JP2630911B2 - 甲状腺ヨウ素量の測定装置 - Google Patents
甲状腺ヨウ素量の測定装置Info
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Landscapes
- Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は生体での甲状腺内ヨウ素
量を測定し、診断に役立てるための甲状腺ヨウ素量の測
定装置に関する。
量を測定し、診断に役立てるための甲状腺ヨウ素量の測
定装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】ヒト甲状腺にはヨウ素が特異的に濃縮し
ている。そしてヨウ素含有量と甲状腺の機能及び疾患と
の関連が意味をもつことがわかって以来、各種のヨウ素
測定方法が提案されている。一般に、生体での甲状腺内
ヨウ素量の測定方法としては、蛍光Ｘ線法が使用されて
いる。この原理は、頚部にＸ線を照射すると甲状腺内に
含まれるヨウ素がこのＸ線を吸収すると同時に、よりエ
ネルギーの低い特定の波長を持った蛍光Ｘ線を放出す
る。
ている。そしてヨウ素含有量と甲状腺の機能及び疾患と
の関連が意味をもつことがわかって以来、各種のヨウ素
測定方法が提案されている。一般に、生体での甲状腺内
ヨウ素量の測定方法としては、蛍光Ｘ線法が使用されて
いる。この原理は、頚部にＸ線を照射すると甲状腺内に
含まれるヨウ素がこのＸ線を吸収すると同時に、よりエ
ネルギーの低い特定の波長を持った蛍光Ｘ線を放出す
る。
【０００３】そして、この蛍光Ｘ線量がヨウ素含有量と
比例することを利用して甲状腺ヨウ素含有量を測定する
ものである（これを蛍光Ｘ線分析法と称す）。実際には
Ｘ線を正面から頚部に照射し、側方又は斜め前方から放
出される蛍光Ｘ線を測定しヨウ素量に換算する方式をと
っている。
比例することを利用して甲状腺ヨウ素含有量を測定する
ものである（これを蛍光Ｘ線分析法と称す）。実際には
Ｘ線を正面から頚部に照射し、側方又は斜め前方から放
出される蛍光Ｘ線を測定しヨウ素量に換算する方式をと
っている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の蛍光Ｘ
線分析法は、空間分解能が非常に悪く、周囲の甲状腺組
織を分離できないため、甲状腺全体に含まれるヨウ素量
を測定することはできるが、甲状腺の一部分だけを限っ
てヨウ素量を測定することはできない。ましてや甲状腺
腫瘤のヨウ素量を正確に測定することは不可能である。
又、測定方式から言って、患者の頚の形態の違いによっ
ても測定値に大きな誤差があった。
線分析法は、空間分解能が非常に悪く、周囲の甲状腺組
織を分離できないため、甲状腺全体に含まれるヨウ素量
を測定することはできるが、甲状腺の一部分だけを限っ
てヨウ素量を測定することはできない。ましてや甲状腺
腫瘤のヨウ素量を正確に測定することは不可能である。
又、測定方式から言って、患者の頚の形態の違いによっ
ても測定値に大きな誤差があった。
【０００５】更に又、従来方法にあっては甲状腺あるい
は被測定部分を限定して特定することができないため、
甲状腺患者の診断の決め手となるヨウ素濃度をも求める
ことはできなかった。更には専用機であるため他に転用
ができないこと等のため、価格的にも問題があった。
は被測定部分を限定して特定することができないため、
甲状腺患者の診断の決め手となるヨウ素濃度をも求める
ことはできなかった。更には専用機であるため他に転用
ができないこと等のため、価格的にも問題があった。
【０００６】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、甲状腺組織のヨウ素濃度は勿論のこと、
測定部分の体積も併せて測定ができ、かつ患者の頚の形
態によっても殆んど誤差の生じない甲状腺ヨウ素量の測
定装置を提供することを目的としている。
たものであり、甲状腺組織のヨウ素濃度は勿論のこと、
測定部分の体積も併せて測定ができ、かつ患者の頚の形
態によっても殆んど誤差の生じない甲状腺ヨウ素量の測
定装置を提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】基本的な考え方を説明す
る。本発明者らは、石灰化を伴なわない甲状腺組織にお
いて、そのヨウ素濃度が０．０２ｍｇ／ｇ以上でそのＣ
Ｔ値とヨウ素濃度との間には直線的な相関があり、ヨウ
素濃度は（１）式で表わされることを既に報告している
（Ｊｏｕｒｎａｌｏｆ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ａｓｓｉｓ
ｔｅｄ Ｔｏｍｏｇｒａｐｈｙ，１５：２８７−２９
０，１９９１．）。
る。本発明者らは、石灰化を伴なわない甲状腺組織にお
いて、そのヨウ素濃度が０．０２ｍｇ／ｇ以上でそのＣ
Ｔ値とヨウ素濃度との間には直線的な相関があり、ヨウ
素濃度は（１）式で表わされることを既に報告している
（Ｊｏｕｒｎａｌｏｆ Ｃｏｍｐｕｔｅｒ Ａｓｓｉｓ
ｔｅｄ Ｔｏｍｏｇｒａｐｈｙ，１５：２８７−２９
０，１９９１．）。
【数１】 ヨウ素濃度＝（ＣＴ値−６５）／１０４ ………（１）
【０００８】しかし、甲状腺腫瘍はしばしば石灰化を持
ち、この石灰化がＣＴ値に大きな影響を与えることがわ
かっている。したがって石灰化に影響されることなく、
甲状腺ＣＴ値からヨウ素濃度を算出しようとしている。
ち、この石灰化がＣＴ値に大きな影響を与えることがわ
かっている。したがって石灰化に影響されることなく、
甲状腺ＣＴ値からヨウ素濃度を算出しようとしている。
【０００９】患者を仰臥位でＣＴ（ｃｏｍｐｕｔｅｄ
ｔｏｍｏｇｒａｐｈｙ）装置の台に寝かせ、一定のスラ
イス厚（通常は５ｍｍ）、連続ピッチ（通常は５ｍ
ｍ）、一定の撮影条件（管電圧１２０ＫＶ，管電流１５
０ｍＡ，撮影時間２秒）で全甲状腺を撮影する。撮影さ
れた全てのスライスに対して、ヨウ素濃度・体積・総ヨ
ウ素量を測定しようとする部位に関心領域（ＲＯＩ）を
設定する。各々のスライスに対して関心領域内のＣＴ値
のヒストグラムを作成する。
ｔｏｍｏｇｒａｐｈｙ）装置の台に寝かせ、一定のスラ
イス厚（通常は５ｍｍ）、連続ピッチ（通常は５ｍ
ｍ）、一定の撮影条件（管電圧１２０ＫＶ，管電流１５
０ｍＡ，撮影時間２秒）で全甲状腺を撮影する。撮影さ
れた全てのスライスに対して、ヨウ素濃度・体積・総ヨ
ウ素量を測定しようとする部位に関心領域（ＲＯＩ）を
設定する。各々のスライスに対して関心領域内のＣＴ値
のヒストグラムを作成する。
【００１０】このヒストグラムでは石灰化を伴なわない
甲状腺組織では図１に示すように、ＣＴ値が正規分布に
近い分布（一峰性又は二峰性）を示すが、石灰化を伴な
う甲状腺組織では図２に示すように、ＣＴ値が正規分布
に近い分布に加えてＣＴ値の高い側に平坦な分布を持
つ。
甲状腺組織では図１に示すように、ＣＴ値が正規分布に
近い分布（一峰性又は二峰性）を示すが、石灰化を伴な
う甲状腺組織では図２に示すように、ＣＴ値が正規分布
に近い分布に加えてＣＴ値の高い側に平坦な分布を持
つ。
【００１１】ここで測定しようとする甲状腺組織に石灰
化がある場合にのみ、正規分布に近い分布とＣＴ値の高
い側の平坦な分布との分離点をヒストグラム上で指定
し、この分離点より高いＣＴ値は次のヨウ素濃度計算か
ら除外し、以下に示す（３）式にてヨウ素濃度を算出す
る。
化がある場合にのみ、正規分布に近い分布とＣＴ値の高
い側の平坦な分布との分離点をヒストグラム上で指定
し、この分離点より高いＣＴ値は次のヨウ素濃度計算か
ら除外し、以下に示す（３）式にてヨウ素濃度を算出す
る。
【００１２】これは、石灰化部分を除く甲状腺組織につ
いてのみ、Ｘ線ＣＴの最小単位面積である各々のピクセ
ルのＣＴ値に対して、そのＣＴ値がｔc ＨＵ以上の時に
はそのＣＴ値を以下に示す一般式(2) に代入してヨウ素
濃度を求める。なお、（２）式は（１）式の一般式であ
る。
いてのみ、Ｘ線ＣＴの最小単位面積である各々のピクセ
ルのＣＴ値に対して、そのＣＴ値がｔc ＨＵ以上の時に
はそのＣＴ値を以下に示す一般式(2) に代入してヨウ素
濃度を求める。なお、（２）式は（１）式の一般式であ
る。
【数２】 ヨウ素濃度（ｍｇ／ｇ）＝（ＣＴ値−ｔc ）／ｔd ……（２） 但し、ｔc は切片定数，ｔd は傾き定数であって、ＣＴ
装置、特にＸ線管のターゲットに含まれる金属の組成に
よって決まり、発明者らの使用しているＣＴ装置の場合
では、実測値からｔc ＝６５，ｔd ＝１０４が最適と考
えられた。この数値を入れた式が（１）式である。
装置、特にＸ線管のターゲットに含まれる金属の組成に
よって決まり、発明者らの使用しているＣＴ装置の場合
では、実測値からｔc ＝６５，ｔd ＝１０４が最適と考
えられた。この数値を入れた式が（１）式である。
【００１３】このヨウ素濃度にピクセルの面積とスライ
ス厚を乗じて求めた体積を乗じてボクセル内の総ヨウ素
量を求める。又、そのＣＴ値がｔc ＨＵ未満の時にはそ
のピクセル内のヨウ素濃度及びボクセル内の総ヨウ素量
を各々０ｍｇ／ｇ及び０ｍｇとする。これら全てのボク
セル内の総ヨウ素量を合計し、これを石灰化部分を除く
全てのボクセル内の体積の合計で除したものをその組織
のヨウ素濃度として算出したことに相当する。
ス厚を乗じて求めた体積を乗じてボクセル内の総ヨウ素
量を求める。又、そのＣＴ値がｔc ＨＵ未満の時にはそ
のピクセル内のヨウ素濃度及びボクセル内の総ヨウ素量
を各々０ｍｇ／ｇ及び０ｍｇとする。これら全てのボク
セル内の総ヨウ素量を合計し、これを石灰化部分を除く
全てのボクセル内の体積の合計で除したものをその組織
のヨウ素濃度として算出したことに相当する。
【００１４】
【数３】
【００１５】ｘ：ヒストグラム上のあるＣＴ値。 ａx ：あるＣＴ値（ｘ）を持つピクセル全体の面積。 ａix：あるスライス（ｉ）におけるあるＣＴ値（ｘ）を
持つピクセル全体の面積。 ｂ：ヒストグラム上での石灰化成分の分離点のＣＴ値。 ｌ：ヒストグラム上での算出のＣＴ値。 ｔc ：切片の定数。 ｔd ：傾きの定数。 ｉ：関心領域（ＲＯＩ）を描いた全てのスライス（但
し、アーティファクトの多いスライス及び両上下端のス
ライスを除く。）。
持つピクセル全体の面積。 ｂ：ヒストグラム上での石灰化成分の分離点のＣＴ値。 ｌ：ヒストグラム上での算出のＣＴ値。 ｔc ：切片の定数。 ｔd ：傾きの定数。 ｉ：関心領域（ＲＯＩ）を描いた全てのスライス（但
し、アーティファクトの多いスライス及び両上下端のス
ライスを除く。）。
【００１６】更に、石灰化部分を含めた関心領域の面積
とスライス厚の積の全てのスライスにおける和（（４）
式）から測定しようとする甲状腺組織の体積を算出す
る。この体積と先程求めたヨウ素濃度の積を測定しよう
とする甲状腺組織の総ヨウ素量とする。
とスライス厚の積の全てのスライスにおける和（（４）
式）から測定しようとする甲状腺組織の体積を算出す
る。この体積と先程求めたヨウ素濃度の積を測定しよう
とする甲状腺組織の総ヨウ素量とする。
【００１７】
【数４】 ｘ：ヒストグラム上のあるＣＴ値。 ａix：あるスライス（ｉ）におけるあるＣＴ値（ｘ）を
持つピクセル全体の面積。 ｓ：スライス厚さ（ｃｍ）。 ｉ：関心領域（ＲＯＩ）を描いた全てのスライス（但
し、アーティファクトの多いスライス及び両上下端のス
ライスを含む。）。
持つピクセル全体の面積。 ｓ：スライス厚さ（ｃｍ）。 ｉ：関心領域（ＲＯＩ）を描いた全てのスライス（但
し、アーティファクトの多いスライス及び両上下端のス
ライスを含む。）。
【００１８】なお、ＣＴ値からヨウ素濃度への換算をＣ
Ｔ画素の最小単位であるピクセル及びボクセルで行なっ
たことにより、微量でしかも不均一な分布を示すヨウ素
濃度もより正確に測定できる。例えばｔc 及びｔd が夫
々６５及び１０４で、甲状腺右葉及び左葉が同じ体積
で、ＣＴ値が夫々６０ＨＵと７０ＨＵだったとする。甲
状腺全体の平均ＣＴ値は６５ＨＵでヨウ素濃度は０ｍｇ
／ｇとなってしまうが、ヨウ素濃度を右葉と左葉で別々
に計算すると各々０ｍｇ／ｇ及び０．０４８ｍｇ／ｇと
なり、実際には甲状腺全体のヨウ素濃度の平均は０．０
２４ｍｇ／ｇである。このようにＣＴ値からヨウ素濃度
への換算単位が小さければ小さいほど微量でしかも不均
一な分布を示すヨウ素濃度をより正確に測定できる。
Ｔ画素の最小単位であるピクセル及びボクセルで行なっ
たことにより、微量でしかも不均一な分布を示すヨウ素
濃度もより正確に測定できる。例えばｔc 及びｔd が夫
々６５及び１０４で、甲状腺右葉及び左葉が同じ体積
で、ＣＴ値が夫々６０ＨＵと７０ＨＵだったとする。甲
状腺全体の平均ＣＴ値は６５ＨＵでヨウ素濃度は０ｍｇ
／ｇとなってしまうが、ヨウ素濃度を右葉と左葉で別々
に計算すると各々０ｍｇ／ｇ及び０．０４８ｍｇ／ｇと
なり、実際には甲状腺全体のヨウ素濃度の平均は０．０
２４ｍｇ／ｇである。このようにＣＴ値からヨウ素濃度
への換算単位が小さければ小さいほど微量でしかも不均
一な分布を示すヨウ素濃度をより正確に測定できる。
【００１９】
【実施例】以下実施例を説明する。使用器具はＣＴ装置
として東芝製ＴＣＴ−９００Ｓを使用し、撮影条件はス
ライス厚５ｍｍ，連続ピッチ５ｍｍ，管電圧１２０Ｋ
Ｖ，管電流１５０ｍＡ，撮影時間２秒，画像ｍａｔｒｉ
ｘ ５１２×５１２とし、ヨウ素濃度換算係数はｔc＝
６５，ｔd ＝１０４とした。対象は手術前に上記の条件
で甲状腺ＣＴ検査が行なわれ、手術によって摘出標本が
得られた５１病変（ＣＴ上石灰化のない２９病変，ＣＴ
上石灰化のある２２病変）について行なった。
として東芝製ＴＣＴ−９００Ｓを使用し、撮影条件はス
ライス厚５ｍｍ，連続ピッチ５ｍｍ，管電圧１２０Ｋ
Ｖ，管電流１５０ｍＡ，撮影時間２秒，画像ｍａｔｒｉ
ｘ ５１２×５１２とし、ヨウ素濃度換算係数はｔc＝
６５，ｔd ＝１０４とした。対象は手術前に上記の条件
で甲状腺ＣＴ検査が行なわれ、手術によって摘出標本が
得られた５１病変（ＣＴ上石灰化のない２９病変，ＣＴ
上石灰化のある２２病変）について行なった。
【００２０】放射化分析（Ｎｅｕｔｏｒｎ Ａｃｔｉｖ
ａｔｉｏｎ Ａｎａｌｙｓｉｓ）について。手術で摘出
した標本は分析を行なうときまでホルマリン溶液内に保
存された。この標本から５〜２００ｍｇの大きさのサン
プルを１〜４個切り出し、正確に重さを測定してからポ
リエチエンシートで密封し、一定量の標準物質（ＮＨ4
Ｉ）と共に原子炉（ＴＲＩＧＡ Ｍａｒｋ II）にて一
定時間中性子を照射した後、サンプル及び標準物質から
放出されるγ線を測定し、これによって各々のサンプル
のヨウ素濃度を算出した。複数個のサンプルを切り出し
た場合はそれらの平均ヨウ素濃度を標本のヨウ素濃度と
した。ＣＴ上石灰化のある標本ではできる限り石灰化の
ない部分をサンプルとした。
ａｔｉｏｎ Ａｎａｌｙｓｉｓ）について。手術で摘出
した標本は分析を行なうときまでホルマリン溶液内に保
存された。この標本から５〜２００ｍｇの大きさのサン
プルを１〜４個切り出し、正確に重さを測定してからポ
リエチエンシートで密封し、一定量の標準物質（ＮＨ4
Ｉ）と共に原子炉（ＴＲＩＧＡ Ｍａｒｋ II）にて一
定時間中性子を照射した後、サンプル及び標準物質から
放出されるγ線を測定し、これによって各々のサンプル
のヨウ素濃度を算出した。複数個のサンプルを切り出し
た場合はそれらの平均ヨウ素濃度を標本のヨウ素濃度と
した。ＣＴ上石灰化のある標本ではできる限り石灰化の
ない部分をサンプルとした。
【００２１】結果は図３に示される。なお、図３は放射
化分析によるヨウ素濃度とＣＴで測定されたヨウ素濃度
との関係を、石灰化を伴なわない甲状腺組織と石灰化を
伴なう甲状腺組織とに分け、夫々を対比して示したもの
である。又、図４はＣＴにより算出されたヨウ素濃度と
放射化分析により測定されたヨウ素濃度との相関図であ
り、白丸が石灰化を伴なわないもの、黒丸が石灰化を伴
なうものを夫々示す。
化分析によるヨウ素濃度とＣＴで測定されたヨウ素濃度
との関係を、石灰化を伴なわない甲状腺組織と石灰化を
伴なう甲状腺組織とに分け、夫々を対比して示したもの
である。又、図４はＣＴにより算出されたヨウ素濃度と
放射化分析により測定されたヨウ素濃度との相関図であ
り、白丸が石灰化を伴なわないもの、黒丸が石灰化を伴
なうものを夫々示す。
【００２２】図からわかるように、放射化分析によって
測定されたヨウ素濃度と、ＣＴによって測定されたヨウ
素濃度との間には非常に良い相関（ｙ＝０．００６４８
＋０．９９９ｘ，ｎ＝５１，ｒ＝０．９６）が認められ
た。しかも石灰化のない甲状腺組織と石灰化のある甲状
腺組織との間で、その相関に有意差は認められなかった
（共分散分析でｐ＞０．１）。したがって、甲状腺組織
内のヨウ素濃度は石灰化の有無に拘らず非常に正確に測
定されているものと考えられた。
測定されたヨウ素濃度と、ＣＴによって測定されたヨウ
素濃度との間には非常に良い相関（ｙ＝０．００６４８
＋０．９９９ｘ，ｎ＝５１，ｒ＝０．９６）が認められ
た。しかも石灰化のない甲状腺組織と石灰化のある甲状
腺組織との間で、その相関に有意差は認められなかった
（共分散分析でｐ＞０．１）。したがって、甲状腺組織
内のヨウ素濃度は石灰化の有無に拘らず非常に正確に測
定されているものと考えられた。
【００２３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば検
出されたＣＴ値からヨウ素濃度への換算をＣＴ画素の算
出単位であるピクセル及びボクセルで行ない、かつ、Ｃ
Ｔ値のヒストグラムで石灰化のＣＴ値を除外するように
したので、以下列挙する効果を奏する。 ＣＴ装置は全国的に汲まなく普及しているため、生
体内の甲状腺組織のヨウ素濃度が簡単に、かつ短時間で
測定できる。 ＣＴは空間分解能が非常に優れているので、周囲の
甲状腺組織に影響されることなく特定の部分のヨウ素濃
度などが簡単に測定できる。 ＣＴはＸ線吸収率を測定しているため、原子番号が
非常に大きいヨウ素原子に対して非常に感度が良く、し
かも頚の形態に殆んど影響されない。 石灰化の影響を受けることなくヨウ素濃度などを正
確に測定できる。 ＣＴを用いることによって、ヨウ素濃度のみならず
同時に体積をも測定できるので、甲状腺全体，甲状腺腫
瘍など関心領域（ＲＯＩ）で自由に選択した部分の体
積，ヨウ素濃度，総ヨウ素量を一度に求めることができ
る。 特に病変部のヨウ素濃度は、びまん性甲状腺疾患に
おける診断・手術適応の判定・治療効果の判定などに非
常に役立ち、又、甲状腺腫瘤における診断及び良悪性の
判定・経過観察及び手術適応の判定などに非常に役立
つ。 特定のＣＴ値を持つ部分の面積・体積を簡単に測定
できることから、肥満評価のための内臓脂肪・皮下脂肪
などの面積・体積の測定などにも応用できる。
出されたＣＴ値からヨウ素濃度への換算をＣＴ画素の算
出単位であるピクセル及びボクセルで行ない、かつ、Ｃ
Ｔ値のヒストグラムで石灰化のＣＴ値を除外するように
したので、以下列挙する効果を奏する。 ＣＴ装置は全国的に汲まなく普及しているため、生
体内の甲状腺組織のヨウ素濃度が簡単に、かつ短時間で
測定できる。 ＣＴは空間分解能が非常に優れているので、周囲の
甲状腺組織に影響されることなく特定の部分のヨウ素濃
度などが簡単に測定できる。 ＣＴはＸ線吸収率を測定しているため、原子番号が
非常に大きいヨウ素原子に対して非常に感度が良く、し
かも頚の形態に殆んど影響されない。 石灰化の影響を受けることなくヨウ素濃度などを正
確に測定できる。 ＣＴを用いることによって、ヨウ素濃度のみならず
同時に体積をも測定できるので、甲状腺全体，甲状腺腫
瘍など関心領域（ＲＯＩ）で自由に選択した部分の体
積，ヨウ素濃度，総ヨウ素量を一度に求めることができ
る。 特に病変部のヨウ素濃度は、びまん性甲状腺疾患に
おける診断・手術適応の判定・治療効果の判定などに非
常に役立ち、又、甲状腺腫瘤における診断及び良悪性の
判定・経過観察及び手術適応の判定などに非常に役立
つ。 特定のＣＴ値を持つ部分の面積・体積を簡単に測定
できることから、肥満評価のための内臓脂肪・皮下脂肪
などの面積・体積の測定などにも応用できる。
【図１】石灰化を伴なわない甲状腺組織のＣＴ値のヒス
トグラムを整理して示す図。
トグラムを整理して示す図。
【図２】石灰化を伴なった甲状腺組織のＣＴ値のヒスト
グラムを整理して示す図。
グラムを整理して示す図。
【図３】実際に使用した甲状腺資料について、放射化分
析とＣＴにて測定されたヨウ素濃度の対比図。
析とＣＴにて測定されたヨウ素濃度の対比図。
【図４】図３の測定結果からヨウ素濃度について作成し
た相関図。
た相関図。
Claims (1)
- 【請求項１】 頚部のＸ線ＣＴを撮影してヨウ素量を測
定する甲状腺ヨウ素量の測定装置において、全甲状腺を
一定スライス厚，連続ピッチ及び一定の撮影条件にてＸ
線ＣＴを撮影し、病変のある全てのスライスに対して関
心領域を設定する手段と、前記各スライスに対し、関心
領域内のＣＴ値のヒストグラムを作成し、甲状腺に石灰
化がある場合はＣＴ値の高い側の平坦な分布との分離点
をヒストグラム上で指定して次のヨウ素濃度計から除外
する手段と、石灰化を除く甲状腺組織にっいてのみＸ線
ＣＴの最小単位面積である各々のピクセルのＣＴ値に対
して、そのＣＴ値が所定値以上である時には所定の計算
式を用いてヨウ素濃度を求める手段と、このヨウ素濃度
にピクセルの面積とスラィス厚を乗じて求めた体積を乗
じてボクセル内の総ヨウ素量を求める手段と、前記した
全てのボクセル内の総ヨウ素量を合計し、かつ石灰化部
分を除く全てのボクセル内の体積の合計で除して当該組
織のヨウ素濃度とする手段とを備えたことを特徴とする
甲状腺ヨウ素量の測定装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6082298A JP2630911B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 甲状腺ヨウ素量の測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6082298A JP2630911B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 甲状腺ヨウ素量の測定装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07265299A JPH07265299A (ja) | 1995-10-17 |
| JP2630911B2 true JP2630911B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=13770650
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6082298A Expired - Lifetime JP2630911B2 (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 甲状腺ヨウ素量の測定装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2630911B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11744538B2 (en) * | 2016-11-23 | 2023-09-05 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | System and method for quantifying luminal stenosis using multi-energy computed tomography imaging |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP2252214A4 (en) * | 2008-02-13 | 2013-05-29 | Kitware Inc | METHOD AND SYSTEM FOR MEASURING TISSUE INJURY AND PATHOLOGICAL RISK |
| KR102161302B1 (ko) * | 2019-01-18 | 2020-10-05 | 고려대학교 산학협력단 | 이중 에너지 ct 요오드 정량화를 이용한 갑상선 병변 분류 시스템 및 방법 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP6082298A patent/JP2630911B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US11744538B2 (en) * | 2016-11-23 | 2023-09-05 | Mayo Foundation For Medical Education And Research | System and method for quantifying luminal stenosis using multi-energy computed tomography imaging |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07265299A (ja) | 1995-10-17 |
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