JP2589216Y2 - 検査用容器 - Google Patents

検査用容器

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JP2589216Y2
JP2589216Y2 JP1993051533U JP5153393U JP2589216Y2 JP 2589216 Y2 JP2589216 Y2 JP 2589216Y2 JP 1993051533 U JP1993051533 U JP 1993051533U JP 5153393 U JP5153393 U JP 5153393U JP 2589216 Y2 JP2589216 Y2 JP 2589216Y2
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保二 金光
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、臨床検査に用いられる
検査用容器または真空採血時に用いられる血液検査用容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】血液や尿中の蛋白質、ホルモン、糖、血
球、ウイルス、無機物質等の成分を測定する臨床検査に
おいて、血液や尿等の被検査物を収容するために種々の
検査用容器が用いられている。特に、血液の検査におい
ては、血液検査用容器として、所謂、真空採血管が使用
され、これを使用して真空採血が広く行われているの
は、周知の通りである。
【0003】このような検査用容器は、通常、一端が閉
塞され他端が開口された管状の容器本体と、該容器本体
の開口部に嵌合されて該開口部を気密に封止し得る栓体
とを具備する容器である。この検査用容器は、被検査物
が収容された後、転倒混和処理、遠心分離処理等がなさ
れ、また、被検査物の輸送に使用されることも多い。そ
して、被検査物のの検査に当たっては、栓体を取り除き
被検査物の一部を取り出し、次の検査に備えて栓体を再
び開口部に嵌める。
【0004】上記の代表例をはじめとして、検査用容器
に被検査物を収容した後、種々の目的で栓体を取り除き
再び栓体を開口部に嵌めることが、しばしば行われてい
る。しかし、栓体を取り除き再び栓体を開口部に嵌める
と、栓体に付着した被検査物の一部が容器の開口部の外
周面に付着し、それが検査従事者の手に付着したり周辺
に飛散し、例えば、血液感染の恐れなど、環境衛生上好
ましくない問題が発生する恐れがあった。
【0005】このことを、図5によって説明する。図5
(イ)は、容器本体50と栓体60とからなる従来の検
査用容器の正面図であり、容器内には被検査物70が収
容され、栓体60の嵌合部の外周面に被検査物の一部7
1が付着していることを示している。図5(ロ)のよう
に、栓体60が容器本体50に押し込まれると、被検査
物の一部71は、容器本体50の開口部の上面に溜まっ
てくる。そして、栓体60が容器本体50に完全に嵌合
すると、被検査物の一部71は押し出されて、容器本体
50の開口部の外周面に付着する。外周面に付着した被
検査物の一部は、検査従事者の手に付着したり、やがて
乾燥して飛散したりする。
【0006】再栓に伴って栓体に付着した被検査物の一
部が容器の開口部の周辺に付着する現象を、積極的に防
止する対策が講じられている検査用容器は従来存在しな
かった。しかし、この現象の防止を目的として提案され
たものではないが、この防止に多少寄与するかと考えら
れるものとして、図6に示す検査用容器がある(実開平
1−162662号公報参照)。この検査用容器は、図
6(イ)に示すように、一端が閉塞され他端が開放され
た管状をしており、開口部内周部分にはその開口端から
軸方向に所定の長さにわたって凹溝51aが形成された
容器本体50aと、該容器本体の開口部に嵌合される栓
体60aとを具備するものであり、その要部の斜視図を
図6(ロ)に示した。この検査用容器では、栓体60a
を容器本体50aに嵌合すると、栓体60aに付着して
いた被検査物の一部は、凹溝51aの中に溜まり、開口
部の外周面には付着しにくくなる。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記提
案の検査用容器は、 栓体に付着していた被検査物の一部が、再栓時、開口
部端面の凹溝の外側部分にまわると、やはり押し出され
て、容器本体の開口部の外周面に付着する、 凹溝は、開口部内周部分の一部にだけ存在しており、
凹溝が設けられていない部分には、効果がおよび難い、 凹溝に溜まった被検査物は、やがて乾燥するが、乾燥
物が、振動などを受けたとき、すでに遠心分離が終わっ
て検査試料となったもの(例えば、血餅または血球と分
離された血清または血漿試料など)の中に落下し、検査
試料を汚染する恐れがある、等の問題点が依然残ってい
た。
【0008】本考案は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は栓体を取り除いた後、再び栓体を
開口部に嵌めても、栓体に付着した被検査物の一部が容
器の開口部の外周面に付着しない検査用容器を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の検査用容器は、
一端が閉塞され他端が開口された管状をしており、開口
部の壁内に、開口端から軸方向に所定の長さにわたっ
て、円周方向に連続する溝が形成された容器本体と、該
容器本体の開口部に嵌合されて該開口部を気密に封止し
得る栓体とを具備しており、上記溝が、上記容器本体の
外周面及び内周面とは連通しない状態で設けられている
ことを特徴とする。
【0010】本考案の検査用容器の容器本体の材質は、
合成樹脂、ガラス等いずれも可能であるが、合成樹脂製
の方が溝の加工が本体成形時に容易にできるため適して
いる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン等の合成樹脂等が、安価で、成形
し易いので、好ましい。
【0011】栓体の材質は、開口部を気密に嵌合するた
めに、弾性変形するものが好ましく、例えば、ブチルゴ
ム、塩素化ブチルゴム、熱可塑性エラストマー、天然ゴ
ム、ポリエチレン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
【0012】
【作用】本考案の検査用容器は、開口部の壁内に、開口
端から軸方向に所定の長さにわたって、円周方向に連続
する溝が形成されており、上記溝は上記容器本体の外周
面及び内周面とは連通しない状態で設けられている
で、栓体を再栓したとき、栓体に付着した被検査物は上
記の溝に収容され、容器の外周面に付着することがな
い。
【0013】
【実施例】以下に本考案の実施例を図面を参照して説明
する。図1は、本考案の検査用容器であり、一端が閉塞
され他端が開口された管状の容器本体10と、該容器本
体10の開口部11に嵌合される栓体20とを有する。
【0014】容器本体10は、その開口部11の壁内
に、開口端から軸方向に所定の長さにわたって、円周方
向に連続し、上記容器本体の外周面及び内周面とは連通
しない溝30が形成されている。図2は溝30の拡大図
であるが、溝30としては、このような縦断面の形状が
矩形のものに限らず、図3に示す溝31のような上部が
幅広く、下部が狭くなっているもの(所謂、テーパー
状)や縦断面が半円や円弧状などの曲線状(いずれも図
示せず)の溝などでもよく、その形状は特に限定されな
い。また、溝の縦断面図が左右対称である必要もない。
また、溝の深さ及び幅については、容器本体10の壁の
肉厚によって適宜変えられ得るので、溝を形成したこと
によって、容器本体の強度を極端に低下させたり、溝を
所定形状に維持できないような強度とさせるような寸法
でない限りは、特に限定されない。
【0015】栓体20は、容器本体10の開口部11に
全体が嵌合される円柱状の嵌合部21と、該嵌合部21
の一端に該嵌合部21とは同軸に連設された該嵌合部2
1よりも大径の円板状をした鍔部22を有する。該嵌合
部21の外径は、容器本体10の内径より若干大きくな
っており、該容器本体10内に該嵌合部21が嵌合され
ると、該嵌合部21が弾性変形して開口部11の内周面
にその外周面が密着して気密状態とされる。鍔部22
は、嵌合部21が容器本体10の開口部11内に嵌合さ
れた場合に容器本体10の開口端に当接される。
【0016】このような検査用容器とすることにより、
栓体を再栓したとき、栓体に付着した被検査物は上記の
溝に収容されるので、容器の開口部の外周面に付着する
ことがない。
【0017】(実験例1) 図1に示す、ポリエチレンテレフタレート製の容器本体
10(外径16mmφ×長さ100mm;開口部の壁の
肉厚1.3mm;容器開口部の壁の内周面より0.5m
m、外周面より0.4mmの位置に、断面が長方形であ
り、幅0.4mm、深さ1.5mmの、円周方向に連続
する溝が形成されている)とブチルゴム製の栓体20と
を具備する真空採血管に、血液を採取し、転倒混和後、
栓体20を取り除き、次いで再び嵌めた。その結果、栓
体20に付着した血液は溝に収まり、容器本体10から
離脱しなかった。
【0018】血液に代えて、血清を使用した他は、上記
と同様にして再栓実験をした結果、栓体20に付着した
血清は溝に収まり、容器本体10からしみださなかっ
た。一方、上記の容器本体に溝を形成しないことの他
は、上記と同様の検査用容器を使用して、同様の再栓実
験をした結果、栓体20に付着した血液は容器本体の開
口部の外周面に付着し、凝固後に容器本体から離脱し
た。また、血清の場合は、容器本体の開口部よりしみだ
し開口部の外周面に付着した。
【0019】(実験例2) 図4に示す、ポリプロピレン製の容器本体10(外径1
3mmφ×長さ50mm;開口部の壁の肉厚1.2m
m;容器開口部の壁の内周面より0.4mm、外周面よ
り0.4mmの位置に、断面が上方が広い台形形状であ
り、上部幅0.4mm、底部幅0.3mm、深さ1.5
mmの、円周方向に連続する溝が形成されている)とブ
チルゴム製の栓体20とを具備する血清容器に、血清を
採取し、転倒混和後、栓体20を取り除き、次いで再び
嵌めた。その結果、栓体20に付着した血清は溝に収ま
り、容器本体10からしみださなかった。一方、上記の
容器本体に溝を形成しないことの他は、上記と同様の血
清容器を使用して、同様の再栓実験をした結果、栓体2
0に付着した血清は容器本体の開口部よりしみだし開口
部の外周面に付着した。
【0020】
【考案の効果】本考案の検査用容器の構成は上記の通り
であり、開口部の壁内に、開口端から軸方向に所定の長
さにわたって、円周方向に連続する溝が形成されてお
り、上記溝は、上記容器本体の外周面及び内周面とは連
通しない状態で設けられているので、栓体を再栓したと
き、栓体に付着した被検査物は上記の溝に収容され、容
器の外周面に付着することがない。従って、臨床検査に
おける医療感染が防止できる、検査室の環境汚染を防止
できる、再栓し易いなどの効果を有する。さらに、本考
案の検査用容器は比較的簡単に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本考案の検査用容器の一例を示す縦断
面図である。
【図2】図2は、図1の溝の拡大縦断面図である。
【図3】図3は、溝の他の例を示す拡大縦断面図であ
る。
【図4】図4は、実験例2の検査用容器の縦断面図であ
る。
【図5】図5は、従来の検査用容器の使用状態を示す正
面図である。
【図6】図6(イ)は、従来の検査用容器を示す縦断面
図であり、図6(ロ)は、その要部の斜視図である。
【符号の説明】
10、50、50a 容器本体 11 開口部 20、60、60a 栓体 21 嵌合部 22 鍔部 30、31 溝 51a 凹溝 70 被検査物 71 被検査物の一部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // A61B 5/14 300 A61B 5/14 300E

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が閉塞され他端が開口された管状を
    しており、開口部の壁内に、開口端から軸方向に所定の
    長さにわたって、円周方向に連続する溝が形成された容
    器本体と、該容器本体の開口部に嵌合されて該開口部を
    気密に封止し得る栓体とを具備しており、上記溝が、上
    記容器本体の外周面及び内周面とは連通しない状態で設
    けられていることを特徴とする検査用容器。
JP1993051533U 1993-09-22 1993-09-22 検査用容器 Expired - Fee Related JP2589216Y2 (ja)

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US6179787B1 (en) * 1997-09-12 2001-01-30 Becton Dickinson And Company Collection container assembly

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