JP2549684B2 - 酸化物系超電導線の接続方法 - Google Patents

酸化物系超電導線の接続方法

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、超電導マグネットなどの超電導機器に利用
される酸化物系超電導線を接続するための接続構造に関
する。
「従来の技術」 近来、常電導状態から超電導状態へ遷移する臨界温度
(Tc)が液体窒素温度以上の高い値を示す酸化物系の超
電導材料が種々発見されつつある。そして、従来、この
種の超電導材料からなる超電導体の中でもY−Ba−Cu−
O系、La−Sr−Cu−O系等のいわゆるA−B−Cu−O系
(ただし、AはLa,Y,Yb,Sc等の周期律表III a族金属元
素を示し、BはSr,Ba等のアルカリ土類金属元素を示
す)の超電導材料を製造するには、上記III a族金属元
素の化合物粉末と上記アルカリ土類金属元素の化合物粉
末と酸化銅粉末を混合して得た混合粉末を、所定形状に
成形し、更に熱処理して超電導材料を得るようにしてい
る。
また、上記A−B−Cu−O系超電導体などの酸化物系
超電導体を超電導マグネットなどの超電導機器に適用さ
せるために、酸化物系超電導材料を線材化する試みもな
されている。
「発明が解決しようとする課題」 上記のような酸化物系超電導材料からなる超電導線を
超電導機器に適用するには、このような酸化物系超電導
線を他線に接続させる接続操作が必要となる。しかし、
この種の酸化物系超電導線の超電導部分は極めて脆いた
めに、撚り合わせなどの手法による接続では超電導導体
にクラックを生じさせる恐れがあって困難であるととも
に、はんだ等の金属接着剤を用いた接合であっても金属
接着剤のセラミックに対する接着力が弱い特性上、高い
接合強度を得ることは困難な問題がある。また、各超電
導線間に金属接着材を介在させたものでは、接続部分を
臨界温度以下に冷却するなどの温度変化により、金属接
着剤が超電導導体から剥離してしまうという課題があっ
た。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたもので、酸化物
系超電導導体を有してなる超電導線を接続するための接
続方法の提供を目的とする。
「課題を解決するための手段」 この発明は、酸化物系超電導導体を金属の被覆層で被
覆してなる酸化物系超電導線の接続方法であって、接続
すべき各酸化物系超電導線の超電導導体が露出した各々
の端部を、筒状のスリーブに挿入して対向させ、次いで
このスリーブ内に酸化物系超電導材料の溶融物を充填
し、この後熱処理を施すことを問題解決の手段とした。
「作用」 接続すべき各酸化物系超電導線の超電導導体が露出し
た各々の端部を、スリーブ内に挿入して対向させ、次い
でこのスリーブ内に酸化物系超電導材料の溶融物を充填
することにより、超電導導体の各々の端部に超電導材料
の溶融物を溶着した状態となり、この後熱処理を施すこ
とにより、スリーブ内に超電導接続体が生成され、この
超電導接続体が各々の超電導線を電気的、機械的に接続
する。
以下、図面を参照して本発明方法を詳細に説明する。
第1図ないし第4図は本発明の接続方法の一例を説明
するための図である。これらの図において示される超電
導線1は、超電導導体2を金属の被覆層3で被覆したも
のなどが用いられる。
この超電導導体2の材料としては、Y−Ba−Cu−O系
などのA−B−Cu−O系(ただし、AはY,La,Ce,Pr,Nd,
Pm,Eu,Gd,Tb,Sm,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Sc等のIII a族金属
元素を示し、BはBa,Sr,Mg,Ca,Ra,Be等のアルカリ土類
金属元素を示す)などの酸化物系超電導体が使用され
る。また、被覆層3の材料は特に限定されないが、Ag、
Cu、Pt、Ti、Nb、Ta、Ni、Al、Cu−Ni合金、ステンレス
などが好適に使用される。
この超電導線1を他の超電導線1に接続させるには、
まず、各々の超電導線1の端部の被覆層3を所定の長さ
除去して、超電導導体2が露出した状態とする。被覆層
3を除去する方法としては、硝酸水溶液、硫酸水溶液、
王水などの酸あるいは水酸化ナトリウム溶液などのアル
カリに浸漬して被覆層3のみを溶解除去する化学的方法
や、超電導線1の端部を高周波誘導加熱して被覆層3を
溶融除去する方法や、端部の被覆層3を研摩除去する方
法などが用いられる。
次に、接続すべき2本の超電導線1の各端部をスリー
ブ4内に挿入し、各々の端面を対向させる。このスリー
ブ4としては、Ta、Nb、Pt、Mo、W、インコネル、Ni−
Cr合金などの1000℃以上の耐熱性を有する金属で作られ
た金属スリーブや、アルミナ、石英ガラス、炭化ケイ
素、窒化ケイ素などのセラミックスリーブが好適に使用
される。このスリーブ4の一部には、液体をスリーブ4
内に充填可能なように、注入口5が形成されている。な
お、各超電導線1の各々の端部をスリーブ4内に挿入し
て各々の端面を当接させた後、各超電導線の位置がずれ
ないように、第2図に示すようにスリーブ4の両端部と
各超電導線1の被覆層3の表面とを溶接して溶接部6…
を形成しておくことが望ましい。この溶接方法として
は、はんだや金ロウなどの金属接着剤を用いた溶着や、
TIG溶接などが好適に用いられる。また、スリーブ4の
長さを、各被覆層3の端面間の長さに等しく、スリーブ
4の両端面と各超電導線の被覆層3の端面とを溶接して
も良い。
次に、このスリーブ4の注入口からスリーブ内に、第
2図に示すように超電導材料の溶融物7を注入する。こ
の超電導材料の溶融物7は、超電導線1の超電導導体2
に使用されるものと同一組成の材料を使用することが望
ましい。また、この溶融物7は、酸化物超電導体の粉末
やその前駆体粉末をるつぼ8に入れ、酸化物超電導体の
溶融温度以上に加熱して流動可能な状態に溶融したもの
であり、この溶融温度は使用する超電導材料の種類によ
って適宜選択され、例えばY−Ba−Cu−O系超電導体を
使用する場合には、1200〜1500℃程度の温度とするのが
好ましい。
この超電導材料の溶融物7は、スリーブ4内に隙間な
く充填される。そして、この溶融物7は、スリーブ4の
温度を1000℃以下に低下にさせることによって固化し、
スリーブ4内に挿入された各超電導線1の超電導導体2
に溶着して各超電導導体2は機械的に接合される。
続いて、このスリーブ4を400〜1000℃の温度で1〜
数十時間保持し、この後室温まで徐冷する熱処理を施
す。この熱処理によって、スリーブ4内で固化した超電
導材料の溶融物7は、超電導導体2と同様の超電導特性
を備えた超電導接続体9となり、各超電導導体2間の電
気的な接続が完全なものとなる。なお、上記徐冷操作の
途中に400〜600℃の温度範囲で所定時間保持する処理を
行って、酸化物超電導体の結晶構造が立方晶から斜方晶
に変態することを促進するようにしても良い。
以上のような各操作によって、第3図および第4図に
示すように、スリーブ4内に挿入された各超電導線1の
超電導導体2が、超電導接続体9によって電気的、機械
的に接続される。
この例による超電導線の接続方法は、接続すべき各超
電導線1の超電導導体2が露出した端部を、スリーブ4
内に挿入して対向させ、次いでこのスリーブ4内に超電
導材料の溶融物7を充填し、この後熱処理を施してスリ
ーブ4内の溶融物7を超電導接続体9とし、この超電導
接続体9によって、各超電導線1を電気的、機械的に接
続するので、各超電導線1を屈折させるなど外圧を加え
ることなく、スリーブ4によって被覆層3、3を接続す
るので、超電導線1,1に引張力が作用してもスリーブ4
が支え、超電導導体2と超電導接続体9に負荷がかから
ない。また、各超電導線1間に金属接着剤を介在させる
ことなく接続することができるので、各超電導線1の機
械的接続強度を向上させることができる。また、金属接
着剤を使用しないので、接続部分を臨界温度以下に冷却
しても、接続部分に剥離を生じる不都合を防止すること
ができる。
「実験例」 直径0.5mmのY−Bu−Cu−O系の超電導導体の表面
に、厚さ0.25mmの銀の被覆層が形成された丸線状の二本
の超電導線の接続操作を実施した。まず、上記二本の超
電導線の端面を平滑に研摩するとともに、これらの端部
を硝酸水溶液中に浸漬し、端面から50mm、被覆層を溶解
除去し、超電導導体を露出させた。次に、各超電導線の
端部を、外径10mm、内径1mm、長さ、200mmの炭化ケイ素
製の円筒状スリーブ内に挿入し、各々の端面を接触させ
た。なお、このスリーブには、直径約1mmの丸穴を1箇
所形成し、注入口とした。
一方、Y1Ba2Cu3O7-xの組成の超電導材料の粉末を白金
製るつぼ内に入れ、1100℃に加熱して溶融した。そし
て、この溶融物を上記スリーブの注入口から注入し、ス
リーブ内を満たした。続いて、このスリーブを800℃の
温度で10時間保持し、室温まで−200℃/時間で徐冷す
る熱処理を行った。
以上の各操作によって、二本の超電導線が第1図に示
すように接続された。この接続部分の臨界温度(Tc)お
よび臨界電流密度(Jc)を測定した結果、臨界温度が90
K、臨界電流密度が500A/cm2(77Kにおいて)と、二本の
超電導線を極めて良好に接続できることが確認された。
「発明の効果」 以上説明したように、この発明による酸化物系超電導
線の接続方法は、接続すべき各酸化物系超電導線の超電
導導体が露出した端部を、スリーブ内に挿入して対向さ
せ、次いでこのスリーブ内に超電導材料の溶融物を充填
し、この後スリーブに熱処理を施してスリーブ内に超電
導接続体を生成し、この超電導接続体によって各酸化物
系超電導線を電気的、機械的に接続するので、各酸化物
系超電導線を屈折させるなど外圧を加えることなく接続
することができるので、各超電導線の機械的接続強度を
向上させることができる。また、金属接着剤を使用しな
いで、接続部分を臨界温度以下に冷却しても、接続部分
に剥離を生じる不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図はこの発明による酸化物系超電導線
の接続方法の一例を説明するための図であって、第1図
は各超電導線の端部をスリーブ内に挿入した状態を示す
縦断面図、第2図はスリーブ内に超電導材料の溶融物を
注入する際の状態を示す縦断面図、第3図は超電導接続
体を形成して各超電導線を接続した状態を示す縦断面
図、第4図は同横断面図である。 1……超電導線、2……超電導導体、3……被覆層、4
……スリーブ、9……超電導接続体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 正一 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 大西 晃史 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 山之内 宏 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (72)発明者 横山 繁嘉寿 東京都江東区木場1丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物系超電導導体を金属の被覆層で被覆
    してなる酸化物系超電導線の接続方法であって、 接続すべき各酸化物系超電導線の超電導導体が露出した
    各々の端部を、筒状のスリーブに挿入して対向させ、次
    いでこのスリーブ内に酸化物系超電導材料の溶融物を充
    填し、この後熱処理を施すことを特徴とする超電導線の
    接続方法。
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