JP2554487B2 - 廃水処理装置 - Google Patents

廃水処理装置

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JP2554487B2
JP2554487B2 JP62088403A JP8840387A JP2554487B2 JP 2554487 B2 JP2554487 B2 JP 2554487B2 JP 62088403 A JP62088403 A JP 62088403A JP 8840387 A JP8840387 A JP 8840387A JP 2554487 B2 JP2554487 B2 JP 2554487B2
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wastewater treatment
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treatment tank
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賢二 浅野
千明 丹羽
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Shimizu Construction Co Ltd
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KENSETSUSHO KENCHIKU KENKYU SHOCHO
Shimizu Construction Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この発明は、廃水を大量に浄化処理できる流動床式の
廃水処理装置に関する。
「従来技術とその問題点」 従来より、廃水処理装置としては、微生物担体が懸濁
せしめられた廃水を曝気することにより循環流動化す
る、いわゆる流動多式のものが他用されている。
第3図および第4図は、このような廃水処理装置の一
例を示すもので、図中符号1は処理槽である。この処理
槽1は、その横断面が第4図に示すように矩形状のもの
である。そして、この処理槽1の底部は、水平な長矩形
状の基底部2とこの基底部2の長辺に連設しこの連設部
分から斜めに立ち上がる矩形状の傾斜底部3からなって
いる。上記の基底部2上には、この基底部2の長辺方向
に沿う複数の散気装置4…が互いに所定の間隔をおいて
配設され、これら散気装置4…は、一つの電動ブロア5
に接続されている。
また、処理槽1の内部には、基底部2と傾斜底部3と
の連設部分の上方に基底部2の長辺方向に沿う仕切板6
が立設され、処理槽1の傾斜底部3の上端側の上部に
は、越流堰7が設けられ、この越流堰7と上記仕切板6
との間には固液分離部8が設けられている。
そして、この処理槽1内では、廃水に散気装置4…か
らたとえば空気が吹き込まれ、この空気の上昇作用によ
り第3図中矢印方向に廃水が循環流動し、その流動中に
微生物担体に担持された微生物および上記空気中から液
中に溶解した酸素により廃水が浄化される。そして、浄
化された廃水は、固液分離部8で微生物担体が分離除去
されたのち、処理水として越流堰7から外部に排出され
る。
このような流動床式の廃水処理装置は、比表面積の大
きい粒子表面に多くの微生物を担持できることから、曝
気することで廃水と微生物担体との接触機会が増え、微
生物による廃水中の有機物分解が進行することから、処
理槽1の内容積がたとえ小さくても処理槽1の容積当た
りの廃水処理能力が高く、高負荷がとれ、処理槽1のコ
ンパクト化を図ることができるなどの利点を有してい
る。
ところで、近年、産業の発達に伴い、産業廃水の量が
増加する傾向にあり、大量の廃水を高い容積効率で処理
する必要がある。このような立場から、例えば上記の処
理槽1を用いて大量の廃水を処理しようとすると、処理
槽1内の廃水にこの廃水の量に相当する微生物担体を大
量に添加し懸濁させなければならない。
しかしながら、上記の廃水処理装置では、散気装置
4、4間に微生物担体が集積し易い、傾斜底部3の傾
斜面上に微生物担体が堆積し易い、散気装置4…から
の曝気ガスが均一でないため、微生物担体が処理槽1の
底部に偏って堆積し易いなどの現象が起こり、そのため
廃水処理に有効に寄与する微生物担体量が減少し、廃水
の処理効率が著しく低下する問題があった。したがっ
て、上記の処理槽1を用いて大量の廃水を処理しようと
しても、廃水中の微生物担体の添加量に応じ、その一部
ないし多くが処理槽1の底部に堆積してしまうことか
ら、廃水に微生物担体を多く添加できず、そのため処理
槽1の容積効率が低く、処理槽1の大型化を図ることが
できない問題があった。また、上記の小型の処理槽1を
複数並列に建設して全体で大量の廃水を処理しようとす
る場合には、これらの複数の処理槽1…の建設費用が莫
大なものとなり、経済的に実施が困難であった。
「問題点を解決するための手段」 そこで、この発明の第1の発明の廃水処理装置は、処
理槽の傾斜した底部の下端にこの底部の傾斜方向に直交
する方向に複数の散気装置を配設するとともに、上記処
理槽の底部にこの底部の傾斜方向に走りかつ隣合う散気
装置間を仕切る断面三角形状の仕切壁を複数形成するこ
とにより、処理槽の底部での微生物担体の堆積を防ぎ、
微生物担体を常時流動化するようにして問題の解決を図
った。
また、この発明の第2の発明の廃水処理装置は、第1
の発明の処理槽の仕切壁の傾斜面近傍にに検出端を有し
かつ廃水中における微生物担体の流動状態を把握する流
動センサとこの流動センサにより検出されたデータに基
づいて上記散気装置からの曝気ガス量を制御する制御装
置からなる流動制御機構を設けたものとしたことによ
り、廃水中における微生物担体の流動化を自動制御する
ようにして上記の問題点の解決を図った。
さらに、第1および第2の発明の廃水処理装置は、処
理槽の構成を、仕切壁と、傾斜した底部の傾斜面との高
低差が散気装置に接近するに従い、徐々に大きくなるよ
うにしたことにより、仕切壁による散気装置近傍への微
生物担体の集積効率を向上させるようにした。
また、特に上記第2の発明の廃水処理装置は、その流
動制御機構を、一つの流動センサと、複数の散気装置か
らの曝気ガス量を制御する一つの制御装置から構成した
ことにより、廃水中における微生物担体の流動化を集中
的に自動制御するようにした。また、流動制御機構を、
複数の流動センサと、複数の散気装置からの曝気ガス量
を制御する一つの制御装置から構成したことにより、廃
水中の微生物担体の流動状態をより細かく測定するよう
にし、微生物担体の流動化を精密に自動制御するように
した。さらに、制御装置に、複数の散気装置からの曝気
ガス量の総量を一定とするとともに、この曝気ガス総量
の範囲内で各散気装置からの曝気ガス量を流動センサに
よる検出データに応じて分配調整する機能を具備させた
ことにより、曝気ガスを廃水中に吹き込むのに要するエ
ネルギーの節約を図れるようにした。またさらに、制御
装置に、複数の流動センサによる検出データの複数の検
出信号の合計に基づいて複数の散気装置からの曝気ガス
量の総量を可変する機能を具備させたことにより、処理
槽内に過不足のない曝気ガスを常時供給するようにし、
廃水中における微生物担体の偏りのない循環流動化を達
成するようにした。
「作用」 第1の発明によれば、仕切壁により、傾斜した底部に
沈降する微生物担体を仕切壁の長さ方向に沿って均等に
流下させて散気装置近傍に導くとともに、同じく仕切壁
により散気装置間に沈降する微生物担体を上記両散気装
置近傍に振り分ける。このようにして散気装置近傍に集
められた微生物担体を、散気装置から曝気することによ
り散気装置の上方に吹き上げ、再び流動化する。よっ
て、廃水中の微生物担体が常時流動化するので、ほとん
どの微生物担体が廃水処理に有効に寄与する。
また、第2の発明によれば、流動制御機構の流動セン
サにより廃水中における微生物担体の流動状態を把握し
かつこの把握したデータに基づいて制御装置により散気
装置からの曝気ガス量を制御することにより、微生物担
体の流動化を自動制御する。
「実施例」 以下、図面を参照してこの発明を詳しく説明する。
第1図は、この発明の第1の発明の廃水処理装置の一
例を示すもので、図中符号10は廃水処理装置である。こ
の廃水処理装置10は、処理槽11と複数の散気装置12…か
ら概略構成されている。
上記の処理槽11は、その横断面が略矩形状のものであ
る。この処理槽11の底部は、一方向に傾斜した矩形状の
傾斜底部(底部)13とこの傾斜底部13の下端部分に連設
する水平の基底部14からなっている。
上記の傾斜底部13の傾斜角(俯角)は、廃水処理中
に、廃水中の微生物担体が傾斜面上に堆積せず、速やか
に滑り落ち易いことなどを考慮して決められ、通常55〜
65゜程度の範囲内で定められる。傾斜角が55゜未満で
は、傾斜底部13の傾斜面に微生物担体が堆積し易く、廃
水処理に有効に寄与しない微生物担体量が増加し、その
結果廃水の処理効率が低下する不都合が生じる。また、
65゜を越えると、実質的な処理槽11内の容積が減少し、
面積当たりの処理効率が低下する不都合が生じる。
そして、この傾斜底部13の下から2/3〜1/2の間から下
方の基底部14にかけて断面三角形状の仕切壁15…が上記
傾斜底部13の傾斜方向に直交する方向に複数形成されて
いる。
この仕切壁15は、第1仕切部16と第2仕切部17とから
なるものである。
第1仕切部16は、三角錐状のもので、仕切壁15の始端
となる尖頭部分が上側に、底面部分が下側になるように
上記傾斜底部13の傾斜面上に形成されている。この第1
仕切部16と上記傾斜底部13の傾斜面とが接する部分(以
下、縁部分と言う。)16aは、傾斜底部13を下降するに
従い傾斜底部13の傾斜面上を傾斜方向に直交する方向に
漸次拡がっており、両隣の第1仕切部16、16の縁部分16
a、16aに傾斜底部13と基底部14との境界(傾斜角が零と
なる付近)上でつながっている。また、この第1仕切部
16の尾根部分16bは、その傾斜角(俯角)が上記の傾斜
底部13の傾斜角より小さくなるように設定され、この第
1仕切部16の尾根部分16bを挟む傾斜面の水平面に対す
る傾斜角(俯角)は、50〜65゜の範囲で定められる。
このような第1仕切部16…は、上記の傾斜底部13と基
底部14との境界付近において第2仕切部17…にそれぞれ
連設されている。この第2仕切部17は、三角柱状のもの
で、その断面の形状および大きさが上記の第1仕切部16
の底面部分の形状および大きさが同一となるように基底
部14上に形成されている。この第2仕切部17の傾斜面の
下端部(以下、谷部分と言う。)17aは、上記の傾斜底
部13と基底部14との境界上において上記第1仕切部16の
縁部分16aに点でつながり、かつ基底部14上で両隣の第
2仕切部17、17の谷部分17a、17aに線で接している。そ
して、この第2仕切部17の端部は、この第2仕切部17の
長手方向に直交する垂直な側壁(図示略)に当接してい
る。また、この第2仕切部17の尾根部分17bを挟む傾斜
面の水平面に対する傾斜角(俯角)は、上記の傾斜底部
13の傾斜角とほぼ同程度の範囲で定められる。
このような構成の仕切壁15…には、第2仕切部17、17
…間の谷部分17a、17a…にそれぞれ散気装置12が配設さ
れ、これら複数の散気装置12…は、この例では一つの電
動ブロア(図示略)に接続されている。上記の散気装置
12のガス噴出口の上記谷部分17aからの高さ位置は、散
気装置12の曝気強度、微生物担体の種類およびその大き
さなどの諸条件などを勘案した上、特に微生物担体の堆
積速度と散気装置12の曝気強度との関係を考慮して決め
られる。
また、この処理槽11内には、複数の散気装置12…の上
方にそれぞれドラフトチューブ18…が立設され、これら
ドラフトチューブ18…の傾斜底部13側には、ドラフトチ
ューブ18…の配列方向に沿う仕切板30が立設されてい
る。上記のドラフトチューブ18…は、散気装置12…によ
り流動化せしめられる廃水および微生物担体をドラフト
チューブ18…内に効率的に巻き上げ、廃水および微生物
担体の循環流動化を一層促進するものである。そして、
この処理槽11の上部開口には、傾斜底部13の上端上方に
樋状の越流堰(この例では図示略)が設けられ、この越
流堰と上記の仕切板30との間には、廃水から微生物担体
を分離除去する固液分離部(この例では図示略)が設け
られている。
次に、このような構成からなる廃水処理装置10を用い
た廃水処理方法の一例を説明する。まず、廃水(原水)
は、図示しないポンプ等により処理槽11の上部開口から
微生物担体が所定量添加された処理槽11内に供給され
る。ここで、微生物担体としては、珪藻土、砂、アンス
ラサイト、活性炭、微生物包括体などの浸液見掛け比重
(湿潤時の見掛け比重)が1より大きい担体が挙げら
れ、この微生物担体の表面には、微生物が付着あるいは
包蔵されている。
次に、上記の廃水には、複数の散気装置12…から曝気
ガスが吹き込まれる。ここで、曝気ガスとしては、好気
的な廃水処理の場合、空気あるいは酸素富化ガスなどが
用いられ、また脱窒、各種の酸発酵、メタン発酵等のい
わゆる嫌気的な廃水処理の場合、処理槽11の上部に覆蓋
をし、処理槽11上部の嫌気性ガスが用いられる。
そして、廃水は、上記の曝気ガスの上昇作用により、
処理槽11内を循環流動せしめられる。すなわち、曝気ガ
スが各散気装置12…から吹き込まれると、廃水はドラフ
トチューブ18…内および仕切板30の散気装置12…側の空
間(以下、空間Aと言う。)を上昇し、上記の仕切板30
を越え、この仕切板30と固液分離部との間の空間(以
下、空間Bと言う。)を下降し、傾斜底部13の傾斜面上
を流下して再び散気装置12…の近傍に戻る。このような
廃水の循環流動に伴い、廃水中の微生物担体も同様に循
環流動せしめられる。微生物担体の場合においては、上
記の空間Aで自重により廃水より上昇速度が遅く、空間
Bで廃水より下降速度が速く、傾斜底部13の傾斜面上に
沈降する。そして、傾斜底部13の上部および仕切壁15の
第1仕切部16上に沈降した微生物担体は、それぞれの傾
斜面を滑り落ちて第1仕切部16、16間の傾斜底部13上に
集められる。さらに、この集められた微生物担体は、第
1仕切部16、16に沿って第2仕切部17、17間の谷部分17
aまで滑り落ち、散気装置12の近傍に導かれる。また、
上記の空間Aを上方に吹き上げらずにそのまま下方に沈
降した微生物担体は、散気装置12、12間に沈降するが、
ここでも仕切壁15の第2仕切部17によりこの第2仕切部
17の両側の散気装置12、12に振り分けられ、散気装置12
に導かれる。このようにして散気装置12の近傍に集めら
れた微生物担体は、その散気装置12により再び空間Aを
上方に吹き上げられる。この結果、処理槽11内の微生物
担体は、常に廃水と共に循環流動せしめられことにな
り、微生物担体の非流動化に伴って廃水との接触機会が
減少することがなく、廃水の処理能力を高い水準で維持
することができる。
次に、このようにして処理された廃水は、処理槽11内
の固液分離部で微生物担体が分離除去されたのち、越流
堰を越えて処理水として処理槽11の外部に排出される。
この廃水処理装置10にあっては、処理槽11の傾斜底部
13および基底部14に仕切壁15が設けられたものであるの
で、この仕切壁15により傾斜底部13の傾斜面上に沈降し
た微生物担体を傾斜底部13の下端部に配設された散気装
置12…近傍まで導き集める。そして、この散気装置12…
の近傍に集められた微生物担体を直ちに各散気装置12…
により上方に吹き上げ、再び流動化する。したがって、
微生物担体が処理槽11の傾斜底部13および基底部14上に
厚く堆積することがなく、常に廃水とともに循環流動す
ることになるので、ほとんどの微生物担体が廃水処理に
有効に寄与することになり、小容積の装置と同様に廃水
の処理効率を高い水準で維持しつつ大量の廃水を処理で
きるものとなる。
また、この廃水処理装置10では、散気装置12…の上方
にそれぞれドラフトチューブ18…を設けた構成としたの
で、このドラフトチューブ18…により廃水のドラフトチ
ューブ18…内での上昇に伴って微生物担体に対する上昇
力が増強され、微生物担体の非流動化が防止されるなど
の効果が得られる。
第2図は、この発明の第2の発明の廃水処理装置の一
例を示すものである。この廃水処理装置10は、処理槽11
と複数の散気装置12…と流動制御機構19から概略構成さ
れている。
処理槽11は、その底部中央が隆起し、この隆起部分を
境にして両側に傾斜した二つの傾斜底部13、13が形成さ
れ、これら傾斜底部13、13のそれぞれ下端部に基底部1
4、14が形成された構成となっている。
流動制御機構19は、この例において複数の流動センサ
20…と一つの制御装置21からなるものである。
流動センサ20…は、それぞれの検出端が処理槽11の底
部に形成された複数の仕切壁15…の傾斜面近傍に近接す
るように垂下された状態で設けられている。この流動セ
ンサ20としては、処理槽11の底部に堆積した微生物担体
の堆積層の厚さ、すなわち堆積層の界面の位置を光学的
に検知するフォトカプラが感度の点で最も好適に用いら
れるが、この他にも例えば廃水中のMLSS分を検出するML
SS計、廃水中の処理槽11の底部近傍における微生物担体
密度を検出する密度計、微生物担体の流動速度を例えば
ドップラ効果等により測定する流速計なども用いられ
る。
また、これら複数の流動センサ20…は、一つの制御装
置21に電気的に接続されており、この制御装置21は、複
数の電磁弁22…を介してそれぞれ複数の散気装置12…に
電気的に接続されている。
上記の制御装置21は、複数の流動センサ20…の各検出
端においてそれぞれ検出されたデータを解析し、これら
の解析データに基づいて処理槽11内の廃水中における微
生物担体の流動状態を把握し、その流動状況に応じた曝
気ガス量を複数の散気装置12…を通じて処理槽11内に供
給できるように、電磁弁22…の弁開度を制御するもので
ある。そして、この制御装置21は、例えば全散気装置12
…からの曝気ガス総量を一定とした場合、この曝気ガス
総量の範囲内で各散気装置12…からの曝気ガス量を各流
動センサ20…からの検出データに応じて調整できるの
で、曝気ガス量を多くすべきところには多くし、曝気ガ
ス量が少なくてすむところには少なくして曝気ガスを効
率良く分配して、無駄を省き、省エネルギーを図ること
ができるものである。また、この制御装置21は、全散気
装置12…からの曝気ガス総量が不足した場合、各流動セ
ンサ20…からの各検出データの出力信号の合計に基づい
て曝気ガス総量を可変できるので、処理槽11内の廃水中
において微生物担体が偏ることなく流動でき、微生物担
体の循環流動化を均一化できるものである。
このような制御装置21と複数の流動センサ20…からな
る流動制御機構19により、廃水中における微生物担体の
流動状態が常時監視され、必要に応じて制御されるよう
になっている。また、この流動制御機構19を例えばグル
ープ化した複数の散気装置12…に一つの流動センサ20を
割り当て、この流動センサ20から得られたデータを一つ
の制御装置21で解析し、この解析データに基づいて複数
の散気装置12…からの各曝気ガス量を調整するようにし
た構成であってもよい。この場合には、流動センサ20の
設置数が少なくてすみ、設備費用等の節約が可能とな
る。
また、この処理槽11内の上部中央には、廃水から微生
物担体などの固形分を分離除去する角筒状の固液分離部
23が設けられ、この固液分離部23の内側には、浄化処理
された廃水(処理水)を処理槽11の外部に排出するため
の越流堰24が設けられている。
次に、このような構成からなる廃水処理装置10を用い
た廃水処理方法の一例を説明する。
廃水処理の概要については、第1の発明の廃水処理装
置とほぼ同様であるので、ここでは、流動制御機構19の
作用を中心にして述べることとする。
すなわち、この処理槽11内における廃水処理では、常
に流動制御機構19の複数の流動センサ20…により処理槽
11の底部に形成された複数の仕切壁15…の傾斜面上に堆
積する微生物担体の堆積層の厚さがそれぞれ測定され、
逐次これらの測定データの出力信号が制御装置21に送ら
れる。この制御装置21では、上記の出力信号から処理槽
11内の各所の堆積層の崩壊に要する曝気ガス量がそれぞ
れ推定され、これら推定された曝気ガス量に基づいて複
数の電磁弁22…の弁開度が調整される。
ここで、制御装置21による曝気ガスの調整方法として
は、前述したように例えば全散気装置12…からの曝気ガ
ス総量を一定とし、堆積層の厚い箇所では曝気ガス量を
多くし、堆積層の薄い箇所では曝気ガス量を少なくす
る。また、上記の曝気ガス総量に過不足が生じた場合に
は、複数の流動センサ20…からの検出信号の合計に基づ
いて複数の散気装置12…からの場合ガス総量を可変する
ように、制御装置21により速やかに各電磁弁22…の弁開
度を制御し、各曝気ガス量を調整する。このようにして
調整された曝気ガスを、複数の散気装置12…から処理槽
11内に吹き込むことによって、速やかに上記の堆積層を
崩壊するかあるいはその堆積層の厚さを減少させる。そ
して、堆積層をなしていた微生物担体は、上記の曝気ガ
スによりドラフトチューブ18…内に効率的に巻き上げら
れる。この結果、処理槽11内の微生物担体は、常に廃水
と共に循環流動することとなり、よって廃水処理に有効
に寄与する微生物担体量を維持でき、廃水の処理能力を
高い水準で維持できる。
また、この処理槽11内では、上記の底部中央の隆起部
分を境にして両側でほぼ独立して廃水および微生物担体
が循環流動するようになっている。
次に、このようにして処理された廃水は、処理槽11内
の固液分離部23で微生物担体が分離除去されたのち、越
流堰24を越えて処理水として処理槽11の外部に排出され
る。
この例の処理槽11にあっては、流動制御機構19の各流
動センサ20…により処理槽11内の仕切壁15…の各傾斜面
上に沈降する微生物担体の堆積状況が検出され、この検
出データに基づいて制御装置21により各検出箇所に必要
な曝気ガス量が各電磁弁22…をそれぞれ制御することで
適宜供給されるので、仕切壁15…、すなわち処理槽11内
の底部に沈降する微生物担体の堆積層が調整され、ほと
んどの微生物担体が廃水中を常時流動するように制御さ
れる。したがって、常に微生物担体と廃水とが共に循環
流動することになるので、ほとんどの微生物担体が廃水
処理に有効に寄与し、処理廃水が大量であっても小容積
の装置と同様に廃水の処理効率を高い水準で維持でき、
よって通常の曝気郷土で大量の廃水を処理すべく、処理
槽11を効率の高い状態で大型化できる。
「実験例」 第1図に示した廃水処理装置(処理槽の内容積200
m3)を用いて廃水処理を行なった。そして、廃水中に懸
濁させる微生物担体としては、比重( )、平均径0.5m
mの活性炭を使用し、これを処理槽有効容量に対して15V
/V%の添加率で添加した。また、流動センサとしては、
フォトカプラを用い、処理廃水のBOD容積負荷4kg・BOD/
m3/日で食堂廃水の連続処理を行なった。
この結果、原水の平均BOD352mg/のものが処理水質
平均BOD18mg/まで処理でき、平均BOD除去率約95%が
得られた。
次に、上記の流動槽内に微生物担体を追加して微生物
担体の添加限界(流動可能な微生物担体の添加率)を珪
藻土(粒子径0.35〜0.6mm)を用いて調べたところ、25V
/V%まで添加が可能であり、ちなみに処理槽内のドラフ
トチューブを外した場合では、23V/V%であった。これ
に対して第3図および第4図に示した従来の廃水処理装
置の処理槽では、最高でも15V/V%であった。したがっ
て、微生物担体添加限界量がほぼ処理槽内の有効微生物
保持可能量に比例することから、本法により50%以上、
保持微生物量が増しそれに比例して処理容積効率が上昇
したことがわかった。
また、微生物担体の処理槽内での偏りを調べるため
に、処理槽内の各所に形成された微生物担体からなる堆
積層の厚さを調べた。そして、均一化係数(最大堆積厚
/最小堆積厚)で比べて、一般法10〜15に対し本法1.2
〜2であり、微生物担体の循環流動が処理槽内において
偏りがなく、均一化していることがわかった。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明の第1の発明の廃水処
理装置は、仕切壁により、底部に沈降する微生物担体お
よび散気装置間に沈降する微生物担体を散気装置近傍に
集めることができるので、この集められた微生物担体を
散気装置から曝気することにより上記散気装置の上方に
吹き上げ、再び流動化することができる。したがって、
廃水中の微生物担体を常時流動化し、ほとんどの微生物
担体を廃水処理に有効に寄与させることができるので、
大量の廃水でも効率良く浄化処理できるものとなる。
また、この発明の第2の発明の廃水処理装置は、第1
の発明の処理槽の仕切壁の傾斜面近傍にに検出端を有し
かつ廃水中における微生物担体の流動状態を把握する流
動センサとこの流動センサにより検出されたデータに基
づいて上記散気装置からの曝気ガス量を制御する制御装
置からなる流動制御機構を設けたものであるので、廃水
中における微生物担体の流動化を自動制御することが可
能となる。
さらに、第1および第2の発明の廃水処理装置におい
て、処理槽の仕切壁と、傾斜した底部の傾斜面との高低
差が散気装置に接近するに従い、徐々に大きくなるよう
にしたものでは、仕切壁による散気装置近傍への微生物
担体の集積効率を向上させることが可能となる。
また、特に上記第2の発明の廃水処理装置において、
その流動制御機構が、一つの流動センサと、複数の散気
装置からの曝気ガス量を制御する一つの制御装置から構
成したものでは、廃水中における微生物担体の流動化を
集中的に自動制御することが可能となる。また、流動制
御機構が、複数の流動センサと、複数の散気装置からの
曝気ガス量を制御する一つの制御装置から構成したもの
では、廃水中の微生物担体の流動状態をより細かく測定
でき、微生物担体の流動化を精密に自動制御することが
可能となる。さらに、制御装置に、複数の散気装置から
の曝気ガス量の総量を一定とするとともに、この曝気ガ
ス総量の範囲内で各散気装置からの曝気ガス量を流動セ
ンサによる検出データに応じて分配調整する機能を具備
させたものでは、曝気ガスを廃水中に吹き込むのに要す
るエネルギーが節約できる。またさらに、制御装置に、
複数の流動センサによる検出データの複数の検出信号の
合計に基づいて複数の散気装置からの曝気ガス量の総量
を可変する機能を具備させたものでは、処理槽内に過不
足のない曝気ガスを常時供給するようにし、廃水中にお
ける微生物担体の偏りのない循環流動化を達成すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の第1の発明の廃水処理装置の一例
を示す概略斜視図、第2図は、この発明の第2の発明の
廃水処理装置の一例を示す概略断面図である。 第3図および第4図は、従来の廃水処理装置の構成を示
すもので、第3図は縦断面図、第4図は平面図である。 10……廃水処理装置、11……処理槽、12……散気装置、
13……傾斜底部、15……仕切壁、19……流動制御機構、
20……流動センサ、21……制御装置。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物担体が懸濁せしめられた廃水を循環
    流動させて廃水の浄化処理を行なう流動床式の廃水処理
    装置において、 少なくとも一方向に傾斜した底部を有する処理槽と、こ
    の処理槽の底部下端にこの底部の傾斜方向に直交する方
    向に複数配設された散気装置からなるとともに、上記処
    理槽の底部には、この底部の傾斜方向に走りかつ隣合う
    散気装置間を仕切る断面三角形状の仕切壁が複数形成さ
    れたことを特徴とする廃水処理装置。
  2. 【請求項2】仕切壁と、傾斜した底部の傾斜面との高低
    差が散気装置に接近するに従い、徐々に大きくなる処理
    槽を有する特許請求の範囲第1項記載の廃水処理装置。
  3. 【請求項3】微生物担体が懸濁せしめられた廃水を循環
    流動させて廃水の浄化処理を行なう流動床式の廃水処理
    装置において、 少なくとも一方向に傾斜した底部を有する処理槽と、こ
    の処理槽の底部下端にこの底部の傾斜方向に直交する方
    向に複数配設された散気装置からなるとともに、上記処
    理槽の底部には、この底部の傾斜方向に走りかつ隣合う
    散気装置間を仕切る断面三角形状の仕切壁が複数形成さ
    れるとともに、この仕切壁の傾斜面近傍に検出端を有し
    かつ廃水中における微生物担体の流動状態を把握する流
    動センサとこの流動センサにより検出されたデータに基
    づいて上記散気装置からの曝気ガス量を制御する制御装
    置からなる流動制御機構が設けられたことを特徴とする
    廃水処理装置。
  4. 【請求項4】仕切壁と、傾斜した底部の傾斜面との高低
    差が散気装置に接近するに従い、徐々に大きくなる処理
    槽を有する特許請求の範囲第3項記載の廃水処理装置。
  5. 【請求項5】流動制御機構が一つの流動センサと、複数
    の散気装置からの曝気ガス量を制御する一つの制御装置
    から構成された特許請求の範囲第3項または第4項記載
    の廃水処理装置。
  6. 【請求項6】流動制御機構が複数の流動センサと、複数
    の散気装置からの曝気ガス量を制御する一つの制御装置
    から構成された特許請求の範囲第3項または第4項記載
    の廃水処理装置。
  7. 【請求項7】制御装置が、複数の散気装置からの曝気ガ
    ス量の総量を一定とするとともに、この曝気ガス総量の
    範囲内で各散気装置からの曝気ガス量を複数の流動セン
    サによる検出データに応じて分配配分する特許請求の範
    囲第6項記載の廃水処理装置。
  8. 【請求項8】制御装置が、複数の流動センサによる検出
    データの複数の検出信号の合計に基づいて複数の散気装
    置からの曝気ガス量の総量を可変する特許請求の範囲第
    6項記載の廃水処理装置。
  9. 【請求項9】流動センサがフォトカプラである特許請求
    の範囲第3項ないし第8項のいずれかに記載の廃水処理
    装置。
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