JP2549275B2 - 発泡ポリエチレンの製造方法 - Google Patents

発泡ポリエチレンの製造方法

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JP2549275B2
JP2549275B2 JP6250259A JP25025994A JP2549275B2 JP 2549275 B2 JP2549275 B2 JP 2549275B2 JP 6250259 A JP6250259 A JP 6250259A JP 25025994 A JP25025994 A JP 25025994A JP 2549275 B2 JP2549275 B2 JP 2549275B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浮力、耐寒性および耐
湿性を有する低密度発泡ポリエチレンシートまたはチュ
ーブ、この種の低密度発泡ポリエチレンの製造方法、お
よび浮力と耐熱性の両方を必要とする衣料品および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】浮力、耐寒性および防水性を備えた衣料
品は多くの状況下において高く望まれるものであり、こ
れらの特性をすべて備えた制服やジャケットで装備した
野外活動者は様々な状況下において有利である。たとえ
ば、起伏のある地形での悪条件下での移動力は、耐寒性
で着用時に外気から保護され、かつ同時に浮力および防
水性を有するので川を横切ったり渡渉したりしやすい衣
料によって大いに増強されるはずである。登山者やハイ
カーも川を横切ったり、洪水に対処したり、寒さに耐え
たりせねばならぬ可能性が常にある場合にはこの種の衣
料に同様に利点を見出すはずである。この種の衣料を最
大限利用するには、この種の衣料は種々の特性を有する
だけでなく、着心地が良く、かさばったり扱いにくかっ
たりしないことも必要である。
【0003】水上スポーツの愛好家もこの種の衣料に特
に利点を見出すはずである。浮力、耐寒性および防水性
を有する衣料は実際多くの活動に理想的で多くの有用性
を見出すはずである。断熱性を付与するために種々の衣
料に発泡材料を使用することは公知である。ライニング
としては独立気泡の発泡気泡性材料、好ましくはポリ塩
化ビニルを使用した断熱衣料があり、この衣料はぶ厚く
て取り扱いにくく、水中で体重を支えるのに十分な浮力
を有さない。また、コアが連続または独立気泡のスポン
ジまたはフォームである宇宙服および潜水服用の断熱積
層物がある。流体不透過性のゴムまたはプラスチック製
スキンが必要である。この積層物は中程度の可動性を示
すが、なお相当扱いにくく、救命装備として使用するに
は浮力が不十分である。
【0004】救命いかだおよび救命ジャケットの断熱材
または充填材としては、ポリエチレンフォームがあり、
例えば、発泡剤であり、1,2-ジクロロテトラフルオロエ
テンで処理したこの種の目的の低密度ポリエチレンフォ
ームが知られている。ポリエチレンおよび発泡材を加圧
下で加熱して大気中に爆発的に押し出して、発泡気泡性
塊を形成する。生成物は実際に使用するとかさばって扱
いにくい。同様に、浮きおよび衣料用ライニングの製造
に用いる成形した塩素化架橋ポリエチレンフォームが知
られている。このように、種々の発泡剤および架橋材の
使用が知られているが、成形された製品はぶ厚くて扱い
にくい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの進歩にもかか
わらず、着用時の可動性を損なうことなく優れた浮力、
耐寒性および耐水性を兼備した、衣料および野外装備用
のライナーとして使用するための薄手で軽量の材料が必
要とされている。本発明の目的は、優れた浮力と耐熱性
の両方を有する発泡膨張低密度ポリエチレンを提供する
ことによって、上述の欠点を取り除くことにある。
【0006】本発明の別の目的は、優れた浮力と耐熱性
の両方を有する発泡膨張低密度ポリエチレンの製造方法
を提供することにある。本発明のさらに別の目的は、扱
いにくかったりかさばったりしないにもかかわらず、優
れた浮力および耐熱性の両方を兼備した、衣料品および
スポーツ、ビジネス、軍および他の関連装備に用いる薄
くて軽量のライニングを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】これらの目的および他の
目的は本発明によって達成される。本発明は、 1)低密度ポリエチレンを、発泡剤としての約1重量%
のアゾジカルボンアミド、約0.1 から約0.2 重量%の界
面活性剤および剥離剤としての約0.3 重量%の炭化亜鉛
とともにホッパー内で混合して乾燥粒状混合物を形成
し、 2)前記混合物を、加圧箱から供給される大気圧の下
で、上記ホッパーから、加熱トンネルの第1部分に設け
られたスクリュー・コンベアを通して導き、ここにおい
て、 (i) 前記混合物を約 170℃の温度で加熱して軟化塊を
形成し、 (ii) 前記軟化塊の温度を約 200℃に上昇させることに
より、前記発泡剤を気化させて低密度ポリエチレンを発
泡および膨張させて前記軟化塊内に気泡を形成し、 (iii) 前記発泡および膨張したポリエチレン塊の温度
を、約150 ℃に下げて部分的に収縮させ、気泡を硬化さ
せ、 (iv) 発泡剤としての気体状のジクロロフルオロメタン
を前記ポリエチレン塊に導入して該ポリエチレン塊をさ
らに発泡および膨張させることにより、その塊の前記気
泡を強化させ、 (v) 前記塊を、該塊の切断に備え、約100 ℃の温度と
なるように冷却し、 3) 前記ポリエチレン塊を、加熱トンネルの第二部分
において、切断塊を形成するために、予め決められた量
に切断して、 4)前記切断塊を押し出しにそなえるために約105 ℃に
再加熱しながら、その切断塊を前記加熱トンネルの第二
部分に備えられたコンベアを通して導き、 5)再加熱した塊を前記コンベアからダイの外へ大気圧
で室温の自由膨張領域に押し出し、この自由膨張領域に
おいて前記気泡は室内の温度および圧力で爆発的にでな
く自然に膨張し、 6)押し出された塊をシートまたはチューブに形成し、
そして、 7)前記シートまたはチューブを少なくとも24時間室
温で冷却して優れた浮力および耐熱性を特徴とする柔軟
な低密度ポリエチレンシートまたはチューブを供給する
工程を含むことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明は、低密度ポリエチレンを発泡剤、界面
活性剤、および好ましくは剥離剤とともに混合し、得ら
れた混合物を加熱して軟化した塊を形成し、軟化塊の温
度を上昇させてポリエチレンの気泡を発泡および膨張さ
せるために発泡剤を気化し、発泡膨張したポリエチレン
の温度を低下させてポリエチレンの気泡を部分的に収縮
および硬化させ、気体発泡剤をポリエチレン塊に導入し
てポリエチレンの気泡をさらに発泡および膨張させ、塊
を切断に適した温度に冷却し、切断し塊を押し出しに適
した温度に加熱し、塊を押し出し、塊をシートまたはチ
ューブに発泡させ、そしてシートまたはチューブを室温
で少なくとも24時間冷却して優れた浮力および耐熱性に
よって特徴づけられる低密度ポリエチレンシートまたは
チューブを形成する工程よりなる方法を提供する。
【0009】本発明はさらに、本発明の方法によって製
造した発泡膨張低密度ポリエチレンシートまたはチュー
ブを提供する。本発明はさらに、厚さが約0.5mm 〜約1m
m の範囲で、約300gのライニングが約130kg 以上の重量
を浮かばせておくことができる発泡膨張低密度ポリエチ
レンのライニングを用いた衣料品を提供する。
【0010】本発明の一好適実施態様では、アゾジカル
ボンアミドを発泡剤、酸化亜鉛を界面活性剤、ZnC を剥
離剤、フレオンを気体発泡剤とし、発泡膨張低密度ポリ
エチレンシートを浮力、撥水性および耐熱性が必要とさ
れる衣料品のライナーとして使用するよう形成する。本
発明は以下の好適実施態様の詳細な説明によりより良く
理解されるはずである。
【0011】
【実施例】以下に本発明の好ましい実施例を詳述する。
本発明では、通常の方法で製造した低密度ポリエチレン
をたとえばホッパー中で、第一発泡剤、界面活性剤、お
よび好ましくは剥離材と混合して乾燥混合物を形成す
る。乾燥混合物を密閉加熱トンネルまで搬送し、この密
閉加熱トンネルで一連の異なった温度の段階で加工す
る。加熱トンネル中の各加工段階で要求される特定の温
度を維持するには、通常の熱電対制御箱を使用すること
ができる。
【0012】混合物は通常のコイルまたはスクリューに
よって加熱トンネルの第一部分を通って搬送される。加
熱トンネルの入口端の加圧箱から加圧空気が供給され、
混合物の加熱トンネルを通しての搬送を補助する。加熱
トンネルの第一段階では、混合物をたとえば約170 ℃の
温度に加熱して溶融し軟化したポリエチレンの塊を形成
する。加熱トンネルの第二段階では溶融した塊を発泡剤
の気化温度に応じた、発泡剤を気化しさらに塊を溶融す
るのに十分な温度に加熱する。発泡剤および空気が溶融
した低密度ポリエチレン塊の気泡に浸透しはじめ、そし
て気泡の膨張が生じる。発泡剤によっては気化して窒
素、および反応して二酸化炭素を形成する一酸化炭素を
放出する。次にこの二酸化炭素が低密度ポリエチレンの
気泡に浸透して、気泡の発泡および膨張、すなわち発泡
が生じる。
【0013】加熱トンネルの第三段階では、発泡ポリエ
チレンを例えば約150 ℃の温度で処理して、ポリエチレ
ン塊の膨張した気泡を部分的に収縮させ硬化させる。低
密度ポリエチレン(LDPE)は当業界で周知であり、
0.1601794 〜約0.6407176 g/cm 3 の範囲の密度、およ
び水の密度が1であると考えると水と比べて約0.910 −
約0.925 の密度比によって特徴づけられる。これにより
高密度のポリエチレンは本発明で使用するには不適当で
ある。
【0014】好ましくは粉末の形態で低密度ポリエチレ
ンと最初に混合するのに適当な発泡剤には、アゾジカル
ボンアミド〔セロゲンAZケンポア(Celogen AZ Kempore)
として市販。気化温度約195 ℃〕、N,N'−ジニトロソペ
ンタメチレン−テトラミン〔ユニセル(Unicel)NDXとし
て市販。気化温度約195 ℃〕,および4,4'−オキシビス
〔セロゲンOTとして市販、気化温度約150 ℃〕がある。
発泡剤の添加量は実質的にポリエチレンの約1重量%で
ある。発泡剤の量が約1%より実質的に多いと、ポリエ
チレンの気泡が膨張しすぎるので本発明の目的には有用
でない。同様に発泡剤の量が1%より実質的に少ない
と、本発明の目的に十分な気泡の膨張が生じない。
【0015】じかに着たり使用したりする衣料品、寝袋
および他の物品のためのライニングを製造するときには
特に、アゾジカルボンアミドが好適な最初の発泡剤であ
る。アゾジカルボンアミドは匂いが無く、毒性が無く、
最終製品の変色を生じず、発泡用に生じる気体の量が最
も多い。比較すると、固体1g当たりアゾジカルボンア
ミドでは約220cc の気体が生じるのに対し、4,4'−オキ
シビスでは130cc/g が生じ、そしてN,N'−ジニトロソぺ
ンタメチレン−テトラミンでは210cc/g が生じる。
【0016】好ましくは粉末の形態で低密度ポリエチレ
ンと最初に混合するのに適当な界面活性剤には酸化亜
鉛、酸化カドミウム、および炭化カルシュウムがある。
界面活性剤は、ポリエチレンの約0.1 〜約0.2 重量%の
範囲の量を加える。界面活性剤はいくつかの重要な機能
を果たす。まず界面活性剤は、一方で発泡の間のLDP
Eの気泡の膨張が急激となりすぎるのを防止しつつ、発
泡過程の間加熱トンネルの温度を低く保つ。たとえば、
発泡剤としてアゾジカルボンアミドを使用した場合に
は、界面活性剤は加熱トンネルの第三段階の温度を150
℃程度に保つのに役立つ。界面活性剤を使用しない場合
には、気化した発泡剤により温度が196 ℃程度に上昇
し、本発明では予定外の過度の発泡が生じる。
【0017】最初の混合工程で剥離剤を添加するのが好
ましいが、必須ではない。低密度ポリエチレンと最初に
混合するのに適当な剥離剤はZnC である。粉末の形態で
添加するのが好ましい剥離剤はLDPEが加熱トンネル
のコイルまたは壁にくっつくのを防止するのに役立つ。
剥離剤の添加量は、実質的にポリエチレンの約0.3 重量
%である。
【0018】熱トンネルの第四段階では、気体発泡剤を
ポリエチレン塊に導入して、ポリエチレン塊に気泡膨張
の第二段階を行い、ポリエチレン塊の発泡した細胞を強
化する。この第二発泡剤は約35kg/cm2の圧力で導入す
る。好適な気体発泡剤はジクロロフルオロメタンの周知
の商標であるフレオンであるが、液化石油ガス(LP
G)またはフレオンと液化石油ガスの混合物も使用する
ことができる。他の適当な気体発泡剤には、モノクロロ
ジフルオロメタンおよびジクロロジフルオロエタンがあ
る。LPGを使用する利点は安価なことにあるが、LP
Gは本来毒性効果がある。したがって衣料品、寝袋など
のライニング用の発泡ポリエチレンを製造する際には本
来毒性効果の無い発泡剤を使用するのが好適である。
【0019】気体発泡剤を導入し、ポリエチレン塊をさ
らに膨張させた後、加熱トンネルの第五段階でポリエチ
レン塊を約100 ℃の温度とし、この段階でポリエチレン
塊は冷却を開始する。約100 ℃で処理すると適切かつ効
率的な切断に適したポリエチレン塊が生成する。これに
より加熱および発泡過程が完了する。
【0020】加熱トンネルでの第一段階から第五段階を
完了するには約30分から約1時間を要し、各段階がほぼ
同程度の時間を要する。膨張塊は内部にコイルもスクリ
ューも有さない加熱トンネルの第二部分を移動し続け
る。加熱トンネルのこの第二部分では、たとえば通常の
刃によって膨張塊を所望量切断する。膨張塊はまだ軟化
した状態にある。もちろん所望量は目標とする最終シー
トまたはチューブの寸法に左右される。
【0021】次に切断した膨張塊を加熱トンネル中で約
105 ℃の温度とし、ダイおよびマンドレルを通して大気
圧で室温の自由膨張領域兼冷却領域に押し出される。適
切な押し出しを行うには約100 ℃の温度は低すぎるの
で、切断の後にポリエステル塊の温度をわずかに上昇さ
せる必要がある。押し出しの後、発泡ポリエチレン塊は
大気中で自然に膨張するが爆発的に膨張するわけでな
く、室温で短期間、例えば2〜3秒で冷却する。次に冷
却しつつあるポリエチレン塊を通常の方法でシートまた
はチューブに形成し、その厚さまたは直径はそれぞれ目
的とする製品の最終使途によって決定される。
【0022】次にシートまたはチューブをロール上に巻
きつけ、その後室温(20℃〜30℃、好ましくは25℃)で
少なくとも24時間冷却する。シートまたはチューブはこ
の24時間の冷却期間中に二つの段階を経験する。まず気
泡中に閉じ込められた発泡剤および空気が気泡から逃げ
るにつれて、膨張塊の気泡がつぶれる。その後24時間に
わたり空気が気泡に再浸透して気泡が中間段階まで膨張
する。
【0023】最終生成物は、空気を含んだ無数の小さな
気泡が密に充填された網状構造を形成した低密度ポリエ
チレンである。最終生成物の重量は最初の低密度ポリエ
チレンの重量に対応する。したがってたとえば25kgの低
密度ポリエチレンからは25kgの完成シートが得られる。
したがって本発明では、厚さが約0.5 〜約1mm の範囲の
シートについては重量が約12g/平方ヤードから約21g/平
方ヤードの範囲である、式CH2-CH2 のポリエチレンの発
泡膨張低密度シートまたはチューブが得られる。このシ
ートは優れた浮力および耐熱性によって特徴づけられ
る。たとえば、300gの完成生成物は130kg以上の重量を
浮かばせることができる。最終生成物の密度比は、水の
密度が1であると考えると、水と比較して約0.4 〜約0.
55の範囲となる。また、低密度膨張発泡ポリエチレンの
シートまたはチューブは、耐寒性、撥水性および耐湿性
である。
【0024】本発明の膨張発泡低密度ポリエチレンは任
意の厚さを有するシートに形成することができるが、約
0.4mm 〜約5mm の範囲の厚さとするのが好ましい。衣料
品用には、シートの厚さは約0.5mm 以上で約1mm 以下と
する必要がある。厚さが0.5mm を大きく下回るシートは
浮力が本発明で実際に使用するには不十分である。逆
に、厚さが約1mm を大きく上回るシートでは着心地の悪
い衣料品となってしまうので本発明の衣料品に使用する
には不適当である。本発明の低密度ポリエチレンのシー
トをテント、寝袋、毛布および同様の装備のライナーと
して使用しようとする場合には、約5mm 以下の厚さが装
備が不必要にかさばって扱いにくくなることがなく使用
できるので有利である。
【0025】混合工程では通常の添加剤、たとえば防火
剤または難燃剤、たとえば錫を適当量添加して最終生成
物にさらに特性を付与することもできる。これらの通常
の添加剤は最終生成物の重量を僅かに増大させるが、最
終生成物の浮力または熱的性質に有為な影響を与えるこ
とはない。添加剤の例には、粉末の形態で添加して最終
生成物の引裂抵抗を増大させることのできる、ポリエチ
レンの約0.1 〜約0.2重量%の架橋剤、たとえばアゾビ
スホルムアミド(ABFA)またはジクミルペルオキシ
ド、ならびに変色を防止するための約 0.1%の紫外線吸
収剤がある。発泡膨張ポリエチレンをシートに形成した
後、またはシート形成工程と同時に、ポリエチレンを両
側のシートの間にはさむこともでき、この両側のシート
の材料はナイロン、ビニル、プラスチック、ガーゼ、薄
手の布、または任意の材料の被覆とすることができる。
【0026】ポリエチレンはこの時点でもまだ多少軟化
した状態であるので、両側の材料がポリエチレンにわず
かに接着する。さらに重要なのは、この時点で両側から
挟んでおくと、両側の材料被覆をポリエチレンに縫い付
ける工程ならびに最終生成物の裁断および輸送の工程が
容易になる。またこのような材料被覆によってシートの
耐久性が延びる。
【0027】本発明によって製造した低分子量発泡ポリ
エチレンは、この生成物が撥水性および耐湿性を有する
ので、最後の24時間の冷却期間の間でさえその貯蔵に特
別な条件を必要としない。また、本発明の方法では無駄
になるポリエチレンがない。たとえば10g の低密度ポリ
エチレン出発原料からは、本発明にしたがって製造した
膨張発泡低密度ポリエチレン10g が得られる。
【0028】本発明によって製造したポリエチレンのチ
ューブの直径が最終使途に応じて変化する。押し出しチ
ューブは中実とすることも中空とすることもでき、船の
周囲の浮力材料とする用途を特に見出すことができる。 具体例 25kgの低密度ポリエチレンをホッパ内で250gのアゾジカ
ルボンアミド、40g の酸化亜鉛、および75g のZnC と混
合する。この混合物を、トンネルを通して混合物を提供
するスクリューを備えた加熱トンネルに供給する。加圧
箱から供給される空気が混合物の搬送に役立つ。混合物
をトンネルの第一段階で170 ℃に加熱すると、この段階
で混合物が溶融する。溶融塊を200 ℃の温度に保ったト
ンネルの第二段階に移動させると、ここでアゾジカルボ
ンアミドが気化して浸透してポリエチレンの気泡を膨張
させる。次にこの塊を第三段階で150 ℃の温度としてこ
の塊を冷却すると気泡が硬化しわずかに収縮する。次に
フレオンを35kg/cm2で導入して塊をさらに膨張させ発泡
させる。次に塊の温度を100 ℃に下げて塊を切断に適し
た状態とする。
【0029】塊を刃で、トンネルのその塊以降のバッチ
から分かれるように切断する。塊の温度を105 ℃に上げ
て塊を押し出し用に準備する。塊を25℃の室温の周囲大
気中に押し出す。膨張が起こるが塊は爆発しない。押出
塊は2〜3秒で冷え、次にこれをローラを通して厚さ1
mmのシートに形成する。連続シートを4本のロールに形
成し、25℃で24時間貯蔵する。最終生成物は厚さが1mm
で、ロールに300mが巻かれ、重さが21g/平方ヤード、熱
透過率(thermal transmittance) が6.70w/m2C、熱透過
度(thermal transmission)が52.5%(ASTMD 151
8)、吸水度が9.1 ×10-4ポンド/フィート(BS3595
-1969)のチロールの膨張発泡ポリエチレンである。300
gの完成シートは130kg 以上の体重を浮かばせておくこ
とができる。
【0030】本発明の発泡膨張低密度ポリエチレンをラ
イフ・ベストに使用した場合、防寒効果判定の基準の約
10倍の効果を得ることができる。また、浮力効果の判
定の基準によれば、基礎浮力と、海水に24時間浸漬した
後の基礎浮力との偏差が5%以下でなければならない
が、このライフ・ベストでは1.7 %となった。
【0031】以上、本発明の発泡膨張低密度ポリエチレ
ンは、衣料、寝袋、毛布、クッション、スポーツおよび
レジャー用装備、たとえばテント、かばん、バックパッ
ク、いかだ、およびデッキチェアー、および関連品目用
のライニングとして多岐にわたる使途を有する。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明の低密
度ポリエチレン生成物は優れた浮力と耐熱性を兼備して
いるので、水上でさらに救命着を用いる必要がない。本
発明のライニングを用いた衣料品は1枚で、外気に対す
る保温ジャケットと一般的な浮上および緊急用の浮上装
備の両方の役目を果たす。さらに本発明は、着心地が良
く扱いにくくないので安全性だけでなく快適さも向上し
た、上述の目的のための軽量で薄手の衣料品を提供す
る。
【0033】本発明は、裂けたり破れたりしたときも浮
力および浮上性が保持されるライニングおよび衣料品を
提供する。毛布および寝袋にも浮力を付与して浮上装備
として用いることもできる。たとえば水上スキーで用い
るかさばった救命ベストのかわりに薄手で軽量の救命ベ
ストを用いることができるので、レジャースポーツでの
安全性および機動力が向上する。
【0034】通常の、狩猟、釣り、キャンピング等の野
外活動用の衣料品および関連装備は、本発明によって劇
的に改善することができ、たとえば1着で、断熱を目的
とした着用、そして誤って川に落ちた場合から渡渉の場
合に至る緊急の浮上状況での使用が可能となる。さら
に、本発明のポリエチレン生成物は、たとえば無線装置
などの熱的絶縁物として使用することもできる。
【0035】本発明を特定の好適な実施態様に言及する
ことによって説明してきたが、本発明はこれらの実施態
様によって限定されるものではなく、当業者は特許請求
の範囲に説明した本発明の範囲の種々の変更を思いつく
はずである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 23:00 C08L 23:02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)低密度ポリエチレンを、発泡剤とし
    の1重量%のアゾジカルボンアミド、0.1 から0.2 重
    量%の界面活性剤および剥離剤としての0.3 重量%の炭
    化亜鉛とともにホッパー内で混合して乾燥粒状混合物を
    形成し、 2)前記混合物を、加圧箱から供給される気圧の下で、
    上記ホッパーから、加熱トンネルの第1部分に設けられ
    たスクリュー・コンベアを通して導き、ここにおいて、 (i) 前記混合物を 170℃の温度で加熱して軟化塊を形
    成し、 (ii) 前記軟化塊の温度を 200℃に上昇させることによ
    り、前記発泡剤を気化させて低密度ポリエチレンを発泡
    および膨張させて前記軟化塊内に気泡を形成し、 (iii) 前記発泡および膨張したポリエチレン塊の温度
    、150 ℃に下げて部分的に収縮させ、気泡を硬化さ
    せ、 (iv) 発泡剤としての気体状のジクロロフルオロメタン
    を前記ポリエチレン塊に導入して該ポリエチレン塊をさ
    らに発泡および膨張させることにより、その塊の前記気
    泡を強化させ、 (v) 前記塊を、該塊の切断に備え、100 ℃の温度とな
    るように冷却し、 3) 前記ポリエチレン塊を、加熱トンネルの第二部分
    において、切断塊を形成するために、予め決められた量
    に切断して、 4)前記切断塊を押し出しにそなえるために105 ℃に再
    加熱しながら、その切断塊を前記加熱トンネルの第二部
    分に備えられたコンベアを通して導き、 5)再加熱した塊を前記コンベアからダイの外へ大気圧
    で室温の自由膨張領域に押し出し、この自由膨張領域に
    おいて前記気泡は室内の温度および圧力で爆発的にでな
    く自然に膨張し、 6)押し出された塊をシートまたはチューブに形成し、
    そして、 7)前記シートまたはチューブを少なくとも24時間室
    温で冷却して優れた浮力および耐熱性を特徴とする柔軟
    な低密度ポリエチレンシートまたはチューブを供給する
    工程を含む、浮力、耐寒性および撥水性を有する発泡ポ
    リエチレンの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、低密度ポリエチレン
    の密度が0.1601794 〜0.6407176 g/cm 3 であることを特
    徴とする発泡ポリエチレンの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ジクロロフルオロメ
    タンをポリエチレン塊に35kg/cm2 の圧力で導入
    することを特徴とする発泡ポリエチレンの製造方法。
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