JP2554110B2 - ガスタービン排熱回収ボイラ - Google Patents

ガスタービン排熱回収ボイラ

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JP2554110B2 JP62284374A JP28437487A JP2554110B2 JP 2554110 B2 JP2554110 B2 JP 2554110B2 JP 62284374 A JP62284374 A JP 62284374A JP 28437487 A JP28437487 A JP 28437487A JP 2554110 B2 JP2554110 B2 JP 2554110B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電力需要に対応するガスタービンの排気ガ
スの熱を回収し、蒸気や温水を発生させて熱需要をも併
せて賄うガスタービン排熱回収ボイラに関する。
従来の技術 このような従来のガスタービン排熱回収ボイラのシス
テムを第14図に基づき説明すると、1′は排熱回収ボイ
ラ(以下単にボイラと称する)、2′はガスタービン、
3′は給水タンク、そして4′は蒸気ライン、5′は補
給水ライン、6′は冷凍機及び7′は熱需要先であっ
て、発電機2a′及び圧縮機2b′に直結したガスタービン
2′から放出された排ガスは排気ライン10a′を通って
ボイラ1′入口側に供給されていた。
そして、ボイラ1′内の蒸発器1a′、及びその蒸発器
と組をなす節炭器1b′に排ガスが通過することにより、
給水タンク3′から給水ライン3a′を通して送水される
給水をまず節炭器1b′で所定の温度にまで加熱した後、
蒸発器1a′内で蒸発させ、蒸気ライン4′からその蒸気
を例えば系内に配置された冷凍機6′や図に示されない
系外に配置されたプロセス、暖房や給湯等の熱需要先
7′に供給・分配していた。
また、このように使用されて熱を放出した蒸気即ち戻
り水は各給水戻りライン6a′,7a′を通して、給水タン
ク3′内に戻しており、この給水タンクに導入された給
水は熱需要先7′で消費された不足分を補給水ライン
5′からの補給水で補いつつ、前述の如き節炭器1b′及
び蒸発器1a′に再循環されていた。
この場合、一つの例としてガスタービン2′の排気か
ら熱回収して9Kg/cm2gの飽和蒸気を得るときには、給水
タンク3′から約80℃の給水を節炭器1b′に送り、蒸発
器1a′で蒸気としていた。この蒸発器は水管式、煙管式
等自由に型式が選ばれていた。
そして、発生蒸気は夏季/プロセス蒸気・冷房用蒸
気、冬季/プロセス蒸気・暖房用蒸気、ならびに年間を
通して給湯用に使用されていた。
ボイラメイキャップならびに蒸気消耗に対しては、補
給水を軟水装置5a′で水処理して供給し、なおボイラ水
質は薬注装置3b′で確保していた。
冷凍機6′からの戻り水以外に、プロセス蒸気、暖房
用蒸気、給湯用蒸気の戻り水があれば、最終的に給水戻
りライン6a′,7a′を介して給水タンク3′に集まるよ
うにし、不足水を補給水ライン5′で賄っていた。
発明が解決しようとする問題点 以上述べた従来のガスタービン排熱回収ボイラは、し
かし、次のような問題が生じていた。
(1) 給水の戻り量とその温度の点について。
冷凍機6′の部分負荷運転では、戻り水(ドレン水)
の流量が減少すると同時に、ドレン温度が定格時よりも
低下していた。ボイラ1′を蒸発量一定で運転し冷凍機
6′を部分負荷運用するときは「冷凍機6′が使用しな
くなった残余蒸気を系外のプロセス蒸気として使用す
る」ことになるが、その初期にプロセス蒸気戻り水とし
て戻り水ライン7a′中残留水が給水タンク3′に戻るた
め、低温ドレン水とともに給水タンク3′水温を低下さ
せてしまう。それからプロセス蒸気の戻りがない場合は
補給水(夏季で約25℃)を供給するため低温ドレン水と
ともに常時給水タンク3′水温を更に低めることになっ
ていた。
このことにより節炭器1b′入口水温の低下はそのまま
蒸発機1a′入口水温の低下をもたらし、蒸気発生量が低
減してしまい、排熱回収効率を悪化させることになって
いた。
(2) ガスタービンの排熱利用について。
ガスタービン2′側が例えば都市ガス13A等のクリー
ン燃料を使用した燃焼では、ボイラ1′から大気へ放出
される排ガスの温度が低温腐食防止制限値の約100℃に
なるまで熱回収が可能であるが、実際には排気温度140
℃前後までの熱回収しか行なわれていないのが現状であ
り、クリーン燃料の熱回収利得が有効に活かされていな
かった。
(3) 蒸気量の調整について。
蒸気総量が少なくて良い場合、ガスタービン2′の部
分負荷で対応することになる。ところが、ガスタービン
2′が高負荷が要求されているときに蒸気総量を少なく
するには一旦ボイラ1′で発生させた蒸気をガスタービ
ンに投入せずに消音器を介して大気中に放風しなければ
ならず、結局その余剰となった蒸気を得るために費やし
た補給水を無駄に大気中に捨てることになっていた。
問題点を解決するための手段 本発明は、このような従来の問題点を解決するため
に、ガスタービンの排熱を回収して蒸気や温水を発生さ
せて各蒸気ライン、温水ラインに通し、系内の冷凍機や
系外の熱需要先に使用した後、その戻り水を給水戻りラ
インを介して給水タンクに導入させるようにした排熱回
収ボイラにおいて、ボイラ蒸発器と組をなし、かつ給水
タンクに前段給水ラインを介して連結する前段節炭器の
排ガス下流側に、上記前段給水ラインから分岐して混合
器を途中に設ける後段給水ラインに接続し、かつ給水タ
ンクに再循環ラインを介して連結する後段節炭器を独立
して設け、該後段節炭器出口側の再循環ラインと前段節
炭器入口側の前段給水ラインとを仕切弁を介して連結
し、上気混合器に給水タンクに伸びる水位調整ラインか
ら分岐する補給水ラインを接続すると共に、ガスタービ
ン及びボイラを連結する排気ラインとボイラの煙道とを
連結するボイラバイパスラインにバイパス入口ダンパ弁
を設け、かつ上気排気ライン及び煙道夫々にボイラ入口
ダンパ弁及びボイラ出口ダンパ弁を配設したものであ
る。
作用 従って、後段節炭器の設置によりガスタービン排気を
排気ガスからは約140℃から更に100℃までの範囲に拡げ
て熱回収できるため、ボイラの熱回収量を高く維持でき
る。このことは前段節炭器と上記後段節炭器とを独立し
て使用する場合、又はシリーズに使用する場合のいずれ
においても可能である。
また、熱需要先の一つとして熱負荷の大きい系内の冷
凍機が部分負荷となった場合、系外の他の熱需要先へ蒸
気を供給すべく補給水を投入でき、また、その補給水の
増加による前段節炭器の給水温度低下は、その前段節炭
器に接続する前段給水ラインと独立した後段節炭器に接
続する再循環ラインに通る給水を再循環させておくた
め、給水タンク内の給水温度が高められることにより防
止でき、ボイラ発生蒸気量を高く確保できる。
しかも、蒸気・温水等の熱需要が少ない場合は、ボイ
ラバイパスラインでガスタービン排気を一部放出し、ボ
イラへは必要量のみ投入することによって、不必要な蒸
気を発生しなくて済むため補給水の節約が図れる。
実施例 以下、第1〜12図を参照して本発明による実施例につ
いて説明すると、第1図は排熱回収ボイラ、給水タンク
まわり及び系外にある熱需要先の基本的な系統を示して
おり、ボイラ1の有する蒸発器1aと組をなし給水タンク
3から伸びる前段給水ライン3aに接続した前段節炭器1b
の排ガス下流側は、その前段給水ラインから分岐された
後段給水ライン3bを混合器8を介して後段節炭器1c入口
に接続している。
そして、後段節炭器1c出口と給水タンク3との間には
給水タンク温調弁C1を途中に設けた再循環ライン9を接
続して前段節炭器1cと独立させて配設し、更にこの再循
環ラインを前段給水ライン3aに仕切弁V1を介して連結し
ている。
また、後段節炭器用給水温度調節弁C2を途中に設けた
補給水ライン5を混合器8に接続し、この補給水ライン
の途中からは水位調節弁C3を途中に設けた給水タンクに
伸びる水位調整ライン5aが分岐されている。
一方、ガスタービン2のボイラ1入口側排気ライン10
aとボイラ1出口煙道10bとの間には、バイパス入口ダン
パ弁D1を途中に設けたボイラバイパスライン10を連結す
ると共に、排気ライン10a及び煙道10b夫々にボイラ入口
ダンパ弁D2及びボイラ出口ダンパ弁D3を配設している。
なお、図中、11は(プロセス)温水ラインを示し、そ
の他制御系の諸弁としては、C4はボイラ水位調整弁、C5
は冷凍機蒸気流量調整弁及びC6は冷凍機蒸気遮断弁、そ
して開閉弁として、V2は前段節炭器給水弁、V3は後段節
炭器給水弁、V4は水位調整用給水弁、V5は混合器用給水
弁、V6はプロセス温水給水弁及び、V7はボイラ止弁であ
る。
次に、その作用について説明する。
項目(1) まず、後段節炭器1cにてガスタービン排気を約140℃
から更に100℃の低温に至るまで熱回収をするために、
第2〜4図を基に説明すると、第2図は蒸発器1aと共に
前段節炭器1bを単独で(後段節炭器1cは休止)、ガスタ
ービン排気熱を回収し、発生した蒸気を全量、冷凍機6
用蒸気に消費する場合を示し、第3図は蒸発器1a、前段
節炭器1bと独立して後段節炭器1cを使用し、系内及び系
外全ての熱需要先7で消費する場合を示し、第4図は蒸
発器1a、前段節炭器1b及び後段節炭器1cの全伝熱管をシ
リーズにして使用し、熱需要先7が主にプロセス蒸気に
消費する場合を示しており、給水ライン3a,3bの接続は
熱需要先7の使用内容により適宜選択するものとする。
実用上は夏季は第3図、冬季は第4図の如きシステムが
適当である。
なお、給水ライン3a,3bの切り替え弁V1,V2,V3を手動
弁としているが頻繁に操作するときや遠隔操作の場合は
自動弁としてももちろん良い。
以上の内容をまとめると第1表のようになる。
まず、第2図に示す操作において、仕切弁V1、後段節
炭器給水弁V3の他諸弁C2,C3,V4,V5を閉止し、節炭器1b,
1cは縁切りすることにより、発生蒸気が蒸発器1aから蒸
気ライン4を介して冷凍機6に入り、戻り水となって給
水戻りライン6aを経て給水タンク3内に導入し、さらに
前段給水ライン3aを介して前段節炭器1bに戻され、再び
以上のライン(以下、循環Iと称する)を循環すること
となる。この場合、第5図に示すように冷凍機6からの
戻り水(ドレン水)が給水タンク3内では例えば95℃前
後の温度となり、この95℃程度の給水設定温度において
は、ガスタービン排気が約140℃の温度まで熱回収し得
る、これはガスタービン2、ボイラ1及び冷凍機6のい
ずれも設計点(Base Full)の場合にのみ成立する基本
系統である。
従って、例えば都市ガスを基調に灯・経由を混焼させ
るDual Fuelを使用する場合には硫酸腐食防止の観点か
ら、このシステムで運転する。ただし、この段階まで
は、前述の如き欠点を回避するまでには至らない。
次に、第3図に示す操作において、仕切弁V1は閉止
し、後段節炭器給水弁V3他諸弁C2,C3,V4,V5を開弁し、
前段及び後段節炭器1b,1cが夫々独立することにより、
前記第2図の前段節炭器1bにおける戻り水の循環Iとは
別に、当初、60℃前後の給水を後段節炭器1cに通して約
100℃前後の温水に加熱した後、再循環ライン9を介し
て給水タンク3を導入し、前段給水ライン3aから分岐し
た後段給水ライン3bを経て後段節炭器1cに戻し、再び以
上のライン(以下、循環IIと称する)を循環させること
となる。
そして、再循環をくり返すうちに、給水タンク3内の
温度を約90〜95℃に保つようにし、一方、後段節炭器1c
入口の給水温度60℃においては、ガスタービン排気が約
100℃の温度まで熱回収が可能となる。この場合、前記
第1表に掲げた冷凍機6を含む排気、温水の熱需要先7
全てに部分負荷又は全負荷がかかるときに適用されるシ
ステムである。
従って、第6図に示すように後段節炭器1cでのガスタ
ービン排気からの吸熱量Qは、補給水ライン5から混合
器8を経て給水が常に後段節炭器1c側に供給され(循環
II)、前段節炭器1bの蒸気発生系統、つまり循環Iと無
関係に確保できるため制御し易い。
そして、図中、後段節炭器1cにおけるガスタービン排
気100℃までの回収熱量Qが、冷凍機ドレン水(戻り
水)の系内加熱量q1と蒸気(復水)や温度が消費されて
不足する戻り水相当の補給水の系外加熱量q2が循環Iと
無関係に最大限運用された場合、つまりQ=q1+q2のと
きシステム効率を最大にできる。
ここで、このシステムにおける各流体の温度の一例を
第2表にまとめる。
そこで、蒸発器1aで所定圧力(例えば9Kg/cm2g)とな
るように、前段給水ライン3aの途中に設けた給水ポンプ
3cで昇圧した給水は、前段及び後段節炭器1b,1c夫々へ
供給・分配する。
そして、後段節炭器1cへの給水に際しては、混合器8
内で予め補給水と混合して前述の如き60℃に調整してい
るが、後段節炭器給水温調弁C2による補給水ライン5か
らの補給水量が不十分な場合には、この補給水ライン5
と分岐した水位調整ライン5aの給水タンク水位調節弁C3
にて給水タンク水位を調整することで補う。後段節炭器
1c出口水は約95℃まで排ガスにより昇温し、給水タンク
3に再循環させる。この温水は必要に応じて給湯用温
水、給水タンク加熱水等に割当て使用する。
また、別途、給水タンク3から(プロセス)温水ライ
ン11を通してプロセス温水を供給することも可能であ
る。
また、発生した蒸気と循環I,IIにおける循環水(戻り
水)との関係を、冷凍機6の場合を例に取り第3表にま
とめる。
一方、第4図に示す操作において、仕切弁V1、後段節
炭器給水弁V3を開弁の他、諸弁C2,V5又はC3,V4のうち一
方を開弁、そして前段節炭器給水弁V2の他V6を閉止し、
また本システムが主に冬季時に実施されるため冷凍機ま
わりの制御弁C5,C6も閉止することにより、蒸発器1a、
前段節炭器1b及び後段節炭器1cの全伝熱管をシリーズに
連結する。
この場合、第7図に示すように後段節炭器1cでのガス
タービン排気からの吸熱量Q′を消費する、後段節炭器
1cから再循環ライン9(循環II)を介して給水タンク3
へ流れる戻り水の系内加熱量q1′と、冷凍機6及びプロ
セス温水(V6閉止)の閉止時に系外にて消費されて不足
する戻り水相当の補給水の系外供給加熱量q2′とのう
ち、前者の戻り水の系内加熱量q1′が循環IIを再循環す
るため、前段節炭器1bの蒸気発生系統、つまり蒸気ライ
ン4から系外への循環(図中、循環IIIで示す)と無関
係に確保できる。
そして、前記諸弁の開閉操作において補給水はその補
給水温度の設定により水位調整ライン5aを通して給水タ
ンク3へ、又は補給水ライン5を通して混合器8へいず
れも導入可能で、給水タンク3又は混合器8にて補給水
の加熱が行なわれることとなる。
即ち、補給水温度は第4表のように調整される。
項目(2) 次に、前記項目(1)の他の実施例について説明する
と、第8図に特に蒸気・給水系の温度調節例を示してお
り、項目(1)では飽和蒸気を使用するシステムを引用
したが、本発明によれば、これに限らず蒸発器1aの上流
に過熱器1dとその過熱器に温調弁C7を配設して加熱蒸気
を使用するシステムにも適用できることは云うまでもな
い。
また、ボイラ1は煙管式・水管式(脱気器内装有・
無)を含めあらゆる形式のものを対象とすることができ
る。後段節炭器1c入口蒸気の(熱量,温度)の変化に対
して常にその後段節炭器出口水を所定値(例えば95℃)
に制御するためには後段節炭器バイパス温調弁C8が有効
である。なお、12aは第1助燃バーナ、12bは第2助燃バ
ーナである。
項目(3) 一方、蒸気や温水等の熱需要が少ない場合は、ボイラ
バイパスライン10でガスタービン排気を一部放出する操
作を行なう。第9及び第10図を基に説明すると、ボイラ
1の蒸気発生量の制御に関して、第9図は系外の熱需要
先7に対する消費蒸気が系内の余剰蒸気を全て消費する
場合の制御を示し、第10図は系外の消費蒸気がその都度
変化し、蒸気ヘッダ圧力が一定となるように圧力変動に
対応して蒸気の供給量を増減する場合の制御を示してお
り、夫々蒸気圧調弁C9及び放風弁C10を蒸気ライン4上
に設けたものである。その前者において、ボイラ1では
ガスタービン2負荷に見合った最大蒸気を成りゆきで発
生すれば良いため、蒸気圧調弁C9は元圧圧調とし、放風
弁C10はボイラ1起動初期の蒸気条件確立までの放風を
行なうためON・OFF弁とする。なお、手動弁としても可
能である。
一方、後者において、蒸気圧調は出口圧調(下流側)
とし、放風はドラム圧高にて行なうよう制御する。ま
た、蒸気元圧が所定値より高くなる場合には制御装置13
の制御にてバイパス入口ダンパ弁D1を開弁しボイラ入口
ダンパ弁D2を閉止するリモート・マニュアル操作を行な
う。
そして、その制御の順序としては(イ)ガスタービン
2負荷を電力需要に設定し、(ロ)ガスタービン2排気
熱量が蒸気需要より高い場合、制御装置13によりボイラ
1への流入熱量を制限して下げることとする。
更に前述の如き前者、後者の共通の機能として、制御
装置13にはガスタービン2起動をD1を全開にし、制御弁
D2,D3を全閉で行ない、ガスタービン2が所定負荷に安
定した後に、D3を全開にし、D1を閉止し、D2を閉弁とす
る操作を行なうためのリモート・マニュアル操作及びシ
ーケンス(図示せず)等を備える。
また、バイパス入口ダンパ弁D1及びボイラ入口ダンパ
弁D2は自動弁であるが、(イ)個別操作弁とし、電気的
に連動させることや、(ロ)リンクで結合し、機構的に
も連結させること等の対策を施す。
一方、ボイラ出口ダンパ弁D3は自動弁でも手動弁のど
ちらでも良く、本質的には全閉(遮蔽)が確保できれば
良い。
項目(4) 更に、前記項目(3)の他の実施例について説明する
と、第11図に示すようにボイラバイパス入口弁D1及びボ
イラ入口ダンパ弁D2の代わりに、弁体1枚からなるダン
パ弁D4を設けて、これにてガスタービン排気の流量配分
の機能を持たせることもできる。
項目(5) このような構成の下で適用される実際のシステム例に
ついて述べると、第12図に熱需要先の詳細を示してお
り、冷凍機6の他、14はプロセス、14aはプロセスボイ
ラ、15aは蒸気暖房(ファンコイルユニット)、15bは温
水暖房、そして16aは蒸気熱交及び16bは給湯熱交であ
り、14bはプロセス蒸気用ヘッダ、14cはプロセス環水用
ヘッダ、そして17aは(コジェネ)温水用ヘッダ、及び1
7bは(コジェネ)環水用ヘッダであり、特にプロセス蒸
気ヘッダ14bは蒸気圧調弁C9を介して蒸気ライン4下流
に接続している。これら冷凍機6、暖房15a,15b、蒸気1
6aや給湯16b等の各構成機器が蒸気圧調弁C9上流側に配
列されているため、これらの時々刻々の消費量をボイラ
発生蒸気から差し引いた残余蒸気(温水)がC9下流側に
設置されプロセス側への所要量と合致するように、その
ボイラ発生蒸気を加減制御することになる。
そして、主に蒸気と温水の夫々の流れについて簡単に
説明すると、まず蒸気の使用において、蒸気は系内で冷
凍機6用に使用し、系外では蒸気ライン4を経てプロセ
ス14、暖房15a,15b及び蒸気に使用する。このとき、 (イ) プロセス蒸気は他のプロセスボイラ14aの蒸気
とともに一旦蒸気ヘッダ14bに集めプロセス14へ払い出
す。プロセスでは熱回収の他、一部蒸気を消耗し、残り
を還水として還水ヘッダ14cに戻す。更にこの環水(コ
ジェネ系分)を環水ヘッダ17bに戻し、また環水消耗
分、つまりプロセス蒸気ヘッダ14bに送り出された蒸気
とプロセス環水ヘッダ14cへの戻り蒸気(温水)との差
については系内に補給水を供給する。
(ロ) 暖房用蒸気はファンコイルユニット15aに供給
し、ドレン水をホットウェルタンク(図示せず)を介し
て還水ヘッダ17bに導入する。
(ハ) 給湯用蒸気はまず蒸気熱交16aで温水を確保
し、ドレン水を還水ヘッダ17bに導入する。
次に、温水の使用において、系内からの温水供給すな
わち、給湯ライン11a及びプロセス温水ライン11での給
湯、プロセス温水が蒸気熱交16aで得られた温水と共に
温水ヘッダ17aにまとめた後、 (イ) 温水ヘッダ17aからの温水を加熱源として給湯
熱交16bで上水を昇温してこれを給湯に使用し、消費さ
れずに冷却した給湯は給湯熱交16b出口から蒸気熱交16a
に再循環する。
(ロ) そして、温水ヘッダ17bで低温化した温水は、
温水暖房15bを通過して還水ヘッダ17bに回収する。
(ハ) その後、還水ヘッダ17b内の還水は、給水戻り
水ライン7aを通して戻り水として給水タンク3内に導入
され、再循環させる処理を施す。
最後に、以上述べた本発明によるガスタービン排熱回
収ボイラを含めた全体的なコジェネーションシステムの
一設計例を第13図に示しており、この場合の主な仕様を
第5表にまとめる。
なお、図中5aは軟水装置、5は補給水槽、5cは補給水
供給ポンプ、18はシールガス放出管、19はダンプ蒸気放
出消音器、20はアキュムレータ及び21は燃料ガス圧縮機
であり、6aは冷水供給ポンプ、6bは冷却水供給ポンプ、
11bはプロセス給水ポンプ、そして22は煙突、及び23は
冷却塔である。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば、 (1)後段節炭器出口水温例えば(95℃)を加熱源とし
て給水タンク水温を一定値に保つことで、ボイラでの蒸
気発生量および熱回収量を高く維持できる。
(2)給水タンク内水温を冷凍機使用時は常に約95℃
に、冷凍機非使用時は例えば約60℃に制御する。また冷
凍機使用時は後段節炭器入口で給水温度を同様な温度60
℃に制御することでボイラ蒸発量、熱回収量が高く得ら
れる。冷凍機非使用時は前段及び後段節炭器間は連結し
ており節炭器の総伝熱面積を大きく確保している。
(3)ボイラバイパスラインを設けることにより、各ダ
ンパ弁の開度に応じて蒸気供給量を0〜100%の全域で
自由に調整出来、補給水量も必要量のみに制御できる。
(4)また、Dual Fuel即ち、都市ガスに灯油・軽油等
を含んだ燃料がガスタービンに使用された場合に、若干
硫黄を含むので、硫酸腐食の点から前段節炭器を単独で
の運転(第2図参照)、無硫黄の単一燃料がガスタービ
ンに使用された場合に、ガスタービン排気熱量の効率的
な回収の点から前段節炭器及び後段節炭器を夫々独立さ
せた運転(第3図参照)、又は前段及び後段節炭器をシ
リーズにした運転(第4図参照)のいずれのシステムを
選択し切替えるときにも、給水ライン及び循環ライン
(循環I,II)に装備する制御弁及び諸弁の簡単な切替操
作により容易に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるガスタービン排熱回収ボイラの一
例を示す基本構成図、第2図は前段節炭器を単独で使用
するシステムを示す構成図、第3図は前段及び後段節炭
器を夫々独立させて使用するシステムを示す構成図、第
4図は前段及び後段節炭器をシリーズにして使用するシ
ステムを示す構成図である。第5、6、7図は夫々第
2、3、4図の各システムに対応するガスタービン排気
温度−ボイラ発生蒸気・給水温度の関係を示す図であ
り、第8図は第2、3、4図の他の実施例を示す要部構
成図である。第9及び第10図は各々ボイラバイパスライ
ン、排気ライン及び煙道に設けられるダンパ弁を用いた
蒸気発生量の制御方式を示す構成図であり、第11図は第
9及び10図の他の実施例を示す要部構成図である。第12
図は熱需要先とその構成機器の一例を示す系統図、第13
図は本発明によるガスタービン排熱回収ボイラを含むコ
ジェネレーションシステムの一設計例を示す全体構成図
である。第14図は従来のガスタービン排熱回収ボイラの
一例を示す概略構成図である。 1……ボイラ、1a……蒸発器、1b……前段節炭器、1c…
…後段節炭器、2……ガスタービン、3……給水タン
ク、3a……前段給水ライン、3b……後段給水ライン、4
……蒸気ライン、5……補給水ライン、5a……水位調整
ライン、6……冷凍機、6a,7a……給水戻りライン、7
……熱需要先、8……混合器、9……再循環ライン、10
……ボイラバイパスライン、10a……排気ライン、10b…
…煙道、11……(プロセス)温水ライン、V1……仕切
弁、D1……バイパス入口ダンパ弁、D2……ボイラ入口ダ
ンパ弁、D3……ボイラ出口タンパ弁。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスタービンの排熱を回収して蒸気や温水
    を発生させて各蒸気ライン、温水ラインに通し、系内の
    冷凍機や系外の熱需要先に使用した後、その戻り水を給
    水戻りラインを介して給水タンクに導入させるようにし
    た排熱回収ボイラにおいて、ボイラ蒸発器と組をなし、
    かつ給水タンクに前段給水ラインを介して連結する前段
    節炭器の排ガス下流側に、上記前段給水ラインから分岐
    して混合器を途中に設ける後段給水ラインに接続し、か
    つ給水タンクに再循環ラインを介して連結する後段節炭
    器を独立して設け、該後段節炭器出口側の再循環ライン
    と前段節炭器入口側の前段給水ラインとを仕切弁を介し
    て連結し、上記混合器に給水タンクに伸びる水位調整ラ
    インから分岐する補給水ラインを接続すると共に、ガス
    タービン及びボイラを連結する排気ラインとボイラの煙
    道とを連結するボイラバイパスラインにバイパス入口ダ
    ンパ弁を設け、かつ上記排気ライン及び煙道夫々にボイ
    ラ入口ダンパ弁及びボイラ出口ダンパ弁を配設してなる
    ガスタービン排熱回収ボイラ。
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