JP2594507B2 - 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置 - Google Patents

油吸着材の製造方法およびその連続製造装置

Info

Publication number
JP2594507B2
JP2594507B2 JP5302287A JP30228793A JP2594507B2 JP 2594507 B2 JP2594507 B2 JP 2594507B2 JP 5302287 A JP5302287 A JP 5302287A JP 30228793 A JP30228793 A JP 30228793A JP 2594507 B2 JP2594507 B2 JP 2594507B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fiber
tube
oil adsorbent
adsorbent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5302287A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07155590A (ja
Inventor
勝 齋藤
勝雄 梅原
伸哉 峯村
史門 中村
幸浩 加藤
展 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido Prefecture
Original Assignee
Hokkaido Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkaido Prefecture filed Critical Hokkaido Prefecture
Priority to JP5302287A priority Critical patent/JP2594507B2/ja
Priority to CA002115009A priority patent/CA2115009C/en
Priority to US08/194,453 priority patent/US5585319A/en
Priority to EP94102429A priority patent/EP0612562B1/en
Priority to ES94102429T priority patent/ES2117160T3/es
Priority to AT94102429T priority patent/ATE166249T1/de
Priority to DE69410310T priority patent/DE69410310T2/de
Publication of JPH07155590A publication Critical patent/JPH07155590A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2594507B2 publication Critical patent/JP2594507B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J20/00Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof
    • B01J20/22Solid sorbent compositions or filter aid compositions; Sorbents for chromatography; Processes for preparing, regenerating or reactivating thereof comprising organic material
    • B01J20/24Naturally occurring macromolecular compounds, e.g. humic acids or their derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/68Treatment of water, waste water, or sewage by addition of specified substances, e.g. trace elements, for ameliorating potable water
    • C02F1/681Treatment of water, waste water, or sewage by addition of specified substances, e.g. trace elements, for ameliorating potable water by addition of solid materials for removing an oily layer on water

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Removal Of Floating Material (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Treatment Of Liquids With Adsorbents In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維状木質材料からな
る油吸着材に関する。
【0002】湾岸戦争や石油タンカー座礁などにみられ
るように、油の海洋汚染は深刻な環境破壊をもたらす。
また、産業排水や生活排水に浮遊懸濁する油の汚染も大
きな問題である。本発明は、このような汚染の原因であ
る油を効率よく吸着するための油吸着材に関するもので
ある。
【0003】
【従来の技術】水に浮遊する油の回収除去に関しては、
ポンプによって、水と油の混合水を汲み上げ、乳化剤に
よって、油を中和する方法などさまざまな方法が知られ
ている。これらの中で吸着材によって、浮遊する油を吸
い取り回収除去する方法は、もっとも簡単で効果的な方
法である。
【0004】このような水に浮遊する油の油吸着材とし
て用いるものは、親油性に優れる一方、疎水性にも優れ
るものでなければならない。このような性質をもつもの
として、現在、ポリプロピレンやポリウレタンのような
合成樹脂系のものが広く用いられている。また、天然物
系として親水性のリグノセルロース物質を疎水処理した
もの(特公昭44−23702号)、木材粗砕細片をサ
イジング処理し表面にパラフィンワックス被覆を形成さ
せたもの(特公昭54−15279号)、天然パルプを
リン酸化し多価金属塩を結合させてパラフィンワックス
で定着させたもの(特公昭60−51386号)、さら
には、セルローズ系繊維を炭化したもの(特公昭49−
5893号)が提案されている。また、東南アジアに生
育するカポックの種子の毛は疎水性が高く親油性に富む
ことから、これをポリエチレンやポリプロピレンで接着
固定したもの(特公昭60−8033号)も知られてい
る。また、本願出願人は、このような従来知られた発明
の欠点を補う油吸着材についての特許を出願している
(特願平5−70672号)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述するように、水中
に浮遊する油を吸着する油吸着材は単に吸着力が優れる
のみならず、原料の供給に不安がなく、製造方法が簡単
で、使用後の廃棄にも優れるものでなければならない
が、上記したポリプロピレンやポリウレタンのような従
来使用される合成樹脂系のものは、使用後の廃棄に際
し、焼却に特別な炉を必要とし、また、埋め立てるとし
てもなかなか腐らないという問題がある。また、親水性
のリグノセルロース物質を疎水処理したもの(特公昭4
4−23702号)、木材粗砕細片をサイジング処理し
表面にパラフィンワックス被覆を形成させたもの(特公
昭54−15279号)、天然パルプをリン酸化し多価
金属塩を結合させてパラフィンワックスで定着させたも
の(特公昭60−51386号)等の天然物系の油吸着
材は、天然物そのままでは、油吸着材として有効ではな
く、はっ水性機能を特別に付与する必要があり、このよ
うなはっ水性機能を付与するのに複雑な処理をする場合
には、コスト高となる。さらにまた、天然物が輸入物で
ある場合には、原料の安定供給に不安がある。
【0006】特に、前記特開昭49−5893号公報に
示されるセルローズ系繊維を炭化した油吸着材において
は、炭化温度を下げるためにはNHBr等の反応抑制
物質を添加することが有効であることを述べているが、
これらの物質は製造した炭化繊維に吸湿性を加えるもの
であり(特開昭49−5893号公報第3欄第5行参
照)、はっ水性を高めるためには、「はっ水剤を使用す
る」ことが必要であることを述べている(特開昭49−
5893号公報第5欄第18行参照)。また、同発明に
おけるセルローズ系繊維は、レーヨンステーブル等の再
生セルロース繊維を指しており、この種の繊維はもはや
天然繊維の形態の多数の孔隙をもつ中空構造をもってい
ない。この吸着材の製造においては、セルローズの再生
の工程を必要とするほか、はっ水剤により、はっ水処理
をしなければならないという余分な手数がかかり、これ
がため、コスト増を招くという欠点がある。
【0007】このような上記従来技術上の欠点を除去し
た油吸着材については、本願出願人は、特願平5−70
672号として特許出願をしているが、この出願に係る
「油吸着材」の一部は、水中に長い間放置しておくと、
水を吸込んで次第に比重が大きくなり、最終的には、水
面下に沈むという欠点を有する。広範囲の海上等で使用
する油吸着材としては、長時間にわたって水面に浮いて
いる吸着材の方が実用上作業性がよいことはいうまでも
ない。また、油吸着材のコストを下げるためには、連続
的に短時間で製造可能な装置が必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記欠点を除
去するものであり、原料の安定供給に不安がなく、製法
が簡単で、安価に製造でき、しかも廃棄にも優れる油吸
着材を提供しようとするものである。すなわち、本発明
に係る油吸着材は、リグノセルロース物質を物理的に解
繊あるいは裁断、粉砕して、細胞の基本形態を残したま
ま、所定時間、所定温度で加熱するものである。
【0009】このため、安定供給が可能な原料として、
国内に豊富にあるリグノセルロース物質に着目した。す
なわち、リグノセルロース物質は、農業や林業、林産業
の分野に広く存在するものであるが、これらの中で安価
に入手しやすいものは、各種生産工程で排出されるさま
ざまな廃棄物である。すなわち、林産系廃棄物である古
紙、木粉、樹皮、端材や、農産系廃棄物であるジャガイ
モパルプ、ビートパルプなどが本発明の原料として使用
できる。
【0010】油吸着材は、油はよく吸着するが水は吸わ
ないというものでなければならない。一方、吸着力を高
めるには油を保持する微細な孔隙の多いことが必要であ
る。そこで微細な細孔を作り出すとともに、はっ水性を
もたせる手段を鋭意検討した結果、上記リグノセルロー
ス物質を、原細胞の基本形態を残したまま物理的に解繊
あるいは裁断、粉砕して、前記微細孔隙を形成し易く
し、これを所定温度で、所定時間、加熱することが有効
であることを見いだした。具体的には、加圧解繊機等
で、木材物質等を物理的に解繊あるいは裁断、粉砕して
繊維状にしたものを、250〜350℃で、好ましくは
300〜350℃の温度で、所定時間加熱すると、吸水
量が最小で、かつ、油吸着量が最大となることを見いだ
した。この場合、処理時間としては、20〜100分の
処理時間が最適であるが、実用的には40〜60分の処
理時間としても十分である。
【0011】リグノセルロース物質に対して、上記のよ
うな処理を施すと親油性の細孔をもつ熱処理物が得られ
るが、油吸着量には、さらに、該熱処理物の形状も影響
することがわかった。すなわち、前記リグノセルロース
物質を、細胞の基本形態を残したまま物理的に解繊ある
いは裁断、粉砕して生成される形状が、油吸着量を高く
することを見いだした。そして、この点について鋭意検
討した結果、処理物のかさ密度(前記特願平5−706
72号明細書では、「かさ比重」と表現したが、同じも
のである。)が低くなるほど油吸着力が高くなることを
見いだした。上記の木材物質を物理的に解繊あるいは裁
断、粉砕して繊維状にすることは、この目的に極めてよ
く適応する。実用的には、かさ密度(かさ比重)が0.
01〜0.2g/ccであれば十分な吸着量が得られ
る。このようなかさ密度の低いものを得るには、加熱処
理後に細片とするよりも、加熱処理前に解繊あるいは粉
砕して細片しておくのがよいことを知り得た。
【0012】なお、本願発明者らは、既に提出している
特許出願発明(特願平5−70672号)についての欠
点を除去して、油吸着材として実用的なものとするた
め、次のような鋭意検討を加えた。すなわち、既に提出
した特許出願発明に係る油吸着材は、水面上に放置して
おけば、長期間水面上に浮いている程度の高いはっ水性
をもっているが、一部は水中に長い間放置しておくと、
吸水して次第に比重が大きくなり、低い温度で製造した
油吸着材が最終的には、水面下に沈むという結果を招来
せしめた。油吸着材は、油を吸着した後には、海上等水
面に浮遊するが、油を吸着する前にも水面に浮上してい
る方が実用的である。すなわち、該熱処理物を用いて、
広い海上等に浮遊する油を吸着する場合は、熱処理物を
不織布の袋に詰める、ネットで包む、シートに挟む、蜂
の巣状構造の空隙物に充填するなどして散布した後、浮
遊する油を吸着後、これを回収するには、油が吸着した
処理材自体が、水面に浮いている方が、引き上げ作業時
の作業性がよい。
【0013】このため、前記加熱処理物に対する処理を
鋭意検討した結果、前記処理物を、250〜450℃の
温度で加熱するときに、吸水量が相対的に小さくなり、
油吸着量が相対的に大きくなることを見いだした。そこ
で、前記既に出願している発明に、さらに、改良を加
え、前記リグノセルロース物質を、細胞の基本形態を残
したまま物理的に解繊あるいは裁断、粉砕して、しかる
後、これを250〜450℃の温度で加熱した。はっ水
性を得るためには、上述したように、350℃近辺で加
熱するのが最もよい。
【0014】なお、加熱時間については、上記吸水量が
相対的に小さく、かつ、油吸着量が相対的に大きい油吸
着材を作るためには、5〜100分、実用的には、5〜
60分がよいことを知り得た。また、熱処理温度を若干
高めると、でき上がる油吸着材のかさ密度が高くなり、
油吸着材の収率も低下するのではないかと推察する。し
たがって、同じ性能を得る場合には、低温で熱処理する
方が油吸着という面では有利である。
【0015】そして、このような親油性を有する油吸着
材における油吸着量には、さらに、熱処理物の形状も影
響する。この点についても鋭意検討した結果、かさ密度
が低くなるほど油吸着力が高くなることを見いだした。
そこで、リグノセルロース物質を、細胞の基本形態を残
したまま物理的に解繊あるいは裁断、粉砕して、そのか
さ密度を調整して、実用的には、そのかさ密度が0.0
1〜0.03であれば、親油性を有し、かつ、十分な油
吸着量が得られることを見いだした。なお、この物理的
な解繊あるいは裁断、粉砕は、前記同様、加熱処理後に
行ってもよいが、実用的には加熱処理前に物理的に解繊
あるいは裁断、粉砕して、前記かさ密度を得るように微
細化しておくのがよい。
【0016】なお、既に提出している特許出願発明(特
願平5−70672号)では、あとの実施例で述べるよ
うな回転式加熱炉によって、熱処理していたため、1回
当たり4時間程度で約100gの油吸着材しか得られな
い。したがって、これを大量に生産するためには、連続
的に加熱して、油吸着材を製造する装置が必要である。
そこで、これを連続して処理して大量に生産できる装置
を考案した。
【0017】
【作用】本発明に係る油吸着材が高い吸着性を示すの
は、第一に木材系原料には仮道管、道管等の大きな孔お
よび小さな壁孔からなる細胞の基本形態が存在している
ためと推察される。すなわち、本願発明に係る処理物
が、油・水等を吸着するのは、該仮道管壁によって囲ま
れる孔隙に、油・水等が補足されて吸着力を発揮するも
のと推察される。次に、原料を繊維状にまたは細片状に
して、細胞の基本形態を残したまま物理的に解繊あるい
は裁断、粉砕等の処理を施し、しかる後、250〜45
0℃で加熱すると、高い油吸着性を発揮するのは、次に
述べるような四つの作用、すなわち、親水性の化学構造
の変化、細孔の生成、熱分解生成物の木質繊維表面への
沈着、木質繊維どうしのからみあいの中への保持による
ものと推察される。すなわち、リグノセルロース物質が
親水性であるのは、その構造中に水酸基が存在するから
である。これを加熱処理をすることにより、セルロース
等の熱分解反応が起こり、これによって水酸基が変性し
て親水性が失われるからである。また、熱分解反応で
は、一酸化炭素や二酸化炭素のようなさまざまな低分子
物質が生成し、気化する。これらが気化したあとは、微
細な孔隙が生じる。このような孔隙の生成は、油をはじ
めとするさまざまな物質の吸着力を高めるのに役立つ。
さらに、また、かさ密度が低いことは木質繊維や細片相
互間の毛管現象による吸着を容易にする。
【0018】
【実施例】本発明の実施例について説明する。本発明に
おいては、前記したように毛管現象による吸着が重要と
思われるので、リグノセルロース物質を、その細胞の基
本形態を残したまま物理的に解繊あるいは裁断、粉砕等
の処理を施して繊維状にまたは細片状にすることを第一
の特徴とする。この工程は、次に述べるトドマツ間伐材
については、加圧解繊機を用いて物理的に解繊して、繊
維状にする。この加圧解繊機の概略図を図4に示す。図
4において、1は、チップ投入口、2は、該チップをホ
ッパー3まで引き上げるコンベア、4は、該チップを第
一の加圧管に送るスクリューフィーダ、5は、所定の圧
力、所定温度の蒸気を吹き込んで、該チップを蒸煮する
第一の加圧管、6は、同じ圧力で、該チップを蒸煮する
第二の加圧管であり、ここでチップを蒸気で蒸すことに
よって、解繊を容易にするための部分である。7は、原
動機8および原動機9の両原動機に接続された二つのラ
セン状の刃のついた円盤10、11を有し、両円盤1
0、11のクリアランスを所定の幅に設定された円盤2
枚付き解繊機で、前記加圧されたチップは、回転する両
円盤10および11を通過するうちに、繊維状に解繊さ
れる。この解繊された繊維は湿潤状態であり、ブローサ
イクロン12で吸引されるとともに、ドライヤー13の
前に送られ、該ドライヤー13から熱交換された熱風に
よって、管14を移動するうちに乾燥し、乾燥繊維がで
きる。以上が、加圧解繊機の概略であるが、実際には、
トドマツ間伐材の製材で生じた端材をチッパーに入れ、
得られたチップをこの加圧解繊機で、水蒸気圧9kgf
/cm(ゲージ圧力、温度約179℃)、1分間の加
圧条件、クリアランス0.8mmで繊維(トドマツファ
イバー)とした。こうして得られたトドマツファイバー
について、かさ密度を随時測定した。かさ密度の測定
は、1リットルのポリプロピレン製容器に9メッシュの
ふるいの上から、ブラシ等で繊維をほぐしながら静かに
容器に降り注ぎ、すりきりいっぱいになったときの重量
を測定して算出した。
【0019】次に、所定温度で加熱するために、本実施
例においては、次のような概要を有する回転加熱炉を用
いた。この回転加熱炉の概略図を図5に示す。図5にお
いて、21は、容積約13,500)cmの円筒形加
熱容器、22は、該加熱容器21を外部から加熱する各
々2,770Wの半円筒形の電気ヒーターで上下に開く
ことができ、23は、該加熱容器21の内部温度を計測
する温度センサーである。また、24は、チェーン2
5、歯車26および減速機27を介して所定回転数で、
該加熱容器21を回転させるモーターであり、本実施例
においては、200Wのモーターを使用し、該加熱容器
21は毎分3回転している。なお、図中、28は、前記
温度センサー23の計測結果に基づいて、該加熱容器2
1内の温度をコントロールする温度コントローラー、2
9は、同温度センサー23の温度を記録する温度記録計
である。また、該加熱容器21には温度センサー23を
挿入し、木酢液や木ガスの排出を可能にする管30のつ
いたふた31を備えている。該ふた31はボルト32、
33、34で固定でき、該加熱容器21内部の空気は加
熱によって膨張し、熱分解物と共に管30から出るよう
な状態を維持して、加熱処理が行えるようにるように構
成されている。
【0020】
【実施例1】トドマツ間伐材の製材で生じた端材をチッ
パーに入れ、得られたチップを、上記加圧解繊機で水蒸
気圧9kgf/cm(温度約179℃)、1分間の加
圧条件、クリアランス0.8mmで物理的に解繊した繊
維(トドマツファイバー)を生成した。このトドマツフ
ァイバーのかさ密度を測定したところ、含水率8%で、
0.012g/ccであった。このかさ密度の測定に
は、9メッシュのふるいを用い、このふるいの上からブ
ラシ等で繊維をほぐしながら、静かに1リットルのポリ
プロピレン製容器に降り注ぎ、すりきりいっぱいになっ
たときの重量を測定して算出した。次に、これを図5の
回転加熱炉の加熱容器21に投入し、ふた31をして、
毎分3回転の回転を与えながら、300℃で60分間加
熱した。放冷後ふた31を開け、これを取り出し、熱処
理物を得た。加熱の過程では、空気は、加熱によって膨
張し、熱分解物と共にふた31についている管30から
排出されるだけで、流入することはない。得られた熱処
理物のかさ密度を上記と同様の方法で測定したところ、
かさ密度は0.015g/ccであった。
【0021】図1は、このような熱処理を施したトドマ
ツファイバーの顕微鏡写真である。(A)は該ファイバ
ーがからみあっているところで、写真下部の白線の長さ
が0.1mmであり、(B)は該ファイバーは太い繊維
で、幾本もの仮道管が束になっていて、写真下部の白線
の長さが1mmである。これを模式すれば図2のような
模式図が考えられる。図2は、木材のうち、針葉樹のリ
グノセルロース物質を構成する細胞の模式図である。上
記熱処理物が高い吸着性を示すのは、図2のような細胞
構造が存在するからである。図2において、符号aは、
仮道管壁を示し、bは壁孔を示す。本願発明に係る処理
物が、油・水等を吸着するのは、該仮道管壁aによって
囲まれる孔隙に、あるいは繊維どうしのからみあいの中
へ、油・水等が補足されて吸着力を発揮するからであ
る。
【0022】ついで、この熱処理物を不織布の袋に入
れ、「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」の施
行規則第33条の2第2項第3号の油吸着材の規定に従
って評価した。すなわち、試験方法に舶査第52号の排
出油防除資材の性能試験基準の油吸着材性能試験基準を
準用し、まずこの熱処理物を充填した袋を、液温20℃
のA重油およびB重油の液面に5分間静置した。その後
これを取り上げて金網上に5分間放置し、重量を測定し
た。袋のみについても同様の処理を行い重量を測定し
た。そして前述の測定値から袋のみの場合の数値を差し
引き、熱処理物1g当たりの油吸着量を算出した。
【0023】その結果、A重油の吸着量は25.0g、
B重油の吸着量は38.5gであった。また、吸水量に
ついても同様な方法で測定したところ0.01gであっ
た。上記の施行規則にはB重油と水について、重量当た
りの吸着量が、それぞれ「6g以上」、「1.5g以
下」と規定されているが、これらの測定値は規定値を十
分に満足するものであった。
【0024】なお、比較のために、加熱処理をしないも
のについても同様の方法で、重量当たりの吸着量を測定
した。その結果、A重油、B重油、水の吸着量は、それ
ぞれ15.0g、23.3g、19.2gであった。水
の吸着量は規定値を大きく超過しており、また油の吸着
量は熱処理物の6割程度に過ぎなかった。この仮道管壁
aによって囲まれる孔隙を有する繊維に、油・水等が補
足される状態を模式すると、図3のようになる。すなわ
ち、図3は、本願発明に係る油吸着材が、油を吸着する
ようすを示す模式図である。図3において、36は、繊
維からなる油吸着材、37は、吸着されるべき油を示
す。油吸着材の繊維36が1本の場合は、油37を近づ
けると、油37が繊維36の周囲を囲み、図3(A)の
状態となり、最終的には、前記仮道管aに徐々に吸着
し、図3(B)のような状態になる。これは、数本の繊
維36であっても、その繊維36自体がからみあい状態
にない場合にも同様の状態で油吸着が行われる。次に、
繊維状の該油吸着材38が、からみあっている場合に、
このからみあい状態の繊維状油吸着材38が、油37を
吸着する模式を示す。すなわち、からみあっている繊維
38に油37が吸い寄せられるように近づき、図3
(C)のように、該油37は該繊維38に瞬時に吸着さ
れ、図3(D)のようになり、いずれも、油の方が多け
れば、油の中に浮いた形になる。この油吸着の状態を、
ポリビンの中の水に油を注いだ場合に、どのような状態
で行われるか、同様に、模式的に示す。図3(E)は、
ポリビンの中に水が入っている状態を示す。図3(F)
は、該ポリビンに油吸着材を入れて振ると、繊維はバラ
バラになって水面下に浮く状態を示している。そこに油
を入れて、さらに振ると、図3(G)のように繊維は油
を吸着して固まりのようになって一部は浮く。この模式
図は、本実施例に係る油吸着材を使用して、実際に油吸
着の状態を模式的に示すものであって、簡単な、実験に
よって、容易に油吸着ができることを示すものである。
【0025】
【実施例2】新聞紙を粉砕して6mmのスクリーンを通
過させた市販古紙粉砕物(十条木材KK製のNP−F)
を用いて同様の測定を行った。なお、この市販古紙粉砕
物も加熱前のかさ密度は、0.038g/ccであっ
た。この古紙粉砕物を上述の回転加熱炉に入れ、毎分3
回転の回転を与えながら、350℃で30分間加熱し
た。放冷後、かさ密度0.028g/ccの熱処理物を
得た。ついで実施例1と同様にして1g当たりの油吸着
量を測定した。その結果、A重油の吸着量は13.4
g、B重油の吸着量は19.6g、水の吸着量は0.0
1gであった。重量当たりのB重油および水の吸着量は
いずれも規定値を十分に満たしていた。なお、加熱処理
をしないものの油吸着量は、A重油が10.3g、B重
油が15.0gであり、熱処理物の6割程度に過ぎなか
った。
【0026】
【実施例3】実施例1と2で用いた原料のトドマツファ
イバー、古紙粉砕物、トドマツノコクズを回転加熱炉に
入れて、300℃で60分間加熱した。その結果、放冷
して得られた熱処理物のかさ密度はそれぞれ、0.01
5、0.028、0.149g/ccであった。そこ
で、得られた熱処理物について、それぞれのA重油、B
重油と水の吸着量を測定したところ、図6のとおりであ
った。縦軸は、それぞれの熱処理物の油吸着量(g/
g)を示す。この図6の測定結果からも明らかなよう
に、トドマツファイバー、古紙粉砕物の熱処理物1g当
たりの油吸着量は大きい。水の吸着量は、図6に示すよ
うにほとんど0に近かった。図6の結果が示すように、
供試試料は、かさ密度が低いものほど、油吸着材1g当
たりの油吸着量が多いことがわかる。
【0027】
【実施例4】次に、加熱温度の違いによって、かさ密度
および収率にどの程度の差異が生じるのか検討した。実
施例1で用いたトドマツファイバーを回転加熱炉に入れ
て、200、250、300、350、400、45
0、500℃で60分間加熱して、加熱温度によってか
さ密度および収率がどの程度変化するのか検証した。各
温度で加熱処理をした後、放冷の後に各温度で熱処理し
た供試試料のかさ密度を測定したところ、図7のような
結果を得た。図7から知り得るように、200〜350
℃程度の加熱温度では、得られた供試試料のかさ密度
は、0.01〜0.015g/cc程度であるが、加熱
温度が高くなるに従って、0.025g/cc近くまで
高くなることがわかる。
【0028】次に、同様のトドマツファイバーを回転加
熱炉で、それぞれ200、250、300、350、4
00、450、500℃で60分間加熱して、加熱温度
によってでき上がった処理物の収率を測定した。これ
は、原料の重量を100とし、これに対して、各温度で
処理したものの重量が、どの程度変化するかを測定した
ものである。この測定をすることにより、各温度での木
材熱分解の程度がわかる。この結果を図8に示す。図8
に示す結果のとおり、かさ密度は熱処理温度が高い程高
くなり、収率は低下することがわかる。
【0029】次に、加熱温度の違いによって、親水性お
よび親油性にどの程度の差異が生じるのかを検討した。
トドマツファイバーを回転加熱炉に入れて、200、2
50、300、350、400、450、500℃で6
0分間加熱して、加熱温度によって乾量基準含水率
(%)および油吸着量(g/g)がどの程度変化するの
か検証した。各温度で加熱処理した熱処理物を水と共に
ポリビンに入れ、1週間、毎日振って、強制的に水と接
触させた。その結果を図9に示す。図9に示すとおり、
強制的に水と接触させた各温度の処理物は、200、2
50、300、500℃のものは、その熱処理物の一部
または全部が、1週間後にはポリビンの底に沈んだ。し
かし、350、400、450℃のものでは、まったく
沈まなかった。さらに、全ての試料を、遠心分離器で5
50G(地球の重力の550倍)の重力をかけて脱水し
た。その結果は図9のとおりであり、350〜450℃
の含水率が低く、この範囲の油吸着材は、はっ水性が非
常に高いことが認められた。
【0030】次に、前記250、300、350、40
0、450、500℃の各温度で処理したものが、A重
油、B重油、サラダ油、大豆油の油の吸着量に対してど
の程度違うかを検証した。図10は、各処理温度によっ
て、各油の吸着量(g/g)を示すもので、図10が示
すように、350℃で処理したものがもっとも高い油吸
着量を示すが、250〜450℃の範囲で処理すれば、
鉱物油だけでなく、植物油にもすぐれた吸着能力をもつ
ことがわかる。以上の結果から、本願処理物は、300
℃の処理を頂点として、250〜450℃の範囲で、か
さ密度が大きくなり、油吸着率が優れた油吸着材とな
り、一方、350〜400℃付近で熱処理することによ
り、極めて優れたはっ水性を発揮し、長時間にわたり沈
降しない油吸着材となることがわかる。
【0031】
【実施例5】次に、前記350、400、450℃で処
理した処理物が、特に、はっ水性が優れていることの原
因を突き止めようとして、次の実験を行った。実施例4
で製造した350、400、450℃のトドマツファイ
バー熱処理物をそれぞれ、円筒ろ紙に詰め、ソックスレ
ー抽出器を用いて、アセトンで72時間抽出した。これ
を風乾してアセトンを除去した後、水と共にポリビンに
入れて振ったところ、半日以内に熱処理物はポリビンの
底に沈んだ。このことは実施例4と合わせて考えると、
350、400、450℃の熱処理物には、熱処理の過
程で、前記リグノセルロース物質自身から、生成した熱
分解物質が、前記原細胞の基本形態から派生される孔隙
の中または表面の一部等に添着し、これがため、この温
度で処理された処理物には、特に優れたはっ水性が付与
されたものと推定される。
【0032】また、実施例1で用いたトドマツファイバ
ーを回転加熱炉に入れて、窒素ガスを流入させながら、
350、400、450℃で熱処理した。その結果得ら
れたものを水と共にポリビンに入れて振ったところ、半
日以内に熱処理物はポリビンの底に沈んだ。これは窒素
ガスを流すことによって、350、400、450℃の
熱処理物には、はっ水性を与える成分が生成されなかっ
たか、または、前記孔隙の内部あるいは細胞表面に添着
されず、十分なはっ水性が付与されなかったかのいずれ
かであることを示している。
【0033】このことを証明するために、次の追試を試
みた。前記熱処理物に、実施例1のように熱処理したと
きの排煙(熱処理温度350℃)に接触させたところ、
この熱処理物は、水と共に振っても沈まなくなった。こ
れは、実施例1の排煙から、はっ水性を付与する物質
が、熱処理物に付着、または、作用して、実施例1同様
の優れたはっ水性の効果が生じたものと推定される。す
なわち、実施例1についていえば、加熱時には、加熱に
よる熱分解生成物が生成され、それが、加熱時あるいは
冷却時に前記残存細胞の基本形態の表面に沈着し、優れ
たはっ水性の効果が生じたものと推察される。
【0034】このことは、次のFTIRスペクトル分析
により明らかである。このFTIRスペクトルは、試料
5mgと臭化カリウム95mgを混合し、試料容器に入
れ、反射光を50回測定して、フーリエ変換したもので
ある。この結果、前記トドマツファイバーを加熱処理す
ると、被処理材に含有するヘミセルロース、セルロー
ス、リグニンの熱分解が順次起こり始める。これによっ
て、ある種の生成物が発生する。このことは、図11の
FTIRスペクトルが示すように、3,332カイザー
付近の波長の吸収と、1,058カイザー付近の波長の
吸収とが、いずれも減少していることすなわち、3,3
32カイザー付近の水酸基の水素結合と1,058カイ
ザー付近の第1アルコール性水酸基が減少していること
から明らかである。これは、熱分解反応によって、これ
らの水酸基が変化して親水性が失われ、はっ水性が高く
なっていることが知り得る。
【0035】
【実施例6】実施例1で用いたトドマツファイバーを回
転加熱炉に入れて、窒素を流入させながら、325℃で
5分間または20分間加熱し、および350℃で5分間
または20分間加熱した後、放冷した。その熱処理物の
かさ密度はそれぞれ0.018、0.016、0.01
7、0.017g/ccであり、A重油の吸着量はそれ
ぞれ24.5g、28.8g、27.4g、28.6g
であった。このことから、油の吸着量は加熱時間より
も、加熱温度に影響されることがわかる。
【0036】
【実施例7】カラマツ間伐材の製材で生じた端材をチッ
パーに入れ、得られたチップを加圧解繊機で、水蒸気圧
6kgf/cm(温度約164℃)、5分間の加圧条
件、クリアランス2.0mmで繊維(カラマツファイバ
ー)とした。これを350℃の回転加熱炉に入れて60
分間加熱した。放冷後これを取り出し、かさ密度0.0
25g/ccの熱処理物を得た。実施例1と同様に、こ
の熱処理物を不織布の袋に入れ、充填量を2.02g、
3.41g、4.01g、6.00gと変化させた。そ
の結果A重油の吸着量は、それぞれ10.56g、1
0.60g、9.12g、9.13gであった。1g当
たりの油吸着量はそれぞれ5.2g、3.1g、2.3
g、1.5gとなり、カラマツファイバー熱処理物を1
0×10cmの不織布の袋に充填する場合の量は、2.
02gのときにもっとも優れた油吸着率を示すことがわ
かる。なお、上記実施例1ないし実施例6で得られた油
吸着材を、実際に使用するときには、繊維状や細片状の
まま用いるほか、所定の量に区分けして、不織布の袋に
詰める、ネットで包む、シートに挟む、蜂の巣状構造の
空隙物に充填するなど、使用場所や目的に応じた適切な
形を選択することが好ましい。またこのためには、吸水
性のない発泡材等と一緒に用いて、かさ密度を高くする
ことも考えられる。
【0037】
【実施例8】次に、この油吸着材を連続的に製造する装
置を検討した。その結果、図12に示すようなスクリュ
ー式の連続製造装置を考案した。図12からも明らかな
ように、この連続製造装置は、内部に被処理ファイバー
を漸次前方に送り込むスクリューを有し、直径30c
m、長さ300cmステンレス管を縦に二つ割りにし、
該二つ割りの間に同じ厚さの板を溶接した「小判型」あ
るいは「円筒管にそれより約3cm直径の小さいスクリ
ューを中心から下側にずらして、取り付けることによっ
て、円筒の上部にガス、煙、水分を通して除去する通路
を確保し、実質は小判型と同じ効果をもたせることを特
徴とする型」の管を、第一段〜第三段にして上下に重
ね、端部で各管を連通した基本構造を有することを特徴
とする。 図12(A)は正面図、同(B)は、その側
面図である。図中40は、投入口50cm角の逆四角す
い状の形状を有するホッパーで、ここから原料のファイ
バーを入れる。41は、原料挿入部で、直径15cm、
長さ1mの管であり、内部には、直径14cm、ピッチ
を順次15cmから5cmと段階的に変えたスクリュー
42を備え、空気の流入を防ぎながら一段目の乾燥・前
加熱部43にファイバーを供給できるように構成され
る。該乾燥・前加熱部43は、前記原料挿入部41から
被処理物であるファイバーを供給され、該ファイバーの
乾燥および前加熱をする部所であり、直径30cm、長
さ300cmのステンレス管を縦に二つ割りにし、間に
同じ厚さの板を溶接した「小判型」の管からなり、該管
の内部には直径29cm、ピッチ20cmのスクリュー
44を備え、外部には四組の5kW電気ヒーター45
〜45を備えており、被処理物であるファイバーの水
分を除去するための乾燥を行い、最終的に250〜30
0℃まで前加熱をすることができるように構成されてい
る。
【0038】46は、二段目の管で、本格的な熱処理を
行う加熱部である。該加熱部46の形状と、内部に設置
されるスクリュー47は、前記乾燥・前加熱部43と同
じ構成であり、かつ、該加熱管の外部には四組の5kW
の電気ヒーター48〜48を備えている。該加熱管
は、前記乾燥・前加熱管と、前記原料挿入部41の反対
側で上下に連通される連通管49が開管し、前記スクリ
ュー44の回転により、漸次、被処理物であるファイバ
ーを該連通管49を通じて該加熱管内に送り込まれるよ
うに構成されている。そして、該電気ヒーター48
48に通電して加熱する際には、加熱温度は300〜
450℃の範囲で変えられるように構成されている。
【0039】また、50は、三段目の処理部で、前記乾
燥・前加熱部42および加熱部45と同じ構造を有し、
内部に直径29cm、ピッチ20cmのスクリュー51
を備える点でも、前記乾燥・前加熱部42および加熱部
45と同じ構造を有する。該処理管は、前記加熱管と乾
燥・前加熱管とを連通する連通管49と反対側の位置で
連通管52によって連通され、前記加熱管内のファイバ
ーを該処理管内に送り込むことができるように構成され
ている。該処理部50では、前記加熱部45で生成され
る熱分解生成物を、前記ファイバーと共に該処理部50
に送り込み、該ファイバーの熱処理後にも存在する細胞
の基本形態の表面あるいは孔隙部に沈着させる部所(高
はっ水性付与部)として機能するものである。
【0040】該処理管の形状およびスクリュー51の形
状は、前記乾燥・前加熱管と同じ大きさ、形状を有する
ものであるが、その外部には、連通管から中央までの間
に二組の5kWの電気ヒーター53と53を備える
一方、その後半には、該ファイバーを徐々に冷却する水
冷ジャケット54を設けてある。また、55は、冷却部
であり、直径15cmの管からなるものである。そし
て、その内部には直径14cm、ピッチを順次15cm
から5cmと段階的に変えたスクリュー56によって、
空気の流入を防ぎながら該ファイバーを順次送り込む。
該ファイバーは、ここでさらに、水冷ジャケット57で
冷却され、出口58に連なる。
【0041】また、図中、59、60、61、62、6
3は、いずれも500Wのモーターであり、該モーター
60、61、62は毎分0〜20回転の範囲の任意の送
り速度で、熱処理の良否によって変速できるようにし、
該モーター59、63は原料の送りと製品の送り状況に
よって、毎分0〜40回転の範囲の任意の送り速度で変
速できるようにした。いずれも、材質はステンレスであ
る。
【0042】なお、安全のため、装置の運転の最初と最
後には窒素ガスを流入できる構造とし(図示外)、排気
ガスは水冷ジャケット(図示外)で冷却し、木酢液や余
分になったタールを凝縮させる構造とした。さらには、
これらの排ガス等のため内圧がかかった場合には、膨圧
を回避する安全弁(図示外)を取り付ける。
【0043】
【発明の効果】本発明による油吸着材は、従来の油吸着
材に比し、安価で、かつ、極めて優れた油吸着効果を有
する。特に、木製品の生産工程等で多量に排出される木
質廃棄物や、最近は増え続ける処理が大きな問題となっ
ている古紙を原料として、本願発明に係る油吸着材を製
造することができるので、リサイクル資源としての再利
用あるいは有効活用としても大きな効果がある。また、
よい森林を育てるためには不可欠な間伐も、搬出した材
の決定的な利用法が見いだされないために、十分に進ん
でいないという現実があるが、これについても、本発明
に係る油吸着材は、これらの間伐材を有効に活用できる
という効果がある。
【0044】本発明の技術は、木材等リグノセルロース
物質に由来する廃棄物等を、安価で簡単な加熱処理によ
り、有用な油吸着材に変えるものである。得られた油吸
着材は、原料が天然の有機物であることから焼却も容易
であり、使用後の廃棄も極めて容易であり問題がない。
結局、本発明は廃棄物の有効利用のみならず環境汚染防
止にも大きく貢献するものであり、その意義はまことに
大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、からみあった油吸着材繊維の形
状を示す電子顕微鏡写真 図1(B)は、太い油吸着材繊維の形状を示す電子顕微
鏡写真
【図2】図2は、木材を構成する細胞の模式図(針葉
樹)
【図3】図3(A)は、油が数本の油吸着材繊維に付着
すると共に繊維の集まった状態を示す図 図3(B)は、油が繊維の表面および界面に吸着された
状態を示す図 図3(C)は、油がからまりあった油吸着材繊維に付着
すると共に集まった状態を示す図 図3(D)は、油がからまりあった油吸着材の表面およ
び界面に吸着された状態を示す図 図3(E)は、ポリビンに水を入れた状態を示す図 図3(F)は、水を入れたポリビンに油吸着材を入れて
振った状態を示す図 図3(G)は、(F)の状態のポリビンに油を入れて振
った後、油が油吸着材に吸着されて浮いた状態を示す図
【図4】図4は、加圧解繊機の概略図
【図5】図5は、回転加熱炉の概略図
【図6】図6は、種々の供試試料のA重油、B重油、水
の吸着量の違いを示すグラフ図
【図7】図7は、トドマツファイバー熱処理物の熱処理
温度とかさ密度の関係を示すグラフ図
【図8】図8は、トドマツファイバー熱処理物の熱処理
温度と収率の関係を示すグラフ図
【図9】図9は、熱処理温度と1週間強制的に振って吸
水させたトドマツファイバー熱処理物の強力脱水後の含
水率の関係を示すグラフ図
【図10】図10は、トドマツファイバー熱処理物の熱
処理温度と油の種類の違いによる油吸着量の関係を示す
グラフ図
【図11】図11は、熱処理温度が異なるトドマツファ
イバー熱処理物のFTIRスペクトル図
【図12】図12(A)は、スクリュー式連続製造装置
の概略正面図 図12(B)は、同側面図
【符号の説明】
a・・・針葉樹の仮道管壁 b・・・壁孔 1・・・チップ投入口、 2・・・ホッパー、 3・・・コンベアー、 4・・・スクリューフィーダ、 5・・・第一の加圧管、 6・・・第二の加圧管、 7・・・円盤2枚付き解繊機、 8、9・・・原動機、 10、11・・・ラセン状の刃のついた円盤、 12・・・ブローサイクロン、 13・・・ドライヤー、 14・・・乾燥用送風管、 21・・・加熱容器、 22・・・電気ヒーター、 23・・・温度センサー、 24・・・モーター、 25・・・チェーン、 26・・・歯車、 27・・・減速機、 28・・・温度コントローラー、 29・・・温度記録計、 30・・・木ガス等排出管、 31・・・ふた、 32、33、34・・・ボルト、 36・・・数本の油吸着材(熱処理物)繊維、 37・・・油、 38・・・からまりあった油吸着材繊維、 40・・・ホッパー、 41・・・原料挿入部、 42、44、47・・・スクリュー、 43・・・乾燥・前加熱部、 45、45、45、45・・・電気ヒーター、 46・・・加熱部、 48、48、48、48・・・電気ヒーター、 49、52・・・連通管、 50・・・処理部、 51、56・・・スクリュー、 53、53・・・電気ヒーター、 54、57・・・水冷ジャケット、 55・・・冷却部、 58・・・出口、 59、60、61、62、63・・・モーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 史門 北海道旭川市西神楽1線10号174番地7 北海道立林産試験場内 (72)発明者 加藤 幸浩 北海道旭川市西神楽1線10号174番地7 北海道立林産試験場内 (72)発明者 遠藤 展 北海道旭川市西神楽1線10号174番地7 北海道立林産試験場内 (56)参考文献 特開 昭49−5893(JP,A) 特開 昭56−501602(JP,A)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リグノセルロース物質を、細胞の基本形態
    を残したまま、物理的に解繊または裁断、粉砕して、2
    50〜450℃で、5〜100分、好ましくは、5〜6
    0分加熱し、その後所定の冷却により生成される油吸着
    材の製造方法。
  2. 【請求項2】前記物理的解繊または裁断、粉砕により、
    前記リグノセルロース物質を繊維状あるいは細片状とし
    て前記処理をしたことを特徴とする請求項1記載の油吸
    着材の製造方法。
  3. 【請求項3】前記熱処理温度は、250〜350℃で、
    好ましくは300〜350℃であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の油吸着材の製造方法。
  4. 【請求項4】前記熱処理温度は、350〜450℃で、
    好ましくは350〜400℃であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の油吸着材の製造方法。
  5. 【請求項5】前記請求項1ないし4によって得られる油
    吸着材は、かさ密度0.01〜0.2g/cc、好まし
    くは0.01〜0.03g/ccであることを特徴とす
    る油吸着材。
  6. 【請求項6】前記残された細胞の基本形態の表面の一部
    に、前記熱処理過程において生成される熱分解生成物の
    一部が、沈着されたことを特徴とする請求項5記載の油
    吸着材。
  7. 【請求項7】原料のファイバーを投入するホッパーを備
    えると共に、内部に空気の流入を防ぎながら前記ファイ
    バーを所定の流速で送り出すスクリューを備えた原料挿
    入部と、この原料挿入部に連通し、外部に一又は二組以
    上のヒーター手段を備え、前記ファイバーの乾燥および
    前加熱をする乾燥・前加熱管と、前記原料挿入部の反対
    側で、前記乾燥・前加熱管と上下に連通される第一の連
    通管と、この第一の連通管に連通し、内部に前記ファイ
    バーを所定の流速で送り出すスクリューを備え、かつ、
    その外部には、一又は二組以上のヒーター手段を備え、
    前記加熱管と乾燥・前加熱管とを連通する第一の連通管
    と反対側に前記加熱管に連通する第二の連通管を有し、
    内部に前記加熱管で生成される熱分解生成物を熱処理フ
    ァイバーと共に送り込むスクリューを備えると共に、そ
    の外部前半には一又は二組以上のヒーター手段を設ける
    一方、その外部後半には前記ファイバーを徐々に冷却す
    る冷却手段を設け、前記熱分解生成物を前記ファイバー
    に存在する細胞の基本形態の表面あるいは孔隙部に沈着
    させる処理管と、第二の冷却手段を有する取り出し口と
    からなることを特徴とする油吸着材連続製造装置。
  8. 【請求項8】前記乾燥・前加熱管では、最終的に250
    〜300℃まで加熱することを特徴とする請求項7記載
    の油吸着材連続製造装置。
  9. 【請求項9】前記加熱管では、最終的に300〜450
    ℃まで加熱することを特徴とする請求項7記載の油吸着
    材連続製造装置。
  10. 【請求項10】前記処理管では、前半で300〜450
    ℃まで加熱し、その後、水冷ジャケットで徐々に冷却す
    ることを特徴とする請求項7記載の油吸着材連続製造装
    置。
  11. 【請求項11】前記原料挿入部の内部に配置されるスク
    リューは、そのピッチを段階的に変更したものであるこ
    とを特徴とする請求項7記載の油吸着材連続製造装置。
  12. 【請求項12】前記処理管の外部および前記取り出し口
    には、前記処理物であるファイバーを徐々に冷却する水
    冷ジャケットを設けたことを特徴とする請求項7記載の
    油吸着材連続製造装置。
JP5302287A 1993-02-19 1993-11-08 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置 Expired - Lifetime JP2594507B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5302287A JP2594507B2 (ja) 1993-02-19 1993-11-08 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置
CA002115009A CA2115009C (en) 1993-02-19 1994-02-04 Process for preparing oil sorbent and device for continuously preparing the same
US08/194,453 US5585319A (en) 1993-02-19 1994-02-08 Process for preparing oil sorbent and device for continuously preparing the same
ES94102429T ES2117160T3 (es) 1993-02-19 1994-02-17 Proceso para preparar un sorbente de aceite y dispositivo para preparar continuamente el mismo.
EP94102429A EP0612562B1 (en) 1993-02-19 1994-02-17 Process for preparing oil sorbent and device for continuously preparing the same
AT94102429T ATE166249T1 (de) 1993-02-19 1994-02-17 Verfahren zur herstellung eines ölsorbentmittels und vorrichtung zu dessen kontinuierlichen herstellung
DE69410310T DE69410310T2 (de) 1993-02-19 1994-02-17 Verfahren zur Herstellung eines Ölsorbentmittels und Vorrichtung zu dessen kontinuierlichen Herstellung

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7067293 1993-02-19
JP5-70672 1993-02-19
JP5302287A JP2594507B2 (ja) 1993-02-19 1993-11-08 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07155590A JPH07155590A (ja) 1995-06-20
JP2594507B2 true JP2594507B2 (ja) 1997-03-26

Family

ID=26411803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5302287A Expired - Lifetime JP2594507B2 (ja) 1993-02-19 1993-11-08 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5585319A (ja)
EP (1) EP0612562B1 (ja)
JP (1) JP2594507B2 (ja)
AT (1) ATE166249T1 (ja)
CA (1) CA2115009C (ja)
DE (1) DE69410310T2 (ja)
ES (1) ES2117160T3 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0681015A1 (de) * 1994-05-04 1995-11-08 Anton Schmalz Bindemittel zum Aufnehmen von Oel sowie Verfahren zu seiner Herstellung
DE19503247A1 (de) * 1995-02-02 1996-08-08 Stuermer Hans Dieter Dipl Chem Adsorptionsmaterial aus Zellulosefasern sowie Verfahren zu dessen Herstellung
CA2228098A1 (en) * 1998-01-29 1999-07-29 Ajay Singh Treatment of soil contaminated with oil or oil residues
US6251058B1 (en) 1998-01-29 2001-06-26 Petrozyme Technologies, Inc. Treatment of soil contaminated with hazardous residues
JP2004534653A (ja) * 2001-07-17 2004-11-18 ジー−ウェイ リャン 天然有機物質の親水性/疎水性特性を変化させるための酸化的熱化学乾燥プロセス
US20100197183A1 (en) * 2009-01-30 2010-08-05 Drapela David C Industrial absorbent from cotton regin
CA2686099A1 (en) * 2009-10-05 2011-04-05 Mark A. Lowe Oil impregnated particulate biomass, methods of manufacture and use thereof
US9109220B2 (en) 2010-06-14 2015-08-18 Eci Research And Development Company Environmental remediation material
US8927456B2 (en) 2013-06-11 2015-01-06 Inkastrans (Canada) Ltd. Absorbent fibrous granules
WO2017127828A1 (en) 2016-01-21 2017-07-27 North Carolina State University Cellulose acetate aerogels
RU2733374C1 (ru) * 2020-03-10 2020-10-01 Виктор Сергеевич Кралин Способ получения сорбента для сбора нефти и нефтепродуктов
CN116904171B (zh) * 2023-07-11 2024-02-20 中国石油大学(北京) 一种低密度凝胶组合物、低密度凝胶体系胶液以及高温高盐油藏底水调堵方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3651948A (en) * 1970-07-01 1972-03-28 Col Mont Corp Agglomerated porous mass and method of preparing same
BE793878A (fr) * 1972-01-12 1973-05-02 Isomo P V B A Hydrofobe oleofiele absorptiemiddelen, werkwijze voor het maken ervan voor het absorberen van olie en gesuspendeerde stoffen uit water
JPS495893A (ja) * 1972-04-12 1974-01-19
US3770575A (en) * 1972-05-26 1973-11-06 Westavco Corp Method of making a hydrophobic fibrous product
SE432118B (sv) * 1975-02-26 1984-03-19 Moelnlycke Ab Mekanisk fluffmassa och sett for framstellning derav
SE418863B (sv) * 1979-11-26 1981-06-29 Bo Rolf Erland Absorptionsmaterial och sett for dess framstellning respektive anvendande
US4343680A (en) * 1981-03-06 1982-08-10 International Paper Company Hydrophobic oleophilic wood pulp
JP2790328B2 (ja) * 1988-09-07 1998-08-27 武田薬品工業株式会社 薬品賦活成型活性炭並びにその製造法及び用途
US5110785A (en) * 1991-05-01 1992-05-05 Reed Thomas B Composition of matter and method of making
US5206207A (en) * 1992-03-18 1993-04-27 Westvaco Corporation Preparation for high activity high density carbon
US5250491A (en) * 1992-08-11 1993-10-05 Westvaco Corporation Preparation of high activity, high density activated carbon

Also Published As

Publication number Publication date
EP0612562A1 (en) 1994-08-31
EP0612562B1 (en) 1998-05-20
CA2115009C (en) 1994-08-20
CA2115009A1 (en) 1994-08-20
ATE166249T1 (de) 1998-06-15
ES2117160T3 (es) 1998-08-01
JPH07155590A (ja) 1995-06-20
DE69410310D1 (de) 1998-06-25
US5585319A (en) 1996-12-17
DE69410310T2 (de) 1998-10-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2594507B2 (ja) 油吸着材の製造方法およびその連続製造装置
US11702607B2 (en) Process for beneficiating and cleaning biomass
AU2001275621B2 (en) Oxidative thermochemical drying process for changing hydrophilic/hydrophobic characteristics of natural organic substances
CA2744747C (en) Modification of biomass for efficient conversion to fuels
Girish et al. Adsorption of phenol from wastewater using locally available adsorbents
AU2001275621A1 (en) Oxidative thermochemical drying process for changing hydrophilic/hydrophobic characteristics of natural organic substances
Ahmad et al. The effects of CO2 activation, on porosity and surface functional groups of cocoa (Theobroma cacao)–shell based activated carbon
CN102245748A (zh) 产生颗粒或压块的方法
EP4100496A1 (en) Process for producing solid biomass fuel
US20170121620A1 (en) Processed Biomass Pellets From Organic-Carbon-Containing Feedstock
Khushk et al. Cr (VI) heavy metal adsorption from aqueous solution by KOH treated hydrochar derived from agricultural wastes
US20120032369A1 (en) Method for making hydrophobic organic fiber and particulate for sorbing liquid hydrocarbons
US20170314758A1 (en) Process of Producing Biochar From Beneficiated Organic-Carbon-Containing Feedstock
US20230383206A1 (en) Process for producing solid biomass fuel
Mortley et al. Activated carbons from materials of varying morphological structure
Zaqyyah et al. Characterization of Activated Carbon from Industrial Solid Waste Agar with a Different Activator Concentrations
RU2808327C2 (ru) Контроль парового крекинга для повышения низшей теплоты сгорания черных пеллет
Dim et al. Preparation and Characterization of Activated Carbon from Pandanus candelabrum Stem. Borneo Journal of Resource Science and Technology, 10 (2): 105-115.
Deepika et al. An overview on preparation and characterization of activated jetropha husk carbon
RU2164169C1 (ru) Способ очистки поверхности воды от нефти и нефтепродуктов
OKAFOR Preparation and Characterization of Activated Carbon from Pandanus candelabrum Stem
JP2005211786A (ja) 木材チップ油吸収材

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 15

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 15

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 15

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111219

Year of fee payment: 15

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121219

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131219

Year of fee payment: 17

EXPY Cancellation because of completion of term