JP2546577B2 - エイメリア・ブルネッティdnaプローブ - Google Patents

エイメリア・ブルネッティdnaプローブ

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JP2546577B2
JP2546577B2 JP4181511A JP18151192A JP2546577B2 JP 2546577 B2 JP2546577 B2 JP 2546577B2 JP 4181511 A JP4181511 A JP 4181511A JP 18151192 A JP18151192 A JP 18151192A JP 2546577 B2 JP2546577 B2 JP 2546577B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ニワトリエイメリア(Eimeria )種の早熟
単離体(precocious isolate)のオーシスト(接合子
嚢)の免疫原性量を堅固なゲルマトリックス中に埋め込
んだ組成物の粒子からなるコクシジウム症生ワクチン
(LCV)はよく知られており、米国特許第45445
48号(1985年10月1日発効)、第455275
9号(1985年11月12日発効)、第475247
5号(1988年6月21日発効)、第4863731
号(1989年9月5日発効)及び特許協力条約による
国際出願WO85/00752号にその例が見られる。
コクシジウム生ワクチンの性状、たとえばそのワクチン
に含まれるそれぞれの種の生存性の評価は、ワクチンの
製造および使用に関してきわめて重要である。また、生
存性を調べるのに用いる検定は、粒子中のそれぞれの種
の免疫原としての効力が予測できる程度に準定量的であ
る必要もある。
【0002】ニワトリエイメリアのオーシストの生存性
を高い信頼度で評価するには、天然宿主中における増殖
と複製によらざるを得ず、使用できる有効なインビトロ
モデルはない。ワクチンを接種したトリの腸管上皮およ
び粘膜(これらのプロトゾアの標的組織)中に寄生体が
検出できれば、これらの生物体が実際に腸管上皮を透過
して細胞間に生育し得ることがわかる。糞便中にオーシ
ストの被嚢が検出されれば、それは接種物が生活環全体
を通して生育できる十分に有効な寄生体を含んでいるこ
とを示すことになる。
【0003】歴史的には、エイメリア種は、形態学的特
徴、誘発される病理学的症状、免疫学的特異性、生活環
における特徴あるいは生化学的特徴といった種々の因子
に従って分類されてきた(Joyner and Long, Avian Pat
h. 3, 145-157[1974]; Shirley, In: McDougold, Joyne
r and Long, Eds., Research in Avian Coccidiosis,At
hens, Georgia: University of Georgia, pp.13-35 [19
85])。しかしながらこれらの種分類方法は手間がかか
り、また定量的でもない。さらに、すべての種を明確に
区別できる単一の方法は存在しない。コクシジウム症複
合生ワクチンの感染性検定には、ワクチン調製物の半減
期(halflife)が短いと考えられることから、明確な種
分類、準定量性および合理化された手順が必要とされ
る。現在用いられている方法はこれらの要請を満足する
ものではない。
【0004】リボゾームRNA(rRNA)遺伝子部位
は、真核生物界間あるいはその内部における系統発生学
的関係を確立するのに使われて成功をおさめてきた数多
くの情報の宝庫である(Hasegawa et al., J. Mol. Evo
l. 22: 32-80[1985])。トキソプラズマ・ゴンジ(Toxo
plasma gondii)(Johnson et al., Exp. Parasitol.6
3: 272-278[1987])、プラスモジウム(Plasmodium)属
に属するもの(Dame and McCutchan, J. BIol. Chem. 2
58: 6984-6990[1983], Langsley et al., Nucleic Acid
s Res. 11: 8703-8717[1983])およびエイメリア種(El
lis and Blumstead, Parasitol. 101: 1-6[1990]; John
son et al., System. Parasitol. 18: 1-8[1991])がク
ローン化され、この目的に向かって特徴づけられてき
た。この種の分析はプラスモジウムについて引き続いて
行われ(McCutchan et al., Mol. Biochem. Parasitol.
28: 63-68[1988])、小サブユニットrRNA遺伝子内
の領域のヌクレオチド配列に由来する種特異的オリゴヌ
クレオチドプローブの設計がなされている。
【0005】したがって、本発明の目的は、小サブユニ
ットリボゾームRNA(ssrRNA)遺伝子をコード
し他のエイメリア核酸および他の細胞成分を含まない、
精製されたエイメリア種DNAを調製することである。
別の目的は、このssrRNAのDNAを適当なベクタ
ーに挿入し、そのベクターで適当な宿主を形質転換し、
そのDNAのヌクレオチド配列を決定することである。
さらに別の目的は、個々の種についてプローブとして用
いられるssrRNA遺伝子の種特異的な系統発生学的
多様性セグメントを提供することである。さらに別の目
的は、この多様性領域に相補的なオリゴヌクレオチドを
提供することである。さらに別の目的は、このプローブ
および検定法を用いてエイメリア種の混合物中の各エイ
メリア種を定量および/または同定することである。さ
らに別の目的は、感染した宿主組織中の複数エイメリア
種のそれぞれの相対量を定量する方法にこのプローブを
用いることである。
【0006】ここに、多様性DNA配列を含む種特異的
エイメリア・マキシマDNAプローブが開示される。こ
のプローブはエイメリア・マキシマ(maxima)の小サブ
ユニットリボゾームRNA遺伝子に相補的である。
【0007】以下本発明を詳細に説明する。本発明は、
複数のエイメリア種の明確な分類、種それぞれの濃度の
半定量、およびこれらのパラメータの決定に要する時間
の短縮を可能にするアッセイおよび種特異的同定プロー
ブに関する。以下の技術は、多価コクシジウムワクチン
を製造するのに用いられる複数種のエイメリアの各々に
特異的なデオキシリボ核酸(DNA)プローブを同定す
るのに用いられている。ここでDNAプローブとは、遺
伝子を同定するのに用いられるDNA配列あるいは断片
を指し、放射活性アイソトープでラベルされていること
が多い。ここではDNA断片とは2塩基から2kb(キ
ロ塩基)長のヌクレオチド配列をさす。エイメリア種と
は、これに限定されないが、エイメリア・アセルブリナ
(E.acervulina)、エイメリア・ブルネッ
ティ(E.brunetti)、エイメリア・マキシマ
(E.maxima)、エイメリア・ミティス(E.m
itis)、エイメリア・ネカトリックス(E.nec
atrix)、エイメリア・プレコックス(E.pra
ecox)、エイメリア・テネラ(E.tenell
a)を含む。 エイメリア属の包括的なリストは特許協
力条約公告No.WO85/00752に載っている。
全部のあるいはどのエイメリア種の小サブユニットrR
NA遺伝子もここに述べられる方法により、クローン化
され配列決定される。これらのヌクレオチド配列を比較
分析すると、配列中に系統発生的に広い生物間で高度に
保存されている複数のセグメントと、属の中でさえ多様
である(種特異的)領域があることがわかる。保存配列
とは、進化の過程で変化しなかった遺伝子のDNAセグ
メントを意味し、多様性配列とは相当に変化したDNA
セグメントをさす。多様性配列は、変化したDNAセグ
メントの全長にわたって相当に変化する。原核生物であ
るフランシセラ(Fransisella)属では、種
はssrRNA遺伝子中の1個の塩基の違いで区別する
ことができる(Forsman ら、Appl. Environ. Microbio
l. 56:949-955(1990)) 。一方トリパソノーマは、ss
rRNA遺伝子中に数百塩基長の複数の特有なDNAセ
グメントを有する(Dansら、Nucleic Acid Res. 165: r
87-r173, (1988))。特有な多様性配列はエイメリア属の
種を同定するのに理想的なプローブとなる。多様性配列
に対応するデオキシリボオリゴヌクレオチド(一本鎖D
NA)を合成し、ハイブリダイゼーションプローブとし
て用いると有効な種特異的試薬として働く。
【0008】このタイプのアッセイは、少量接種したオ
ーシストが拡大すなわち再生産するのを検出できる感度
がなければならない。他のケースではDNAハイブリダ
イゼーションプローブを使って、感染した宿主中での寄
生体の負荷を定量するのに成功している。たとえば、ラ
ットの肝臓抽出物から調製されたゲノム中におけるPlas
modium bergheiの赤血球外体(EEF)の存在が、マラ
リア原虫の繰り返しDNAプローブを用いてアッセイさ
れている(Ferreira ら、Mol. Biochem. Parasitol. 1
9:103-109(1986))。最近感染マウスの肝臓から調製され
たRNA中のPlasmokium yoelii のEEFを定量するの
にrRNA配列に由来するオリゴヌクレオチドプローブ
が用いられている(Arreaza ら、Exp. Parasitol. 72:
103-105,(1991))。同様に、生コクシジウムワクチン用
のアッセイであるならば、全ニワトリの小腸上皮と粘膜
からの全核酸標品(RNAでもDNAでも)中に含まれ
るエイメリアの配列を検出できなければならない。抽出
物中の遺伝情報に対するエイメリアの配列は非常にパー
セントが少ないので、DNAに対する直接のハイブリダ
イゼーションはエイメリア各種についてワクチン投与量
を検出するほどの感度はない。細胞中のRNAプール内
でのrRNAの細胞による増幅があるのでエイメリア種
特異的オリゴヌクレオチドプローブを、小腸上皮および
粘膜から調製したRNA標品とハイブリダイズさせる方
法は、本発明のアッセイおよびオリゴヌクレオチドプロ
ーブを使用できる1つの方法である。ワクチン投与され
たニワトリが糞中に排泄したオーシストから調製された
ゲノムDNAもオリゴヌクレオチドプローブのハイブリ
ダイゼーションターゲットとしての性質を有する。
【0009】小腸上皮および粘膜から調製されたゲノム
DNA中のssrRNA遺伝子配列を酵素的に増幅する
ことは、新しい別方向からのアプローチで濃縮すること
であり、このアッセイの感度を増すことができる。ポリ
メラーゼ連鎖反応(PCR)(Saiki ら、Science 239:
287-491 (1988))と真核生物のrRNA小サブユニット
遺伝子に効率よくハイブリダイズできるプライマーを用
いると、感染したニワトリの小腸の上皮および粘膜から
調製されたゲノムDNA中のssrRNA遺伝子ユニッ
トまたは断片の各々を選択的に増幅することが可能にな
っている。ここで用いられるプライマーとは、一本鎖テ
ンプレートの一部に特異的に付着できる比較的短いオリ
ゴヌクレオチドであって、逆転写酵素がRNA配列(m
RNA、rRNAおよびtRNA)をコピーするため、
あるいはDNAポリメラーゼが相補鎖DNAを合成する
ための起点を形成するのに必要とされるものを指す。ま
たプライマーは特殊なポリメラーゼと一緒に用いて一本
鎖ゲノムDNAに相補な鎖合成を行なうのに用いられ
る。すなわちポリメラーゼ連鎖反応である。ここで用い
られる相補的塩基対形成とは、当業界でよく知られてい
る塩基対合の法則にしたがって二重鎖核酸上で塩基が結
合することとして定義される。相補的塩基配列は、同じ
塩基対合の法則にしたがって片方の核酸鎖中の塩基配列
に対応するもう一方の鎖中の塩基配列である。これはエ
イメリアrRNA遺伝子、ニワトリrRNA遺伝子およ
びニワトリ小腸中に存在する可能性のある真核生物由来
のrRNA遺伝子をも含む。この増幅は、小サブユニッ
トrRNA遺伝子だけがPCR反応の結果濃縮されると
いう意味では選択的であるが、小サブユニットrRNA
遺伝子のそれぞれが同程度に濃縮されるという点では非
特異的である。PCR増幅の産物は蛍光色素結合アッセ
イを用いて定量し(Labarca とPaigen, Anal, Biochem.
102: 344-352 (1980)) 、当量ずつの増幅DNA断片を
変性させて支持膜上に固定する。ついで種特異的オリゴ
ヌクレオチドプローブを用いてハイブリダイゼーション
反応を行ない、エイメリアの各種が増幅PCR産物中に
存在するか否か、すなわちワクチン投与されたニワトリ
の小腸内に存在するか否かを決定する。
【0010】ハイブリダイゼーション反応とは、2本の
一本鎖DNAの間あるいは一本鎖DNAとRNA分子間
の相補的塩基対合による2本鎖分子形成として定義され
る。全真核生物の小サブユニットrRNA中で保存され
ている領域のPCR産物に含まれる配列に由来するプロ
ーブをコントロールのハイブリダイゼーションプローブ
として用い、変性をうけフィルター上に固定されたDN
Aの量を標準化する。エイメリアの各々の種から調製さ
れたゲノムDNAをテンプレートとして用いたスタンダ
ードを各ハイブリダイゼーションフィルター上に置く
が、これらは標準曲線を求めるのに用いられ、またハイ
ブリダイゼーションの特異性のスタンダードともなる。
各々のフィルターの放射活性はモレキュラーダイナミッ
クスホスホルイメージャー(MolecularDynamics Phosph
orImager(Johnstoneら、Electrophoresis :355-360 (1
990)) により測定する。以下の方法はエイメリアの小サ
ブユニットリボゾームRNA(rRNA)遺伝子をクロ
ーン化するのに用いる。以下の方法がエイメリアの小サ
ブユニットrRNAをクローン化するにの用いられる唯
一の方法ではなく当業界で知られている他の方法も用い
ることができる。実験室株であるE. acervulia、 E. ma
xima、 E. mitis 、 E. necatrix、 E. praecox とE.te
nella のオーシストは、ブロイラーのニワトリを経口感
染させて繁殖させた。Eimeria tenella のオーシストは
感染後5−7日のニワトリの盲腸の内容物から分離し
た。盲腸の内容物は蒸留水中でワーリングブレンダーを
用いて物理的に破砕し、ペプシンで消化した。消化のの
ちに蒸留水中の残渣を遠心で除いた。他のエイメリア種
はそれぞれ感染後3−8日後に糞を集めてそこから分離
した。糞は蒸留水で約10倍に希釈し、内容物を篩いを
通した。順々に目の細かくなる篩いを通すことにより糞
の残渣は相当除かれる。部分的に精製された各エイメリ
ア種のオーシストは、約2.2Mショ糖に浮遊させるこ
とにより回収される(Jackson, Parasitol. 54: 87-93
(1964)、さらに5.25%の次亜塩素酸ナトリウム水溶
液中で40℃で約10分間インキュベートして処理す
る。次亜塩素酸ナトリウムは滅菌リン酸緩衝整理食塩水
(PBS)(pH7.6)で数回洗浄して除き、精製さ
れ、滅菌されたオーシストが得られる。種類によってオ
ーシストはPBSまたは滅菌水中で振とうしながら約2
0℃の水浴中で24から60時間胞子形成させる(Edga
r, Trans. Am. Micr.Soc. 62: 237-242(1954)) 。胞子
形成後オーシストはPBSで数回洗浄する。
【0011】胞子形成したオーシストは滅菌した3mm
のガラスビーズと振とうして破砕する。ガラスビーズは
オーシストの懸濁液に加えて、渦巻きミキサーで約2分
間勢いよく攪拌する。時々破砕の具合を顕微鏡で調べ、
約50%が破壊されたらガラスビーズを沈降させビーズ
の上のサンプルを等容量のパーコール(ファルマシア)
と混合する。破壊されたオーシストは4℃約2000×
gから約5000×gで約10分間遠心してスポロシス
トに富んだ画分をペレットとして得る。未破壊のオーシ
ストは50%パーコールの上に層となるのでこれを取っ
てPBSで洗浄し、ガラスビーズと混ぜて先に述べた様
に再度攪拌する。パーコール分画後に未破砕のオーシス
トがほとんど残らないようになるまでこの操作を繰り返
す(3−4回)。スポロシストペレットは一緒にしてP
BSで数回洗浄する。
【0012】スポロシストは0.01Mトリス(pH
8.0)、0.2MNaClでほぼ1ml当たり108
になる様に希釈する。懸濁液を1%ドデシル硫酸ナトリ
ウムと約10mMEDTAを含むように調整すると、膜
が溶解する。放出されたゲノムDNAをプロテイナーゼ
K(150μg/ ml)で約30分間65℃で消化する
ことにより可溶化しゲノムDNAを緩衝液で飽和したフ
ェノール(pH約7.6)で2回、フェノール/ クロロ
ホルム/ イソアミルアルコール(約25:24:1)で
2回、クロロホルム/ アミルアルコール(約24:1)
で2回抽出する。最終の水層を10mMトリス(pH
8.0)、10mMNaCl、10mMのEDTA(p
H8.0)中で一晩透析する。DNAと一緒に精製され
てきたRNAは、熱失活させたRNaseAを150μ
g/ mlの濃度で用いて消化することにより選択的に透
析物中から除去する。サンプルは約1時間約37℃でイ
ンキュベートする。RTNaseや他の混在蛋白質は再
度プロテイナーゼKで消化して除去する(約150μg
/ ml、約30分間37℃処理)。ついでゲノムDNA
を上に述べたように有機溶媒により順番に抽出する。最
終の水層は約0.1容量の3M酢酸ナトリウムと約2.
5容量の約100%のエタノールを加えて沈殿させる。
グリコーゲンを20μg/ mlになるように加えてキャ
リヤーとする。ペレットを約70%のエタノールで2回
洗浄する。ゲノムDNAのペレットはひっくりかえして
風乾し、約10mMトリスHCl(pH7.6)、1m
MEDTA緩衝液(TE)または蒸留水中に約5−8×
108 スポロシスト相当物/ mlとなるように懸濁し、
260nmの吸収により定量する。DNAの一部をアガ
ロースゲル電気泳動により分析し、1)分光吸収による
濃度、2)残存RNAが存在しないこと、3)高分子量
に保たれていること、の3点を確認する。
【0013】リボゾームRNA(rRNA)遺伝子座は
真核生物界の系統発生的関係を確立するのに用いられて
成功もたらした情報の宝庫である(Hasegawaら、J. Mo
l. Evol. 22: 32-80 (1985)) 。非常に多様な生物の小
サブユニットrRNAの配列が最近蓄積されてきている
(Damsら、Nucleic Acids Res. 16S:r87-r173 (1988)、
Neefs ら、Nucleic Acids Res. 18S:2237-2317 (199
0))。これら核酸配列の比較分析から劇的にまで保存さ
れた配列の類似性とかなりの配列のゆらぎ、すなわち多
様性を示す領域が示されている。小サブユニットrRN
A(ssrRNA)のコンセンサス配列の3’と5’末
端の両方に近い領域で真核生物界に近いものを選択し
た。コンセンサス配列とは核酸の特定の領域中で類似し
ていることが観察された配列の大きな一群から得られた
ヌクレオチド配列と定義される。オリゴヌクレオチドプ
ライマーはこれらの配列から選択された。
【化10】 オリゴヌクレオチドはアプライドバイオシステムズの3
80B機を用いて合成し、製造業者の推薦する方法にし
たがって生成した。ERIB 1(配列番号1)プライ
マーは真核生物ssrRNA遺伝子の5’末端から10
ヌクレオチドとは離れていないコンセンサス配列を表わ
す。ERIB 10(配列番号2)プライマーは、真核
生物ssrRNA遺伝子の3’末端から約20ヌクレオ
チド離れて位置するコンセンサス配列に対し逆相補性で
ある。これら2つのオリゴヌクレオチドは一緒になると
ssrRNA遺伝子配列のほとんどをカバーする。ER
IB1とERIB10だけがssrRNA遺伝子または
その選択された断片を増幅するのに用いることのできる
プライマーではない。本発明から意図するゴールに到達
できる他のプライマーを考案することも可能であると思
われる。
【0014】すでに述べたように各エイメリア種のゲノ
ムDNA標品中に含まれるssrRNA遺伝子を選択的
に増幅するために、ERIB1(配列番号1)とERI
B10(配列番号2)をプライマーペアとして用いてポ
リメラーゼ連鎖反応(PCR、Saiki ら、Science 239:
487-491(1988))を行なった。ゲノムDNAは蛍光色素結
合法を用いて定量し(Lebarca とPaige, Anal. Bioche.
102: 344-352 (1980)) 、蒸留水で最終濃度が約2.5
ng/μlになるよう希釈して、PCRのテンプレート
として用いた。10倍濃度の反応バッファー(約100
mMトリス−HCl(pH約8.3)、約500mMK
Cl、約15mMMgCl2 、約0.01%ゼラチンか
らなる)を調製し、またトリス−HCl(pH約7.
6)で緩衝した約100mMのdATP、dCTP、d
GTP、dTTPの保存原液を作成した。まず、反応混
合液は以下の成分をその最終濃度になるようこの順番で
混合した。水、dATP、dCTP、dGTP、dTT
P(各約200μM)、約1倍濃度の反応バッファー、
約1μMづつの2種のオリゴヌクレオチドプライマー
(ERIB1とERIB10)(配列番号1と2)、約
1.25UTaqDNAポリメラーゼ。反応混液はPC
R専用試験管に約90μlの反応カクテルと10μl
(25ng)のゲノムDNAを合わせて調製する。反応
液は約50μlの軽い鉱物油を上層し、下記のようにプ
ログラムしたパーキンエルマーシータスDNAサーマル
サイクラー中に置く: 1)変性のため約94℃約60秒間 2)アニーリングのため約50℃で約90秒間 3)ポリメライゼーションのため約72℃で約120秒
間 のサイクルを約35サイクル、ついで伸長のため72℃
で約10分間を1サイクル。
【0015】増幅反応産物を5μlとり、TAE緩衝液
(40mMトリス−酢酸、2mMEDTA)中でDNA
サイズ標準品とともにアガロースゲル電気泳動をおこな
った。他の真核生物ssrRNA遺伝子からの類推から
予想される大きさである約1.8kb長の特徴的なバン
ドが出現したことは、ERIB1(配列番号1)とER
IB10(配列番号2)が忠実にエイメリアのssrR
NA遺伝子にハイブリダイズし、TaqDNAポリメラ
ーゼがこれらのプライマーの3’末端から伸長する反応
産物を合成したことを示唆する。定義によれば1.8k
bPCR産物の両末端は入れたオリゴヌクレオチドに相
当し、平滑末端でなければならない。しかし、TaqD
NAポリメラーゼはテンプレートによらないヌクレオチ
ド、特にdATPをPCR産物である2重鎖の3’末端
に付加する傾向がある(Clarke, Nucleic Acids Res. 1
6: 9677-9686 (1988))。クローニング効率を増すため、
PCR産物の末端はT4DNAポリメラーゼか細菌のD
NAポリメラーゼのクレノウ断片により平滑末端に「み
がき上げ」なけらばならない。反応産物はフェノールで
1回、フェノール/ クロロホルム/ イソアミルアルコー
ル混合物で1回、クロロホルム/ イソアミルアルコール
で1回、前に述べたように抽出する。DNAを酢酸ナト
リウム/ エタノールで沈殿させ、ペレットを70%エタ
ノールで2回洗浄する。クレノウ断片反応のために、D
NA(約1−10μg)を約15μlの水に懸濁し、約
2μlの10倍濃度ニックトランスレーションバッファ
ー(約0.5Mトリス−HCl(pH7.2)、0.1
MMgSO4 、1mMジチオスレイトール、500μg
/ mlウシ血清アルブミン(BSA ペンタックスフラ
クションV)、1.25mMの4種のdNTP溶液約2
μlと1μl(=5ユニット)のクレノウ断片を混合す
る。反応は約14℃で約1時間行ない約65℃で約10
分間加熱して反応を終了させる。磨いた1.8kbDN
A産物はG25のカラムを通過させ、フェノールで1
回、クロロホルム/ イソアミルアルコールで2回、前に
述べたように抽出する。DNAを酢酸ナトリウム/ エタ
ノールで沈殿させ、ペレットを70%エタノールで2回
洗浄する。DNAを約36μlの水に再懸濁し、約4μ
lの0.2Mトリス−HCl(pH9.5)、10mM
スペルミジン、1mMEDTAと混合する。反応混合物
は約70℃で約5分間インキュベートし、ついで氷上で
急速に冷却する。上記の40μlの反応物に5μlの1
0倍濃度平滑末端キナーゼバッファー(0.5Mトリス
−HCl(pH9.5)、0.1MMgCl2 、50m
Mジチオスレトール、50%グリセロール)、約5μl
のATPの10mM溶液および2μl(=20U)のT
4ポリヌクレオチドキナーゼを加える。反応は約37℃
で約30分間行ない約2μlの0.5MEDTAを加え
て反応を終了させる。TEバッファーを加えて反応混液
を約100μlにし、反応産物をフェノールで1回、フ
ェノール/ クロロホルム/ イソアミルアルコール混合物
で1回、クロロホルム/ イソアミルアルコールで1回、
前に述べたように抽出する。DNAを酢酸ナトリウム/
エタノールで沈殿させ、ペレットを70%エタノールで
2回洗浄する。DNAは20μlの水に再懸濁し、26
0nmの吸収で定量する。
【0016】磨いた1.8kbのDNA産物はアガロー
スゲルで精製して残存するオリゴヌクレオチドプライマ
ーと非特異的PCR産物を除去する。目的のバンドを含
むゲルを切り出して溶かし、DNAをジェネクリーンI
I(Bio 101 Inc., VogelsteinとGillespie, Proc. Nat
l. Acad. Sci. USA 76: 615-619(1979))を用い、製造業
者の指示通り溶出する。ついで溶出したDNA産物を2
60nmの吸収で定量する。
【0017】ファジミドクローニングベクターpUC1
20(Vieria, 「2レプリコン線状ファージと一本鎖プ
ラスミドDNAの製造」博士論文、ミネソタ大学(19
89))を、そのポリリンカー中の唯一のSmaI部位
で切断する。他の適当なクローニングベクターとしては
これに限定されないがpGEMシリーズ(プロメガ)と
pブルースクリプトIIシリーズ(ストラタジーンクロ
ーニングシステム)が含まれる。切断は分析用アガロー
スゲル電気泳動でモニターする。線状化されたDNAは
有機溶媒で抽出し、前に述べたように沈殿させて70%
エタノールで洗浄する。プラスミドの各ストランドの
5’末端をコウシ小腸ホスファターゼ(CIP)で処理
して自己連結の頻度を下げる。これは線状化プラスミド
約10μgを5μlの10倍濃度CIPバッファー(約
0.5Mトリス−HCl(pH9.0)、約10mMM
gCl2 、約1mMZnCl2 、約10mMスペルミジ
ン)、約1μl(1ユニット)のCIPと混合して最終
反応容量を50μlとして行なう。反応は約37℃で約
15分間行ない、ついで約56℃で約15分間行なう。
CIPをさらに同じ量加え、反応を同様に行なわせる。
反応を終了させるには約40μlのH2 O、約10μl
の約10倍濃度のSTEバッファー(約100mMトリ
ス−HCl(pH8.0)、約1MNaCl、約10m
MEDTA)、約2.5μlの約20%SDSとを加
え、約68℃で約15分間加熱する。線状化され脱リン
酸化されたベクターは、前に述べたように抽出し、沈殿
させ、洗浄する。ついでゲル精製したssrRNA遺伝
子PCR産物を平滑化したポリリンカー中のSmaI部
位に連結する。約100ngの線状化ベクターを20μ
lの反応混液中等量のPCR産物のそれぞれと混合す
る。この反応混液は約66mMトリス−HCl(pH
7.6)、約5mMMgCl2 、約5mMジチオスレイ
トール、約1mMATPからなっている。反応はT4D
NAリガーゼ(約400ユニット)の添加で開始し、約
12−16分間約4℃で進行させる。
【0018】細菌細胞は以下の方法によりコンピテント
となり、外来のDNAを取り込むことができるようにな
る。滅菌2倍濃度YT細菌培地(1リットル当たり約1
6gのバクトトリプトン、約10gのイーストエキス、
約5gのNaCl含有)の一定量(1回の形質転換に約
2ml)に大腸菌(E.coli)MV1184のコロ
ニーを1個分植菌し、約37℃で勢いよく攪拌しながら
600nmの光学密度が約0.6になるまで培養する。
他の適当な細菌宿主としては、MN522、JM10
1、TB1およびXL1−Blueを挙げることができ
るがこれらとは限らない。細菌細胞は約1000×g、
約4℃で約5分間遠心して集菌する。得られた細胞のペ
レットは、もとの培養液の2分の1の量の滅菌した約5
0mMCaCl2 に穏やかに懸濁する。懸濁液を氷上に
約20分間置き、細胞を再度遠心により集菌する。つい
で細胞を10分の1量の滅菌50mMCaCl2 に穏や
かに懸濁する。細菌懸濁液は4℃に16−24時間置
く。20μlの連結反応混合物から2μlと18μlを
滅菌ポリプロピレン試験管にそれぞれ入れる。連結反応
混液の入った試験管および適当な連結と形質転換のコン
トロール試験管ごとに約100μlのコンピテントな細
菌を加え、氷上に40分間置く。その後、細菌を約42
℃で90秒間インキュベートすることにより、ヒートシ
ョックを与え、ついで室温に5分間おいて回復させる。
各形質転換試験管内容物を2XYT寒天平板に蒔く。こ
の培地はプラスミドを有する菌を選択し、維持するため
に、約50mg/ Lのアンピシリンを含んでいる。
【0019】プラスミドを有するクローンはアンピシリ
ン存在下で平板に生育できる性質で選択する。シングル
コロニーを約5mlの2×YT/AMP(アンピシリン
50mg/ lを含む2XYT培地)に植菌し、これを勢
いよく振とうしながら約37℃で一晩培養する。培養物
の約1.5mlをエッペンドルフチューブに入れ、エッ
ペンドルフ遠心機で最低1分間遠心して集菌する。培養
液の残りは約4℃で保存して遺伝ストックとする。細菌
ペレットの上の培地は吸引して除き、ペレットを約10
0μlの、新たに調製した約50mMグルコース、約1
0mMEDTA、約25mMトリス−HCl(pH8.
0)、約4mg/ mlリゾチームの冷溶液と混合して懸
濁する。この混合物を室温で約5分間インキュベートし
てから、各チューブに新たに調製した、0.2NNaO
H,約 1%SDSからなる冷溶液を200μl加え、上
下を変えて穏やかに混合し、氷上に5分間置く。各チュ
ーブに、あらたに調製した、約5M酢酸カリウムを約6
ml、氷酢酸約1.15mlと約2.85mlの蒸留水
を含む冷溶液を約150μl加える。内容物をボルテッ
クスミキサーで穏やかに攪拌し、この混合物を氷上に約
5分間置く。細胞破片をエッペンドルフ遠心機で約4℃
10分間遠心して除き、上清をフェノール/クロロホル
ム/ イソアミルアルコール(25:24:1)で抽出す
る。最終の水層に2倍容の室温100%エタノールを加
えて、細胞DNAとプラスミドDNAを沈殿させる。5
分間室温で遠心してペレットをとり、このペレットを7
0%エタノールで1回洗って手早く乾燥させる。この核
酸ペレットを約50μlのTE(1ml当たり約20μ
gのDNaseを含まないRNaseを含む)中に懸濁
し、約37℃で約15−30分間インキュベートして定
量的に細胞性RNAを除去する。約10μgをとり、バ
ッファー中でHindIIIとEcoR1(おのおの約
20ユニット)で完全に切断する(約37℃、約60分
間)。このバッファーは約50mMNaCl、約100
mMトリス−HCl(pH7.5)、および約5mMM
gCl2 からなる。制限酵素反応の生成物は、他の既知
のDNAサイズマーカーと一緒にアガロースゲル電気泳
動にかけ、適切な挿入部分を有するプラスミドを同定す
る。予想された1.8kbの挿入部分を有するこれら組
換えプラスミドは2番目の制限酵素(通常PstI)で
切断して、(1)プラスミド中には挿入部分がただ1つ
存在することを確認し、(2)細菌プロモーターに対す
る挿入DNAの方向を確認する。これを行なうには、細
菌核酸をRNase処理した残りの40μlから10μ
lを取り、約100mMNaCl、約10mMトリス−
HCl(pH7.5)、約10mMMgCl2 からなる
バッファー中、約20ユニットのPstIで約37℃で
約60分間切断する。制限酵素切断物は再度アガロース
ゲル電気泳動で分離する。
【0020】適切なサイズの挿入部を含むクローンは、
ジデオキシ配列決定法(Sangerら、J. Mol. Biol. 143:
161-178 (1980))を用いて配列を決定する。KO7ヘル
パーファージを用いる一本鎖ファジミド配列決定用テン
プレートは、Vieria、「2レプリコン線状ファージと一
本鎖プラスミドDNAの製造」博士論文、ミネソタ大学
(1989))の記載に正確にしたがって作成した。フ
ァジミドクローンから一本鎖テンプレートを作成するの
に使用できる他の市販のヘルパーファージとしては、R
408(プロメガ、ファジミドpGEM−Zfシリーズ
と細菌宿主MN522またはJM101と共に用い
る)、またはVCSM13、およびR408(ストラタ
ジーンクローニングシステム、pブルースクリプトII
ファジミドシリーズ、細菌宿主XL−1Blueもしく
はNM522と共に使用する)が含まれる。あるいは、
二本鎖配列決定用テンプレートをジデオキシ法に用いる
こともできる。これらはCheng とSeeburg(DNA 4: 165-1
70 (1985))の方法により調製される。配列決定反応は、
特別に加工されたT7DNAポリメラーゼ(Tabor とRi
chardson, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84: 4767-4771
(1987))を用いて行なう。この酵素はファルマシアLK
Bバイオテクノロジーから市販されているもの、または
シークエナーゼDNAポリメラーゼ(United States Bi
ochemical Corporation)である。反応はそれぞれのメー
カーの指示に従って行ない、反応産物は変性ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動で分離した(Sangerら、J. Mol.
Biol. 143:161-178 (1980))。単離精製された、エイメ
リアの小サブユニットリボゾームRNAをコードする遺
伝子の例は図1−7に示してある。ssrRNA遺伝子
のヌクレオチド配列を比較して、配列の保存および多様
性領域を決定した。比較して同定された多様性領域は表
1に示すプローブにより代表される。本発明は、エイメ
リア属のssrRNA遺伝子の多様性DNA領域のすべ
てを包含するものである。さらに多様性領域とは、約1
から約50ヌクレオチド長、または約1から100ヌク
レオチド長のDNA配列であって、エイメリア属を形成
する種間で保存されていないものと定義される。種特異
的多様性配列は以下のエイメリア種のssrRNA内に
見出されることが好ましい。すなわちエイメリア・アセ
ルブリナ(E.acervulina)、エイメリア・
ブルネッティ(E.brunetti)、エイメリア・
マキシマ(E.maxima)、エイメリア・ミティス
(E.mitis)、エイメリア・ネカトリックス
(E.necatrix)、エイメリア・プレコックス
(E.praecox)、エイメリア・テネラ(E.t
enella)である。ヌクレオチド配列の比較により
同定された多様性配列は図1−7に示す。
【0021】表1は図1−7に表わされるエイメリア7
種の相同性マトリックスをしめす。このデータは、PI
LEUPというコンピュータープログラム(GCGソフ
トウエアパッケージ、Devereux、HaeberliおよびSmithi
es (1984およびVAXのための配列決定分析総合プログ
ラムセット(Nucleic Acids Research 12(1);387-395)
を用い、図12に表わした全配列を用いて計算した。基
本的に、このプログラムは配列の組み合わせ可能なすべ
てのペアについて1つずつ塩基の比較を行なう。対角線
上は100%相同である自己との比較を示す。分析はニ
ワトリエイメリアは密接に関連した群であることを示
す。もっとも良く似た組み合わせはE. tenellaとE. nec
atrix であり、そのssrRNA配列は99.3%の相
同性を示す。他の観点からいうとこの一組は0.7%し
か相同でないヌクレオチド配列を有さない。これは全長
約1750塩基にたいし、12ヌクレオチドが異なるこ
とを意味する。もっとも相同でない組み合わせはE. ten
ellaとE. mitisであって96.4%が相同である。これ
は63ヌクレオチドが違うことを意味する。したがっ
て、全体からみるとニワトリエイメリアのssrRNA
遺伝子は極めて良く似ている。幸運なことに、存在する
差異はクラスタとして多様性領域を形成しているようで
ある(図12)。もし全部または大部分のヌクレオチド
の差異が1つの領域に見出されるならば、非常に似てい
ないオリゴヌクレオチドを合成でき、これらは種特異的
であろう。違っているヌクレオチドはそれほど1か所に
集中していないので、ここに開示される特定のオリゴヌ
クレオチドは、場合によっては全部で約20ヌクレオチ
ドのうち2ヌクレオチドしか違っておらず、見たところ
非常に似ているように見える。非常に厳格なハイブリダ
イゼション条件を用いることが必要なのは、この配列の
相同性のためなのである。非常に厳しいハイブリダイゼ
ーション条件とは、完全なハイブリダイゼーション(す
なわちオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプロ
ーブの全塩基が完全にPCR増幅フラグメントと塩基対
合を形成する)のみがおこる条件(塩濃度、ハイブリダ
イゼーション、洗浄温度)を意味する。われわれは一貫
して、後で述べる予備ハイブリダイゼーション、ハイブ
リダイゼーション、洗浄の各操作を用いており、われわ
れはハイブダイゼーションとそれに続く洗浄の温度を厳
格性の主要な基準として用いている。ハイブリダイゼー
ションと洗浄の温度は通常約3℃から約5℃であって、
二重鎖融解温度(Tm)以下である。Tmとは、標準化
された条件下で全二重鎖数の50%がアニールする温度
である。Tmは使用する塩濃度に依存し、ハイブリダイ
ゼーションおよび洗浄バッファーが変わると、種特異性
を確実にするのに必要なハイブリダイゼーションおよび
洗浄バッファーの温度が劇的に変わることは理解され
る。
【表1】 表 1 トリのエイメリアの相同性マトリックス (配列全長) ─────────────────────────────────── 種 Ea Eb Emx Emt En Ep Et アセルブリナ - ブルネッテイ 97.8 - マキシマ 96.9 97.1 - ミティス 97.7 97.2 96.3 - ネカトリックス 97.4 96.5 95.5 96.5 - プレコックス 98.5 97.9 97.5 97.5 97.5 - テネラ 97.5 96.5 96.1 96.4 99.3 97.4 - ───────────────────────────────────
【0022】表4は特定のエイメリアの同定に役立つ多
様性セグメントプローブの例を示す。表3に示すプロー
ブは、小サブユニットリボゾームRNA遺伝子中のヌク
レオチド配列で種間で異なる領域に由来し、適切なハイ
ブリダイゼーションと洗浄の条件を用いると種特異的で
ある。これらのプローブの配列中の僅かな変化(たとえ
ば末端におけるヌクレオチドの欠失または付加)は、特
に以下の式にしたがってハイブリダイゼーションの温度
を微妙に変化させた場合は、必ずしも種特異性を損なわ
ない。Th−Tm−5℃=2℃(A−Tbp)+4℃
(G−Cbp)−5℃(Suggs ら、D.D.Brown 編集、IN
C-UCLA Symp. Dev. Biol. 「精製遺伝子の使用」Academ
ic Press, Inc, N.Y. 23巻、638-693 (1981))およびTm
=ΔH/(ΔS+Rxln(C/4)−273.15℃
(Freierら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:9373-937
7 (1986)) 。本発明が、表3の配列と逆相補性であるオ
リゴヌクレオチドを包含することは理解されよう。逆配
列はDNAターゲットに対するハイブリダイゼーション
プローブとして完全に満足できるものである。
【0023】以下の一般的PCR増幅オリゴヌクレオチ
ドプライマーはE. brunetti のために選ばれたものであ
る。
【化11】 これらのオリゴヌクレオチドはそれぞれssrRNA遺
伝子の保存ドメインに由来し、したがって一般的PCR
増幅のプライマーである。このプライマーはE. brunett
i の完全長配列(図2B参照)におけるヌクレオチドの
位置1240から1748までに相当する約508ヌク
レオチドをカバーする。これら2つのヌクレオチドは、
E. brunetti のゲノムDNAを増幅基質とし、先にのべ
た条件を用いて全長生成物を得るためのPCR反応にお
いてプライマーとして用いられた。得られたPCR反応
生成物は、先に述べたように細菌プラスミドベクターp
UC120中にクローン化された。適当なサイズの挿入
物を含む組換えプラスミドを有する細菌のクローンを同
定し、その内の2つについてサンガーのヌクレオチド鎖
伸長停止法を用いて配列を決定した。これらのクローン
の配列は同一で表2においてE.brunettiフラ
グメント4と名付けた。E. brunetti 特異的ハイブリダ
イゼーションプローブであるpEb4e−rc(配列番
号36)の塩基配列はE.burnettiフラグメント4(表
2)の塩基番号224から244と相補的である。 表2 エイメリア・ブルネッティフラグメント4
【化12】
【0024】生コクシジウムワクチンはエイメリアの弱
毒化株のオーシストから製造される。1例として、E. a
cervulina 、E. tenella、 E. maxima、 E. necatrix、
E.praecox 、E.mitis 、E. brunetti のような7つま
たはそれ以上のトリエイメリア種を挙げるがこれに限定
されるものではない。各種のオーシストの免疫原性であ
る用量を合し、ワックスで粒化して石膏で覆う。免疫原
性である量とは種それぞれの服用量をさし、組み合わさ
って1つまたはそれ以上の種によって引き起こされるコ
クシジウム病を防止するものである。1日令のメスのS
PFレグホンのヒナを隔離ケージに入れ、ワクチンを含
まない飼料と水を2週令まで自由に与える。飼料はワク
チン投与の1日前に除去する。ワクチンビーズは重量を
計ってワクチン用量の0.25倍、0.5倍、1倍、2
倍、3倍、5倍、および10倍に相当する量を飼料(ヒ
ナあたり15g)に混合し、大体8羽から15羽を1群
としたヒナに食べさせる。すべてのワクチンは4時間以
内に消費されなければならない。ワクチンが全部食べら
れたならばワクチンを含まない飼料を与える。実験期間
中大体8羽から10羽の無処理のトリの1群に通常の飼
料と水を自由に与える。別に約8羽から15羽からなる
群の1ないし3群に同数の被覆していないオーシスト
(1×、3×、10×)を胃管により投与し、ワクチン
を含まない飼料を自由に与えた。これらのトリは感染の
陽性コントロールとなると同時に被覆後のオーシストの
生存率をチェックするのに役立つ。なぜなら被覆してい
ないオ−シストはワクチン中のオーシストと同じ生産バ
ッチから来るからである。ワクチンまたは被覆していな
いオーシストの投与後3から5日で鳥の小腸壁から小腸
上皮と粘膜をかき取る、これらの掻き取り物から抽出し
た全核酸が本プロトコルのターゲットまたはテンプレー
トとなる。被覆後の各エイメリア種の相対感染率は投与
したオーシスト数の増幅を検出することに基づいてい
る。これは種特異的32Pでラベルしたオリゴヌクレオチ
ドハイブリダイゼーションプローブを用いて行なう。各
処理群の鳥のあるものは感染後4から7日で殺して糞中
のオーシストをカウントするのに用いられる。定量はク
ローン化ワクチン株のオーシストから調製したゲノムD
NAを用いた標準曲線に基づいておこなう。
【0025】全核酸の調製は以下の方法により行なう。
プロセス中にヌクレアーゼを持ち込まないようにするこ
とが重要である。たとえば可能な限り乾熱したガラス器
具を用いるまたはプラスチックを用いる、適切ならば溶
液をオートクレーブするなどである。ニワトリはワクチ
ンを投与してから3−5日後に殺す。小腸と盲腸を取り
出し、長さに添って切開し、水道水でゆすぐ。小腸の内
部壁と盲腸は顕微鏡スライドグラスでかき取り/ 剥取
る。かき取り物は約5から10mlの2×プロテイナー
ゼK消化バッファー(約400mMトリス−HCl(p
H7.6)、約100mMEDTA、約1.0%SD
S)を入れた50ml容遠心管に移す。懸濁液を渦巻き
ミキサーでよく混ぜる。約5mg/ mlのプロテイナー
ゼK液200μlを懸濁液に加え、約55℃で約3時間
消化させる。この時点で粘度が問題になるならばさらに
5mlの消化バッファーを加える。約100μlの5m
g/ mlプロテイナーゼK液を加え、消化を一晩行なわ
せる。その後約100μlの5mg/ mlプロテイナー
ゼK液を加え、消化を24時間まで継続する。消化物約
600μlを取って1.5ml容のマイクロフュージチ
ューブに入れ、バッファー飽和フェノールとクロロホル
ム1:1の混合液で1回抽出する。ついでクロロホルム
/イソアミルアルコール(24:1)で抽出する。最終
の水層を−20℃で保存する。最終水層の一部をエタノ
ールで沈殿させる。ほとんどの場合、約200μlの最
終水層を約20μlの3M酢酸ナトリウム(pH4.
6)に加えてから約500μlのエタノールを加える。
サンプルは倒立させて混合し、ドライアイス−エタノー
ル浴中に約20分間入れておく。ついでゲノムDNAを
エッペンドルフマイクロフュージ中約15分間遠心して
回収する。沈殿物を約200μlの脱イオン水中に懸濁
する。この全核酸中のDNAの量はビスベンズイミドを
用いて定量する。このビスベンズイミドは以下にのべる
ようにDNAと結合すると性質の変わる蛍光色素であ
る。サケ精巣DNAスタンダード(0から20μg/ 1
00μlTE)を原液から調製する。滅菌したチップを
用いて12×75mmボロシリカ(ホウ珪酸塩)の試験
管中で希釈液を調製し、チップは希釈ごとに変える。同
様に最終量約100μlの1:10の希釈液を各実験サ
ンプルにつき2連で作成する。滅菌水1ml当たり約2
00μg濃度のビスベンズイミド色素の原液は、4℃で
遮光ビンに入れて保存すれば6か月は安定である。使用
に先立ち色素原液をバッファーで1:200に希釈す
る。このバッファーの組成は約50mMリン酸ナトリウ
ムpH7.6、2MNaClである。この色素液2ml
をエッペンドルフのリピーターピペットで各ボロシリカ
試験管に加え、混合してから直接蛍光光度計(励起波長
356nm、放射波長458nm)で計測する。スタン
ダードで機械を校正してから実験サンプル中のDNA量
を求める。
【0026】ニワトリ小腸粘膜からかき取ったものから
調製したゲノムDNAからのssrRNA配列をPCR
増幅するには以下のように行なう。本技術が極めて高感
度であることから、汚染を防ぐためにあらゆる注意をは
らわなければならない。ピペット、ピペットのチップ、
容器およびDNA標品の保存溶液、反応装置、サンプル
分析は専用にすることを勧める。理想的にはこの操作は
他のDNAを扱う場所から隔離された場所で行なうべき
である。ビスベンズイミド定量に基づく約200ngの
ゲノムDNAを出発標的(テンプレート)材料として用
いる。この材料をまずエタノールで沈殿させて抽出操作
に由来して残存する溶媒を除くことが肝要である。この
溶媒はTaqDNAポリメラーゼ活性を阻害するからで
ある。エイメリア各種の精製した生物体の既知数から調
製したゲノムDNAを、ニワトリ肝臓ゲノムDNA20
0ngに「打ち込む」。これらは増幅の標準およびハイ
ブリダイゼーション特異性の標準となる。日常使用する
溶液であるトリス−HCl緩衝(pH7.6)デオキシ
ヌクレオシド三リン酸、dATP、dCTP、dGT
P、dTTP各約1.25mMを−20℃に保存してあ
る約100mMの原液から調製する。約100mMKC
l、約15mMMgCl2 、約0.01%ゼラチンから
なる10倍濃度の反応溶液を調製してオートクレブす
る。これを分注し、約−20℃で保存する。反応混液は
専用PCR反応試験管中に最終容量が約100μlとな
るように整える。まず反応混液カクテルは以下の成分を
その最終濃度でこの順番で加える:水、dATP、dC
TP、dGTP、dTTP(各dNTPは約200μ
M)、1×反応バッファー、各約1μMの2種のプライ
マー(ERIB1(配列番号1)とERIB2(配列番
号3))もしくは非コンセンサス領域に隣接する他の適
切なプライマー:ついでこれを混合し、各チューブに約
1.25UのTaqDNAポリメラーゼを加え、倒立し
て混合する。他のプライマーにはこれに限定されない
が、以下の配列を含む。
【化13】
【0027】プライマーERIB1(配列番号1)はプ
ライマーERIB2(配列番号3)と一緒に用いられ、
プライマー5ERIB(配列番号4)はプライマー3E
RIB(配列番号5)と一緒に用いられる。プライマー
5AERIB(配列番号31)はプライマー3AERI
B(配列番号32)とともに用いられるのが好ましく、
プライマー5BERIB(配列番号33)はプライマー
3BERIB(配列番号34)と一緒に用いるのが好ま
しい。しかしながら5’から始まるプライマーならばど
のれも3’から始まるいかなるプライマーとでも一緒に
用いることができる。カクテルから約80μlずつとっ
て各反応試験管に分注する。すでに述べたビスベンズイ
ミドDNAアッセイに基づいて定量した約200ngの
実験的ゲノムDNAを最終容量が約20μlになるよう
蒸留水で調節して、反応混合物へ加える。プライマーE
RIB1(配列番号1)とERIB2(配列番号3)を
用いて増幅を行なう場合、反応はBIOSサーマルサイ
クラー中で行なう。通常サーマルサイクラーはつぎのよ
うにプログラムする: a)変性のため、約94℃で約1分間、 アニールのため、約50℃で約30秒間、 ポリメライゼーションのため、約72℃で約45秒間、
を約3サイクル b)変性のため、約94℃で約20秒間、 アニールのため、約50℃で約30秒間、 ポリメライゼーションのため、約72℃で約45秒間、
を約27サイクル c)約72℃で約10分間を1サイクル。 5AERIB/3AERIB(配列番号31と32)の
プライマーのペアおよび5BERIB/3ERIB(配
列番号33と34)のペアを用いる場合には、反応はパ
ーキンエルマーシータスDNAサーマルサイクラーを用
いる。反応は前に述べたERIB1(配列番号1)とE
RIB2(配列番号3)を用いて増幅を行なう場合とお
なじように行なうが、実験的ゲノムDNAを加えた後、
反応物は約50μlの軽い鉱物油で上層し、それからパ
ーキンエルマーシータスDNAサーマルサイクラー中に
入れる。このサーマルサイクラーは以下のようにプログ
ラムする: a)変性のため、約94℃で約1分間、 アニールのため、約48℃で約1分間、 ポリメライゼーションのため、約72℃で約1分間、を
約3サイクル b)変性のため、約94℃で約1分間、 アニールのため、約50℃で約1分30秒間、 ポリメライゼーションのため、約72℃で約2分間、を
約32サイクル c)約72℃で約10分間を1サイクル。 約5μlの反応産物のDNA含量を、微量ビスベンズイ
ミドアッセイで検定した。この方法は上述したものと同
様であるが違うところは希釈をマイクロセントリフュー
ジチューブ中でおこない、最終アッセイ容量が約500
μlであり、サンプルをよみとるのをマイクロセル中で
行ない、標準曲線が約5から200ng/mlで直線で
あることである。
【0028】通常、先に述べたようにして定量した約1
00ngのPCR産物を水で約100μlに調整し、ス
ロットブロットまたはドットブロットマニホールド中で
メーカーの説明書(Schleicher & Schuell Inc.)に従
い、前以て水で濡らしたNytranシートに載せる。
各サンプルに等量の1MNaOHを加える。ついでサン
プッルを室温付近で約5分間インキュベートしてDNA
を変性させ、ほぼ等量の1Mトリス−HCl(pH7.
3)を加えて中和する。装置を真空でひいてサンプルを
濾過する。各サンプルは約500μlの4M酢酸アンモ
ニウム(pH6.8)でゆすぐ。精製した各トリエイメ
リア種から調製したゲノムDNAを先に述べたようにP
CRで増幅し、やはり先にのべたようにPCR増幅した
ニワトリ肝臓ゲノムDNAに「打ち込む」。打ち込んだ
DNAもまたフィルターに載せて、種特異的定量の標準
品とする。適当なバッファーコントロールおよびブラン
クコントロールも常用する。フィルターを風乾し、真空
下で約80℃約2時間加熱する。
【0029】寄生体の生存を定量するためにオリゴヌク
レオチドハイブリダイゼーションプローブをラベルす
る。好ましい方法はオリゴヌクレオチドの末端をガンマ
32P−ATPでラベルすることである。当業界で知られ
る他の方法も用いることができる。オリゴヌクレオチド
を定量し、標準化する(1mg/ ml=25A260 )。
約5−10pmolのオリゴヌクレオチドを、少なくと
も2倍モル当量のγ32P−ATP(比活性>5000C
i/mmol)、約5μlの10×キナーゼバッファー
(約0.5Mトリス−HCl(pH約7.6)、約0.
1MMgCl2 、約50mMDTT、約1mMスペルミ
ジン、約1mMEDTA)に加える。20Uのポリヌク
レオチドキナーゼを加えてから水を加えて50μlにす
る。混合物を約30分間約37℃でインキュベートす
る。0.5MのEDTA約4μlとTE46μlを加え
て反応を停止させる。バッファ飽和フェノールとクロロ
ホルムの1:1混液で1回抽出する。水層をメーカーの
説明書通りにストラタジーンプッシュカラム(ストラタ
ジーン)に通して遊離のアイソトープをラベルされたオ
リゴヌクレオチドから除去する。
【0030】プレハイブリダイゼーションおよびハイブ
リダイゼーションおよび洗浄は以下のようにして行な
う。プレハイブリダイゼーションは、約6×SSPE、
1%SDS、10×デンハルト液、約20〜100μg
/ mltRNAからなるバッファー中で50μg/ ml
の変性サケ精子DNAの存在または非存在下でおこな
う。SSPEは約180mMNaCl、10mMNaH
2 PO4 、1mMEDTAからなる。バッファーを調製
してから使用するまで42℃に保って、SDSを溶液の
状態にしておく。nytranの乾燥シートは6×SS
PEで濡らしてから三方をヒートシールしたポリエチレ
ンのフリーザーバッグに入れておく。不均質DNAは沸
騰水浴中で10分間処理して変性させた後直ちに氷の上
で冷やし、プレハイブリダイゼーション溶液(バッグ中
のnytranフィルターの数によるが20−40m
l)と混合する。プレハイブリダイゼーション溶液をバ
ッグにいれ、気泡を除いてバッグの4番目の口をシール
する。ついでバッグをガラス板のうえにゴムバンドで固
定し、42℃の水浴中に浸し3時間から一晩おく。プレ
ハイブリダイゼーション後、バッグを切り開き、バッフ
ァーを完全に除く。ハイブリダイゼーションバッファー
は約6×SSPEに約1%のSDSを加えたものであ
る。ハイブリダイゼーションは所期のハイブリッドのT
hと同じあるいはその付近の温度でおこなう。25ヌク
レオチドより短いプローブの場合、ハイブリダイゼーシ
ョンの条件は以下の式により決める。 Th−Tm−5℃=2℃(A−Tbp)+4℃(G−C
bp)−5℃(Suggsら、D.D.Brown 編集、INC-UCLA Sy
mp. Dev. Biol. 「精製遺伝子の使用」Academic Press,
Inc, N.Y. 23巻、638-693 (1981)) Tm=ΔH/(ΔS+Rxln(C/4)−273.1
5℃(Freierら、proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:9373
-9377 (1986)) 。末端ラベルオリゴヌクレオチドプロー
ブは68℃で5分間加温してから、あらかじめThに温
めておいた10から20mlのハイブリダイゼーション
バッファー(バッグ中のフィルターの数によるが、約1
−5×106 dpm/ml)と混合する。これをバッグ
中に注ぎ込み、バッグの口を再びシールする。バッグを
ガラス板に固定し、Thの水浴中に少なくとも12時間
から一晩浸しておく。ハイブリダイゼーション後、バッ
グの口を切り開きバッファーを捨てる。バッグののこり
の三方を切り開き、フィルターをピンセットで取り出
し、最初の洗浄溶液を入れたパイレックスの容器に移
す。洗浄は次のように行なう。 1)振とうしながら、6×SSPE(1%SDS)中
で、5−10分間ずつ3回洗浄する。 2)1×SSPE(1%SDS)中、ハイブリッドのT
h温度で3分間を約1回洗浄する。 3)SDSを除くため、6×SSPE中室温で振とうし
ながら5分間を約3−4回洗浄する。洗浄液の量はフィ
ルターを完全に覆うために少なくとも100mlなけれ
ばならず、複数のフィルターの場合にはもっと多く用い
る。洗浄溶液はすべて使用する前にそれぞれの温度に温
めておく。フィルターを風乾し、2枚の増感スクリーン
の入ったカセットにいれ、X線フィルムを−70℃で感
光させる。フィルムを1−3日後に現像する。
【0031】ハイブリダイゼーションシグナルの定量
は、モレキュラーダイナミクスホスホルイメジャー(Mo
lecular Dynamics) を用いて行なう。乾燥したブロット
は、メーカーの指示どおりホスホルイメジャーカセット
中プラスチックラップの下に置き、普通のハイブリダイ
ゼーションプローブの場合は2時間、特異的エイメリア
プローブの場合は3−12時間、燐光スクリーンに曝
す。ついでスクリーンをレーザーでスキャンするが、こ
のレーザーはスクリーン中の燐光体により捕獲されたエ
ネルギーを開放する。開放されたエネルギーは装置によ
り定量される。
【0032】エイメリアのRNAもまた単離して1サン
プル中の複数種エイメイリアの存在と濃度を知るために
用いることができる。ニワトリ小腸からエイメリアのR
NAを単離するにはRNAの分解を避けるように注意し
なければならない。うまく行く方法の1つは、Chir
gwinらの方法(Biochemistry18: 5294-5299 (1979)
と基本的に同じである。3−5日前にワクチン投与した
ニワトリから粘膜かき取り物を取り、先に述べたように
して50ml容遠心管に移す。これらのかき取り物をた
だちに約4Mグアニジンチオシアネート(pH7.
0)、約0.5%N−ラウロイルザルコシンナトリウ
ム、約25mlクエン酸ナトリウム、約0.1M2−メ
ルカプトエタノールおよび約0.1%シグマ30%アン
チフォームAからなる液24ml中に入れる。サンプル
は速やかにポリトロン(Brinkmann)を用いて最高速度で
20秒ずつ3回ホモジナイズする。その間ポリトロンは
滅菌蒸留水で2回ゆすぐ。ついでサンプルを懸垂バケッ
トローター中約8000rpmで10分間(約10℃)
で遠心する。上清を傾斜して除き、ペレットを約0.6
mlの約1M酢酸と約18mlの100%エタノールを
加え−20℃で一晩おいて沈殿させる。サンプルを再度
10分間10℃、8000rpmで遠心する。サンプル
を、約12mlの約7.5Mグアニジン塩酸(pH7.
0)、25mMクエン酸ナトリウム、5mMジチオスレ
イトールからなる液中に再度懸濁し、勢いよく振とう
し、溶解するまで68℃に加熱する。サンプルは再度約
0.3mlの1M酢酸と約6mlの100%エタノール
を加え−20℃で一晩おいて沈殿させる。再び前のよう
にサンプルを遠心し、懸濁し、沈殿させるが、前回の容
量の2分の1とする。すなわち、それぞれ6ml、0.
15ml、3mlである。サンプルを再度ペレットに
し、約10mlの室温95%エタノールとともに摩砕す
る。乾熱したCorex遠心管に移し、約10,000
rpm、約10℃で30分間遠心してペレットにした。
RNAペレットはSpeed−Vac(Savant Instrum
ents) を用いて真空下で乾燥し、約68℃で約2mlの
ジエチルピロカーボネート処理した滅菌蒸留水に溶解
し、再度ペレットにして、約1mlのジエチルピロカー
ボネート処理した滅菌蒸留水で抽出し、再度ペレットに
する。抽出物は約300μlの2M酢酸カリウム(約p
H5.0)、約8mlの100%エタノールを加えて−
20℃一晩おいて沈殿させる。最終RNA標品はペレッ
トにして、約1mlのジエチルピロカーボネート処理し
た滅菌蒸留水に再懸濁する。260nmと280nmに
おける吸光度の読み(ベックマン分光光度計)からRN
A濃度を求める。約3μgのRNAを1.2%アガロー
スゲルで電気泳動を行なって、RNAの質、サイズ、相
対濃度をチェックする。RNAサンプルは−70℃で保
存する。RNaseフリーのDNase(RQ1DNa
se、プロメガ)を用いてRNAを処理した。処理は消
化を約30−40分間約37℃で行なったほかはメーカ
ーの指示に従った。サンプルをほぼ等量のフェノール/
クロロホルムで抽出し、約1/ 10容の約3M酢酸ナト
リウムと約2と1/ 2容のエタノールにより約−70℃
一晩沈殿させた。遠心してRNAペレットを回収し、約
75%エタノールで洗い、真空下で乾燥して、ジエチル
ピロカーボネート処理した滅菌蒸留水に再懸濁する。2
0から30mgのRNAを1×変性溶液(4×変性溶液
は、約1mlのホルムアルデヒド、56μlの1Mリン
酸ナトリウム(p6.5)および344μlの滅菌蒸留
水からなる)中で68℃約20分間変性させてから、N
ytranフィルター上に2連でスロットに入れた。変
性サンプルは直ちに氷のうえに置いて冷却し、メーカー
の指示に従ってNytranフィルター上にスロット/
ドットマニホールドを用いて固定した(バイオラッドラ
ボラトリーズ)。ついでオリゴヌクレオチドプローブを
ノーザン(RNA)ブロットするためメーカー(Schlie
cher & Schnell) の指示どおりナイロンフィルターをプ
レハイブリダイズ、ハイブリダイズ、洗浄を行なった。
オリゴヌクレオチドプローブは先にのべたように32Pで
末端ラベルを行なう。
【0033】糞中のオーシストのゲノムDNAもまた単
離して1サンプル中の複数のエイメリア種の存在と濃度
を決めるのに利用することができる。糞を蒸留水で約1
0倍に希釈し、ついで内容物を篩い装置を通過させる。
順々に目の細かくなる篩いを通すことにより糞の残渣は
相当除かれる。部分的に精製された各エイメリア種のオ
ーシストは、約2.2Mショ糖に浮遊させることにより
回収される(Jackson,Parasitol. 54: 87-93 (1964)、
さらに5.25%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液中で4
0℃で約10分間インキュベートして処理する。次亜塩
素酸ナトリウムは滅菌リン酸緩衝整理食塩水(PBS)
(pH7.6)で数回洗浄して除き、精製され、滅菌さ
れたオーシストが得られる。種類によってオーシストは
PBSまたは滅菌水中で振とうしながら約20℃の水浴
中で24から60時間胞子形成させる(Edgar, Trans.
Am. Micr. Soc. 62: 237-242(1954)) 。胞子形成後オー
シストはPBSで数回洗浄する。
【0034】胞子形成したオーシストは滅菌した3mm
のガラスビーズと振とうして破砕する。ガラスビーズは
オーシストの懸濁液に加えて、渦巻きミキサーで約2分
間勢いよく攪拌する。時々破砕の具合を顕微鏡で調べ、
約50%が破壊されたらガラスビーズを沈降させビーズ
の上のサンプルを等容量のパーコール(ファルマシア)
と混合する。破壊されたオーシストは4℃約2000×
gから約5000×gで約10分間遠心してスポロシス
トに富んだ画分をペレットとして得る。未破壊のオーシ
ストは50%パーコールの上に層となるのでこれを取っ
てPBSで洗浄し、ガラスビーズと混ぜて先に述べた様
に再度攪拌する。パーコール分画後に未破砕のオーシス
トがほとんど残らないようになるまでこの操作を繰り返
す(3−4回)。スポロシストペレットは一緒にしてP
BSで数回洗浄する。
【0035】スポロシストは0.01Mトリス(pH
8.0)、0.2MNaClでほぼ1ml当たり108
になる様に希釈する。懸濁液を1%ドデシル硫酸ナトリ
ウムと約10mMEDTAを含むように調整すると、膜
が溶解する。放出されたゲノムDNAをプロテイナーゼ
K(150μg/ ml)で約30分間65℃で消化する
ことにより可溶化しゲノムDNAをバッファ飽和フェノ
ール(pH約7.6)で2回、フェノール/ クロロホル
ム/ イソアミルアルコール(約25:24:1)で2
回、クロロホルム/ アミルアルコール(約24:1)で
2回抽出する。最終の水層を10mMトリス(pH8.
0)、10mMNaCl、10mMのEDTA(pH
8.0)中で一晩透析する。DNAと一緒に精製されて
きたRNAは、熱失活させたRNaseAを150μg
/ mlの濃度で用いて消化することにより選択的に透析
物中から除去する。サンプルは約1時間約37℃でイン
キュベートする。RTNaseや他の混在蛋白質は再度
プロテイナーゼKで消化して除去する(約150μg/
ml、約30分間37℃処理)。ついでゲノムDNAを
上に述べたように有機溶媒により順番に抽出する。最終
の水層は約0.1容の3M酢酸ナトリウムと約2.5容
量の約100%のエタノールを加えて沈殿させる。グリ
コーゲンを20μg/ mlになるように加えてキャリヤ
ーとする。ペレットを約70%のエタノールで2回洗浄
する。ゲノムDNAのペレットは逆さまにして風乾し、
約10mMトリスHCl(pH7.6)、1mMEDT
A緩衝液(TE)または蒸留水中に約5−8×108
ポロシスト相当物/ mlとなるように懸濁し、260n
mの吸収により定量する。DNAの一部をアガロースゲ
ル電気泳動により分析し、1)分光吸収による濃度、
2)残存RNAが存在しないこと、3)高分子量に保た
れていること、の3点を確認する。
【0036】ビスベンズイミドアッセイで定量した等し
い量のゲノムDNAを変性させ、ハイブリダイゼーショ
ンのため8枚の同じNytran紙のシート上に固定す
る。通常、先に述べたようにして定量した約100ng
のゲノムDNAを、水で100μlに調整し、これに約
0.1容の約3MNaOHを加える。これを約70℃で
約30−60分間インキュベートして変性させ、室温ま
で冷やして約2Mの酢酸アンモニウム(pH7.0)を
約1容加えて中和する。これをNytranシートにス
ロットブロットまたはドットブロットマニホールド中で
メーカー(Schliecher & Schuell Inc.)の説明書に従っ
て載せた。真空で引いてサンプルを濾過する。精製した
各トリエイメリア種から調製したゲノムDNAもフィル
ターに載せて、種特異的定量の標準品とする。適当なバ
ッファーコントロールおよびブランクコントロールも常
用する。フィルターを風乾し、真空下で約80℃約2時
間加熱する。プレハイブリダイゼーション、オリゴヌク
レオチドハイブリダイゼーション、洗浄、およびハイブ
リダイゼーションの定量はさきにのべたように行なう。
下記実施例は本発明について示すが、しかしながら本発
明をそれらに限定するわけではない。
【実施例】
【0037】実施例1 アイメリア種小サブユニットリボソームRNA遺伝子の
クローニング方法 E.アセルブリナ(E. acervulina)、E.ブルネッティ
(E. Brunetti)、E.マキシマ(E. maxima)、E.ミチ
ス(E. mitis) 、E.ネカトリクス(E. necatrix)、
E.プラエコクス(E. praecox) 及びE.テネラ(E. t
enella) の実験株からの接合子嚢(オーシスト)をブロ
イラーニワトリの経口感染により増殖させた。アイメリ
ア・テネラ接合子嚢を感染後5〜7日目にニワトリの盲
腸内容物から単離した。残りのアイメリア種は感染後3
〜8日目に盲腸回収物から個別的に単離した。盲腸内容
物をワーリング・ブレンダー(Waring Blender) 内にお
いて蒸留水中で物理的に破砕し、ペプシンで消化した。
消化後、砕片を蒸留水中で遠心により除去した。糞を蒸
留水で10倍希釈し、しかる後内容物を篩分け装置に通
した。サイズ減少スクリーンへの連続通過で多量の糞砕
片を機能的に除去した。次いで7つのアイメリア種の各
々に関して部分的に純粋な接合子嚢分画を2.2Mスク
ロース中で浮上法により集め〔ジャクソン、パラシトー
ル、第54巻、第87−93頁、1964年(Jackson,
Parasitol.,54:87−93(1964)) 〕、更に
水中5.25%の濃度で次亜塩素酸ナトリウム中40℃
で10分間のインキュベートにより処理した。次亜塩素
酸ナトリウムをpH7.6の無菌リン酸緩衝液(PBS)
で数回の洗浄により除去し、純粋な無菌接合子嚢を得
た。種に応じて、接合子嚢をPBS又は滅菌水中20℃
で24〜60時間にわたり振盪水浴中で胞子形成させた
〔エドガー、トランスアクションズ・オブ・アメリカン
・ミクロバイオロジカル・ソサエティ、第62巻、第2
37−242頁、1954年(Edgar, Trans. Am. Mic
r. Soc.62、237−242(1954)) 〕。胞子
形成後、接合子嚢を無菌PBSで数回洗浄した。
【0038】胞子形成した接合子嚢は3mm無菌ガラスビ
ーズを用いて砕片した。ビーズを接合子嚢懸濁液に加
え、混合液をボルテックス(Vortex) ミキサーで約2分
間激しく混ぜた。定期的に破砕度を顕微鏡で調べた。約
50%の胞子形成接合子嚢が破砕されたときにガラスビ
ースを静置し、ビーズ上のサンプルをとり、等容量のパ
ーコール(Percoll)〔ファルマシア(Pharmacia)〕と混
ぜた。破砕された接合子嚢を2000xg、4℃で10分
間の遠心に付し、胞子被嚢に富んだ分画をペレット化さ
せた。50%パーコール上で層を形成する未破砕接合子
嚢をとり、PBSで洗浄し、ガラスビースと混ぜ、前記
のように再び混ぜた。この操作は未破砕接合子嚢がパー
コール分別後にほとんど残らなくなるまで繰返し(3〜
4回)行った。胞子被嚢ペレットを合わせ、PBSで数
回洗浄した。
【0039】次いで胞子被嚢を0.01Mトリス(pH
8.0)、0.2M NaClで約108/mlの濃度に希釈
し、懸濁液を1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)及
び10mM EDTAに調整して、膜溶解させた。放出さ
れたゲノムDNAを65℃で約30分間にわたるプロテ
イナーゼK(150μg/ml)切断で可溶化させた。ゲ
ノムDNAを緩衝液平衡化フェノール(pH7.6)で2
回、25:24:1フェノール/クロロホルム/イソア
ミルアルコール混合液で2回及び24:1クロロホルム
/イソアミルアルコールで2回抽出した。最終水相を1
0mMトリス(pH8.0)、10mM NaCl、10mM ED
TA(pH8.0)中で一夜透析した。DNAと同時精製
されたRNAは濃度150μl/mlで用いられた熱不活
化RNアーゼAによる切断で透析物から選択的に除去し
た。サンプルを37℃で1時間インキュベートした。R
Nアーゼ及び他の残留タンパク質はプロテイナーゼKに
よる二次切断(150μg/ml、55℃で30分間)で
除去した。次いでゲノムDNAを前記のように有機溶媒
で連続抽出した。最終水相を0.1倍容量の3M酢酸ナ
トリウム及び2.5倍容量の100%エタノールで沈降
させた。グリコーゲンを20μg/mlまで加え、キャリ
アとして作用させた。ペレットを70%エタノールで2
回洗浄した。ゲノムDNAペレットを反転して風乾し、
しかる後5.8×108 胞子被嚢当量/mlの濃度で10
mMトリスHCl(pH7.6)、1mM EDTA緩衝液(T
E)又は蒸留水に懸濁し、260nmの吸光度により定量
した。次いで一部のDNAをアガロースゲル電気泳動に
より分析して、(i)スペクトル測定濃度、(ii) 残留R
NAの欠如及び(iii)その高分子量結合性について確認
した。
【0040】リボソームRNA(rRNA)遺伝子座は
真核生物界中における系統発生関係を確立するため用い
られて成功をもたらした豊富な情報を有している〔ハセ
ガワら、ジャーナル・オブ・モレキュラー・エボルーシ
ョン(J. Mol. Evol.)、第22巻、第32−80頁、1
985年〕。いくつかの多岐にわたる生物からの ssrR
NAの配列が最近編集された〔ダムスら、ヌクレイック
・アシッズ・リサーチ、第16S巻、第r87−r17
3頁、1988年(Dams et al., Nucleic Acids Res.,
16S : r87-r173(1988));ニーフス(Neef
s)ら、ヌクレイック・アシッズ・リサーチ、第18S
巻、第2237−2317頁、1990年〕。これらヌ
クレオチド配列の比較分析では、著しい配列類似性を有
する領域及び著しい配列ずれで特徴付けられる他の領域
を示した。真核生物界でほぼ同一のコンセンサス小サブ
ユニットrRNA(ssrRNA)の5′及び3′末端の双
方に近い領域が選択された。これらの配列に相当するオ
リゴヌクレオチドを選択した:
【化14】 オリゴヌクレオチドはアプライド・バイオシステムズ
(Applied Biosystems)380B装置を用いて合成し、
製造業者の推奨に従い精製した。ERIB1(SEQ
ID NO:1)は真核生物 ssrRNA遺伝子の5′末端
から10ヌクレオチド未満のコンセンサス配列を示す。
ERIB10(SEQ ID NO:2)は真核生物 ssr
RNA遺伝子の3′末端から約20ヌクレオチドに位置
したコンセンサス配列と逆相補的である。一緒にする
と、これら2つのオリゴヌクレオチドは大部分の ssrR
NA遺伝子配列に及ぶ。
【0041】ERIB1(SEQ ID NO:1)及び
ERIB10(SEQ ID NO:2)は前記のような
7つのアイメリア種の各々のゲノムDNA調製物内に含
まれる ssrRNA遺伝子を選択的に増幅させる目的でポ
リメラーゼ鎖反応〔PCR、サイキら、サイエンス(Sc
ience)、第239巻、第487−491頁、1988
年〕でプライマー対として用いた。ゲノムDNAはケイ
光色素結合アッセイ〔レバルカ及びペイゲン、アナリテ
ィカル・バイオケミストリー、第102巻、第344−
352頁、1980年(Lebarca and Paigen, Anal. Bi
ochem., 102:344−352(1989)) 〕を用
いて定量し、PCR鋳型用として最終濃度2.5ng/μ
lまで希釈した。100mMトリスHCl(pH8.3)、5
00mM KCl 、15mM MgCl2 、0.01%ゼラチン
からなる10X反応緩衝液とトリスHCl(pH7.6)緩
衝化dATP、dCTP、dGTP及びdTTPの10
0mMストックを調製した。反応混合液は下記成分:水、
dATP、dCTP、dGTP及びdTTP(各200
μM)、1X反応緩衝液、各1μMの2種オリゴヌクレ
オチドプライマー(ERIB1及びERIB10)(S
EQ ID NO:1及びSEQ ID NO:2)並びに
1.25U TaqDNAポリメラーゼをこの特定の順序
でこれらの最終濃度で混ぜることにより調製した。反応
混合液は反応カクテル90μlをゲノムDNA10μl
(25mg)と混ぜることにより専用のPCR反応チュー
ブ中で組合せた。反応液を軽質鉱油約50μlで覆い、
しかる後下記のようにプログラム化されたパーキン・エ
ルマー・シータス(Perkin ElmerCetus) DNA熱サイ
クラー中にいれた: 各々(i)変性させるため94℃で約60秒間、(ii) ア
ニーリングするため50℃で約90秒間及び(iii)重合
のため72℃で120秒間から構成されていた35サイ
クル; 伸長のため72℃で10分間の1サイクル
【0042】反応生成物の一部5μlをDNAサイズ標
準品と共にTAE緩衝液中でアガロースゲルDNA電気
泳動に付した。鎖長約1.8kbの特徴的なバンドは、そ
のサイズは他の真核生物 ssrRNA遺伝子との相似性か
ら大ざっぱに予想されたものであるが、ERIB1(S
EQ ID NO:1)及びERIB10(SEQ ID
NO:2)が現実にアイメリア ssrRNA遺伝子とハイ
ブリッド形成し、TaqDNAポリメラーゼがこれらプラ
イマーの3′末端からの伸長で反応生成物を合成するこ
とを示唆した。
【0043】定義によると、1.8kb PCR生成物の
末端はインプットオリゴヌクレオチドに相当し、平滑化
されているべきである。しかしながら、TaqDNAポリ
メラーゼは二重PCR生成物の3′末端に単一の鋳型に
よらないヌクレオチド、特にdATPを加えやすい
〔J.M.クラーク(J. M. Clarke) 、ヌクレイック・
アシッズ・リサーチ、第16巻、第9677−9686
頁、1988年〕。クローニング効率を高めるため、P
CR生成物の末端を細菌DNAポリメラーゼのクレノウ
断片の作用でブラント末端に“平滑化”した。反応生成
物を前記のようにフェノールで1回、フェノール/クロ
ロホルム/イソアミルアルコールミックスで1回及びク
ロロホルム/イソアミルアルコールで1回抽出した。D
NAを酢酸ナトリウム/エタノールで沈降させ、ペレッ
トを70%エタノールで2回洗浄した。クレノウ断片反
応のため、DNA(1〜10μg)を水15μlに懸濁
し、10Xニックトランスレーション緩衝液〔0.5M
トリスCl(pH7.2)、0.1M MgSO4 、1mMジチオ
スレイトール、500μg/ml牛血清アルブミン(BS
AペンタックスフラクションV)〕2μl、全4種dN
TPの1.25mM溶液2μl及びクレノウ1μl(=5
単位)と混ぜた。反応は14℃で1時間行い、65℃で
10分間加熱することにより終結させた。平滑化された
1.8kbDNA生成物をG25カラムに通し、前記のよ
うにフェノールで1回及びクロロホルム/イソアミルア
ルコールで2回抽出した。DNAを酢酸ナトリウム/エ
タノールで沈降させ、ペレットを70%エタノールで2
回洗浄した。DNAを水36μlに再懸濁し、0.2M
トリスHCl(pH9.5)、10mMスペルミジン、1mM
EDTA4μlと混ぜた。この反応混合物を70℃で5
分間インキュベートし、しかる後氷で急速に冷却した。
上記40μlに10Xブラント末端キナーゼ緩衝液
(0.5MトリスCl(pH9.5)、0.1M MgCl2
50mMジチオスレイトール、50%グリセロール)5μ
l、ATPの10mM溶液5μl及びT4ポリヌクレオチ
ドキナーゼ2μl(=20U)を加える。反応は37℃
で30分間行い、0.5M EDTA2μlの添加で終
結させた。反応混合液をTE緩衝液で約100μlに調
整し、反応生成物を前記のようにフェノールで1回、フ
ェノール/クロロホルム/イソアミルアルコールミック
スで1回及びクロロホルム/イソアミルアルコールで1
回抽出した。DNAを酢酸ナトリウム/エタノールで沈
降させ、ペレットを前記のように70%エタノールで2
回洗浄した。DNAを水20μlに再懸濁し、260nm
の吸光度により定量した。
【0044】次いで平滑化された1.8kb DNA生成
物をアガロースゲル電気泳動に付して、平滑化された
1.8kb生成物から残留オリゴヌクレオチドプライマー
及び非特定PCR生成物を分離した。関係バンドを含む
ゲルスライスを切出し、融解させ、DNAを製造業者の
指示に従いジェネクリーンII(Geneclean II) 〔バイオ
101社(BIO 101社)、ボーゲルスタイン及び
ゲレスピー、プロシーディング・オブ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンスUSA、第76巻、第61
5−619頁、1979年(Vogelstein and Gillespi
e, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 76:615−61
9、1979)〕で溶出させた。次いで溶出したDNA
生成物を260nmの吸光度により定量した。
【0045】ファージミドクローニングベクターpUC
120〔ビーリア(Vieria) 、ビレプリコン(Bireplic
on) 線状ファージ及び一本鎖プラスミドDNAの産生、
博士論文、ミネソタ大学、1989年〕はポリリンカー
においてその唯一のSmaI部位で切断される。他の適切
なクローニングベクターとしては格別限定されず、pG
EM−Zf 系〔プロメガ社(Promega Corporation)〕及
びpBluescript II系〔ストラタジーン・クローニング・
システムズ(Stratagene Cloning Systems) 〕がある。
切断は分析アガロースゲル電気泳動でモニターした。次
いで直鎖化DNAを有機溶媒で抽出し、前記のように7
0%エタノールで沈降、洗浄した。プラスミドの各鎖の
5′末端を子牛腸ホスファターゼ(CIP)でホスファ
ターゼ処理し、自己結合現象の頻度を減少させた。これ
は直鎖化プラスミド(約10μg)を10X CIP緩
衝液(pH9.0の0.5MトリスHCl 、10mM MgCl
2、1mM ZnCl2 、10mMスペルミジン)5μl及びC
IP1μl(1単位)と最終50μl反応容量中で混ぜ
ることにより行った。反応は37℃で15分間しかる後
56℃で15分間行った。次いで2回目のCIPを加
え、反応を前記のように繰返した。反応をH2O 40μ
l、10X STE緩衝液(pH8.0の100mMトリス
HCl 、1M NaCl、10mM EDTA)10μl、2
0%SDS2.5μlの添加で終結させ、68℃で15
分間加熱した。次いで直鎖化ホスファターゼ処理ベクタ
ーを前記のように抽出、沈降及び洗浄した。次いでpU
C120ポリリンカー内のブラントSmaI部位へ、ゲル
精製 ssrRNA遺伝子PCR生成物の結合を行った。直
鎖化ベクター約100ngをpH7.6の66mMトリスHC
l 、5mM MgCl2 、5mMジチオスレイトール、1mMAT
Pからなる反応混合液20μl中において等モル量の各
PCR生成物と混ぜた。反応はT4DNAリガーゼの添
加で開始させ、14℃で12〜16時間インキュベート
した。
【0046】外来DNAを取込むことができるコンピテ
ント細菌細胞は下記方法により得た。既定容量(形質転
換反応毎に約2ml)の無菌2X YT細菌培地(バクト
トリプトン16g、酵母エキス10g、NaCl 5g/リ
ットル)に大腸菌MV1184の単一コロニーを接種
し、それが600nmで0.6の光学密度に達するまで3
7℃で激しく混ぜることにより増殖させた。他の適切な
細菌宿主としては格別限定されず、MN522、JM1
01、TB1及びXL1−Blueがある。細菌を1000
xg、4℃で5分間の遠心により集めた。得られた細胞ペ
レットを無菌50mM CaCl2で原培養容量の1/2に静か
に懸濁し、しかる後懸濁液を氷上に20分間おいた。細
胞を遠心で再度集め、しかる後1/10容量の無菌50
mM CaCl2に静かに懸濁した。次いで細菌懸濁液を4℃
で16〜24時間保った。
【0047】20μl結合反応混合液から2μl及び1
8μlずつ無菌ポリプロピレンチューブ中に分配した。
コンピテント細菌約100μlを結合反応液(並びに適
切な結合及び形質転換コントロール)含有チューブの各
々に加え、これらを氷上に40分間おいた。この後細菌
を42℃で90秒間のインキュベートにより“熱処理”
し、しかる後室温で約5分間かけて回収した。次いで各
形質転換チューブを、プラスミド保有細菌の選択及びプ
ラスミド維持のために50mg/lの濃度でアンピシリン
を含有した2X YT寒天プレート上にまいた。プレー
トを反転位で一夜37℃でインキュベートした。
【0048】プラスミド保有細菌クローンはアンピシリ
ンの存在下プレート上で増殖しうるそれらの能力により
確認した。単一コロニーを2X YT/AMP(即ち、
50mg/lでアンピシリンを含有した2X YT培地)
5mlに接種し、これらの培養物を激しく振盪しながら3
7℃で一夜増殖させた。培養物約1.5mlをエッペンド
ルフチューブ内に注ぎ入れ、エッペンドルフ遠心管中で
少なくとも1分間の遠心により集め、残りの培養物を4
℃で貯蔵し、遺伝子ストックとして役立てた。細菌ペレ
ット上の培地を吸引し、ペレットを50mMグルコース、
10mM EDTA、25mMトリスHCl(pH8.0)、4
mg/mlリゾチームの冷新鮮調製溶液100μl中で攪拌
により懸濁させた。この混合液を室温で5分間インキュ
ベートした。次いで0.2N NaOH、1%SDSからな
る冷新鮮調製溶液200μlを各チューブに加え、反転
により静かに混ぜ、氷上に5分間おいた。この混合液に
5M酢酸カリウム6ml、氷酢酸1.15ml、蒸留水2.
85ml含有の冷新鮮調製溶液150μlを加えた。内容
物を静かに攪拌し、この混合液を氷上で5分間貯蔵し
た。細胞砕片をエッペンドルフ遠心管中4℃で10分間
の遠心により集め、上澄液をフェノール/クロロホルム
/イソアミルアルコール(25:24:1)で1回抽出
した。プラスミドDNA及び細胞RNAを室温で2倍容
量の100%エタノールの添加により最終水相から沈降
させた。ペレットを室温で5分間の遠心により集め、ペ
レットを70%エタノールで1回洗浄し、しかる後短時
間で乾燥させた。次いで核酸ペレットをDNアーゼ無R
Nアーゼ20μg/ml含有のTE50μlに懸濁し、3
7℃で15〜30分間インキュベートして細胞RNAを
定量的に除去した。次いで一部の10μlを50mM Na
Cl、100mMトリスHCl(pH7.5)、5mM MgCl2
らなる緩衝液中37℃で60分間にわたりHindIII及び
EcoR1(各々約20単位)で完全に切断した。制限酵
素反応生成物をアガロースゲル電気泳動で分離し、適切
なインサートを含んだプラスミドを確認した。次いで予
想1.8kbインサート含有の組換えプラスミドを第二制
限酵素(通常RstI)で切断して、(i)インサートの単
一コピーのみがプラスミド内に含まれていることを確認
し、(ii) 細菌プロモーターと比べたインサートDNA
の向きについて調べた。これはRNアーゼ切断細菌核酸
の残り40μlから第二の10μl部分を除去し、10
0mM NaCl、10mMトリスHCl(pH7.5)、10mM MgC
l2からなる緩衝液中37℃で60分間にわたり約20単
位のPstIでそれを切断することにより行った。再び制
限酵素切断物をアガロースゲル電気泳動で分割した。
【0049】E.アセルブリナ、E.ブルネッティ、
E.マキシマ、E.ミチス、E.ネカトリクス、E.プ
ラエコクス及びE.テネラ小サブユニットリボソームR
NAをコードする単離及び精製された遺伝子は図1〜7
で各々示されている。7種の遺伝子配列を比較し、ヌク
レオチドの多様性を確認した。これらの多様性領域に相
補的なオリゴヌクレオチドを前記のように合成し、下記
のようにバイブリッド形成プローブとして用いた。表4
は様々なアイメリア種に関する本来の多様性配列につい
て示す。表3で示された配列(“共通”グループに関す
る場合を除く)は、最も便利な種特異性ハイブリッド形
成プローブ、即ち最大多様性のヌクレオチド配列を含む
ssrRNA遺伝子の領域に対し組立てられた最大特異性
を示すプローブの例である。
【化15】
【化16】
【化17】
【0050】同目的に使用できる ssrRNA遺伝子の他
の領域は表4で示されている。 ssrRNA配列多様性の
インジケーターを図1〜7で示された配列のコンピュー
ター分析により得た。GCG(ウィスコンシン大学)プ
ログラムパッケージ内のプログラムPRETTYをマル
チ配列決定プログラムの例として用いた。このプログラ
ムのアルゴリズム目的は、塩基毎の比較を行い、一致数
を最適化するために必要な付加又は欠失に相当するギャ
ップを挿入して比較された配列間の相同領域を最大にす
ることである。図12は図1〜7で示された配列を用い
てPRETTYにより作成されたアウトプットの例であ
る。“コンセンサス”と名付けられたもう一つの欄があ
ることに留意せよ。これは比較された配列の相同性に関
する位置毎のレポートである。7つのヌクレオチドが全
部一致する場合には、大文字がその事を確認するために
用いられている。単一の差異が観察される場合、それは
コンセンサス配列において(−)で示される。この“配
列決定された”フォーマットにおいて、様々なサイズの
ギャップを挿入てあるため7つの種は全部1766塩基
の配列鎖長で終わることにも留意すべきである。このた
め図12におけるヌクレオチドナンバリングシステムは
用いられた配列決定プログラム及びプログラムパラメー
ターに関連している。“配列決定された”フォーマット
において興味あるヌクレオチドセグメントは各個別種に
関する絶対配列ナンバリングシステムと相互参照されね
ばならない。
【0051】表4 種特異的ハイブリッド形成プローブ標的として有用なニ
ワトリアイメリア種からの ssrRNA遺伝子の領域図1
2における“配列決定”に関するヌクレオチド位置
【化18】 進化過程で分岐してきた7つのニワトリアイメリア種か
らの ssrRNAの領域は、“コンセンサス”配列を比較
して、特にダッシュ(−)が集中する領域を捜すことに
より確認できる(図12参照)。このタイプの分析を用
いて、有用なハイブリッド形成プローブ標識であるため
に充分な種対種ヌクレオチド配列多様性を有するニワト
リアイメリアからの ssrRNA遺伝子内における約12
の領域、即ちオリゴヌクレオチドハイブリッド形成プロ
ーブ用の鋳型として役立つ領域が確認された。表4は
“配列決定された”ヌクレオチドナンバリングシステム
を用いてこれらの領域について示す。表5は図1〜7で
示されたような各々の種に関する絶対配列ナンバリング
システムを用いて同領域を掲示している。
【0052】下記表はアイメリア種の各々に関する表4
の各領域のヌクレオチド位置を示す。
【化19】
【0053】実施例2 感染性アッセイ 生コクシジウムワクチンのロットを弱毒化したエイメリ
ア(Eimeria)菌からのオーシストを用いて製造した。ワ
クチンは次のエイメリア種を用いて調製した:E.アセ
ルブリナ(acervulina) 、E.テネラ(tenella)、E.
マイシマ(maxima) 、E.ネカトリクス(necatrix) 、
E.プラエコックス(praecox)、E.ミチス(mitis)、
E.ブルネッティ(brunetti) 、各種からのオーシスト
の免疫原用量を一緒にし、ワックスでビーズにし、石膏
で包んだ。一日令雌SPFレグホン(Leghorn)ヒヨコを
アイソレーターケージにとり込み、ワクチンを含まない
餌と水を2週令まで任意に与えた。餌をワクチン投与の
前日に取り除いた。ワクチンビーズを計量し、0.25
倍、0.5倍、1倍、2倍、3倍、5倍及び10倍ワク
チン投与量に等しいアリコートを餌(15g/ヒヨコ)
と混合し、8〜10個体の群のヒヨコに与えた。すべて
のワクチンを4時間以内に消費した。ワクチンを十分に
消費した後、ワクチンを含まない餌をテスト期間中与え
た。8〜10未処理トリの群に、実験計画の期間中普通
の餌と水を任意に与えた。8〜10トリの別の群に同数
の非被包性オーシスト(1倍)を胃管栄養法によって投
与し、任意に給餌した。これらのトリは感染に対して陽
性の対照であり、非被包性のオーシストがワクチンのも
のと同じバッチからのものであったので、被包化後の生
物体の生存力をチェックするために供された。ワクチン
又は非被包オーシストの投与の3〜5日後、粘膜及び上
皮かき取物をトリ腸壁から調製した。これらのかき取物
から抽出された全核酸を、このプロトコルにおけるハイ
ブリッド形成ターゲット又はPCR増幅鋳型として供し
た。被包化プロセス後のエイメリアの各種の相対的感染
性を、インプットオーシストの数の増幅を検出する能力
に基づいて評価した。これは、実施例1で記載した種特
異性32Pでラベルしたオリゴヌクレオチドハイブリッド
形成プローブを用いて行った。各処理群中のトリのいく
つかを、感染後4〜7日の糞中のオーシスト数をモニタ
ーするために保存した。定量は、クローンワクチン菌オ
ーシストから調製されたゲノムDNAを用いて標準カー
ブに基づいて行った。 全核酸の調製
【0054】ワクチン投を受けた3〜5日後に、トリを
殺した。腸及び盲腸を取り出し、長さに沿って切り、水
道水ですすいだ。腸及び盲腸の内壁を顕微鏡スライドを
用いてかき取った。かき取り物を50ml遠心チューブに
移し、直に操作した。2倍プロティナーゼK消化バッフ
ァー(400mMトリス−HCl 、pH7.6、100mMM
EDTA、1.0%SDS)5〜10mlをかき取り物に
加え、サスペンジョンをボルテックスミキサーにおいて
激しく混合した。サスペンジョンに5mg/mlプロティナ
ーゼ200μlを加え、サスペンジョンを55℃で3時
間消化させた。このときに粘度が問題になった場合に
は、別の消化バッファー5ml及び別の5mg/mlプロティ
ナーゼK100μlを加え、消化を一晩中続行した。一
晩中消化した後、5mg/mlプロティナーゼK100μl
を加え、消化を3〜24時間続行した。消化物の600
μlを取り出し、1.5mlマイクロフュージチューブに
置き、消化バッファーで平衡にしたフェノール及びクロ
ロホルムの1:1混合物で2回抽出した。次に、サンプ
ルをクロロホルム及びイソアミルアルコールの24:1
混合物で抽出した。最終水性相を−20℃で保存した。
最終水性相のアリコートをエタノールで沈澱させた。ほ
とんどの場合、200μlの最終水性相を3M酢酸ナト
リウム(pH4.6)に加え、次に、500μlのエタノ
ールと一緒に合せた。サンプルを反転によって混合し、
ドライアイス浴に20分間置いた。次に、ゲノムDNA
をエッペンドルフマイクロ遠心機において15分間遠心
によって集めた。沈澱物を70%エタノールで1回洗浄
し、スピード−Vac(Savant) において乾燥した。沈澱
物を、脱イオン水200μl中に懸濁した。全核酸調製
物中のDNAの量を、DNAに結合するとその性質を変
える前述の蛍光色素であるビスベンズイミドを使用して
評価した。TE中の0〜20μg/100μlの範囲に
あるサケ精巣DNA標準を保存溶液から作った。希釈物
を、希釈ごとに別の滅菌チップを用いて12×75mmボ
ロシリケートチューブ中で調製した。同様に、1:10
希釈物を各2個の実験サンプルについて100μlの最
終体積に調製した。滅菌水1ml当り200μgの濃度の
ベンズイミド色素ストックを調製し、暗ビン中に4℃で
保存した。使用前に、色素ストックを、その組成が50
mMリン酸ナトリウム、pH7.6、2M NaClであるバッ
ファーで1:200に希釈した。この2mlを各ボロシリ
ケートチューブにエッペンドルフリピーターピペットで
加え、混合し、蛍光比色計において励起波長356nm及
び放出波長458nmで直接測定した。実験サンプル中の
DNAの量は、製造者の指示に従って、適当な標準で機
械を較正した後に測定された。
【0055】ニワトリ腸上皮及び粘膜のかき取り物から
調製されたゲノムDNAからの原生動物 ssRNA配列
のPCR増幅 この技術の鋭い感度をもっているので汚染を避けるため
に極度の注意を要する。DNA調製用の専用ピペット、
ピペットチップ、容器及びストック溶液、反応アセンブ
リ及びサンプル分析を使用した。上記のビスベンズイミ
ドアッセイに基づいて200ngの実験ゲノムDNAを出
発ターゲット物質として使用した。この物質を、TaqD
NAポリメラーゼを阻害する残り溶媒を抽出物から除去
するためにまずエタノールで沈澱させた。各エイメリア
種からの既知数の精製生物体から調製されたゲノムDN
Aをニワトリ貯蔵ゲノムDNAの200ngを“スパイク
(spike)”するために用いた。これらを増幅標準及びハ
イブリッド形成標準として供した。トリス−HCl で緩
衝した(pH7.6)デオキシヌクレオシドトリホスフェ
ートdATP、dCTP、dGTP及びdTTP(各
1.25mM)の日常の使用溶液を−20℃で凍結保存し
たストック100mMから調製した。100mMトリス−H
Cl 、pH8.3、500mM KCl 、15mM MgCl2
0.01%ゼラチンからなる10倍反応バッファーを調
製し、オートクレーブした。これを次に等分し、−20
℃で保存した。反応混合物を専用PCR反応チューブ中
に100μlの最終体積に集めた。反応混合物のカクテ
ルは、次の成分をこれらの最終濃度でこの特定の順序に
おいて混合することによって調製された:水、dAT
P、dCTP、dGTP及びdTTP(dNTP各20
0μM)、1倍反応バッファー、及び各2μMの2増幅
プライマー(ERIB1及びERIB2)(SEQ I
D NO:1及びSEQ ID NO:3)、次に混合し、
反応チューブ当り1.25U TaqDNAポリメラーゼを
加え、反転によって混合した。次に、カクテルの80μ
lのアリコートを各反応チューブに分配した。前記のビ
スベンズイミドDNAアッセイに基づて、実験ゲノムD
NAを蒸留水で20μlの最終体積に調整し、反応混合
物に加えた。BIOSサーマルサイクラーを次のように
プログラムした: a)94℃で1分間変性、50℃で30秒間アニーリン
グ、72℃で45秒間重合からなる3サイクル; b)94℃で20秒間変性、50℃で30秒間アニーリ
ング、72℃で45秒間重合からなる27サイクル; c)72℃で10分間1サイクル。
【0056】プライマーペア5AERIB/3AERI
B(SEQ ID NO:31/SEQ ID NO:3
2)又は5BERIB/3BERIB(SEQ ID
NO:33/SEQ ID NO:34)を使用した場合、
反応混合物は、これらの最終濃度でこの特定の順序にお
いて混合することによって調製された:水、dATP、
dCTP、dGTP及びdTTP(dNTP各200μ
M)、1倍反応バッファー、及び各1μMの2増幅プラ
イマー(5AERIB〔SEQ ID NO:31〕及び
3AERIB〔SEQ ID NO:32〕又は5BER
IB〔SEQ ID NO:33〕及び3BERIB〔S
EQ ID NO:34〕)、次に混合し、反応チューブ
当り1.25UTaqDNAポリメラーゼを加え、反転に
よって混合した。次に、混合物の8μlのアリコートを
各反応チューブに分配した。前記のビスベンズイミドD
NAアッセイに基づいて、実験ゲノムDNA200μg
を蒸留水で20μlの最終濃度に調整した。反応物の上
に約50μlの軽鉱油を置いた後、次のようにプログラ
ムされたパーキンエルマーシータスDNAサーマルサイ
クラーに置いた: a)94℃で1分間変性、48℃で1分間アニーリング
及び72℃で1分間重合からなる3サイクル; b)94℃で1分間変性、50℃で1分30秒間アニー
リング及び72℃で2分間重合からなる32サイクル; c)72℃で10分間1サイクル。 次に、反応生成物の5μlを、前記と同様な小規模ビス
ベンズ−イミドアッセイを用いてDNA含量についてア
ッセイした。この小規模アッセイには2つのマイクロ遠
心チューブ中の希釈物を使用した。このとき最終アッセ
イ体積は500μlであった。このサンプルはマイクロ
セルにおいて読まれ、標準カーブは5〜200ng/mlで
直線であった。
【0057】スロット−ブロット又はドット−ブロット
マニホールドにおけるナイロンサポート上への核酸の固
定化 通常通り、上で定量されたPCR生成物100μgを水
で100μlに調整し、製造業者の説明(Schleicher及
びSchvell 社)に従ってスロット−ブロット又はドット
−ブロットマニホールドのニトラン(Nytran) シート
(予め水で湿らしてある)に施与した。各サンプルへ1
体積の1M NaOHを加えた。次に、このサンプルを室温
で5時間インキュベートしてDNAを変性した後、1体
積の1Mトリス−HCl(pH7.3)を加えることによっ
て中和した。真空を次に装置に適用してサンプルを濾過
した。次に各サンプルを500μlの4M酢酸アンモニ
ウム(pH6.8)ですすいだ。ニワトリエイメリアの各
種を表わす精製生物体から調製されかつ前記のとおりに
PCRにかけられたゲノムDNAを用いて前述のように
PCRにかけたニワトリ肝臓ゲノムDNAをスパイクし
た。スパイクしたDNAを濾過にかけ、種特異性定量標
準として保存した。適当なバッファー対照及びブランク
スロット対照を通常通り含ませた。濾物を空気乾燥し、
真空下に80℃て2時間ベーキングした(任意)。
【0058】オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プロ
ーブ(実施例1からのもの)をガンマー32P−ATPで
末端ラベルした。このオリゴヌクレオチドを定量し、次
の式を用いて標準化した(1mg/ml=25A260 )。5
〜10ピコモルのオリゴヌクレオチドを50μl反応体
積を含む水、5μlの10倍キナーゼバッファー(0.
5トリス−HCl 、pH7.6、0.1M MgCl2 、50
mMDTT、1mMスペルミジン、1mMEDTA)、20U
のポリーヌクレオチドキナーゼ、及び少なくとも2倍モ
ル過剰のガンマー32P−ATP(比活性>5000Ci/
mmol)に加えた。この混合物を37℃で30分間インキ
ュベートした後、4μlの0.5MEDTA、46μl
のTEの添加によって止めた。反応混合物をバッファー
で平衡にしたフェノール及びクロロホルムの1:1混合
物で1回抽出し、水性相を、製造業者の説明に従ってス
トラタジーンプッシュカラム(Stratagene) を通してラ
ベルしたオリゴヌクレオチドから非組込みアイソトープ
を除去した。
【0059】プレハイブリッド形成、ハイブリッド形成
及び洗浄 プレハイブリッド形成をその組成が6倍SSPE、1%
SDS、10倍デンハート液(Denhardt's) 、100μ
g/ml、tRNAであるバッファー中で行った。バッフ
ァーを作り、溶液としてSDSを保つために使用準備が
整うまで42℃に保持した。ニトランの乾燥シートを6
倍SSPEで予じめ湿らし、3側面が加熱シールされて
いるポリエチレンフリーザーバック中に置いた。プレハ
イブリッド形成溶液(20〜40ml、バック中のニトラ
ンのシート数による)を加え、空気泡のバルクを除去し
た後に、バックの4つ目の端をシールし、ゴムバンドで
ガラスプレートに保持し、42℃で少なくとも3時間又
は一晩中水浴中に浸漬した。プレハイブリッド形成後、
バックを切開し、バッファーを完全に除去した。ハイブ
リッド形成バッファーは6倍SSPE+1%SDSであ
った。ハイブリッド形成は望ましいハイブリッドのTh
で行われた。長さが25ヌクレオチド未満のプローブに
ついては、ハイブリッド形成条件は次の式を用いて決定
された。 Th =Tm −5℃=2℃(A−Tbp)+4℃(G−Cbp)−5℃ 予じめTh で加温したハイブリッド形成バッファーの1
0〜20ml(約1〜5×106 dpm /ml、1バック当り
のフィルターの数による)と混合する前に、末端ラベル
したオリゴヌクレオチドプローブを68℃で5分間イン
キュベートした。これをバッグに注ぎ、空気泡を除去
し、バックをはずした。バックをガラスプレートに保持
し、水浴中にTh で少なくとも12時間〜一晩中ハイブ
リッド形成のために浸漬した。ハイブリッド形成後、バ
ックを切開し、バッファーを捨てた。バックの残りの3
側面を切り、フィルターを最初の洗液を含むパイレック
ス皿にピンセットで取り出した。洗浄は次のとおりであ
った: a)37℃で振りながら6倍SSPE、1%SDSにお
いて各々5〜10分間3回; b)ハイブリッドのTh で1倍SSPE、1%SDSに
おいて3分間1回; c)SDSを除去するために、室温で振りながら6倍S
SPEにおいて各々約5分間3〜4回。洗浄体積は少な
くとも100mlであった(フィルターの数と共に増加す
る)。使用の前に、すべての洗液をそれぞれの温度に予
め加温した。フィルターを空気乾燥し、カセット(2つ
の増強スクリーンを含む)に置き、−70℃でX線フィ
ルムにさらした。1〜3日後にフィルムを現像した。モ
レキュラーダイナミクスホスホルイメイジャー(Molecu
lar Dynamics Phosphorlmager)(モレキュラーダイナミ
クス(Molecular Dynamics))を用いて、ハイブリッド
形成シグナルの定量を行った。乾燥ブロットを、製造業
者の指示に従ってホスホルイメイジャーカセット中のプ
ラスチックラップの下に置き、共通のハイブリッド形成
プローブについては約2時間そして特異性エイメリアプ
ローブについては3〜12時間蛍光体にさらした。次
に、スクリーンを、スクリーン中の蛍光体によって捕ら
えられエネルギーを放出するレーザーで走査した。放出
されたエネルギーを機械によって定量した。
【0060】実施例3 特異的アイメリア種小サブユニットリボソームRNAプ
ローブの使用及びアッセイ 7種のニワトリアイメリアの各々の複数株からの精製オ
ーシストを実施例1で記載したように調製した。オーシ
スト殻を破壊した後スポロシストを精製した。スポロシ
ストの各集団からゲノムDNAを調製し、ビスベンズイ
ミドアッセイを用いて定量した。ゲノムDNAの各調製
物4μgを変性し、8つの0.5μg等価アリコートと
してナイトラン膜に固定化した。ナイトランを取扱うと
きはいつも手袋をはめ、鉗子を用いた。一般にゲノムD
NA約0.5μgを約100μl(4μg/800μ
l)に調整し、0.1容量の3M NaOHに加えた。これ
を約70℃で約30〜60分間インキュベートしてDN
Aを変性し、室温に冷却し、約1容量の2M酢酸アンモ
ニウム(pH7.0)を加えて中和し、製造業者(Schlei
cher and Schuell社) により記載されるようにスロット
・ブロット又はドッド・ブロットマニホルドのナイトラ
ンシートに加えた。装置を真空にして試料を濾過した。
適切な緩衝液対照とブランクスロット対照を慣例的に含
めた。フィルターを風乾し、真空下約80℃で約2時間
ベークした。ニワトリゲノムDNA(Clontech Laborat
ories 社) を同様に変性し、固定化した。8個のフィル
ターを個別のバッグ中で前ハイブリッド形成させ、次い
で各々の種特異的プローブ(X7)と全真核 ssrRNA
遺伝子配列に共通なプローブとハイブリッド形成させ
た。使用した共通プローブは下記配列:AGCCATT
CGCAGTTTCACCG(SEQ ID NO: 2
2)を有する共通RC′であった。共通プローブは高度
保存配列セグメントから得られた。これは単に ssrRN
A遺伝子内の保存配列に対して作成することができる多
くのプローブの1つの例である。特定のPCRプライマ
ー対によってカバーされる配列のみが標的に対するプロ
ーブとして有用であることは理解される。これらのプロ
ーブは離れた系統分類群(即ちアイメリアとトリ(Gall
us) )間のシグナルを標準化するために使用された。図
8はE.テネラ特異的プローブ(WEt1RC)(SE
Q ID NO: 20)を用いて生じた結果を示す。E.
テネラゲノムDNAを含有するグリッド中のスロットの
みがWEt1RCと正のハイブリッド形成シグナル又は
応答を生じた。これらのスロット中のDNAはフィール
ド単離体、実験株、早熟単離体(ワクチン株)及びワク
チン株のクローナル誘導体に由来するものである。4種
の各々はほぼ等価なハイブリッド形成シグナルを生じ
た。これはハイブリッド形成プローブが種特異的である
がワクチン株に特異的でないことを示す。
【0061】残りのアイメリアプローブに対して種特異
的ハイブリッド形成特性を検出するために計画された同
様のタイプの実験を行ないこれらの中の3つの結果を図
9に示す。E.プラエコクス(WEp1RC)(SEQ
ID NO: 18)、E.マキシム(WEmx1RC)
(SEQ ID NO: 11)及びE.ネカトリクス(W
En1M)(SEQ ID NO: 38)由来プローブ
(実施例2で得た)は実際に種特異的である。アイメリ
アプローブの各々によるケースのように非早熟実験単離
物及びワクチン株の両方に対するハイブリッド形成はほ
ぼ等価である。真核に共通な ssrRNA遺伝子ヌクレオ
チド配列(共通RC、SEQ IDNO: 22)由来のプ
ローブを含む8番目のフィルターのハイブリッド形成は
等価量の“ハイブリッド形成可能な”ゲノムDNAが各
々の標識グリッドに固定化されることを示した。
【0062】2羽からなるニワトリの群にニワトリアイ
メリアの単一種の2,500個の精製オーシストを胃管
により投与した。別にもう一組にはオーシストを与えな
かった。5日後鶏を殺し、腸上皮と粘膜を削り、この組
織からゲノムDNAを調製した。得られたDNAを定量
し、PCR増幅プライマーERIB1(SEQ IDN
O: 1)及びERIB2(SEQ ID NO: 3)と共
にポリメラーゼ鎖反応(PCR)における反応基質とし
て用いるために200ngをとりわけた。次いで反応生成
物の10%を変性し8個の同一スロットブロットグリッ
ドに固定化した。図10はこれらのパネルの1つのE.
ブルネッティ特異的プローブ(AEb1RC)(SEQ
ID NO: 8)とのハイブリッド形成の結果を示す。
E.ブルネッティオーシストを投与したニワトリのみが
このプローブで正のハイブリッド形成シグナルを示し
た。他のハイブリッド形成プローブによるこれらの及び
同様の結果は各々のハイブリッド形成プローブの種特異
的種類を再確認するばかりでなく、また2500個のオ
ーシストから生じる感染の検出に高い感受性を示したこ
とは更に重要なことである。
【0063】しかしながらワクチン投与量は2500個
のオーシストよりかなりわずかであり、鶏アイメリアの
全7種から構成されている。次の実験では全7種から同
数のオーシストを一緒に混合し、鶏に胃管により投与し
てこの七種混合物を力価測定した。投与量力価測定範囲
は7種あたり100個のオーシストから2500個のオ
ーシストとした。感染5日後に腸上皮および粘膜を削
り、ゲノムDNAを抽出し、定量した(実施例2に記
載)。ERIB1(SEQ ID NO: 1)及びERI
B2(SEQ ID NO: 3)増幅プライマーを用いる
PCRにおける反応基質として各試料200ngを用い
た。反応は3連で行ない、これらの個々の反応からの生
成物を図11の右欄外に示すようにスロットブロットマ
ニホルドの連いた列に固定化した。更に各反応生成物1
0μl(10%)、1μl(1%)及び0.1μl
(0.1%)を各々カラムA.B及びCにのせた。7個
の同一フィルターを調製し、各々を種特異的プローブの
1つとハイブリッド形成させた。E.ブルネッティ特異
的プローブ(AEb1RC)(SEQ ID NO: 8)
を用いる結果を図11に示す。明瞭なハイブリッド形成
シグナルを各種の100個のオーシストを投与した鶏4
26に検出したことは重要である。この結果はPCR/
ハイブリッド形成アッセイが1Xワクチンを投与した
(E.ブルネッティの100個卵母細胞)鶏の腸におけ
る感染を検出するのに十分な感受性であることを示す。
残りの6種に特異的なプローブを用いて同様の結果を得
た。
【0064】図11もまた3連のポリメラーゼ鎖反応が
等価量の同じ反応基質で開始したにもかかわらず等価量
の反応生成物を生じないことを説明するのに役立つ。こ
の観察から我々はアッセイプロトコールに2つの標準化
工程を組込むことにした。まずPCRから得た生成物の
5%のみを用いて小規模ビスベンズイミドアッセイで定
量する。この結果を用いて生成物800ngを変性させ、
各々100ngで8つに分けナイトラン紙に固定化した。
8番目のフィルターは共通プローブ(共通RC)(SE
Q ID NO: 22)とハイブリッド形成させて等価量
の変性固定化ハイブリッド形成ターゲットがフィルター
上の各実験用スロットに存在することを確認するように
した。
【0065】実施例4 種特異的オリゴヌクレオチドを用いるアイメリアリボゾ
ームRNAを検出するためのアッセイ法 アイメリアRNAをニワトリ腸からの単離するのはRN
Aの分解を避けるように注意して行なった。プロトコー
ルは Chirgwin 等、Biochemistry第18巻、5294〜
5299頁(1979年)で発表されたのと実質的に同
様である。ニワトリにE.アセルブリナ、E.ブルネッ
ティ、E.マキシマ、E.ミチス、E.ネカトリクス、
E.プラエコクス及びE.テネラの実験室株のオーシス
トを経口感染させた。5日後、鶏を殺し、それらの腸及
び盲腸を取り出し、それらの長さに切断し、流水道水で
十分に洗浄した。腸及び盲腸の内壁を顕微鏡の滅菌スラ
イドで削った。各鶏から粘膜片を取り、50ml遠心管に
移した。これらの小片を直ちに約4Mチオシアン酸グア
ニジン、pH7.0、0.5%ナトリウムN−ラウロイル
サルコシン、25mMクエン酸ナトリウム、0.1M2−
メルカプトエタノール及び0.1%シグマ30%アンチ
フォームA24mlに入れた。試料をポリトロン(ブリン
クマン)により全速、20秒間で3回急速にホモジナイ
ズし、試料中のポリトロンを滅菌水で2回洗浄した。次
いで試料を懸垂型バケットローター(JS−13、ベッ
クマン)中約10℃において約8000RPM、10分
間遠心分離した。上清を傾瀉し、1M酢酸0.6ml及び
100%エタノール18mlで−20℃において一夜沈降
させた。翌日試料を10℃において8000RPM、1
0分間再び遠心分離した。沈降物を7.5M塩酸グアニ
ジン、pH7.0、25mMクエン酸ナトリウム及び5mMジ
チオスレイトール12mlに再浮遊させ、激しく振盪し、
溶解するまで68℃に加熱した。試料を1M酢酸0.3
ml及び100%エタノール6mlで−20℃において一夜
沈澱させた。更に前述の容量の1/2即ち各々6ml、
0.15ml及び3mlを用いた以外は前のように試料を遠
心分離し再浮遊させ、−20℃で一夜沈降させた。試料
をもう一度沈降させ、室温の95%エタノール約10ml
で摩砕し、乾熱コレックス遠心管に移し、約10℃にお
いて10,000RPM、30分間再沈降させた。RN
A沈降物をスピード−バック(Savant Instruments) で
真空乾燥し、68℃でジエチルピロカーボネート処理滅
菌蒸留水2mlに溶解し、再沈降させ、ジエチルピロカー
ボネート処理滅菌蒸留水約1mlで再抽出させ、再度沈降
させた。抽出液を2M酢酸ナトリウム、pH5.0、30
0μl及び100%エタノール8mlで−20℃において
一夜再沈降させた。最終RNAを沈降させ、ジエチルピ
ロカーボネート処理滅菌水1mlに再浮遊させた。260
nm及び280nmの吸光度(ベックマン分光光度計)を読
取ってRNA濃度を決定し、次いでRAN約3μgを
1.2%アガロースゲルによる電気泳動にかけてRNA
の質、サイズ及び相対濃度をチエックした。RNA試料
を−70℃で貯蔵した。RNA1mgをRQ1DNase(Pr
omega)を用いて37℃で40分間製造業者の説明書によ
りDNase-1消化し、次いで1/10容量の3M NaOA
c 及び2.5容量の100%エタノールで沈降させた。
RNA20μgを含有する2回の試料を1X変性溶液
(4倍変性溶液はホルムアルデヒド1ml、1Mリン酸ナ
トリウム、pH6.5、56μl及び滅菌蒸留水344μ
lを含有する。)100μl中で68℃で20分間変性
した。次いで変性試料を氷上に置き、冷却した。変性R
NA試料をバイオ−ラドドッド−ブロット装置、ナイト
ランフィルター(S&S)及び10XSSPEを用いて
2連でスポットした。フィルターを80℃オーブン中で
1時間乾燥した。フィルターを実施例2のように32P標
識オリゴでプローブした。オリゴヌクレオチドプローブ
及び前述の各オリゴヌクレオチドごとに特定されるTh
を用い、RNAハイブリッド形成に関する製造業者の説
明書(Schleicher & Schull)に従いフィルターを前ハイ
ブリッド形成及びハイブリッド形成させた。結果を図1
3及び14に示す。
【0066】図13はDNase 1消化全細胞RNA約3
0μgをスポットした5個のナイトランフィルター(Sc
hleicher & Schull)を寄せたものである。RNAはオー
シストの七種混合物を投与した2連の鶏から得た。フィ
ルターを前述のように処理した。‘C’としるした行は
非感染の鶏対照とした。‘1X’及び‘10X’としる
した行は使用したワクチン用量を示しているが隣接した
列は2連の試料を示す。‘ERIB2’と示したパネル
は、同じように負荷されたことを確認する対照パネルと
した。これは ssrRNA遺伝子の高度保存領域由来であ
り、感染及び非感染対照の双方に対してハイブリッド形
成する配列のErib 2オリゴヌクレオチド(SEQ I
D NO3)でプローブした。‘Eb’と標識したパネ
ルはオリゴヌクレオチドAEb1RC(SEQ ID
NO: 8)でプローブし、10X用量でわずかなE.ブル
ネッティシグナルが見られた。‘EmX’を標識したパ
ネルをWEmx1RC(SEQ ID NO: 11)でプロ
ーブした。わずかなE.マキシムシグナルが1Xで見ら
れ10X投与量でははっきりと見られた。‘Ep”と標
識したパネルはWEp1RC(SEQ ID NO: 1
8)でプローブしE.プラエコクスの存在が1X及び1
0X用量において示された。‘Et’と標識したパネル
はWEt1RC(SEQ ID NO: 20)でプローブ
し、わずかなE.テネラシグナルが1X投与量で見られ
10X投与量でははっきりと見られた。
【0067】図14は10X投与量のみを用い、異るオ
リゴヌクレオチドをハイブリッド形成するプローブとし
て用いた以外は図13と同様である。‘ER1B2’と
標識したパネルはオリゴヌクレオチドErib 2(SEQ
ID NO: 3)でプローブし、このプローブは同等の
強度で感染及び非感染両対照に対してハイブリッド形成
した。‘Eb’と標識したパネルはオリゴヌクレオチド
PEb4e−RC(SEQ ID NO: 36)でプロー
ブし、E.ブルネッティシグナルがはっきりと見られ
た。‘Emt' と標識したパネルはPEmt4−RC(SE
Q ID NO: 15)でプローブし、E.ミチスはこの
レベルで検出可能であった。‘Emx' と標識したパネル
はPEmx4a−RC(SEQ ID NO: 37)でプロ
ーブし、E.マキシマシグナルが見られた。‘En’と
標識したパネルはオリゴヌクレオチドPEn4−RC
(SEQ ID NO: 17)でプローブし、E.ネカト
リクスシグナルが見られた。‘Ep”と標識したパネル
はPEp4d−RC(SEQID NO: 39)でプロー
ブし、わずかなE.プラエコクスシグナルが検出され
た。‘Et’と標識したパネルはPEt4a−RC(S
EQ ID NO: 40)でプローブし、E.テネラシグ
ナルが見られた。
【0068】実施例5 種特異的オリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブ
のデザイン方法 一端、全7種のトリアイメリアの ssrRNA配列を決定
し、保存されていない配列領域を同定した。種特異的オ
リゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブを構築する
のに十分な差異があるかどうかを決めるため非保存領域
中の配列を分析した。我々がハイブリッド形成プローブ
をデザインするにあたって3つの条件をつけた。1つは
プローブは種特異的であることである。アッセイの性質
からして交差ハイブリッド形成は許容することができな
かった。第2は1つのハイブリッド形成温度を使用する
ことができるように1つの温度にできる限り近い融点温
度(Tm)を有する一組のオリゴヌクレオチドハイブリッ
ド形成プローブを有することであった。この2つの条件
は必要というより便宜的なものであった。最後の条件は
DNA又はRNAのどちらをもプローブできるように、
オリゴヌクレオチドをセンス鎖に逆相補性になるよう作
製することであった。非保存領域の配列から始めて、1
つのオリゴヌクレオチドがTm 約60℃を有することが
わかった。プローブを合成し、特異性を試験した。
【0069】これらの特異性研究のための標的DNAを
以下の方法で得た。7種のアイメリア種の各々から得た
ゲノムDNAを、2つの増幅プライマー5ERIB(S
EQ、ID NO: 4)及び3ERIB(SEQ、ID
NO: 5)を用いるPCRにおけるDNA鋳型として用い
た。この特定のプライマー対を使用することは、DNA
鋳型がニワトリ又はE.コリ由来である場合には増幅生
成物を生じない、即ちプライマー対はアイメリア ssrR
NA遺伝子に特異的であるので重要である。このプライ
マー対はオリゴヌクレオチドハイブリッド形成プローブ
がデザインされた非保存領域に隣接する。反応はパーキ
ン−エルマ−シータスDNAサーマルサイクラーで行な
った。反応物はアイメリアゲノムDNA約25ngを含有
し、この機械について前に述べたように調製した。パー
キン−エルマ−シータスDNAサーマルサイクラーは下
記のようにプログラムされた: a)変性に94℃、約1分間、アニールに約50℃約
1.5分間及び重合に約72℃約2分間からなる約35
サイクル。 b)約72℃で約10分間約1サイクル。次いで小規模
ビスベンズイミドアッセイを用いてDNA含有量につい
て反応混合液約5μlをアッセイする。反応混合液約5
μlを約2%アガロースゲル電気泳動にかけて反応が単
一の増幅生成物を生じたことを確かめる。PCR生成物
約10ngを水で最終容量約100μlに調整し、スロッ
ト−ブロットマニホルド中のナイトランシート(水に前
湿潤させた)に製造業者の説明書(Schleicher andSchu
ell社) に記載されるように置いた。各試料に約1容量
の1M NaOHを添加した。次いで試料をほぼ室温で約5
分間インキュベートしてDNAを変性させ、約1容量の
1Mトリス−HCl(pH7.3)を添加することにより
中和した。次いで装置を真空にして試料を濾過した。次
いで各試料を4M酢酸アンモニウム(pH6.8)約50
0μlで洗浄した。適切な緩衝液対照とブランク対照を
含めて行った。ナイトランシートを風乾し次いで真空下
約80℃で約2時間以上ベークした。試験プローブをハ
イブリッド形成のため放射標識した。好ましい方法は前
述の方法によって試験オリゴヌクレオチドをγ32P−A
TPで末端標識することであった。前ハイブリッド形
成、ハイブリッド形成及び洗浄もまた前述のように行な
った。特異性は目的とする主要な点であるので標的種の
DNAを含有するスロットのみがシグナルを生じた場合
にプローブを種特異的とみなした。他のスロットにシグ
ナルが生じる場合にはプローブは種特異的でなく、した
がって有用ではなかった。
【0070】図15は領域10におけるE.アセルブリ
ナに対する種特異的ハイブリッド形成プローブの展開を
例示する。合成した最初のオリゴヌクレオチドはE.ア
セルブリナ標的並びにE.ブルネッティ、E.ミチス、
E.マキシマ及びE.プラエコクスとハイブリッド形成
するpEa4−RC(SEQ、ID NO: 7)であっ
た。更に分析すると1つの塩基が取り除かれている(位
置#12のT)ことが示されたのでこのプローブを再合
成するとpEa4a−RC(SEQ、ID、NO:46)
を生じ、これはE.アセルブリナ及びE.マキシマに対
してハイブリッド形成した。1つの塩基を付加すること
により種特異性に関する劇的な改良が得られたが、いく
らかの交差ハイブリッド形成が生じた。試験された次の
オリゴヌクレオチドは、標的E.アセルブリナに対して
ハイブリッド形成するばかりでなくE.マキシマ及び
E.プラエコクスともハイブリダイズするpEa4b−
RC(SEQ、ID、NO: 47)であった。オリゴヌク
レオチドpEa4c−RC(SEQ、ID、NO: 48)
を合成し、試験するとpEa4a−RC(SEQ、I
D、NO: 46)と同様に良好であることがわかった。p
Ea4d−RC(SEQ、ID、NO: 49)を合成した
場合もpEa4a−RC(SEQ、ID、NO: 46)と
同様に良好であることがわかった。最後にオリゴヌクレ
オチドpEa4e−RC(SEQ、ID、No. 35)を
合成し試験したところ種特異性が証明された。他の6種
の鶏アイメリア種に対して種特異的ハイブリッド形成プ
ローブを展開するために同様の方法を用いた。
【0071】実施例6 寄生体検出及び定量方法としての糞オーシストから調製
したゲノムDNAに対する直接ハイブリッド形成 アイメリアオーシストの一価又は混合接種物に感染させ
た鳥類の糞オーシストを採取した。胞子形成オーシスト
からスポロシストを単離し精製した。オーシストの採
取、精製及び胞子形成並びに後のスポロシストの精製方
法は実施例1に記載されている。一価の各採取試料中の
スポロシストの数を Coulterカウンター又は血球計数器
によって計数した。既知数の各単一スポロシスト集団並
びに鳥類の七種混合感染群からの混合スポロシスト集団
からゲノムDNAを調製した。スポロシストからゲノム
DNAの単離は実施例1に記載される。変性及びハイブ
リッド形成のためのゲノムDNAのナイロン膜への固定
化は実施例3に記載される。図16におけるパネルI及
びIIはこの特定方法の可能性を証明する代表的な結果を
示す。2つのパネルは同一に負荷され、負荷の順序はパ
ネルの間の字句により示される。一種に感染した鳥類の
糞のオーシストから調製したゲノムは1〜13行に固定
化される。この各々の種のスポロシストに換算したゲノ
ムDNAの異る量はカラムA、B及びCに置かれる。し
かしながらスポロシスト等価物の絶対数は種の間で異な
る。例えばスロット7Aは1.24×106 E.マキシ
マスポロシスト等価物であるが、スロット11Aは1.
0×106 E.テネラスポロシスト等価物である。スロ
ット15A、B及びCはニワトリゲノムDNAの異る量
を含み、ハイブリッド形成の陰性対照となるように含ま
れる。スロット17A、17B、17C及び18Aは4
つの別々の実験用七種感染から精製した未知数のスポロ
シストから調製した10%のゲノムDNAを含有する。
【0072】フィルターI及びIIを個別バッグ中で前ハ
イブリッド形成させ、それぞれIはE.マキシマ(WE
mxIRC、SEQ ID NO: 11)とIIはE.テネラ
(WEtIRC、SEQ ID NO: 20)種特異的プ
ローブとハイブリッド形成させた。パネルIにおいてハ
イブリッド形成特異性はE.マキシマDAN標的を含有
する行7のみが著しいシグナルを示す観察により証明さ
れる。更にその上シグナル強度はスロット7Aから7
B、7Cに低下し、これらのスロット中の固定化標的D
NAの力価測定と関係している。七種感染鳥類からのゲ
ノムDNAを含有する4つの実験用スロット(番号19
A)の1つだけがE.マキシマプローブとハイブリッド
形成した。シグナルの強度はスロット7Cのシグナルで
見られる強度即ち約0.3×106 スポロシスト等価物
に対応する。全実験用試料の10%をスロット19Aに
のせたので我々は混合スポロシスト集団中E.マキシマ
スポロシストの全体数が約3×106 であったと推定す
る。スロット17A、17B及び17Cに固定化したD
NAに対してハイブリッド形成が無いことはこれらの実
験用試料が1×106 以下のE.マキシマスポロシスト
等価物を含有することを示す。
【0073】E.テネラプローブとのハイブリッド形成
特異性はパネルIIで7つの一種感染実験用試料の1つだ
け(行11)が正のシグナルを生じるという事実により
証明される。ハイブリッド形成シグナルはスロット11
A、11B及び11Cに固定化したE.テネラスポロシ
ストゲノムDNA等価物の相対量と関係づける方法で力
価測定する。およそのスポロシスト等価物数はこれらの
スロット上の数字によって示される。七種感染鳥類から
のゲノムDNAを含有する4つの実験用スロットの2つ
(番号17C及び19A)はE.テネラプローブとハイ
ブリッド形成した。行11のハイブリッド形成シグナル
との比較により我々はスロット17C及び19Aが各々
<0.25×106 及び0.5×106 スポロシスト等
価物を含有すると推定する。されらのスロットは実験用
試料から調製した前ゲノムDNAの10%を含有するの
で混合スポロシスト集団中のE.テネラスポロシストの
全体数は各々約<2.5×106 及び5×106 であっ
た。同様にスロット17A及び17Bに対応する七種感
染実験用試料は1×106 以下のE.テネラスポロシス
ト等価物を含有すると思われる。
【配列表】
【0074】 配列番号:1 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化20】
【0075】 配列番号:2 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化21】
【0076】 配列番号:3 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化22】
【0077】 配列番号:4 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化23】
【0078】 配列番号:5 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化24】
【0079】 配列番号:6 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化25】
【0080】 配列番号:7 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化26】
【0081】 配列番号:8 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化27】
【0082】 配列番号:9 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化28】
【0083】 配列番号:10 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化29】
【0084】 配列番号:11 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化30】
【0085】 配列番号:12 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化31】
【0086】 配列番号:13 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化32】
【0087】 配列番号:14 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化33】
【0088】 配列番号:15 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化34】
【0089】 配列番号:16 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化35】
【0090】 配列番号:17 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化36】
【0091】 配列番号:18 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化37】
【0092】 配列番号:19 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化38】
【0093】 配列番号:20 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化39】
【0094】 配列番号:21 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化40】
【0095】 配列番号:22 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化41】
【0096】 配列番号:23 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化42】
【0097】 配列番号:24 配列の長さ:1748 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化43】
【0098】 配列番号:25 配列の長さ:1744 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化44】
【0099】 配列番号:26 配列の長さ:1750 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化45】
【0100】 配列番号:27 配列の長さ:1749 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化46】
【0101】 配列番号:28 配列の長さ:1756 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化47】
【0102】 配列番号:29 配列の長さ:1747 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化48】
【0103】 配列番号:30 配列の長さ:1756 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化49】
【0104】 配列番号:31 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化50】
【0105】 配列番号:32 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化51】
【0106】 配列番号:33 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化52】
【0107】 配列番号:34 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化53】
【0108】 配列番号:35 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化54】
【0109】 配列番号:36 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化55】
【0110】 配列番号:37 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化56】
【0111】 配列番号:38 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化57】
【0112】 配列番号:39 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化58】
【0113】 配列番号:40 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化59】
【0114】 配列番号:41 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化60】
【0115】 配列番号:42 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化61】
【0116】 配列番号:43 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化62】
【0117】 配列番号:44 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化63】
【0118】 配列番号:45 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化64】
【0119】 配列番号:46 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化65】
【0120】 配列番号:47 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化66】
【0121】 配列番号:48 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化67】
【0122】 配列番号:49 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化68】
【0123】 配列番号:50 配列の長さ:508 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列:
【化69】
【図面の簡単な説明】
【図1】E.アセルブリナ小サブユニットrRNA遺伝
子の一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:2
4)
【図2】図1の続きである。
【図3】E.ブルネッティ小サブユニットrRNA遺伝
子の一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:2
5)
【図4】図3の続きである。
【図5】E.マキシマ小サブユニットrRNA遺伝子の
一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:26)
【図6】図5の続きである。
【図7】E.ミティス小サブユニットrRNA遺伝子の
一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:27)
【図8】図7の続きである。
【図9】E.ネカトリックス小サブユニットrRNA遺
伝子の一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:2
8)
【図10】図9の続きである。
【図11】E.プレコックス小サブユニットrRNA遺
伝子の一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:2
9)
【図12】図11の続きである。
【図13】E.テネラ小サブユニットrRNA遺伝子の
一本鎖ヌクレオチド配列である。(配列番号:30)
【図14】図13の続きである。
【図15】エイメリアの精製調製物から単離されたゲノ
ムDNAへの種特異的ハイブリダイゼーションであり、
E.テネラプローブの特異性を示す。
【図16】エイメリアの精製調製物から単離されたゲノ
ムDNAへの種特異的ハイブリダイゼーションであり、
このエイメリアプローブが非早熟実験室単離体およびワ
クチン株の両方にハイブリダイズすることを示す。
【図17】感染したニワトリの腸管粘膜中でのエイメリ
アの種特異的検出である。
【図18】7種に感染したニワトリの腸管粘膜中でのエ
イメリアの種特異的検出である。
【図19】図1〜図14を用いたニワトリエイメリアの
複数ヌクレオチド配列の整合である。
【図20】図19の続きである。
【図21】図20の続きである。
【図22】図21の続きである。
【図23】図22の続きである。
【図24】全RNAおよび種特異的オリゴヌクレオチド
を用いたRNAドットブロット分析である。
【図25】全RNAおよび種特異的オリゴヌクレオチド
を用いたRNAドットブロット分析である。
【図26】種特異的オリゴヌクレオチドプローブの設計
である。
【図27】糞便中のオーシストのDNAを直接ターゲッ
トとしたプローブハイブリダイゼーション/寄生体定量
検定である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プラサンタ アール.チャクラボーティ アメリカ合衆国,07076 ニュージャー シィ,スコッチ プレインズ,ニューア ーク アヴェニュー 2242 (72)発明者 アレックス エルブレヒト アメリカ合衆国,07060 ニュージャー シィ,ウォチュング,メイプル ストリ ート 65 (72)発明者 スコット デー.フェイナー アメリカ合衆国,07076 ニュージャー シィ,スコッチ プレインズ,ウッドサ イド ロード 1185 (72)発明者 ポール エー.リベレイター アメリカ合衆国,08527 ニュージャー シィ,ジヤクソン,ブリッジ コート 11 (72)発明者 ヘレン プロフォウス−ジュチェルカ アメリカ合衆国,10309 ニューヨーク, スタテン アイランド,ポプラー アヴ ェニュー 39

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記エイメリア・ブルネッティの小サブ
    ユニットリボゾームRNA遺伝子中の種特異的DNA配
    列である配列番号8、9、10及び36からなる群から
    選ばれるDNA配列、またはそれに相補的な配列を1つ
    またはそれ以上含み、厳格なハイブリダイゼーション条
    件下で該遺伝子に特異的にハイブリダイズすることを特
    徴とするエイメリア・ブルネッティDNAプローブ。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
  2. 【請求項2】 配列が 【化5】 である請求項1記載のDNAプローブ。
  3. 【請求項3】 配列が 【化6】 である請求項1記載のDNAプローブ。
  4. 【請求項4】 配列が 【化7】 である請求項1記載のDNAプローブ。
  5. 【請求項5】 配列が 【化8】 である請求項1記載のDNAプローブ。
  6. 【請求項6】 ヌクレオチド配列 【化9】 【化10】 を有し、他のエイメリア核酸を含まないことを特徴とす
    るエイメリア・ブルネッティ小サブユニットリボゾーム
    RNA遺伝子。
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NZ242917A (en) 1993-06-25
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