JP2562740C

JP2562740C -

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Publication number: JP2562740C
Authority: JP
Original assignee: Nisshin Steel Co Ltd
Current assignee: Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Publication date: 1999-10-04

Description

【発明の詳細な説明】【０００１】【産業上の利用分野】本発明は，耐粒界腐食性および造管性と共に高温強度に優れたフエライト系ス
テンレス鋼に関し，特に燃焼ガス流路であって凝縮水による腐食を受ける部材に
好適なステンレス鋼に関するものである。【０００２】【従来の技術】従来より燃焼ガス流路部材に使用されているステンレス鋼には，低Ｃ低ＮのSU
S410LやＴi添加のSUH409に代表される13Ｃr系のステンレス鋼，或いはSUS430Lに
代表される18Ｃr系ステンレス鋼がある。これらの材料は，使用中の材料到達温
度や燃焼ガス中の凝縮水等による腐食の程度によって使い分けがされており，成分的にはいずれもＣやＮを低く抑え，またＴi,Ｎb等の固定元素を添加してい
るので粒界腐食に対する或る程度の抵抗性を有している。【０００３】しかし，より過酷な条件，例えば更に高温の燃焼ガスを対象とする場合には特
に13Ｃr系鋼において粒界腐食の問題が生じるようになった。すなわち，これら
の材料はパイプに溶接造管されたり，溶接による組み立てがなされた場合に，溶
接による入熱によって，ＴiＣやＭ₂₃Ｃ₆の形で粒内に析出していた炭化物が固溶
し，さらにその後の高温の燃焼ガスによる加熱を受けてＣr炭化物として粒界へ
優先的に析出し，これによって粒界近傍でＣr欠乏層が生成するといった現象が
生じ，粒界腐食が起きる。Ｃr炭化物の粒界への優先的な析出は鋭敏化現象と呼
ばれているが，燃焼ガス温度が300℃付近であればこの鋭敏化はそれほど進行し
ない。しかし，13Ｃr系のフエライト鋼の鋭敏化温度域である500℃付近にまで材
料温度が上昇する場合には，この粒界腐食の問題が顕在化する。このような粒界
腐食は燃焼ガス流路の下流側における結露環境に曝される部位，例えば消音装置
などで特に問題となる。【０００４】一方，ボイラー等の燃焼帯域に近い上流側部位の材料，例えばダンパーやブロ
ア等では高温強度特性がより重要視される。そして，これら上流側部位と下流側
部位の中間の管路では耐粒界腐食性と高温強度の両特性が要求される。【０００５】加えて，燃焼ガス流路部材を製造するにはパイプに加工するための造管性に優
れることが必要である。造管の方法としては高周波造管が通常であるが，ＴＩＧ
造管が行われる部材もある。【０００６】【発明が解決しようとする課題】前述の耐粒界腐食性を向上させるべく，本発明者らはＣrレベルを種々変化さ
せたうえＴi添加量を増加させた材料を溶製し，その特性を種々調べた結果，13
Ｃr系の材料を溶接後において鋭敏化温度域で使用する場合には，18Ｃr系ステン
レス鋼溶接部の粒界腐食防止に対して従来より行われてきた手法とは異なった成分設計を必要とすることがわかった。また耐粒界腐食性に関してはＴiを十分に
添加すれば改善されるが，Ｔiを過剰に添加すると圧延材にストリーク状の表面
疵が発生する上，溶接造管するさいにピンホールが発生し，造管できないことも
わかった。ピンホール発生の原因を種々検討したところ，Ｔi添加量が0.3％を超
えた材料で特にピンホールの発生率が高くなることからＴiの酸化物が主な原因
と推定された。【０００７】このようなことから，Ｔiを用いた耐粒界腐食性の向上では造管性が損なわれ
るので，耐粒界腐食性と高周波造管性とを同時に満足する材料開発を新たに必要
とすることが明らかとなった。【０００８】本発明は，燃焼ガスの流路の構成材料として，より過酷な条件に耐えるステン
レス鋼への要求背景のもとに，高温燃焼ガスでも優れた耐粒界腐食性を示し且つ
優れた造管性と高温強度を同時に兼備する新たなステンレス鋼の開発を目的とし
たものである。【０００９】【課題を解決するための手段】本発明によれば，厳密に成分設計された次の４種の態様の耐粒界腐食性，造管
性および高温強度が同時に優れたフエライト系ステンレス鋼を提供する。【００１０】 (1) 重量％で，Ｃ：0.02％以下，Ｓi：1.0％以下，Ｍn：2.0％以下，Ｐ：0.08％
以下，Ｓ：0.01％以下，Ｎi：0.6％以下，Ｃr：11.0〜15.0％，Ｎb：0.1〜1.0％
，Ｖ：1.0％以下，Ａl：0.05％以下，Ｎ：0.03％以下，Ｏ：0.01％以下を含有し
，かつこれらの成分の間に， 0.005≦Ｃ＋Ｎ≦0.04％の関係と，次の式Ｉ＝Ｎb−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12) で定められるＩ値が0.15以上となる範囲に維持される関係が成立しており，残部
がＦeおよび不可避的不純物からなる耐粒界腐食性，造管性および高温強度に優
れた鋼であって，溶接造管され400〜800℃で使用される燃焼ガス流路部材用フエライト系ステンレス鋼，【００１１】 (2) 重量％で，Ｃ：0.02％以下，Ｓi：1.0％以下，Ｍn：2.0％以下，Ｐ：0.08％
以下，Ｓ：0.01％以下，Ｎi：0.6％以下，Ｃr：11.0〜15.0％，Ｎb：0.3〜1.0％
，Ｖ：1.0％以下，Ａl：0.05％以下，Ｎ：0.03％以下，Ｏ：0.01％以下を含有し
，かつこれらの成分の間に， 0.005≦Ｃ＋Ｎ≦0.04％の関係と，次の式Ｉ＝Ｎb−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12) で定められるＩ値が0.30以上となる範囲に維持される関係が成立しており，残部
がＦeおよび不可避的不純物からなる耐粒界腐食性，造管性および高温強度に優
れた鋼であって，溶接造管され400〜800℃で使用される燃焼ガス流路部材用フエ
ライト系ステンレス鋼，【００１２】 (3) 重量％で，Ｃ：0.02％以下，Ｓi：1.0％以下，Ｍn：2.0％以下，Ｐ：0.08％
以下，Ｓ：0.01％以下，Ｎi：0.6％以下，Ｃr：11.0〜15.0％，Ｎb：0.1〜1.0％
，Ｖ：1.0％以下，Ａl：0.05％以下，Ｎ：0.03％以下，Ｏ：0.01％以下を含有し
，さらに，0.5％未満のＣu，1.5％以下のＭo，0.3％以下のＴi若しくはＺr，1.0
％以下のＷの１種以上を含有し，かつこれらの成分の間に， 0.005≦Ｃ＋Ｎ≦0.04％の関係と，次の式Ｉ＝Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12) で定められるＩ値が0.15以上となる範囲に維持される関係が成立し，残部がＦe
および不可避的不純物からなる耐粒界腐食性，造管性および高温強度に優れた鋼
であって，溶接造管され400〜800℃で使用される燃焼ガス流路部材用フエライト
系ステンレス鋼，および【００１３】 (4) 重量％で，Ｃ：0.02％以下，Ｓi：1.0％以下，Ｍn：2.0％以下，Ｐ：0.08％
以下，Ｓ：0.01％以下，Ｎi：0.6％以下，Ｃr：11.0〜15.0％，Ｎb：0.3〜1.0％
，Ｖ：1.0％以下，Ａl：0.05％以下，Ｎ：0.03％以下，Ｏ：0.01％以下を含有し
，さらに，0.5％未満のＣu，1.5％以下のＭo，0.3％以下のＴi若しくはＺr，1.0
％以下のＷの１種以上を含有し，かつこれらの成分の間に， 0.005≦Ｃ＋Ｎ≦0.04％の関係と，次の式Ｉ＝Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12) で定められるＩ値が0.30以上となる範囲に維持される関係が成立し，残部がＦe
および不可避的不純物からなる耐粒界腐食性，造管性および高温強度に優れた鋼
であって，溶接造管され400〜800℃で使用される燃焼ガス流路部材用フエライト
系ステンレス鋼である。【００１４】【作用】前記の目的を達成すべく，本発明者らはＣとＮの固定元素として，Ｔi以外に
Ｚr,Ｎb,Ｖを添加した材料の耐粒界腐食性および高周波造管性について調べたと
ころ，Ｚr添加鋼はＴi添加鋼と同様にピンホールが発生し充分な高周波造管性が
得られなかったが，Ｎb,Ｖの同時添加鋼では高周波造管性が良好となること，さ
らにＣ量，Ｎ量及びＣr量に応じてＮbを適正量で添加すればより耐粒界腐食性と
高周波造管性を兼ね備えた材料が得られることを見出した。またＮb,Ｖの同時添
加鋼に0.3％を超えない範囲でＴiを添加しても特に著しい造管性の低下はないこ
とがわかった。【００１５】Ｎb,Ｔi,Ｖ等の固定元素の種類および添加量と耐粒界腐食性の関係を調査した
結果，ＮbとＴiはほぼ同等の粒界腐食防止効果が認められた。ＶについてはＮb
あるいは(Ｎb＋Ｔi)と複合で添加した場合に粒界腐食防止に有効であった。【００１６】またＮbとＴiの添加量は溶接後に鋭敏化温度域に曝されることを考慮すると，
ＣとＮを固定するのに必要な量よりも増量して添加しておく必要があることがわ
かった。更に，必要なＮbとＴiの添加量は溶接方法や材料のＣrレベルによって
も異なるが，13Ｃr系の材料は18Ｃr系の材料よりも多く必要とすることも判明し
た。【００１７】本発明ではその指標として次式のＩ値を用いる。Ｉ＝Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12) 【００１８】この式は本発明者らの実験によって設定されたものではあるが，概念的に言え
ば，7(Ｃ＋Ｎ)の項はＣとＮの固定のために消費される量を意味し，0.01(Ｃ−12
)の項は12Ｃr鋼をベースとしてＣrレベルによる粒界腐食感受性の違いを示して
いる。その詳細は後記の実施例によっても示すが，実験の結果，スポット溶接部
の耐粒界腐食性を維持するためにはＩ値は0.15以上必要である。また，これより
も入熱の大きいＭＡＧ溶接部の耐粒界腐食性を維持するためにはＩ値は0.30以上
必要である。【００１９】さらに，この材料のＣ,Ｎ,Ｃr,Ｎb,Ｔi等を種々変化させて高温強度特性を調
べたところ，Ｎb含有量に伴って高温強度が上昇するが，特にＮb量が0.3ないし0
.4％以上においてその効果が著しいことがわかった。Ｔi単独添加ではＮb単独添
加ほどの効果がなく，Ｃ,Ｎ量についてもＮbが炭窒化物として消費されるので，
低Ｃ,Ｎの方が高強度となる傾向が認められた。現段階では，先の耐粒界腐食性
に対するＮb量とＣ,Ｎ量のような関係は，高温強度に対しては具体的には得られ
ていないが，固溶Ｎbが高温での強度上昇に寄与しているものと思われる。【００２０】高温強度をＮbによって向上させた点が原明細書記載の発明を一層改善したと
ころであり，Ｎb量の絶対値を前記(1)と(3)の鋼では0.1〜1.0％，(2)と(4)項の
項では0.3〜1.0％としている。また，Ｖについても原明細書では耐粒界腐食性改
善のために添加したが，本発明では強度向上の面からその上限値を1.0％とし，
これらＮb,Ｖの効果を補足する元素としてＷ,Ｚrも添加している。加えてＴＩＧ
造管性の面や耐酸化性（スケール密着性の改善）の点からＭnの添加が好ましい
ので，原明細書に比べてＭnの含有量を増量している。しかし，Ｍn量が2.0％を
越えて添加してもこれらの効果は飽和し，耐食性の低下が著しくなるのでその上
限を2.0％としている。【００２１】ＣuやＭoの添加は母材の耐食性を向上させるとともに，溶接部の耐粒界腐食性を向上させる傾向が認められた。その理由については明らかではないが，これら
の溶質原子が粒界へ偏析してＣr炭化物の粒界析出を抑制するとも考えられる。
Ｃuは耐粒界腐食性だけでなく造管性も向上させる傾向が認められたので，より
厳しい造管或いはより厳しい環境で使用される材料では添加することが有効であ
る。Ｍoは耐食性だけでなく高温強度も向上させるが，価格が高いので燃焼ガス
流路の部位に応じて使い分ける必要がある。【００２２】Ｔiと同様に強力な酸化物形成元素であるＡlについてその添加量と造管性に及
ぼす影響を調べたが，Ａl量を0.05％以下にすることによりさらに良好な造管性
が得られた。【００２３】Ｐの添加量は，JIS G 4304等で規定された通常のステンレス鋼においては，加
工性，靭性の面から0.04％以下に厳しく制限されている。ところが本発明鋼のよ
うに極低Ｃ，Ｎで固定元素を添加した成分系の材料を4.0mmより薄い板厚で使用
する場合にはＰを0.04％を超えて含有しても靭性は問題とならず，耐食性や機械
的性質を犠牲にすることなく，安価に材料を供給することが可能であるこがわか
った。但し，Ｐ含有量が0.08％を超えた材料では造管時のピンホールを増加させ
る傾向が認められた。【００２４】本発明は，以上のような新たな知見事実に基づくものであり，これによって高
温燃焼ガス用途向けでの耐粒界腐食性，造管性並びに高温強度を同時に達成した
ものであるが，各成分の含有量を規制した理由を個別に概説すると次の通りであ
る。【００２５】Ｃ：0.02％以下について。Ｃは鋼中に不可避的に含まれる元素である。Ｃ含有量を低減すると，軟質にな
り加工性が向上するとともに炭化物の生成が少なくなり，溶接性，耐粒界腐食性
が向上するし，Ｎbの消費を抑えることにより高温強度の向上，コストの低減を
図ることができる。本発明鋼ではＣ含有量は0.02％までは許容され得る。【００２６】Ｓi：1.0％以下について。Ｓiは脱酸剤として製鋼上添加される元素である。Ｓi含有量が高いと耐酸化性
の向上に役立つが，1.0％を超えて添加されると固溶強化により硬質になり加工
性が低下する。そこでＳi含有量はその上限を1.0％とする。【００２７】Ｍn：2.0％以下について。ＭnもＳiと同様に製鋼時の脱酸剤として有効な元素であるとともに，溶接性を
向上させる。さらにスケール密着性の面から耐酸化性にも寄与するが，過剰に添
加するとＭnＳの化合物を生成し耐食性が低下する。このためにＭn含有量は2.0
％以下にする。【００２８】Ｐ：0.08％以下について。Ｐは不可避的不純物として鋼中に含まれる元素であり，脱Ｐ処理を施すとコス
ト高となる。この意味からは低Ｐ鋼としない方が有利である。本発明鋼の場合に
は0.08％までのＰ含有量では靭性，加工性において問題はない。また造管性にも
問題がない。従ってＰ含有量の上限は，一般のステンレス鋼より高い0.08％とす
る。【００２９】Ｓ：0.01％以下について。ＳはＰと同様に不可避的不純物として鋼中に含まれる元素であるが，Ｓ含有量
が高いと熱間加工性や耐食性が低下する。このためにＳ含有量の上限は0.引％と
する。【００３０】Ｎi：0.6％以下について。Ｎiはフエライト系ステンレス鋼の靭性改善に有効な元素であるが多すぎると
コスト高になる。本発明鋼も通常のフエライト系ステンレス鋼で規定されている
0.6％以下とする。【００３１】Ｃr:11.0〜15.0％について。Ｃrはステンレス鋼の耐食性を保持する上で必須の元素であり，この意味から1
1.0％以上は必要である。本発明鋼の特徴は12Ｃrレベルでも十分に発現できるが
，さらに高いＣrレベルの材料においても同様の効果が期待できる。ただし，15.
0％を超えてＣrを含有するとコスト高となるため，Ｃrの含有量は11.0〜15.0％
とする。【００３２】Ｃu：0.5％未満について。Ｃuは耐食性の向上や造管性向上のためには有効な元素である。しかし，過剰
の添加は熱間加工性を低下させるとともにコスト高となるために添加する場合に
は0.5％未満にする。【００３３】Ｍo：1.5％以下について。ＭoはＣrと同様に耐食性向上のためには非常に有効な元素であり，高温強度向
上にも大きく寄与する。しかし，多量に添加するとコスト高となるため添加する
場合には1.5％以下とする。【００３４】Ｎb：0.1〜1.0％または0.3〜1.0％について。Ｎbは本発明において重要な添加元素の１つである。すなわちＮb含有量ととも
に耐粒界腐食性および高温強度が上昇し，この効果を発現するには0.1％以上，
好ましくは0.3％以上の添加が必要である。ＮbはＴiと同様にＣとＮの固定元素
として耐粒界腐食性の点からも必要であり，Ｔiとの組み合わせで0.1％以上の添
加で効果を発現する。しかし，高温強度向上の面からは0.3％以上の添加が好ま
しく使用部位によって使い分ける必要がある。またＮbはＴiとは異なり0.3％以
上添加しても造管性が低下しないという特有の性質がある。しかし1.0％を超え
てＮbを添加するとスポット溶接部あるいはＴＩＧ溶接部において高温割れを生
じ易くなる。したがってＮb含有量は0.1％以上1.0％以下，好ましくは0.3％以上
1.0％以下とする。【００３５】Ｔi：0.3％以下について。ＴiはＮbと同様に，ＣとＮの固定元素として有効であり，Ｎbを一部置換する
ことができる。しかし過剰の添加はストリーク状の表面疵を発生させたり，高周
波造管時のピンホールやＴＩＧ造管時に酸化物生成による溶接欠陥であるスラグ
スポットを多数発生させるとともに，Ｎb添加による高温強度上昇の効果を低下
させる。このためＴi含有量の上限は0.3％としなければいけない。【００３６】Ｖ：1.0％以下について。Ｖは，Ｎb,Ｔiと同様にＣとＮの固定元素として有効である。特にＮbあるいは
(Ｎb＋Ｔi)と複合で添加した場合に，Ｎb,Ｔiの粒界腐食防止効果を補う元素と
して極めて有効に作用する。また，ＶはＮbと同じ第５族の元素であり，高温強
度に対してもＮbと同様の効果を示す。しかし1.0％を超えて添加してもその効果
は飽和しコスト高となるだけであるから，含有量は1.0％以下とする。【００３７】Ｗ：1.0％以下について。ＷはＮbと同様，高温強度を向上させる元素である。しかし，1.0％を越えて添
加してもその効果は飽和しコスト高となるだけであるから，1.0％以下とする。【００３８】Ｚr：0.3％以下について。Ｚrは，ＮbやＴiと同様に強力なＣ,Ｎの固定元素であり，耐粒界腐食性の向上
が図れる。また高温強度に対しても寄与する。しかし多量に添加すると造管性を
低下させるとともに材料を脆化させる。したがって，Ｚrの含有量は0.3％以下と
する。【００３９】Ａl：0.05％以下について。ＡlはＳiと同様に脱酸剤として製鋼上添加される。しかし酸素との反応性が極
めて高いために鋼中に残存したＡlは高周波造管時にＴiと同様酸化物を形成しピ
ンホール発生の原因となる。このためＡl含有量の上限は0.05％する。【００４０】Ｎ：0.03％以下について。ＮはＣと同様に不可避的不純物として鋼中に含まれてくる。Ｎ含有量が高いと
硬質になり，加工性が低下するとともに，窒化物としてＮb等の固定元素を多量
に消費することになる。本発明鋼ではＮ含有量は0.03％までは許容される。【００４１】Ｏ：0.01％以下について。ＯもＣやＮと同様に不可避的不純物として鋼中に含まれてくる。Ｏ含有量が高
いと加工性を著しく阻害するとともに，造管時にＴi,Ａl等と結びついて酸化物
を形成し，ピンホールやスラグスポット発生の原因となる。このためＯ含有量は
0.01％以下としなければならない。【００４２】Ｃ＋Ｎ：0.005〜0.04％について。耐粒界腐食性はＣr炭化物の粒界析出に起因する。したがって，その防止のた
めにはＣ量の低減が最も重要である。しかし本発明鋼のように固定元素を添加す
る場合には固定元素はＣと同様Ｎとも結合して消費されるのでＣ＋Ｎの総和で両
元素をコントロールすることが必要となる。現在の通常の精錬技術ではＣ＋Ｎを
0.005％未満にすることは不可能に近く，また0.04％を超えると粒界腐食感受性
が増大しまた高温強度の低下が生ずる。従ってＣ＋Ｎの範囲は0.005〜0.04％と
する。【００４３】Ｉ値：0.15以上または0.30以上について。Ｉ値は，材料を溶接後，使用中において鋭敏化温度域である500℃付近の熱履
歴を受けることを想定して実験的に設定された粒界腐食感受性の指標である。溶
接方法としてスポット溶接を行った場合の結果に基づいて設定すると，耐粒界腐
食性確保のためにはＩ値は0.15以上の値が必要である。またさらに入熱の大きい
ＭＡＧ溶接の実験結果に基づいて設定すると0.30以上の値が必要である。したが
って，Ｉ値は0.15以上または0.30以上とする。これを代表的な実験結果に基づい
て以下に説明する。【００４４】図１は，後記実施例に示した鋼のうち12Crベース鋼の粒界腐食試験の結果を(
Ｃ＋Ｎ)量と,Ｎb,Ｔi,(Ｎb＋Ｔi)量の関係で示したものであり，図中の添字は表
１の供試材No.である。また，Ｎb添加鋼，Ｔi添加鋼およびＮb,Ｔi添加鋼をそれ
ぞれ○，△および□と異なった記号で示してある。粒界腐食の有無は記号の黒ぬ
り，白ぬり，および半黒で区別してある。図１から明らかなようにＮb,Ｔi等の
固定元素の含有量が多い材料は粒界腐食を生じておらず，固定元素の種類による
明確な違いは認められない。耐粒界腐食性を確保するために必要なＮb,Ｔi量ま
たはＮb＋Ｔiの量はＣ＋Ｎ量によって異なり，実験結果からは，スポット溶接材
では0.15＋7(Ｃ＋Ｎ)以上，ＭＡＧ溶接材では0.30＋7(Ｃ＋Ｎ)以上必要であるこ
とがわかる。【００４５】これを数式化すると，スポット溶接材の粒界腐食防止の条件としては，Ｎb＋Ｔi≧0.15＋7(Ｃ＋Ｎ) すなわち，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)≧0.15 が成立することである。【００４６】またＭＡＧ溶接材の粒界腐食防止の条件としては，Ｎb＋Ｔi≧0.30＋7(Ｃ＋Ｎ) すなわち，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)≧0.30 が成立することである。【００４７】図２は，図１で得られた関係に基づいて縦軸をＮb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)，横軸を
Ｃr量として整理したものである。図中の数字と記号は図１と同様である。図２
から明らかなように，Ｃrレベルが高い材料ほど耐粒界腐食性を確保するために
必要な有効固定元素量：Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)は少なくてすむことがわかる。【００４８】図１の場合と同様に，粒界腐食防止の条件をＣr量を考慮して求めると，スポット溶接材では，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)≧0.15−0.01(Ｃr−12) すなわち，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12)≧0.15 ・・・が成立することである。【００４９】一方，ＭＡＧ溶接材では，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)≧0.30−0.01(Ｃr−12) すなわち，Ｎb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)＋0.01(Ｃr−12)≧0.30 ・・・が成立することである。これらと式の左辺がＩ値に相当するものである。【００５０】図３は高周波造管性に及ぼすＮb,Ｔi,Ａlの影響を見たものであり，後記実施
例において高周波造管時に発生したピンホール数をＮb量，Ｔi量およびＡl量で
整理したものである。○はＮb量を，△はＴi量を，そして◇はＡl量を変化させ
た場合に対応し，添字は実施例の供試材No.を示している。図３から明らかなよ
うにＴi量が0.3％を超えるとピンホール数が急激に多くなり，高周波造管できな
い。Ａlは0.05％を超えた場合にピンホールが発生するようになる。これに対し
Ｎb添加鋼ではその含有量が増加してもピンホールの発生は認めらない。【００５１】図４は12％Ｃr鋼の600℃における耐力と引張強さをＮb量で整理したものであ
る。0.3〜0.4％Ｎb付近を境に強度の上昇が認められ，1.0％Ｎb付近においては
その効果は飽和している。また△，▲印でＴi添加鋼の値も合わせて示すが，Ｎb
添加鋼に比べて強度レベルは低い。【００５２】【実施例】以下に，実施例を挙げて本発明鋼の作用効果を具体的に示す。表１に示す化学成分を有するステンレス鋼を溶製し，熱間圧延により板厚3.5 mmの熱延板を製造した。その後，板厚1.0〜1.2mmにまで冷間圧延し，900〜1000
℃で仕上焼鈍を施したうえ供試材とした。【００５３】表１中，No.1〜No.9は本発明で規定する成分組成範囲の鋼であり，いずれも固
定元素としてＮbとＶが同時添加されている。そのうちNo.4はＭo含有鋼であり，
No.6とNo.7はＣu含有鋼である。No.5とNo.7は，ＣとＮの固定元素としてさらに
Ｔiを，No.8はＺrを添加した鋼である。No.9は高温強度向上のためＷを添加して
いる。【００５４】 No.11〜17は比較鋼であり，これらの製造履歴は本発明鋼と同じである。その
うちNo.11はSUH409に，No.12はSUS410Lに相当する鋼である。No.13は本発明鋼に
比べＡl含有量が多く，Ｎb含有量が少ない鋼である。No.14，No.15およびNo.17
はSUH409と同様にＴi添加鋼ではあるが，Ｔi含有量が多くＣrレベルもSUH409の
規格を上回る鋼である。No.16は従来から存在している18Ｃr系のＮb添加鋼であ
るが，Ｖを添加していない鋼である。【００５５】前記のようにして製造した各鋼の供試材を次の粒界腐食試験および高周波造管
性評価試験および高温引張試験に供した。【００５６】粒界腐食試験はスポット溶接材とＭＡＧ溶接材を用いて行った。スポット溶接
は板厚１mmの試片を２枚重ねて，加圧力350kgf，電流6000〜7000Ａ，通電サイク
ル10Hzの条件で行った。ＭＡＧ溶接は直径0.8mmのY309ワイヤを用いて板厚１mm
の板にビードオンプレートで行った。溶接条件は電圧18Ｖ，電流80〜90Ａ，速度
100cm/minである。溶接後の試片はいずれも500℃×10時間の加熱保持後にシュト
ラウス試験に供した。シュトラウス試験はJIS G0575では沸騰で行なうことにな
っているが，ここでは母材の腐食をさけるために60℃で行った。粒界腐食の有無
はナゲット部あるいはビード部と熱影響部の断面組織を顕微鏡観察することによ
って評価し，粒界腐食が認められないものを○印，わずかに粒界腐食しているも
のを△印，激しい粒界腐食のものを×印として，その結果を表２に示した。【００５７】高周波造管性は板厚1.2mmの供試材鋼帯を(a)式で定義されるヒート係数Ｈを2.
26に設定して直径45mmのパイプに造管し，得られたパイプを偏平試験に供し割れ
の有無およびピンホールの数(個/m)で評価し，その結果を表２に示した。Ｈ＝（Ｉ・Ｖ）／（ｖ・ｔ）・・・(a) ただし，Ｉは電流，Ｖは電圧，ｖは速度，ｔは板厚である。【００５８】【表１】【００５９】【表２】【００６０】表２の結果に見られるように，本発明鋼はスポット溶接材においてはいずれの
サンプルにおいても粒界腐食は生じていない。だが，ＭＡＧ溶接材では，Ｉ値が
0.15〜0.29の範囲にあるNo.1,3,5,8鋼の熱影響部の表層において，わずかな粒界
腐食が認められた。【００６１】一方，比較鋼では，固定元素のＴiを0.40％添加し，Ｉ値が0.26と，0.15を上
回るNo.15鋼では，スポット溶接材で粒界腐食が生じなく，ＭＡＧ溶接材におけ
る粒界腐食も軽微であり，0.54％Ti添加のNo.17鋼（Ｉ値：0.37）ではスポット
およびＭＡＧ溶接材とも粒界腐食は生じていなかったが，その他のサンプルでは
スポット溶接材，ＭＡＧ溶接材いずれにおいても粒界腐食が生じていた。特に固
定元素を添加していないNo.12鋼(SUS410L相当鋼)のＭＡＧ溶接材では500℃×10h
の熱処理を施さない溶接ままの状態でも激しい粒界腐食を生じていた。No.16鋼
はＩ値が0.16であり，本発明で規定する0.15以上を満足しているが，Ｖを添加し
ていないためスポット溶接材においても粒界腐食が認められた。【００６２】また高周波造管性について見ると，Ｔi含有量が多い比較鋼のNo.15とNo.17鋼
では割れが生じた。特に0.54％ＴiのNo.17鋼では粗大な割れが生じた。Ｔi含有
量がNo.15やNo.17に比べれば若干少ないが，Ｔiが0.3％を超えるNo.14鋼および
Ａl含有量が0.05％を超えるNo.13鋼では割れは生じなかったもののピンホールが
発生した。これに対し，Ｔi,Ａl量を低く抑えたＮb添加の本発明鋼はいずれも割
れおよびピンホールとも生じておらず，良好な高周波造管性を示した。【００６３】前記のようにして製造した各鋼の供試材を幅12.5mm平行部長さ95mmの試験片に
加工し，JIS G 0576に準じた方法で高温引張試験を行った。すなわち，所定の温
度に到達し，15分間保持した後，耐力までは0.3％/min，耐力以降は３mm/minの
速度で引張った。【００６４】本発明鋼および比較鋼の各温度における引張試験結果を図５に示す。●印で示したNo.２の本発明鋼は◇印のSUH409相当鋼（No.11）および△印のSUS410L相当
鋼（No.12）に比べて極めて高い引張強さを示す。特に，燃焼ガス流路部材の主
な温度域である400℃から800℃の範囲においてその差は著しく，600℃では約２
倍の強度を有する。□印で示した18ＣrのNo.16鋼と比較しても，800℃以下の耐
力で若干劣るものの，引張強さでは上回っている。【００６５】【発明の効果】以上のように，本発明によれば耐粒界腐食性，造管性に優れたうえに高温強度
特性にも優れたフエライト系ステンレス鋼が得られた。この鋼は溶接部の耐粒界
腐食性に優れているため溶接施工のままで，腐食性の環境に使用することが可能
である。さらにＴiを多量に添加した鋼に比べて表面疵も少ないので冷延工程で
の歩留りが高いうえ造管性に優れるので造管工程での歩留りも高く，比較的安価
に製造することが可能となる。また高温強度が高いため高温にさらされる部材へ
の適用に可能である。なお本発明鋼を下地鋼として表面にめっき処理を施せば凝
縮水での耐食性をさらに向上させることが可能であり，ブロア，ダンパーなどの
高温部位からブロアチューブ，消音装置，排気塔などの燃焼ガス凝縮水による湿
食部位まで一貫した材料で製造することが可能となり，燃焼ガス流路用材として
好適な材料が提供される。Description: BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a ferrite-based steel having excellent high-temperature strength as well as intergranular corrosion resistance and tube forming properties.
For stainless steel, especially for members that are corroded by condensed water in combustion gas passages
It concerns a suitable stainless steel. [0002] Stainless steels conventionally used for combustion gas flow path members include low C and low N SU.
For 13Cr stainless steel such as S410L and Ti-added SUH409, or SUS430L
There is a typical 18Cr stainless steel. These materials are used at the material
They are used according to the degree of corrosion and the degree of corrosion due to condensed water in the combustion gas. In terms of components, both C and N are kept low and fixed elements such as Ti and Nb are added.
Thus, it has some resistance to intergranular corrosion. [0003] However, under more severe conditions, for example, when a higher temperature combustion gas is targeted,
In addition, the problem of intergranular corrosion began to occur in 13Cr steel. That is, these
Material is melted when it is welded into a pipe or assembled by welding.
Due to heat input by contact, TiC and M _{twenty three} C ₆ Dissolved in the grains in the form of solid solution
And then heated by high-temperature combustion gas to reach the grain boundary as Cr carbide.
Precipitation occurs preferentially, resulting in the phenomenon that a Cr-depleted layer is formed near the grain boundaries.
And intergranular corrosion occurs. The preferential precipitation of Cr carbide at the grain boundaries is called the sensitization phenomenon.
However, when the combustion gas temperature is around 300 ° C, this sensitization progresses so much.
Absent. However, the temperature was increased to around 500 ° C, which is the sensitization temperature range of 13Cr ferrite steel.
When the material temperature rises, the problem of intergranular corrosion becomes apparent. Such grain boundaries
Corrosion is exposed to the dew environment on the downstream side of the combustion gas flow path, such as silencers
This is a particular problem. [0004] On the other hand, the material of the upstream portion near the combustion zone such as a boiler, for example, a damper or a blower
In A and the like, high-temperature strength characteristics are regarded as more important. And these upstream part and downstream side
In the middle of the pipe, both characteristics of intergranular corrosion resistance and high-temperature strength are required. [0005] In addition, in order to manufacture the combustion gas flow path member, the pipe forming property for processing into a pipe is excellent.
Need to be done. As a method of pipe making, high-frequency pipe making is usually used.
There are also members in which tube forming is performed. SUMMARY OF THE INVENTION In order to improve the intergranular corrosion resistance described above, the present inventors have varied the Cr level.
As a result of smelting a material with an increased amount of Ti added and examining its characteristics, 13
When using Cr-based materials in the sensitized temperature range after welding, use 18Cr-based stainless steel.
It was found that a different component design was required for the prevention of intergranular corrosion in the welds of stainless steels. For the intergranular corrosion resistance, make sure that Ti is sufficient.
It can be improved by adding Ti, but if Ti is added excessively, a streak-like surface
In addition to flaws, pinholes are generated during welding and pipe making, making it impossible to make pipes.
all right. Various investigations into the causes of pinhole generation revealed that the Ti content exceeded 0.3%.
The main cause is the oxide of Ti because the pinhole generation rate is particularly high in the obtained material
It was estimated. [0007] Therefore, improvement of intergranular corrosion resistance using Ti impairs pipe-forming properties.
Therefore, it is necessary to newly develop a material that satisfies both intergranular corrosion resistance and high-frequency tube forming properties.
It became clear that. [0008] The present invention provides a stainless steel that can withstand more severe conditions as a constituent material of a combustion gas flow path.
Demonstrated excellent intergranular corrosion resistance even with high-temperature combustion gas
Aiming to develop a new stainless steel that has both excellent pipe forming properties and high-temperature strength
It is a thing. [0009] According to the present invention, the following four types of grain boundary corrosion resistance, pipe forming, which are strictly component-designed:
The present invention provides ferrite stainless steel having excellent properties and high-temperature strength at the same time. (1) By weight%, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08%
Below, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0-15.0%, Nb: 0.1-1.0%
, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01% or less
And between these components, the relationship of 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04% and the range where the I value defined by the following equation I = Nb−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) is 0.15 or more. The relationship is maintained and the rest
Has excellent intergranular corrosion resistance consisting of Fe and unavoidable impurities, pipe forming properties and high-temperature strength
Ferritic stainless steel for combustion gas flow path members which is welded and piped and used at 400 to 800 ° C. (2) By weight%, C: 0.02% or less, Si: 1.0% Mn: 2.0% or less, P: 0.08%
Below, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0-15.0%, Nb: 0.3-1.0%
, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01% or less
And between these components, the relationship of 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04% and the range where the I value defined by the following formula I = Nb−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) becomes 0.30 or more. The relationship is maintained and the rest
Has excellent intergranular corrosion resistance consisting of Fe and unavoidable impurities, pipe forming properties and high-temperature strength
Steel that is welded and piped and used at 400 to 800 ° C
(3) In weight%, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08%
Below, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0-15.0%, Nb: 0.1-1.0%
, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01% or less
, And less than 0.5% Cu, 1.5% or less Mo, 0.3% or less Ti or Zr, 1.0% or less.
% Or less of W and 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04% between these components, and the following formula: I = Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) The relationship that the determined I value is maintained in the range of 0.15 or more is established, and the balance is Fe.
Steel with excellent intergranular corrosion resistance, tube formability and high-temperature strength
And a ferrite for a combustion gas flow passage member which is formed by welding and used at 400 to 800 ° C.
(4) By weight%, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08%
Below, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0-15.0%, Nb: 0.3-1.0%
, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01% or less
, And less than 0.5% Cu, 1.5% or less Mo, 0.3% or less Ti or Zr, 1.0% or less.
% Or less of W, and the relationship between these components is 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04%, and the following formula I = Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) A relationship is established in which the determined I value is maintained in the range of 0.30 or more, and the remainder is Fe.
Steel with excellent intergranular corrosion resistance, tube formability and high-temperature strength
And a ferrite for a combustion gas flow passage member which is formed by welding and used at 400 to 800 ° C.
Stainless steel. In order to achieve the above-mentioned object, the present inventors have proposed to fix C and N in addition to Ti.
Examination of the intergranular corrosion resistance and high frequency tube forming properties of the materials added with Zr, Nb, V
At the same time, the Zr-added steel has pinholes as well as the Ti-added steel.
Although it was not obtained, the high frequency tube formability was improved with the steel with simultaneous addition of Nb and V.
Furthermore, if Nb is added in an appropriate amount according to the amounts of C, N and Cr, the intergranular corrosion resistance and the intergranular corrosion resistance can be improved.
It has been found that a material having high-frequency tube forming properties can be obtained. Simultaneous addition of Nb and V
Even if Ti is added to the steel in a range not exceeding 0.3%, there is no remarkable decrease in pipe formability.
I understood. The relationship between the types and amounts of fixed elements such as Nb, Ti, and V and the intergranular corrosion resistance was investigated.
As a result, Nb and Ti were found to have almost the same intergranular corrosion prevention effect. N for V
Alternatively, when added in combination with (Nb + Ti), it was effective in preventing intergranular corrosion. Considering that the added amounts of Nb and Ti are exposed to a sensitizing temperature range after welding,
It is clear that it is necessary to add C and N in an amount larger than that required for fixing.
won. Furthermore, the necessary amount of Nb and Ti added depends on the welding method and the Cr level of the material.
However, it was also found that 13Cr-based materials required more than 18Cr-based materials.
Was. In the present invention, the I value of the following equation is used as the index. I = Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) Although this equation was set by experiments of the present inventors, it can be conceptually said.
For example, the term 7 (C + N) means the amount consumed for fixing C and N, and 0.01 (C-12
) Shows the difference in intergranular corrosion susceptibility depending on the Cr level based on 12Cr steel.
I have. The details will be shown in the examples below, but as a result of the experiment, it was
In order to maintain the intergranular corrosion resistance, the I value needs to be 0.15 or more. In addition,
In order to maintain the intergranular corrosion resistance of MAG welds with high heat input, the I value is 0.30 or more
is necessary. Further, the high-temperature strength characteristics are adjusted by variously changing C, N, Cr, Nb, Ti, etc. of the material.
In general, the high-temperature strength increases with the Nb content.
It was found that the effect was remarkable at .4% or more. With Ti alone, Nb alone
Nb is consumed as carbonitride in terms of C and N contents,
It was recognized that low C and N tended to have higher strength. At this stage, the intergranular corrosion resistance
The relationship between the Nb content and the C and N content with respect to the strength is specifically obtained for the high-temperature strength.
However, it is considered that the solid solution Nb contributes to the strength increase at high temperature. The fact that the high-temperature strength was improved by Nb further improved the invention described in the original specification.
The absolute value of the Nb content is 0.1-1.0% for the steels (1) and (3), and the absolute value of
In the section, it is 0.3 to 1.0%. In the original description, V was also modified to prevent intergranular corrosion.
However, in the present invention, the upper limit is set to 1.0% from the viewpoint of improving strength,
W and Zr are also added as elements to supplement these effects of Nb and V. In addition TIG
It is preferable to add Mn from the viewpoint of pipe forming property and oxidation resistance (improvement of scale adhesion).
Therefore, the content of Mn is increased as compared with the original specification. However, the amount of Mn is 2.0%
If added in excess, these effects are saturated and the corrosion resistance is significantly reduced.
The limit is 2.0%. [0021] It has been recognized that the addition of Cu or Mo tends to improve the corrosion resistance of the base metal and the intergranular corrosion resistance of the welded portion. It is not clear why, but these
It is also considered that the solute atoms in the alloy segregate at the grain boundaries to suppress the grain boundary precipitation of Cr carbide.
Cu was found to have a tendency to improve not only intergranular corrosion resistance but also tube formability.
Addition is effective for materials used in severe pipe making or more severe environments.
You. Mo improves not only corrosion resistance but also high-temperature strength, but because of its high price, combustion gas
It is necessary to use differently according to the part of the flow path. [0022] Al, which is a strong oxide-forming element like Ti, has an adverse effect on the addition amount and tube formability.
We examined the effects of rubbing, but we found that by reducing the Al content to 0.05% or less, even better pipe forming properties were achieved.
was gotten. [0023] The amount of P to be added is as follows in ordinary stainless steel specified in JIS G 4304 or the like.
It is strictly limited to 0.04% or less in terms of workability and toughness. However, the steel of the present invention
Ultra low C, N component-based materials with a fixed element added and a plate thickness of less than 4.0 mm
If the P content exceeds 0.04%, the toughness does not become a problem,
It is possible to supply materials at low cost without sacrificing mechanical properties
Was. However, for materials with a P content exceeding 0.08%, pinholes during pipe making are increased.
Tendency was observed. The present invention is based on the above-mentioned new findings and facts.
Simultaneously achieved intergranular corrosion resistance, pipe forming properties and high temperature strength for hot combustion gas applications
However, the reasons for restricting the content of each component are individually outlined below.
You. C: about 0.02% or less. C is an element inevitably contained in steel. When the C content is reduced, it becomes softer.
Workability is improved and carbide is reduced, weldability and intergranular corrosion resistance
And improve the high-temperature strength and reduce the cost by suppressing the consumption of Nb.
Can be planned. In the steel of the present invention, the C content is acceptable up to 0.02%. Si: about 1.0% or less. Si is an element added on steelmaking as a deoxidizing agent. Oxidation resistance with high Si content
Is added, but if added over 1.0%, it becomes harder due to solid solution strengthening and becomes harder.
Is reduced. Therefore, the upper limit of the Si content is set to 1.0%. Mn: about 2.0% or less. Mn is an element effective as a deoxidizing agent in steel making like Si, and also has a good weldability.
Improve. It also contributes to oxidation resistance in terms of scale adhesion,
When added, a compound of MnS is formed, and the corrosion resistance is reduced. Therefore, the Mn content is 2.0
% Or less. P: about 0.08% or less. P is an element contained in steel as an unavoidable impurity.
High. In this sense, it is more advantageous not to use low P steel. In the case of the steel of the present invention
Has no problem in toughness and workability at a P content of up to 0.08%. Also for tube making
there is no problem. Therefore, the upper limit of the P content is set to 0.08%, which is higher than that of general stainless steel.
You. S: about 0.01% or less. S is an element contained in steel as an unavoidable impurity like P, but S content
When it is high, the hot workability and the corrosion resistance decrease. For this reason, the upper limit of the S content is 0%
I do. Ni: about 0.6% or less. Ni is an effective element for improving the toughness of ferritic stainless steel, but too much
Increases cost. The steel of the present invention is also specified by ordinary ferritic stainless steel
0.6% or less. Cr: about 11.0 to 15.0%. Cr is an essential element for maintaining the corrosion resistance of stainless steel.
1.0% or more is necessary. Although the characteristics of the steel of the present invention can be fully exhibited even at the 12Cr level,
A similar effect can be expected with a material having a higher Cr level. However, 15.
If the content of Cr exceeds 0%, the cost increases, so the Cr content is 11.0 to 15.0%.
And Cu: about less than 0.5%. Cu is an effective element for improving the corrosion resistance and the pipe forming property. But excessive
Is added to reduce hot workability and increase cost.
Is less than 0.5%. Mo: about 1.5% or less. Mo, like Cr, is a very effective element for improving corrosion resistance, and is suitable for high-temperature strength.
It also contributes significantly to the top. However, adding a large amount increases the cost, so it is added.
In this case, it should be 1.5% or less. Nb: 0.1 to 1.0% or 0.3 to 1.0%. Nb is one of the important additional elements in the present invention. That is, with the Nb content
In addition, intergranular corrosion resistance and high-temperature strength increase, and to achieve this effect, 0.1% or more,
Preferably, addition of 0.3% or more is necessary. Nb is a fixed element of C and N like Ti
It is also necessary from the viewpoint of intergranular corrosion resistance.
In addition, it produces an effect. However, from the viewpoint of improving the high temperature strength, it is preferable to add 0.3% or more.
It is necessary to use them properly depending on the site of use. Nb is 0.3% or less unlike Ti
There is a peculiar property that the tube-forming property does not decrease even if it is added above. But over 1.0%
When Nb is added, hot cracking occurs in spot welds or TIG welds.
It becomes easy to read. Therefore, the Nb content is 0.1% or more and 1.0% or less, preferably 0.3% or more.
1.0% or less. Ti: about 0.3% or less. Ti, like Nb, is effective as a fixed element of C and N, and partially replaces Nb.
be able to. However, excessive addition may cause streak-like surface flaws,
Slag, which is a welding defect due to oxide formation during pinhole production during wave forming and oxide formation during TIG production.
Generates many spots and reduces the effect of increasing the high-temperature strength by adding Nb
Let it. Therefore, the upper limit of the Ti content must be 0.3%. V: about 1.0% or less. V is effective as a fixing element of C and N like Nb and Ti. Especially Nb or
When added in combination with (Nb + Ti), it is an element that supplements the intergranular corrosion prevention effect of Nb and Ti.
It works very effectively. V is an element of the same Group 5 as Nb,
The same effect as that of Nb is exhibited on the degree. However, even if added over 1.0%, its effect
Saturates and only increases the cost, so the content should be 1.0% or less. W: about 1.0% or less. W is an element that improves high-temperature strength, like Nb. However, over 1.0%
Even if added, the effect is only saturated and the cost is increased, so the content is set to 1.0% or less. Zr: about 0.3% or less. Zr is a strong C and N fixing element similar to Nb and Ti, and improves the intergranular corrosion resistance.
Can be achieved. It also contributes to high temperature strength. However, if it is added in a large amount, tube forming properties
Decreases and embrittles the material. Therefore, the Zr content is 0.3% or less.
I do. Al: about 0.05% or less. Al is added on steelmaking as a deoxidizing agent like Si. However, the reactivity with oxygen is extremely
Al that remains in the steel because of its high quality forms oxides like Ti during high-frequency
Cause hole formation. Therefore, the upper limit of the Al content is 0.05%. N: about 0.03% or less. N, like C, is contained in steel as an inevitable impurity. If the N content is high
It becomes hard and deteriorates workability, and contains a large amount of fixed elements such as Nb as nitrides.
Will be consumed. In the steel of the present invention, the N content is allowed up to 0.03%. O: about 0.01% or less. O, like C and N, is included in steel as inevitable impurities. High O content
Not only impairs workability, but also combines with Ti, Al,
Forming pinholes and slag spots. Therefore, the O content
Must be 0.01% or less. C + N: about 0.005 to 0.04%. Intergranular corrosion resistance results from intergranular precipitation of Cr carbide. Therefore, the prevention
For this purpose, it is most important to reduce the amount of C. However, as in the steel of the present invention, a fixed element is added.
In this case, the fixed element is consumed in combination with N as well as C.
It is necessary to control the elements. C + N in current ordinary refining technology
It is almost impossible to make it less than 0.005%, and if it exceeds 0.04%, susceptibility to intergranular corrosion
And a decrease in high-temperature strength occurs. Therefore, the range of C + N is 0.005 to 0.04%.
I do. I value: 0.15 or more or 0.30 or more. The I value is determined by measuring the heat resistance around 500 ° C, which is the sensitized temperature range during use, after welding the material.
It is an index of intergranular corrosion susceptibility that has been set experimentally assuming a history. Dissolution
When set based on the result of spot welding as the welding method,
In order to ensure food quality, the I value needs to be 0.15 or more. In addition, heat input is large
When set based on the experimental results of MAG welding, a value of 0.30 or more is required. But
Therefore, the I value is 0.15 or more or 0.30 or more. Based on typical experimental results
This will be described below. FIG. 1 shows the results of the intergranular corrosion test of 12Cr base steel among the steels shown in the following Examples (
C + N) and the relationship between Nb, Ti and (Nb + Ti).
This is No. 1 sample material. Nb-added steel, Ti-added steel and Nb, Ti-added steel
These are indicated by symbols different from ○, △ and □, respectively. The presence or absence of intergranular corrosion is black
, White, and semi-black. As is clear from FIG.
Materials with a high content of fixed elements do not undergo intergranular corrosion and depend on the type of fixed element.
No clear difference is observed. The amount of Nb and Ti required to ensure intergranular corrosion resistance
Or the amount of Nb + Ti depends on the amount of C + N.
0.15 + 7 (C + N) or more for MAG welding consumables.
I understand. By formulating this as a mathematical expression, the condition for preventing intergranular corrosion of the spot welding material is that Nb + Ti ≧ 0.15 + 7 (C + N), that is, Nb + Ti−7 (C + N) ≧ 0.15. The condition for preventing the intergranular corrosion of the MAG welding material is that Nb + Ti ≧ 0.30 + 7 (C + N), that is, Nb + Ti−7 (C + N) ≧ 0.30. FIG. 2 is based on the relationship obtained in FIG. 1, the vertical axis is Nb + Ti−7 (C + N), and the horizontal axis is
It is arranged as Cr amount. The numbers and symbols in the figure are the same as in FIG. FIG.
It is clear from the graph that the higher the Cr level, the more the intergranular corrosion resistance becomes.
It can be seen that the required effective fixed element amount: Nb + Ti-7 (C + N) is small. As in the case of FIG. 1, when the condition for preventing intergranular corrosion is determined in consideration of the amount of Cr, in the spot welded material, Nb + Ti−7 (C + N) ≧ 0.15−0.01 (Cr−12), ie, Nb + Ti −7 (C + N) +0.01 (Cr−12) ≧ 0.15... On the other hand, in the case of the MAG welding material, Nb + Ti−7 (C + N) ≧ 0.30−0.01 (Cr−12), that is, Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) ≧ 0.30. It is. These and the left side of the equation correspond to the I value. FIG. 3 shows the effect of Nb, Ti, and Al on the high-frequency tube forming properties.
In the example, the number of pinholes generated at the time of high frequency tube forming is expressed by Nb amount, Ti amount and Al amount.
It is organized. ○ changes the amount of Nb, Δ changes the amount of Ti, and Δ changes the amount of Al.
The subscripts indicate the test material numbers of the examples. It's clear from Figure 3
When the Ti content exceeds 0.3%, the number of pinholes increases rapidly, making it impossible to produce high-frequency tubes.
No. When Al exceeds 0.05%, pinholes occur. In contrast
No pinholes are found in the Nb-added steel even if its content increases. FIG. 4 shows the proof stress and tensile strength of 12% Cr steel at 600 ° C. arranged by Nb amount.
You. The strength increases around 0.3-0.4% Nb, and increases around 1.0% Nb.
The effect is saturated. In addition, the values of Ti-added steel are also shown by △ and ▲ marks.
The strength level is lower than that of the added steel. EXAMPLES The working effects of the steel of the present invention will be specifically described below with reference to examples. A stainless steel having the chemical composition shown in Table 1 was melted and hot-rolled to produce a hot-rolled sheet having a thickness of 3.5 mm. Then, cold rolled to a thickness of 1.0 to 1.2 mm, 900 to 1000
The sample was subjected to finish annealing at ℃ and used as a test material. In Table 1, No. 1 to No. 9 are steels having a component composition range specified in the present invention, and all of them are solid.
Nb and V are simultaneously added as constant elements. No. 4 is Mo-containing steel,
No. 6 and No. 7 are Cu-containing steels. No. 5 and No. 7 are further fixed elements of C and N
Ti and No. 8 are steels to which Zr is added. No.9 added W to improve high temperature strength
I have. Nos. 11 to 17 are comparative steels, and their production histories are the same as those of the steel of the present invention. That
No.11 is steel equivalent to SUH409 and No.12 is steel equivalent to SUS410L. No. 13 is for the steel of the present invention.
The steel has a higher Al content and a lower Nb content. No. 14, No. 15 and No. 17
Is a Ti-added steel like SUH409, but has a high Ti content and a Cr level of SUH409.
It is steel that exceeds the standard. No. 16 is an 18Cr Nb-added steel that has existed conventionally.
However, it is a steel to which V is not added. The test material of each steel manufactured as described above was subjected to the following intergranular corrosion test and high-frequency pipe forming.
It was subjected to a property evaluation test and a high-temperature tensile test. The intergranular corrosion test was performed using a spot welding material and a MAG welding material. Spot welding
Is a stack of two specimens with a thickness of 1 mm, a pressure of 350 kgf, a current of 6000 to 7000 A, and a power cycle.
The test was performed under the conditions of 10 Hz. MAG welding uses 0.8mm diameter Y309 wire and 1mm thickness
Was performed with a bead-on-plate. Welding conditions are voltage 18V, current 80-90A, speed
100 cm / min. After welding, all specimens were heated and held at 500 ° C for 10 hours.
It was subjected to the Louth test. In JIS G0575, the Strauss test is performed by boiling.
However, in order to avoid corrosion of the base material, the test was performed at 60 ° C. Presence of intergranular corrosion
By microscopic observation of the cross-sectional structure of the nugget or bead and the heat-affected zone.
When no intergranular corrosion was observed, it was marked with a circle.
The results are shown in Table 2 with the symbol △ and those with severe intergranular corrosion marked X. The high-frequency tube formability is calculated by setting the heat coefficient H defined by the equation (a) to 2.sup.
A pipe with a diameter of 45 mm was set at 26, and the obtained pipe was subjected to a flattening test and cracked.
And the number of pinholes (pieces / m) was evaluated. The results are shown in Table 2. H = (IV) / (vt) (a) where I is current, V is voltage, v is speed, and t is plate thickness. [Table 1] [Table 2] As can be seen from the results in Table 2, the steel of the present invention was not
No intergranular corrosion occurred in the sample. However, for MAG welding materials, the I value
In the surface layer of the heat-affected zone of No. 1, 3, 5, 8 steel in the range of 0.15 to 0.29, a slight grain boundary
Corrosion was observed. On the other hand, in the comparative steel, 0.40% of the fixed element Ti was added, and the I values were 0.26 and 0.15, respectively.
In the rotating No. 15 steel, intergranular corrosion does not occur in spot welding materials,
Intergranular corrosion is slight, and spots were observed in No. 17 steel (I value: 0.37) with 0.54% Ti addition.
Intergranular corrosion did not occur in the MAG and MAG welding consumables.
Intergranular corrosion occurred in both the spot welding material and the MAG welding material. Especially solid
No.12 steel (SUS410L equivalent steel) MAG welded material without added constant element is 500 ℃ × 10h
Intense intergranular corrosion occurred even in the as-welded state without heat treatment. No.16 steel
Has an I value of 0.16, which satisfies the value of 0.15 or more specified in the present invention.
However, intergranular corrosion was also observed in spot welded materials. In terms of high-frequency tube formability, the comparative steels No. 15 and No. 17 with a high Ti content
Cracked. In particular, coarse cracking occurred in No. 17 steel of 0.54% Ti. Contains Ti
No. 14 steel, whose Ti amount is slightly less than that of No. 15 and No. 17, but whose Ti exceeds 0.3%,
No.13 steel with Al content over 0.05% did not crack, but pinholes
Occurred. On the other hand, the Nb-added steels of the present invention in which the Ti and Al contents were kept low were all reduced.
Neither cracks nor pinholes occurred, indicating good high-frequency tube forming properties. The test material of each steel manufactured as described above was converted into a test piece having a width of 12.5 mm and a parallel portion having a length of 95 mm.
It was processed and subjected to a high-temperature tensile test by a method according to JIS G 0576. That is, the predetermined temperature
And after holding for 15 minutes, 0.3% / min up to proof stress, 3mm / min after proof stress
Pulled at speed. FIG. 5 shows the results of the tensile tests at each temperature of the steel of the present invention and the comparative steel. ● The No. 2 steel of the present invention indicated by ● is SUH409 equivalent steel (No. 11) and △ SUS410L equivalent
Shows extremely high tensile strength compared to steel (No. 12). In particular, the main components of the combustion gas passage
The difference is remarkable in the temperature range of 400 ° C to 800 ° C, which is about 2 at 600 ° C.
It has twice the strength. Compared with 18Cr No. 16 steel indicated by □, the resistance to 800 ° C or less
Although the strength is slightly inferior, it exceeds the tensile strength. As described above, according to the present invention, excellent intergranular corrosion resistance and tube forming properties and high-temperature strength
Ferrite stainless steel having excellent properties was obtained. This steel is the grain boundary of the weld
Can be used in corrosive environments as it is welded because of its excellent corrosivity
It is. Furthermore, since the surface flaws are smaller than steel with a large amount of Ti added,
High yield and excellent pipe forming properties, so the yield in the pipe forming process is high and relatively inexpensive.
Can be manufactured. In addition, due to its high strength at high temperatures,
It is possible to apply. If the steel of the present invention is used as a base steel and the surface is plated,
It is possible to further improve the corrosion resistance in shrinking water, such as blowers and dampers.
Moisture due to condensed water from combustion gas such as blower tubes, silencers, and exhaust towers
It is possible to manufacture with a consistent material up to the edible part, and as a material for combustion gas flow path
Suitable materials are provided.

【図面の簡単な説明】【図１】実施例に示した鋼のうち12Ｃrベース鋼の粒界腐食試験結果を横軸
にＣ＋Ｎ量を，縦軸にＮb,Ｔi,Ｎb＋Ｔi量をとって整理した図である。【図２】実施例の粒界腐食試験結果について縦軸をＮb＋Ｔi−7(Ｃ＋Ｎ)，
横軸をＣr量として整理した図である。【図３】実施例の高周波造管試験結果についてＮb量，Ｔi量およびＡl量で
整理した図である。【図４】実施例の高温引張試験結果について横軸にＮb(Ti)量，縦軸に引張
強さおよび耐力をとって整理した図である。【図５】実施例に示した鋼の高温引張試験結果を横軸に温度を，縦軸に引張
強さおよび耐力をとって整理した図である。BRIEF DESCRIPTION OF THE DRAWINGS FIG. 1 is a graph showing the results of intergranular corrosion test of 12Cr base steel among the steels shown in the examples, in which the horizontal axis represents the C + N content and the vertical axis represents the Nb, Ti, Nb + Ti content. FIG. FIG. 2 shows the results of the intergranular corrosion test of the example, where the vertical axis is Nb + Ti-7 (C + N),
It is the figure which arranged the horizontal axis as Cr amount. FIG. 3 is a diagram in which the results of a high-frequency tube forming test of an example are arranged by Nb amount, Ti amount, and Al amount. FIG. 4 is a diagram in which the results of a high-temperature tensile test of an example are arranged by taking the amount of Nb (Ti) on the horizontal axis and the tensile strength and proof stress on the vertical axis. FIG. 5 is a diagram in which the results of a high-temperature tensile test of the steel shown in the examples are arranged with the horizontal axis representing temperature and the vertical axis representing tensile strength and proof stress.

Claims

[Claims 1] In weight%, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08% or less, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less , Cr: 11.0-15.0%, Nb
: 0.1 to 1.0%, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01%
Contains the following, and the relationship between these components is 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04%, and the I value defined by the following formula I = Nb−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) is 0.15 or more. And the balance is maintained within the range of: Fe and the unavoidable impurities are excellent in intergranular corrosion resistance, pipe formability and high-temperature strength. Ferrite stainless steel for combustion gas flow path members used at ℃. 2. In% by weight, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08% or less, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0 to 15.0 %, Nb
: 0.3 to 1.0%, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01%
Contains the following, and the relationship between these components is 0.005 ≦ C + N ≦ 0.04%, and the I value defined by the following formula I = Nb−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) is 0.30 or more. And the balance is maintained within the range of: Fe and the unavoidable impurities are excellent in intergranular corrosion resistance, pipe formability and high-temperature strength. Ferrite stainless steel for combustion gas flow path members used at ℃. 3. In% by weight, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08% or less, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0 to 15.0 %, Nb
: 0.1 to 1.0%, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01%
And containing at least one of Cu of less than 0.5%, Mo of 1.5% or less, Ti or Zr of 0.3% or less, W of 1.0% or less, and 0.005 ≦ The relationship of C + N ≦ 0.04% and the relationship that the I value defined by the following equation I = Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) is maintained in the range of 0.15 or more are established, and the remainder is Fe.
Ferritic stainless steel for combustion gas flow passage members that is welded and formed at 400 to 800 ° C and has excellent intergranular corrosion resistance, tube forming properties, and high-temperature strength consisting of unavoidable impurities. 4. In% by weight, C: 0.02% or less, Si: 1.0% or less, Mn: 2.0% or less, P: 0.08% or less, S: 0.01% or less, Ni: 0.6% or less, Cr: 11.0 to 15.0 %, Nb
: 0.3 to 1.0%, V: 1.0% or less, Al: 0.05% or less, N: 0.03% or less, O: 0.01%
And containing at least one of Cu of less than 0.5%, Mo of 1.5% or less, Ti or Zr of 0.3% or less, W of 1.0% or less, and 0.005 ≦ The relationship of C + N ≦ 0.04% and the relationship where the I value defined by the following equation I = Nb + Ti−7 (C + N) +0.01 (Cr−12) is maintained in a range of 0.30 or more hold, and the remainder is Fe.
Ferritic stainless steel for combustion gas flow passage members that is welded and formed at 400 to 800 ° C and has excellent intergranular corrosion resistance, tube forming properties, and high-temperature strength consisting of unavoidable impurities.