバンドにおける3次
元DCT 係数をそのまま量子化して符号化する。3次元直
交変換回路6にて有効画像ブロックでないと判定された
場合、符号器7は、Y信号,R−Y信号及びB−Y信号
のLLバンドに対しては、このサブバンドブロックが有効
画像ブロックでないことを示すブロック情報を出力する
と共に、3次元DCT 係数のDC成分のみを量子化して符号
化する。またこの場合、Y信号,R−Y信号及びB−Y
信号のHLバンド, LHバンド,HHバンドに対しては、符号
器7は、このサブバンドブロックが有効画像ブロックで
ないことを示すブロック情報のみを出力し、3次元DCT
係数を量子化しない。
【0074】復号化側においては、有効画像ブロックで
ある場合には、変換係数はそのまま復号され、一方、有
効画像ブロックでない場合には、LLバンドに関しては変
換係数のDC成分のみが復号され、その他のAC成分は0と
して復号され、HL, LH, HHバンドに関しては変換係数を
すべて0として復号される。
【0075】ここで、あるサンプル画像を用いて符号
化, 復号化を行った例について説明する。サンプル画像
を水平, 垂直方向に4分割して得られるLLバンド, HLバ
ンド,LHバンド, HHバンドを夫々8画素×8ライン×8
フィールドの3次元ブロックに構成し、3次元直交変換
を行い、量子化した後、3次元逆直交変換,サブバンド
合成を行って元の画像を復元する。このようなサンプル
画像4フレーム分を符号化した結果を第2表に示す。な
お、S/N比は第1実施例の場合と同じ式で計算してい
る。
【0076】
【表2】
【0077】方式1は、動画,静止画の判定、有効画像
ブロックの判定を行わないで符号化する従来の方法であ
る。方式2は本発明の第2実施例であり、動画,静止画
の判定及び有効画像ブロックの判定を行って、動画であ
って有効画像ブロックでない場合には、LLバンドのDC成
分を除くすべての変換係数を符号化しない。なお、有効
画像ブロックの判定に用いる判定基準値Dを、Y信号の
LL,LHバンドでは0、HL,HHバンドでは0.2 とし、R−
Y信号及びB−Y信号のLLバンドでは0、LH,HL,HHバ
ンドでは0.2 とした。
【0078】第2表の結果から、本発明である方式2で
は、方式1に比べて総ビットレートは17%程度減少して
いることがわかる。方式2では方式1に比べて、S/N
比は2〜3dB程度劣化しているが、動画ブロックが多い
ような画像では、再生画像の劣化は目視ではほとんど確
認できないので問題とはならない。
【0079】なお、上述した例では、有効画像ブロック
か否かの判定を、各ブロックの分散値σAC 2 に基づいて
行っいるが、各ブロックの最大値またはダイナミックレ
ンジに基づいて有効画像ブロックか否かの判定を行うよ
うにすることも考えられる。また、有効画像ブロックで
ないブロックについては、LLバンドのDC成分以外を符号
化しなかったが、他のLH, HL, HHバンドについてもDC成
分のみを符号化するようにしてもよい。
【0080】また、上述した例では、動画, 静止画判定
を行った後、静止画と判定された場合にはすべて有効画
像ブロックであると判定しているが、静止画と判定され
た場合においても、動画に対する判定時とは異なる判定
基準値を用いて有効画像ブロックであるか否かの判定を
行うようにしてもよい。このような例について説明す
る。
【0081】上述した例では、動画, 静止画判定を行っ
た後、動画と判定された場合についてのみ、C≧Dであ
れば有効画像ブロックであると判定したが、これに代え
て、動画と判定された場合にはDA 、静止画と判定され
た場合にはDS (DA ≧DS )とする2種の判定基準値
を用いて有効画像ブロックか否かの判定を行うこととし
てもよい。この場合、判定器64は、サブバンド分割され
たLL, LH, HL, HHバンドの各サブバンドブロックに対し
て、動画の場合にはC≧DA のときに有効画像ブロック
と判定し、静止画の場合にはC≧DS のときに有効画像
ブロックと判定する。
【0082】(第3実施例)次に、動画か静止画かの判
定結果に応じて、ウェイティング係数を変化させる第3
実施例について具体的に説明する。
【0083】図22は、第3実施例における高能率符号化
装置の主要構成を示すブロック図であり、図において5
は、図7と同様のサブバンド分割回路である。サブバン
ド分割回路5は、ディジタル画像信号(Y,R−Y,B
−Y信号)を、水平方向,垂直方向に各2段階に周波数
分離した後ブロック化し、得られたサブバンドブロック
を直交変換回路62a,62b,62c,62d へ出力する。各直交変
換回路62a,62b,62c,62d には、夫々LLバンド, HLバン
ド, LHバンド, HHバンドの各サブバンドブロックが出力
される。直交変換回路62a,62b,62c,62dは、3次元DCT
を各サブバンドブロックに施し、得られた変換係数をウ
ェイティング回路9a, 9b, 9c, 9dへ出力する。動画・静
止画判定回路69は、直交変換回路62a から出力される変
換係数に基づいて、そのブロックが動画であるか静止画
であるかを判定し、その判定結果を各ウェイティング回
路9a, 9b, 9c, 9dへ出力する。ウェイティング回路9a,
9b,9c, 9dは、この判定結果と各サブバンドの周波数特
性とに基づいて、直交変換回路62a,62b,62c,62dから出
力される変換係数にウェイティングを施し、重み付けさ
れた変換係数を可変長符号化回路7a, 7b, 7c, 7dへ出力
する。各可変長符号化回路7a, 7b, 7c, 7dは、ウェイテ
ィング回路9a, 9b, 9c, 9dの出力を可変長符号化する。
【0084】動画・静止画判定回路69の内部構成を図23
に示す。動画・静止画判定回路69は、直交変換回路62a
から出力される変換係数に基づいてそのサブバンドブロ
ックが動画であるか静止画であるかを判定するための判
定値Aを演算する動画・静止画判定値演算回路63と、動
画,静止画の判定を行うための判定基準値Bを収納して
いるメモリとしての判定基準値テーブル65と、動画・静
止画判定値演算回路63からの判定値Aと判定基準値テー
ブル65からの判定基準値Bとを比較して動画であるか静
止画であるかを判定する判定器64とから構成されてい
る。これらの各構成部材は、第1,2実施例のものと同
じである。
【0085】次に、動作について説明する。なお、サブ
バンド分割回路5の動作は、第1,2実施例と同じであ
るので、その説明は省略する。
【0086】サブバンド分割回路5から出力された各サ
ブバンドブロックは、直交変換回路62a,62b,62c,62d へ
出力され、3次元DCT が施される。得られた変換係数
は、対応するウェイティング回路9a, 9b, 9c, 9dへ出力
される。なお、LLバンドにおける変換係数は、直交変換
回路62a から動画・静止画判定回路69へも出力される。
そして、第1,2実施例の場合と全く同様にして、その
サブバンドブロックが、動画であるか静止画であるかが
判定される。その判定結果はウェイティング回路9a, 9
b, 9c, 9dへ出力され、この判定結果に基づいて変換係
数にウェイティングが施される。ここで、ウェイティン
グ回路9aはLLバンドに対応し、ウェイティング回路9bは
HLバンドに対応し、ウェイティング回路9cはLHバンドに
対応し、ウェイティング回路9dはHHバンドに対応してい
る。各ウェイティング回路9a, 9b, 9c, 9dの出力は対応
する各可変長符号化回路7a, 7b, 7c, 7dにより可変長符
号化される。
【0087】次に、各ウェイティング回路9a, 9b, 9c,
9dにおける動作、ウェイティングの大きさについて説明
する。
【0088】まず、動画と静止画とにおけるウェイティ
ングの基準について説明する。人間の視覚は、動画より
も静止画に対して鋭敏であるので、静止画ブロックは動
画ブロックより大きなウェイティングを施すことが有効
である。このことは、各サブバンドブロックにおいて共
通している。従って、動画・静止画判定回路69において
動画であると判定された場合には、各ウェイティング回
路9a, 9b, 9c, 9dは小さなウェイティングを行い、静止
画であると判定された場合には、各ウェイティング回路
9a, 9b, 9c, 9dは大きなウェイティングを行う。
【0089】あるサンプル画像のY信号の4個の各サブ
バンドブロックに対して3次元DCTを施した後、10ビッ
トに量子化し、各変換係数X(i,j,k)の2乗平均
の平方根(RMS )を求めた。このRMS の結果を参照し
て、各サブバンドブロックにおけるウェイティングの違
いについて説明する。
【0090】第3表,第4表に、Y信号のLLバンドにお
ける変換係数のRMS を示す。
【0091】
【表3】
【0092】
【表4】
【0093】第3,4表の結果から、LLバンドでは2次
元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(0,0)
の周辺に電力が集中している。従って、LLバンドにおい
ては、図24(a)に示すように、水平,垂直の低次シー
ケンシである変換係数に大きなウェイティングを施し、
高次シーケンシである変換係数に小さなウェイティング
を施すことが適している。
【0094】第5表,第6表に、Y信号のHLバンドにお
ける変換係数のRMS を示す。
【0095】
【表5】
【0096】
【表6】
【0097】第5,6表の結果から、HLバンドでは2次
元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(7,0)
の周辺に電力が集中している。これは、HLバンドの信号
は、水平方向に折り返された信号であるからである。従
って、HLバンドにおいては、図24(b)に示すように、
水平方向が高次シーケンシであって垂直方向が低次シー
ケンシである変換係数には大きなウェイティングを施
し、水平方向が低次シーケンシであって垂直方向が高次
シーケンシである変換係数には小さなウェイティングを
施すことが適している。
【0098】第7表,第8表に、Y信号のLHバンドにお
ける変換係数のRMS を示す。
【0099】
【表7】
【0100】
【表8】
【0101】第7,8表の結果から、LHバンドでは2次
元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(0,7)
の周辺に電力が集中している。これは、図8に示すよう
な周波数特性を有する垂直HPF 542 を通した後、2:1
にてサンプリングされているからである。LH成分は、図
25に示すように、垂直方向に折り返された信号であり、
例えば120lphの信号は0lph の信号になる。この結果、
DCT 後の変換係数は本来低次シーケンシに電力が集中す
るはずであるが、このような場合には垂直方向に折り返
された信号であるので、垂直方向だけ高次シーケンシに
電力が集中する。従って、LHバンドにおいては、図24
(c)に示すように、水平方向が低次シーケンシであっ
て垂直方向が高次シーケンシである変換係数には大きな
ウェイティングを施し、水平方向が高次シーケンシであ
って垂直方向が低次シーケンシである変換係数には小さ
なウェイティングを施すことが適している。
【0102】第9表,第10表に、Y信号のHHバンドにお
ける変換係数のRMS を示す。
【0103】
【表9】
【0104】
【表10】
【0105】第9,10表の結果から、HHバンドでは2次
元平面内のブロックで見ると、(i,j)=(7,7)
の周辺に電力が集中している。従って、HHバンドにおい
ては、図24(d)に示すように、水平,垂直方向が共に
高次シーケンシである変換係数に大きなウェイティング
を施し、水平,垂直方向が共に低次シーケンシである変
換係数に小さなウェイティングを施すことが適してい
る。
【0106】また、各表の数値において時間方向に注目
すると、いずれのバンドにおいてもk=0の平面に電力
が集中し、kが高次になるほど電力が小さくなるので、
kが低次の変換係数に対しては大きなウェイティングを
施し、kが高次の変換係数に対しては小さなウェイティ
ングを施すことが適している。更に、人間の視覚が高い
空間周波数に対して鈍いので、低い空間周波数が集中す
るLLバンドに対しては大きなウェイティングを施し、高
い空間周波数が集中するHHバンドに対しては小さなウェ
イティングを施すことが適している。
【0107】以上のことを考慮し、また4個のサブバン
ドに対するウェイティングが水平及び垂直周波数方向で
滑らかに接続するように考えると、各サブバンドにおけ
るウェイティング係数は次のようになる。但し、αs
αa とする。
【0108】動画・静止画判定回路69の判定結果が動画
である場合におけるLLバンド(ウェイティング回路9aに
対応)のウェイティング係数W LLa(i,j,k)は下
式のようになる。
【0109】
【数6】
【0110】動画・静止画判定回路69の判定結果が静止
画である場合におけるLLバンドのウェイティング係数W
LLs(i,j,k)は下式のようになる。
【0111】
【数7】
【0112】動画・静止画判定回路69の判定結果が動画
である場合におけるHLバンド(ウェイティング回路9bに
対応)のウェイティング係数W HLa(i,j,k)は下
式のようになる。
【0113】
【数8】
【0114】動画・静止画判定回路69の判定結果が静止
画である場合におけるHLバンドのウェイティング係数W
HLs(i,j,k)は下式のようになる。
【0115】
【数9】
【0116】動画・静止画判定回路69の判定結果が動画
である場合におけるLHバンド(ウェイティング回路9cに
対応)のウェイティング係数W LHa(i,j,k)は下
式のようになる。
【0117】
【数10】
【0118】動画・静止画判定回路69の判定結果が静止
画である場合におけるLHバンドのウェイティング係数W
LHs(i,j,k)は下式のようになる。
【0119】
【数11】
【0120】動画・静止画判定回路69の判定結果が動画
である場合におけるHHバンド(ウェイティング回路9dに
対応)のウェイティング係数W HHa(i,j,k)は下
式のようになる。
【0121】
【数12】
【0122】動画・静止画判定回路69の判定結果が静止
画である場合におけるHHバンドのウェイティング係数W
HHs(i,j,k)は下式のようになる。
【0123】
【数13】
【0124】以上示したように、動画,静止画を区別
し、また各サブバンド毎に異なるウェイティングを施す
ことにより、Y信号に対してより有効な情報圧縮を行う
ことができる。
【0125】なお、輝度信号であるY信号について説明
したが、色差信号であるR−Y信号,B−Y信号におい
ても全く同様の処理を行えることは勿論である。
【0126】(第4実施例)図26は、本発明の第4実施
例の高能率符号化装置の符号化側の構成を示すブロック
図であり、図中4,5は図7と同様のA/D変換器,サ
ブバンド分割回路、図中62は図9,図21と同様の直交変
換回路、図中69は図22と同様の動画・静止画判定回路で
ある。
【0127】サブバンド分割回路5は、第1実施例と同
様に、A/D変換器4にてディジタル化された画像信号
(Y,R−Y,B−Y信号)を、周波数に応じて4個の
サブバンドに帯域分割した後ブロック化し、得たサブバ
ンドブロックをインターリーブ回路81及び動画・静止画
判定回路69へ出力する。インターリーブ回路81は、入力
時に隣合っているブロックが極力隣合わないように各サ
ブバンドブロックを並び変えた後、各サブバンドブロッ
クを直交変換回路62へ出力する。動画・静止画判定回路
69は、各サブバンドブロック単位にて動画か静止画かを
判別し、その判別結果を量子化パラメータ設定回路84へ
出力する。直交変換回路62は、各サブバンドブロックに
3次元DCT を施して変換係数を得、得られた変換係数を
量子化回路82及び量子化パラメータ設定回路84へ出力す
る。量子化回路82は入力された変換係数を、量子化パラ
メータ設定回路84にて設定される量子化パラメータに従
って量子化し、量子化データを可変長符号化回路83へ出
力する。可変長符号化回路83は、量子化データを符号化
する。
【0128】動画・静止画判定回路69において動画と判
定されたサブバンドブロックのブロック番号は動画ブロ
ックメモリ86に記憶され、動画・静止画判定回路69にお
いて静止画と判定されたサブバンドブロックのブロック
番号は静止画ブロックメモリ87に記憶される。動画・静
止画判定回路69において判定された動画ブロックの数と
静止画ブロックの数とはインターリーブ制御回路85にて
記憶され、インターリーブ回路81において動画ブロック
間及び静止画ブロック間で独立的にシャフリングが行わ
れるように、インターリーブ制御回路85は切替回路88を
制御する。
【0129】図27は、第4実施例の高能率符号化装置の
復号化側の構成を示すブロック図であり、図中13, 14,
15は図6と同様の3次元逆直交変換回路,サブバンド合
成回路,D/A変換器である。91は符号化された可変長
画像信号を復号化する可変長符号復号化回路であり、可
変長符号復号化回路91は復号化データを逆量子化回路92
へ出力する。逆量子化回路92は、復号化データに逆量子
化処理を施して、元の変換係数を3次元逆直交変換回路
13へ出力する。3次元逆直交変換回路13は、変換係数に
逆DCT を施して、元のサブバンドブロックをデインター
リーブ回路93へ出力する。デインターリーブ回路93は、
各サブバンドブロックを元の順序に並び変えて、サブバ
ンド合成回路14へ出力する。サブバンド合成回路14は、
各帯域のサブバンドブロックを合成し、元のディジタル
の画像信号に戻してD/A変換器15へ出力する。D/A
変換器15は、アナログ信号に変換して元の画像信号を出
力する。
【0130】次に動作について説明する。なお、A/D
変換器4及びサブバンド分割回路5における動作は、第
1実施例と同じであるので、その説明は省略する。
【0131】サブバンド分割回路5において、サブバン
ド分割後に、例えば、Y信号を水平8画素×2×垂直8
画素、R−Y信号とB−Y信号とを水平8画素×垂直8
画素単位にブロック分けする場合には、全体として図28
に示すように水平22×垂直15の計330 ブロックに分割さ
れる。このようにブロック化されたY信号,R−Y信
号,B−Y信号の2次元サブバンドブロックは8フィー
ルド分がメモリ57に蓄積され、水平軸,垂直軸,時間軸
を有する水平8画素×垂直8画素×8フィールドを単位
とする3次元サブバンドブロックにまとめられる。構成
された3次元サブバンドブロックは、信号伝送時に受け
る信号欠落の危険性を分散させるために、インターリー
ブ回路81において入力時に隣合ったブロックが極力隣合
わないように並べ変えられた後、直交変換回路62へ出力
される。
【0132】そして、LLバンドが画像の基本となる信号
であることに着目し、前述の各実施例と同様にして、動
画・静止画判定回路69において、LLバンドのフレーム相
関を8フィールド単位で検出し、3次元サブバンドブロ
ック単位で動画か静止画かの判定を行う。動画・静止画
判定回路69により動画と判定されたサブバンドブロック
のブロック番号が動画ブロックメモリ86に、静止画と判
定されたサブバンドブロックのブロック番号が静止画ブ
ロックメモリ87に各々記憶される。また、動画/静止画
のブロック数がインターリーブ制御回路85に記憶され
る。インターリーブ回路81に入力されたサブバンド信号
はブロック単位でシャフリング処理が施されて、そのサ
ブバンドブロックの順序が並び変えられる。この際、信
号伝送時における信号欠落の危険性を分散させるために
入力時に隣合っているブロックが極力隣合わないよう
に、サブバンドブロックの信号が例えば図29に示すよう
な記録トラック(伝送単位)に動画ブロック,静止画ブ
ロックの順に配置されるように、サブバンドブロックの
順序が並び変えられる。
【0133】なお、静止画に対する3次元のDCT 係数
は、後述するように、ゼロ番目を除く偶数番目の係数が
ゼロになるので、3次元のDCT 係数を用いて動画/静止
画の判定を行って、DCT 係数のブロック単位でシャフリ
ング処理を施しても良い。
【0134】動画ブロック,静止画ブロックの順に並べ
変えられた各サブバンドブロックの信号は、直交変換回
路62において3次元DCT によりDCT 係数に変換される。
図30には、時間軸方向のDCT 係数のパワー分布を示す。
図30(a)は動画の場合を示しており、各係数はいずれ
もパワーを有しており情報量は多いことがわかる。図30
(b)は静止画の場合を示しており、ゼロ番目を除く偶
数番目の係数はゼロであって奇数番目の係数のパワーも
小さいので情報量は少ないことがわかる。本来、静止画
では時間軸方向に情報変化はないはずであるが、飛び越
し走査により空間的変位が時間的変位に変換されるの
で、直流(DC)成分をゼロ番目とした場合に奇数番目の
DCT 係数にパワーが現れる。これはDCT の基底ベクトル
の次数Nと関係があり、2:1の飛び越し走査の場合に
は偶数番目の係数がパワーを持たない。
【0135】ここで、奇数番目のDCT 係数にのみパワー
が現れる理由を、DCT の定義式に基づいて説明する。N
点DCT は、以下の式にて定義される。
【0136】
【数14】
【0137】ここで、奇数・偶数フィールドについて分
けて考えると、y(i)は次式で表される。
【0138】
【数15】
【0139】静止画である場合には、奇数フィールド同
士、偶数フィールド同士ではその画像信号は同じである
ので、x(0)=x(2)=,…,=x(N−2)であ
り、x(1)=x(3)=,…,=x(N−1)とな
る。このことを利用すると、y(i)は更に次式で表さ
れる。
【0140】
【数16】
【0141】また余弦関数では、 cosα=− cos(π−
α)=− cos(π+α)= cos(2π−α)であるの
で、i=2,4,6,…,N−2の場合には、次の各式
が成立する。
【0142】
【数17】
【0143】このように直流成分を除く偶数番目のDCT
係数はゼロとなり、奇数番目のDCT係数にはパワーが現
れる。
【0144】3次元サブバンドブロック単位で得られた
DCT 係数は、量子化回路82においてその情報量に応じた
量子化条件の下で量子化され、情報量の均一化が図られ
る。例えば量子化レベルが10.5bit 相当のDCT 係数(11
bit )に対して量子化係数1/2を乗ずれば9.5bit相当
の量子化レベルが得られ、ルート2を乗ずれば11.0bit
相当の量子化レベルが得られる。静止画の場合は情報量
が少ないので量子化係数を大きく取って情報をできるだ
け多く伝送し、微細な画像情報も伝送できるようにす
る。一方、動画の場合は情報量が多くて全ての情報を伝
送しきれないときがあるので量子化係数を小さくして微
細な画像情報に相当する情報を落とし情報量の削減を行
う。量子化回路82におけるこのような量子化係数の決
定,サブバンドの高周波帯域成分の削除等の量子化パラ
メータは、動画・静止画判定回路69の判定結果または直
交変換回路62で得られるDCT 係数の偶数番目のパワーを
用いて量子化パラメータ設定回路84にて設定される。な
お、量子化パラメータの設定はサブバンドまたはDCT 係
数の情報量によっても影響される。
【0145】量子化回路6において量子化されたDCT 係
数は、可変長符号化回路83によりハフマン符号などを用
いて可変長符号化されて情報量の圧縮がなされ、可変長
符号化された画像信号(DCT 係数)が出力されて、一連
の高能率符号化動作は終了する。
【0146】この第4実施例では、動画,静止画の判定
が画像全体(8フィールド)で行われ、かつ、動画と静
止画との比率を知ることもできるので、静止画から動画
に変化する場合、またはシーンチェンジのように情報量
が急変する場合においても適切な量子化パラメータの設
定が可能である。
【0147】以下に、適切な量子化パラメータの設定例
とこの設定に伴う利点について説明する。静止画から画
面のほんの一部が動き始める場合は、動画部分の情報を
伝送できる程度に量子化係数を少し小さくする。この場
合、静止画部分の情報が伝送できないこともあるが、直
前の画像情報を置き換えることができるので実用上の問
題は生じない。従って、静止画部分の画質の急変を引き
起こす量子化レベルの急変を避けることができる。ま
た、静止画から画面の多くの部分(例えば1/3以上)
が動き始める場合は、量子化係数を大幅に小さくする。
この場合は、注視点が動画部分になるので静止画部分の
劣化は比較的分かりにくい。更に、動画から静止画に変
わる場合は、量子化係数を除々に大きくする。この場合
は、目が急に細部の情報を検知できるようにはならない
ので、実用上何等問題は生じない。以上のように第4実
施例では、状況に応じた量子化パラメータの設定が可能
になり、また、画像の変化と量子化係数の変更とに伴う
画質劣化も容易に避けられる。
【0148】なお、上述した例では画像信号をサブバン
ド分割した後に、複数のサブバンドブロックにブロック
化することとしたが、サブバンド分割を行なわずに画像
信号を直接ブロック化する場合にも、第4実施例は適用
できる。
【0149】なお、上述した各実施例では、サブバンド
分割回路5において、連続するフィールドに対して8画
素×8ライン×8フィールドのブロックにブロック化す
ることとしたが、連続するフレームに対して8画素×8
ライン×8フレームを単位とするブロック化を行っても
よい。この場合、k=7の場合の係数の振幅に基づい
て、動画であるか静止画であるかを判定すればよい。具
体的には、Y信号(またはR−Y信号,B−Y信号)の
LLバンドにおける3次元DCT 係数DLL(i,j,k)
(i,j,k=0,1,…,7)に対して、下記(3)
式で示されるAを判定値として判定器64へ出力し、この
判定値Aと判定基準値Bとを比較して、動画か静止画か
を判定する。 A=Max(|DLL(i,j,7)|) …(3)
【0150】
【発明の効果】第1発明では、動画ブロックの一部を間
引いて符号化するので、画質劣化を小さく抑えて、符号
化レートの大幅な低減を実現できる。また、動画ブロッ
ク,静止画ブロックでウェイティング係数を異ならせる
ので、夫々に適したウェイティングを施すことができ
る。しかも各帯域間でウェイティングが滑らかにつなが
るようにウェイティング係数を決定するので、帯域分割
による高周波数帯域での周波数折り返しを補正できる。
【0151】第2発明では、動画ブロックの高周波数帯
域を間引いて符号化するので、画質劣化を小さく抑え
て、符号化レートの大幅な低減を実現できる。また、動
画ブロック,静止画ブロックでウェイティング係数を異
ならせるので、夫々に適したウェイティングを施すこと
ができる。しかも水平または垂直方向に関して対をなす
帯域間でウェイティングが滑らかにつながるようにウェ
イティング係数を決定するので、帯域分割による高周波
数帯域での周波数折り返しを補正できる。
【0152】第3発明では、動画ブロック,静止画ブロ
ックとで異なるウェイティングを施し、しかもLLサブ
バンドにおいて、ウェイティング時のウェイトを、低水
平周波数及び低垂直周波数から高水平周波数及び高垂直
周波数へ増加するように設定するので、効率が良いウェ
イティングを行えると共に、ウェイティングを滑らかに
つなげることができる。また、複数の帯域に応じて量子
化レベルを変更するので、より有効な画像圧縮を実現で
きる。
【0153】
【0154】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の高能率符号化装置の送信側の構成を示す
ブロック図である。
【図2】従来の高能率符号化装置の受信側の構成を示す
ブロック図である。
【図3】従来の高能率符号化装置におけるサンプリング
の一例を示す図である。
【図4】従来の高能率符号化装置におけるサブサンプリ
ングの一例を示す図である。
【図5】従来の高能率符号化装置の構成を示すブロック
図である。
【図6】従来の高能率符号化装置におけるウェイティン
グ回路のウェイティングを示す説明図である。
【図7】本発明の高能率符号化装置の第1実施例の構成
を示すブロック図である。
【図8】本発明の高能率符号化装置におけるサブバンド
分割回路の内部構成を示すブロック図である。
【図9】第1実施例の3次元直交変換回路の内部構成を
示すブロック図である。
【図10】本発明の高能率符号化装置におけるサブバン
ド合成回路の内部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の高能率符号化装置におけるY信号の
サブバンド分割を示す図である。
【図12】本発明の高能率符号化装置におけるR−Y信
号,B−Y信号のサブバンド分割を示す図である。
【図13】本発明の高能率符号化装置における垂直LPF
の周波数特性を示す図である。
【図14】本発明の高能率符号化装置における垂直HPF
の周波数特性を示す図である。
【図15】本発明の高能率符号化装置における水平LPF
の周波数特性を示す図である。
【図16】本発明の高能率符号化装置における水平HPF
の周波数特性を示す図である。
【図17】8点DCT 係数のシーケンシ特性を示す図であ
る。
【図18】第1実施例において動画時に符号化すべきY
信号のサブバンドを示す図である。
【図19】第1実施例において動画時に符号化すべきR
−Y信号,B−Y信号のサブバンドを示す図である。
【図20】第1実施例において動画時に符号化すべきY
信号のサブバンドの他の例を示す図である。
【図21】本発明の高能率符号化装置の第2実施例の3
次元直交変換回路の内部構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の高能率符号化装置の第3実施例の構
成を示すブロック図である。
【図23】第3実施例の動画・静止画判定回路の内部構
成を示すブロック図である。
【図24】第3実施例のウェイティング回路のウェイテ
ィングを示す説明図である。
【図25】第3実施例における垂直方向ハイパスフィル
タの周波数の折り返し動作の説明図である。
【図26】本発明における高能率符号化装置の第4実施
例の符号化側の構成を示すブロック図である。
【図27】第4実施例の復号化側の構成を示すブロック
図である。
【図28】第4実施例におけるブロック分割を説明する
ための図である。
【図29】第4実施例における記録トラックへの画像ブ
ロックの割り付けを示す図である。
【図30】動画と静止画とにおけるDCT 係数のパワー分
布図である。
【符号の説明】
4 A/D変換器 5 サブバンド分割回路 6 3次元直交変換回路 7 符号器 7a, 7b, 7c, 7d 可変長符号化回路 9a, 9b, 9c, 9d ウェイティング回路 62 直交変換回路 62a,62b,62c,62d 直交変換回路 63 動画・静止画判定値演算回路 64 判定器 65 判定基準値テーブル 68 有効ブロック判定値演算回路 69 動画・静止画判定回路 81 インターリーブ回路 82 量子化回路 83 可変長符号化回路 84 量子化パラメータ設定回路 86 動画ブロックメモリ 87 静止画ブロックメモリ 85 インターリーブ制御回路 88 切替回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディジタル画像信号を圧縮した形式に符
    号化する高能率符号化装置において、ディジタル画像信
    号を周波数に応じて複数の帯域に分割する帯域分割手段
    と、帯域分割された画像信号の複数の各帯域を夫々が複
    数の画素を有するブロックに構成するブロック構成手段
    と、各ブロックに直交変換を施して変換係数を得る直交
    変換手段と、得られた変換係数を符号化する符号化手段
    と、得られた変換係数に基づいて各ブロックが動画ブロ
    ックであるか静止画ブロックであるかを判別する判別手
    段と、得られた変換係数に前記判別手段の判別に応じて
    ウェイティングを施すウェイティング手段とを備え、前
    記符号化手段は、前記判別手段にて動画ブロックである
    と判別されたフレーム単位内の複数のブロックを間引い
    た後に、得られた変換係数を符号化し、前記ウェイティ
    ング手段は、水平または垂直方向に関して対をなす複数
    の帯域間でウェイティングが滑らかにつながるようにウ
    ェイティング係数を決定することにより複数の各帯域間
    で連続性をなすウェイティングを得られた変換係数に施
    して、複数の帯域の高周波数帯域にあって前記帯域分割
    手段により導入された周波数折り返しを補正するように
    構成したことを特徴とする高能率符号化装置。
  2. 【請求項2】 ディジタル画像信号を圧縮した形式に符
    号化する高能率符号化装置において、ディジタル画像信
    号を周波数に応じて複数の帯域に分割する帯域分割手段
    と、帯域分割された画像信号の複数の各帯域を夫々が複
    数の画素を有するブロックに構成するブロック構成手段
    、各ブロックに直交変換を施して変換係数を得る直交
    変換手段と、得られた変換係数を符号化する符号化手段
    と、得られた変換係数に基づいて各ブロックを動画ブロ
    ックまたは静止画ブロックの何れかに区分する判別手段
    と、得られた変換係数に前記判別手段の区分に応じてウ
    ェイティングを施すウェイティング手段とを備え、前記
    符号化手段が、前記判別手段にて動画ブロックであると
    区分されたフレーム単位内の高周波数帯域を間引いた後
    に、得られた変換係数を符号化し、前記ウェイティング
    手段が、水平または垂直方向に関して対をなす複数の帯
    域間でウェイティングが滑らかにつながるようにウェイ
    ティング係数を決定し、複数の帯域の高周波数帯域にあ
    って前記帯域分割手段により導入された周波数折り返し
    を補正するように構成したことを特徴とする高能率符号
    化装置。
  3. 【請求項3】 ディジタル画像信号を符号化する高能率
    符号化装置において、ディジタル画像信号を複数の帯域
    に分割する帯域分割手段と、帯域分割された画像信号の
    複数の各帯域を夫々が複数の画素を有する複数のブロッ
    クに構成するブロック構成手段と、複数のブロックの夫
    々に直交変換を施して変換係数を得る直交変換手段と、
    複数のブロックの夫々が動画ブロックであるか静止画ブ
    ロックであるかを判別する判別する判別手段と、得られ
    た変換係数に該判別手段にてなされた判別に応じてウェ
    イティングを施すウェイティング手段と、ウェイティン
    グが施された変換係数を複数の帯域の夫々に適した量子
    化レベルに応じて量子化し、複数の帯域の夫々で独立的
    に符号化がなされるように、量子化されウェイティング
    が施された変換係数を複数のブロックの夫々について符
    号化する符号化手段とを備え、前記複数のブロックの夫
    々が垂直周波数方向及び水平周波数方向に配置された複
    数の値を有しており、垂直周波数方向及び水平周波数方
    向が高/低周波数のサブバンドに分割されて、LL,H
    L,LH及びHHサブバンドを生成し、LLサブバンド
    について、前記ウェイティング手段で割り当てられたウ
    ェイトが、垂直周波数方向,水平周波数方向及び斜め周
    波数方向において、低水平周波数及び低垂直周波数から
    高水平周波数及び高垂直周波数へ増加するように構成し
    たことを特徴とする高能率符号化装置。
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