JP2566365B2 - 熱ルミネッセンス材料を用いて放射線量を検出するための方法 - Google Patents

熱ルミネッセンス材料を用いて放射線量を検出するための方法

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JP2566365B2
JP2566365B2 JP4511125A JP51112592A JP2566365B2 JP 2566365 B2 JP2566365 B2 JP 2566365B2 JP 4511125 A JP4511125 A JP 4511125A JP 51112592 A JP51112592 A JP 51112592A JP 2566365 B2 JP2566365 B2 JP 2566365B2
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Description

【発明の詳細な説明】 政府契約の参照 本発明は、契約書DE−AC06−76RLO 1830に基づき米
国エネルギーー省から与えられた政府援助によって行わ
れた。政府は本発明に関しある種の権利を有する。
発明の背景 本発明は放射線検出技術に関し、より詳細には、熱ル
ミネッセンス材料を用いて放射線量を測定する線量計に
関する。
熱ルミネッセンス材料を利用する線量計は多年にわた
って広く使用されきた。そのような装置に使用される熱
ルミネッセンス材料は、不純物、及び欠損原子又はイオ
ン等の種々の構造的な不完全性、並びに、結晶格子面の
間の不整合領域を有する結晶化合物である。上述の不完
全性の幾つかは、γ線又はβ線のような電離放射線に暴
露させることにより発生するタイプの励起状態にある電
荷担体を捕獲すなわち「トラップ」することができる。
そのようなトラップが電荷担体を拘束する強さは、トラ
ップの性質及びその深さに依存する。
トラップは、熱エネルギー、すなわち、トラップによ
って保持される電荷を確実に放出させるために熱ルミネ
ッセンス材料を加熱しなければならない温度によって通
常特徴付けられる。通常、上述の如き電荷が放出される
時にルミネッセンスが起こる。放出された光子は測光学
的に検出されて放射線照射に関連づけられる。従って、
熱ルミネッセンス材料を含む線量計は通常、約533Kまで
加熱することにより読み取られ、一方、上記材料によっ
て放出された光の強度は「グロー曲線」の形態で記録さ
れ、該グロー曲線のサイズは、線量計によって吸収され
た電離放射線の量を表す。
上述の方法(一般に「TLD」技術と呼ばれる)には、
種々の重大な欠点が考えられる。約470Kと570Kとの間の
中間エネルギーのトラップだけしか読み取ることができ
ず、その理由は、上記温度範囲よりも高い温度において
は、非ルミネッセンス発生遷移によって大幅なサーマル
クエンチング(thermal quenching)が生じ、これによ
り、量子効率が大幅に低下するからである。その結果、
多数の高エネルギートラップが表す情報は総て無視され
る。また、約570Kよりも高い温度で熱ルミネッセンス材
料によって発生される白熱放射線は、バックグランド・
ノイズのレベルを上げ、従って、信号品質を低下させ
る。
本明細書において参照する米国特許第4,954,707号
は、熱ルミネッセンス材料を用いて放射線量を測定する
方法を開示しており、この方法においては、約293Kであ
る通常の室温よりも高い温度まで熱ルミネッセンス材料
を加熱する必要がない。上記米国特許第4,954,707号に
記載される方法によれば、熱ルミネッセンス材料は200K
よりも低い温度まで冷却されて光線に暴露され、これに
より、高温トラップが低温トラップに変換される。熱ル
ミネッセンス材料が緩められ、低温トラップによって電
荷担体が放出される際に、熱ルミネッセンス材料により
放出される光が検知される。
上記米国特許第4,954,707号に記載され、該米国特許
に述べられた方法に使用するに適した熱ルミネッセンス
材料は、金属元素でドープされたCaF2:Mnの如き多結晶
化合物である。
その後読み取ることができるような形態で入射放射線
に応答する能力に加えて、熱ルミネッセンス材料に基づ
く実際的な線量計を実現するためには、読み取りの後に
熱ルミネッセンス材料をクリアにすなわちアニールし、
これにより、熱ルミネッセンス材料を元の状態に復帰さ
せて線量計を再使用することができるようにすることが
重要である。673Kで15−20分間熱処理することによりCa
F2:Mnをアニールすることが知られている。
本明細書において参照する米国特許出願第07/420,293
(米国特許第5025159号)は、熱ルミネッセンス材料を
アニールし、上記米国特許第4,954,707号に記載される
方法によって電離放射線の放射線量を測定できるような
条件にする方法を開示している。上記米国特許出願第07
/420,293号に記載される方法によれば、熱ルミネッセン
ス材料は、光線に暴露することによりアニールされる。
発明の摘要 本発明の第1の特徴によれば、熱ルミネッセンス材料
が電離放射線の照射を受けたか否かを検知するための方
法が提供され、該方法は、光線に暴露した後に暖めると
ルミネッセンス応答を示す温度よりも十分に低い温度ま
で上記熱ルミネッセンス材料を冷却する工程と、高温ト
ラップを低温トラップに光変換するために、上記熱ルミ
ネッセンス材料を光線に暴露する工程と、上記熱ルミネ
ッセンス材料を暖める際に、該熱ルミネッセンス材料に
よって放出される光を検知する工程とを含む。
本発明の第2の特徴によれば、固体の熱ルミネッセン
ス線量計に電離放射線が照射されたか否かを検出するた
めの装置が提供され、該装置は、光線に暴露した後に暖
めると上記線量計がルミネッセンス応答を提供する温度
よりも十分に低い所定の温度まで上記線量計を冷却する
ための冷却手段と、高温トラップを低温トラップに光変
換するために、上記線量計に光を照射するための照射手
段と、暖められた時に上記線量計が放出する光を検知す
るための手段とを含む。
本発明の第3の特徴によれば、紫外線に対する暴露を
検知する方法が提供され、該方法は、熱ルミネッセンス
材料に所定量の電離放射線を照射し、放射線信号を上記
熱ルミネッセンス材料に記録する工程と、上記熱ルミネ
ッセンス材料に紫外線を照射し、上記放射線信号を少な
くとも部分的に除去する工程と、上記熱ルミネッセンス
材料を所定の温度まで冷却し、上記熱ルミネッセンス材
料に光を照射して高温トラップを低温トラップに光変換
し、上記熱ルミネッセンス材料が暖められる際に放出す
る光を検知することにより、残留放射線信号を検知する
工程とを含む。
本発明の第4の特徴によれば、電離放射線に対する暴
露を検知する方法が提供され、該方法は、アニオン欠損
型のα−Al2O3を含む材料を所定の温度まで冷却する工
程と、上記材料に光を照射し、高温トラップを低温トラ
ップに光変換する工程と、上記材料が暖められる際に放
出する光を検知する工程とを備える。
本発明の第5の特徴によれば、放射線に対する暴露量
を検知するための線量計装置が提供され、該線量計装置
は、固体の熱ルミネッセンス線量計と、光に暴露した後
に暖めると上記線量計がルミネッセンス応答を提供する
温度よりも十分に低い所定の温度まで上記線量計を冷却
するための冷却手段と、高温トラップを低温トラップに
光変換するために、上記線量計に光を照射するための照
射手段と、暖められた時に上記線量計が放出する光を検
知するための手段とを備える。
本発明の主題は、本明細書の結言の部分に特に指摘さ
れ且つ明確に主張されている。しかしながら、本発明の
構成、作動方法、並びに別の利点及び目的は、同一の符
号で同一の要素を示している添付の図面と共に以下の記
載を参照することにより良く理解されよう。
図面の簡単な説明 図1は、電離放射線又は紫外線に対する照射を測定す
るのに有用な機械的、電気的及び光学的な要素の概略図
である。
図2は、電離放射線に対する照射を測定するための方
法のプロセス工程のフローダイアグラムである。
図3は、図1に示す装置の変更例を示す。
図4は、図2に示す方法の変更例のプロセス工程のフ
ローダイアグラムである。
図5は、紫外線に対する照射を測定するための方法の
プロセス工程のフローダイアグラムである。
好ましい実施例の説明 図1は、電離放射線の放射線量を測定するために使用
することのできる装置を示し、図2は、放射線量を測定
することのできるプロセス工程を示している。図1を参
照すると、デュワーフラスコ10は、液体窒素(77K)の
供給源の役割を果たし、上記液体窒素は、極低温まで冷
却する必要に応じて、弁12及び口金14を介して排出する
ことができる。サンプル照射室20は、発泡ポリスチレン
の如き熱絶縁材料の壁部を有しており、また、サンプル
保持容器22と、紫外線25の光源24とが設けられており、
該紫外線の光源は、低温水銀ランプ26、及び、254nmの
紫外線を選択するように設定された狭帯域フィルタ28と
することができる。サンプル読み取り室30は遮光性の包
囲体32を備えており、該包囲体には、サンプル保持トレ
イ34と、光電子増倍管36と、ドア38とが設けられてお
り、該ドアを介してトレイ34を出し入れすることができ
る。
操作を行う際には、サンプル保持容器22に液体窒素44
を入れる。線量計の中に入った30mgのCaF2:Mnの如き熱
ルミネッセンス材料(TLM)のサンプル40に電離放射線
を照射(図2の工程68)して、容器22の液体窒素44の中
に置き、極低温の平衡温度になるようにする(図2の工
程70)。その後、上記サンプル40に光源42からの紫外線
(254nm)を照射し、該紫外線によって「光学的に刺
激」する(図2の工程72)。30mgのCaF2:Mnサンプルに
数mJ程度のエネルギー量に等量の紫外線量を照射するの
が好ましい。
次に、サンプル40をサンプル照射室20から取り出し、
サンプル読み取り室30へ迅速に搬送する。サンプル40
は、サンプル保持トレイ40の中央に置かれ、雰囲気温度
(すなわち、室温又は約293K)まで暖められる。サンプ
ル保持トレイは、十分な熱容量を有し且つ良好な熱伝達
特性を有するように特別に設計されており、従って、サ
ンプル40は、例えば室30の中に置いた状態で30乃至40秒
の如き比較的早い時間で室温範囲まで暖められる。サン
プル40の温度が高くなるに従って、熱ルミネッセンス材
料は、494nm±50nmの範囲の波長の可視光線を放出す
る。CaF2:Mnの場合には、可視光線は約175K又はそれ以
上の温度で放出されることが確認されている。放出され
た十分な量の可視光線を検出し、光電子増倍管36によっ
て増幅することができる(図2の工程74)。光電子増倍
管36は、レコーダ及びディスプレイ装置50に電気的に接
続されており、該レコーダ及びディスプレイ装置は、光
電子増倍管36によって供給された信号情報をカウント
し、サンプル40によって放出された全光線量を表示する
(図2の工程74)。上記全光線量は、熱ルミネッセンス
材料に照射した放射線量に関連する。
紫外線によって刺激された後に雰囲気温度まで暖めら
れる際のルミネッセンスに関する原理は、熱ルミネッセ
ンス材料の中に存在する「トラップ」中心すなわちサイ
トの固体物理を含む。発明の背景の項で説明したよう
に、熱ルミネッセンス材料に電離放射線を照射すること
により、励起状態の電荷担体が発生し、これら電荷担体
は、それぞれ励起状態で上記サイトに長時間「トラッ
プ」される。トラップサイトは種々のエネルギー準位で
発生することができ、トラップが熱の効果により解消さ
れる温度によって特徴付けることができる。トラップサ
イトは単に「トラップ」と呼ばれることが多く、この用
語はまた、励起状態にある電荷担体に関連して使用され
る時には、上述のサイトを指称するために使用されるこ
とを理解する必要がある。トラップはまた、熱ルミネッ
センス材料の温度で決定した際により低いエネルギート
ラップが安定である場合に、適宜な波長の光線に照射す
ることにより、より高いエネルギー準位からより低いエ
ネルギー準位へ再分配すなわち「光変換」することがで
きる。上記光変換のプロセスは、電気双極子遷移の減少
による高エネルギートラップの電荷担体による光子の吸
収を含むものと考えられる。従って、上記電荷担体は、
熱ルミネッセンス材料の伝導帯の範囲内の十分なエネル
ギーを有する励起状態となり、これにより、電荷担体は
移動可能となり、それぞれの元の高エネルギートラップ
サイトから拡散する。しかしながら、多数の電荷担体は
その後、材料の温度が十分に低下すると、低いエネルギ
ートラップによって再度捕捉される。
熱ルミネッセンス材料を冷却することにより、低いエ
ネルギートラップの安定性が確保される。次に、200−4
00nmの範囲の紫外線を十分に照射することにより、多く
の高いエネルギートラップが、雰囲気温度よりも低い温
度に相当するので最初は安定ではないより低いエネルギ
ートラップに光変換される。次に、これらの低いエネル
ギートラップは、熱ルミネッセンス材料がその後加熱さ
れると解消され、これにより、検知し且つカウントする
ことが可能な光が放出される。
上記動作方法は非常に望ましく、その理由は、CaF2:M
nにおいては658Kのトラップとして知られる如き多くの
高いエネルギートラップを含む多数のトラップを可能と
するからであり、そのようなトラップは、エネルギー放
射線量を読み取るのに使用されるべき従来技術のTLD技
術では処理不能であった。
図2を参照して説明した、冷却され光学的に刺激され
るルミネッセンス(COSL)技術は、上記米国特許第4,95
4,707号に記載される材料に制約されず、本技術は、結
晶構造に不完全性すなわち欠陥を有する他の材料にも適
用することができることが判明している。また、冷却さ
れた熱ルミネッセンス材料の光学的な刺激に使用される
光の波長は、その材料に依存するものであり、常に紫外
線領域の波長である必要はない。
結晶構造の中でアニオンによって占有されるべき位置
に空格子点が存在している結晶材料は、アニオン欠損型
と呼ばれる。α−Al2O3は、その材料の中に炭素を含む
ことによりアニオン欠損型と呼ぶことができる。ビクト
リーン社(Victoreen Inc.:6000 Cochran Road,Solo
n,Ohio)によって2600−80の名称で販売されているアニ
オン欠損型のα−Al2O3材料は、非常に感度の高いCOSL
特性を有している。この材料にCs−137γ源からの電離
放射線を照射し、液体窒素温度まで冷却し、青色光(44
2nm)を照射し、次に室温まで暖めると、放射線に対す
る感度が極めて高いルミネッセンス応答が観察される。
CaF2:Mnに対するルミネッセンス測定は、Cs−137のγ光
源から1mR当たり40,000カウント程度の感度をもたらす
が、アニオン欠損型のα−Al2O3は、同じ光源から1mR当
たり200,000カウント程度の感度を有する。これは、ア
ニオン欠損型のα−Al2O3を用いた線量計は、10μRよ
りも低い放射線量を測定するために使用できる可能性を
示している。
冷却型の光学的に刺激されるルミネッセンスに使用さ
れる熱ルミネッセンス材料は、ルミネッセンスが暖まり
始める温度よりも十分に低い温度まで冷却しなければな
らないが、その材料を、液体窒素の温度の如き格別低い
温度まで冷却する必要はない。液体窒素は、その温度が
十分に低く、従って観察される材料において高温トラッ
プを安定した低温トラップに光変換することができると
いう単純な理由から、冷却を行うために選択される。
電離放射線が照射され、液体窒素の温度まで冷却さ
れ、更に青色光が照射されたアニオン欠損型のα−Al2O
3材料を室温まで暖めると、230K付近の温度でルミネッ
センス応答が開始し、この温度は、上述の如くCaF2:Mn
がルミネッセンス応答を示す温度よりもかなり高い温度
である。従って、冷却され光学的に刺激されたルミネッ
センスを得るためには、アニオン欠損型のα−Al2O
3を、230Kよりも十分に低い温度、例えば約200Kまで冷
却するだけで十分である。200Kまで冷却するには液体窒
素を用いる必要性はなく、その理由は、該温度は、ペル
チェ効果のクーラ又はスターリングサイクル(Sterling
cycle)の冷却器で達成することができる範囲である
からである。従って、アニオン欠損型のα−Al2O3を用
いて、冷却され光学的に刺激されたルミネッセンスを行
うためには、液体窒素源を必要とせず、図3は、図1に
示す装置の変更例を示しており、この変更例において
は、デュワーフラスコ10及び保持容器22は、作動電源54
に接続され符号52で概略的に示されたクーラすなわち冷
却器で置き換えられている。
線量計をアニールし、該線量計を以前の(照射前の)
状態に復帰させて再使用することができるようにするの
が望ましい。現時点においては、マンガン不純物でドー
プされたフッ化カルシウム検知器をアニールするための
標準的な技術は、673Kで15−20分間加熱することであ
る。
図4は、代替例のアニール方法を示している。図2の
工程76に示すように、熱ルミネッセンス材料には、読み
取りの後に室温で紫外線が照射される。これは、図1に
示す装置を用いて行うことができる。熱ルミネッセンス
材料のサンプルを収容するサンプル保持トレイ34をサン
プル読み取り室30から取り出し、サンプル照射室20に入
れる。このサンプルは室温であり、室20の中において光
源24からの紫外線を照射される。紫外線を照射すること
により残留放射線信号が除去され、従って線量計がアニ
ールされる。アニールが完了すると、上記サンプルに再
び電離放射線を照射する。再使用する前に熱ルミネッセ
ンス材料をアニールしなければならない程度は測定すべ
き放射線量に依存する。少ない放射線量を測定するため
には、熱ルミネッセンス材料をアニールして実質的に総
てのトラップを除去する必要があるが、少ない放射線量
を測定する必要がない場合には、その材料をそれほど完
全にアニールする必要はない。
例えば太陽光線に含まれる紫外線の照射を受けると健
康に非常に有害であることが急激に明らかになってい
る。従って、紫外線の照射量を測定するための信頼性が
あり且つ簡単な技術が望まれている。
図5は、紫外線に対する照射量を測定するための技術
を示している。図5に示すように、均質な多結晶CaF2:M
nの如き熱ルミネッセンス材料を含む線量計が、周知の
放射線量の電離放射線の照射を受けることにより調整さ
れる(工程78)。その放射線量は一般に100rad(ラド)
である。放射線は、線量計全体にわたって十分均一な効
果を与えるように十分な透過性を有する必要がある。例
えば、放射線源は、Sr−90からの高エネルギー(1MeV)
β線、Cs−137からの600keVのγ線、又はCo−60からの
1.2MeVのγ線とすることができる。このようにして、放
射線信号は、トラップされた電荷担体の形態で線量計に
記憶される。調整された線量計にUV線(紫外線)を照射
する(工程80)。UV線の照射を受けることにより、トラ
ップされた電荷担体の少なくとも幾つかが放出され、最
終的には、線量計に記憶された放射線信号が少なくとも
部分的に除去あるいは消去される。次に、線量計に残っ
た放射線量を図2を参照して説明した方法により検出す
る。最初の放射線量と残留する放射線量との間の差は、
UV線の照射量(被照量)の関数である。約0.89mmの厚み
を有する検知器を用いた場合には、UV放射線量の最少の
検知可能レベルは0.3mJ程度であったことが判明してお
り、この値は、晴天時の赤道における1秒間の太陽の照
射量に比肩する。約0.15mmの厚みの検知器を用いた場合
には、最少の放射線量検知可能レベルは約30mJであった
が、この値は、晴天時の赤道における1分間の態様の照
射量に比肩する。残留放射線量を測定した後に、線量計
をアニール(工程82)し、再使用に備える。
本発明は上述の特定の実施例に制限されるものではな
く、添付の特許請求の範囲並びにその均等物において定
義される本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更
を行うことができることは理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マクドナルド,ジョゼフ・シー アメリカ合衆国ワシントン州99301,パ スコ,ウエスト・アダムズ 8503 (72)発明者 エイクナー,フレッド・エヌ アメリカ合衆国ワシントン州99336,ケ ネウィック,サウス・ケロッグ 502 (72)発明者 ダーラム,ジェームズ・エス アメリカ合衆国ワシントン州99352,リ ッチランド,バックボード・コート 503 (56)参考文献 米国特許4954707(US,A)

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アニオン欠損型のα−Al2O3材料(40)が
    電離放射線の照射(68)を受けたか否かを検知するため
    の方法において、 (a)光線に暴露した後に緩めるとルミネッセンス応答
    を示す温度よりも十分に低い温度まで前記アニオン欠損
    型のα−Al2O3材料を冷却する工程(70)と、 (b)高温トラップを低温トラップに光変換するため
    に、前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料を光線に暴露
    する工程(72)と、 (c)前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料を緩める際
    に、該アニオン欠損型のα−Al2O3材料によって放出さ
    れる光を検知する工程(74)とを含む方法。
  2. 【請求項2】請求項1の方法において、前記工程(b)
    が、前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料(40)に紫外
    線を照射する工程を含むことを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】請求項1の方法において、前記工程(b)
    が、前記材料に青色光を照射する工程を含むことを特徴
    とする方法。
  4. 【請求項4】請求項1の方法において、前記工程(a)
    が、前記材料を約200Kの温度まで冷却する工程を含み、
    前記工程(b)が、前記材料に青色光を照射する工程を
    含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】請求項1の方法において、前記工程
    (a)、(b)及び(c)を繰り返すことを特徴とする
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1の方法において、 (d)前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料をアニール
    するために、前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料(4
    0)に光を照射する工程(76)を更に含むことを特徴と
    する方法。
  7. 【請求項7】請求項6の方法において、 前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料(40)に電離放射
    線を照射する工程(78)と、前記工程(a)、(b)及
    び(c)を繰り返す工程とを更に備えることを特徴とす
    る方法。
  8. 【請求項8】請求項1の方法において、前記アニオン欠
    損型のα−Al2O3材料(40)を緩める際に、前記アニオ
    ン欠損型のα−Al2O3材料によって放出された光をカウ
    ントすることにより、前記アニオン欠損型のα−Al2O3
    材料(40)に照射された電離放射線の放射線量を測定す
    る工程を含むことを特徴とする方法。
  9. 【請求項9】固体のアニオン欠損型のα−Al2O3製の熱
    ルミネッセンス線量計(40)に電離放射線が照射された
    か否かを検出するための装置において、 光線に暴露した後に緩めると前記線量計がルミネッセン
    ス応答を提供する温度よりも十分に低い所定の温度まで
    前記線量計を冷却するための冷却手段(44;52、54)
    と、 高温トラップを低温トラップに光変換するために、前記
    線量計に光線を照射するための照射手段(24)と、 緩められた時に前記線量計が放出する光を検知するため
    の手段(36)とを含む装置。
  10. 【請求項10】請求項9の装置において、 緩められた時に前記線量計が放出する光をカウントする
    ための手段(50)を更に備えることを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】放射線への暴露量を検知するための線量
    計装置において、 固体のアニオン欠損型のα−Al2O3製の熱ルミネッセン
    ス線量計(40)と、光線に暴露した後に緩めると前記線
    量計がルミネッセンス応答を提供する温度よりも十分に
    低い所定の温度まで前記線量計を冷却するための冷却手
    段(44;52、54)と、 高温トラップを低温トラップに光変換するために、前記
    線量計に光線を照射するための照射手段(24)と、 緩められた時に前記線量計が放出する光を検知するため
    の手段(36)とを備える線量計装置。
  12. 【請求項12】請求項11の装置において、前記冷却手段
    (52、54)は、前記線量計を約200Kの温度まで冷却する
    ように作動可能であり、前記照射手段(24)は、前記線
    量計に青色光を照射するように作動可能であることを特
    徴とする装置。
  13. 【請求項13】紫外線への暴露を検知する方法におい
    て、 (a)アニオン欠損型のα−Al2O3材料に所定量の電離
    放射線を放射し、放射線信号を前記アニオン欠損型のα
    −Al2O3材料に記録する工程(78)と、 (b)前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料に紫外線を
    照射し、前記放射線信号を少なくとも部分的に除去する
    工程(80)と、 (c)前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料を所定の温
    度まで冷却し(70)、前記アニオン欠損型のα−Al2O3
    材料に光線を照射して高温トラップを低温トラップに光
    変換し(72)、前記アニオン欠損型のα−Al2O3材料が
    緩められる際に放出する光を検知する(74)ことによ
    り、残留放射線信号を検知する工程とを含む方法。
  14. 【請求項14】請求項13の方法において、前記アニオン
    欠損型のα−Al2O3材料が緩められる際に放出する光を
    カウントする工程を更に含むことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】電離放射線への暴露を検知する方法にお
    いて、 アニオン欠損型のα−Al2O3材料を所定の温度まで冷却
    する工程(70)と、前記材料に光を照射し、高温トラッ
    プを低温トラップに光変換する工程(72)と、 前記材料が緩められる際に放出する光を検知する工程
    (74)とを含む方法。
  16. 【請求項16】請求項15の方法において、前記材料から
    放出された前記光をカウントする工程を更に含むことを
    特徴とする方法。
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