JP2589808B2 - ビーム光投射装置 - Google Patents

ビーム光投射装置

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JP2589808B2
JP2589808B2 JP1140752A JP14075289A JP2589808B2 JP 2589808 B2 JP2589808 B2 JP 2589808B2 JP 1140752 A JP1140752 A JP 1140752A JP 14075289 A JP14075289 A JP 14075289A JP 2589808 B2 JP2589808 B2 JP 2589808B2
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田中  滋
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光源から投射されるビーム光の投射方向に
沿う軸芯周りに回転駆動される反射鏡が設けられて、前
記ビーム光を前記軸芯と交差する方向に向けて走査する
ように構成されたビーム光投射装置に関する。
〔従来の技術〕
上記この種のビーム光投射装置は、例えば、各種作業
車を自動走行させるために、誘導用ビーム光を作業車に
向けて投射するための光源等として用いられるものであ
れば、ビーム光を走査するための反射鏡が、その回転軸
芯に対して僅かに傾いても走査されるビーム光の走査面
が円錐状に湾曲する不利がある。
説明を加えれば、例えば、第10図に示すように、軸芯
(P)周りに回転駆動される回転軸(4)の一端側に取
り付けられた反射鏡(2)が、前記軸芯(P)に対して
ある角度(α)を傾くと、その反射鏡(2)で走査され
るビーム光(A)の走査面はその二倍の角度(2α)を
傾いた円錐面となり、走査面の平面度を高精度にするに
は、反射鏡の傾きの値は秒単位の精度が要求されること
になる。
しかしながら、回転軸に対する反射鏡の取り付け作業
は高精度に行い難いものであり、従来では、ビーム光の
走査面を正確な平面にすることが困難であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
従って、従来では、ビーム光の走査面を正確な平面に
することが困難であることから、ビーム光投射装置と作
業車との距離が離れるほど、ビーム光の走査面の傾きが
増大することになり、ビーム光を遠距離まで投射するこ
とが困難であった。
但し、回転軸芯に対する反射鏡の傾きを、機械加工の
みで高精度に仕上げるためには、加工コストが高くなる
不利がある。又、装置を小型化すると、更に加工が困難
となることから、機械加工のみで高精度に仕上げる方法
では、装置の小型化にも不利なものとなる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、
その目的は、装置の小型化を図りながらも、反射鏡の傾
きを高精度に調節できるようにすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によるビーム光投射装置は、光源から投射され
るビーム光の投射方向に沿う軸芯周りに回転駆動される
反射鏡が設けられて、前記ビーム光を前記軸芯と交差す
る方向に向けて走査するように構成されたものであっ
て、その特徴構成は以下の通りである。
すなわち、前記反射鏡を一端側に支持する回転軸が、
駆動手段によって前記軸芯周りに回転駆動される駆動軸
に、一体回転するように連結され、且つ、前記反射鏡の
支持箇所近傍を支点として前記軸芯に対する傾きを変更
自在な状態で取り付けられ、前記回転軸の前記駆動軸に
対する傾きを調節する調節手段が、前記回転軸の他端側
箇所を前記駆動軸に対して位置決めするように設けら
れ、前記支点と前記反射鏡の支持箇所との間の長さよ
り、前記支点と前記調節手段による調節箇所との間の長
さが大となるように構成されている点にある。
〔作 用〕
一端側において反射鏡が支持される回転軸を駆動軸と
一体回転するように連結して、その回転軸の傾きを、発
射鏡の支持箇所近傍を支点として調節し、且つ、調節手
段により回転軸の他端側箇所を駆動軸に対して位置決め
するようにすることで、回転駆動される軸芯に対する反
射鏡の傾きを調節する。前記支点と反射鏡の支持箇所と
の間の長さより、前記支点と調節手段による調節箇所と
の間の長さが大となるようにしてあるので、調節手段に
よる調節量に対して反射鏡の傾きの変化量が小さく、反
射鏡の傾きを微調節し易い状態としている。しかも、こ
の調節を組み込み後に行えるようにするのである。
〔発明の効果〕
従って、軸芯に対する反射鏡の傾き調節を組み込み後
において容易に行えるものとなり、各部の加工コストを
低減できると共に、小型化が容易になる。もって、装置
の小型化を図りながらも、反射鏡の傾きを高精度に調節
できるに至った。
〔実施例〕
以下、本発明を、清掃用の作業車を誘導するための光
源に適用した場合における実施例を図面に基づいて説明
する。
第8図及び第9図に示すように、ビル等の通路の長手
方向に沿って、一端側から他端側に向けて清掃用の作業
車(V)を走行させ、そして、通路端部に達するに伴っ
て作業幅分を通路横幅方向に移動させることにより、設
定範囲の通路を自動的に清掃させるようになっている。
そして、前記作業車(V)が走行する通路の壁面に、
誘導用ビーム光(A)を前記作動車(V)の進行方向に
沿って走査しながら通路横幅方向に向けて投射するビー
ムム光投射装置(B)が設置され、その誘導用ビーム光
(A)を受光する前後一対の受光器(S)が、前記作業
車(V)の上部に設けられている。
前記誘導用ビーム光(A)は、前記作業車(V)の走
行面に平行な方向に投射される基準ビーム光(A1)と、
その基準ビーム光(A1)の走査面に対して設定角度
(θ)を傾いた方向に投射される検出用ビーム光(A2
とが同時に走査されるようになっている。つまり、前記
作業車(V)と前記ビーム光投射装置(B)が設置され
た壁面からの距離が離れるほど、前記基準ビーム光
(A1)と前記検出用ビーム光(A2)との上下方向での間
隔が拡がるようにしてある。
前記受光器(S)は、前記基準ビーム光(A1)と前記
検出用ビーム光(A2)との上下方向での受光間隔を検出
できるように構成され、前後一対の受光器(S)夫々の
受光間隔に基づいて、前記ビーム光投射装置(B)が設
置された壁面からの距離及び壁面に対する作業車(V)
の傾きを判別して、前記作業車(V)が通路長手方向に
沿って直進するように、操向制御させることになる。
第1図及び第2図に示すように、前記ビーム光投射装
置(B)は、前記基準ビーム光(A1)と前記検出用ビー
ム光(A2)との夫々を前記作業車(V)の走行方向に沿
って走査しながら投射するための走査部(C)の二個を
備えている。
但し、以下の説明において前記基準ビーム光(A1)及
び前記検出用ビーム光(A2)をビーム光(A)と総称す
る場合もある。
前記二個の走査部(C)は、それから投射されるビー
ム光(A)の高さと前記作業車(V)の走行面に対する
傾きとが異なるだけで、同一構成になっている。
前記走査部(C)について説明すれば、半導体レーザ
等を利用した光源(1)がビーム光(A)を下方に向け
て発射するように設けられ、そのビーム光発射方向に沿
う縦軸芯(P)周りに回転駆動されるプリズム等を利用
した反射鏡(2)が設けられ、もって、前記光源(1)
から下向きに発射されるビーム光(A)を、前記縦軸芯
(Pと交差する方向に向けて走査するように構成されて
いる。
前記反射鏡(2)は、駆動手段としての電動モータ
(M)によって前述縦軸芯(P)周りに回転駆動される
駆動軸(3)に内嵌された状態で一体回転する回転軸
(4)の一端側に取り付けられている。
前記回転軸(4)は、第3図にも示すように、前記反
射鏡(2)の支持箇所近傍を支点(Q)として前記縦軸
芯(P)に対する傾きを変更自在な状態で取り付けら
れ、前記回転軸(4)の前記駆動軸(3)に対する傾き
を調節する調節手段(5)が、前記回転軸(4)の他端
側箇所を前記駆動軸(3)に対して位置決めするように
設けられている。
前記調節手段(5)は、前記回転軸(4)の軸芯に交
差する方向に形成された孔に螺合して前記駆動軸(3)
の内壁面に接当するネジ部材(5A)と、そのネジ部材
(5A)の上下に設けられ、前記回転軸(4)を前記ネジ
部材(5A)の締め付け方向に対向する方向に弾性付勢す
るバネ部材(5B)とからなる。つまり、前記駆動軸
(3)の側面に形成された孔(6)を通して前記ネジ部
材(5A)を締緩することにより前記駆動軸(3)に対す
る前記回転軸(4)の位置決めを行って、前記反射鏡
(2)の前記縦軸芯(P)に対する傾きを調節するよう
に構成されているのである。第3図等から明らかなよう
に、前記支点と前記反射鏡(2)の支持箇所との間の長
さより、前記支点と前記調節手段(5)による調節箇所
すなわち前記ネジ部材(5A)の取付箇所との間の長さが
大であるので、前記反射鏡(2)の傾きを微調節でき
る。
又、前記走査部(C)は、前記駆動軸(3)の下端側
箇所を支点として通路横幅方向に沿う軸芯(X)周りと
通路長手方向に沿う軸芯(Y)周りとの夫々の方向に揺
動自在に枢支され、前記通路横幅方向及び長手方向夫々
での前記ビーム光(A)の走査面全体の傾きを調節でき
るようになっている。
前記走査部(C)を前記通路横幅方向に沿う軸芯
(X)周りに揺動するための第1調節機構(7)の構成
について説明すれば、前記走査部(C)の上端部を、外
側から内側方向に弾性付勢するバネ部材(8A)と、その
バネ部材(8A)の付勢方向に対向する方向から前記走査
部(C)の上端部に接当する締緩自在なネジ部材(8B)
とが、前記ビーム光投射装置(B)のケース(9)内に
設けられている。尚、図中、(8C)は、前記ネジ部材
(8B)の端部に取り付けられた操作用のノブである。
前記走査部(C)を前記通路長手方向に沿う軸芯
(Y)周りに揺動するための第2調節機構(10)の構成
について説明すれば、前記駆動軸(3)のケース(3A)
の上端側箇所に取り付けられた接片(11)を、前記ケー
ス(9)の背面側に引っ張り付勢するスプリング(10
A)と、そのスプリング(10A)の付勢方向に対向する方
向から前記接片(11)に接当する締緩自在なネジ部材
(10B)とが、前記ビーム光投射装置(B)のケース
(9)内に設けられている。尚、図中、(10C)は前記
ネジ部材(10B)の端部に取り付けられた操作用のノブ
である。又、第1図中、(12)は前記電動モータ(M)
と前記駆動軸(3)とを連動連結するベルト、(13)は
そのベルト(12)によって駆動されるプーリ、(14)は
そのプーリ(13)によって回転駆動される入力軸、(1
5)はその入力軸(14)と前記駆動軸(3)とを連結す
るジョイント部であって、前記走査部(C)の揺動軸芯
(X),(Y)の部分に設けられている。
次に、前述の構成になるビーム光投射装置(B)から
投射されるビーム光(A)の走査面の傾きや高さを調整
するための調整装置(D)について説明する。
第4図に示すように、前記ビーム光(A)の走査面の
高さを確認するための目盛り(16)が上下方向に形成さ
れたポール(17)に、後述の調整装置(D)が上下方向
に位置調節自在に且つ、向き調節自在に取り付けられて
いる。
前記調節装置(D)について説明すれば、第5図に示
すように、上下方向に長い受光面を備えたPSD素子(1
8)と、そのPSD素子(18)の一対の出力を増幅する一対
の増幅器(19)と、それら増幅器(19)の出力を加算す
る加算器(20)と、減算する減算器(21)、その減算器
(21)の出力を前記加算器(20)の出力で割算する割算
器(22)と、その割算器(22)の出力レベルが予め設定
された複数段階の何れのレベル範囲にあるかを判別する
複数個のレベル判定用コンパレータ(23)と、前記加算
器(20)の出力が予め設定された設定レベル以上あるか
否かを判別する受光判定用のコンパレータ(24)と、そ
れらコンパレータ(23),(24)の出力によって駆動れ
る五個のランプ(25a乃至25e)とを備えている。
前記複数個のランプ(25a乃至25e)は、前記PSD素子
(18)の受光位置を可視表示できるようにするために、
上下方向に並べて配置し、且つ、中央に位置するランプ
(25a)を赤色とし、その赤色ランプ(25a)の上下に位
置する二個のランプ(25b),(25c)を橙色とし、その
橙色ランプ(25b),(25c)の上下に位置するラン(25
d),(25e)を黄色としてある。
つまり、PSD素子(18)は、その受光面における前記
ビーム光(A)の受光位置を、それからの一対の出力の
比として判別できるように構成されていることから、そ
の受光位置範囲を上下方向に五分割して、何れの受光位
置範囲に受光しているかを前記五個のランプ(25a乃至2
5e)の点灯位置と色とで可視表示させるようにしている
のである。
但し、第6図に示すように、前記赤色ランプ(25a)
は、前記PSD素子(18)が前記ビーム光(A)又は前記
基準光(A0)の受光応対に対応する設定レベル以上の受
光量があると常時点灯することになり、その赤色ランプ
(25a)の上下に設けられた他のランプ(25b乃至25e)
は、前記PSD素子(18)の受光位置が、そのランプの表
示位置範囲よりも外側にあるときには、そのランプと前
記赤色ランプ(25a)との間にあるランプの全部を点灯
するようになっている。
尚、前記ビーム光(A)の上下方向での投射位置調整
を行い易くするために、前記複数個のコンパレート(2
3)の各閾値は、前記中央の赤色ランプ(25a)に近いも
のほど狭く設定してある。
つまり、前記ビーム光(A)又は前記基準光(A0)が
前記PSD素子(18)の受光範囲の中央で受光されている
状態にあるときには、前記赤色ランプ(25a)のみが点
灯する状態となり、受光位置のずれ状態に応じて前記赤
色ランプ(25a)の上下に配置された各ランプ(25b乃至
25e)が点灯するようにしているのである。
そして、第7図に示すように、前記ビーム光投射装置
(B)が設置された通路壁面に対向する側の通路壁面近
傍に、前記調節位置(D)の複数個を仮設すると共に、
高さ調整のための基準光(A0)を前記通路長手方向に向
けて投射する基準ビーム光投射装置(B0)を、通路長手
方向の一端側に仮設して、先ず、各調節装置(D)の前
記赤色ランプ(25a)のみが点灯する状態となるよう
に、それらの高さを調整する。
次に、前記ビーム光投射装置(B)からビーム光
(A1),(A2)の夫々を投射させて、前記反射鏡(2)
の傾き調節手段(5)、前記第1調整機構(7)、及
び、第2調整機構(10)の夫々を操作することにより、
前記各調節装置(D)の前記赤色ランプ(25a)のみが
点灯する状態となるように調整して、前記ビーム光投射
装置(B)から投射されるビーム光(A1),(A2)夫々
の走査面の高さ及び傾きを調整することになる。
〔別実施例〕
上記実施例では、ビーム光投射装置(B)を二本のビ
ーム光(A1),(A2)を投射させるように構成した場合
を例示したが、本発明は、一本のビーム光(A)を投射
させる場合にも適用できるものである。
又、上記実施例では、ビーム光(A)を横方向に走査
する場合を例示したが、本発明は、例えば、上下方向に
走査する場合にも適用できる。
又、上記実施例では、ビーム光投射装置(B)を清掃
用の作業車(V)を誘導するための光源として用いた場
合を例示したが、本発明は各種の作業車の誘導用の光源
等として用いることができる他、例えば、光式の水準器
等にも適用できるものであって、各部の具体構成は各種
変更できる。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るビーム光投射装置の実施例を示し、
第1図はビーム光投射装置の縦断正面図、第2図は同切
欠側面図、第3図は調整手段の拡大断面図、第4図は調
整装置の正面図、第5図は同回路図、第6図は受光位置
表示の説明図、第7図はビーム光走査面調整の説明図、
第8図は作業車とビーム光投射装置との関係を示す概略
平面図、第9図は同正面図である。第10図は従来例の説
明図である。 (A)……ビーム光、(P)……軸芯、(M)……駆動
手段、(1)……光源、(2)……反射鏡、(3)……
駆動軸、(4)……回転軸、(5)……調節手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光源(1)から投射されるビーム光(A)
    の投射方向に沿う軸芯(P)周りに回転駆動される反射
    鏡(2)が設けられて、前記ビーム光(A)を前記軸芯
    (P)と交差する方向に向けて走査するように構成され
    たビーム光投射装置であって、 前記反射鏡(2)を一端側に支持する回転軸(4)が、
    駆動手段(M)によって前記軸芯(P)周りに回転駆動
    される駆動軸(3)に、一体回転するように連結され、
    且つ、前記反射鏡(2)の支持箇所近傍を支点として前
    記軸芯(P)に対する傾きを変更自在な状態で取り付け
    られ、 前記回転軸(4)の前記駆動軸(3)に対する傾きを調
    節する調節手段(5)が、前記回転軸(4)の他端側箇
    所を前記駆動軸(3)に対して位置決めするように設け
    られ、 前記支点と前記反射鏡(2)の支持箇所との間の長さよ
    り、前記支点と前記調節手段(5)による調節箇所との
    間の長さが大となるように構成されているビーム光投射
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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